JP3670812B2 - シェル型ドーム屋根の建設工法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、シェル型ドーム屋根の建設工法に関する。
【0002】
【従来の技術】
シェル型ドーム屋根の従来の建設工法を図5を用いて説明する。
まず、一階躯体を建設すると共に回転式の架台111を配設し(ステップ1)た後、地上レベルでタワークレーン112やクローラクレーン113などを用いて一階躯体の外周部から中心部に向かって上部躯体および鉄骨を順次組み立てて接合すると共に、中間部において、前記架台111上で組み立てた架構ユニット101を架設範囲方向に順次回転移動させる(ステップ2)ことにより、屋根トラス100を完成したら(ステップ3)、建屋周壁105にセンタホールジャッキなどのリフトアップ機114を配設し(ステップ4)、屋根トラス101を建屋周壁105に上記リフトアップ機114でリフトアップして定着させる(ステップ5)ことにより、シェル型ドーム屋根を建設している(ステップ6)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
前述したような屋根トラス100は、その周縁端部に大きな曲げモーメントが作用するため、当該周縁端部を支持するテンションリングに高強度の材料を用いている。このため、上記テンションリングの重量が非常に大きくなってしまい、屋根トラス100全体の重量も非常に大きくなってしまうため、屋根トラス100のリフトアップ等を容易に行うことが困難であった。
【0004】
このようなことから、本発明は、屋根トラスの重量を抑えてリフトアップを容易に行うことができるシェル型ドーム屋根の建設工法を提供することを目的とした。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前述した課題を解決するための、本発明によるシェル型ドーム屋根の建設工法は、屋根トラスの周縁端にテンションリングを取り付けた後に当該屋根トラスをリフトアップするシェル型ドーム屋根の建設工法において、前記テンションリングを加熱膨張させて前記屋根トラスの周縁端に取り付けた後、当該テンションリングを冷却収縮してから上記屋根トラスをリフトアップすることを特徴とする。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明によるシェル型ドーム屋根の建設工法の実施の形態を図1〜4を用いて説明する。なお、図1は、建設中のシェル型ドーム屋根の概略構造を表す一部破断斜視図、図2は、建設工法の手順説明図、図3は、図2の矢線 III部の抽出拡大図、図4は、屋根トラスに作用する曲げモーメントの説明図である。
【0007】
図1および図2(a)に示すように、屋根トラス1の形成に伴って当該トラス1に自重により生じる曲げモーメント(撓み)に先行して、構成する支保工11を複数箇所に配設した後、屋根トラス1を順次形成すると共に、内部に骨材を有する箱型形状の環状をなすテンションリング2を当該屋根トラス1の周縁端の内側の近傍に配設する。
【0008】
次に、図2(b)に示すように、テンションリング2をヒータや熱風などで加熱して径方向外側へ加熱膨張変位させ、測量精度管理に基づく位置まで変形させたら、図3に示すように、所定位置にあらかじめ配設された上記屋根トラス1の周縁端部と当該テンションリング2とをボルト止めや溶接接合などにより剛結一体とした後、テンションリング2の加熱を停止して、図2(c)に示すように、テンションリング2を冷却収縮変位させると、屋根トラス1は、図4に示すように、自重による曲げモーメントM1 (図4(a)参照)とテンションリング2の収縮に伴う逆曲げモーメントM2 (図4(b)参照)とを同時に受けるようになるので、これらモーメントM1 ,M2 が相殺され(図4(c)参照)、加わるモーメントが大幅に減少するようになる。
【0009】
つまり、従来は、屋根トラスの自重による曲げモーメントをテンションリングの構成材料の剛性で抑えるようにしていたが、本発明では、屋根トラス1の自重による曲げモーメントM1 をテンションリング2の収縮変位で打ち消すようにしたのである。
【0010】
このため、テンションリング2に必要な強度を従来よりも小さくすることができるので、テンションリング2の重量を従来よりも軽くすることができ、屋根トラス1全体の重量も軽くすることができる。
【0011】
したがって、屋根トラス1のリフトアップを容易に行うことができ、建設にかかるコストを削減することができる。
【0012】
【発明の効果】
本発明によるシェル型ドーム屋根の建設工法は、屋根トラスの周縁端にテンションリングを取り付けた後に当該屋根トラスをリフトアップするシェル型ドーム屋根の建設工法において、前記テンションリングを加熱膨張させて前記屋根トラスの周縁端に取り付けた後、当該テンションリングを冷却収縮してから上記屋根トラスをリフトアップすることから、屋根トラスの自重による曲げモーメントをテンションリングの収縮変位で打ち消すことができるので、テンションリングに必要な強度を従来よりも小さくすることができ、テンションリングの重量を従来よりも軽くして、屋根トラス全体の重量を軽くすることができ、屋根トラスのリフトアップを容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による建設工法を適用するシェル型ドーム屋根の建設中の概略構造を表す一部破断斜視図である。
【図2】本発明によるシェル型ドーム屋根の建設工法の実施の形態の手順説明図である。
【図3】図2の矢線 III部の抽出拡大図である。
【図4】屋根トラスに作用する曲げモーメントの説明図である。
【図5】シェル型ドーム屋根の従来の建設工法の手順説明図である。
【符号の説明】
1 屋根トラス
2 テンションリング
3 免震支承
11 支保工
M1 曲げモーメント
M2 逆曲げモーメント
Claims (1)
- 屋根トラスの周縁端にテンションリングを取り付けた後に当該屋根トラスをリフトアップするシェル型ドーム屋根の建設工法において、前記テンションリングを加熱膨張させて前記屋根トラスの周縁端に取り付けた後、当該テンションリングを冷却収縮してから上記屋根トラスをリフトアップすることを特徴とするシェル型ドーム屋根の建設工法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21725797A JP3670812B2 (ja) | 1997-08-12 | 1997-08-12 | シェル型ドーム屋根の建設工法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21725797A JP3670812B2 (ja) | 1997-08-12 | 1997-08-12 | シェル型ドーム屋根の建設工法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1162089A JPH1162089A (ja) | 1999-03-05 |
JP3670812B2 true JP3670812B2 (ja) | 2005-07-13 |
Family
ID=16701317
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP21725797A Expired - Lifetime JP3670812B2 (ja) | 1997-08-12 | 1997-08-12 | シェル型ドーム屋根の建設工法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3670812B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
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- 1997-08-12 JP JP21725797A patent/JP3670812B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
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