JP3785742B2 - 鉄塔支持型煙突の筒身架設工法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は鉄塔支持型煙突を建設するときに筒身を架設する工法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種鉄塔支持型煙突を建設する場合は、煙突の建設場所に鉄塔を先に組み立てて施工し、しかる後、筒身を所要長さに分割して製作したものを順次鉄塔の内側へ搬入して積み重ねると共に接続して継ぎ足して行くことにより筒身の架設を行う工法が採用されている。又、一方では、長身の筒身を地上で製作し、これを大型クレーンで吊り上げて鉄塔の内側に入れて立てるという工法もある。
【0003】
なお、鉄塔支持型煙突の鉄塔は、4本の支柱間をトラス構造の補強材で連結して堅固に組み立てられて、頂部まで登れるように昇降用の梯子が取り付けられており、該鉄塔の内側には、1本又は2本の筒身が架設されて鉄塔に支持されるようにしてある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記従来の架設工法のうち、前者の工法である筒身を小ブロックとして鉄塔内に入れて上方へ継ぎ足して行く工法の場合、多くの手数を要し、工期期間が長くなる問題があり、又、筒身を大型クレーンで吊り上げる工法の場合は、大型クレーンが必要であると共に、大型クレーンによる作業に広いスペースが必要で煙突の設置場所の問題がある。
【0005】
そこで、本発明は、鉄塔支持型煙突の筒身を多くの時間を要することなく且つ大型クレーンを使用することなく架設することができるようにしようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するために、鉄塔支持型煙突の設置位置に、鉄塔を前面だけを残して組み立てて設置し、該鉄塔架設後に、該鉄塔頂部に掛けたワイヤロープの先端を、地上で製作した筒身の上端側となる先端部に結着し、該ワイヤロープを地上のウインチで巻取ることにより筒身を基端を支点として起立させ、前面より鉄塔内に筒身を入れて架設し、しかる後に、地上で組み立てた鉄塔前面トラス部を鉄塔前面に取り付けるようにする工法とする。
【0007】
組み立てた鉄塔を利用して筒身を水平状態から起立させて架設するので、鉄塔の組み立てと並行して筒身を製作することができ、鉄塔の組み立てが終了すると、該鉄塔を利用して筒身を起立して架設することができて、筒身の架設の工期を短縮することができる。
【0008】
鉄塔前面トラス部を鉄塔を利用してウインチで起立させて鉄塔の前面側に取り付けるようにすることにより、前面トラス部の組み付けも短時間に且つ簡易に行うことができる。
【0009】
又、地上に作業台を起倒自在に設置して、筒身や鉄塔を作業台上で製作することにより、製作後、作業台を昇降装置にて起立させることにより作業台とともに鉄塔や筒身を起立させることが楽である。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
【0011】
図1(イ)(ロ)乃至図4は本発明の実施の一形態により鉄塔支持型煙突の筒身架設を行う手順を示すもので、所要長さを有する4本の脚柱2間に前面だけを残して補強材3をトラス構造に配設して組み立ててなる下部鉄塔1aを、煙突の設置場所に固定設置し(図1(イ))、同様に4本の脚柱2a間に前面だけ残して補強材3をトラス構造に配設してなり且つ頂部の前後左右両側部にシーブ4と5を取り付けた上部鉄塔1bを構成して、該上部鉄塔1bを上記下部鉄塔1a上に載置させ、一体的に継ぎ足して鉄塔1を組み立てるようにする(図1(ロ))。6は後側2本の脚柱2の下端部に取り付けたシーブである。
【0012】
上記鉄塔1の組み立て作業と並行して、地上では筒身7の製作を行う。筒身7の製作は、鉄塔1の建設場所の近くで行うようにするが、上記鉄塔1の前面開放側に、鉄塔1よりも長さが長い筒身7を横方向に製作して支持台8に支持させておくようにする。この際、筒身7の下端となる一端を、鉄塔1設置場所に固定した基礎プレート9上に位置させるようにする。地上に横倒しの状態で製作された筒身7の上端側となる他端側にワイヤロープ10を結着し、該ワイヤロープ10を鉄塔1の頂部に設けたシーブ4に掛けた後、後面側となる2本の脚柱2の下端部のシーブ6に掛けてウインチ11のドラム12に巻き取らせ、ウインチ11の運転によりワイヤロープ10を鉄塔1上のシーブ4,6を介して巻き取ることにより、鉄塔1を利用して筒身7を下端を中心として起立させるようにする(図1(ハ))。この際、必要に応じて基礎プレート9上に筒身7の下端を係止するストッパ装置を設けるようにする。
【0013】
図2に示す如く、筒身7が起立させられて鉄塔1の内側に収められると、筒身7の下端を固定して鉄塔1内に架設し、該筒身7に結着したワイヤロープ10を筒身7より取り外すようにする。
【0014】
しかる後、近くで上記鉄塔1の組み立て作業と並行して組み立てた鉄塔前面を覆うための前面トラス部13を鉄塔1の前方へ横倒しの状態で位置させて、鉄塔1の頂部に取り付けた別のシーブ6に掛けた上記ワイヤロープ10の先端側を前面トラス部13の先端(上端)に結着させるようにし(図3)、ウインチ11の動作で前面トラス部13を起立させて鉄塔1に連結し、一体化させるようにする(図4)。この際、前面トラス部13は、起立時に剛性を持たせるように、2本の鉄柱14に2本の鉄柱15を継ぎ足して、これらの間に補強材3を取り付けた構成とし、起立させたときに、鉄柱14は鉄塔1の脚柱2に、又、鉄柱15は鉄塔1の脚柱2aにそれぞれ一体的に取り付けるようにする。
【0015】
上記した実施の形態によると、鉄塔1の組み立てと並行して筒身7や前面トラス部13の製作を行い、鉄塔1を組み立てた後に、該鉄塔1を利用して筒身7をウインチ11により起立させて鉄塔1の内側に立てるようにし、しかる後、前面トラス部13を、上記筒身7の起立の場合と同様に、鉄塔1を利用してウインチ11により起立させるようにすることから、筒身7の架設を一気に行うことができて、鉄塔支持型の煙突を短期間で施工することができる。
【0016】
なお、本発明は上記実施の形態のみに限定されるものではなく、たとえば、鉄塔1の組み立てた後に、鉄塔1を利用して筒身7を起立させることに代えて、図5に示す如く、地上にピット16を設けると共に、地上に設置した筒身製作用作業台17の基端部18を基点として起倒自在に構成し、該作業台17を、ピット16内に設置した昇降装置19に連結し、該昇降装置19の伸長作動により作業台17が基端部18を支点として回動することにより、該作業台17上の筒身7を起立させるようにすることができる。この場合は、作業台17と筒身7とを固縛しておくことが必要である。筒身7を作業台17とともに起立させて、筒身7を鉄塔1の内側で固定設置させると、作業台17との固縛を解いた後、作業台17を昇降装置19により倒し、しかる後、該作業台17で組み立てた前面トラス部又は別場所で組み立てて作業台17上に載せた前面トラス部を、作業台17に固縛させて、上記筒身7の起立の場合と同様にピット16内の昇降装置19により作業台17を起立させることによって前面トラス部13を起立させ、鉄塔1に一体的に取り付けるようにしてもよい。
【0017】
このようにすれば、ウインチ11やワイヤロープ10が不要になると共に、筒身7の起立操作をより安定して行うことが可能となって有利である。
【0018】
又、図6に示す如く、作業台20上で鉄塔1を組み立て、該鉄塔1の内側に筒身7を予め組み込むと共に、該鉄塔1と筒身7との間に応力吸収用の緩衝材21を介在させて、鉄塔1に筒身7を保持させた状態とし、これをピット16内の昇降装置19により起立させるようにすることもできる。
【0019】
このようにすれば、工期の大幅な短縮が図れる。
【0020】
更に、図5において、作業台17をなくして、筒身7をピット16内の昇降装置19で直接起立させるようにすることもできる。
【0021】
更に又、鉄塔前面トラス部13をウインチ11により起立させることに代えて、前面トラス部13を分割して鉄塔前面に順次組み付けるようにしてもよい。
【0022】
【発明の効果】
以上述べた如く、本発明の鉄塔支持型煙突の筒身架設工法によれば、鉄塔を前面のみを開放して組み立てた後に、該鉄塔頂部に取り付けたシーブに掛けて導いたワイヤロープを、地上にて横倒しの状態で製作した筒身に結着し、ウインチによりワイヤロープを介し筒身を起立させて鉄塔の前面より鉄塔内に入れて自立させ、しかる後、前面トラス部を鉄塔に組み付けるようにするので、従来の筒身を小ブロックごとに製作して継ぎ足して行く工法に比して工期の短縮化を図ることができると共に、前面トラス部をウインチによりワイヤロープを介し起立させることにより簡単に鉄塔の前面に取り付けることができ、大型クレーンを使用しないために大型クレーンの拘束による架設コストの削減が図れる、という優れた効果を奏し得られ、又、筒身を地上で製作して地上に設けたピット内の昇降装置で直接又は作業台を介して起立させたり、地上で鉄塔を組み立ててその内側に筒身を予め組み込んだ状態にしてピット内の昇降装置により起立させるようにすることにより、筒身の架設をより円滑に且つ安定よく行うことができ、且つ工期の大幅な短縮化が図れる、等の優れた効果を奏し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の鉄塔支持型煙突の筒身架設工法の実施の一形態を示すもので、(イ)は鉄塔の下部を組み立てた状態を示す図、(ロ)は(イ)の下部鉄塔部の上方に上部鉄塔部を組み立てて設置した鉄塔の状態を示す図、(ハ)は地上で製作した筒身を起立させる状態を示す図である。
【図2】図1(ハ)の状態から筒身を起立させた状態を示す図である。
【図3】筒身を自立させた後に、鉄塔の前面トラス部を起立させる状態を示す図である。
【図4】筒身の架設が終了した状態を示す図である。
【図5】本発明の実施の他の形態を示す概略図である。
【図6】本発明の実施の更に他の形態を示す概略図である。
【符号の説明】
1 鉄塔
4,5,6 シーブ
7 筒身
10 ワイヤロープ
11 ウインチ
13 前面トラス部
16 ピット
17 筒身製作用作業台
19 昇降装置
20 作業台
21 緩衝材
Claims (5)
- 鉄塔支持型煙突の設置位置に、鉄塔を前面だけを残して組み立てて設置し、該鉄塔架設後に、該鉄塔頂部に掛けたワイヤロープの先端を、地上で製作した筒身の上端側となる先端部に結着し、該ワイヤロープを地上のウインチで巻取ることにより筒身を基端を支点として起立させ、前面より鉄塔内に筒身を入れて架設し、しかる後に、地上で組み立てた鉄塔前面トラス部を鉄塔前面に取り付けるようにすることを特徴とする鉄塔支持型煙突の筒身架設工法。
- 地上で組み立てた鉄塔前面トラス部にワイヤロープの先端を結着して、ウインチにより鉄塔前面トラス部を起立させて鉄塔の前面に取り付けるようにする請求項1記載の鉄塔支持型煙突の筒身架設工法。
- 鉄塔を利用してウインチで筒身を起立させることに代えて、筒身を起立させる位置に設けたピット内の昇降装置で筒身を起立させるようにする請求項1記載の鉄塔支持型煙突の筒身架設工法。
- 筒身製作用作業台を一端側を基点として起倒できるように設置し、該作業台を筒身を起立させる位置に設けたピット内の昇降装置により起倒動作させるようにした請求項1又は3記載の鉄塔支持型煙突の筒身架設工法。
- 鉄塔支持型煙突の設置位置の近くに、一端を起倒できるように設置した作業台上にて鉄塔と筒身を並行して製作した後、該鉄塔と筒身との間に応力吸収用の緩衝材を介在させて鉄塔に筒身を支持させた状態にし、しかる後、上記作業台を昇降装置で一端を基点として起立させることにより鉄塔と筒身とを一体的に起立させて架設することを特徴とする鉄塔支持型煙突の筒身架設工法。
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