JP3670357B2 - 円筒形電池 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電極群及び電解液が収納された容器に封口板をかしめ固定により取付けた構造を有する円筒形電池に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
携帯用電気機器に用いられる電池として、円筒形ニッケルカドミウム二次電池、円筒形ニッケル水素二次電池、円筒形ニッケル亜鉛二次電池、円筒形リチウムイオン二次電池等が知られている。
【0003】
このような円筒形電池では、異常充電や誤使用等に起因して電池内部にガスが異常発生すると、電池内部の圧力が異常に上昇し、封口板を吹き飛ばすなどの破裂事故を招く恐れがある。このため、前記電池の封口部材にはガス発生による圧力上昇に応動してガスを外部に放出させる防爆用安全弁が設けられている。
【0004】
前記防爆用安全弁付き封口部材としては、ガス抜き孔を有する円形封口板と、前記封口板に前記ガス抜き孔を囲むように溶接によって固定された端子と、前記端子と前記封口板との間に前記ガス抜き孔を塞ぐように配置された安全弁とを有するものが知られている。このように端子を溶接によって封口板に固定した防爆機能付き封口部材は、端子を封口板にかしめ固定により取り付けるものに比べて簡単に作製することができるため、広く用いられている。
【0005】
この防爆機能付き封口部材を備えた電池は、例えば、次のような方法により製造される。まず、正極と負極との間にセパレータを介在して電極群を作製する。予め開口部を拡口することにより段部が形成された有底円筒状容器内に前記電極群を収納するか、または有底円筒状容器内に前記電極群を収納した後、前記容器に外部よりビード入れ等を行って段部を形成する。このようにして電極群が収納された容器の開口部内面に必要に応じてシール剤を塗布した後、電解液を注入する。その後、ナイロン6,6に代表される合成樹脂から形成された底部に穴を有する有底円筒状の絶縁ガスケット内に前記防爆機能付き封口部材を収納し、この絶縁ガスケットを前記容器内の段部に載置する。ひきつづき、前記容器の開口部を縮径し、前記開口部の上端を内方に屈曲することにより折曲部を形成し、前記容器に前記封口部材の前記封口板のみを前記絶縁ガスケットの反発弾性力によってかしめ固定することにより前記電池を製造する。
【0006】
前述したような構造の電池において、前記封口板は、従来、加工性を向上させるため、例えばアニール処理が施されたSPCC鋼材(ヴィッカース硬度は120〜150Hvである)のような軟質の材料から形成されている。ところで、前記電池では、体積効率の向上を目指しての高容量化と、重量効率の向上を目指しての構造部品の軽量化とを図るために前記容器及び前記封口板の厚さを薄くすることが検討されている。しかしながら、前記容器の厚さを薄くすると、前記容器の前記封口板を保持する力が低下する。一方、前記硬度を有する封口板の厚さを薄くすると、前記封口板の強度が低下し、撓みやすくなる。従って、前述した端子が溶接によって固定された前記硬度の封口板のみを前記ガスケットを介して前記容器にかしめ固定した構造の円筒形電池において、前記容器及び前記封口板の薄肉化が図られると、封口耐圧が低下するため、異常充電や誤使用等により電池内圧が過度に上昇し、発生するガス量が前記安全弁から排出可能なガス量を上回ると、ガス圧力により前記封口板が吹き飛んで破裂事故を招く恐れがある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、容器及び封口板の薄肉化により高容量化及び軽量化が達成され、かつ異常充電や誤使用等に起因して電池内圧が過度に上昇した際の破裂が回避された円筒形電池を提供しようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る円筒形電池は、上部に環状の開口部と前記開口部の下方に形成された内方に突出した形状の段部とを有する有底円筒状の容器と、前記容器内に収納され、正極と負極との間にセパレータを介して作製された電極群と、前記容器内に収容された電解液と、前記容器内の段部に載置されて前記開口部の上端を内方に折り曲げることにより前記段部と折曲部とにより囲まれた空間に圧縮状態で配置された底部に穴を有する有底円筒状の絶縁ガスケットと、前記絶縁ガスケット内に配置されたガス抜き孔を有する円形の封口板と、前記封口板に前記ガス抜き孔を囲むように溶接によって固定された端子と、前記端子と前記封口板との間に前記ガス抜き孔を塞ぐように配置された安全弁とを具備し、前記ガスケットの圧縮下で前記封口板のみをかしめ固定した円筒形電池において、前記容器の厚さは0.17〜0.2mmで、前記封口板はヴィッカース硬度が170〜250Hvで、かつ厚さが前記容器の厚さの3〜4倍であることを特徴とするものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る円筒形電池を図1を参照して説明する。
負極端子を兼ねる容器1は有底円筒状で、上部に環状の開口部2を有する。前記容器1の前記開口部2の上端は内方に折り曲げられてリング状の折曲部3が形成されている。前記容器1の開口部2の下方には、内方に突出した形状の環状段部4が形成されている。電極群5は、負極6と正極7との間にセパレータ8を介在して最外周に前記負極6が位置するように渦巻状に捲回することにより作製され、前記容器1内に収納されている。前記容器1の内周面と前記負極6は電気的に接触している。電解液は前記容器1内に収容されている。絶縁ガスケット9は、底部に穴9aが開口された有底円筒状をなす。前記絶縁ガスケット9は、前記容器1内の前記折曲部3と前記段部4とにより囲まれた位置に圧縮状態で配置されている。このような絶縁ガスケット9は、例えばナイロン6,6等のポリアミド系合成樹脂から形成されている。防爆機能及び正極端子を兼ねる封口部材10は、ヴィッカース硬度が170〜250Hvで、中央にガス抜き孔11を有する円形封口板12と、例えば合成ゴムからなる弾性弁体13と、複数のガス通過孔14が開口された帽子形の正極端子15とから構成されている。前記正極端子15は前記封口板12にそのガス抜き孔11を包囲するように溶接によって固定されている。前記弾性弁体13は前記封口板12と前記正極端子15との間に前記ガス抜き孔11を覆うように配置されている。このような構造を有する封口部材10は、前記絶縁ガスケット9内に配置されている。前記封口部材10の前記封口板12は、前記容器1の前記開口部2に前記絶縁ガスケット9の反発弾性力によってかしめ固定されている。正極リード16は、一端が前記正極7に接続され、かつ他端が前記封口板12の下面と接続されている。
【0010】
前記封口板12のヴィッカース硬度は、170〜250Hvにする。これは次のような理由によるものである。前記封口板12のヴィッカース硬度を170Hv未満にすると、容器及び封口板の薄肉化が図られた電池の封口耐圧を十分に高めることが困難になる。一方、前記封口板12のヴィッカース硬度が250Hvを越えると、封口板の加工性が低下する。より好ましいヴィッカース硬度は、200〜230Hvである。
【0011】
前記ヴィッカース硬度を有する封口板12は、例えば、SPCC鋼材(低炭素鋼の冷延鋼)、ニッケルメッキが施された鉄、ステンレス等から形成することができる。
【0012】
前記容器1は、例えば、ニッケルメッキが施されたSPCC鋼材、ニッケルメッキが施された鉄、ステンレス等から形成することができる。
前記容器1の厚さは、0.15〜0.25mmにすることが好ましい。これは次のような理由によるものである。前記容器1の厚さを0.15mm未満にすると、前記容器1の封口板12の保持性が著しく低下する恐れがある。また、前記容器1の厚さが0.25mmを越えると、前記容器1の加工性が低下する恐れがあると共に電池の高容量化及び軽量化を図ることが困難になる恐れがある。より好ましい容器1の厚さは、0.17〜0.20mmである。
【0013】
前記封口板12の厚さは、前記容器1の厚さの2〜5倍にすることが好ましい。これは次のような理由によるものである。前記封口板12の厚さを前記容器1の厚さの2倍未満にすると、異常充電や誤使用等に起因して電池内に発生するガス圧力により前記封口板12が撓みやすくなるため、破裂を回避することが困難になる恐れがある。また、前記封口板12の厚さが前記容器1の厚さの5倍を越えると、電池の軽量化を図ることが困難になる恐れがある。より好ましい封口板12の厚さは、前記容器1の厚さの3〜4倍である。
【0014】
次に、前記正極7、前記負極6、前記セパレータ8及び前記電解液について説明する。
1)正極7
前記正極は、正極活物質を含むペーストが集電体に充填された構造を有することが好ましい。
【0015】
前記正極は、例えば、正極活物質と導電剤と結着剤と水とを含むペーストを調製した後、前記ペーストを集電体に充填し、これを乾燥した後、プレスで加圧成形することにより作製することができる。
【0016】
前記正極活物質としては、例えば、ニッケル化合物を挙げることができる。前記ニッケル化合物としては、水酸化ニッケル、亜鉛及びコバルトが共沈された水酸化ニッケル、ニッケル酸化物等を挙げることができる。中でも、前記亜鉛及びコバルトが共沈された水酸化ニッケルを用いるのが好ましい。
【0017】
前記導電剤としては、例えば、コバルト化合物及び金属コバルトから選ばれる1種以上からなるものを用いることができる。前記コバルト化合物としては、例えば、水酸化コバルト(Co(OH)2 )、一酸化コバルト(CoO)等を挙げることができる。特に、水酸化コバルトか、一酸化コバルト、もしくは水酸化コバルト及び一酸化コバルトの両方からなる導電材を用いるのが好ましい。
【0018】
前記結着剤としては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリエチレン、ポリプロピレン等の疎水性ポリマー、例えばカルボキシメチルセルロース(CMC)、メチルセルロース(MC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、例えばポリアクリル酸ナトリウム(SPA)などのポリアクリル酸塩、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリエチレンオキシド等の親水性ポリマー、例えばラテックス等のゴム系ポリマー等を挙げることができる。
【0019】
前記集電体としては、例えば、ニッケル、ステンレスのような金属や、ニッケルメッキが施された樹脂等の耐アルカリ性材料から形成された網状、スポンジ状、繊維状、もしくはフェルト状の金属多孔体等を挙げることができる。
2)負極6
この負極は、負極活物質を含むペーストが集電体に充填された構造を有することが好ましい。
【0020】
このような負極は、例えば、負極活物質と導電性材料と結着剤と水とを含むペーストを調製した後、前記ペーストを集電体に充填し、これを乾燥した後、プレスで加圧成形することにより作製することができる。
【0021】
前記負極活物質としては、充放電反応に直接関与する物質や、充放電反応に直接関与する物質を吸蔵・放出する物質を用いることができる。前者の例としては、例えば、金属カドミウム、水酸化カドミウムなどのカドミウム化合物の粉末等を挙げることができる。後者の例としては、例えば、水素を吸蔵放出する水素吸蔵合金等を挙げることができる。中でも、前記水素吸蔵合金を含む負極を備えた二次電池は、前記カドミウム化合物の粉末を含む負極を備えた二次電池に比べて大電流での放電が可能で、かつ環境汚染の恐れが少ないため、好適である。
【0022】
前記水素吸蔵合金としては、格別制限されるものではなく、電解液中で電気化学的に発生させた水素を吸蔵でき、かつ放電時にその吸蔵水素を容易に放出できるものであればよい。例えば、LaNi5 、MmNi5 (Mm;ミッシュメタル)、LmNi5 (Lm;ランタン富化したミッシュメタル)、またはこれらのNiの一部をAl、Mn、Co、Ti、Cu、Zn、Zr、Cr、Bのような元素で置換した多元素系のもの、もしくはTiNi系、TiFe系、ZrNi系、MgNi系のものを挙げることができる。中でも、一般式LmNix Mnyz (ただし、AはAl,Coから選ばれる少なくとも一種の金属、原子比x,y,zはその合計値が4.8≦x+y+z≦5.4を示す)で表される水素吸蔵合金を用いることが望ましい。このような組成の水素吸蔵合金を含む負極を備えた円筒形二次電池は、放電容量及び充放電サイクル寿命を向上することができる。
【0023】
前記導電性材料としては、例えば、ニッケル粉末、酸化コバルト、酸化チタン、カーボンブラック等を挙げることができる。特に、前記カーボンブラックを導電性材料として用いることが好ましい。
【0024】
前記結着剤としては、前述した正極で説明したのと同様なものを用いることができる。
前記集電体としては、例えば、パンチドメタル、エキスパンデッドメタル、穿孔剛板、ニッケルネットなどの二次元基板や、フェルト状金属多孔体や、スポンジ状金属基板などの三次元基板を挙げることができる。
3)セパレータ8
前記セパレータとしては、例えば、ポリエチレン繊維製不織布、エチレン−ビニルアルコール共重合体繊維製不織布、ポリプロピレン繊維製不織布などのポリオレフィン繊維製不織布に親水性官能基が付与されたものや、例えばナイロン6,6などのポリアミド繊維製不織布を挙げることができる。前記ポリオレフィン繊維製不織布に親水性官能基を付与する方法としては、例えば、コロナ放電処理、スルホン化処理、グラフト共重合、界面活性剤や親水性樹脂の塗布などを挙げることができる。
4)電解液
前記電解液としては、例えば、水酸化ナトリウム(NaOH)の水溶液、水酸化リチウム(LiOH)の水溶液、水酸化カリウム(KOH)の水溶液、NaOHとLiOHの混合液、KOHとLiOHの混合液、KOHとLiOHとNaOHの混合液等のアルカリ電解液を用いることができる。
【0025】
本発明の円筒形電池は、上部に環状の開口部と前記開口部の下方に形成された内方に突出した形状の段部とを有する有底円筒状の容器と、前記容器内に収納され、正極と負極との間にセパレータを介して作製された電極群と、前記容器内に収容された電解液と、前記容器内の段部に載置されて前記開口部の上端を内方に折り曲げることにより前記段部と折曲部とにより囲まれた空間に圧縮状態で配置された底部に穴を有する有底円筒状の絶縁ガスケットと、前記絶縁ガスケット内に配置されたガス抜き孔を有する円形の封口板と、前記封口板に前記ガス抜き孔を囲むように溶接によって固定された端子と、前記端子と前記封口板との間に前記ガス抜き孔を塞ぐように配置された安全弁とを具備し、前記ガスケットの圧縮下で前記封口板のみがかしめ固定されている。前記封口板はヴィッカース硬度が170〜250Hvである。このような硬度を有する封口板は抗張力が高いため、異常充電や誤使用等に起因して発生するガスにより撓むのを抑制することができる。従って、前記封口板を備えた円筒形電池は、封口耐圧を向上することができるため、電池内圧が上昇した際のガス漏れや破裂を回避することができ、安全性を向上することができる。その結果、前記硬度を有する封口板を用いることにより前記封口板及び前記容器の薄肉化を図ることができるため、安全性が高く、高容量で、かつ軽量な円筒形電池を実現することができる。
【0026】
【実施例】
以下、本発明の実施例を図面を参照して詳細に説明する。
実施例1
容器内に電極群及び電解液を収納しないこと以外は前述した図1に示す電池と同様な構造を有する封口耐圧測定用の円筒形アルカリ二次電池を組み立てた。
【0027】
まず、厚さが0.2mmのニッケルメッキが施されたSPCC鋼板を深絞り加工によって有底円筒状にした後、開口部を拡口して前記開口部の下端に0.65mm内方に突出した形状の環状段部を形成することにより容器を作製した。また、前記容器の前記開口部の高さは2.7mmであった。
【0028】
厚さが前記容器の肉厚の3倍、つまり0.6mmで、ヴィッカース硬度が220HvのSPCC鋼板から打ち抜き加工によってガス抜き孔を有する円形封口板を作製した。合成ゴムを圧縮成形して作製された弾性弁体を帽子形の端子のトップ内に挿入した後、前記端子を前記封口板に前記弾性弁体が前記封口板のガス抜き孔を閉塞するように載置し、前記端子の鍔部を前記封口板にスポット溶接によって固定することにより防爆機能及び端子を兼ねる封口部材を組み立てた。ナイロン6,6から形成された底部に穴を有する有底円筒状の絶縁ガスケット内に前記封口部材を収納した後、この絶縁ガスケットを前記容器の段部に載置した。前記容器の開口部を縮径した後、前記開口部上端を内方に折り曲げることにより折曲部を形成し、前記容器に前記封口板のみをかしめ固定し、封口耐圧測定用の円筒形アルカリ二次電池を製造した。
比較例1
前記容器の厚さを0.25mmにし、かつアニール処理が施されたSPCC鋼材(ヴィッカース硬度は140Hvである)から形成され、厚さが0.8mmで、ガス抜き孔を有する円形封口板を用いること以外は、実施例1と同様な構成の封口耐圧測定用円筒形アルカリ二次電池を製造した。
比較例2
アニール処理が施されたSPCC鋼材(ヴィッカース硬度は140Hvである)から形成され、厚さが0.8mmで、ガス抜き孔を有する円形封口板を用いること以外は、実施例1と同様な構成の封口耐圧測定用円筒形アルカリ二次電池を製造した。
比較例3
アニール処理が施されたSPCC鋼材(ヴィッカース硬度は140Hvである)から形成され、厚さが0.6mmで、ガス抜き孔を有する円形封口板を用いること以外は、実施例1と同様な構成の封口耐圧測定用円筒形アルカリ二次電池を製造した。
【0029】
得られた実施例1及び比較例1〜3の電池について、各電池の容器の胴部を切断し、容器内から荷重試験機によって封口板を押圧した際に前記封口板にかかった最大荷重を測定し、その結果を封口耐圧として下記表1に示す。
【0030】
【表1】
Figure 0003670357
【0031】
表1から明らかなように、実施例の電池は、比較例1〜3に比べて封口耐圧が高いことがわかる。これは、ヴィッカース硬度が170〜250Hvである封口板を用いたからである。このような封口板は、比較例1〜3に比べて厚さを薄くしている容器及び封口板を備えた電池の封口耐圧を比較例1〜3よりも向上することができる。その結果、前記硬度を有する封口板を備えた電池は、安全性を向上することができ、かつ高容量化及び軽量化を図ることができる。
【0032】
なお、前記実施例では、防爆機構として、電池内のガス圧が所定の値以上になると開弁してガスを外部に放出し、その後は再び電池を密閉する復帰式の安全弁である弾性弁体を用いたが、前記防爆機構としては、非復帰式の安全弁である弁膜を用いても良い。前記弁膜は封口板と正極端子との間に前記封口板のガス抜き孔を覆うように配置すれば良い。
【0033】
前記実施例では、封口板として打抜き加工によって作製された平板状のものを用いたが、封口板としては、板材から打抜き加工によって得られる円板に絞り加工を施すによって作製され、中央に円形溝を有し、前記円形溝の底部にガス抜き孔が開口された円形封口板を用いても良い。このような構造を有する封口板にその円形溝を囲むように溶接によって正極端子を固定し、前記円形溝と前記端子との間に前記ガス抜き孔を塞ぐように弾性弁体を配置して防爆機能及び正極端子を兼ねる封口部材を作製すると、前記円形溝の深さを変化させることによって前記弾性弁体の圧縮度合いを調節することができるため、弁作動圧の調節を簡単に行える。
【0034】
【発明の効果】
以上詳述したように本発明によれば、異常充電や誤使用等に起因して内圧が上昇した際のガス漏れ及び破裂を回避することができ、かつ容器及び封口板の厚さを薄くすることにより軽量化及び高容量化を図ることが可能な円筒形電池を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る円筒形電池を示す要部断面図。
【符号の説明】
1…容器、2…開口部、3…折曲部、4…段部、5…電極群、6…負極、7…正極、8…セパレータ、9…絶縁ガスケット、12…封口板、13…安全弁、15…端子。

Claims (1)

  1. 上部に環状の開口部と前記開口部の下方に形成された内方に突出した形状の段部とを有する有底円筒状の容器と、
    前記容器内に収納され、正極と負極との間にセパレータを介して作製された電極群と、
    前記容器内に収容された電解液と、
    前記容器内の段部に載置されて前記開口部の上端を内方に折り曲げることにより前記段部と折曲部とにより囲まれた空間に圧縮状態で配置された底部に穴を有する有底円筒状の絶縁ガスケットと、
    前記絶縁ガスケット内に配置されたガス抜き孔を有する円形の封口板と、
    前記封口板に前記ガス抜き孔を囲むように溶接によって固定された端子と、
    前記端子と前記封口板との間に前記ガス抜き孔を塞ぐように配置された安全弁と
    を具備し、前記ガスケットの圧縮下で前記封口板のみをかしめ固定した円筒形電池において、
    前記容器の厚さは0.17〜0.2mmで、前記封口板はヴィッカース硬度が170〜250Hvで、かつ厚さが前記容器の厚さの3〜4倍であることを特徴とする円筒形電池。
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