JP3605451B2 - 角形電池の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は封口部材を絶縁ガスケットを介して容器にかしめ固定した角形電池の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、機器の小型軽量化に伴い、体積効率が高い角形電池の開発が行われている。前記角形電池の封口方法としては、発電要素が収納された容器に封口部材をレーザー溶接により固定する方法と、発電要素が収納された容器の開口部に封口部材を絶縁ガスケットを介してかしめ固定する方法とが知られている。
【0003】
前記かしめ固定によって封口するクリンプ式の角形電池は、従来、次に示す方法により製造されている。すなわち、予め開口部を拡口することにより前記開口部の下方に形成した内方に突出した形状の段部を有する有底角筒形容器内に発電要素を収納する。封口部材及び前記封口部材が収納される絶縁ガスケットを前記容器内の前記段部に載置する。前記容器の下端を下型に挿入して固定し、前記容器の開口部を縮径した後、前記開口部の上端を内方に折り曲げることにより前記ガスケットを圧縮し、この絶縁ガスケットの反発弾性力によって前記封口部材を前記容器にかしめ固定して前記角形電池を製造する。
【0004】
ところで、前記容器の長手方向と直交する側面は、前記容器のコーナ部と同様に強度が高い反面、撓みにくく、過大な力が加わった場合に塑性変形を起こしやすい。このため、前記容器の開口部を全周に亘ってほぼ均等な幅で縮径すると、前記段部のうち長手方向と直交する部分が更に内側に入り込む。次いで行われるカール工程においては、前記容器の下方を前記下型で支えながら前記開口部の上端を内方に折曲げるため、前記容器に上方向からの加圧力が加わる。前記縮径工程で段部が内側に入り込むと、この段部とつながる開口部は前記加圧力に対する強度が低いため、前記カール工程において座屈変形を生じ、前記段部がよりいっそう内側に入り込む。その結果、前記開口部の上端の折り曲り度合いが浅くなるため、前記ガスケットの圧縮度合いが低下し、封口耐圧が低くなるという問題点が生じる。また、前記封口工程においてより内方に突出した段部は内側に入った反動で外側に膨らむことがあるため、寸法に不具合を生じることがあった。更に、開口部を全周に亘ってほぼ均等な幅で縮径すると、スプリングバックのために前記開口部のうち長手方向に沿う面が外側に湾曲する。従って、前記開口部を前記容器の胴部と同寸法になるように縮径すると、この面が前記胴部よりも外側に張り出すため、寸法に不具合を生じる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、封口工程における容器の変形を回避し、封口信頼性が向上され、寸法上の不具合が解消された角形電池の製造方法を提供しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る角形電池の製造方法は、予め開口部を拡口することにより前記開口部の下方に形成した内方に突出した形状の段部を有する有底角筒形状の容器内に発電要素を収納する工程と、封口部材及び前記封口部材が収納される絶縁ガスケットを前記容器内の前記段部に載置する工程と、前記容器の前記開口部を縮径した後、前記開口部の上端を内方に折り曲げることにより前記容器に前記封口部材を前記絶縁ガスケットを介してかしめ固定する工程とを具備した角形電池の製造方法において、
前記開口部の縮径幅は、長手方向と直交する方向に縮径する際の縮径幅をW とし、長手方向に縮径する際の縮径幅をW とした際に式W >W を満たし、かつ前記W が前記容器の厚さの30〜60%であることを特徴とするものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る製造方法を図1〜図5を参照して説明する。
(第1工程)
図1に示すように、予め開口部1を拡口することにより前記開口部1の下方に形成した内方に突出した形状の段部2を有する有底角筒形状の容器3を用意する。また、前記容器3は負極端子を兼ねる。
【0008】
前記容器3において、前記開口部1の拡口幅は、図2に示すように長手方向と直交する方向に拡口した際の拡口幅をA とし、図3に示すように長手方向に拡口した際の拡口幅をA とした際に式A >A を満たし、かつ前記A が前記容器の厚さの30〜60%であることが好ましい。このような容器3は、絶縁ガスケットの保持性を損なうことなく前記長手方向と直交する面側の段部の縮径工程における内側への変形量を大幅に低減することができる。
【0009】
前記A を前記容器3の厚さの30〜60%にするのは次のような理由によるものである。前記A を前記容器3の厚さの30%未満にすると、前記容器3内の段部2上に絶縁ガスケットを載置することが困難になる恐れがある。一方、前記A が前記容器3の厚さの60%を越えると、長手方向と直交する方向に沿う段部2の縮径工程における内側への変形を低減することが困難になる恐れがある。前記A は、前記容器3の厚さの40〜50%にすることがより好ましい。
【0010】
前記容器3は、前述した図2に示すように前記段部2のうち長手方向に沿う部分の段差をB とし、かつ前述した図3に示すように前記段部2のうち長手方向と直交する部分の段差をB とした際に式B ≧B を満たす構造にすることが好ましい。特に、前記容器3は、前記B 及び前記B が式B >B を満たす構造を有することがより好ましい。このような構造にすることによって、前記容器3内の前記段部2の絶縁ガスケットの保持性を更に向上することができると共に前記段部2のうち長手方向と直交する部分の縮径工程における内側への変形を大幅に低減することができるため、封口耐圧を飛躍的向上することができる。
【0011】
前記容器3は、例えば、ニッケルメッキが施されたSPCC鋼材(低炭素鋼の冷延鋼)、ニッケルメッキが施された鉄、ステンレス等から形成することができる。
【0012】
前記容器3の厚さは、0.30〜0.45mmにすることが好ましい。これは次のような理由によるものである。前記容器1の厚さを0.30mm未満にすると、前記容器3の封口部材の保持性が著しく低下する恐れがある。また、前記容器3の厚さが0.45mmを越えると、前記容器3の加工性が低下する恐れがあると共に電池の高容量化及び軽量化を図ることが困難になる恐れがある。より好ましい容器3の厚さは0.35〜0.40mmである。
【0013】
前記容器3は、前記開口部のビッカース硬度を80Hv〜150Hvにし、かつ前記段部より下方に位置する部分(以下、胴部と称す)のビッカース硬度を160〜170Hvにすることが好ましい。このように開口部の硬度のみを低くすると、前記胴部の強度を保持したまま前記開口部の加工性を高められる。前記開口部のビッカース硬度を前記範囲に限定するのは次のような理由によるものである。前記ビッカース硬度を80Hv未満にすると、前記開口部の強度が劣るためにカール工程において前記開口部が変形する恐れがある。また、前記容器内のガス圧力が上昇した際に前記開口部が膨らみやすくなるため、前記開口部内周面と絶縁ガスケットとの間に隙間が生じてガス漏れを生じる恐れがある。一方、前記ビッカース硬度が150Hvを越えると、前記開口部の加工性が低下するため、結果として前記カール工程において前記容器の胴部に変形が生じる恐れがある。より好ましい前記開口部のビッカース硬度は、90Hv〜120Hvの範囲である。
【0014】
以下に説明する第2工程〜第4工程を経て図4及び図5に示す角形電池を製造する。
(第2工程)
前述した容器3に発電要素としての電極群4及び電解液を収納する。前記電極群4は、正極5と負極6とをその間にセパレータ7を介在して最外層に負極6が位置するように積層することにより作製される。
【0015】
次に、前記正極5、前記負極6、前記セパレータ7及び前記電解液について説明する。
1)正極5
前記正極5は、正極活物質を含むペーストが集電体に充填された構造を有することが好ましい。
【0016】
前記正極は、例えば、正極活物質と導電剤と結着剤と水とを含むペーストを調製した後、前記ペーストを集電体に充填し、これを乾燥した後、プレスで加圧成形することにより作製することができる。
【0017】
前記正極活物質としては、例えば、ニッケル化合物を挙げることができる。前記ニッケル化合物としては、水酸化ニッケル、亜鉛及びコバルトが共沈された水酸化ニッケル、ニッケル酸化物等を挙げることができる。中でも、前記亜鉛及びコバルトが共沈された水酸化ニッケルを用いるのが好ましい。
【0018】
前記導電剤としては、例えば、コバルト化合物及び金属コバルトから選ばれる1種以上からなるものを用いることができる。前記コバルト化合物としては、例えば、水酸化コバルト(Co(OH) )、一酸化コバルト(CoO)等を挙げることができる。特に、水酸化コバルトか、一酸化コバルト、もしくは水酸化コバルト及び一酸化コバルトの両方からなる導電材を用いるのが好ましい。
【0019】
前記結着剤としては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリエチレン、ポリプロピレン等の疎水性ポリマー、例えばカルボキシメチルセルロース(CMC)、メチルセルロース(MC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、例えばポリアクリル酸ナトリウム(SPA)などのポリアクリル酸塩、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリエチレンオキシド等の親水性ポリマー、例えばラテックス等のゴム系ポリマー等を挙げることができる。
【0020】
前記集電体としては、例えば、ニッケル、ステンレスのような金属や、ニッケルメッキが施された樹脂等の耐アルカリ性材料から形成された網状、スポンジ状、繊維状、もしくはフェルト状の金属多孔体等を挙げることができる。
2)負極6
この負極6は、負極活物質を含むペーストが集電体に充填された構造を有することが好ましい。
【0021】
このような負極は、例えば、負極活物質と導電性材料と結着剤と水とを含むペーストを調製した後、前記ペーストを集電体に充填し、これを乾燥した後、プレスで加圧成形することにより作製することができる。
【0022】
前記負極活物質としては、充放電反応に直接関与する物質や、充放電反応に直接関与する物質を吸蔵・放出する物質を用いることができる。前者の例としては、例えば、金属カドミウム、水酸化カドミウムなどのカドミウム化合物の粉末等を挙げることができる。後者の例としては、例えば、水素を吸蔵放出する水素吸蔵合金等を挙げることができる。中でも、前記水素吸蔵合金を含む負極を備えた二次電池は、前記カドミウム化合物の粉末を含む負極を備えた二次電池に比べて大電流での放電が可能で、かつ環境汚染の恐れが少ないため、好適である。
【0023】
前記水素吸蔵合金としては、格別制限されるものではなく、電解液中で電気化学的に発生させた水素を吸蔵でき、かつ放電時にその吸蔵水素を容易に放出できるものであればよい。例えば、LaNi 、MmNi (Mm;ミッシュメタル)、LmNi (Lm;ランタン富化したミッシュメタル)、またはこれらのNiの一部をAl、Mn、Co、Ti、Cu、Zn、Zr、Cr、Bのような元素で置換した多元素系のもの、もしくはTiNi系、TiFe系、ZrNi系、MgNi系のものを挙げることができる。中でも、一般式LmNi Mn (ただし、AはAl,Coから選ばれる少なくとも一種の金属、原子比x,y,zはその合計値が4.8≦x+y+z≦5.4を示す)で表される水素吸蔵合金を用いることが望ましい。このような組成の水素吸蔵合金を含む負極を備えた円筒形二次電池は、放電容量及び充放電サイクル寿命を向上することができる。
【0024】
前記導電性材料としては、例えば、ニッケル粉末、酸化コバルト、酸化チタン、カーボンブラック等を挙げることができる。特に、前記カーボンブラックを導電性材料として用いることが好ましい。
【0025】
前記結着剤としては、前述した正極で説明したのと同様なものを用いることができる。
前記集電体としては、例えば、パンチドメタル、エキスパンデッドメタル、穿孔剛板、ニッケルネットなどの二次元基板や、フェルト状金属多孔体や、スポンジ状金属基板などの三次元基板を挙げることができる。
3)セパレータ7
前記セパレータ7としては、例えば、ポリエチレン繊維製不織布、エチレン−ビニルアルコール共重合体繊維製不織布、ポリプロピレン繊維製不織布などのポリオレフィン繊維製不織布に親水性官能基が付与されたものや、例えばナイロン6,6などのポリアミド繊維製不織布を挙げることができる。前記ポリオレフィン繊維製不織布に親水性官能基を付与する方法としては、例えば、コロナ放電処理、スルホン化処理、グラフト共重合、界面活性剤や親水性樹脂の塗布などを挙げることができる。
4)電解液
前記電解液としては、例えば、水酸化ナトリウム(NaOH)の水溶液、水酸化リチウム(LiOH)の水溶液、水酸化カリウム(KOH)の水溶液、NaOHとLiOHの混合液、KOHとLiOHの混合液、KOHとLiOHとNaOHの混合液等のアルカリ電解液を用いることができる。
(第3工程)
底部に穴8を有する有底矩形筒状の合成樹脂製絶縁ガスケット9内に正極端子を兼ねる封口部材10を収納する。前記封口部材10は、ガス抜き孔11を有する矩形封口板12と、前記封口板12にそのガス抜き孔11を囲むように配置され、ガス通過孔13を有する正極端子14と、前記封口板12と前記正極端子14との間に前記ガス抜き孔11を塞ぐように配置された弾性弁体15とを有する。このような封口部材10が収納された絶縁ガスケット9を、前記封口板12の下面と前記正極5とを正極リード16によって接続した後、前記容器3の前記段部2に載置する。
(第4工程)
前記容器3の開口部1を縮径する。前記開口部1の縮径幅は、前述した図4に示すように長手方向と直交する方向に縮径する際の縮径幅をW とし、前述した図5に示すように長手方向に縮径する際の縮径幅をW とした際に式W >W を満たし、かつ前記W が前記容器3の厚さの30〜60%である。
【0026】
前記W を前記容器3の厚さの30〜60%にするのは次のような理由によるものである。前記W を前記容器3の厚さの30%未満にすると、前記絶縁ガスケット9の圧縮率が不足し、反って封口耐圧が低下する。一方、前記W が前記容器3の厚さの60%を越えると、長手方向と直交する方向に沿う段部2の縮径工程における内側への変形を低減することが困難になる恐れがある。前記W は、前記容器3の厚さの40〜50%にすることがより好ましい。
(第5工程)
前記開口部1の上端を内方に折り曲げて前記ガスケット9を圧縮し、前記ガスケット9の反発弾性力によって前記容器3に前記封口部材10をかしめ固定して前述した図4及び図5に示す角形電池を製造する。
【0027】
本発明の角形電池の製造方法によれば、容器の開口部の縮径幅は、長手方向と直交する方向に縮径する際の縮径幅をW とし、長手方向に縮径する際の縮径幅をW とした際に式W >W を満たし、かつ前記W は前記容器の厚さの30〜60%である。このように縮径幅を設定することによって、前記容器の段部のうち長手方向と直交する部分の内側への変形を抑制することができるため、この段部とつながる開口部のカール工程における上からの押圧に対する強度を向上することができる。その結果、カール工程時に前記開口部のうち長手方向に直交する面に座屈変形を生じさせることなく開口部上端を内方に深く折り曲げることができるため、封口耐圧が向上された角形電池を製造することができる。また、このようにして製造された角形電池は前記開口部のうち長手方向に沿う面が外側に湾曲するのを抑えることができるため、寸法に不具合がない角形電池を提供することが可能である。
【0028】
前記製造方法において、容器の開口部の拡口幅を前述したように規定する、つまり、長手方向と直交する方向に拡口する際の拡口幅をA とし、長手方向に拡口する際の拡口幅をA とした際に式A >A を満たし、かつ前記A が前記容器の厚さの30〜60%である拡口幅で拡口した開口部を有する容器を用いることによって、縮径工程の際の前記長手方向と直交する面における段部の内側への変形を大幅に低減することができるため、前記段部とつながる開口部のカール工程における上からの押圧に対する強度を飛躍的に向上させることができる。従って、前記容器を用いることによって、封口耐圧が大幅に向上された角形電池を製造することができる。
【0029】
【実施例】
以下、本発明の実施例を図面を参照して詳細に説明する。
実施例1
容器内に電極群及び電解液を収納しないこと以外は前述した図4及び図5に示す電池と同様な構造を有する封口耐圧測定用の角形ニッケル水素二次電池を組み立てた。
【0030】
ニッケルメッキが施されたSPCC鋼材から絞り加工によって、長手方向に沿う幅が16.4mmで、長手方向と直交する幅が5.6mmで、肉厚が0.4mmの有底角筒形状の容器を作製した。この容器の開口部を拡口幅が0.22mmになるように拡口して前述した図1に示すように前記開口部の下方に内方に突出した形状の段部を形成した。また、前記容器は、前記段部の段差B 及びB をいずれも0.20mmにした。前記開口部のビッカース硬度は90〜120Hvにし、胴部のビッカース硬度は160Hvとした。
【0031】
前記容器の開口部内周面にアスファルト系のシール剤を塗布した。合成ゴムを圧縮成形して作製された弾性弁体を帽子形の端子のトップ内に挿入した後、前記端子をガス抜き孔を有する矩形封口板に前記弾性弁体が前記封口板のガス抜き孔を閉塞するように載置し、前記端子の鍔部を前記封口板にスポット溶接によって固定することにより防爆機能及び端子を兼ねる封口部材を組み立てた。ナイロン6,6から形成された底部に穴を有する有底矩形筒状の絶縁ガスケット内に前記封口部材を収納した後、この絶縁ガスケットを前記容器の段部に載置した。
【0032】
前記容器の開口部を前述した式W >W を満たすように縮径した。すなわち、長手方向に沿う縮径の幅W を0.24mm、つまり前記容器の肉厚の60%にし、長手方向と直交する方向に沿う縮径の幅W を0.30mmにした。次いで、前記開口部上端を内方に折り曲げることにより折曲部を形成し、前記容器に前記封口板を前記絶縁ガスケットを介してかしめ固定し、封口耐圧測定用の角形ニッケル水素二次電池を製造した。
実施例2
実施例1と同様な寸法の有底角筒形状の容器の開口部を前述した式A >A を満たすように拡口して前述した図1に示すように前記開口部の下方に内方に突出した形状の段部を形成した。すなわち、前記開口部のうち長手方向に沿う面の拡口幅A は0.22mmであり、前記開口部のうち長手方向と直交する面の拡口幅A は0.18mmで、前記容器の肉厚の45%に相当する。また、前記B を0.20mmにし、前記B を0.15mmにした。前記開口部のビッカース硬度は90〜120Hvにし、胴部のビッカース硬度は160Hvとした。
【0033】
前記容器に実施例1と同様な方法によってシール剤の塗布、封口部材の載置を行った後、前記容器の開口部を前述した式W >W を満たすように縮径した。すなわち、長手方向に沿う縮径の幅W を0.24mm、つまり前記容器の肉厚の60%にし、長手方向と直交する方向に沿う縮径の幅W を0.31mmにした。次いで、実施例1と同様な方法によって前記開口部上端に折曲部を形成し、前記容器に前記封口板を前記絶縁ガスケットを介してかしめ固定し、封口耐圧測定用の角形ニッケル水素二次電池を製造した。
比較例
実施例1と同様な容器に実施例1と同様な方法によってシール剤の塗布、封口部材の載置を行った後、前記容器の開口部を全周に亘って同じ縮径幅(0.30mm)で縮径した。次いで、実施例1と同様な方法によって前記開口部上端に折曲部を形成し、前記容器に前記封口板を前記絶縁ガスケットを介してかしめ固定し、封口耐圧測定用の角形ニッケル水素二次電池を製造した。
【0034】
得られた実施例1〜2及び比較例の電池について、容器の外観を観察し、封口工程における変形の有無を調べ、その結果を下記表1に示す。
また、実施例1〜2及び比較例の電池の容器の下部側面に孔を設け、この孔から前記容器内にガスを送りこみ、開口部が外側に向かって湾曲し、前記開口部の内周面と絶縁ガスケットとの間に隙間が生じてこの隙間からガス漏れが生じた時の前記容器内の圧力を測定して封口耐圧を求め、その結果を下記表1に併記する。
【0035】
【表1】
Figure 0003605451
【0036】
表1から明らかなように、容器の開口部の縮径幅が前述した式W >W を満たし、かつ前記W が容器肉厚の30%〜60%である実施例1〜2の電池は、縮径幅が全周に亘り均等である比較例の電池に比べて封口耐圧が高いことがわかる。特に、開口部の拡口幅が前述した式A >A を満たし、前記A が容器肉厚の30%〜60%であり、かつ段部の段差が式B >B を満たす容器を用いる実施例2の電池は、封口耐圧が実施例1に比べて高いことがわかる。これは、縮径の際に、長手方向と直交する方向に沿う段部の内方への突出がほとんどなかったためである。また、比較例の電池は、カール工程の際に開口部のうち長手方向と直交する面において座屈変形を生じた。
【0037】
なお、前記実施例では、防爆機構として、電池内のガス圧が所定の値以上になると開弁してガスを外部に放出し、その後は再び電池を密閉する復帰式の安全弁である弾性弁体を用いたが、前記防爆機構としては、非復帰式の安全弁である弁膜を用いても良い。前記弁膜は封口板と正極端子との間に前記封口板のガス抜き孔を覆うように配置すれば良い。
【0038】
前記実施例では、封口板として打抜き加工によって作製された平板状のものを用いたが、封口板としては、板材から打抜き加工によって得られる矩形の板に絞り加工を施して中央に矩形溝を形成し、前記矩形溝の底部にガス抜き孔を開口することにより作製された矩形封口板を用いても良い。このような構造を有する封口板にその矩形溝を囲むように溶接によって正極端子を固定し、前記矩形溝と前記端子との間に前記ガス抜き孔を塞ぐように弾性弁体を配置して防爆機能及び正極端子を兼ねる封口部材を作製すると、前記矩形溝の深さを変化させることによって前記弾性弁体の圧縮度合いを調節することができるため、弁作動圧の調節を簡単に行える。
【0039】
【発明の効果】
以上詳述したように本発明によれば、封口耐圧を向上でき、容器寸法に不具合がなく、歩留まりが向上された角形電池の製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る製造方法で用いられる容器を示す斜視図。
【図2】図1の容器を長手方向に直交する面で切断した際の前記容器の開口部を示す部分断面図。
【図3】図1の容器を長手方向に沿う面で切断した際の前記容器の開口部を示す部分断面図。
【図4】本発明に係る方法により製造された角形電池を長手方向に沿う面で切断した部分断面図。
【図5】本発明に係る方法により製造された角形電池を長手方向に直交する面で切断した部分断面図。
【符号の説明】
1…開口部、2…段部、3…容器、4…電極群、9…絶縁ガスケット、10…封口部材。

Claims (1)

  1. 予め開口部を拡口することにより前記開口部の下方に形成した内方に突出した形状の段部を有する有底角筒形状の容器内に発電要素を収納する工程と、
    封口部材及び前記封口部材が収納される絶縁ガスケットを前記容器内の前記段部に載置する工程と、
    前記容器の前記開口部を縮径した後、前記開口部の上端を内方に折り曲げることにより前記容器に前記封口部材を前記絶縁ガスケットを介してかしめ固定する工程とを具備した角形電池の製造方法において、
    前記開口部の縮径幅は、長手方向と直交する方向に縮径する際の縮径幅をW とし、長手方向に縮径する際の縮径幅をW とした際に式W >W を満たし、かつ前記W が前記容器の厚さの30〜60%であることを特徴とする角形電池の製造方法。
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