JP2000268782A - 円筒形密閉電池の製造方法 - Google Patents

円筒形密閉電池の製造方法

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JP2000268782A
JP2000268782A JP11073081A JP7308199A JP2000268782A JP 2000268782 A JP2000268782 A JP 2000268782A JP 11073081 A JP11073081 A JP 11073081A JP 7308199 A JP7308199 A JP 7308199A JP 2000268782 A JP2000268782 A JP 2000268782A
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container
metal container
cylindrical
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bent
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JP11073081A
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English (en)
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Hideaki Kitatsume
秀明 北爪
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FDK Twicell Co Ltd
Original Assignee
Toshiba Battery Co Ltd
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 薄肉の有底円筒状金属容器を用いても良好に
封口でき、かつその薄肉化により高容量化と軽量化を達
成した円筒形密閉電池の製造方法を提供する。 【解決手段】 円筒状胴部の上部を2段屈曲させて拡口
することにより上部に拡口した円筒状立上がり部が形成
された有底円筒状金属容器内に電極群を収納する工程
と、前記容器内に電解液を収容した後、前記容器の立上
がり部下の段差部に絶縁ガスケットを収納する工程と、
このガスケットに封口板を収納する工程と、前記容器の
立上がり部を縮径した後、前記立上がり部の上端をカー
ルして前記ガスケットを介して前記封口板を圧縮固定す
る工程とを具備し、前記有底筒状金属容器は、前記胴部
から前記立上がり部に向かう1つ目の屈曲部の厚さをt
1、この屈曲部から2つ目の屈曲部までの厚さをt2、
前記胴部および立上がり部の厚さをt3とすると、t1
≧t2>t3またはt1>t2=t3の関係を満たす。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、封口構造を改良し
た円筒形密閉電池の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】携帯用電子機器の電源として用いられる
電池としては、ニッケルカドミウム蓄電池、ニッケル水
素蓄電池、リチウムイオン蓄電池、リチウムポリマー蓄
電池等が知られている。
【0003】この種の電池(円筒形密閉電池)は、従来
より次のような方法により製造されている。
【0004】まず、正極、負極の間にセパレータを介在
した電極群を作製する。この電極群を予め開口部を拡口
することにより段差部が形成された有底円筒状金属容器
内に収納するか、もしは前記電極群を有底円筒状金属容
器内に収納した後、前記容器に外部からビード入れ等を
行なって段差部を形成する。つづいて、前記容器の開口
部内面に必要に応じてアスファルト、ゴム等のシール剤
を塗布した後、電解液を前記容器内に注入する。ひきつ
づき、ナイロンのような合成樹脂からなり、底部に穴を
有する有底円環状の絶縁ガスケット内に封口板を有する
防爆機能付き封口部材を収納し、この絶縁ガスケットを
前記容器内にその段部に掛止して収納する。次いで、前
記容器の開口部を縮径し、その開口部付近の段差部を内
方に屈曲させた後、カール加工を施して前記容器の開口
部上端および前記絶縁ガスケットの上端を前記封口部材
の上面に向けて折り曲げることによって、前記絶縁ガス
ケットの半端知力により前記容器内に前記封口部材の封
口板のみをかしめ固定して円筒形密閉電池を製造する。
【0005】ところで、前記円筒形密閉電池の製造にお
いては体積効率の向上を目的として高容量化と重量効率
の向上を目的とした軽量化を図るために、前記容器や封
口板を薄肉化することが検討されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記容
器の胴部の厚さを薄くすると、封口工程において次のよ
うな問題を生じる。
【0007】すなわち、前述した封口工程は有底円筒状
金属容器内に電極群を収納した後、前記容器の開口部付
近の段差部に絶縁ガスケットを収納し、このガスケット
に封口板を載置し、前記封口板をかしめ固定するために
前記容器の開口部付近を縮径する。この縮径工程は、入
口テーパ部を有する円筒状金型を前記容器の開口部を上
方から下降させ、この金型内に前記容器の開口部付近を
一定寸法進入させることにより前記容器の開口部付近の
寸法を縮径する工程である。前記金型下降時には、前記
容器の開口部付近の外側面と前記金型の内側面との間に
摩擦抵抗および変形時の反撥応力が生じ、これが加圧力
として容器の開口部段差部下に作用する。その結果、前
記容器の側面厚さが薄くなると、前記加圧力に耐えられ
なくなって前記開口部段差部下が局部的に座屈して気密
性、液密性の低下等の封口不良を生じる。
【0008】本発明は、有底円筒状金属容器の開口部に
封口板を絶縁ガスケットを介してかしめ固定する際、薄
肉の有底円筒状金属容器を用いても良好に封口でき、か
つ前記容器の薄肉化により高容量化と軽量化を達成した
円筒形密閉電池の製造方法を提供しようとするものであ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明に係わる円筒形密
閉電池の製造方法は、円筒状胴部の上部を2段屈曲させ
て拡口することにより上部に拡口した円筒状立上がり部
が形成された有底円筒状金属容器内に正負極間にセパレ
ータを介在して渦巻状に捲回した電極群を収納する工程
と、前記容器内に電解液を収容した後、前記容器の立上
がり部下の段差部に絶縁ガスケットを収納する工程と、
このガスケットに端子キャップが上面に有する封口板を
収納する工程と、前記容器の立上がり部を縮径した後、
前記立上がり部の上端をカールして前記ガスケットを介
して前記封口板を圧縮固定する工程とを具備した円筒形
密閉電池の製造方法において、前記有底筒状金属容器
は、前記胴部から前記立上がり部に向かう1つ目の屈曲
部の厚さをt1、この屈曲部から2つ目の屈曲部までの
厚さをt2、前記胴部および立上がり部の厚さをt3と
すると、 t1≧t2>t3またはt1>t2=t3 の関係を満たすことを特徴とするものである。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係わる円筒形密閉
電池の製造方法図1〜図5を参照して詳細に説明する。
【0011】(第1工程)まず、図1に示すように円筒
状胴部1の上部を2段屈曲させて拡口することにより2
つの屈曲部2,3を形成すると共に、第2屈曲部3の上
方側に円筒状立上がり部4を形成することにより例えば
負極端子を兼ねる有底円筒状金属容器5を作製する。
【0012】前記有底円筒状金属容器5は、例えばニッ
ケルメッキが施された鉄から作られる。
【0013】前記有底円筒状金属容器5において、前記
胴部1から前記立上がり部4に向かう第1屈曲部2の厚
さをt1、この第1屈曲部から第2屈曲部3までの厚さ
をt2、前記胴部1および立上がり部4の厚さをt3と
すると、t1≧t2>t3の関係を満たす。
【0014】前記有底円筒状金属容器5において、前記
胴部1および立上がり部4の厚さ(t3)は0.15〜
0.3mmであることが好ましい。これらの厚さt3を
0.15mm未満にすると、後述する縮径工程において
前記1つ目の屈曲2下の胴部1に局部的な座屈を生じる
恐れがある。一方、前記厚さt3が0.3mmを超える
と前記容器の内容積の増加および軽量化を図ることが困
難になる。
【0015】前記有底円筒状金属容器5において、t1
(またはt2)はt3の1.1倍以上であることが好ま
しい。前記t1またはt2がt3に対して1.1倍未満
にすると、後述する縮径工程において前記1つ目の屈曲
2下の胴部1に局部的な座屈を生じる恐れがある。ただ
し、前記t3に対する前記t1の上限倍率は、容器の製
作性の点から2倍にすることが好ましい。
【0016】(第2工程)帯状正極6、帯状負極7をセ
パレータ8を介在して例えば前記帯状負極7が最外周面
に位置するように捲回して渦巻状の電極群9を作製し、
この電極群9を前記金属容器5内に収納する。なお、前
記正極6にはリード10が取り付けられている。つづい
て、前記金属容器5の円筒状立上がり部4の内面に必要
に応じて粘着性のシール剤を塗着した後、前記金属容器
5内に所定量のアルカリ電解液を収容する。前記金属容
器5の前記立上がり部4下の第1、第2の屈曲部2,3
により形成された段差部に底部に円形穴を有する有底円
環状の合成樹脂製の絶縁ガスケット11を載置する。こ
の絶縁ガスケット11に中央にガス抜き穴12が開口さ
れたステンレス製封口板13を載置する。この時、前記
正極6のリード10を前記封口板13の底面に溶接等に
より接続する。前記封口板13の上には、複数の穴(図
示せず)を有する端子キャップ14が取付けられ、これ
ら封口板13と端子キャップ14の間にはゴム製防爆弁
15が圧縮して収納されている。このような電極群9が
収納され、かつ絶縁ガスケット11、封口板13等の部
材が載置された前記金属容器5を、上下動自在な下型1
6上にセットし、かつ前記金属容器5上方に円筒穴17
を有する絞り金型18を配置する(図2図示)。なお、
前記絞り型18の下端の円筒穴17部分は拡口した呼込
みテーパ部19が形成され、該テーパ部19より上方の
円筒穴17内にはナックアウト20が挿入されている。
【0017】電池がニッケル水素二次電池の場合、前記
帯状正極6、帯状負極7、セパレータ8および電解液は
次のような構成をなす。
【0018】1)正極6 この正極6は、ニッケル化合物、例えば水酸化ニッケル
を含有する。
【0019】前記水酸化ニッケルにおいて、Co、C
u、Zn、Al、Mn、Ca、Mg、Fe、Siのよう
な金属を共沈することを許容する。
【0020】前記正極2は、例えば水酸化ニッケルのよ
うなニッケル化合物粉末に導電材を添加し、結着剤およ
び水と共に混練してペーストを調製し、このペーストを
二次元または三次元構造の基板に充填し、乾燥した後、
成形することにより作製される。
【0021】前記導電材料としては、例えば金属コバル
ト、コバルト酸化物、コバルト水酸化物等を挙げること
ができる。
【0022】前記結着剤としては、例えばカルボキシメ
チルセルロース、メチルセルロース、ポリアクリル酸ナ
トリウム、ポリテトラフルオロエチレン等を挙げること
ができる。
【0023】前記二次元基板としては、例えばパンチド
メタル、エキスパンドメタル等を用いることができる。
また、パンチドメタルの開口部にバリ状突起を有する
2.5次元基板を用いることができる。
【0024】前記三次元基板としては、例えばスポンジ
状、繊維状、もしくはフェルト状の多孔質体等を用いる
ことができる。
【0025】2)負極7 この負極7は、水素吸蔵合金粉末を含有する。
【0026】前記水素吸蔵合金としては、格別制限され
るものではなく、電解液中で電気化学的に発生させた水
素を吸蔵でき、かつ放電時にその吸蔵水素を容易に放出
できるものであればよい。この水素吸蔵合金としては、
例えばLaNi5 、MmNi 5 (Mm;ミッシュメタ
ル)、LmNi5 (Lm;ランタン富化したミッシュメ
タル)、またはこれらのNiの一部をAl、Mn、C
o、Ti、Cu、Zn、Zr、Cr、Bのような元素で
置換した多元素系のもの、もしくはTiNi系、TiF
e系、一般式Ln1-xMgx(Ni1-yyz(ただし、
式中のLnはランタノイド元素,Ca,Sr,Sc,
Y,Ti,ZrおよびHfから選ばれる少なくとも1つ
の元素、TはLi,V,Nb,Ta,Cr,Mo,M
n,Fe,Co,Al,Ga,Zn,Sn,In,C
u,Si,PおよびBから選ばれる少なくとも1つの元
素、x,y,zはそれぞれ0<x<1,0≦y≦0.
5,2.5≦z≦4.5を示す)ランタン−マグネシウ
ム−ニッケル系のものを挙げることができる。
【0027】特に、前記水素吸蔵合金は一般式LmNi
x Mny z (ただし、AはAl,Coから選ばれる少
なくとも一種の金属、原子比x,y,zはその合計値が
4.8≦x+y+z≦5.4を示す)、または一般式L
1-xMgx(Ni1-yyzで表されるものが好まし
い。
【0028】前記負極7は、例えば水素吸蔵合金粉末に
導電材を添加し、結着剤および水と共に混練してペース
トを調製し、このペーストを導電性基板に充填し、乾燥
した後、成形することにより作製される。
【0029】前記結着剤としては、前記正極2で用いた
のと同様なものを挙げることができる。
【0030】前記導電材としては、例えばカーボンブラ
ック等を用いることができる。
【0031】前記導電性基板としては、パンチドメタ
ル、エキスパンデッドメタル、穿孔剛板、ニッケルネッ
トなどの二次元基板や、フェルト状金属多孔体や、スポ
ンジ状金属基板などの三次元基板を挙げることができ
る。
【0032】3)セパレータ8 このセパレータ8は、合成樹脂繊維の不織布からなる。
【0033】前記ポリオレフィン系樹脂繊維としては、
ポリオレフィン繊維、ポリオレフィン繊維からなる芯材
表面に前記ポリオレフィン繊維とは異なるポリオレフィ
ン繊維が被覆された芯鞘構造の複合繊維、互いに異なる
ポリオレフィン繊維同志が円形に接合された分割構造の
複合繊維等を挙げることができる。前記ポリオレフィン
としては、例えばポリエチレン、ポリプロピレンなどを
挙げることができる。
【0034】前記ポリオレフィン系樹脂繊維の不織布
は、目付け量が30〜70g/m2であることが好まし
い。前記不織布の目付け量が30g/m2未満にする
と、セパレータの強度を低下させる恐れがある。一方、
前記不織布の目付け量が70g/m2を超えると容量が
低下する恐れがある。
【0035】前記不織布は、例えば乾式法、湿式法、ス
パンボンド法、メルトブロー法等によって作製される。
このような方法のうち、スパンボンド法、メルトブロー
法、分割法は比表面積を増大できるため有効である。
【0036】前記ポリオレフィン系樹脂繊維の不織布の
親水化処理としては、例えばフッ素化処理、スルホン化
処理、カルボキシル基などの親水性のビニルポリマーの
グラフト重合処理を挙げることができる。
【0037】特に、親水性のビニルポリマーのグラフト
重合処理が好ましい。ここで、親水基を有するビニルモ
ノマーとしては、例えばアクリル酸、メタクリル酸、前
記アクリル酸や前記メタクリル酸のエステル類、ビニル
ピリジン、ビニルピロリドン、スチレンスルホン酸、ス
チレンなどの直接酸又は塩基と反応して塩を形成し得る
官能基を有するもの、もしくはグラフト重合された後に
加水分解して塩を形成し得る官能基を有するものを挙げ
ることができる。中でも、アクリル酸は前記ビニルモノ
マーとして好適である。前記グラフト重合は、前記不織
布を親水性のビニルポリマーの溶液に浸漬して表面にビ
ニルポリマーを塗布した後、紫外線、電子線、X線のよ
うな電離放射線のようなエネルギービームを照射するこ
とによりなされる。
【0038】4)電解液 この電解液としては、例えば水酸化ナトリウム(NaO
H)と水酸化リチウム(LiOH)の混合液、水酸化カ
リウム(KOH)とLiOHの混合液、KOHとLiO
HとNaOHの混合液等を用いることができる。
【0039】(第3工程)前記下型16を矢印方向に上
昇させ、前記有底円筒状金属容器5を前記絞り型18の
円筒穴17内に押し上げて縮径する。
【0040】前記縮径工程により図3に示すように前記
有底円筒状金属容器5の立上がり部4の内径が前記絶縁
ガスケット11の外径と等しくなる。また、前記金属容
器5の段差部は前述したように前記胴部1から前記立上
がり部4に向かう第1屈曲部2の厚さをt1、この第1
屈曲部から第2屈曲部3までの厚さをt2、前記胴部1
および立上がり部4の厚さをt3とすると、t1≧t2
>t3の関係を満たす構造になっている、つまりその段
差部付近を肉厚にしているため、局部的な座屈を生じる
ことなく内方に屈曲して環状括れ部21が形成される。
同時に、前記封口板13は前記立上がり部4の中心に位
置するように前記ガスケット11内に支持されると共
に、封口板13の外周縁に接するガスケット11が圧縮
される。
【0041】(第3工程)前記下型16を下降させ、前
記有底円筒状金属容器5を絞り型18から離脱させた
後、上方に配置されたバンピング型22を前記金属容器
5に向けて下降させる。この工程において、前記金属容
器5の立上がり部4の上端付近は図4に示すように前記
バンピング型22により内方に折り曲げられ、開口端に
小径部23が形成されると共に、ガスケット 11の上
端も内方に折り曲げられ、前記環状の括れ部21が更に
内方に屈曲されて、前記封口板13がかしめ固定され
る。この後、前記バンピング型22の上昇、下型16か
らの取り出しにより図5に示す円筒形密閉電池が製造さ
れる。
【0042】なお、前記有底円筒状金属容器5におい
て、前記胴部1から前記立上がり部4に向かう第1屈曲
部2の厚さをt1、この第1屈曲部から第2屈曲部3ま
での厚さをt2、前記胴部1および立上がり部4の厚さ
をt3とすると、図6に示すようにt1>t2=t3の
関係を満たす構造にしてもよい。
【0043】前記有底円筒状金属容器5において、前記
胴部1および立上がり部4の厚さ(t3)は0.15〜
0.3mmであることが好ましい。これらの厚さt3を
0.15mm未満にすると、後述する縮径工程において
前記1つ目の屈曲2下の胴部1に局部的な座屈を生じる
恐れがある。一方、前記厚さt3が0.3mmを超える
と前記容器の内容積の増加および軽量化を図ることが困
難になる。
【0044】前記有底円筒状金属容器5において、t1
はt2(またはt3)の1.1倍以上であることが好ま
しい。前記t1がt3またはt2に対して1.1倍未満
にすると、後述する縮径工程において前記1つ目の屈曲
2下の胴部1に局部的な座屈を生じる恐れがある。ただ
し、前記t3(またはt2)に対する前記t1の上限倍
率は、容器の製作性の点から2倍にすることが好まし
い。
【0045】以上説明したように本発明によれば、円筒
状胴部の上部を1段屈曲させて拡口することにより上部
に拡口した円筒状立上がり部が形成され、前記胴部から
前記立上がり部に向かう1つ目の屈曲部の厚さをt1、
この屈曲部から2つ目の屈曲部までの厚さをt2、前記
立上がり部の厚さをt3とすると、t1≧t2>t3ま
たはt1>t2=t3の関係を満たす有底円筒状金属容
器を用い、この金属容器の段部上に底部に円形穴が開口
された有底円環状をなす絶縁ガスケットを載置し、この
ガスケット内に金属製封口板を載置した後、前記金属ケ
ースの開口部をその開口部内径が前記ガスケットの立上
がり壁の外径と等しくなるよう縮径することによって、
前記金属容器1の屈曲部が局部的に座屈することなく内
方に屈曲して環状括れ部21を形成でき、同時に前記封
口板13を前記立上がり部4の中心に位置するように前
記ガスケット11内に支持できると共に、封口板13の
外周縁に接するガスケット11を圧縮できる。その結
果、前記縮径工程後にカール処理を施すことにより薄肉
の有底円筒状金属容器を用いても気密性、液密性の高い
良好な封口を行なうことができる。
【0046】したがって、前記金属容器の薄肉化により
高容量化と軽量化を達成し、かつ良好な封口性を有する
高信頼性の円筒形密閉電池を製造することができる。
【0047】また、図6に示すt1>t2=t3の関係
を満たす有底円筒状金属容器5を用いた場合でも、前述
したのと同様、前記金属容器の薄肉化により高容量化と
軽量化を達成し、かつ良好な封口性を有する高信頼性の
円筒形密閉電池を製造することができる。
【0048】
【実施例】以下、本発明の好ましい実施例を前述した図
1〜図5を参照して詳細に説明す (実施例1) <有底円筒状金属容器の作製>図1に示すように円筒状
胴部1の上部を2段屈曲させて拡口することにより2つ
の屈曲部2,3を形成すると共に、第2屈曲部3の上方
側に円筒状立上がり部4を形成することにより負極端子
を兼ねるニッケルメッキが施された鉄から作られた有底
円筒状金属容器5を作製した。前記有底円筒状金属容器
5において、前記胴部1から前記立上がり部4に向かう
第1屈曲部2の厚さをt1、この第1屈曲部から第2屈
曲部3までの厚さをt2、前記胴部1および立上がり部
4の厚さをt3とすると、t1=0.25mm,t2=
0.25mm,t3=0.20mmで、t1≧t2>t
3の関係を満たす。また、前記有底円筒状金属容器5に
おいて、前記胴部1の外形寸法は10.0mm、前記立
上がり部4の外形寸法は11.0mmであった。
【0049】<ペースト式負極の作製>市販のランタン
富化したミッシュメタルLmおよびNi、Co、Mn、
Alを用いて高周波炉によって、LmNi4.0 Co0.4
Mn0.3 Al0.3 の組成からなる水素吸蔵合金を作製し
た。前記水素吸蔵合金を機械粉砕し、これを200メッ
シュのふるいを通過させた。得られた合金粉末100重
量部に対してポリアクリル酸ナトリウム0.5重量部、
カルボキシメチルセルロース(CMC)0.125重量
部、ポリテトラフルオロエチレンのディスパージョン
(比重1.5,固形分60wt%)2.5重量部および
導電材としてカーボン粉末1.0重量部を水50重量部
と共に混合することによって、ペーストを調製した。こ
のペーストを帯状パンチドメタルに塗布、乾燥した後、
加圧成型することによってペースト式負極を作製した。
【0050】<ペースト式正極の作製>水酸化ニッケル
粉末90重量部および酸化コバルト粉末10重量部から
なる混合粉体に、前記水酸化ニッケル粉末に対してカル
ボキシメチルセルロース0.3重量部、ポリテトラフル
オロエチレンの懸濁液(比重1.5,固形分60重量
%)を固形分換算で0.5重量部添加し、これらに純水
を45重量部添加して混練することによりペーストを調
製した。つづいて、このペーストを帯状ニッケルメッキ
繊維基板内に充填した後、更にその両表面に前記ペース
トを塗布し、乾燥し、ローラプレスを行って圧延するこ
とによりペースト式正極を作製した。
【0051】次いで、前記帯状正極6、前記帯状負極7
をポリプロピレン樹脂繊維の不織布からなるセパレータ
8を介在して前記帯状負極7が最外周面に位置するよう
に捲回して渦巻状の電極群9を作製し、この電極群9を
前記金属容器5内に収納した。なお、前記正極6にはリ
ード10が取り付けられている。つづいて、前記金属容
器5の円筒状立上がり部4の内面に粘着性のシール剤を
塗着した後、前記金属容器5内に7NのKOHおよび1
NのLiOHからなる所定量のアルカリ電解液を収容す
る。前記金属容器5の前記立上がり部4下の第1、第2
の屈曲部2,3により形成された段差部に底部に円形穴
を有する有底円環状の合成樹脂製の絶縁ガスケット11
を載置した。この絶縁ガスケット11に中央にガス抜き
穴12が開口されたステンレス製封口板13を載置し
た。この時、前記正極6のリード10を前記封口板13
の底面に溶接等により接続した。前記封口板13の上に
は、複数の穴(図示せず)を有する端子キャップ14が
取付けられ、これら封口板13と端子キャップ14の間
にはゴム製防爆弁15が圧縮して収納されている。この
ような電極群9が収納され、かつ絶縁ガスケット11、
封口板13等の部材が載置された前記金属容器5を、上
下動自在な下型16上にセットし、かつ前記金属容器5
上方に円筒穴17を有する絞り金型18を配置した(図
2図示)。なお、前記絞り型18の下端の円筒穴17部
分は拡口した呼込みテーパ部19が形成され、該テーパ
部19より上方の円筒穴17内にはナックアウト20が
挿入されている。
【0052】次いで、前記下型16を矢印方向に上昇さ
せ、前記有底円筒状金属容器5を前記絞り型18の円筒
穴17内に押し上げて縮径した。この縮径工程により図
3に示すように前記有底円筒状金属容器5の立上がり部
4の内径が前記絶縁ガスケット11の外径と等しくなっ
た。また、前記金属容器5の段差部は前述したように前
記胴部1から前記立上がり部4に向かう第1屈曲部2の
厚さをt1、この第1屈曲部から第2屈曲部3までの厚
さをt2、前記胴部1および立上がり部4の厚さをt3
とすると、t1≧t2>t3の関係を満たす構造になっ
ている、つまりその段差部付近を肉厚にしているため、
局部的な座屈を生じることなく内方に屈曲して環状括れ
部21が形成された。同時に、前記封口板13は前記立
上がり部4の中心に位置するように前記ガスケット11
内に支持されると共に、封口板13の外周縁に接するガ
スケット11が圧縮された。
【0053】前記下型16を下降させ、前記有底円筒状
金属容器5を絞り型18から離脱させた後、上方に配置
されたバンピング型22を前記金属容器5に向けて下降
させる。この工程において、前記金属容器5の立上がり
部4の上端付近は図4に示すように前記バンピング型2
2により内方に折り曲げられ、開口端に小径部23が形
成されると共に、ガスケット 11の上端も内方に折り
曲げられ、前記環状の括れ部21が更に内方に屈曲され
て、前記封口板13がかしめ固定される。この後、前記
バンピング型22の上昇、下型16からの取り出しによ
り図5に示す円筒形密閉ニッケル水素二次電池が製造さ
れた。
【0054】(実施例2)図6に示すように円筒状胴部
1の上部を2段屈曲させて拡口することにより2つの屈
曲部2,3を形成すると共に、第2屈曲部3の上方側に
円筒状立上がり部4を形成することにより負極端子を兼
ねるニッケルメッキが施された鉄から作られた有底円筒
状金属容器5を用いた以外、実施例1と同様な方法によ
り円筒形密閉ニッケル水素二次電池を製造した。
【0055】なお、前記有底円筒状金属容器5において
前記胴部1から前記立上がり部4に向かう第1屈曲部2
の厚さをt1、この第1屈曲部から第2屈曲部3までの
厚さをt2、前記胴部1および立上がり部4の厚さをt
3とすると、t1=0.25mm,t2=0.20m
m,t3=0.20mmで、t1>t2=t3の関係を
満たす。また、前記有底円筒状金属容器5において、前
記胴部1の外形寸法は10.0mm、前記立上がり部4
の外形寸法は11.0mmであった。
【0056】(比較例1)円筒状胴部の上部を2段屈曲
させて拡口することにより2つの屈曲部を形成すると共
に、第2屈曲部の上方側に円筒状立上がり部を形成する
ことにより負極端子を兼ねるニッケルメッキが施された
鉄から作られた有底円筒状金属容器を用いた以外、実施
例1と同様な方法により円筒形密閉ニッケル水素二次電
池を製造した。
【0057】なお、前記有底円筒状金属容器において前
記胴部から前記立上がり部に向かう第1屈曲部の厚さを
t1、この第1屈曲部から第2屈曲部までの厚さをt
2、前記胴部および立上がり部の厚さをt3とすると、
t1=0.20mm,t2=0.20mm,t3=0.
20mmで、t1>t2=t3の関係を満たさなかっ
た。また、前記有底円筒状金属容器において、前記胴部
1の外形寸法は10.0mm、前記立上がり部4の外形
寸法は11.0mmであった。
【0058】得られた実施例1,2および比較例1の円
筒形密閉ニッケル水素二次電池10000個について、
封口不良個数を調べた。その結果を下記表1に示す。
【0059】
【表1】
【0060】前記第1表から明らかなように本実施例
1,2では優れた封口性を有する二次電池を製造できる
ことがわかる。
【0061】これに対し、前記式(t1≧t2>t3ま
たはt1>t2=t3)を満たさない有底筒状金属容器
を用いた比較例1では、封口不良個数が10000個中
100個で、封口不良率が高くなることがわかる。
【0062】なお、前記実施例では円筒形密閉ニッケル
水素二次電池の製造に適用した例を説明したが、一次電
池、またはニッケル水素二次電池のリチウムイオン二次
電池のような他の円筒形密閉二次電池にも同様に適用す
ることができる。
【0063】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば有
底円筒状金属容器の開口部に封口板を絶縁ガスケットを
介してかしめ固定する際、薄肉の有底円筒状金属容器を
用いても良好に封口でき、かつ前記容器の薄肉化により
高容量化と軽量化を達成した高信頼性の円筒形密閉電池
の製造方法を提供できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる円筒形密閉電池に用いられる有
底円筒状金属容器を示す部分断面図。
【図2】本発明に係わる円筒形密閉電池の製造工程を示
す部分断面図。
【図3】本発明に係わる円筒形密閉電池の製造工程を示
す部分断面図。
【図4】本発明に係わる円筒形密閉電池の製造工程を示
す部分断面図。
【図5】本発明に係わる製造工程により得られた円筒形
密閉電池を示す部分断面図。
【図6】本発明に係わる円筒形密閉電池に用いられる別
の有底円筒状金属容器を示す部分断面図。
【符号の説明】
1…胴部、 2,3…屈曲部、 4…円筒状立上がり部、 5…有底円筒状金属容器、 9…電極群、 11…絶縁ガスケット、 13…封口板、 18…絞り型、 22…バンビング型。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円筒状胴部の上部を2段屈曲させて拡口
    することにより上部に拡口した円筒状立上がり部が形成
    された有底円筒状金属容器内に正負極間にセパレータを
    介在して渦巻状に捲回した電極群を収納する工程と、前
    記容器内に電解液を収容した後、前記容器の立上がり部
    下の段差部に絶縁ガスケットを収納する工程と、このガ
    スケットに封口板を収納した後、前記ガスケットを介し
    て前記封口板を圧縮固定する工程とを具備した円筒形密
    閉電池の製造方法において、 前記有底筒状金属容器は、前記胴部から前記立上がり部
    に向かう1つ目の屈曲部の厚さをt1、この屈曲部から
    2つ目の屈曲部までの厚さをt2、前記胴部および立上
    がり部の厚さをt3とすると、 t1≧t2>t3またはt1>t2=t3 の関係を満たすことを特徴とする円筒形密閉電池の製造
    方法。
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