JP3670353B2 - 凍結型蓄冷剤及び省エネルギー型クーラー - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、水を主剤とし、これに適量のアルコール又は適量のアルコールと少量のゲル化剤とを配合した凍結型蓄冷剤、及びそれを利用した省エネルギー型クーラーに関する。本発明の凍結型蓄冷剤は、冷凍品、生鮮食品、医薬品等の保冷、人が発熱した場合の冷却、或いは冷房時にその冷却エネルギーによってこの蓄冷剤を凍結させ、冷房の運転を停止した後、凍結した蓄冷剤の潜熱等を利用して冷房する簡易なシステムの省エネルギー型クーラーなど、医療用、家庭用及び業務用等広範な用途において使用することができる。
【0002】
【従来の技術】
従来より、融解潜熱の大きい水を主剤とし、これに寒剤、ゲル化剤、必要に応じて核剤等を適量配合した蓄冷剤が多用されている。このような蓄冷剤は、通常、プラスチック製の容器に充填され、家庭用冷蔵庫の冷凍庫或いは業務用の冷凍庫等によって冷却し、凍結させて使用される。この凍結は、冷媒の配管又は冷気等と接触している箇所の近傍から始まり、徐々に凍結が進んですべての蓄冷剤が凍結することになる。
【0003】
水を主剤とする蓄冷剤は、凍結により体積比で約10%膨張することが知られているが、上記のように凍結が徐々に進んだ場合、容器の全表面の何処かに最後の凍結膨張が集中する。その結果、容器のその部分に突起部が形成されたり、更には凍結した蓄冷剤が容器を突き破ったり、容器が割れてしまうこともあり、そのような凍結膨張の集中をできるだけ分散させる必要がある。
【0004】
また、トラック等車両室内の冷房では、停車後も冷房を効かせたければエンジンをかけたままにしなければならず、大気汚染、騒音、エネルギーの浪費等問題が多い。そこで、例えば、冷却装置から冷気吹き出し口への配管の途中に保冷装置を設け、この保冷装置に、蓄冷剤を充填した多数の容器を収納、固定し、且つこの容器と接触及び/又は近接した状態に上記配管を配設し、走行中に、冷房と同時に配管中を流通する冷気の一部によって上記蓄冷剤を凍結させ、停車後はエンジンを切って、凍結した蓄冷剤の冷気をファンによって運転室内に送る省エネルギー型クーラーの実用化が検討されている。
【0005】
上記の省エネルギー型クーラーでは、本来の冷房と同時に、蓄冷剤を効率よく凍結させる必要があり、蓄冷剤を充填した容器と、冷気が流通する配管とをあまり離間させることはできない。しかし、十分に接触及び/又は近接させた場合、この保冷装置自体の容器周辺の部材等が、蓄冷剤の凍結膨張によって生成した容器の突起によって、変形、破損することも考えられる。更に、上記の凍結膨張の集中によって突起が生成する部位を特定することはできず、容器或いは保冷装置の構造等によって上記変形、破損等の問題を解決することも困難である。
【0006】
上記の簡易型クーラーの考え方は、車両ばかりでなく、建屋の冷房においても省エネルギーを目的として適用することができる。しかし、上記保冷装置では、その構造を改良して、蓄冷剤凍結の効率化を図ったとしても、いずれにしても冷凍庫を使用した場合ほどに効率よく凍結させることはできず、そのため比較的高温において少ないエネルギーによって効率よく凍結させることができる蓄冷剤を使用する必要がある。そのためには、凝固点はできるだけ高く、できれば水と同じ0℃程度であり、また、過冷却の状態にならずに、凝固点になったら速やかに凍結が始まる蓄冷剤を使用する必要がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記従来の問題、課題を解決するものであり、水に所要量のアルコール、特にプロピレングリコール、エチレングリコール等の二価アルコールを配合した蓄冷剤、又は水に上記のアルコールと少量のゲル化剤とを配合した凍結型蓄冷剤とすることにより、凍結膨張の集中を防ぎ、容器に突起部の形成がなく、また、特定の保冷装置に組み込んだ場合に、その周辺の部材等を破損することのない、且つ凝固点に達したら速やかに凍結が始まる凍結型蓄冷剤、及びそれを利用した特に停車時の車両の冷房等に好適な省エネルギー型クーラーを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
第1発明の凍結型蓄冷剤は、水及びアルコールを含む凍結型蓄冷剤において、該凍結型蓄冷剤を100重量部とした場合に、上記アルコールは0.05〜3重量部であり、且つ上記凍結型蓄冷剤を平板状容器に充填し、所要温度にて凍結させた場合に、凍結後の上記平板状容器の表面に形成された突起部の厚さの、凍結前の該平板状容器の厚さに対する増加率が15%以下であり、凝固点が−2〜0℃であることを特徴とする。また、第4発明の蓄冷剤は、水、アルコール及びゲル化剤を含む凍結型蓄冷剤において、該凍結型蓄冷剤を100重量部とした場合に、上記アルコールは0.05〜3重量部であり、上記ゲル化剤は0.01〜10重量部であり、且つ上記凍結型蓄冷剤を平板状容器に充填し、所要温度にて凍結させた場合に、凍結後の上記平板状容器の表面に形成された突起部の厚さの、凍結前の該平板状容器の厚さに対する増加率が15%以下であり、凝固点が−2〜0℃であることを特徴とする。
【0009】
本発明では、上記のように、上記凍結型蓄冷剤を平板状容器に充填し、所要温度にて凍結させた場合に、凍結後の上記平板状容器の表面に形成された突起部の厚さの、凍結前の該平板状容器の厚さに対する増加率が15%以下であることを特徴とする。尚、この種の凍結型蓄冷剤は、前記のように凍結により通常10%程度体積が膨張する。従って、凍結膨張の集中による突起の生成がなければ、凍結型蓄冷剤の自然な膨張によって上記増加率は10%となる。
【0010】
上記「アルコール」としては、メチルアルコール、エチルアルコール等のモノアルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン等の多価アルコールなどが挙げられる。これらアルコールは、上記「凍結型蓄冷剤」の所望の凝固点に応じて、その所要量を水に添加すればよい。これらアルコールの中では、凍結膨張の集中を防ぐ効果の点でグリコールが好ましく、特にこの蓄冷剤を食品等安全衛生上の配慮を要する用途に使用する場合は、プロピレングリコールが好ましい。
【0011】
アルコールの配合量は、凍結型蓄冷剤を100重量部とした場合に「0.05〜3重量部」であり、この配合量であれば、0℃から高々−5℃と、相当に高い凝固点を有する凍結型蓄冷剤が得られる。この配合量は、特に1.5〜2.5重量部程度が好ましい。アルコールの配合量が0.05重量部未満では、効果的に凍結膨張の集中を防止することができない。また、3重量部を越える場合は、凍結型蓄冷剤の凝固点が−5℃を越えて大きく低下し始め、凍結により多くのエネルギーと時間とを要するため、特に前記の省エネルギー型クーラーのような用途では、凍結型蓄冷剤を十分に凍結させることができない場合もある。
【0012】
上記アルコールの配合量が0.05〜3重量部であれば、蓄冷剤の凝固点は水の凝固点と略同じ(即ち、0℃)から高々−2℃程度となり、且つ凍結型蓄冷剤を充填した容器の厚さの増加率も15%以下となる。また、このように融解潜熱の大きい水の量比が高い凍結型蓄冷剤では、その冷却効果がより長く持続する点においても非常に好ましい。更に、この配合量が1.5〜2.5重量部であれば、凍結型蓄冷剤の凝固点は0℃にはならないかもしれないが、高々−1℃程度と水の凝固点とほとんど差はなく、且つ容器の厚さの増加率は10%となって、実質的に突起部を生ずることのない、より好ましい凍結型蓄冷剤を得ることができる。
【0013】
また、上記「ゲル化剤」としては、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリアクリルアミド等の親水性ポリマーを架橋することにより水不溶性とした高吸水性ポリマーの他、デンプン、ゼラチン、グアガム等の天然多糖類などを使用することができる。ゲル化剤の配合量は、凍結型蓄冷剤を100重量部とした場合に「0.01〜10重量部」であり、この配合量は0.01〜5重量部、特に0.01〜3重量部、更には0.05〜0.5重量部の範囲が好ましい。尚、このゲル化剤の配合量の低下とともに凍結型蓄冷剤の粘度が低下し、凍結型蓄冷剤を容器に充填する際など、その取り扱い性等が向上するため、その配合量を0.5重量部以下、更には0.1重量部以下とすることもできる。
【0014】
本発明は、上記のように少量のゲル化剤を使用することを特徴としており、特にゲル化剤を0.2重量部以下程度とすることにより、得られる凍結型蓄冷剤の常温における粘度は、60〜150センチポイズの範囲となり、流動性に優れた取り扱い易い凍結型蓄冷剤が得られる。ゲル化剤を配合する場合、その配合量が10重量部でもB型粘度計では測定できないほどに凍結型蓄冷剤の粘度が高くなり、10重量部を越える場合は、凍結型蓄冷剤の粘度は更に高くなって、容器への充填等、取り扱い時の作業性が大きく低下する。
【0015】
尚、本発明の凍結型蓄冷剤は、水及びアルコール又はこれに更にゲル化剤を必須成分として含有するが、この他、必要に応じてその特性を損なわない程度の量の、防腐剤、防黴剤及び色糊等、通常、この種の蓄冷剤に使用される添加剤を配合することもできる。
【0016】
本発明の凍結型蓄冷剤は、通常、プラスチック製の容器に充填して使用される。プラスチックとしては、水、アルコールその他の凍結型蓄冷剤成分に影響を与えず、また、凍結型蓄冷剤成分によって侵されず、且つ長時間に渡って氷点下の温度にさらされても脆化を起こさないものであれば、特に制限なく使用することができる。そのようなプラスチックとしては、例えば、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリアミド等を挙げることができる。また、容器の形状は特に限定されないが、取り扱い上或いは冷却効率の点から、通常は平板状の方形のものが使用される。
【0017】
また、上記容器はブロー成形法により製造されることが多いが、前記のように本発明の凍結型蓄冷剤のうちでも特に粘度の低いものを使用すれば、成形品を型内に保持したまま、その内部に凍結型蓄冷剤を容易に充填することができる。このように本発明の凍結型蓄冷剤では、容器の成形と凍結型蓄冷剤の充填をインラインで効率よく行うこともでき、生産性の点においても有利である。
【0018】
尚、一般に、蓄冷剤としては、短時間で凍結し、凍結に要するエネルギーが少なく、且つ有効な保冷時間が長いものが好ましく、実用的には融解潜熱の大きい水を主剤として、これに寒剤、ゲル化剤等が配合されたものが多用されている。そして、これら蓄冷剤が過冷却の状態になると、凍結に長時間を要し、且つ多大なエネルギーが必要となるため、凝固点近傍で速やかに凍結するように核剤を配合することも多く、本発明の凍結型蓄冷剤でも必要であれば核剤を配合してもよい。
【0019】
上記核剤は、凍結型蓄冷剤が凍結するための氷晶核となるもので、ヨウ化銀、メタアルデヒド、α−フェナジン、ステロイド等の無機又は有機化合物を使用することができる。核剤としては、この他、ある種の核剤としての活性を有する細菌、海洋植物プランクトン、コケ等の微生物などを用いることもできる。これら核剤は、水100重量部に対して、上記の無機又は有機化合物では0.001〜0.003重量部程度、細菌等の場合は10−6〜0.1重量部程度配合すればよい。
【0020】
また、特に比較的凝固点の高い凍結型蓄冷剤は、第9発明のように、車両室内或いは建屋室内の冷房時に、蓄冷剤を充填した容器を冷気の配管と接触又は近接させて凍結させ、例えばエンジンを停止して車両室内の冷房を止めた後、冷房運転中に凍結させた蓄冷剤の冷気をファンの運転のみによって送風する、省エネルギー型の簡易な冷房に利用できる。このような場合、凝固点の低い凍結型蓄冷剤では容易に凍結せず、主剤である水の凝固点、即ち0℃近傍で速やかに凍結し、使用時には融解潜熱によって長時間の保冷を可能とする本発明の凍結型蓄冷剤が好適である。特に第1発明の凍結型蓄冷剤は、第3発明のようにこのような用途に適している。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下に実施例によって本発明を詳しく説明する。
実験例1〜14
水、プロピレングリコール、又はこれに更にゲル化剤としてカルボキシメチルセルロースを表1及び表2に示す配合量で混合し、凝固点、粘度等の異なる凍結型蓄冷剤を調製した。この凍結型蓄冷剤を、200×300×30mmの寸法の高密度ポリエチレンからなるフィルム製の平板状容器中に充填し、−25℃に設定された冷凍庫中に静置して凍結させた。
【0022】
凍結後、平板状容器の厚さ(単位;mm、突起部を生じている場合は突起部の厚さとなる。)を測定した。尚、表1及び表2の厚さの増加率(%)は、下記の式によって算出した。
厚さの増加率(%)=〔(凍結後の平板部又は突起部の厚さ−30)/30〕×100
【0023】
【表1】
【0024】
【表2】
【0025】
表1及び表2の結果によれば、プロピレングリコールを2重量部以上配合すれば、カルボキシメチルセルロースの配合の有無にかかわりなく、厚さの増加率は10%、即ち突起部をまったく生じないことが分かる。しかし、この配合量が20重量部を越えると、凍結型蓄冷剤の凝固点の低下が大きくなり、30重量部配合した実験例14の場合は−20℃となって、凍結に多くのエネルギーと時間とを要することが分かる。本発明のアルコール配合量の上限である3重量部以下では、凝固点は−2〜0℃の範囲であり、この凝固点であれば、例えば車両の冷房用配管等によって容易に凍結させることができる。
【0026】
また、プロピレングリコールの配合量が3重量部の実験例9では、凍結型蓄冷剤の凝固点は−2℃、更に、この配合量が2重量部の実験例6〜8及び実験例10〜11では、その凝固点は−1℃でいずれにしても水の凝固点とそれほど違わず、凍結は容易であることが分かる。しかし、この配合量が0.03重量部未満では、凍結膨張の集中を十分防止することができず、本発明のアルコール配合量の下限である0.03重量部における厚さの増加率15%が、容器破損等を生ずることのない限界であり、アルコールを配合していない実験例3では厚さの増加率が40%であって、実用に供し得ないものであることが分かる。
【0027】
更に、プロピレングリコールの配合量が0.05〜2重量部の範囲では、凍結型蓄冷剤の凝固点は水の融点と同じ0℃から−1℃程度であり、厚さ増加率は10〜15%であって、突起部は全く生じないか僅かに生じる程度であり、容器の破損等の恐れのまったくない優れた性能の凍結型蓄冷剤が得られることが分かる。
【0028】
また、プロピレングリコールを2重量部として、カルボキシメチルセルロースを配合しなかった実験例1では、凝固点はそれぞれ−1℃であり、粘度は5センチポイズ程度と同様に非常に低粘度であり、取り扱い易い凍結型蓄冷剤であることが分かる。
【0029】
更に、プロピレングリコールを2及び10重量部として、カルボキシメチルセルロースの配合量を0.2〜5重量部まで変化させた実験例6〜8及び実験例10〜11によれば、凍結型蓄冷剤の凝固点と厚さの増加率はほぼ一定である。しかし、粘度は変化しており、カルボキシメチルセルロースを5重量部、10重量部とした実験例10及び11では、粘度が非常に高くなっており、容器へ充填する際などの取り扱い性が低下していることが分かる。
【0030】
【発明の効果】
本発明によれば、水に特定量のアルコール又は水に特定量のアルコールと少量のゲル化剤とを配合することにより、凝固点が0〜−2℃と相当に高い凍結型蓄冷剤が得られる。また、本発明に特定した凍結型蓄冷剤では、凝固点が高くて凍結が容易であり、且つ凍結膨張の集中による突起部の生成もまったくないか、極く僅かであって、取り扱い易く、優れた性能の凍結型蓄冷剤とすることができる。
【0031】
また、特定の低粘度の凍結型蓄冷剤とすることにより、例えばブロー成形法等によって成形した容器中に、インラインで容易に凍結型蓄冷剤を充填することができる。尚、本発明の凍結型蓄冷剤は、容器に充填し、所要温度にて凍結させた場合に、凍結膨張の集中による突起部をまったく生じないか、極く僅かしか生じず、保冷装置等に組み込んだ場合にも、周辺の部材等を損傷することがない。
【0032】
更に、本発明のような省エネルギー型クーラーでは、車両或いは建屋等の室内の冷房時の冷気の一部を間接的に利用して蓄冷剤を凍結させるものであるため、より少ないエネルギーでより速やかに凍結する蓄冷剤が望ましい。本発明の凍結型蓄冷剤は、凝固点が高く、且つ凍結膨張による突起部の生成がないか、極く僅かであり、上記のような省エネルギー型クーラー用の凍結型蓄冷剤として好適である。特に、第3発明のように、第1発明の凍結型蓄冷剤はこのような用途に好適である。
Claims (8)
- 水及びアルコールを含む凍結型蓄冷剤において、該凍結型蓄冷剤を100重量部とした場合に、上記アルコールは0.05〜3重量部であり、且つ上記凍結型蓄冷剤を平板状容器に充填し、所要温度にて凍結させた場合に、凍結後の上記平板状容器の表面に形成された突起部の厚さの、凍結前の該平板状容器の厚さに対する増加率が15%以下であり、凝固点が−2〜0℃であることを特徴とする凍結型蓄冷剤。
- 上記アルコールがエチレングリコール又はプロピレングリコールである請求項1記載の凍結型蓄冷剤。
- 車両室内の冷房に使用される請求項1又は2記載の凍結型蓄冷剤。
- 水、アルコール及びゲル化剤を含む凍結型蓄冷剤において、該凍結型蓄冷剤を100重量部とした場合に、上記アルコールは0.05〜3重量部であり、上記ゲル化剤は0.01〜10重量部であり、且つ上記凍結型蓄冷剤を平板状容器に充填し、所要温度にて凍結させた場合に、凍結後の上記平板状容器の表面に形成された突起部の厚さの、凍結前の該平板状容器の厚さに対する増加率が15%以下であり、凝固点が−2〜0℃であることを特徴とする凍結型蓄冷剤。
- 上記ゲル化剤は0.05〜0.5重量部である請求項4記載の凍結型蓄冷剤。
- B型粘度計を使用し下記の条件によって測定した粘度が60〜150センチポイズである請求項4又は5記載の凍結型蓄冷剤。
測定条件:温度;23℃、ローター回転数;100rpm、ローター番号;1 - 上記アルコールがエチレングリコール又はプロピレングリコールである請求項4乃至6のいずれか1項に記載の凍結型蓄冷剤。
- 冷却装置と冷気吹き出し口をつなぎ、その内部に冷気を流通させるための配管に、請求項1乃至7のいずれかに記載の凍結型蓄冷剤を充填した複数の容器を、接触及び/又は近接させて配置し、冷房装置を運転することにより、上記配管中に冷気を流通させ、該冷気によって上記蓄冷剤を凍結させ、冷房装置の運転を停止後、凍結した上記蓄冷剤を解凍させつつ、その冷気を冷房に利用することを特徴とする省エネルギー型クーラー。
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1995
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