JP2906581B2 - 氷核活性物質含有蓄冷剤 - Google Patents

氷核活性物質含有蓄冷剤

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    • C09K5/00Heat-transfer, heat-exchange or heat-storage materials, e.g. refrigerants; Materials for the production of heat or cold by chemical reactions other than by combustion
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、冷凍品、生鮮食品、医薬品等の宅配、保存
等に使用する蓄冷剤に関する。本発明の蓄冷剤は、水
枕、氷のう等の冷却治療用、冷蔵庫、冷凍庫、保冷ボッ
クスの省エネルギー用として広く利用される。
〔従来の技術〕
従来の蓄冷剤としては、多糖類等のゲル化剤、カルボ
キシメチルセルロース等の結晶成長抑制剤及び水を有す
るゲル状のもの(特開昭46−1991号公報)、更に、保冷
容器としてはポリビニルアルコール水溶液中にポリ酢酸
ビニル及び硼砂等を分散、混合させて得られた水性ゼリ
ー状物をゴム等の柔軟な袋に封入せしめてなるもの(実
公昭45−27082号公報)が知られている。
また、氷核活性を有する微生物の製造方法において、
氷核生成を促進する微生物として、Pseudomonas(以
下、P.と略する。)syringae等が知られている(特開昭
63−102672号公報)。更に、氷核活性細菌としてP.fluo
rescens等が開示されている(日本食品低温保蔵学会
誌、第14巻第1号、別刷、昭和63年、第1〜8頁)。
〔発明が解決しようとする課題〕
好ましい蓄冷剤としては、凍結に要するエネルギーが
少なくかつ有効な保冷時間(潜熱エネルギー)が長い程
良い。
しかし、従来の前記使用の蓄冷剤は、温度を降下させ
ていくと氷点以下でも水は液体のままであり、温度を下
げていっても凍らず過冷却状態になる。過冷却を破る為
には、更に温度を低下させなければいけない。この場合
では、融点より−10℃以上の能力を持った凍結庫を使用
しなければならないこととなる。また、過冷却になった
蓄冷剤を凍結させる為には更に多くの時間(凍結エネル
ギー)が必要となる。
更に、前記の後者の2つの公知資料(特開昭63−1026
72号公報、日本食品低温保蔵学会誌、第14巻第1号、別
刷、昭和63年、第1〜8頁)においては、氷核活性細菌
等は例示されているものの、種々の具体的な用途にまで
明確な形で特に言及されていない。
本発明は、上記観点に鑑みてなされたものであり、氷
核活性物質を応用した蓄冷剤であって、過冷却を容易に
破り容易に凍結させ且つ保冷時間の長い蓄冷剤を提供す
ることを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
本第1発明に係わる蓄冷剤は、凍結する為に必要な氷
晶核になりうる氷核活性物質と、水と、を含む氷核活性
物質含有蓄冷剤において、該氷核活性物質は氷核活性細
菌であり、該氷核活性細菌の含有量は、水100重量部に
対して10-6〜0.1重量部であることを特徴とする。
この氷核活性物質としては、過冷却を容易に破るよう
な氷晶核になりうる物質が挙げられ、本発明では、P.sy
ringae,P.fluorescens,P.viridiflava,E.herbicola,E.s
tewartii,E.ananas,E.uredovora,X.campestris等の氷核
活性細菌を使用する。また、これらの氷核活性細菌のう
ち、特に、P.syringae及びP.fluorescensの少なくとも
1つを使用する。
この含有量は、水100重量部(以下、単に部とい
う。)に対して10-6〜0.1部、このうち、特に0.001〜0.
003部が好ましい。この細菌は、毒性がなく、少量で効
果があるためである。
更に、ゲル化剤を含有させて全体としてゲル状とさせ
ることもできる。このゲル化剤としては、カルボキシメ
チルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリアクリル
酸ソーダ、グリセリン、吸水ポリマー、アクリルアミ
ド、更に、デンプン、ゼラチン、グアガム等の天然多糖
類等を用いることができる。
また、潜熱量の大きな水を主剤に必要な温度を得る為
の寒剤(例えば、塩化ナトリウム、塩化カルシウム、塩
化マグネシウム、硝酸カリウム、塩化カリウム、塩化ア
ンモニウム、硝酸アンモニウム、硝酸ナトリウム、多価
アルコール、プロピレングリコール、エチレングリコー
ル、エチルアルコール、メチルアルコール、グリセリン
等)を含有させることもできる。
前記所定の組成成分(原料成分)を混合攪拌して調製
した蓄冷剤(組成物)を、所定の容器又は袋内に充填密
封して蓄冷器を製作し、この蓄冷器として使用すること
もできる。この容器としては、ポリ容器、ブロー容器、
金属容器等を用いることができ、またこの袋としては、
ポリ塩化ビニル、ナイロン、ポリエチレン、ポリエチレ
ンテレフタレート、不織布等、更にそれらを組み合わせ
てラミネートしたもの等を用いることができる。
〔作用〕
水は1気圧下では理論上0℃で凍るが、現実には凍ら
ず過冷却の状態となる。水が凍るには“氷晶核”の存在
が必要であり、この“氷晶核”がなければ氷点下でも水
は液体のままである。この過冷却状態は−40℃まで続
く。−40℃以下になると水分子の運動が弱まり寄り集ま
って瞬間的に核が形成され、そこに更に水分子が集まり
氷結晶ができる。通常0℃近辺で水が凍るのは、水の中
の不純物が核となるからである。
本発明においては、氷晶核に適する氷核活性細菌が含
有されているので、過冷却状態が容易に破壊され、高い
温度においても氷結する。
〔実施例〕
以下実施例により本発明を具体的に説明する。
実施例1 水100部にP.syringae(氷核活性細菌)0.002部を添加
し、良く攪拌して融点0℃の蓄冷剤を得た。
この蓄冷剤を所定のプラスチック容器に採取し、この
中に−10℃以上測定可能な連続測定できる熱伝対を差し
込む。これを凍結庫に入れ−10℃まで冷却していった場
合の状態を第1図に示す。同図に示すように、−0.4℃
で過冷却が破れ凍り始め、この時の時間は冷却後約38分
後であった。そして、凍結庫の温度を−5℃にした場
合、この蓄冷剤は凍結する。また、ほぼ完全に凍結し急
激に温度が低下し始める時間は120分後であった。更
に、−5℃に達する時間は135分であった。
尚、比較例1として、前記氷核活性細菌を含まず水
(蒸留水)のみからなる蓄冷剤(融点0℃)を用いて、
同様に冷却すると、−5.2℃で過冷却が破れ凍り始め、
この時の時間は冷却後60分であり、実施例1と比べて約
1.6倍の時間を要した。また、ほぼ完全に凍結し急激に
温度が低下し始める時間は約150分後であり、実施例1
の約1.3倍であった。更に、−5℃に達する時間は155分
であり、実施例1の約1.2倍の時間がかかった。尚、解
凍時間は、両方とも差が見られなかった。
以上より、実施例1は、比較例1と比べて、ほとんど
過冷却を示さず、短時間で低温(−5℃)に達すること
ができ、且つ冷却・凍結するためのエネルギーを少なく
できる。
尚、前記細菌の添加量を水100部に対して、10-6部又
は0.1部とした場合も同様にほとんど過冷却を示さなか
った。また、−5℃に達する時間は140〜125分を示し、
0.002部の場合とほとんど変わらなかった。
実施例2 水100部、塩化カリウム25部、P.syringae0.002部に、
ゲル化剤のポリアクリル酸ソーダ3.0部を添加して融点
−13℃のゲル状蓄冷剤を得た。
この蓄冷剤を実施例1と同じ方法で凍結状態を測定
し、その結果を第2図に示す。即ち、この蓄冷剤を−25
℃まで冷却していった場合、−13℃で凍結を始め、過冷
却を示さなかった。この時の時間は冷却後約30分後であ
った。そして、冷凍庫の温度を−20℃にした場合、この
蓄冷剤は凍結した。また、ほぼ完全に凍結し急激に温度
が低下し始める時間は約180分後であった。更に、−16
℃に達する時間は210分であった。
一方、比較例2として、前記氷核活性細菌を含まず、
他は同組成である蓄冷剤(融点−13℃)を用いて、同様
に冷却すると、約−22℃の低温で過冷却が破れ凍り始
め、この時の時間は冷却後120分であり、実施例2と比
べて4倍の時間を要した。そして、冷凍庫の温度を−20
℃にした場合、凍結しなかった。また、ほぼ完全に凍結
し急激に温度が低下し始める時間は約230分後であり、
実施例2の約1.3倍であった。更に、−16℃に達する時
間は約230分であり、実施例2の約1.1倍の時間がかかっ
た。
尚、前記細菌の添加量を水100部に対して、10-6部又
は0.1部とした場合も同様に過冷却を示さなかった。ま
た、−16℃に達する時間は220〜195分を示し、0.002部
の場合とほとんど変わらなかった。
実施例1、2の効果のまとめ 以上より、実施例1、2は、比較例1、2と比べて過
冷却が容易に破られ高い温度で凍結を始め、かつ短時間
にて冷却することができるので、冷却・凍結のためのエ
ネルギーが少なくてすむ。
実施例の変形例 尚、本発明においては、上記具体的実施例に示すもの
に限られず、目的、用途に応じて本発明の範囲内で種々
変更した実施例とすることができる。例えば、氷核活性
細菌としては前記P.syringaeの代わりに、P.fluorescen
sを使用して同様の試験をしても、ほぼ同様な結果を示
す。
〔発明の効果〕
本発明は、前記作用を有するので、過冷却が容易に破
られ高い温度で凍結を始め、かつ短時間にて冷却するこ
とができ、そのため冷却・凍結のためのエネルギーが少
なくてすむ。従って、凍結時間を短縮でき、冷凍機の負
担を小さくできるとともに保冷効果に優れる。特に、人
体に無害な氷核活性細菌を用いるため、安心して食品に
利用できる点、大変有用である。
また、過冷却を起こすような食品等を保冷、保存、運
搬する場合、本蓄冷剤をその表面に塗布したり、本蓄冷
剤中に浸漬等をする場合、その保冷を要する物を過冷却
させながら保冷効果を高めることもできる。これによ
り、生鮮食品の凍結破壊を防止でき、その中身の組織、
鮮度を維持することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は実施例1において蓄冷剤を冷却して行った場合
の冷却・凍結状態を説明するグラフ、第2図は実施例2
においてゲル状蓄冷剤を冷却して行った場合の冷却・凍
結状態を説明するグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−273685(JP,A) 特開 平2−92987(JP,A) 特開 昭63−102672(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C09K 5/00 C12N 1/00 C12N 1/20 WPI/L(QUESTEL) CA(STN)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】凍結する為に必要な氷晶核になりうる氷核
    活性物質と、水と、を含む氷核活性物質含有蓄冷剤にお
    いて、該氷核活性物質は氷核活性細菌であり、該氷核活
    性細菌の含有量は、水100重量部に対して10-6〜0.1重量
    部であることを特徴とする氷核活性物質含有蓄冷剤。
  2. 【請求項2】更に、寒剤を含有させて融点を変化させた
    請求項1記載の氷核活性物質含有蓄冷剤。
  3. 【請求項3】更に、ゲル化剤を含有させて全体としてゲ
    ル状となる請求項1又は2記載の氷核活性物質含有蓄冷
    剤。
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