JP2000313876A - 蓄冷剤及び蓄冷剤を充填した保冷具 - Google Patents

蓄冷剤及び蓄冷剤を充填した保冷具

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JP2000313876A JP11123505A JP12350599A JP2000313876A JP 2000313876 A JP2000313876 A JP 2000313876A JP 11123505 A JP11123505 A JP 11123505A JP 12350599 A JP12350599 A JP 12350599A JP 2000313876 A JP2000313876 A JP 2000313876A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】凝固点が低く冷却効果の大きな商品価値の高い
蓄冷剤及びそれを充填した保冷具を提供する。 【解決手段】無機塩水溶液及び水溶性有機溶剤又はその
水溶液を同時に吸収する性能を有するポリ−N−ビニル
アセトアミドの架橋体から成る吸液性樹脂と、NaCl
水溶液、KCl水溶液、CaCl水溶液等の無機性ブ
ラインと、メタノール、エタノール、イソプロパノール
などの脂肪族1価アルコール、エチレングリコール、プ
ロピレングリコール、グリセリンなどの脂肪族多価アル
コール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリ
コールなどの2個以上の水酸基を有する重縮合体並びに
それらの水溶液の中から選ばれた1種又は2種以上の混
合物から成る有機性ブラインとをプラスチック袋に密封
し、凍結して、生野菜、生花、鮮魚、精肉、冷凍食品な
どの貯蔵、保管、輸送等に保冷具として使用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は主として、生野菜、
生花、鮮魚、精肉、冷凍食品などの貯蔵、保管、輸送な
どの場合に好適に用いられる蓄冷剤及び当該蓄冷剤をプ
ラスチックフィルムにて包装してなる蓄冷剤を充填した
保冷具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】生野菜、生花、鮮魚、精肉、冷凍食品な
どの貯蔵、保管、輸送等のために、旧来は真水の氷、真
水の氷と塩の混合物或いはドライアイスのようなものが
使用されていたが、これらは一過性のものであり、可使
用寿命にも制限があることは論を待たない。近年、エチ
レングリコールやプロピレングリコールの水溶液のよう
な有機性ブライン、水溶性高分子の水溶液と上記の有機
性ブラインの混合物などが冷却しても凍結しない蓄冷剤
として、或いは公知の吸水性樹脂に真水又は低濃度のN
aCl水溶液を吸収させた凍結する蓄冷剤が提案されて
おり、市場にも幾つかの商品が出まわっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来技術の内、1価又
は多価アルコール類及びその水溶液と水溶性高分子の水
溶液の混合物をプラスチック袋に密封したタイプの蓄冷
剤を充填した保冷具にあっては、これを−5度C以下−
25度C以上の温度に冷却しても、増粘することはあっ
ても、凍結することはない。即ち、保冷具として、その
融解時に周辺から融解熱を奪うという機能を備えていな
い。その上、蓄冷剤が漏れ出した時に起こる事故を想定
した場合に、安全性に問題なしとしない。
【0004】また、デンプン系、ポリビニルアルコール
系、ポリアクリル酸塩系の架橋体からなる吸水性樹脂
に、真水又は低濃度塩水を吸水せしめた混合物をプラス
チック袋に密封したタイプの蓄冷剤を充填した保冷具に
あっては、これを−5度C以下−25度C以上に冷却す
れば凍結させうる蓄冷剤を構成出来る故に、融解熱を利
用出来ると言う意味で、蓄冷剤を充填した保冷具として
より好ましいものであるが、何分、従来公知の吸水性樹
脂では高濃度塩水の十分量を吸水する能力がなく、低濃
度塩水を比較的少量吸水させて使用することによっての
み凍結−融解型蓄冷剤を製造できる訳である。然るに、
蓄冷剤の凝固点は使用した塩水の濃度によって規定され
(熱物性ハンドブック養賢社刊参照)、上記の構成で実
質的に−10度C以下の凝固点を有する蓄冷剤を製造す
ることは難しい。
【0005】まして、塩水のような無機性ブラインと1
価又は多価アルコール類及びその水溶液のような有機性
ブラインとを同時に吸収するような吸水性樹脂は市場に
出回っていなかった故に、吸水性樹脂と無機性ブライン
と有機性ブラインの混合物からなる蓄冷剤及びそれを用
いた保冷具は存在しない。本発明を行った背景は、高濃
度水溶液からなる無機性ブラインと、有機性ブライン
と、その両者を吸液する性能を有する吸水性樹脂とから
構成され、−5度C〜−25度Cの間の所望する温度の
凝固点(融解点)を有する蓄冷剤と、それをプラスチッ
ク袋に密封した保冷具を開発し、これを予め深冷して凍
結させておいて、被冷却物の近傍に置くことによって、
保冷具が顕熱及び融解潜熱を奪うメカニズムを利用し
て、被冷却物を冷却し、以って鮮度保持などに寄与する
ことを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明は、無機塩水溶液及び水溶性有機溶剤又はその水
溶液をそれぞれ又は同時に吸収する性能を有する吸液性
樹脂と、無機性ブラインと、有機性ブラインとを必須成
分として含有する蓄冷剤を構成したものである。また、
本発明は無機塩水溶液及び水溶性有機溶剤又はその水溶
液をそれぞれ又は同時に吸収する性能を有する吸液性樹
脂と、無機性ブラインと、有機性ブラインとを必須成分
として含有する蓄冷剤をプラスチック袋に密封して、凍
結して使用するようにしたものである。また、本発明は
前記吸液性樹脂として、ポリ−N−ビニルアセトアミド
の架橋体を用いたものである。また、本発明は前記無機
性ブラインとして、NaCl水溶液、KCl水溶液、C
aCl水溶液の中から選ばれた1つ又は2つ以上の混
合物を使用するようにしたものである。また、本発明は
前記有機性ブラインとして、メタノール、エタノール、
イソプロパノールなどの脂肪族1価アルコール、エチレ
ングリコール、プロピレングリコール、グリセリンなど
の脂肪族多価アルコール、ポリエチレングリコール、ポ
リプロピレングリコールなどの2個以上の水酸基を有す
る重縮合体並びにそれらの水溶液の中から選ばれた1種
又は2種以上の混合物を用いるようにしたものである。
また、本発明は前記無機性ブライン対有機性ブラインの
使用割合が、重量比で、100:1から5:1、好ましくは、
90:1から10:1の範囲とするようにしたものである。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明は、NaCl,KCl,C
aClの例えば10%以上の高濃度塩水のような無機
性ブラインと1価又は多価アルコール類及びその水溶液
と水溶性高分子の水溶液のような有機性ブラインの両者
を吸液する吸水性樹脂を必須要件としている。本発明者
らは広く世界中から本目的に合致する性能を有する吸水
性樹脂を求めた結果、ポリ−N−ビニルアセトアミドの
架橋体(昭和電工(株)製商品名ノニオレックスNAシ
リーズ)を選択した。昭和電工(株)のノニオレックス
のカタログによれば、ノニオレックスNA−010はN
aCl,KCl,CaClそれぞれの10%濃度の水
溶液であればいずれも自重の25〜30倍吸収するこ
と、メタノール、エタノール、等の脂肪族1価アルコー
ル、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリ
セリン等の脂肪族多価アルコールでもそれぞれ自重の2
0〜25倍は吸収する性能を有していると記載されてい
る。
【0008】本発明者らは上記のポリ−N−ビニルアセ
トアミドの架橋体からなる吸水性樹脂を用いて、これに
NaCl,KCl,CaCl等のそれぞれの10%以
上の濃度の水溶液からなる無機性ブラインを吸水性樹脂
の自重の5〜30倍に当たる量と、メタノール、エタノ
ール、イソプロパノール等の脂肪族1価アルコール、エ
チレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン
等の脂肪族多価アルコール並びにそれらの水溶液からな
る有機性ブラインを、漏れた時に起こることが予想され
る安全性に問題が生じない程度の量を混合、吸液させ、
−5度C,−10度C,−15度C,−20度C,−2
5度Cという各温度帯の凝固点(融解点)を有する蓄冷
剤並びに当該蓄冷剤をプラスチック袋に密封した保冷具
を開発すべく鋭意研究した結果本発明に到達した。
【0009】本発明において、吸水性樹脂として、ポリ
−N−ビニルアセトアミドの架橋体と公知のデンプン
系、ポリビニルアルコール系、ポリアクリル酸塩系の吸
水性樹脂を併用すること、無機性ブラインとして10%
以下の低濃度塩水を使用すること、任意成分として、天
然又は合成セラミックス粉末を加えること、同じく、任
意成分として、水溶性高分子の水溶液を、増粘剤又は無
機性及び有機性ブライン中にポリ−N−ビニルアセトア
ミド架橋体等の不溶性固体粉末を分散安定化させるため
の分散剤として加えることは一向に差し支えない。寧
ろ、増粘剤又は分散剤を加えることは好ましい性状の組
成物を与える。
【0010】本発明において、NaCl,KCl,Ca
Cl等のそれぞれの10%以上の濃度の水溶液からな
る無機性ブラインとメタノール、エタノール、イソプロ
パノール等の脂肪族1価アルコール、エチレングリコー
ル、プロピレングリコール、グリセリン等の脂肪族多価
アルコール並びにそれらの水溶液からなる有機性ブライ
ンとの使用割合は、無機性ブライン:有機性ブラインの
重量比が100:1から5:1の割合が、凝固点降下の
意味と安全性確保の意味から推奨される。
【0011】ポリ−N−ビニルアセトアミドの架橋体粉
末に対して、それが吸液出来る最大限量に近い、自重の
25倍量の、無機性ブラインの例示化合物であるNaC
l15%水溶液と有機性ブラインの例示化合物であるエ
タノール又はエチレングリコールの混合液を加え、室温
で十分吸液させる。ここで、ポリ−N−ビニルアセトア
ミドの架橋体に対して、混合液の添加量を樹脂の自重の
30倍を超えない量に留める方が好ましい結果になる。
そして、ポリ−N−ビニルアセトアミドの架橋体にあっ
ては、無機性ブライン、ここで言うNaCl水溶液と有
機性ブライン、ここで言うエタノール又はエチレングリ
コールを分け隔てなく吸液する。換言すれば、どちらか
一方を選択的に吸収し、他方を残すという選択性はな
い。
【0012】その後、当該蓄冷剤を空気を排除して、プ
ラスチック袋に充填密封し、−25度C冷凍庫内に一昼
夜静置し凍結させる。ここで、無機性ブラインであるN
aCl水溶液に対して、有機性ブラインであるエタノー
ル又はエチレングリコールの混合液で、重量比で前者:
後者=100:1から5:1の混合液であることが、−
25度Cの冷凍庫にて凍結させるために必要条件にな
る。逆に言えば、混合比が前者:後者=1:1であれば、
−25度Cの冷凍庫では凍結しない。
【0013】かくして凍結された蓄冷剤を充填した保冷
具は一見して、均質な氷状固体に見える。これを室温に
取出し、蓄冷剤パックに熱電対を差込み、室温により暖
められて融解して行く様子を時間を追って観察すると、
時間経過に対して温度上昇がなだらかな平坦部を示し、
シャープではないが、融解点があることが判る。そし
て、融解に際しては、周辺から融解潜熱を取り込む故
に、周辺に存在するものを保冷する効果を発揮すること
が期待できる。
【0014】かくして観察された融解点(≒凝固点)は
吸収させた液が、NaCl15%水溶液を単独で25倍
吸液させた場合は、−8〜−10度Cであったが(表1
参照)、NaCl15%水溶液:エタノール=10:1
の場合は−12〜−14度Cにあり、明らかに融解点
(≒凝固点)が低下していることが判る。
【0015】本発明はポリ−N−ビニルアセトアミドの
架橋体という特定の吸水性樹脂に対して、無機性ブライ
ンであるNaCl,CaCl等の水溶液の所定量と有
機性ブラインであるメタノール、エタノール、イソプロ
パノール等の脂肪族1価アルコール、エチレングリコー
ル、プロピレングリコール、グリセリン等の脂肪族多価
アルコール並びにそれらの水溶液の所定量を混合、吸収
させることにより、真水を吸収させた場合よりは勿論の
こと、無機性ブライン単独を吸収させた場合よりも低い
凝固点(=融解点)を有する蓄冷剤とそれをプラスチッ
ク製袋に充填、凍結させた保冷具を提供することができ
る。
【0016】本発明になる蓄冷剤及び蓄冷剤を充填した
保冷具は以下に述べる顕著な特長を有する。 (1)凍結させた状態で蓄冷剤(=保冷剤)として使用
すると、周辺に置かれた被保冷物から、顕熱のみなら
ず、融解時に融解潜熱を奪うため、被保冷物に対する冷
却効果が大きく、その効果の持続寿命が長い。 (2)無機性ブラインの濃度及び無機性ブラインと有機
性ブラインの混合割合を変更することにより、凝固点
(=融解点)温度帯が−5度C,−10度C,−15度
C,−20度C………と異なる蓄冷剤及び保冷具を製造
することが出来る。 (3)無機性ブラインと有機性ブラインの混合割合を前
者の圧倒的優位量と後者の劣位量、具体的には重量比
で、前者:後者=100:1〜1:1,好ましくは、60:1〜1
0:1の範囲で使用するので、蓄冷剤が漏れた場合に想定
される事故に対する安全性が高い。
【0017】
【実施例】以下に実施例により、本発明をより詳細に、
より具体的に説明するが、本発明は実施例のみに限定さ
れるものではない。 [実施例1]本実施例では、ポリ−N−ビニルアセトア
ミドの架橋体粉末2gに対して、無機性ブラインとし
て、NaCl15%水溶液の所定量と、有機性ブライン
として、エチレングリコールの所定量を混合して吸液さ
せた後、アルミニューム製のカップに充填して、−25
度Cの冷凍庫に一昼夜入れて凍結させた。凍結したもの
はこれを室温に取出し、蓄冷剤パックに熱電対を差込
み、室温により暖められて融解して行く様子を時間を追
って観察する方法によって融解点(≒凝固点)を測定し
た。表1にはNaCl15%水溶液とエチレングリコー
ルの混合液を吸液させた場合の、混合液組成と凍結状態
並びに観察された融解点範囲を示した。
【0018】
【表1】
【0019】凍結状態は、○:全体が均一に凍結した。
△:部分的に凍結し、部分的に凍結しなかったを示して
いる。無機性ブラインであるNaCl15%水溶液の所
定量に有機性ブラインであるエチレングリコールの所定
量を混合し、混合液をポリ−N−ビニルアセトアミドの
架橋体粉末に、自重の25〜30倍量吸収させて凍結さ
せた場合、蓄冷剤は一見均質な氷状固体に凍結し、その
融解点範囲は表1と図1,2に示した通り、無機性ブラ
イン単独を吸収させて凍結させた蓄冷剤組成物のそれに
比べて、約10度C低くなっている。図1は表1の実施
例1−4の融解温度特性を示し、図2は表1の実施例1
−6の融解温度特性を示している。
【0020】しかし、比較例に示したように、無機性ブ
ラインに対する有機性ブラインの比を大きくすると、−
25度Cでは均質に凍結しない。それだけ凝固点降下が
大きいためとも言えるが、本発明者らは氷状固体に凍結
しうる蓄冷剤組成物を目的にしているので、凍結しない
組成物は商業的には採用しない。 [実施例2]実施例1の無機性ブラインNaCl15%水
溶液の代わりに、NaCl20%水溶液を用い、凍結を
−45度Cの冷凍庫で行った他は実施例1と同様の実験
を行った。結果を表2及び図3,4,5に示した。
【0021】
【表2】
【0022】凍結状態は、○:全体が均一に凍結した。
△:部分的に凍結し、部分的に凍結しなかったを示して
いる。図3は表2の実施例2−2の融解温度特性を示
し、図4は表2の実施例2−5の融解温度特性を示し、
図5は表2の実施例2−6の融解温度特性を示してい
る。本実施例からも、実施例1とほぼ同様なことが言え
る。無機性ブラインであるNaCl水溶液の濃度を高く
しただけ、全体の融解点(≒凝固点)範囲は低くなって
いる。
【0023】[実施例3]ポリ−(N−ビニルアセトアミ
ド)の架橋体樹脂PNVA NA−010/NaCl1
5%水溶液/エチレングリコール=20g/488g/
12gからなる組成物の蓄冷剤パック4個を凍結させ
て、発泡ポリスチレン製の縦49×横35×高さ18×
厚さ2cmの蓋付き保冷箱に入れ、25度Cの室内に静
置し、保冷箱内の気相部の温度を経時的に測定した。結
果を表3と、実施例の場合(実施例3)を図6に、比較
例の場合(比較例3)を表4と図7に示した。
【0024】
【表3】
【0025】
【表4】
【0026】比較例3は、同一の吸水性樹脂20gに対
してNaCl15%水溶液を吸水させ凍結させた蓄冷剤
パックを試作し、同様に保冷箱の中に並べて、蓋をして
25度Cの室内に静置し、保冷箱の気相部の温度を経時
的に測定したものである。実施例の場合は保冷箱内の気
相部の温度を−5度C以下に維持できる時間が、少なく
とも420分であり、又、320分経過後の温度は−
8.2度Cであったのに対して、比較例の場合はそれぞ
れ320分と−6.4度Cであった。このように、本発
明になる蓄冷剤を充填した保冷具の方が保冷箱内の気相
部の温度を低く、長く保つことが出来ることが判る。
【0027】
【発明の効果】本発明は上述のごとく構成したので、凝
固点が低く商品価値の高い蓄冷剤及びそれを充填した保
冷具を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の融解温度曲線を示すグラフである。
【図2】実施例の融解温度曲線を示すグラフである。
【図3】実施例の融解温度曲線を示すグラフである。
【図4】実施例の融解温度曲線を示すグラフである。
【図5】実施例の融解温度曲線を示すグラフである。
【図6】実施例の融解温度曲線を示すグラフである。
【図7】比較例の融解温度曲線を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09K 5/06 A (72)発明者 山本史剛 東京都新宿区歌舞伎町2−42−11第1カー サビル307号有限会社エム・エフ・ケイ内 Fターム(参考) 3L044 AA04 BA01 BA02 CA04 DC04 KA01 4B022 LA01 LA04 LB01 LB09 LF09 LF11 LJ01 LS04 LS06 LT10

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】無機塩水溶液及び水溶性有機溶剤又はその
    水溶液をそれぞれ又は同時に吸収する性能を有する吸液
    性樹脂と、無機性ブラインと、有機性ブラインとを必須
    成分として含有することを特徴とする蓄冷剤。
  2. 【請求項2】無機塩水溶液及び水溶性有機溶剤又はその
    水溶液をそれぞれ又は同時に吸収する性能を有する吸液
    性樹脂と、無機性ブラインと、有機性ブラインとを必須
    成分として含有する蓄冷剤をプラスチック袋に密封し
    て、凍結して使用することを特徴とする蓄冷剤を充填し
    た保冷具。
  3. 【請求項3】前記吸液性樹脂として、ポリ−N−ビニル
    アセトアミドの架橋体を用いることを特徴とする「請求
    項1」又は「請求項2」に記載の畜冷剤及び蓄冷剤を充
    填した保冷具。
  4. 【請求項4】前記無機性ブラインとして、NaCl水溶
    液、KCl水溶液、CaCl水溶液の中から選ばれた
    1つ又は2つ以上の混合物を使用することを特徴とする
    「請求項1」又は「請求項2」に記載の畜冷剤及び蓄冷
    剤を充填した保冷具。
  5. 【請求項5】前記有機性ブラインとして、メタノール、
    エタノール、イソプロパノールなどの脂肪族1価アルコ
    ール、エチレングリコール、プロピレングリコール、グ
    リセリンなどの脂肪族多価アルコール、ポリエチレング
    リコール、ポリプロピレングリコールなどの2個以上の
    水酸基を有する重縮合体並びにそれらの水溶液の中から
    選ばれた1種又は2種以上の混合物を用いることを特徴
    とする「請求項1」又は「請求項2」に記載の畜冷剤及
    び蓄冷剤を充填した保冷具。
  6. 【請求項6】前記無機性ブライン対有機性ブラインの使
    用割合が、重量比で、100:1から5:1、好ましくは、9
    0:1から10:1の範囲とすることを特徴とする「請求項
    1」又は「請求項2」に記載の畜冷剤及び蓄冷剤を充填
    した保冷具。
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