JP2000104050A - 蓄熱材 - Google Patents

蓄熱材

Info

Publication number
JP2000104050A
JP2000104050A JP10293059A JP29305998A JP2000104050A JP 2000104050 A JP2000104050 A JP 2000104050A JP 10293059 A JP10293059 A JP 10293059A JP 29305998 A JP29305998 A JP 29305998A JP 2000104050 A JP2000104050 A JP 2000104050A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
water
heat storage
storage material
heat
butanediol
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10293059A
Other languages
English (en)
Inventor
Masayoshi Takei
正義 武井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
TAKEI SEISAKUSHO KK
Original Assignee
TAKEI SEISAKUSHO KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by TAKEI SEISAKUSHO KK filed Critical TAKEI SEISAKUSHO KK
Priority to JP10293059A priority Critical patent/JP2000104050A/ja
Publication of JP2000104050A publication Critical patent/JP2000104050A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Other Air-Conditioning Systems (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 蓄熱式空調システム用等の熱媒体として使用
するのに適した新規な蓄熱材を提供する。 【解決手段】 1,4−ブタンジオールに対し、水を約
0.5〜約5重量%(内割)混合して蓄熱材とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は冷熱・暖熱を蓄える
蓄熱材に関し、特にビル等の建物の冷暖房における蓄熱
式空調システム用等の熱媒体として使用するのに適した
蓄熱材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】現在、ビル等の建物内部の総合的空調シ
ステムとして、電力の安い夜間の電力を利用して蓄熱槽
に蓄熱する蓄熱式空調システムがある。このシステムを
採用すると昼間のピーク時における電力消費量の緩和に
役立つと共に昼間必要負荷分を夜の間に蓄熱するので環
境保全や地球資源の節減及び経費の節減等として有効で
ある。
【0003】ところで、従来は前記蓄熱式空調システム
の蓄熱材として一般に水を採用している。即ち、例えば
夏期等の冷房期間においては蓄熱槽内の水を夜の間に−
0℃以下の温度に冷却し、製氷して蓄冷し、この槽内を
水又は空気を通過させて熱交換(冷却)させながら搬送
ポンプでパイプライン中を搬送して循環し、ビル等の建
物内部を冷房している。また、建物内部を暖房等、適宜
の温度に保持する際には前記槽内の水を加熱して使用し
ている。
【0004】しかし、水はその有する潜熱が大きいの
で、前記槽内の水を製氷し、或いは目的とする温度に加
熱するのに多大な動力を要すると共に長時間を要する問
題を有している。また、前記蓄熱材を冷房用として利用
する場合には、5℃〜8℃程度の温度に冷却すれば、そ
の目的を充分達成することができるが、従来は前記槽内
の蓄熱材として水を採用しているため、この水を凍結す
るためには−0℃以下の温度に冷却する必要があり、し
たがって、その分だけ動力をムダ遣いする問題を有して
いる。
【0005】
【発明が解決しょうとする課題】本発明は前記のような
実情に鑑みてなされたもので、蓄熱式空調システム用に
適した新規な蓄熱材を提供することを目的とするもので
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は前記課題を解
決するため研究実験を重ねた結果、その目的を達成した
ので、ここにその発明を提供する。
【0007】即ち、本発明は1,4−ブタンジオールに
水を含有することを特徴とする蓄熱材にする。本発明の
蓄熱材は1,4−ブタンジオールに極少量の水を配合す
ることによって調製される。前記ブタンジオールに対す
る水の配合比率は蓄熱材の全重量に対し、約0.5〜約
5重量%の範囲に設定される。
【0008】前記1,4−ブタンジオールは比重1.0
1〜1.02(25/4℃)、沸点228℃、融点2
0.1℃の無色透明な液体で水に対し無限大に溶解する
性質を有し、経口マウス毒性試験の結果、毒性は少なく
比較的安全であることが判明している。
【0009】前記水としては水道水や地下水等の水を使
用できる。この水は本発明の蓄熱材の凝固点を低下する
ことを目的として添加混合するものである。
【0010】一般に市販されている1.4−ブタンジオ
ールの融点(凝固点)は前記したとおり20.1℃であ
り、これ以下の温度になると固化するが、水を添加する
ことにより凝固点を低下することができる。この凝固点
の変化の度合いは水の添加量、即ち、1,4−ブタンジ
オールに対する水の配合比率によって調整することがで
きる。
【0011】本発明においては1,4−ブタンジオール
に対し、水を約0.5〜約5重量%(内割)添加し、蓄
熱材の凝固点を+5℃に調整してある。この場合、水の
配合比率を前記範囲より大にすると凝固点の温度が低下
し、逆に小にすると凝固点の温度が高くなる。
【0012】本発明の蓄熱材を使用する蓄熱式空調シス
テムとしては、例えばパイプライン中に蓄熱槽及び搬送
用ポンプ等を介装して設け、前記槽内で熱交換して冷却
又は加熱した熱媒体(液体又は空気)を前記ポンプで搬
送してパイプラインを循環させるシステム装置等が挙げ
られる。そして、本発明の蓄熱材は前記槽内に入れて冷
却又は加熱、冷熱又は暖熱を蓄熱し、熱交換用の蓄熱媒
体として、或いは前記パイプラインを搬送して循環させ
る熱媒体等として使用するものである。なお、本発明の
蓄熱材の用途は上記に限定するものではないこと勿論で
ある。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。本発明の蓄熱材は1,4−ブタンジオールに対し
水を約0.5〜約5重量%(内割)添加することにより
調製される。前記1,4−ブタンジオールは三菱化学株
式会社製(商品名14BG)その他の市販のものを任意
に選択して採用できる。また、水としては水道水や地下
水等の水を採用できる。
【0014】前記により得られた蓄熱材は水の含有量
(配合比率)が極めて少ないため、水の有する大きな潜
熱によって及ぼされる作用は極めて少ない。したがっ
て、この蓄熱材は冷却するまでの時間、及び目的とする
温度に加熱するまでの時間が早い。また、前記蓄熱材は
+5℃以上の温度では液体であるが、+5℃で融解して
凝固(固化)し、大きな融解潜熱を保有する。
【0015】次に前記により得られた蓄熱材の使用例の
1例につき、蓄熱式空調システムを例に挙げて説明す
る。図1は蓄熱式空調システムの概要を示す説明図で、
1はパイプライン2中に介装して設けた蓄熱槽で、この
槽1は図示しない冷凍機又は/及び加熱器を備えてい
る。3は槽1内に設けた熱交換器で、熱交換器3の入口
端4及び出口端5はパイプライン2とそれぞれ連結さ
れ、搬送ポンプ6により水(又は空気)を搬送してパイ
プライン2を循環させるように構成してある。
【0016】前記槽内には前記により得られた蓄熱材7
が密閉して収容(充満)されている。そこで、例えば夜
間の電力を利用し、冷凍機により+5℃の温度で槽1内
の蓄熱材7を夜の間に冷却して凝固させて置く。そし
て、昼間の所要時にポンプ6を稼働することにより、パ
イプラインの水等は槽1内を通過する際に冷やされて冷
水(又は冷気)となって搬送され、パイプライン2を循
環し、この循環する冷水(又は冷気)をビル等の建物内
部の冷房用として利用するものである。なお、パイプラ
イン2の水(又は空気)に代え、前記蓄熱材を使用して
循環させることもできる。但し、この場合にはパイプラ
イン2の蓄熱材の温度が+5℃ないしそれ以下にならな
いように留意する。
【0017】
【実施例】次に本発明を実施例及び比較例により具体的
に説明する。なお、下記の実施例はその一部を例示した
ものであって、本発明を限定するものではないこと勿論
のことである。
【0018】以下に示す実施例及び比較例はブタンジオ
ールとして三菱化学株式会社製の1,4−ブタンジオー
ル(商品名14BG)を、また水として水道水を使用し
た。
【0019】(実施例1)1,4−ブタンジオール98
g及び水2gを混合して蓄熱材を得た。
【0020】(実施例2)1,4−ブタンジオール97
g及び水3gを混合して蓄熱材を得た。
【0021】(実施例3)1,4−ブタンジオール95
g及び水5gを混合して蓄熱材を得た。
【0022】(比較例1)1,4−ブタンジオール90
g及び水10gを混合して蓄熱材を得た。
【0023】実施例1〜3で得られた各蓄熱材A,B,
C(Aは実施例1,Bは同2,Cは同3)及び比較例1
で得られた蓄熱材Dの性状を示すと次表(表1)のとお
りである。この表1は前記各蓄熱材A〜Dを冷凍庫に入
れて冷却(庫内設定温度+5℃)し、時間の経過と前記
各蓄熱材の凝固(固化)する状態を対比して示す実験デ
ータである。なお、表中「〇」は凝固(固化)、「×」
は凝固しない、「%」は凝固の割合を示す。
【0024】
【表1】
【0025】前記各蓄熱材A〜Dは無色透明の液体であ
る。そして、上記表1から明らかなとおり、蓄熱材は組
成物に対する水の配合比率が多くなるのに比例して凝固
するまでの時間が遅くなるが、実施例1〜3のいずれの
蓄熱材A〜Cにあっても+5℃の温度下に置くことによ
り、時間の経過(Aは約4時間、B及びCは約5時間)
によって凝固(固化)することが理解される。また、比
較例1の蓄熱材は同一温度下で5時間経過しても凝固せ
ず、液体を保持していることが判明した。前記実施例1
〜3の蓄熱材A〜Cは特に蓄熱式空調システム用の熱媒
体として使用するのに適している。
【0026】
【発明の効果】本発明によれば蓄熱式空調システム用等
に適した蓄熱材を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による蓄熱材を用いた蓄熱式空調システ
ムの概要の一例を示す説明図。
【符号の説明】
1 蓄熱槽 2 パイプライン 3 熱交換器 6 搬送ポンプ 7 蓄熱材

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1,4−ブタンジオールに対し水を約
    0.5〜約5重量%(内割)含有することを特徴とする
    蓄熱材。
JP10293059A 1998-09-30 1998-09-30 蓄熱材 Pending JP2000104050A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10293059A JP2000104050A (ja) 1998-09-30 1998-09-30 蓄熱材

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10293059A JP2000104050A (ja) 1998-09-30 1998-09-30 蓄熱材

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000104050A true JP2000104050A (ja) 2000-04-11

Family

ID=17789942

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10293059A Pending JP2000104050A (ja) 1998-09-30 1998-09-30 蓄熱材

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000104050A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4491172A (en) Energy storage apparatus
CA1327697C (en) Phase change thermal energy storage material
US5755987A (en) Dibasic ester based phase change material compositions
CN107722944B (zh) 一种果冻状凝胶型复合低温相变蓄冷材料及其制备方法
JP2000104050A (ja) 蓄熱材
CN104610922A (zh) 用于蓄冷空调的相变材料及其制作方法
Li et al. Potential Applications of Phase-change Materials (PCM) in Building Energy Efficiency.
JPH05215369A (ja) 潜熱利用の冷却または加熱方法
Chatterjee et al. Episode 1/7: Thermal Energy Storage Using Phase Change Materials: Fundamentals and Applications
JPH10332177A (ja) 常温潜熱蓄熱システム
JPH11325769A (ja) 蓄熱式熱交換器
KR20070020712A (ko) 중 냉식 축냉열 시스템
JP3670353B2 (ja) 凍結型蓄冷剤及び省エネルギー型クーラー
JPH05203202A (ja) 蓄冷熱装置
JP2001330278A (ja) 放射冷却方法
KR930009901B1 (ko) 냉축열용 잠열 축열재
JPS59138290A (ja) 蓄熱材
JPS62294882A (ja) 潜熱蓄冷システムの制御方法
Gehlot et al. Cooling Mechanism for Pulsating Heat Load using PCM: A Review
JPS58120083A (ja) 蓄熱槽
JPH05196380A (ja) 蓄熱装置
JPH04356582A (ja) 熱搬送システム用熱媒体
CN115851238A (zh) 一种复合低温相变蓄冷剂及其制备方法
JP2000171185A (ja) 蓄熱材と蓄熱システム
Chatterjee et al. Fundamentals and Applications