JP2000171185A - 蓄熱材と蓄熱システム - Google Patents

蓄熱材と蓄熱システム

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JP2000171185A
JP2000171185A JP10342772A JP34277298A JP2000171185A JP 2000171185 A JP2000171185 A JP 2000171185A JP 10342772 A JP10342772 A JP 10342772A JP 34277298 A JP34277298 A JP 34277298A JP 2000171185 A JP2000171185 A JP 2000171185A
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Tomohiko Nagai
智彦 長井
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 小型で蓄熱時間が短く、かつ蓄熱材の廃棄時
において公害問題を起さない蓄熱材と、それを用いた蓄
熱システムを提供すること。 【解決手段】 冷温熱を蓄えるための蓄熱槽(1)と、
槽内上部に設けられた冷暖兼用の熱交換器(2)と、蓄
熱槽低部と熱交換器(2)を連絡する蓄熱用循環路を有
し、蓄熱用循環路により冷温熱媒体を蓄熱槽低部から熱
交換器上方に送出させて蓄熱槽(1)を循環させる蓄熱
システムにおいて、蓄熱槽(1)は水を主原料とし、結
晶核剤と固化剤により、寒天状に固化した蓄熱材を備え
ていることを特徴とする蓄熱システム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、低公害蓄熱材とそ
れを用いた蓄熱システムに関するものである。さらに詳
しくは、本発明は、小型で、複数の冷暖房システムの同
時作動に必要な冷温熱を十分に蓄えることのできる新し
い低公害蓄熱材を用いた蓄熱槽と、この蓄熱槽を用い
て、冷暖房を可能とする蓄熱システムとに関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来より、快適な居住空間を実現するた
めの手段として様々な冷暖房システムが開発され、とく
に近年では、対流方式と輻射方式の双方の原理を併用し
た輻射対流方式の冷暖房システムが開発されてきてい
る。しかしながら、このように複数の冷暖房システムを
同時に使用するシステムにおいては、電気代が非常に高
額になり、電気料金の低減を図るために、電気の昼間料
金と夜間料金との料金差を利用し、昼間に行う冷暖房の
ための冷温熱を、夜間の安い電力を用いて行う、蓄熱型
の冷暖房システムが注目され、使用されるようになって
きている。
【0003】この蓄熱型冷暖房システムには、屋外ユニ
ットにより作られた冷温熱を蓄熱する蓄熱槽が必要であ
り、従来の蓄熱槽としては、たとえば図4および図5に
例示したような構造を有するものが知られている。図5
に例示した従来の蓄熱槽は、蓄熱材(ウ)が充填されて
いる蓄熱槽(ア)内に、屋外ユニットにより作られた冷
温熱の媒体である水またはフレオンガス等の冷媒が流れ
る熱交換管(イ)が複数配置されており、この熱交換管
(イ)を冷媒が流れる時に、熱交換管(イ)の表面を介
して冷媒と蓄熱材(ウ)との熱交換が行なわれ、冷温熱
が蓄熱材(ウ)に蓄熱される。
【0004】図6に例示した従来の蓄熱槽は、蓄熱槽
(ア)内に、蓄熱材が封入されている球状のカプセル
(エ)が複数充填されており、蓄熱槽(ア)内に圧流さ
れる冷温熱を含む循環流体がカプセル(エ)の隙間を流
れる時に、カプセル(エ)の表面を介して循環流体と蓄
熱材との熱交換が行われ、冷温熱が蓄熱材に蓄熱され
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の冷暖房用の蓄熱システムには、温熱蓄熱用の
潜熱剤をカプセルなどに封入した蓄熱材と、冷熱蓄熱用
の潜熱剤をカプセルなどに封入した蓄熱材とを一つの蓄
熱槽内に配置するものが開発されている。そしてこれら
従来の蓄熱材に用いられる主原料は、硫酸ナトリウム、
酢酸ナトリウム、パラフィン等を主原料とした潜熱を利
用する薬品系材料が用いられ、それを耐熱性を有するカ
プセルや塩ビパイプなどに充填加工したものが用いられ
てきた。このため、蓄熱材製品は蓄熱槽内に配置すると
潜熱蓄熱材の充填率が50〜60%と低くなり、また、
冷熱蓄熱時は冷蓄熱材は機能しないため、蓄熱槽の容量
は単純に計算して1/4になるという課題を有してい
た。
【0006】そのため、蓄熱槽のサイズを大型化するこ
とにより、蓄熱機能の拡大を行ってきた。さらに、蓄熱
槽の形状は横方向に熱媒体を流すため横長形状となって
おり、蓄熱槽内を流れる熱媒体の温度差により、蓄熱槽
内に温度成層が発生し、蓄熱されにくくなり、蓄熱時間
は大幅に長くなるという課題も有していた。
【0007】また、硫酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、
パラフィン等の薬品系の蓄熱材を用いているため、将来
廃棄時には、高価な廃棄費用を必要とするか、そのまま
廃棄すると公害の発生源となる課題も有していた。その
ため、小型で蓄熱時間が短かく、かつ蓄熱材の廃棄時に
おいて公害問題を起さない蓄熱材と、それを用いた蓄熱
システムの開発が期待されていた。
【0008】そこで、本発明は、以上の事情に鑑みてな
されたものであり、一般住宅においても容易に設置可能
なほど小型で、輻射対流冷暖房時においても、必要な冷
温熱を十分に蓄えることができる新しい低公害蓄熱材
と、これを用いた蓄熱システムを提供することにより、
上記の課題を解決するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の課題を
解決するため、水を主原料とし、結晶核剤と固化剤によ
り寒天状に固化し、冷熱蓄熱は水の潜熱を、温熱蓄熱は
水の顕熱を利用することを特徴とする蓄熱材である。ま
た、さらに冷温熱を蓄えるための蓄熱槽と、槽内上部に
設けられた冷暖兼用の熱交換器と、蓄熱槽低部と熱交換
器を連絡する蓄熱用循環路を有し、蓄熱用循環路により
冷温熱媒体を蓄熱槽低部から熱交換器上方に送出させて
蓄熱槽を循環させる蓄熱システムにおいて、蓄熱槽は水
を主原料とし、結晶核剤と固化剤により、寒天状に固化
した蓄熱材を備えていることを特徴とする蓄熱システム
である。
【0010】本発明は、蓄熱材として水を主原料とし、
結晶核剤と固化剤により寒天状に固化し、冷熱蓄熱は水
の潜熱を、温熱蓄熱は水の顕熱を利用するので、蓄熱材
の廃棄時には公害、環境問題を全く発生せず、かつ蓄熱
材は冷熱時も温熱時にも使用されるので、蓄熱槽の容量
は従来に比べて約半分の容量とし、小型化を可能とす
る。
【0011】さらに本発明の蓄熱システムによれば、前
記した通り蓄熱材の廃棄問題を解消し、従来装置に比べ
て大幅に小型化でき、輻射対流冷暖房等を行うために必
要な冷温熱を十分に蓄えることができると共に、従来に
比べ安価に蓄熱システムを提供できる。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、水を主原料とし、結晶核剤と固化剤により寒天状に
固化し、冷熱蓄熱は水の潜熱を、温熱蓄熱は水の顕熱を
利用することを特徴とする蓄熱材であり、蓄熱材として
水を主原料とし、結晶核剤と固化剤により寒天状に固化
し、冷熱蓄熱は水の潜熱を、温熱蓄熱は水の顕熱を利用
するので、蓄熱材の廃棄時は公害、環境問題を全く発生
せず、かつ蓄熱材は冷熱時も温熱時にも使用されるの
で、蓄熱槽の容量は従来に比べて約半分の容量とし、小
型化を可能とする作用を有する。
【0013】請求項2に記載の発明は、冷温熱を蓄える
ための蓄熱槽と、槽内上部に設けられた冷暖兼用の熱交
換器と、蓄熱槽低部と熱交換器を連絡する蓄熱用循環路
を有し、蓄熱用循環路により冷温熱媒体を蓄熱槽低部か
ら熱交換器上方に送出させて蓄熱槽を循環させる蓄熱シ
ステムにおいて、蓄熱槽は水を主原料とし、結晶核剤と
固化剤により、寒天状に固化した蓄熱材を備えているこ
とを特徴とする蓄熱システムであり、本発明の蓄熱シス
テムによれば、蓄熱材の廃棄問題を解消するとともに、
従来装置に比べて大幅に小型化でき、輻射対流冷暖房、
対流冷暖房、輻射対流冷暖房、および床暖房を同時に行
うために必要な冷温熱を十分に蓄えることができる新し
い蓄熱槽と、この蓄熱槽を用いた蓄熱システムを提供で
きる作用を有する。
【0014】請求項3の記載の発明は蓄熱材を耐熱性樹
脂袋等に充填したことを特徴とするものであり、請求項
2に記載の発明と同一作用を有する。請求項4に記載の
発明は、蓄熱材を蓄熱容器の熱伝導板の形状と同一形状
とし、熱伝導板に密着して配置したことを特徴とするも
のであり、蓄熱材を蓄熱容器の熱伝道板に密着して配置
することによって、蓄熱システムの蓄熱効果を一層向上
することができる作用を有する。
【0015】以下、本発明の実施の形態について、図を
用いて説明する。本発明の蓄熱材の主原料は水であり、
水だけでは冷熱の潜熱蓄熱時に過冷却現象が生じるた
め、例えばスキー場などで使用されているヨウ化銀など
の結晶核材を極微量(1mg〜10mg/lm3 )加
え、さらに、水を長時間保存して使用するため、ソルビ
ン酸等の防腐剤を適量混入して使用する。このようにし
て製造した液は、カプセル化せずにそのまま固化剤によ
り寒天状に固化して蓄熱材として利用される。
【0016】ここで、蓄熱材は冷暖房用であることか
ら、−5℃〜30℃と20〜70℃程度までの温度帯で
繰り返し熱履歴を受けることになり、これに対する対策
と、さらに熱媒体と混合しないための対策が必要であ
り、そのため、蓄熱材は耐熱性のある樹脂袋などに充填
したり、熱拡散用の金属製のハチの巣状容器などに充填
する。
【0017】なお、ヨウ化銀は人工降雨実験等において
も使用され、本発明において使用するヨウ化銀の使用割
合は、1mg〜10mg/lm3 で、人工降雨実験で使
用される数g〜数10g/lm3 に比べても極めて少量
である。また、防腐剤としては、ソルビン酸の外に、食
品衛生法において認められている、安息香酸ナトリウ
ム、P−オキシ安息香酸イソプチル、デヒドロ酢酸ナト
リウムなどが使用される。固化剤としては、寒天やこん
にゃく粉及び高性能吸水剤が使用される。
【0018】図1に示す蓄熱槽(1)は、水を主原料と
して結晶核剤と固化剤により寒天状に固化した蓄熱材を
充填した蓄熱容器(4)を有している。本発明によれ
ば、冷熱蓄熱時には水の潜熱を利用し、温熱蓄熱時には
水の顕熱を利用すことにより、1つの蓄熱材により冷暖
蓄熱を行うことができる。また、図1〜2において、蓄
熱槽(1)は、その上部に屋外ユニット(8)から冷媒
が流れる冷媒配管(9)を介して熱交換器(2)が設置
され、この熱交換器(2)の下方には、水を主原料とす
る蓄熱材が充填されている蓄熱材容器(4)が複数配設
されており、また、蓄熱槽(1)低部から熱交換器
(2)の上方へ蓄熱用循環路(3)が配管されている。
この蓄熱用循環路(3)には、冷温熱媒体を圧流させる
ための循環ポンプ(10)が設置されている。(5)は
容器(4)の熱伝導板である。
【0019】なお、蓄熱材は耐熱性樹脂袋に充填し、蓄
熱容器(4)に密着して配設してもよいし、容器(4)
の熱伝導板に直接充填して使用してもよい。また、蓄熱
材容器の形状としては、断面ハチの巣状や矩形の筒状の
ものが用いられ、その周辺部や空洞部は熱媒体の通路
(6)となり、その材質としては、熱媒体により腐食せ
ず、かつ熱伝導性の大きいSUS304やアルミ等が用
いられる。
【0020】さらに詳しく説明すると、蓄熱用循環路
(3)は、この蓄熱用循環路(3)により循環される冷
温熱媒体を熱交換器(2)の上方の空間において一様に
噴出させるために、たとえば蓄熱槽(1)内の熱交換器
(2)の上方位置において、熱交換器(2)と平行に、
かつ同じ長さで配管されている。なお、冷温熱媒体を熱
交換器(2)の上方の空間において一様に噴出させるた
めには、たとえば、T字型パイプなどのような拡散噴出
手段を、熱交換器(2)の上方において蓄熱用循環路の
先端に接続してもよい。
【0021】また、このような蓄熱用循環路(3)によ
り一様に噴出された冷温熱媒体を、蓄熱槽内において一
様に拡散させて循環させるために、たとえば、冷温熱媒
体が、蓄熱槽(1)内において蓄熱用循環路(3)と熱
交換器(2)との間まで満たされており、また、冷温熱
媒体の水位と熱交換器(2)の上端との間隔、熱交換器
(2)の下端と蓄熱材容器の上端との間隔、および蓄熱
材容器の下端と蓄熱槽(1)の低部との間隔が、冷温熱
媒体を拡散するために必要な間隔となっている。
【0022】この発明の蓄熱槽は、図2に例示したよう
に、たとえば、冷媒が流れる冷媒配管(9)を介して屋
外ユニット(8)と結ばれて、屋外に設置されており、
雨、雪、風などの自然環境により蓄熱槽(1)の外装が
著しく劣化することと、また蓄熱槽(1)内における冷
温熱の蓄熱効率が不安定となることなどを防ぐために、
たとえば、蓄熱槽(1)を収納しておくための断熱され
た蓄熱槽設置容器(7)等に入れられて設置される。
【0023】このように本発明においては、夜間の蓄熱
時において、まず、野外ユニット(8)により作られる
冷温熱がフレオンガスなどの冷媒によって冷媒配管
(9)を介して熱交換器(2)に送られる。また、蓄熱
槽(1)内に満たされてい冷温熱媒体は、蓄熱用循環路
(3)を通って、たとえば循環ポンプ(10)などによ
り圧流されて、蓄熱槽(1)低部から蓄熱槽(1)上部
へと送出される。この冷温熱媒体は、蓄熱槽(1)上部
において、蓄熱用循環路(3)から熱交換器(2)上方
の空間全体に一様に噴出され、熱交換器(2)により冷
温熱と熱交換された後、該熱交換器(2)の下方に配設
されている蓄熱材容器(4)の間隙を蓄熱槽(1)低部
に向かって流れる。この時に、冷温熱が、蓄熱材容器
(4)に充填されている蓄熱材に蓄熱される。そして、
蓄熱槽(1)低部まで流れた冷温熱媒体は、再び、蓄熱
用循環路(3)を介して蓄熱槽(2)上部に送出され、
同様にして、蓄熱が行われる。
【0024】また、本発明の蓄熱槽は、水を主原料と
し、冷熱蓄熱は水の潜熱を、温熱蓄熱は水の顕熱を利用
する蓄熱媒体を用い、熱交換器(2)と蓄熱材容器
(4)が冷温熱媒体中に浸されるように設置し、また、
冷温熱媒体を蓄熱用循環路(3)を介して熱交換器
(2)上方に送出して蓄熱槽(1)内を効率良く循環さ
せることにより、非常に小型であるにも関わらず、高効
率の蓄熱を行うことができる。
【0025】図2は、本発明の蓄熱システムの実施の一
形態を例示したものであり、輻射対流冷暖房と床暖房と
を行う場合の構成である。この図2に例示したように、
本発明の蓄熱システムでは、屋外に、蓄熱槽が収納され
ている蓄熱槽設置容器(7)と屋外ユニット(8)とが
冷媒配管(9)を介して接続されて設置されており、蓄
熱槽設置容器(7)内の蓄熱槽の低部からは、冷温熱媒
往管(11)が、輻射対流冷暖房を行うための天井内ユ
ニット(17)と、床暖房を行うための床暖房用温熱媒
循環路(16)とへ配管されている。天井内ユニット
(17)と床暖房用温熱媒循環路(16)とからは、冷
温熱媒還管(13)が蓄熱槽設置容器(7)内の蓄熱槽
の内部上方に設置されている熱交換器上方へ配管されて
いる。また、冷暖熱媒往管(11)には、冷温熱媒体を
循環させるための循環ポンプ(10)が設置されてい
る。さらに、循環ポンプ(10)の後方で、冷暖熱媒往
管(11)が天井内ユニット(17)と床暖房用温熱媒
循環路(16)とに分岐する前に、冷暖熱媒往管(1
1)と冷温熱媒還管(13)とを結ぶ迂回管(12)が
配管されており、この迂回管(12)と冷暖熱媒往管
(11)と冷暖熱媒還管(13)とによりなる循環経路
により蓄熱用循環路が形成されている。
【0026】ここで、この図2に例示したこの発明の蓄
熱システムの輻射対流暖房および床暖房時の動作を説明
する。まず、夜間において、昼間の暖房に必要な温熱
が、屋外ユニット(8)により作られ、たとえばフレオ
ンガスなどの冷媒によって冷媒配管(9)を介して蓄熱
槽設置容器(7)内の蓄熱槽に送られて、この蓄熱槽内
に配設されている暖蓄熱材容器に蓄熱される。この夜間
蓄熱時では、前述のように、蓄熱槽内に満たされている
温熱媒体が、蓄熱槽低部から送出され、冷暖熱媒往管
(11)と冷温熱媒還管(13)との間に配設されてい
る迂回管(12)により形成される蓄熱用循環路によ
り、天井内ユニット(17)や床暖房用温熱媒循環路
(16)には流れずに、蓄熱槽内の熱交換器上方へ戻る
ように循環される。そして、この熱交換器により、屋外
ユニット(8)による温熱と循環された温熱媒体との熱
交換が効率よく行なわれる。熱交換されて温熱を含んだ
温熱媒体は、蓄熱材容器の間隙を通って蓄熱槽低部へ流
れる。この時に温熱媒体に含まれている温熱が蓄熱材容
器に充填されている蓄熱材に効率良く蓄熱される。もち
ろん、温熱媒体が流れる路は、たとえば、各管に配設さ
れている各開閉弁(18)により制御される。
【0027】そして、昼間の暖房時には、上述のように
夜間に蓄熱されていた蓄温熱を含む温熱媒体が、蓄熱槽
低部から送出されて、循環ポンプ(10)による圧力に
より、冷温熱媒往管(11)を通って天井内ユニット
(17)と床暖房用温熱媒循環路(16)とに流れる。
天井内ユニット(17)に流入した温熱媒体により天井
輻射暖房および室内対流暖房が行なわれ、天井熱および
室内熱により冷やされた空気は、天井内吸入口(14)
と室内吸入口(15)とにより吸入されて、天井内ユニ
ット(17)において温熱媒体と熱交換される。そし
て、空気との熱交換により温熱を失った温熱媒体は、冷
温熱媒還管(13)を通って蓄熱槽に還る。また、床暖
房用温熱媒循環路(16)においては、流入した温熱媒
体により床からの輻射暖房が行われ、床材からの熱によ
り冷やかされた温熱媒体が、冷温熱媒還管(13)を通
って蓄熱槽に還る。
【0028】天井内ユニット(17)と床暖房用温熱媒
循環路(16)とから蓄熱槽に還ってきた温熱を失った
温熱媒体は、蓄熱槽内において再び蓄温熱を含んで送出
され、上述のように、蓄熱槽と天井内ユニット(17)
および床暖房用温熱媒循環路(16)との間を循環す
る。図4には本発明の水を主原料とした畜熱材と従来の
パラフィンを主原料とした畜熱材との畜熱量の比較図が
示されている。同図から明らかな通り、水を主原料とし
た蓄熱材は、パラフィンの潜熱蓄熱能力に匹敵すること
が理解できる。
【0029】このように、本発明は、水を主原料とする
小型な蓄熱槽一台により温熱を夜間に蓄え、この蓄温熱
を利用することにより、従来のパラフィンを蓄熱材とし
て用いた蓄熱装置と同等かこれを凌ぐ蓄熱能力を発揮
し、昼間の輻射対流暖房と床暖房とを同時に効率良く行
うことができる。また、本発明の冷暖房システムにより
冷房を行う場合でも、上述の暖房時と同様にして、本発
明の蓄熱槽により夜間に蓄えられた冷熱を利用すること
により、昼間の冷房を効率良く行うことができることは
言うまでもない。
【0030】
【発明の効果】以上詳しく説明した通り、本発明の蓄熱
システムによれば、蓄熱材の廃棄問題を解消するととも
に、従来装置に比べて大幅に小型化でき、輻射冷暖房、
対流冷暖房、輻射対流冷暖房、および床暖房を同時に行
うために必要な冷温熱を十分に蓄えることができる新し
い蓄熱槽を提供でき、この蓄熱槽を用いた蓄熱システム
により、安価でかつ簡便な冷暖房空調システムを提供で
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の蓄熱槽を例示した構造図であり、
(a)はその正面図、(b)はその側面図、(c)はそ
の断面図である。
【図2】この発明の蓄熱式冷暖房システムを例示した構
成図である。
【図3】本発明の熱伝導板の配置構成を示す概要図であ
る。
【図4】蓄熱量比較図である。
【図5】従来の蓄熱槽の構造を例示した断面図である。
【図6】従来の蓄熱槽の構造を例示した断面図である。
【符号の説明】
1 蓄熱槽 2 熱交換器 3 蓄熱用循環路 4 蓄熱材容器 5 熱伝導板 6 熱媒体の通路 7 蓄熱槽設置容器 8 屋外ユニット 9 冷媒配管 10 循環ポンプ 11 冷温熱媒往管 12 迂回管 13 冷温熱媒還管 14 天井内吸入口 15 室内吸入口 16 床暖房用温熱媒循環路 17 天井内ユニット 18 開閉弁

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水を主原料とし、結晶核剤と固化剤によ
    り寒天状に固化し、冷熱蓄熱は水の潜熱を、温熱蓄熱は
    水の顕熱を利用することを特徴とする蓄熱材。
  2. 【請求項2】 冷温熱を蓄えるための蓄熱槽と、槽内上
    部に設けられた冷暖兼用の熱交換器と、蓄熱槽低部と熱
    交換器を連絡する蓄熱用循環路を有し、蓄熱用循環路に
    より冷温熱媒体を蓄熱槽低部から熱交換器上方に送出さ
    せて蓄熱槽を循環させる蓄熱システムにおいて、蓄熱槽
    は水を主原料とし、結晶核剤と固化剤により、寒天状に
    固化した蓄熱材を備えていることを特徴とする蓄熱シス
    テム。
  3. 【請求項3】 蓄熱材を耐熱性樹脂袋等に充填したこと
    を特徴とする請求項2記載の蓄熱システム。
  4. 【請求項4】 蓄熱材を蓄熱容器の熱伝導板の形状と同
    一形状とし、熱伝導板に密着して配置したことを特徴と
    する請求項2記載の蓄熱システム。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013112706A (ja) * 2011-11-25 2013-06-10 Tokyo Institute Of Technology 化学蓄熱材及びケミカルヒートポンプ

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JP2013112706A (ja) * 2011-11-25 2013-06-10 Tokyo Institute Of Technology 化学蓄熱材及びケミカルヒートポンプ

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