JP2927739B2 - 蓄熱槽と蓄熱型空調システム - Google Patents

蓄熱槽と蓄熱型空調システム

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JP2927739B2
JP2927739B2 JP8239587A JP23958796A JP2927739B2 JP 2927739 B2 JP2927739 B2 JP 2927739B2 JP 8239587 A JP8239587 A JP 8239587A JP 23958796 A JP23958796 A JP 23958796A JP 2927739 B2 JP2927739 B2 JP 2927739B2
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、蓄熱槽とこの蓄
熱槽を用いた蓄熱型空調システムとに関するものであ
る。さらに詳しくは、この発明は、小型で、複数の冷暖
房システムの同時作動に必要な冷温熱を十分に蓄えるこ
とのできる新しい蓄熱槽と、この蓄熱槽を用いて、輻射
冷暖房、対流冷暖房、輻射対流冷暖房、および床暖房を
行うことにより快適で自然な冷暖房を可能とする蓄熱型
空調システムとに関するものである。
【0002】
【従来の技術とその課題】従来より、快適な居住空間を
実現するための手段として様々な冷暖房システムが開発
され、実用化されてきている。これらの冷暖房システム
は、大別すると、空調器からの温風または冷風を直接室
内に吹き込む対流方式によるものと、床、天井、壁面等
に配設された冷温熱媒循環路などによって冷暖房する輻
射方式によるものとに区別される。近年では、対流方式
と輻射方式の双方の原理を併用した輻射対流方式の冷暖
房システムが開発されてきている。
【0003】従来の冷暖房は、天井からの輻射や、天井
面若しくは壁面からの対流により行っていたが、このよ
うな冷暖房では、室内の足下付近のような下方空間の空
気調整が難しかった。そこで、天井輻射冷暖房システム
や対流冷暖房システムに、床からの輻射により暖房を行
なう床暖房システムを組合わせて用いることにより、足
下付近も含めた室内全体の快適性を確保していた。
【0004】しかしながら、このように複数の冷暖房シ
ステムを同時に使用すると、電気代が非常に高額になる
といった問題があった。そこで、電気料金の低減を図る
ために、電気の昼間料金と夜間料金との料金差を利用
し、昼間に行う冷暖房のための冷温熱を、夜間の安い電
力を用いて作り、蓄えておく蓄熱型の冷暖房システムが
注目され、使用されるようになってきている。
【0005】この蓄熱型冷暖房システムには、屋外ユニ
ットにより作られた冷温熱を蓄えておくための蓄熱槽が
必要である。従来の蓄熱槽としては、たとえば図4およ
び図5に例示したような構造を有するものが知られてい
る。図4に例示した従来の蓄熱槽は、蓄熱材(ウ)が充
填されている蓄熱槽(ア)内に、屋外ユニットにより作
られた冷温熱の媒体である水またはフレオンガス等の冷
媒が流れる熱交換管(イ)が複数配置されており、この
熱交換管(イ)を冷媒が流れる時に、熱交換管(イ)の
表面を介して冷媒と蓄熱材(ウ)との熱交換が行なわ
れ、冷温熱が蓄熱材(ウ)に蓄熱される。
【0006】図5に例示した従来の蓄熱槽は、蓄熱槽
(ア)内に、蓄熱材が封入されている球状の(エ)カプ
セルが複数充填されており、蓄熱槽(ア)内に圧流され
る冷温熱を含む循環流体がカプセル(エ)の隙間を流れ
る時に、カプセル(エ)の表面を介して循環流体と蓄熱
材との熱交換が行なわれ、冷温熱が蓄熱材に蓄熱され
る。
【0007】しかしながら、このような従来の蓄熱槽
は、上記のように複数の冷暖房システムを同時に使用す
るために必要な冷温熱を蓄えるためには非常に大きなも
のとなってしまうため、一般住宅に設置することは非常
に困難であった。また、蓄熱量をある程度低下させ、そ
の代わりに小型化した蓄熱槽を、各冷暖房システム毎に
設置する、たとえば、輻射対流冷暖房システムと床暖房
システムそれぞれのために1台ずつ設置するようにして
もよいが、従来の小型蓄熱槽を2台以上設置するための
空間を確保することは、大型の蓄熱槽のための設置空間
を確保するよりは容易であるものの、やはり一般住宅に
おいては困難であるといった問題があった。
【0008】そこで、この発明は、以上の通りの事情に
鑑みてなされたものであり、一般住宅においても容易に
設置可能なほど小型で、輻射冷暖房、対流冷暖房、輻射
対流冷暖房、および床暖房とを同時に行うために必要な
冷温熱を十分に蓄えることができる新しい蓄熱槽と、こ
の蓄熱槽を用いて、一つの冷暖房システムで輻射冷暖房
と対流冷暖房と輻射対流冷暖房と床暖房とを、単一で又
は組み合わせて行うことにより、室内全体を快適で自然
な空調空間とすることのできる蓄熱型冷暖房システムを
提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】 この発明は、上記の課
題を解決するものとして、冷暖房空調システムにおいて
用いられ、屋外ユニットによる冷温熱を蓄えるための蓄
熱槽であって、槽内上部に冷暖兼用の熱交換器が設置さ
れ、この熱交換器の下方に冷蓄熱材容器と暖蓄熱材容器
とが縦横交互に複数配設され、さらに蓄熱槽低部から熱
交換器の上方へ蓄熱用循環路が備えられており、蓄熱用
循環路により冷温熱媒体を蓄熱槽低部から熱交換器上方
に送出させて蓄熱槽を循環させることを特徴とする蓄熱
槽(請求項1)を提供する。
【0010】また、この発明は、上記の蓄熱槽内におい
て、冷温熱媒体が熱交換器の上方まで満たされているこ
と(請求項)や、冷温熱媒体の水位と熱交換器上端と
の間隔、熱交換器下端と蓄熱材容器上端との間隔、およ
び蓄熱材容器下端と蓄熱槽低部との間隔がそれぞれ、蓄
熱槽内において冷温熱媒体が一様に拡散するために必要
な間隔となっていること(請求項)等もその好ましい
態様としている。
【0011】さらにまた、この発明は、上記の蓄熱槽を
用いて、輻射冷暖房、対流冷暖房、輻射対流冷暖房、お
よび床輻射暖房を行う蓄熱式空調システムであって、蓄
熱槽に、輻射冷暖房、対流冷暖房、輻射対流冷暖房、お
よび床暖房を行うための空調機または配管が冷温熱循環
管を介して接続されていることを特徴とする蓄熱型空調
システム(請求項)をも提供する。
【0012】
【発明の実施の形態】この発明の蓄熱槽は、上記の通
り、槽内上部に熱交換器が設置され、この熱交換器の下
方に冷蓄熱材容器と暖蓄熱材容器とが縦横交互に複数配
設されている構造を有しているが、このようなこの発明
の蓄熱槽の構造としては、たとえば、図1(a)(b)
(c)に例示したものとすることができる。図1(a)
は蓄熱槽の正面図、図1(b)はその側面図、図1
(c)は図1(b)に示したAB線分位置における断面
図である。
【0013】この図1に例示したように、この発明の蓄
熱槽では、槽(1)内の上部に、熱交換器(2)が設置
され、この熱交換器(2)の下方には、冷蓄熱材が充填
されている冷蓄熱材容器(4)と暖蓄熱材が充填されて
いる暖蓄熱材容器(5)とが縦横交互に複数配設されて
おり、また、蓄熱槽(1)低部から熱交換器(2)の上
方へ蓄熱用循環路(3)が配管されている。この蓄熱用
循環路(3)には冷温熱媒体を圧流させるための循環ポ
ンプ(6)が設置されている。
【0014】さらに詳しく例示説明すると、蓄熱用循環
路(3)は、この蓄熱用循環路(3)により循環される
冷温熱媒体を熱交換器(2)上方の空間において一様に
噴出させるために、たとえば、蓄熱槽(1)内の熱交換
器(2)上方位置において、熱交換器(2)と平行に同
じ長さ配管されている。なお、冷温熱媒体を熱交換器
(2)上方の空間において一様に噴出させるためには、
たとえば、T字型パイプなどのような拡散噴出手段が、
熱交換器(2)上方において蓄熱用循環路の先端に接続
されていてもよい。
【0015】また、このような蓄熱用循環路(3)によ
り一様に噴出された冷温熱媒体を、蓄熱槽内において一
様に拡散させて循環させるために、たとえば、冷温熱媒
体が、蓄熱槽(1)内において蓄熱用循環路(3)と熱
交換器(2)との間まで満たされており、また、冷温熱
媒体の水位と熱交換器(2)の上端との間隔、熱交換器
(2)の下端と蓄熱材容器の上端との間隔、および蓄熱
材容器の下端と蓄熱槽(1)の低部との間隔が、冷温熱
媒体を拡散するために必要な間隔となっている。
【0016】また、各冷蓄熱材容器(4)および各暖蓄
熱材容器(5)は、たとえば、直径約38mm、長さ約
500mm、肉厚約1mmの円筒型であり、その材質と
しては冷温熱媒体や蓄熱材により腐食しないもの、たと
えばSUS304等が用いられる。実際には、この発明
の蓄熱槽は、図2に例示したように、たとえば、冷媒が
流れる冷媒配管(9)を介して屋外ユニット(8)と結
ばれて、屋外に設置されており、雨、雪、風などの自然
環境により蓄熱槽(1)の外装が著しく劣化すること、
また蓄熱槽(1)内における冷温熱の蓄熱効率が不安定
となることなどを防ぐために、たとえば、蓄熱槽(1)
を収納しておくための断熱された蓄熱槽設置容器(7)
等に入れられて設置される。
【0017】このようなこの発明の蓄熱槽では、夜間の
蓄熱時において、まず、屋外ユニット(8)により作ら
れる冷温熱がフレオンガスなどの冷媒によって冷媒配管
(9)を介して熱交換器(2)に送られる。また、蓄熱
槽(1)内に満たされている冷温熱媒体は、蓄熱用循環
路(3)を通って、たとえば循環ポンプ(6)などによ
り圧流されて、蓄熱槽(1)低部から蓄熱槽(1)上部
へと送出される。この冷温熱媒体は、蓄熱槽(1)上部
において、蓄熱用循環路(3)から熱交換器(2)上方
の空間全体に一様に噴出され、熱交換器(2)により冷
温熱と熱交換された後、該熱交換器(2)の下方に配設
されている冷蓄熱材容器(4)と暖蓄熱材容器(5)と
の間隙を蓄熱槽(1)低部に向かって流れる。この時
に、冷温熱が、冷蓄熱材容器(4)に充填されている冷
蓄熱材、または暖蓄熱材容器(5)に充填されている暖
蓄熱材に蓄熱される。そして、蓄熱槽(1)低部まで流
れた冷温熱媒体は、再び、蓄熱用循環路(3)を介して
蓄熱槽(2)上部に送出され、同様にして、蓄熱が行わ
れる。
【0018】このように、この発明の蓄熱槽は、蓄熱槽
(1)内に満たされている冷温熱媒体の中に浸されるよ
うに熱交換器(2)と冷蓄熱材容器(4)と暖蓄熱材容
器(5)とが設置されており、また、冷温熱媒体を蓄熱
用循環路(3)を介して熱交換器(2)上方に送出して
蓄熱槽(1)内を効率良く循環させることにより、非常
に小型であるにも関わらず、高効率の蓄熱を行うことが
できる。
【0019】また、この発明の蓄熱式空調システムは、
たとえば図1に示したこの発明の蓄熱槽を用いて、輻射
冷暖房、対流冷暖房、輻射対流冷暖房、および床暖房を
行う蓄熱式空調システムであって、蓄熱槽に、輻射冷暖
房、対流冷暖房、および床暖房を行うための空調機また
は配管とが冷温熱媒循環管を介して接続されていること
を特徴としているが、このようなこの発明のシステムと
しては、たとえば、図3に例示したような構成とするこ
とができる。図3は、この発明の蓄熱式空調システムの
実施の一形態を例示したものであり、輻射対流冷暖房と
床暖房とを行う場合の構成である。
【0020】この図3に例示したように、この発明の蓄
熱型空調システムでは、屋外に、蓄熱槽が収納されてい
る蓄熱槽設置容器(7)と屋外ユニット(8)とが冷媒
配管(9)を介して接続されて設置されており、蓄熱槽
設置容器(7)内の蓄熱槽の低部からは、冷温熱媒往管
(11)が、輻射対流冷暖房を行うための天井内ユニッ
ト(17)と、床暖房を行うための床暖房用温熱媒循環
路(16)とへ配管されている。天井内ユニット(1
7)と床暖房用温熱媒循環路(16)とからは、冷温熱
媒還管(13)が、蓄熱槽設置容器(7)内の蓄熱槽の
内部上方に設置されている熱交換器上方へ配管されてい
る。また、冷暖熱媒往管(11)には、冷温熱媒体を循
環させるための循環ポンプ(10)が設置されている。
さらに、循環ポンプ(10)の後方で、冷暖熱媒往管
(11)が天井内ユニット(17)と床暖房用温熱媒循
環路(16)とに分岐する前に、冷暖熱媒往管(11)
と冷暖熱媒還管(13)とを結ぶ迂回管(12)が配管
されており、この迂回管(12)と冷暖熱媒往管(1
1)と冷暖熱媒還管(13)とによりなる循環経路によ
り蓄熱用循環路が形成されている。
【0021】ここで、この図3に例示したこの発明の蓄
熱型空調システムの輻射対流暖房および床暖房時の動作
を説明する。まず、夜間において、昼間の暖房に必要な
温熱が、屋外ユニット(8)により作られ、たとえばフ
レオンガスなどの冷媒によって冷媒配管(9)を介して
蓄熱槽設置容器(7)内の蓄熱槽に送られて、この蓄熱
槽内に配設されている暖蓄熱材容器に蓄熱される。この
夜間蓄熱時では、前述のように、蓄熱槽内に満たされて
いる温熱媒体が、蓄熱槽低部から送出され、冷暖熱媒往
管(11)と冷暖熱媒還管(13)との間に配設されて
いる迂回管(12)により形成される蓄熱用循環路によ
り、天井内ユニット(17)や床暖房用温熱媒循環路
(16)には流れずに、蓄熱槽内の熱交換器上方へ戻る
ように循環される。そして、この熱交換器により、屋外
ユニット(8)による温熱と循環された温熱媒体との熱
交換が効率よく行なわれる。熱交換されて温熱を含んだ
温熱媒体は、暖蓄熱材容器の間隙を通って蓄熱槽低部へ
流れる。この時に温熱媒体に含まれている温熱が暖蓄熱
材容器に充填されている暖蓄熱材に効率良く蓄熱され
る。もちろん、温熱媒体が流れる路は、たとえば、各管
に配設されている各開閉弁(18)により制御される。
【0022】そして、昼間の暖房時には、上述のように
夜間に蓄熱されていた蓄温熱を含む温熱媒体が、蓄熱槽
低部から送出されて、循環ポンプ(10)による圧力に
より、冷温熱媒往管(11)を通って天井内ユニット
(17)と床暖房用温熱媒循環路(16)とに流れる。
天井内ユニット(17)に流入した温熱媒体により天井
輻射暖房および室内対流暖房が行なわれ、天井熱および
室内熱により冷やされた空気は、天井内吸入口(14)
と室内吸入口(15)とにより吸入されて、天井内ユニ
ット(17)において温熱媒体と熱交換される。そし
て、空気との熱交換により温熱を失った温熱媒体は、冷
温熱媒還管(13)を通って蓄熱槽に還る。また、床暖
房用温熱媒循環路(16)においては、流入した温熱媒
体により床からの輻射暖房が行われ、床材からの熱によ
り冷やされた温熱媒体が、冷温熱媒還管(13)を通っ
て蓄熱槽に還る。
【0023】天井内ユニット(17)と床暖房用温熱媒
循環路(16)とから蓄熱槽に還ってきた温熱を失った
温熱媒体は、蓄熱槽内において再び蓄温熱を含んで送出
され、上述のように、蓄熱槽と天井内ユニット(17)
および床暖房用温熱媒循環路(16)との間を循環す
る。このようにして、小型なこの発明の蓄熱槽一台によ
り温熱を夜間に蓄え、この蓄温熱を利用することによ
り、昼間の輻射対流暖房と床暖房とを同時に効率良く行
うことができる。
【0024】また、この発明の冷暖房システムにより冷
房を行う場合でも、上述の暖房時と同様にして、この発
明の蓄熱槽により夜間に蓄えられた冷熱を利用すること
により、昼間の冷房を効率良く行うことができることは
言うまでもない。以下、実施例を示し、さらに詳しくこ
の発明について説明する。もちろんこの発明は以下の例
によって限定されるものではない。
【0025】
【実施例】この発明の蓄熱型空調システムを用いて一般
住宅の約6畳(W3.64m×D2.73m×H2.4
m)の部屋を冷房・暖房した。この蓄熱型空調システム
としては図3に例示したシステムを用い、また、この蓄
熱型空調システムに備えられているこの発明の蓄熱槽と
しては図1に例示した槽を用いた。
【0026】まず、夜間に、冷房能力2kW、暖房能力
3kWを有する家庭用ヒートポンプエアコンの屋外ユニ
ット(8)により冷温熱を作る。この屋外ユニット
(8)により作られた冷温熱を蓄熱槽設置容器(7)内
に設置されているこの発明の蓄熱槽により蓄熱する。こ
の蓄熱槽は、約800W×500D×800H、槽容量
が約320Lであり、屋外ユニット(8)と共に一般住
宅の軒先に設置できる非常に小型のものである。
【0027】そして、昼間に、この蓄熱槽に蓄熱されて
いる蓄冷温熱を含む冷温熱媒体が、蓄熱槽低部から送出
されて、循環ポンプ(10)による圧力により、冷温熱
媒往管(11)を通って、暖房時には、天井内ユニット
(17)と床暖房用温熱媒循環路(16)とに、また、
冷房時には天井内ユニット(17)のみに流れる。この
冷温熱媒体としては、蓄熱温度−5℃〜+65℃の範囲
の冷却・加熱に耐えることのできる市販の自動車用不凍
液を用いた。
【0028】天井輻射暖房および室内対流暖房は、天井
内ユニット(17)に流入した自動車用不凍液により行
われる。この時、天井内ユニット(17)から吹き出さ
れた空気は、天井熱および室内熱と熱交換して冷やさ
れ、また温められ、天井内吸入口(14)と室内吸入口
(15)とにより吸入されて、冷暖房に使用された自動
車用不凍液が冷温熱媒還管(13)を通って蓄熱槽に還
る。また、暖房時においては、床暖房用温熱媒循環路
(16)に流入した自動車用不凍液により、床からの輻
射暖房も同時に行われ、床材の熱と熱交換して冷やされ
た自動車用不凍液が、冷温熱媒還管(13)を通って、
蓄熱槽に還る。
【0029】蓄熱槽に還ってきた冷温熱媒体としての自
動車用不凍液は、蓄熱槽内において再び蓄冷温熱を含ん
で送出され、上述のように、蓄熱槽と天井内ユニット
(17)および床暖房用温熱媒循環路(16)との間を
循環する。そして、このようなこの発明の蓄熱型空調シ
ステムによる冷暖房空調により、夜間(約8時間)の蓄
冷温熱のみを使用して、室内設定温度26℃の冷房を約
11時間、また、室内設定温度20℃の暖房を約7時
間、屋外ユニットの追加運転をせずに、行うことができ
た。さらに、暖房時には、天井輻射暖房と床輻射暖房と
を同時に行ったため、非常に快適な暖房空調を実現する
ことができた。
【0030】
【発明の効果】以上詳しく説明した通り、この発明によ
り、一般住宅においても容易に設置可能なほど小型で、
輻射冷暖房、対流冷暖房、輻射対流冷暖房、および床暖
房とを同時に行うために必要な冷温熱を十分に蓄えるこ
とができる新しい蓄熱槽と、この蓄熱槽を用いて、一つ
の冷暖房システムで輻射冷暖房と対流冷暖房と輻射対流
冷暖房と床暖房とを単一で又は組み合わせて行うことに
より、安価に、足下付近の快適性を損なわずに室内全体
を快適で自然な空調空間とすることのできる蓄熱型冷暖
房システムが提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の蓄熱槽を例示した構造図であり、
(a)はその正面図、(b)はその側面図、(c)はそ
の断面図である。
【図2】この発明の蓄熱槽の設置を例示した図である。
【図3】この発明の蓄熱式冷暖房システムを例示した構
成図である。
【図4】従来の蓄熱槽の構造を例示した断面図である。
【図5】従来の蓄熱槽の構造を例示した断面図である。
【符号の説明】
1 蓄熱槽 2 熱交換器 3 蓄熱用循環路 4 冷蓄熱材容器 5 暖蓄熱材容器 6 循環ポンプ 7 蓄熱槽設置容器 8 屋外ユニット 9 冷媒配管 10 循環ポンプ 11 冷温熱媒往管 12 迂回管 13 冷温熱媒還管 14 天井内吸入口 15 室内吸入口 16 床暖房用温熱媒循環路 17 天井内ユニット 18 開閉弁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F24F 5/00 102

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 冷暖房空調システムにおいて用いられ、
    屋外ユニットによる冷温熱を蓄えるための蓄熱槽であっ
    て、槽内上部に冷暖兼用の熱交換器が設置され、この熱
    交換器の下方に冷蓄熱材容器と暖蓄熱材容器とが縦横交
    互に複数配設され、さらに蓄熱槽低部から熱交換器の上
    方へ蓄熱用循環路が備えられており、蓄熱用循環路によ
    り冷温熱媒体を蓄熱槽低部から熱交換器上方に送出させ
    て蓄熱槽を循環させることを特徴とする蓄熱槽。
  2. 【請求項2】 蓄熱槽内において、冷温熱媒体が熱交換
    器の上方まで満たされていることを特徴とする請求項1
    記載の蓄熱槽。
  3. 【請求項3】 冷温熱媒体の水位と熱交換器上端との間
    隔、熱交換器下端と蓄熱材容器上端との間隔、および蓄
    熱材容器下端と蓄熱槽低部との間隔がそれぞれ、蓄熱槽
    内において冷温熱媒体が一様に拡散するために必要な間
    隔となっていることを特徴とする請求項1または2記載
    の蓄熱槽。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれかに記載の蓄
    熱槽を用いて、輻射冷暖房、対流冷暖房、輻射対流冷暖
    房、および床輻射暖房を行う蓄熱式空調システムであっ
    て、蓄熱槽に、輻射冷暖房、対流冷暖房、輻射対流冷暖
    房、および床暖房を行うための空調機または配管が冷温
    熱循環管を介して接続されていることを特徴とする蓄熱
    型空調システム。
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