JP3670045B2 - インターフェロンα/β結合タンパク質およびその製造法 - Google Patents

インターフェロンα/β結合タンパク質およびその製造法 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、インターフェロン−β(以下、IFN−βと略す)の活性のみならず、種々のインターフェロン−α(以下、IFN−αと略す)サブタイプの活性を調節(modulating)しうる、新規のIFN−α/β結合タンパク質に関する。さらに詳しくは、本発明は、これらのタンパク質をコードするDNA分子のクローニング、宿主細胞中でのそれらの発現およびこれらのタンパク質に対する抗体に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】
イスラエル国特許出願第103052号明細書では、モノクローナルの抗IFN−αレセプター抗体を用いるウェスタンブロット法により同定された、分子量約45,000の可溶性IFN−αのレセプタータンパク質が記載され、クレームされている。前記明細書には、125I−IFN−α2を用いるクロスリンキング(cross-linking)および抗IFN−αモノクローナル抗体を用いる免疫沈降により同定された、約40,000の分子量を有する異なる可溶性IFN−α結合タンパク質についても記載され、クレームされている。血清からえたばあいは、この種は50Kの分子量を有していた。イスラエル国特許出願第106591号明細書には、均一な状態で尿からえられ、他の既知のあらゆるタンパク質とも異なる配列を有する前記の分子量40,000のIFN−α結合タンパク質(以下、「尿由来のIFNAB−BP」または「IFNAB−BPII」と称する)が記載され、クレームされている。IFNAB−BPはIFN−βのみならず種々のIFN−αサブタイプに結合してそれらの活性をブロックする。この点において、IFNAB−BPの結合特性は、既に記載されているヒトインターフェロン−αBに対してのみ反応する細胞表面インターフェロンレセプターの結合特性とは著しく異なる。
【0003】
本発明ではIFNAB−BPの前駆体をコードする2種のcDNA分子をクローン化し、それらの塩基配列を決定した。両者はおそらく同一の遺伝子に由来(たとえば、択一的スプライシング(alternative splicing)による)する。また、IFNAB−BPIおよびIFNAB−BPIIと称される、2種の組換えタンパク質のホ乳動物およびそのほかの宿主細胞における産生についても記載する。本発明ではさらにIFNレセプターのブロッキングに有用であり、IFNAB−BPIおよびIFNAB−BPIIの免疫検定法および免疫精製(immunopurification)に有用であるIFNAB−BPに対するポリクローナルおよびモノクローナル抗体についても開示する。
【0004】
IFNAB−BPIおよびIFNAB−BPIIは、IFN−βならびにI型インターフェロン類、すなわちIFN−αの種々のサブタイプの活性を調節することができる。このように、これらはI型インターフェロン類の望ましくない効果を阻害しうる。
【0005】
I型インターフェロン(IFN)類(INF−α、IFN−βおよびIFN−ω)はウイルス感染に対する耐性を与えるというそれらの能力によって通常定義され、構造的に関連するサイトカインのファミリーからなる。I型インターフェロン類のほかの多くの生物学的活性が報告されているが、それらは細胞増殖の阻害、MHCクラスI抗原の誘導およびほかの数種の免疫調節活性(文献1)があげられる。IFN−αおよびIFN−βは、ヘアリー細胞白血病(文献6)、慢性の骨髄性白血病(文献7)およびカポジ肉腫(文献8)のようなある種の悪性腫瘍ならびにC型肝炎(文献2および3)およびウイルスいぼ(viral warts)(文献4および5)を含む数種のウイルス疾患の治療に有用である。
【0006】
IFN−αは、エイズ患者(文献10)ならびに全身性紅斑性狼瘡(文献9)のような自己免疫疾患を有する多種の患者の血清中に検出された。IFN−αは若年性糖尿病(juvenile diabetes)の進行に関係していた(文献11)。また、白質マイクログリア(white matter microglia)での増加したIFN−αの発現は、アルツハイマー病の病理学に寄与しているという報告もある(文献51)。さらには、IFN−αによる治療は、発熱および脳神経学的疾患を含む望ましくない副作用を導く一部の症例においても示されている(文献12)。このように、IFN−αの活性を中和することが患者にとって有益かもしれない病理学的状況もある。
【0007】
ほかのサイトカイン類のばあいのように、IFN−αは、IFN−βに対するのと同様にすべてのIFN−αサブタイプに対して特異的である細胞表面レセプターに結合することによってその生物学的活性を発揮する(文献13)。ヒトIFN−αのレセプター(IFNAR)が同定され、Daudi(ダウディ)細胞からクローン化された(文献14)。クローン化されたレセプターは単一の膜貫通型ドメイン、細胞外ドメインおよび細胞内ドメインを有する。このレセプターはネズミの細胞で発現されると、ヒトIFN−αBに反応するが、ほかのIFN−αおよびIFN−β種には顕著には反応しない。このことはIFN−βおよび種々のIFN−αサブタイプに対する反応には付加的な成分が関係しているかもしれないということを示している。
【0008】
ほかのいくつかの研究によれば、IFN−αおよびIFN−βの結合に関係している付加的な成分またはレセプターサブユニットが存在することが示されている(文献15、16、17)。さらには、すでに記載したレセプター(文献14)はすべてのIFN−αおよびIFN−β種の結合に関係していると報告されている(文献18)。
【0009】
サイトカイン結合タンパク質(可溶性サイトカインレセプター)は、それらの各自の細胞表面サイトカインレセプターの細胞外リガンド結合ドメインに対応する。それらは、細胞表面レセプターに共通するmRNA前駆体のほかのスプライシングによるかまたは細胞表面レセプターのタンパク質分解切断により生じる。これらの可溶性レセプターは、IL−6およびIFN−γ(文献19、20、21)、TNF(文献22、23、24)、IL−1(文献25、26、27)、IL−4(文献25、28)、IL−2(文献29、30)、IL−7(文献31)およびIFN−α(文献32)のほかの可溶性レセプターとともに既に記載されている。
【0010】
本発明は既知のIFN−α/β結合タンパク質(イスラエル国特許出願第106591号明細書参照)をコードするDNA分子を提供する。これらDNA分子は、2種の異なるタンパク質、すなわちIFNAB−BPIおよびIFNAB−BPIIを実際にコードしており、おそらく同一のmRNA前駆体に由来し、択一的スプライシングにより2種のmRNA分子を生ずるのであろうと考えられる。mRNAの一方は約1.5kbの大きさを有し、もう一方は約4.5kbの大きさを有する。そして各々IFNAB−BPIをコードする1.5kbのmRNAおよびIFNAB−BPIIをコードする4.5kbのmRNAであり、前記結合タンパク質のうちの1つをコードする。「IFNAB−BP」という用語はIFNAB−BPIおよびIFNAB−BPIIの両者に対応する。尿由来のIFNAB−BPはIFNAB−BPIIとして同定される。
【0011】
このように、本発明はIFNAB−BPI、IFNAB−BPII、IFNAB−BPIおよびIFNAB−BPIIの融合タンパク質およびムテイン体、それらの機能的誘導体ならびにそれらの活性画分から選ばれるIFN−α/β結合タンパク質をコードするDNA分子を提供する。
【0012】
さらに本発明は前記DNA分子を含有する複製可能な発現ビヒクル(replicable expression vehicle)、それらビヒクルで形質転換された宿主、前記の形質転換された宿主によって産生されたタンパク質を提供する。「DNA分子」という用語はゲノムDNA、cDNA、合成DNAおよびそれらの組合せを含む。
【0013】
本発明は、また、厳密な条件下で前記DNA分子とハイブリダイズし、IFNAB−BP類と同様の生物学的活性を有するタンパク質をコードするDNA分子に関する。
【0014】
本発明は、機能的IFNAB−BPIおよびIFNAB−BPII、それらの融合タンパク質、ムテイン体または活性画分を産生しうる宿主細胞の製造法をも提供する。
【0015】
本発明はさらに組換え体IFNAB−BPIおよびIFNAB−BPII、それらの融合タンパク質、ムテイン体または活性画分、これらすべての塩、ならびにIFNAB−BPIもしくはIFNAB−BPII、これらの融合タンパク質、ムテイン体、活性画分またはこれらすべての塩を含有する医薬組成物を提供する。
【0016】
IFNAB−BPIおよびIFNAB−BPIIは、組換え体ヒトIFN−α2、IFN−αB、IFN−αCおよびIFN−βと同様に、天然型のヒト白血球インターフェロンおよび線維芽細胞インターフェロンの生物学的活性を阻害する。IFNAB−BPIはリガンド結合IFN−α/βレセプターである新規の膜貫通型タンパク質に相当する。IFNAB−BPIIは細胞外の、IFNAB−BPIのリガンド結合ドメインの細胞外に本質的に相当する可溶性レセプターである。
【0017】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明は、IFNAB−BPI、IFNAB−BPII、それらの前駆体、IFNAB−BPIおよびIFNAB−BPIIの融合タンパク質もしくはムテイン体、それらの機能的誘導体またはそれらの活性画分から選ばれる、IFN−α/β結合タンパク質をコードするDNA分子、IFNAB−BPI、IFNAB−BPII、それらの前駆体、融合タンパク質およびムテイン体、それらの機能的誘導体またはそれらの活性画分と同一または類似の生物学的活性を有するタンパク質をコードし、前記DNA分子と厳密な条件下でハイブリッド形成しうるDNA分子、成熟IFNAB−BPIをコードする配列からなるDNA分子、成熟IFNAB−BPIIをコードする配列からなるDNA分子、前述のいずれかのDNA分子からなり、形質転換体である宿主細胞において、前記IFNAB−BPI、IFNAB−BPII、それらの前駆体、それらの融合タンパク質、それらのムテイン体、それらの機能的誘導体、それらの活性画分、ならびに前記IFNAB−BPI、IFNAB−BPII、それらの前駆体、それらの融合タンパク質およびムテイン体、それらの機能的誘導体もしくはそれらの活性画分と同一または類似の生物学的活性を有するタンパク質のいずれかを発現しうる、複製可能な発現ビヒクル、前記のいずれかの発現ビヒクルで形質転換された宿主細胞、IFNAB−BPI、IFNAB−BPII、それらの前駆体、融合タンパク質、ムテイン体、機能的誘導体および活性画分から選ばれる組換えIFN−α/β結合タンパク質の製造法であって、前記のいずれかの形質転換された宿主細胞を培養し、前記IFN−α/β結合タンパク質を回収することからなる、前記IFN−α/β結合タンパク質の製造法、IFNAB−BPI、IFNAB−BPII、それらの前駆体、ムテイン体、融合タンパク質、機能的誘導体および活性画分ならびに該結合タンパク質の塩から選択されるIFN−α/β結合タンパク質、前記のいずれかのIFN−α/β結合タンパク質からなる医薬組成物ならびにIFN−α/β結合タンパク質に対する抗体に関する。
【0018】
【実施例】
イスラエル国特許出願第106591号明細書によれば、分子量40,000を有するIFN−α/β結合タンパク質(IFNAB−BP)が2つのクロマトグラフィーの工程により正常の尿から単離された。IFN−α2が結合しているアガロースからなるカラムに粗尿由来タンパク質を流した。カラムを洗浄して関連しないタンパク質を除去し、つぎに結合しているタンパク質を低pHで溶出した。ついで、溶出されたタンパク質をサイズ排除HPLC(size exclusion HPLC)により分析していくつかのタンパク質のピークをえた。そのうちの1つは、125I−IFN−α2と特異的に反応し、IFN−αおよびIFN−βの抗ウイルス活性をブロックするというその能力によって特徴づけられた。さらにこのタンパク質は、N末端のマイクロシークエンシング分析(N-terminal microsequence analysis)により、そのN末端ドメインに以下で示される主な配列(配列番号1)がえられると特徴づけられた。
【0019】
Figure 0003670045
【0020】
主な配列に対応して、マイナーなポリペプチド配列ではあるが、3つの過剰なアミノ酸残基(Ile−XXX−Tyr)を前記配列番号1のN末端にもつ配列が検出された(XXXは同定されていないアミノ酸を示す)。えられた配列を既知のIFN−αBレセプターの配列(文献14)と比較すると全く異なっていることがわかった。それは、ほかのあらゆる既知のタンパク質とも異なり、ファストA(Fast A)プログラムを用いてスイスプロットおよびゲンバンクデータライブラリー(Swissprot and Genbank data libraries)と比較することによって決定したところ、既知のDNA配列のいずれによってもコードされていなかった(文献33)。
【0021】
尿由来のIFNAB−BPのサンプルをCNBrで分解し、SDS−PAGEにかけポリビニリデンジフルオリド(PVDF)膜にエレクトロブロットし、そしてえられた分解画分をタンパク質のマイクロシークエンシング分析に付した。画分の1つは10Kより小さい分子量を有し、以下の配列番号2で示される内部の配列を有することがわかった(Metは実際の配列に先行する)。
【0022】
Figure 0003670045
【0023】
この内部の配列は適切な制限部位が加えられたセンスおよびアンチセンスプライマーに逆翻訳された。ヒトの細胞から全RNAを精製し、プライマーとしてアンチセンスオリゴヌクレオチド混合物またはオリゴd(T)のいずれかを用いて、逆転写酵素により第1のcDNA鎖を生じさせた。えられたcDNA断片は、ついで組合わされたセンスおよびアンチセンス変性プライマーを用いて、PCRにより増幅した。3%アガロースゲル上でのPCR産物の分析により、特定の101bpオリゴヌクレオチドのバンドが示された。このDNAは制限酵素により分解され、クローニングベクターであるpBluescript(ストラタジーン(Stratagene)社製)に挿入された。このベクターを用いてコンピテント細胞である大腸菌をトランスフェクトした。数種の独立したクローンの配列が決められた。センスおよびアンチセンスの変性プライマーによるフランキング領域の配列は不変であり、前述の尿由来のIFNAB−BPのCNBrペプチド(CNBrにより分解されたペプチド)(cb7)から予測される配列をコードしていた。この変性していない内部の配列に対応するオリゴヌクレオチドを合成し、末端を標識してcDNAライブラリーのスクリーニングに用いた。
【0024】
ヒトHeLa細胞のλgt11 cDNAライブラリー(クローンテック社製)のスクリーニングにより、数種の陽性クローンがえられた。これらのクローンのうち、q10と称されるクローンは、シグナルペプチドに対応するオープンリーディングフレーム、細胞外ドメイン、膜貫通型ドメインおよび短い細胞質ドメインを有していた。尿由来のIFNAB−BPからえたペプチドの配列は、q10によってコードされている細胞外ドメインにすべて存在していた。ペプチド配列のうち少数のアミノ酸残基がタンパク質のシークエンス技術の限界のためにまちがっていた(主に、Cysは同定できずSerに対応するピークが低レベルである)。
【0025】
DNA鋳型としてクローンq10を用いて、PCRにより特定のプローブを調製するために、クローンq10のヌクレオチド配列219〜613(図2参照)の末端に対応するセンスおよびアンチセンスプライマーを用いた。えられたDNAを[32P]で標識し、2種のヒト細胞系統からえたポリA+鎖mRNAのノーザンブロット法によるハイブリダイゼーションに用いた。両方のばあいにおいて、2種の特異的なバンドが観察された。一方は1.5kbのmRNAに相当し、もう一方は4.5kbのmRNAに相当した。1.5kbのmRNAの一次翻訳産物をIFNAB−BPI前駆体と称する。そして4.5kbのmRNAの一次翻訳産物をIFNAB−BPII前駆体と称する。
【0026】
前述の特定のプローブを追加のヒトcDNAライブラリーのスクリーニングに用い、2つのグループのcDNAクローンを同定した。1つのグループ(約20の個々のクローン)は1.5kbの長さを有し、クローンq10によってコードされる膜貫通型タンパク質の同一の前駆体がコードされていた。もう一方のグループ(2つの個々のクローン)は4.5kbの長さを有していた。これらの大きさは2種のmRNA種の大きさと同一であり、したがって1.5kbのcDNAクローンはIFNAB−BPIをコードし、一方の4.5kbのcDNAクローンはIFNAB−BPIIをコードしている。4.5kbのクローンを配列決定することにより、それらはクローンq10の1〜239コドンに相当する、切断された可溶性レセプター(truncated soluble receptor)の前駆体をコードしていることが示された。しかしながら、238および239のコドンは異なっており、終止コドンに続いていた。尿由来の分子量40,000のIFNAB−BPのC末端をタンパク質のシークエンシング分析すると、最後の2アミノ酸残基により決定されるように、これは4.5kbのcDNAにコードされていることが示された。したがって尿由来のIFNAB−BPはIFNAB−BPIIであると同定された。ここで、「前駆体」とは、シグナルペプチドを含む一次翻訳産物として定義する。
【0027】
IFNAB−BPIの切断された可溶性形態である前駆体をコードするDNAをPCRにより産生した。えられたPCR産物は、ホ乳類の発現ベクターに挿入され、サルCOS細胞のような種々のホ乳類細胞へのトランスフェクションに用いられた。このような細胞は高レベルの生物学的活性を有する組換え体可溶性IFNAB−BPIを発現した。
【0028】
同様に、IFNAB−BPIIの前駆体をコードするDNAをPCRで産生した。えられたPCR産物をホ乳類の発現ベクターに挿入し、サルCOS細胞の種々のホ乳類細胞へのトランスフェクションに用いた。このような細胞は高レベルの生物学的活性を有する組換え体IFNAB−BPIIを発現した。
【0029】
同様に、IFNAB−BPIの全前駆体をコードするDNAをPCR法により産生した。えられたPCR産物をホ乳類の発現ベクターに挿入し、マウスNIH−3T3細胞のような種々のホ乳類細胞へのトランスフェクションに用いた。このような細胞は高レベルのヒトIFNAB−BPIを発現した。この細胞はヒトIFN−α2に高親和性(Kd=3.6×10-9M)で結合することができた。ヒトIFNAB−BPIおよび従来クローン化されているヒトIFN−αBレセプターIFNAR(文献14)の両者は、マウスNIH−3T3細胞で共に発現される(co-express)が、混成レセプターの親和性は約10倍(Kd=4×10-10M)まで増加した。それに対して、マウス細胞でヒトIFNARのみが発現されるばあいは、ヒトIFN−α2の結合を立証することはできなかった。したがって、2種の結びつけられたポリペプチド(一方はIFNAB−BPIまたはIFNAB−BPIIのリガンド結合ドメインを有し、もう一方はIFNARの細胞外ドメインを有する第2のポリペプチド)を含有する混成タンパク質は、IFNAB−BPIまたはIFNAB−BPII単独と比べてIFN−αへのより高い親和性を示すであろう。
【0030】
尿由来のIFNAB−BPIIのヒトIFN−α2への親和性は、BIAコアシステム(BIAcore system)、(ファルマシア社製、スウェーデン国)によって決定された。IFN−α2をセンサーのチップに固定し、IFNAB−BPIIを結合させた。KonおよびKoff値にもとづき、3.12×10-9MのKd値をえた。この値はIFNAB−BPIを発現するNIH−3T3細胞を用いてえられた値ときわめて近似している。
【0031】
前記クローニング、クローンの単離、同定、特徴づけおよび配列決定手順は以下の実施例においてさらに詳細に記載する。
【0032】
IFNAB−BPIおよびIFNAB−BPIIは、ほかのタイプの組換え細胞、たとえば大腸菌のような原核細胞もしくはCHO、酵母または昆虫細胞のようなほかの真核細胞などによっても産生されうる。組換え体IFNAB−BPIまたはIFNAB−BPIIを産生するため、IFNAB−BPIまたはIFNAB−BPIIのいずれかをコードするDNAを有し、(たとえば、大腸菌や酵母細胞を)形質転換するまたは昆虫細胞に感染するのに適する、適切なベクターを構築する方法は、当業者によく知られている。たとえば、アウスベル(Ausubel)ら編、「カレント プロトコルズ イン モレキュラー バイオロジー(Current Protocols in Molecular Biology)」、カレント プロトコルズ(Current Protocols)(1993)およびサムブロック(Sambrook)ら編、「モレキュラー クローニング:ア ラボラトリー マニュアル」第2版、コールド スプリングハーバー プレス(Cold Spring Harbor Press)(1989)を参照されたい。
【0033】
本発明はさらにIFNAB−BPIおよびIFNAB−BPIIの活性ムテイン体および活性画分に関し、野生型のIFNAB−BPIまたはIFNAB−BPIIからなる融合タンパク質、または、ほかのポリペプチドまたはタンパク質と融合し、IFN−αおよびIFN−βの生物学的活性またはインターフェロンα/βレセプターを共有するほかのサイトカインの生物学的活性をブロックする類似の能力を示す、それらの活性ムテイン体またはそれらの活性画分に関する。
【0034】
実用的に関連した転写および翻訳調節シグナルならびにIFNAB−BPIまたはIFNAB−BPII、それらの活性画分、ムテイン体もしくは融合タンパク質をコードするDNAを、所望の遺伝子配列を宿主細胞の染色体に組込むことのできる真核のベクターに挿入する。導入されたDNAをそれらの染色体に安定に組込んだ細胞を選択できるようにするために、発現ベクターを含む宿主細胞の選択を可能にする1またはそれより多くのマーカーを用いる。マーカーは栄養素要求性宿主への原栄養、抗生物質などの生物致死剤耐性または銅などの重金属に対する耐性などを提供してもよい。選択しうるマーカー遺伝子は、発現されるDNA遺伝子配列に直接連結するか、またはコトランスフェクション(cotransfection)により同一細胞に導入されうる。一本鎖の結合タンパク質をコードするmRNAの最適合成のためにさらなる要素が必要とされてもよい。これらの要素は転写プロモーター、エンハンサーおよび終止シグナル(terminalion signals)と同様にスプライスシグナルを含有してもよい(文献34)。
【0035】
IFNAB−BPIおよびIFNAB−BPIIタンパク質、それらの活性画分または誘導体の発現のために、選択される細胞に導入されるべきDNA分子は、レシピエント宿主(recipient host)中で自律的複製が可能なプラスミドまたはウイルスベクターに取込まれるのが好ましいであろう。
【0036】
特定のプラスミドまたはウイルスベクターを選択する際に重要な要因は以下のことが含まれる。ベクターを含むレシピエント細胞が認識され、ベクターを含まないレシピエント細胞から選択されうることが容易であること、特定の宿主でベクターのコピー数が希望どおりになること、および異なる種の宿主細胞間でベクターを「シャトル(shuttle)」できることを望むかどうかである。好ましい原核ベクターは、たとえばpBR322、ColE1、pSC101、pACYC184などの大腸菌中で複製しうるプラスミド(文献35)、pC194、pC221、pT127などのバチルス(Bacillus)プラスミド(文献36)、pIJ101を含むストレプトマイセス(Streptomyces)プラスミド(文献37)、φC31などのストレプトマイセス(Streptomyces)バクテリオファージ(文献38)およびシュードモナス(Pseudomonas)プラスミド(文献39、40)などがあげられる。好ましい真核プラスミドとしては、BPV、ワクシニア、SV40、2−ミクロンサークルなどやそれらの誘導体などがあげられる。このようなプラスミドは当業者によく知られているものである(文献41、42、43、44、45)。
【0037】
一旦構築物(construct(s))を含有するベクターまたはDNA配列が発現のために調製されると、この発現ベクターは、形質転換、トランスフェクション、リポフェクション(lipofection)、接合、プロトプラスト融合、エレクトロポレーション、リン酸カルシウム沈降、ダイレクトマイクロインジェクションなどの種々の適切な手段のいずれかにより適切な宿主細胞に導入されうる。
【0038】
本発明で用いられる宿主細胞は原核細胞または真核細胞のいずれでもよい。好ましい原核細胞の宿主としては、大腸菌、バチルス、ストレプトマイセス、シュードモナス、サルモネラ(Salmonella)、セラチア(Serratia)などの細菌があげられる。最も好ましい原核細胞の宿主は大腸菌である。とくに興味深い細菌の宿主としては、大腸菌K12株294(ATCC 31446)、大腸菌X1776(ATCC 31537)、大腸菌W3110(F-、λ-、光合成(phototropic)(ATCC 27325))、サルモネラ チフィムリウム(Salmonella typhimurium)もしくはセラチア ナルセッセンス(Serratia narcescens)などの他の腸内細菌および様々のシュードモナス種があげられる。このような条件下ではタンパク質はグリコシル化されないであろう。原核細胞の宿主は発現プラスミドのレプリコンおよびコントロール配列に適合しなければならない。
【0039】
しかしながら、IFNAB−BPIおよびIFNAB−BPIIはグリコシル化されるタンパク質なので、真核細胞の宿主は原核細胞の宿主よりも好ましい。好ましい真核細胞の宿主としては、たとえばヒト、サル、マウス、チャイニーズハムスターオーバリー(CHO)細胞などのホ乳類の細胞があげられる。なぜなら、これらの細胞は、正しい部位でのグリコシル化と同様、正しい折りたたみ、正しいジスルフィド結合形成を含むタンパク質分子への翻訳後の修飾を行うからである。また、酵母細胞および昆虫細胞は高レベルのマンノースのグリコシル化を含む翻訳後のペプチド修飾を行うことができる。酵母細胞でおよび昆虫細胞で所望のタンパク質の産生のために利用することができる、強力なプロモーター配列と多数のプラスミドのコピーを利用する多くのDNA組換え法が存在する。酵母細胞はクローン化されたホ乳動物の遺伝子産物上のリーダー配列を認識し、リーダー配列を有するペプチドを分泌する。ベクターの導入後、宿主細胞はベクター含有細胞の成長を選択する選択培地で増殖する。クローン化された遺伝子配列の発現の結果、IFNAB−BPIまたはIFNAB−BPII、それらの融合タンパク質、ムテイン体、活性画分が産生される。ついで、発現したタンパク質は、抽出、沈殿、クロマトグラフィー、電気泳動などの従来のあらゆる手法により、または抗IFNAB−BPIモノクローナル抗体が固定されたゲルマトリックスを充填したカラムを用いてアフィニティクロマトグラフィーを行うことにより単離され精製される。前記組換え体IFNAB−BPIもしくはIFNAB−BPII、それらの活性画分または誘導体を含有する粗な調製物をカラムに流すと、不純物はカラムを通過するであろうが、前記組換え体IFNAB−BPIまたはIFNAB−BPII、それらの活性画分または誘導体は特異的な抗体によりカラムに結合するであろう。洗浄ののち、溶出のために通常用いられる条件、すなわち高または低pH、たとえばpH11または pH2でタンパク質をゲルから溶出する。
【0040】
ここで、「ムテイン体」という用語は、野生型のIFNAB−BPIもしくはIFNAB−BPIIまたはそれらの活性画分と比較してえられた産物の活性を著しく変更することなく、天然のIFNAB−BPIもしくはIFNAB−BPIIまたはそれらの活性画分の1またはそれより多くのアミノ酸残基が異なるアミノ酸残基によって置換されるか削除される、または1またはそれより多くのアミノ酸残基がIFNAB−BPIまたはIFNAB−BPIIの天然型の配列に追加される、IFNAB−BPIまたはIFNAB−BPIIの類似体を意味する。これらのムテイン体は既知の合成および/または部位特異的(site-directed)変異誘発技術によって、またはそれらに適したほかの既知の技術により調製する。 このようなムテイン体は、IFNAB−BPIおよびIFNAB−BPIIまたはそれらの活性画分と実質的に類似の活性を有するようなIFNAB−BPIおよびIFNAB−BPIIのアミノ酸と充分に重複するアミノ酸配列を有することが好ましい。IFNAB−BPIおよびIFNAB−BPIIの活性の1つは、組換え体ヒトIFN−α2、IFN−αB、IFN−αCおよびIFN−βと同様に、天然のヒト白血球および線維芽細胞インターフェロンのような1またはそれより多くのI型インターフェロンに結合する能力である。ムテイン体が1またはそれより多くのこのようなインターフェロンに対して実質的に結合活性を有するかぎり、アフィニティクロマトグラフィーの手段によるなどのそのようなインターフェロンの精製に用いることが可能であり、したがってムテイン体がIFNAB−BPIおよびIFNAB−BPIIと実質的に類似の活性を有すると考えられうる。したがって、ラジオイムノアッセイやELISAのような、適切に標識されたインターフェロンにムテイン体が結合するかどうかを決定するための、たとえば単純なサンドイッチ競合検定法にそのようなムテイン体を付すことからなるルーチンの実験手段により、IFNAB−BPIまたはIFNAB−BPIIと実質的に同様な活性を有するムテイン体がえられたかどうかを決定することができる。I型インターフェロンのいかなる種にも結合するムテイン体はIFNAB−BPIまたはIFNAB−BPIIの充分な活性を保ち、少なくとも1つのIFNAB−BPIまたはIFNAB−BPIIの開示された有用性をもち、したがってそれらを実質的に類似した活性をもつので、このテストは数種のI型インターフェロンを用いて繰り返し行われるべきである。
【0041】
好ましい具体例では、このようなムテイン体のいずれもIFNAB−BPIまたはIFNAB−BPIIのいずれかの配列と少なくとも40%の同一性または相同性を有する。さらに好ましくは、それらと少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、最も好ましくは少なくとも90%の同一性または相同性を有するものである。
【0042】
本発明で用いられうるIFNAB−BPIまたはIFNAB−BPIIのポリペプチドもしくはタンパク質またはそれらの活性画分のムテイン体、またはそれらをコードする核酸は、ここに記載の技術および説明にもとづいて、過度の実験を行なうことなく当業者によって通常通りにえられうる置換ペプチドまたはポリヌクレオチドのように実質的に対応する限られたセットの配列を含む。タンパク質の化学的性質および構造の詳しい記載については、シュルツ、ジーイー(Schulz, G.E.)ら著、「プリンシプルズ オブ プロテイン ストラクチャー(Principles of Protein Structure)」スプリンガー−ベーラグ(Springer-Verlag)、ニューヨーク、1978年およびクリートン、ティー イー(Creighton, T.E.)著、「プロテインズ:ストラクチャー アンド モレキュラー プロパティ(Proteins:Structure and Molecular Properties)」ダブリュー エイチ フリーマン アンド コー(W.H. Freeman & Co.)、サンフランシスコ、1983年を参照されたい。コドン プリファレンス(codon preference)のようなヌクレオチド配列の置換の説明については、アウスベル(Ausubel)ら著、同上、セクションA.1.1〜A.1.24およびサムブロックら著、同上、アペンディセス(Appendices)CおよびDを参照されたい。
【0043】
本発明のムテイン体に好ましい変更は「保存的」置換として知られている変更である。IFNAB−BPIおよびIFNAB−BPIIのポリペプチドもしくはタンパク質またはそれらの活性画分の保存的アミノ酸置換は、充分に類似の物理化学的性質を有する群のうちの同義アミノ酸を含む。これは群の構成要素間の置換は分子の生物学的機能を保つであろうということである(グランタム(Grantham)著、サイエンス、185巻、862〜864頁(1974年)参照)。アミノ酸の挿入および削除は、また、それらの機能を変えることなく、前述で定義した配列で行われてもよく、とくに挿入または削除が少数のアミノ酸、たとえば30以下、好ましくは10以下のみであり、機能的なコンホメーションに重要な(critical)アミノ酸(たとえばシステイン残基)の除去または置換(displace)がないばあいに行われてもよいことは明らかである(アンフィンセン(Anfinsen)著、「プリンシパルズ ザット ガバン ザ ホールディング オブ プロテイン チェインズ(Principles That Govern The Folding of Protein Chains)」サイエンス、181巻、223〜230頁(1973年)参照)。このような削除および/または挿入によって産生されたタンパク質およびムテイン体は、本発明の範囲に含まれる。
【0044】
表1に好ましい同義アミノ酸の群を示す。さらに、表2により好ましい同義アミノ酸の群を示す。表3に最も好ましい同義アミノ酸の群を示す。
【0045】
【表1】
Figure 0003670045
【0046】
【表2】
Figure 0003670045
【0047】
【表3】
Figure 0003670045
【0048】
本発明に用いるIFNAB−BPIまたはIFNAB−BPIIポリペプチドもしくはタンパク質またはそれらの活性画分のムテイン体をうるために用いられうるタンパク質において、アミノ酸置換を産生する具体例としてはマーク(Mark)らによる米国再発行特許第33,653号、米国特許第4,959,314号、同第4,588,585号および同第4,737,462号各明細書、コス(Koths)らによる米国特許第5,116,943号明細書、ネーメン(Namen)らによる米国特許第4,965,195号明細書、チョン(Chong)らによる米国特許第4,879,111号明細書およびリー(Lee)らによる米国特許第5,017,691号明細書に記載されており、リジン置換タンパク質については、(ショウ(Shaw)らによる)米国特許第4,904,584号明細書に記載されているような既知の方法工程がある。
【0049】
本発明のほかの好ましい実施態様において、IFNAB−BPIもしくはIFNAB−BPIIまたはそれらの活性画分のあらゆるムテイン体はIFNAB−BPIまたはIFNAB−BPIIのアミノ酸配列に本質的に対応するアミノ酸配列を有する。ここで、「本質的に対応する」という用語は、天然のタンパク質の基本的な性質に影響を与えない、とくに、1またはそれより多くのI型インターフェロンに結合するそれらの能力が関与し、それによりin situで天然のI型インターフェロンレセプターにI型インターフェロンが結合するのを阻害する能力があるかぎり、天然のタンパク質の配列のマイナーな変更を有するタンパク質を含むことを意図する。「本質的に対応する」という表現に含まれると一般的に考えられる変更のタイプは、結果的にきわめて少ないマイナーな修飾がおこり、所望の活性を前記方法でスクリーニングする、通常の突然変異誘発技術をこれらタンパク質をコードするDNAに用いたばあいにえられるであろうタイプである。
【0050】
本発明のムテイン体は、本発明のIFNAB−BPIまたはIFNAB−BPIIをコードするDNAまたはRNAと厳密な条件でハイブリダイズするDNAまたはRNAのような核酸によりコードされるタンパク質を含む。また、本発明は所望の核酸の同定および精製にプローブとしても有用である核酸も包含する。さらに、このような核酸は本発明のIFNAB−BPIまたはIFNAB−BPIIの機能的な活性を保持するポリペプチドをコードするかどうかを決定するための重要な候補となりうる。「厳密な条件」という用語は、当業者が通常「厳密な(stringent)」として用いている、ハイブリダイゼーションおよびそれに続く洗浄の条件のことを意味する(アウスベルら著、「カレント プロトコルズ イン モレキュラー バイオロジー (Current Protocols in Molecular Biology)」、同上、インターサイエンス(Interscience)、ニューヨーク、セクション6.3および6.4(1987年、1992年)およびサムブロックら著、同上、参照)。限定されないが、厳密な条件の具体例としては、たとえば2×SSCおよび0.5%SDS、5分間、2×SSCおよび0.1%SDS、15分間、0.1×SSCおよび0.5%SDS、37℃、30〜60分間そののちに0.1×SSCおよび0.5%SDS、68℃、30〜60分間における試験下において理論値Tmのハイブリッドを下まわる12〜20℃の洗浄条件があげられる。また、厳密な条件とは、DNA配列、(10〜40塩基のような)オリゴヌクレオチドプローブまたは混合したオリゴヌクレオチドプローブの長さにも依存すると当業者は理解している。混合プローブが用いられるばあいは、SSCの代わりにテトラメチルアンモニウムクロライド(TMAC)を用いるのが好ましい(アウスベル著、同上、参照)。
【0051】
「融合タンパク質」という用語は、たとえば体液中での残存時間が延長された、ほかのタンパク質と融合されたIFNAB−BPIもしくはIFNAB−BPIIまたはそれらの活性画分もしくはそれらのムテイン体からなるポリペプチドを意味する。IFNAB−BPIもしくはIFNAB−BPIIまたはそれらの活性画分は、たとえばイムノグロブリンまたはそれらの断片などのほかのタンパク質、ポリペプチドなどと融合してもよい。
【0052】
ここで「塩」という用語は、IFNAB−BPIまたはIFNAB−BPII、それらの活性画分、ムテイン体または融合タンパク質のカルボキシル基の塩およびアミノ基の酸付加塩の両者を意味する。カルボキシル基の塩は、当該技術分野の既知の方法によって形成されてもよく、たとえばナトリウム、カルシウム、アンモニウム、鉄または亜鉛などの無機塩および、たとえばトリエタノールアミン、アルギニンまたはリジン、ピペリジン、プロカインなどのようなアミンを用いて形成されたような有機塩基との塩が含まれる。酸付加塩としては、たとえば塩酸または硫酸などの鉱酸との塩およびたとえば酢酸またはシュウ酸などの有機酸との塩を含む。もちろん、このようなあらゆる塩は、IFNAB−BPIもしくはIFNAB−BPIIまたはそれらの活性画分と実質的に同様の活性を有さなければならない。
【0053】
「機能的誘導体」は、IFNAB−BPIもしくはIFNAB−BPIIまたはそれらの活性画分、それらのムテイン体および融合タンパク質の誘導体を含み、それらは当該技術分野の既知の方法により、残基の側鎖またはN末端基もしくはC末端基として生じる機能性基から調製されてもよく、それらが薬学的に許容しうるかぎり、すなわちそれらがIFNAB−BPIまたはIFNAB−BPIIの活性と実質的に同様であるタンパク質の活性を壊さず、それを含有する組成物に毒性を与えないかぎり、本発明に含まれる。これらの誘導体は、たとえば抗原部位を覆い、体液中でIFNAB−BPIもしくはIFNAB−BPIIまたはそれらの活性画分の残存を延長するポリエチレングリコール側鎖を含んでもよい。ほかの誘導体は、カルボキシル基の脂肪族エステル、アンモニアとまたは第1級もしくは第2級アミンと反応することによるカルボキシル基のアミド、アシル部分(moiety)(たとえば、アルカノイル基またはカルボサイクリックアロイル基)と形成されるアミノ酸残基の遊離アミノ基のN−アシル誘導体またはアシル部分と形成される遊離の水酸基(たとえば、セリルまたはスレオニル残基の水酸基)のO−アシル誘導体が含まれる。
【0054】
IFNAB−BPIまたはIFNAB−BPII、ムテイン体および融合タンパク質の「活性画分」とは、IFNAB−BPIまたはIFNAB−BPIIと実質的に同様の活性を有し、本発明ではタンパク質分子またはIFNAB−BPIもしくはIFNAB−BPIIのあらゆる断片を含有する融合タンパク質を、単独でまたは関連する分子もしくはそれらと結合する残基(たとえば糖またはリン酸塩の残基)が結合したもののポリペプチド鎖のあらゆる断片もしくは前駆体または前記タンパク質分子のあらゆる集合体が含まれる。
【0055】
さらに、本発明は薬学的に許容しうる担体および本発明のIFNAB−BPIもしくはIFNAB−BPIIまたはそれらの活性ムテイン体、融合タンパク質およびそれらの塩、それらの機能的誘導体または活性断片からなる医薬組成物に関する。
【0056】
本発明の医薬組成物は、IFNAB−BPIもしくはIFNAB−BPIIまたはそれらの誘導体を生理学的に許容しうる担体、および/または安定剤および/または賦形剤とを混合することにより、投与用に調製され、投与形態;たとえば投与バイアルに凍結乾燥することにより調製される。投与方法は同様の薬剤について許容されうる投与形態のいずれでも可能であるが、処置される条件、たとえば静脈内、筋肉内、皮下に投与、局所的に注射するかまたは局所的に適用するか、または点滴によって投与するかなどによる。活性のある化合物の投与量は投与経路、治療される疾患、患者の状態による。局所的に注射するばあいは、たとえば静脈内注射のばあいよりも体重に対してより少量のタンパク質が要求される。
【0057】
イスラエル国特許出願第106591号明細書に記載のとおり、IFNα/β結合タンパク質(または本明細書で称されるIFNAB−BPII)は、IFN−α2、IFN−αB、IFN−αCおよびIFN−β(IFN−γではない)の抗ウイルス活性を阻害し、このことはIFNAB−BPIおよびIFNAB−BPIIが一般的なI型IFN結合タンパク質であることを示している。このように、これらは種々のIFN−αサブタイプおよびIFN−βの生物学的活性の調節またはブロックに有用である。たとえばIFN−αまたはIFN−βの異常な発現が見られる、I型糖尿病、種々の自己免疫疾患、移植拒絶、エイズおよび類似の疾患に有用である。すなわち、IFNAB−BPIおよびIFNAB−BPIIは過剰のIFN−αまたはIFN−βが細胞内に産生されるかまたは細胞外から投与される状態に用いられうる。
【0058】
したがって、IFNAB−BPIおよびIFNAB−BPII、それらの活性断片、ムテイン体、融合タンパク質およびそれらの塩、機能的誘導体ならびにそれらの活性断片が、自己免疫疾患の治療、ホ乳類におけるほかの炎症の治療、IFN−αまたはβを投与することによって生ずる毒性の治療、若年性糖尿病、紅斑性狼瘡およびエイズの治療に必要であることが示される。
【0059】
また、前述のように本発明のタンパク質は、I型インターフェロン類の精製などの非治療的有用性をも有する。
【0060】
本発明は、IFNAB−BPI、IFNAB−BPII、それらのムテイン体、融合タンパク質、塩、機能的誘導体および活性断片に対する抗体をも含む。
【0061】
「抗体」という用語は、可溶性または結合形態で標識されうるポリクローナル抗体類、モノクローナル抗体類(以下、Mabsと略す)、キメラ抗体類、抗体に対する抗イディオタイプ(抗Id)抗体を意味し、また、酵素分解、ペプチド合成または組換え技術に限られず、既知の技術により提供されるそれらの活性断片も同様に意味する。
【0062】
ポリクローナル抗体は、抗原で免疫された動物の血清に由来する抗体分子の不均一な集団である。モノクローナル抗体は抗原に対して特異的な実質的に均一な抗体の集団であり、この集団は実質的に類似のエピトープ結合部位を含む。Mabsは当業者に知られている方法によりえられうる(コフラー(Kohler)およびミルシュタイン(Milstein)著、ネイチャー、256巻、495〜497頁、1975年、米国特許第4,376,110号明細書、アウスベルら編、同上、ハーロー(Harlow)およびレーン(Lane)、「アンチボディーズ:ア ラボラトリー マニュアル(ANTIBODIES:A LABORATORY MANUAL)」、コールド スプリング ハーバー ラボラトリー、1988年、およびコーリガン(Colligan)ら編、「カレントプロトコルズ イン イムノロジー (Current Protocols in Immunolgy)」、グリーン パブリッシング アソーシエイト アンド ウィリー インターサイエンス(Greene Publishing Assoc.and Wiley Interscience)、ニューヨーク、(1992、1993年)を全体的に参照されたい)。このような抗体は、IgG、IgM、IgE、IgA、ギルド(GILD)およびそれらのサブクラスを含むイムノグロブリンのクラスのいずれであってもよい。本発明のモノクローナル抗体を産生するハイブリドーマはin vitroin situまたはin vivoで培養されてもよい。in vivoまたはin situにて高力価のMabsが産生されることにより、本願発明の方法は現時点での好ましい産生法であるということが示される。
【0063】
キメラ抗体は、マウスMab由来の可変領域とヒトイムノグロブリンの定常領域とを有するような、異なる動物種由来の異なる部分からなる分子である。キメラ抗体は、適用の際には免疫原性を減少させるため、そして産生の際には収率を高めるためにおもに用いられる。たとえば、ハイブリドーマからマウスのMabsが多量にえられるが、ヒトに対しては免疫原性が高いばあいに、ヒト/マウスキメラモノクローナル抗体が用いられる。キメラ抗体およびそれらの産生法は当該技術分野で知られている(キャビリー(Cabilly)ら著、プロシーディング ナチュラル アカデミー オブ サイエンス (Proc. Natl.Acad.Sci.) 、米国、81巻、3273〜3277頁(1984年)、モーリソン(Morrison)ら著、プロシーディング ナチュラル アカデミー オブ サイエンス、米国、81巻、6851〜6855頁(1984年)、ボーリアン(Boulianne)ら著、ネイチャー、312巻、643〜646頁(1984年)、キャビリー(Cabilly)ら著、欧州特許出願公開第125023号明細書(1984年11月14日に公開)、ヌーベルガー(Neuberger)ら著、ネイチャー314巻、268〜270頁(1985年)、タニグチ(Taniguchi)ら著、欧州特許出願公開第171496号明細書(1985年2月19日に公開)、モーリソンら著、欧州特許出願公開第173494号明細書(1986年3月5日に公開)、ヌーベルガーら著、PCT出願(PCT Application)WO 86/01533(1986年3月13日に公開)、クドー(Kudo)ら著、欧州特許出願公開第184187号明細書(1986年6月11日に公開)、モーリソンら著、欧州特許出願公開第173494号明細書(1986年3月5日に公開)、サーガン(Sahagan)ら著、ジェイ イムノル(J. Immunol.)137巻、1066〜1074頁(1986年)、ロビンソン(Robinson)ら著、国際特許公開(International Patent Publication)、WO 9702671(1987年5月7日に公開)、リウ(Liu)ら著、プロシーディング ナチュラル アカデミー オブ サイエンス、米国、84巻、3439〜3443頁(1987年)、サン(Sun)ら著、Proc. Natl. Acad. Sci. USA 84巻、214〜218頁(1987年)、ベター(Better)ら著、サイエンス、240巻、1041〜1043頁(1988年)、ハーローおよびレーン著、アンチボディーズ:ア ラボラトリー マニュアル、同上を全体的に参照されたい)。
【0064】
抗イディオタイプ(抗−Id)抗体は、抗体の抗原結合部位と一般的には結合する唯一の決定基を認識する抗体である。イディオタイプ(Id)抗体は、同じ種および遺伝タイプ(たとえば、マウス系統)の動物をモノクローナル抗体のソースとして、抗イディオタイプが調製されているモノクローナル抗体を用いて免疫することにより調製されうる。免疫された動物は、これらのイディオタイプの決定基に対する抗体を産生することにより、免疫している抗体のイディオタイプの決定基を認識し反応するであろう(たとえば、米国特許第4,699,880号明細書を全体的に参照されたい)。
【0065】
また、抗イディオタイプ抗体はまた別の動物における免疫反応を引き起こす「免疫原」として用いられてもよく、いわゆる抗イディオタイプ抗体に対する抗体(anti-anti-Id antibody)を産生する。抗イディオタイプに対する抗体は抗イディオタイプ抗体に対する抗体を誘導したオリジナルのモノクローナル抗体とエピトープについて同じでありうる。このように、モノクローナル抗体のイディオタイプの決定基に対する抗体を用いることによって、同一の特異性を有する抗体を発現するほかのクローンを同定することが可能となる。
【0066】
したがって、本発明のIFNAB−BPI、IFNAB−BPIIおよび関連するタンパク質に対して生じたモノクローナル抗体がBALB/Cマウスのような適切な動物に抗イディオタイプ抗体を誘導するために用いうる。そのような免疫されたマウスからえた脾臓細胞を抗イディオタイプMabsを分泌する抗イディオタイプハイブリドーマを産生するために用いる。さらに、抗イディオタイプMabsはキーホールリンペット・ヘモシアニン(KLH)などの担体とカップリングさせて、さらなるBALB/Cマウスを免疫することに用いることができる。これらのマウスの血清は、IFNAB−BPIまたはIFNAB−BPIIエピトープに特異的なオリジナルのモノクローナル抗体の結合特性を有する抗イディオタイプ抗体に対する抗体を含有するであろう。
【0067】
このように、抗イディオタイプMabsは、それら自身にイディオタイプのエピトープを有するか、またはIFNAB−BPIもしくはIFNAB−BPIIのような、評価されているエピトープと構造的に類似する「イディオトープ」を有する。
【0068】
「抗体」という用語は、抗原と結合しうる、たとえばFabおよびF(ab´)2 などのそれらの活性断片と同様に両方のインタクトな分子を含有することをも意味する。FabおよびF(ab´)2 断片はインタクトな抗体のFc断片を欠いており、循環血からより速く消え、インタクトな抗体よりも非特異的に組織に結合することがないようである(ワール(Wahl)ら著、ジェー ヌクル メド(J. Nucl. Med.)24巻、316〜325頁(1983年)参照)。
【0069】
本発明に有用な抗体のFabおよびF(ab´)2 ならびにほかの断片がインタクトな抗体分子のためにここに開示した方法にしたがって、IFNAB−BPI、IFNAB−BPIIおよび関連タンパク質の検出および定量に用いられうることは明らかであろう。このような断片は、パパイン(Fab断片を産生するため)またはペプシン(F(ab´)2 断片を産生するため)などの酵素を用いてタンパク質の分解を行なうことにより典型的に産生される。
【0070】
分子と特異的に反応することができ、それにより前記分子が抗体と結合するばあい、前記抗体は前記分子を「結合しうる」といわれる。「エピトープ」という用語は、抗体によって結合されることができ、前記抗体によっても認識されうる、あらゆる分子の部分を意味する。エピトープまたは「抗原決定基」は通常、アミノ酸または糖の側鎖などの化学的に活性のある表面の群性体(grouping)基からなり、特定の電荷特性と同様に特定の三次元構造の特徴を有する。
【0071】
「抗原」は、動物に付加的に抗原のエピトープに結合できる抗体を産生させることができる抗体により結合されうる、分子またはその部分である。抗原は1またはそれより多くのエピトープを有していてもよい。前述の特異的な反応とは、高度な選択性で抗原がそれに対応する抗体と反応するが、ほかの抗原によって引き出されうるほかの多数の抗体とは反応しないことを意味する。
【0072】
本発明に有用な、抗体の断片を含む抗体は、サンプル中のIFNAB−BPI、IFNAB−BPIIまたは関連タンパク質を定量的にまたは定性的に検出するために、または、本発明のそれらのタンパク質を発現する細胞の存在を検出するために用いられてもよい。これは、蛍光的に標識された抗体(以下参照)を用いる免疫蛍光法と光学顕微鏡を用いる検出、フローサイトメトリックを用いる検出または蛍光光度計を用いる検出とを組み合わせることにより達成可能である。
【0073】
本発明に有用な抗体(またはそれらの断片)は、本発明のIFNAB−BPI、IFNAB−BPIIおよび関連タンパク質のin situの検出のために免疫蛍光法または免疫電子顕微鏡(immunoeletron microscopy)におけるように組織学的に用いられてもよい。in situの検出は、患者から組織学的標本を採取し、標識された本発明の抗体をそのような標本に提供することによって達成されてもよい。抗体(または断片)は、標識された抗体(または断片)を生物学的なサンプルに適用するかまたはおおう(overlay)ことによって好ましくは提供される。このような手順を用いることにより、IFNAB−BPI、IFNAB−BPIIまたは関連タンパク質の存在のみならず検査される組織におけるその分布までも決定することが可能となる。当業者ならば、本発明を用いると、そのようなin situの検出を行なうために(染色手順などの)組織学的方法のあらゆる広範な変法を修飾することができるということを容易に理解するであろう。
【0074】
本発明のIFNAB−BPI、IFNAB−BPIIまたは関連タンパク質に対するこれらの検定法は、典型的には、生物学的液体、組織抽出物、リンパ球または白血球などの新しく採取した細胞または組織培養でインキュベートされていた細胞などの生物学的サンプルを、IFNAB−BPI、IFNAB−BPIIまたは関連タンパク質を同定しうる、検出可能であるように標識された抗体の存在下で、インキュベートし、当該技術分野でよく知られている数多くの技術のいずれかにより抗体を検出することからなる。
【0075】
生物学的サンプルをニトロセルロースなどの固相支持体または担体、もしくは細胞、細胞粒子または可溶性タンパク質を固定化しうるほかの固体の支持体または担体で処理してもよい。そして支持体または担体を適切な緩衝液で洗浄したのちに、検出可能なように標識された本発明の抗体で処理する。そののちに、固相支持体または担体を結合していない抗体を除去するためにさらに緩衝液で洗浄してもよい。前記固相支持体または担体上の結合している標識量はついで通常の手段によって検出されてもよい。
【0076】
「固相支持体」、「固相担体」、「固体の支持体」、「固体の担体」、「支持体」または「担体」とは、抗原または抗体を結合しうるあらゆる支持体または担体を意図する。よく知られた支持体または担体としては、たとえばガラス、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリエチレン、デキストラン、ナイロン、アミラーゼ、天然のまたは修飾されたセルロース、ポリアクリルアミド類、アガロースおよび磁鉄鉱などがあげられる。担体の性質は、本発明の目的のためには、ある程度可溶性であるかまたは不溶性でありうる。支持体の材料は、カップリングされる分子が抗原または抗体と結合しうる限り、実質的に可能なあらゆる構造の形状(configuration)を有していてもよい。したがって、支持体または担体の形状は、ビーズにおけるような球状、もしくは試験管の内部表面または棒の外部表面におけるような円筒状であってもよい。また、表面はシート、テストストリップなどのように平らであってもよい。好ましい支持体または担体としては、たとえばポリスチレンビーズがあげられる。当業者であれば、抗体または抗原の結合に適したほかの多くの担体を知っているであろうし、またルーチンの実験作業を用いることにより同じことを突きとめることができるであろう。
【0077】
本発明の所定のロットの抗体の結合活性は、充分に既知の方法により決定されうる。当業者であれば、ルーチンの実験を行なうことにより、各決定に対して実施できて最適な検定法の条件を決定することができるであろう。
【0078】
洗浄、撹拌、振とう、ろ過などのほかの工程は、通常どおりにまたは特定の状況に必要な工程を検定法に追加してもよい。
【0079】
本発明の抗体を検出可能となるように標識する方法の1つは、抗体と酵素とを結合させることであり、これは酵素免疫法(EIA)に用いられる。この酵素は、順次、適切な基質にのちにさらされると、分光光度手段、蛍光測定手段または視覚的手段により検出されうる化学部分(chemical moiety)を産生するような様式で基質と反応する。抗体を検出されうるように標識するために用いることができる酵素としては、たとえばリンゴ酸デヒドロゲナーゼ、ブドウ球菌のヌクレアーゼ、デルタ−5−ステロイドイソメラーゼ、酵母アルコールデヒドロゲナーゼ、α−グリセロリン酸デヒドロゲナーゼ、三炭糖リン酸イソメラーゼ、西洋ワサビペルオキシダーゼ、アルカリホスファターゼ、アスパラギナーゼ、グルコースオキシダーゼ、β−ガラクトシダーゼ、リボヌクレアーゼ、ウレアーゼ、カタラーゼ、グルコース−6−リン酸デヒドロゲナーゼ、グルコアミラーゼおよびアセチルコリンエステラーゼなどがあげられる。検出は、酵素に対して色素の基質を用いる比色法によって達成されうる。また、検出は基質との酵素反応の程度を類似して調製された標準品と視覚的に比較することにより達成されてもよい。
【0080】
検出はほかの免疫検定法のあらゆる変法を用いて行なわれてもよい。たとえば、抗体または抗体の断片を放射能で標識することにより、ラジオイムノアッセイ(RIA)を用いてIFNAB−BPIまたはIFNAB−BPIIの検出が可能である。RIAについての適切な記載は、ワーク、ティー エス(Work, T.S.)ら著、「ラボラトリー テクニックズ アンド バイオケミストリー イン モレキュラー バイオロジー(Laboratory Techniques and Biochemistry in Molecular Biology)」、ノース ホーランド パブリッシング カンパニー(North Holland Publishing Company)、ニューヨーク(1978年)、とくにチャード、ティー(Chard, T.)による「アン イントロダクション トゥ ラジオイムン アッセイ アンド リレイテッド テクニックズ(An Introduction to Radioimmune Assay and Related Techniques)」の章に記載されている。ラジオアイソトープは、ガンマカウンターまたはシンチレーションカウンターを用いる手段によるかまたはオートラジオグラフィーによって検出されうる。
【0081】
また、本発明の抗体を蛍光化合物で標識することも可能である。蛍光的に標識された抗体が適した波長の光にさらされると、蛍光のためにその存在が検出されうる。最も一般的に用いられている蛍光標識化合物としては、フルオレセインイソチオシアネート、ローダミン、フィコエリスリン、フィコシアニン、アロフィコシアニン、o−フタルデヒドおよびフルオレサミンなどがあげられる。 さらに、抗体は152Eu、またはランタニド系などの蛍光発光金属を用いて検出可能となるように標識されうる。これらの金属は、ジエチレントリアミンペンタアセティックアシッド(ETPA)のような金属のキレート基を用いて抗体に結合されうる。
【0082】
抗体は、ビオチンとカップリングすることにより検出可能となるよう標識されうる。ビオチン化抗体は、ついで蛍光化合物とペルオキシダーゼなどの酵素と、または放射性アイソトープなどとカップリングされるアビジンもしくはストレプトアビジンによって検出されうる。
【0083】
抗体は、化学発光化合物とカップリングすることにより、検出可能となるよう標識されることも可能である。化学発光物が標識された抗体の存在は、ついで化学反応の過程の間に生ずる発光の存在を検出することにより決定される。とくに有用な化学発光標識化合物としては、たとえばルミノール、イソルミノール、セロマティックアクリジニウムエステル(theromatic acridinium ester)、イミダゾール、アクリジニウム塩およびオキサレートエステルがあげられる。
【0084】
同様に、生物学的発光化合物が本発明の抗体の標識に用いられてもよい。生物学的発光とは、触媒のタンパク質が化学発光反応の効率を増大する生物学的システムにみられる化学発光反応のタイプである。生物学的発光タンパク質の存在は、発光の存在を検出することにより決定される。標識するために重要な生物学的発光化合物としては、ルシフェリン、ルシフェラーゼまたはエクオリン(aequorin)などがあげられる。
【0085】
本発明の抗体分子は、「トゥ−サイト(two-site)」または「サンドイッチ」法としても知られている、免疫測定検定法(immunometric assay)に利用するのに適用されてもよい。典型的な免疫測定検定法では、標識していない多量の抗体(または抗体の断片)を固体の支持体または担体に結合し、検出可能となるように標識した多量の可溶性抗体を加えて固相抗体、抗原および標識抗体間で形成された3成分系の複合体を検出および/または定量する。
【0086】
典型的で好ましい免疫測定検定法としては、固相に結合した抗体をまず被験サンプルに接触させ、2元の固相、抗体−抗原複合体の形成によってサンプルから抗原を抽出する、「順向の(forward)」検定法があげられる。適した期間インキュベートしたのち、固体の支持体または担体を洗浄して、もしあれば、未反応の抗原を含む液体サンプルの残りを除去し、そののちに未知量の標識抗体(「レセプター分子」として働く)を含む溶液と接触させる。標識されていない抗体により固体の支持体または担体に結合された抗原と標識抗体とを複合体にするために2回目のインキュベーションを行なったのちに、未反応の標識抗体を除去するためにさらに洗浄を行なう。
【0087】
本発明の抗原を用いるとまた有用でありうる、「サンドイッチ」法のほかのタイプでは、いわゆる「同時の」および「逆の(reverse)」検定法が用いられる。「同時の」検定法は、固体の支持体または担体に結合している抗体と標識抗体とがともに同時に被験されるサンプルに加えられるような、1回のインキュベーション工程からなる。インキュベーションが完了すると、固体の支持体または担体を洗浄し、液体サンプルの残渣と複合体に形成されなかった標識抗体を除去する。そののち、固体の支持体または担体と結合していない標識抗体の存在を従来の「順向の」サンドイッチ検定法で行なわれるように決定する。
【0088】
「逆の」検定法では、まず液体サンプルに標識抗体の溶液を段階的に加え、適したインキュベーション期間ののちに固体の支持体または担体に結合している標識されていない抗体を加える。2回目のインキュベーションののちに、通常の方法で固相を洗浄し、被験されるサンプルおよび未反応の標識抗体の溶液の残りを除去する。固体の支持体または担体に結合した標識抗体の決定は、「同時の」検定法および「順向の」検定法におけるように行なわれる。
【0089】
本発明は、前述で定めた本発明のタンパク質のいずれをもコードするDNA分子類、それらDNA分子類のいずれかからなる複製可能な発現ビヒクル類、それら発現ビヒクルのいずれかで形質転換された、原核または真核細胞の宿主細胞、好ましくはサルCOS細胞を含む宿主細胞をも提供する。
【0090】
さらに、本発明は、本発明の形質転換された細胞を培養し、そのような形質転換された宿主細胞内でDNA分子および発現ビヒクルにコードされたタンパク質を回収することにより本発明のタンパク質のいずれをも産生する方法をも提供する。
【0091】
以下に図面について詳細に説明する。
【0092】
図1は、IFNAB−BPIとIFNAB−BPIIのクローニング計画を示す。
【0093】
(a)中列
尿由来の分子量40,000のIFNAB−BPからえられた内部のCNBrペプチド(27アミノ酸残基、cb7)の配列(配列番号2)である。
【0094】
上列および下列
上列には合成センスを、下列にはアンチセンスを示す。これらはペプチド配列にもとづいて作製され、逆転写(アンチセンスプライマーのみ)とポリメラーゼ連鎖反応(以下、PCRと称す)に用いられる変性オリゴヌクレオチド混合物である。
【0095】
(b)前記センスおよびアンチセンスプライマーを用いてえられたPCR産物のアガロースゲル電気泳動の結果を示す。以下のRNA類とプライマー類はPCRのための鋳型として用いられたcDNAを産生するために用いられた:
(1)Daudi細胞のポリA+RNA、アンチセンスプライマー
(2)Daudi細胞のポリA+RNA、オリゴd(T)プライマー
(3)WISH細胞の全RNA、アンチセンスプライマー
DNAマーカーの大きさ(bp)は左側に示す。
【0096】
(c)上列
101bpのPCR産物のpBluescriptクローンからえられた、配列の非変性部分を示す。
【0097】
下列
えられた非変性DNA配列のペプチドcb7(残基9〜20)の配列の一部である予測された配列への翻訳の結果を示す。
【0098】
図2は、IFNAB−BPIのcDNAを有するクローンq10のcDNAおよび翻訳されたポリペプチドの配列(配列番号6)を示す。
【0099】
このクローンは、ヒトHeLaの細胞のcDNAから作製された、λgt11ライブラリーから、図1(c)の非変性DNA配列に対応する合成オリゴヌクレオチドを用いてスクリーニングすることにより単離された。尿由来のIFNAB−BPのN末端およびそのCNBrペプチドに相当する配列には下線を引き、対応する配列名はその線の下に記載している(n1はN末端1、n2はN末端2、cb3はCNBrペプチド3、cb6はCNBrペプチド6、cb7はCNBrペプチド7を表わす)。シグナルペプチドおよび膜貫通型ドメイン(tm)に相当する疎水性配列には二重線が引かれている。右側の強調した太さの数字(下段)はアミノ酸残基の数字である。そのままの太さの数字(上段)は、ATGのイニシエーターAを1番目とするヌクレオチド残基に対応する数字である。
【0100】
図3は、IFNAB−BPIおよびIFNAB−BPIIの配列に共通する特異的なプローブを用いたノーザンブロッティングによるmRNAの検出を示す。
【0101】
IFNAB−BPIの218〜614ヌクレオチドに対応する397塩基対(bp)プローブを適切なプライマーを用いてPCRにより調製し、ランダムプライマー標識法により[32p]のラベル化を行った。ヒトDaudi細胞からえられたポリA+RNAをアガロース(1.5%)上で電気泳動し、ニトロセルロースにブロッティングし特異的なプローブを用いてハイブリダイズすることにより分析した。rRNAの大きさは右側に示されている。
【0102】
図4は、IFNAB−BPIに相当する完全な1.5kb cDNAクローンのヌクレオチドおよびアミノ酸配列(配列番号7)を示す。1つの文字コードで示されるアミノ酸残基は、翻訳開始コドンから始まって強調した太さの数字(下段)で番号をつける。疎水性リーダーおよび膜貫通領域には下線を付している。尿由来のIFNAB−BPのN末端のタンパク質の配列(コドン27から)および内部のCNBrペプチドはドットの下線を付している(しかしながら、CysおよびN−グリコシル化されたAsn残基は検出することができない)。N−グリコシル化シグナルは星印によって示され、ポリアデニル化シグナルは二重線によって示す。
【0103】
図5は、IFNAB−BPIIに相当する4.5kb cDNAクローンの部分的なヌクレオチドおよびアミノ酸配列(配列番号8)を示す。1つの文字コードで示されるアミノ酸残基は、翻訳開始コドンから始まって、強調した太さの数字(下段)で番号がつけられている。疎水性リーダーには下線が付されている。尿由来のIFNAB−BPのN末端のタンパク質の配列(コドン27から)および内部のCNBrペプチドにはドットの下線を付している(CysおよびN−グリコシル化されたAsn残基は検出することができない)。N−グリコシル化シグナルおよび終止コドンは星印で示されている。
【0104】
図6は、IFNAB−BPIの細胞外の、リガンド結合ドメインの発現のためのホ乳類の発現ベクターの構築を示す。
【0105】
(a)IFNAB−BPIの細胞外の、リガンド結合ドメインをコードするDNAをPCRによって調製するために用いられるセンスおよびアンチセンスの合成オリゴヌクレオチドを示す。
【0106】
(b)前記センスおよびアンチセンスプライマーならびにクローンq10のDNAを用いて作製された850bpまでのPCR産物のアガロースゲル電気泳動の結果を示す。右側の数値の単位はbpである。+はDNAを用いた完全な反応のレーン、−はDNAのないコントロールのレーン、そしてMはサイズマーカーのレーンを意味する。
【0107】
(c)IFNAB−BPIの可溶性部分(sIFNAB−BPI)を産生するためのホ乳類の発現ベクターであるpEF−BOS−sIFNAB−BPIの構造を示す。
【0108】
図7は、IFNAB−BPIおよびIFNARの種々の細胞における発現を示す。
【0109】
種々の細胞におけるIFNAB−BPIの発現を、界面活性剤による細胞抽出物のSDS−PAGE(7.5%アクリルアミド、非還元条件)に付し、続いてウサギ抗IFNAB−BPII抗体および125I−プロテインAを用いてイムノブロッティングすることにより示す。クローン369.11はIFNAB−BPIを発現するNIH−3T3細胞である。クローン470.6はIFNARを発現しているNIH−3T3細胞である。クローン508.12は両方のタンパク質を発現している。コントロールのNIH−3T3細胞およびヒトDaudi細胞は充分示されている。IFNAB−BPIの51kDa型(マウス細胞における)および102kDの型(Daudi細胞における)は矢印で示される。分子量マーカーは左側に示される。
【0110】
図8は、種々の宿主細胞に対する125I−IFN−α2の結合を示している。
【0111】
(a)IFNAB−BPIを発現するNIH−3T3細胞(クローン369.11、黒四角で示す)およびIFNAB−BPIとIFNARの両者を発現する細胞(クローン508.12、黒丸で示す)に対して125I−IFN−α2の結合が飽和することと、IFNARのみを発現する細胞(クローン470.6、黒三角で示す)に対して125I−IFN−α2の結合が生じないことを示す。
【0112】
(b)前記細胞に対する125I−IFN−α2結合をスキャッチャード分析したものである。結合のデータをリガンドプログラムにて解析した。以下の細胞は高親和飽和結合を示した。ヒトDaudi細胞(黒三角で示す)、IFNAB−BPI陽性細胞(クローン369.11、黒丸で示す)およびIFNARとIFNAB−BPIの両者を発現している細胞(クローン508.12、黒四角で示す)。
【0113】
図9は、尿由来のIFNAB−BPIIのIFN−α2に対する親和性を測定するBIAコアシステムによる実験(IFNAZKA・XLS)の結果をまとめたものである。
【0114】
IFN−α2をセンサーのチップに固定し、様々な濃度の尿由来のIFNAB−BPIIをセンサーのチップに通過させた。「相対的反応と時間の関係」は結合と解離の経過を示す。みかけの解離定数は3.12×10-9Mである。
【0115】
図9中、Kassは結合速度定数(association rate constant)、Kdissは解離速度定数(dissociation rate constant)およびKdは解離定数(dissociation constant)を意味する。
【0116】
図10は、尿由来のIFNAB−BPIIのELISAの結果を示す。
【0117】
純粋な尿由来のIFNAB−BPIIを連続して倍数希釈して表示の濃度にし、それらをmab抗IFNAB−BPII抗体で予めコーティングされているミクロELISAプレートに加えた。プレート中でウサギ抗IFNAB−BPII抗体と反応させ、つづいて西洋ワサビペルオキシダーゼが標識されているヤギ抗ウサギ抗体(goat anti-rabbit horseradish peroxidase conjugate)、さらにはABTS/H22基質を反応させた。プレートの吸光度をOD405/630nmで分析した。検出限界の下限は30pg/mlである。
【0118】
本発明を以下の実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はかかる実施例に限定されるものではない。
【0119】
実施例1
尿由来のIFNAB−BPのアミノ酸配列分析
以下のようにイスラエル国特許出願第106591号明細書の記載にしたがってIFNAB−BPをえた。製造業者の指示に従って、アフィゲル−10(Afiigel-10)(1ml、バイオラッド(BioRad)社製、米国)にIFN−α2(5mg)を結合させてカラムにつめた。10,000Daのカットオフの膜(ミリポア(Millipore)社製、米国)限外ろ過により尿からえられた粗尿タンパク質(1000倍濃縮、10g、250ml)を流速0.25ml/minでカラムに付した。カラムは0.5M塩化ナトリウム含有リン酸緩衝性生理食塩水(PBS)250ml、つぎにPBS(10ml)を用いて洗浄した。そののち結合したタンパク質(75μg)を0.25mMクエン酸pH2.2で溶出し、直ちに1M炭酸ナトリウムで中和した。1mlずつ画分を集めた。その画分をSDS−PAGEおよび銀染色によって分析し、タンパク量をフルオレスカミン(fluorescamine)(シグマ(Sigma)社製、米国)を用いて測定した。種々の画分について、125I−IFN−α2とのクロスリンキング、免疫沈降SDS−PAGEおよびオートラジオグラフィーを行なって分析した。未処理尿中ならびにIFN−α2−アガロースおよびIFN−β−アガロースカラム(IFN−β(インターラブ(Interlab)社製、米国)をアフィゲル−10に結合することによって調製された)の両方から溶出した画分中にIFNAB−BPが見出された。
【0120】
溶出画分をスペロース12カラム(1×30cm、ファルマシア社、スウェーデン)に一部(0.3ml、11μg)付した。カラムはリン酸緩衝性生理食塩水および0.02%アジ化ナトリウムで前もって平衡化しておき、流速0.5ml/minにて溶出し、1分ごとの画分を集めた。SDS−PAGEおよび銀染色により測定すると40Kの均一なタンパク質として画分26〜28(7μg)にIFNAB−BPが溶出した。250リットルの尿から約25μgの純粋なタンパク質を回収した。IFN−βアガロースカラムに続いてスペロース12カラムを行なって粗尿タンパク質を精製したばあいにも、同様の結果がえられた。えられた純粋なIFNAB−BPをPVDF膜(プロスピン(ProSpin)(登録商標)、アプライド バイオシステムズ(Applied Biosystems)社製、米国)に吸着させ、その膜をモデル475マイクロシーケンサー(アプライド バイオシステムズ社製)のアミノ酸配列分析にかけた。その結果、配列番号1で示される主な配列がえられた。
【0121】
さらに、前記主配列のN末端における追加の3アミノ酸残基(Ile−xxx−Tyr)を有する第2のポリペプチドが検出された(xxxは未同定のアミノ酸を表わす)。えられた配列は、すでに知られているIFN−αBレセプター(IFNAR)(文献14)の配列とはまったく異なっており、ほかの既知のタンパク質のものとも異なっていた。また、プログラム ファスト エイ(Fast A)(ジェネンティック コンピュータ グループ インク(Genentic Computer group Inc.)社製、米国)を用いてスイスプロット(Swissprot)データベース(スイス国、ジュネーブ大学におけるデータベースおよびゲンバンク(Genbank)データベース)を調査することにより決定されたように(文献33)、前記配列は既知のDNA配列によってコードされるあらゆるタンパク質とも異なっていた。このように、このタンパク質は新規なIFN−α結合タンパク質である。以下に記載するcDNAクローンの単離の際に、残基10はCysでありArgではないこと、そして残基15はSerであってArgではないことが明らかになった。さらには、xxxがSerと同定された。Cysはタンパク質マイクロシーケンサーによる同定ができず、Serは分析過程で時々こわされるので、同定されない尿由来のIFNAB−BPのサンプルをCNBrで分解し、SDS−PAGE上で分解しPVDF膜にブロットした。cb1〜cb7と称される、7つの別個のペプチドバンドが分解されクマシーブルーで染色した際の膜上で検出された。各バンドはとり出され(excised)、タンパク質マイクロシーケンサーにかけた。そのうちの1つのペプチド、cb7は10,000より小さく、配列番号2で示される内部配列(Metは実際の配列に先行する)がえられた。
【0122】
一方、別のペプチド、cb3は、配列番号3で示される配列(Metは実際の配列に先行する)を有していた。
【0123】
残基13は、cDNA配列(以下参照)から決定されたようにCysであるとのちに同定された。Cys残基はタンパク質マイクロシーケンサーでは同定することができない。
【0124】
ほかのペプチド、cb6は、配列番号4で示される配列(Metは実際の配列に先行する)を有していた。
【0125】
残基4は、cDNA配列(以下参照)から決定されたようにAsnとのちに同定された。このAsn残基は潜在的なグリコシル化シグナル配列(Asn−Phe−Thr)の一部であり、タンパク質の配列においてAsnシグナルが欠失していることは、それが実際にグリコシル化されることを示す。
【0126】
ほかのペプチドのバンドは、CNBrによる不完全な分解産物として配列決定により同定された。これらは従来IFNAB−BPとしてすでに同定されたN末端ドメイン配列かもしくはcb3、cb6またはcb7と同様の内部配列のいずれかを有していた。
【0127】
実施例2
尿由来のIFNAB−BPのC末端ペプチドのアミノ酸配列分析
尿由来のIFNAB−BPのサンプル(10μg)をDTTで還元し、ヨードアセトアミドでアルキル化し、エンドプロテイナーゼ Lys C(ベーリンガーマンハイム社製、ドイツ国)を用いて、酵素:基質=1:50の比となるようにして分解した。えられたペプチドの混合物をRP18カラム(アクアポア(Aquapore)RP18(登録商標)、アプライド バイオシステムズ(Applied Biosystems Inc)社製)、0.1%トリフルオロ酢酸水溶液におけるアセトニトリルのグラジエントを用いるRP−HPLCで分解した。各々のピークのペプチドをセクアロン AA(Sequalon AA)膜(登録商標)(ミリポア(Millipore)社製、ベッドホールド(Bedford)、マサチューセッツ州、米国)に共有結合的につけ、前記のようにN末端の配列決定に付した。ペプチドのうちの1つは、配列番号5で示される配列を有するC末端のペプチドとして同定された。
【0128】
C末端の配列は4.5kb cDNAクローンのC末端の配列と一致し(以下参照)、最後の2アミノ酸残基(Ser−AlaにかえてPhe12−Ser13)により、1.5kb cDNAよりコードされる推定タンパク質のC末端の配列と区別することができた。こうして、尿から単離された可溶性レセプターは、IFNAB−BPIIとして同定された。これは特定の4.5kb mRNAとは無関係に翻訳され、細胞表面レセプターが除かれること(shedding)によって形成されるのではない。
【0129】
実施例3
変性したセンスおよびアンチセンスプライマーの構築とIFNAB−BP cDNAの未変性の配列の同定
ペプチドcb7の配列をセンスプライマー(アミノ酸1〜8)およびアンチセンスプライマー(アミノ酸27〜20)に逆に翻訳した。BamH IおよびSal Iエンドヌクレアーゼの制限配列をそれぞれ含むデカヌクレオチドおよびノナヌクレオチドをプライマーのオリゴヌクレオチドの5´末端に付加した(図1a参照)。Daudi細胞(ATCC CCL213)およびWISH細胞(ATCC CCL25)から全RNAを抽出し、アンチセンスオリゴヌクレオチドの混合物またはオリゴd(T)のいずれかをプライマーとして用いて、逆転写により第1鎖のcDNAを産生した。つぎに、えられたcDNA断片を組合わされたセンスおよびアンチセンス変性プライマーを用いてPCRで増幅した。PCR産物を3%アガロースゲルで分析したところ、101bpと考えられるバンドがDaudi細胞およびWISH細胞の両者のcDNAからえられたことが示された(図1b参照)。101bp断片をBamH IおよびSal Iで切断し、pBluescript II KS+(ストラタジーン社製)でクローン化し、5クローンを配列決定した。センスおよびアンチセンスプライマーによりフランキングされた領域の配列は不変で、ペプチドcb7の9〜19残基のアミノ酸であると予測される配列をコードしていた(図1c参照)。ついで、非変性の内部配列に対応する35bpのオリゴヌクレオチドを合成し、cDNAライブラリーのスクリーニングに用いた。
【0130】
実施例4
IFNAB−BPIの部分的なcDNAクローンの同定
実施例2の合成35bp非変性オリゴヌクレオチドを[32P]で標識し、ヒトHeLa細胞(クロンテック(Clontech)社製)のλgt11 cDNAライブラリーのスクリーニングに用いた。5つの陽性クローンを同定した。これらのクローンのうちの1つは、q10と称され、1.4kbの挿入物を含んでいた。クローンq10の配列決定によりオープンリーディングフレームを有する配列がえられた。そこではシグナルペプチド、細胞外ドメイン、膜貫通ドメインおよび細胞内ドメインの一部が同定された(図2参照)。尿由来のIFNAB−BPの3つのCNBrペプチド、cb3、cb6およびcb7の配列と同様に、N末端のタンパク質の配列をコードするDNA配列がクローンq10のDNAによりコードされる細胞外ドメイン内で同定された。いくつかのCysおよびSer残基(図2のドットによるアンダーライン参照)はタンパク質の配列決定からは正しくは同定されなかった。しかしながら、タンパク質の配列決定に用いられた方法は、Cys残基を同定せず、時折Ser残基ものがすことは周知のことである。また、ペプチドcb6のAsn残基は検出されなかったが、これはグリコシル化されていることを示している。クローンq10のDNA配列とゲンバンクデータベースのとを比べてみても、既知の配列とは同定されなかった。したがってこのクローンは新規なDNA配列を含有する。
【0131】
実施例5
ヒトmRNAのノーザンブロッティング
放射線で標識されたDNAプローブをクローンq10から調製し、2種のヒト細胞系統Daudi細胞(ATCC CCL213)およびWISH(ATCCCCL25)細胞からポリA+mRNAのノーザンブロットハイブリダイゼーションに用いた。両者ともに2つの特定のバンドが観察された。そのうちの1つは1.5kbに相当し、もう一方は4.5kbに相当した。バンドの強さにもとづき、1.5kbのmRNAは4.5kbのmRNAの約2倍ほど多いと見積もられた。WISH細胞からのRNAをもちいてえられたシグナルはほとんどみられないのに対し、Daudi細胞からのRNAのシグナルは検出することができた(図3参照)。1.5kbのmRNAは細胞表面のインターフェロンレセプターであるIFNAB−BPIの前駆体に翻訳される。より長いmRNAは異なる転写を示し、少なくとも約100アミノ酸残基をIFNAB−BPIと分け合う異なるタンパク質をコードする。このタンパク質は、インターフェロンα/βレセプターの可溶性形態であるとのちに示される、IFNAB−BPIIの前駆体である。
【0132】
実施例6
IFNAB−BPIおよびIFNAB−BPIIの完全なcDNAクローンの同定
ファージλpCEV9(ミキ トオル博士(ザ ナショナル キャンサー インスティチュート(the National Cancer Institute)、米国))により提供された)で構築されたヒト単球(ヒトの末梢血から単離)cDNAライブラリー(グッドカインド、ジェイ エス(Gutkind, J.S.)ら著、モレク セル バイオル(Molec. Cell. Biol.)第11巻、1500〜1507頁、1991年参照)を、ついでクローンq10をコードする領域からPCRによって作製された397bpのプローブでスクリーニングした。1.5kbの挿入物を有する22のクローンと4.5kbの挿入物を有する2つのクローンを106の独立したファージから単離した。2つの4.5kbクローン(λpCEV9−m19およびλpCEV9−m27)のオープンリーディングフレーム全体に加えて、2つの1.5kbクローン(λpCEV9−m6およびλpCEV9−m24)のDNA配列の分析を行なった。1.5kbクローンは、331コドンのオープンリーディングフレームを有する、細胞表面レセプターであるIFNAB−BPIの完全な前駆体をコードしていた(図4参照)。尿由来のIFNAB−BPからえられたタンパク質およびCNBrペプチド配列(図4のドットのアンダーラインで示される)は、翻訳されたDNA配列内ですべて同定された。2つの4.5kbクローンの部分的な配列決定により、コドン239のあとに終止シグナルを含む異なる配列が続く、1.5kbクローンに存在するような237のコドンの同様の5´配列が明らかになった(図5参照)。全体的にみて以下のコドンは異なっていた。コドン13(HisのかわりのLeu)、コドン108(IleのかわりのThr)およびコドン238〜240(Ser−Ala−SerのかわりにPhe−Ser−終了)であった。4.5kbクローンの両者には、あらゆる3つのリーディングフレームにおいて終止コドンを超えるオープンリーディングフレームはみられなかった。このように、4.5kb cDNAは尿から単離されたIFNAB−BPIIのC末端配列と一致する、IFNAB−BPIIである端が切り取られた可溶性レセプターの前駆体をコードする。IFNAB−BPIおよびIFNAB−BPIIの両者の前駆体タンパク質をコードする2つのmRNAは、同一の遺伝子に由来し、おそらく択一的なスプライシングにより生ずると考えられる。
【0133】
実施例7
ホ乳動物の発現ベクターの構築および可溶性IFNAB−BPIおよびIFNAB−BPIIの組換え体の産生
XbaI制限部位を有する合成センスおよびアンチセンスプライマー(図6a参照)および鋳型としてq10 DNAを用いて、VENT DNAポリメラーゼ(ストラタジーン社製)でPCRを行ない、IFNAB−BPIのシグナル配列および細胞外ドメインをコードするDNAを産生した。えられたPCR産物(図6b参照)は、XbaIにより切断され、発現ベクターpEF−BOS(大阪のエス ナガタ(S. Ngata)博士より提供された)に結合され、pEF−BOS−IFNAB−BPI(図6c参照、文献46)を産生した。DNAの配列決定により構築が確かめられた。コンピテントの大腸菌(BL−21株、ノバゲン インク(Novagen Inc.)社製、米国)を形質転換し、正しいオリエンテーションでIFNAB−BPIの配列を有するクローンを単離した。pEF−BOS−IFNAB−BPIの構築物は、サルCOS細胞(COS−7細胞、ATCC(CRL 1651))のトランスフェクションに用いられた。これらの細胞は、細胞培養上清でえられた12ng/mlの可溶性IFNAB−BPIの組換え体を発現したことが、ELISAおよびヒトIFN−αおよびβの生物学的活性(抗ウイルス活性)を阻害するその能力により決定された。類似体では、4.5kbクローンにIFNAB−BPIIをコードするDNA領域を、IFNAB−BPIの細胞外ドメインを記載したようにホ乳類の発現ベクターに挿入し、細胞の形質転換に用いた。これらの細胞は、前記細胞の培養培地に分泌される活性IFNAB−BPIIを産生している。
【0134】
実施例8
真核細胞の発現ベクターの構築およびマウス細胞のIFNAB−BPIおよびIFNARの発現
XbaI制限部位を有する合成センスおよびアンチセンスプライマーおよび鋳型としてプラスミドpCEV9−m6を用い、VENT DNAポリメラーゼ(ストラタジーン社製)でPCR法を行ない、IFNAB−BPIの全体をコードするDNAを産生した。えられたPCR産物をXbaIで切断し、発現ベクターpEF−BOSに結合してpEF−BOS−IFNABRを産生した。IFNAR(文献14)に対応するcDNAを特定のオリゴヌクレオチドを用いるRT−PCR(文献48)を用いて産生した。増幅された産物をpEF−BOS発現ベクター(文献46)のXbaI制限部位にクローン化し、pEF−BOS−IFNARをえた。これらの構築物は、DNAの配列決定をすることによって確かめられた。コンピテント大腸菌(BL−21株、ノバゲン インク社製、米国)を形質転換し、正しいオリエンテーションでIFNAB−BPIおよびIFNAR配列を有するクローンを単離した。
【0135】
クローン化されたIFNAB−BPI cDNAを安定した様式で発現するマウス細胞(NIH−3T3マウス細胞、ATCC(CRL 1658)を増殖した。指数的に増殖するNIH−3T3細胞(ATCC(CRL 1658)(10cmプレートに1.5×106細胞)を、pEF−BOS−IFNABR(10μg DNA)とともにpSV2neo(クロンテク(Clontech)社製、米国、pMAMneoカタログ番号6104−1)(2μg)を用いてリン酸カルシウム沈降法(文献49)によりコトランスフェクションした。独立したG418耐性コロニーが同定され、サブクローン化された。高レベルのIFNAB−BPIを発現するクローンを尿由来のIFNAB−BPIに対する抗体および125I−IFN−α2の結合(表4参照)により同定した。
【0136】
抗IFNAB−BPII抗体の結合のために、NIH−3T3細胞(ATCC(CRL 1658))からえられた細胞(表4参照)(1×106細胞)を35mmウェル(6ウェルプレート、コースター(Costar)社製)にまき、コンフルエントまで増殖させた(20時間)。細胞を2%FBSおよび0.1%アジ化ナトリウムを含むDMEM(洗浄培地)で洗浄し、つづいて洗浄培地で20分間インキュベートした。ウサギ抗IFNAB−BPII抗体(2ml、1:500洗浄培地中)を洗浄したウェルに加え、2時間、室温でインキュベートした。細胞を3回洗浄し、125I−プロテインA(2ml、250,000cpm洗浄培地中)を加えてさらに45分間インキュベートした。細胞を3回洗浄し、トリプシンを用いて回収し、細胞数を数えた。
【0137】
125I−IFN−α2を結合するために、細胞(1×106細胞)を35mmウェル(6ウェルプレート、コースター社製)にまき、コンフルエントまで増殖させた(20時間)。細胞を2%FBSおよび0.1%アジ化ナトリウム(洗浄培地)を含むDMEMで洗浄し、続いて洗浄培地で20分間インキュベートした。 125I−IFN−α2(2〜3×105cpm、108単位/mg、5×107cpm/μg)を加え、2時間、室温でインキュベーションを続けた。細胞を3回洗浄し、トリプシンを用いて回収し、細胞数を数えた。
【0138】
陽性クローン(たとえば、クローン369.11)の洗剤抽出物(detergent extracts)の非還元条件下のSDS−PAGE、それにつづく前記抗体を用いた免疫ブロッティングにより、約51kDaの強力なバンドがえられた(図7参照)。
【0139】
IFNARを発現するマウス細胞(NIH−3T3マウス細胞、ATCC(CRL 1658))はプラスミドpEF−BOS−IFNARとのトランスフェクションによって同様に増殖した。クローンNo.470.6は、これらの細胞における抗ウイルス反応性を効果的に誘導するhuIFN−αBの能力によって決定されるように、IFNAR−陽性であった。予測された、ほかのI型IFN類(たとえば、huIFN−β)はクローン470.6において活性ではなかった。
【0140】
IFNAB−BPIおよびIFNARを発現する、クローン369.11および470.6はついで相補的なレセプタータンパク質(それぞれpEF−BOSIFNARおよびpEF−BOS−IFNABR)を用いてトランスフェクトした。安定な共発現(coexpression)のために、IFNARまたはIFNAB−BPIのいずれかを発現するG418−耐性クローンを前記のpEF−BOS−IFNABRまたはpEF−BOS−IFNARのいずれかとともに、pSV2hygro(グリッツ(Gritz)およびデイビス(Davies)、ジーン(Gene)、25巻、179〜188頁、1983年参照)(2μg)を用いてトランスフェクトした。IFNARおよびIFNAB−BPIを共発現する、ハイブロマイシン(hygromycin)およびG418−耐性クローンを単離しサブクローン化した。クローン369.11由来のIFNAR−陽性クローンをhuIFN−αBに対するそれらの抗ウイルス反応性によって固定し、またクローン470.6由来の、IFNAB−BPI−陽性クローンを抗IFNAB−BPII抗体および125I-IFN−α2(リプロゲン(Reprogen)社製、イスラエル国、ネスジオナ)の両者の結合により同定した。クローン369.11由来のクローン508.12およびクローン470.6由来のクローン1306は125I−IFN−α2およびIFN−α/βR抗体の両者と結合した(表4参照)。さらに、これらは抗ウイルスアッセイ法でhuIFN−αBに反応した。したがって、これらのクローンはIFNAB−BPIおよび機能的IFNARの両者を発現すると結論づけられる。
【0141】
表4に種々の細胞におけるIFNAB−BPIの発現を示す。
【0142】
【表4】
Figure 0003670045
【0143】
実施例9
マウス細胞で発現されたIFNAB−BPIおよびIFNARの親和性の決定IFNARまたはIFNAB−BPIのいずれかを発現するクローンを、125I−huIFN−α2の結合について試験し、結合データをスキャッチャード分析(Scatchard analysis)で評価した。
【0144】
NIH−3T3マウス細胞(ATCC(CRL 1658)、1×106細胞)を35mmウェル(6ウェルプレート、コースター社製)にまき、コンフルエントまで増殖させた(20時間)。細胞を2%FBSおよび0.1%アジ化ナトリウムを含むDMEM(洗浄培地)で洗浄し、つづいて同じ培地で20分間インキュベートした。125I−IFN−α2(2〜3×105cpm、108単位/mg、5×107cpm/μg)を決められた濃度の非標識のIFN−α2とともに加え、2時間、室温でインキュベートした。細胞を洗浄培地で3回洗浄し、トリプシンを用いて回収し、細胞数を数えた。結合データをリガンドプログラム(LIGAND program)(ザ ナショナル インスティチュート オブ ヘルス ユーエスエー(the National Institute of Health USA)、ムンソン、ピージェー(Munson, P.J.)およびロッドバード、ディ−(Rodbard, D)(1980年)、アナル バイオケム(Anal. Biochem.)、107巻、220〜239巻参考)により分析した(文献50)。
【0145】
IFNARのみを発現する細胞(クローン470.6)は125I−IFN−α2の特異的結合を示さなかったので、このような推定の結合部位のKd値はえることができなかった。それに対して、クローン470.6とは逆に高親和性で特異的でしかも飽和できる結合がIFNAB−BPIを単独で発現する細胞(クローン369.11)でえられた。この結合のKd値は23℃で3.6×10-9Mであった(表5参照)。
【0146】
508.12細胞(IFNAB−BPIおよびIFNARの両者を発現する)に対する125I−IFN−α2の結合を、スキャッチャード分析で評価し、その結果をクローン369.11(IFNAB−BPIのみを発現する)のと比較した。IFNAB−BPIおよびIFNARの共発現の際に、飽和の結合がえられ、IFN−α2に対する親和性がDaudi細胞におけるレセプターの親和性と接近して約10倍高くなった(それぞれ、Kd=4.0×10-10M、1.6× 10-10M、表5参照)(図8参照)。この結果はIFNARおよびIFNAB−BPIがともにリガンド結合することを示す。
【0147】
表5には種々の宿主細胞の結合特性(リガンド=125I−IFN−α2)を示す。
【0148】
【表5】
Figure 0003670045
【0149】
実施例10
尿由来のIFNAB−BPIIの親和性の決定
BIAコア(ファルマシア社製、スウェーデン)のセンサーのチップに、製造業者らにより提供された自動操作により、ヒトIFN−α2を固定化した。約 30fmolのIFN−α2を固定した。数種の濃度(28〜112nM)までリン酸塩緩衝生理食塩水(PBS)で希釈した尿由来のIFNAB−BPIIをセンソグラムのチップ(sensogram chip)に通し、(PBS中の)結合(association)および解離の程度を記録した。えられたデータにもとづき、3.12×10-9MのKd値が計算された(図9参照)。このように、尿由来のIFNAB−BPIIの親和性は宿主細胞において発現されたIFNAB−BPIの親和性ときわめて類似している。
【0150】
実施例11
大腸菌、酵母および昆虫細胞におけるIFNAB−BPIおよびIFNAB−BPIIの発現
IFNAB−BPIおよびIFNAB−BPIIを、大腸菌(BL−21株(カタログ番号69449−1)、ノバゲン インク(Novagen Inc.)製、米国)のような原核細胞、酵母(ピキア パストリス(Pichia pastoris)GS115株(カタログ番号K1710−01)、インビトロゲン(Invitrogen)社製、米国)および昆虫(Sf9昆虫細胞(カタログ番号K822−03の部分)、インビトロゲン社製、米国)細胞のようなほかの真核細胞などのさらなる組換え細胞で産生させた。
【0151】
IFNAB−BPIおよびIFNAB−BPII組換え体を産生するために、IFNAB−BPIまたはIFNAB−BPIIのいずれかおよびそれらの活性断片をコードするDNAを有し、大腸菌および酵母細胞の形質転換または昆虫細胞の感染に適する適切なベクターを構築するにあたって、既知の方法を利用した。酵母細胞で発現させるために、IFNAB−BPIまたはIFNAB−BPIIをコードするDNA(実施例5および6)を切り出し、酵母細胞のトランスフェクションに適する発現ベクターに挿入した。昆虫細胞で発現させるために、IFNAB−BPIまたはIFNAB−BPIIをコードするDNAをバキュロウイルス(baculo virus)(カタログ番号K822−03の部分、インビトロゲン社製、米国)に挿入し、この組換えバキュロウイルスを昆虫細胞に感染させた。大腸菌で発現させるために、IFNAB−BPIまたはIFNAB−BPIIのいずれかをコードするDNAを適切なオリゴヌクレオチドを用いて部位特異的突然変異に付し、開始ATGコドンを成熟IFNAB−BPI(図2参照)またはIFNAB−BPIIの第1のコドンのちょうど前に挿入した。または、そのようなDNAを適切なセンスおよびアンチセンスプライマーを用いるPCRによって調製することができた。えられたcDNAの構築物は、ついでこの分野でよく知られている方法により適切に構築された原核細胞の発現ベクターに挿入した(文献35)。
【0152】
実施例12
IFNAB−BPIおよびIFNAB−BPIIの組換え融合タンパク質の構築IgG1のH鎖の定常部で融合させた、IFNAB−BPIまたはIFNAB−BPIIのリガンド結合ドメインのいずれかからなるタンパク質の産生を以下の方法で行なった。
【0153】
リガンドに結合する細胞外ドメインをコードする配列の直前および直後に独自の制限部位を導入するために、IFNAB−BPIまたはIFNAB−BPIIのDNAを、適切なオリゴヌクレオチドを用いて部位特異的突然変異に供した。または、このようなDNAを制限部位を有する特別に設計されたプライマーを用いるPCRにより調製した。IgG1 H鎖の定常部を有するほかのプラスミド、たとえばpRKCO42Fcl(文献47)(ビルン(Byrn)ら、ネイチャー(Nature)、344巻:667頁、1990年参照)を、融合タンパク質に一致して翻訳を許容する方法で、できる限りIgG1 H鎖のAsp216に接近した同一の独自の制限部位を導入するために同様の部位特異的突然変異に供した。5´−非翻訳配列からなり、IFNAB−BPII、またはIFNAB−BPIのリガンド結合ドメインのいずれかをコードするds DNA断片を、独自の制限部位で分解することにより調製した。変異したpRKCD42Fclを同様に分解して、プラスミドおよびIgG1配列を含む大きな断片を産生した。つぎに、2つの断片を、IFNAB−BPII、またはIFNAB−BPIのリガンド結合ドメインのいずれかからなるポリペプチドの前駆体および、IgG1 H鎖の約227のC末端アミノ酸(ヒンジ領域ならびにCH2およびCH3ドメイン)をコードする新たなプラスミドを産生するために結合させた。融合タンパク質をコードするDNAは、適切な制限酵素で分解することによりプラスミドから単離され、ついで効率よく原核または真核細胞の発現ベクターに挿入されうる。
【0154】
実施例13
IFNARとのIFNAB−BPIおよびIFNAB−BPIIの組換え融合タンパク質の構築
IgG1 H鎖の定常部と融合した、IFNAB−BPIまたはIFNAB−BPIIの細胞外ドメインのいずれかからなるタンパク質の産生を実施例12の記載にしたがって行なった。IgG1 L鎖の定常部と融合したIFNARの細胞外ドメインからなるタンパク質の産生を同様に行なった。IgG1 H鎖の定常部と融合したIFNAB−BPIのリガンド結合ドメイン、またはIgG1 H鎖の定常部と融合したIFNAB−BPIIのいずれかをコードする真核細胞の発現ベクターを、IgG1 L鎖の定常部と融合したIFNARの細胞外ドメインをコードする真核細胞の発現ベクターとともに適切なホ乳類宿主細胞のコトランスフェクションに用いた。陽性のトランスフェクタントは、IgG1定常部、IgG1 L鎖の可変部が置換されているIFNARの細胞外ドメインおよびIgG1 H鎖の可変部が置換されているIFNAB−BPII、またはIFNAB−BPIのリガンド結合ドメインのいずれかからなる混成タンパク質を分泌した。
【0155】
ほかの具体例では、H鎖およびL鎖の定常部がスイッチされる。すなわち、IFNARの細胞外ドメインがIgG2 H鎖の定常部と融合し、一方、IFNAB−BPIまたはIFNAB−BPIIのリガンド結合ドメインのいずれかが、IgG2 L鎖の定常部と融合する。
【0156】
実施例9にもとづき、これら融合タンパク質はIFNAB−BPIまたはIFNAB−BPIIのIFN−αに対する親和性と比べると、約10倍高い親和性を有することが期待される。
【0157】
実施例14
IFNAB−BPに対するポリクローナル抗体の調製
完全フロインドアジュバントで乳化された尿由来のIFNAB−BPの純粋な調製物5μgをまずウサギの皮下に注射した。3週間後、不完全フロインドアジュバント中の調製物5μgを再び皮下に注射した。10日間の間隔でPBS溶液としてさらに4回追加的に注射をした。最後の免疫の10日後にウサギから採血をした。4℃、一晩、PBS中IFNAB−BP(1μg/ml)でコートした96ウェルPVCプレートを用いて、固相ラジオイムノアッセイ(sRIA)を行なうことにより、抗体のレベルの発展を測定した。つぎにプレートをウシ血清アルブミン(BSA、0.5%)、トウィーン20(シグマ社製、米国、0.05%)を含むPBSで4℃、一晩ブロックした。プレートを5倍希釈したウサギ抗血清と4時間、室温で反応させ、洗浄し、つぎに125I−プロテインA(105cpm/ウェル)を含むPBSと45分間、室温で反応させた。つづいてプレートを洗浄し、個々のウェルを切り取り、カウントした。力価を最大希釈の逆数として計算したところ、コントロールの抗血清よりも10倍高い値がえられた。5回目の注射ののちの力価は1:60,000よりも大きかった。
【0158】
また、抗体レベルの発展は、ヒトIFN−α2(リプロゲン社製、ネス ジオナ、イスラエル国)の抗ウイルス活性をブロックする抗血清の能力により測定した。96ウェルプレートにあらかじめ形成された単層のヒトWISH細胞(ATCC CCL25)を1番目のウェルで1:250の希釈から始まり、2倍希釈の抗血清と1時間、37℃でインキュベートした。IFN−α2(10u/ml、最終濃度)をつぎに加え、1時間、37℃ののちに、水泡性口内炎ウイルス(vesicular stomatitis virus)を用いて免疫性のテストをした。7回の免疫ののちの中和された力価は120,000抗ウイルス単位/mlであった。
【0159】
実施例15
IFNAB−BPに対するモノクローナル抗体の調製
雌のBalb/Cマウス(オーエルエー ラボラトリーズ(OLA laboratories)社製、米国)(3月令)に、まず2μgの精製IFNAB−BPを含む完全フロインドアジュバントのエマルジョンを注射し、3週間後に不完全フロインドアジュバントを皮下に注射した。10日間隔でさらに3回皮下にPBSに加えて注射をした。1:60,000の結合力価がsRIA(実施例9参照)によってえられた。最も高い結合力価を示すマウスに対して、融合の4日前および3日前に最終の二次免疫注射を腹腔内に行なった。融合はNSO/1ミエローマ細胞系(ガルフレ アンド マイルシュタイン メソッズ エンザイモル(Galfre and Milstein Methods Enzymol.)、73巻:1頁1981年参照)と融合パートナーとしての動物の脾臓およびリンパ節の両方から調製されたリンパ球を用いて行なわれた。融合細胞を微小培養用プレートに分配し、HATおよび15%ウマ血清を加えたDMEM中でハイブリドーマを選択した。IFNAB−BPに対する抗体を産生することがわかったハイブリドーマを限界希釈法によりサブクローン化し、腹水を産生するためにプリスタンで感作されたBalb/Cマウスに注射した。市販のELISAキット(アマシャム(Amersham)社製、イギリス国)を用いて抗体のアイソタイプを規定した。
【0160】
抗IFNAB−BPモノクローナル抗体を産生するハイブリドーマのスクリーニングをつぎのようにして行なった。ハイブリドーマ上清を、倒立固相ラジオイムノアッセイ(inverted solid phase radioimmunoassay(IRIA))により抗IFNAB−BP抗体が存在するかどうか調べた。PVCマイクロタイタープレート(ダイナテック ラボラトリー(Dynatech Laboratories)社製、アレクサンドリア、バージニア州)をアフィニティ精製されたヤギ抗マウス血清F(ab)2抗体(ジャクソン ラブス(Jackson Labs)社製、米国)(10μg/ml、100μl/ウェル)でコーティングした。一晩4℃でインキュベーションしたのち、プレートを2回BSA(0.5%)およびトウィーン20(0.05%)を含有するPBSで洗浄し、洗浄溶液で少なくとも2時間、37℃でブロックした。ハイブリドーマの培養上清(100μl/ウェル)を加え、プレートを4時間、37℃でインキュベートした。つぎにプレートを3回洗浄溶液で洗浄し、125I−IFNAB−BP(100μl、105cpm)を加えてさらに16時間、4℃でインキュベートした。プレートを3回洗浄し、個々のウェルを切り取り、ガンマ−カウンターで計測した。陰性のコントロール値よりも少なくとも5倍高いカウント数のあるサンプルを陽性とした(表6参照)。5種の陽性クローンを選択し、以下の検討のためにサブクローン化し、特徴づけられた。すべてのクローンはIgG1アイソタイプであった。
【0161】
表6にIFNAB−BPに対するモノクローナル抗体を産生するクローン類を示す。
【0162】
【表6】
Figure 0003670045
【0163】
実施例16
モノクローナル抗体を用いるIFNAB−BPのアフィニティクロマトグラフィー
IFNAB−BPに対する抗体をアフィニティクロマトグラフィーによりIFNAB−BPの精製に利用した。この実施例では、モノクローナル抗体番号5.73をアフィニティクロマトグラフィーに用いた。ハイブリドーマ番号5.73から分泌されるモノクローナル抗体を含有する腹水を50%飽和で硫安沈殿することにより精製し、PBSに対して充分に(extensively)透析した。製造者らによって特定されたように、1mlのアフィゲル(Affigel)10(バイオ−ラッド(Bio-Rad)社製、米国)に対して約10mgのイムノグロブリンが結合した。
【0164】
250mlのヒト尿タンパク質(粗尿250リットルに対応する)を、4℃、流速0.25ml/分で0.5mlの抗IFNAB−BP抗体のカラムにかけた。タンパク質が洗浄液中に検出されなくなるまで、カラムをPBSで洗浄した。IFNAB−BPは、25mMクエン酸緩衝液(pH2.2)(8×1カラム体積画分)で溶出され、すぐに1M Na2CO3で中和された。溶出された画分をSDS−PAGEにかけ、銀染色分析をしたところ、分子量40,000の主なバンドがみられた。この調製物のさらなる精製は、サイズ排除クロマトグラフィーによりえられた。
【0165】
実施例17
IFNAB−BPIIのELISA試験
マイクロタイタープレート(ダイナテック(Dynatech)社製またはマキシソーブ(Maxisorb)、ヌンク(Nunc)社製、デンマーク国)に抗IFNAB−BPモノクローナル抗体番号46.10(Ig画分、120μl/ウェル、PBS中に10μg/ml含有)を一晩、4℃でコーティングした。プレートを、BSA(0.5%)、トウィーン20(0.05%)およびNaN3(0.02%)を含有するPBS(ブロッキング溶液)で洗浄し、同じ溶液で一晩37℃でブロッキングを行なった。試験されるサンプルを0.1%NP40および0.65M NaClを含有するブロッキング溶液で連続的に倍数希釈し(1:4から出発)、4時間、37℃でウェル(100μl/ウェル)に加えた。つぎに、0.05%トウィーン20を含有するPBS(PBS/トウィーン)でプレートを3回洗浄し、ウサギ抗IFNAB−BPII血清(1:1000 NaN3を含有しないブロッキング溶液、100μl/ウェル)を加え、さらに一晩4℃でインキュベーションした。プレートをPBS/トウィーン(100μl/ウェル)で3回洗浄し、西洋ワサビペルオキシダーゼが接合したヤギ抗ウサギ抗体(HRP、ジャクソン ラブス、1:10,000PBS/トウィーン中、100μl/ウェル)を2時間、室温で加えた。プレートを3回PBS/トウィーンで洗浄し、各ウェルに100μlの新しく調製したABTS(2,2´−アジノ−ビス(3−エチルベンズチアゾリン−6−硫酸)、シグマ社製、10mg、6.4mlのH2O、2.2mlの0.2M Na2HPO4、1.4mlの0.2Mクエン酸、1μlのH22)を基質として加えることにより発色させた。30分間発色させ、0.2Mクエン酸を100μl/ウェル加えることにより反応を停止した。プレートを自動ELISAリーダーを用いて405nmで、非特異的リーディングに対しては630nmで読んだ。この検定法の下の検出限界は30pg/mlであった(図10参照)。
【0166】
参考文献
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【0167】
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【0217】
【発明の効果】
本発明によれば、IFNAB−BPI、IFNAB−BPII、それらの前駆体、ムテイン体、融合タンパク質、機能的誘導体および活性画分ならびに該結合タンパク質の塩から選択されるIFN−α/β結合タンパク質、それらをコードするDNA分子および製造法、それらを含有する医薬組成物、それらに対する抗体、それらを発現しうる複製可能な発現ビヒクルならびに該ビヒクルで形質転換された宿主細胞を提供することができる。
【0218】
【配列表】
Figure 0003670045
【0219】
Figure 0003670045
【0220】
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【0221】
Figure 0003670045
【0222】
Figure 0003670045
【0223】
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【0224】
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【0225】
Figure 0003670045
Figure 0003670045
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【図面の簡単な説明】
【図1】IFNAB−BPIとIFNAB−BPIIのクローニング計画を示す。
(a)中列
尿由来の分子量40,000のIFNAB−BPからえられた内部のCNBrペプチド(27アミノ酸残基、cb7)の配列(配列番号2)である。
上列および下列
上列には合成センスを、下列にはアンチセンスを示す。
(b)前記センスおよびアンチセンスプライマーを用いてえられたPCR産物のアガロースゲル電気泳動の結果を示す。
(c)上列
101bpのPCR産物のpBluescriptクローンからえられた、配列の非変性部分を示す。
下列
えられた非変性DNA配列のペプチドcb7(残基9〜20)の配列の一部である予測された配列への翻訳の結果を示す。
【図2】IFNAB−BPIのcDNAを有するクローンq10のcDNAおよび翻訳されたポリペプチドの配列(配列番号6)を示す。
【図3】IFNAB−BPIおよびIFNAB−BPIIの配列に共通する特異的なプローブを用いたノーザンブロッティングによるmRNAの検出を示す。
【図4】IFNAB−BPIに相当する完全な1.5kb cDNAクローンのヌクレオチドおよびアミノ酸配列(配列番号7)を示す。
【図5】IFNAB−BPIIに相当する4.5kb cDNAクローンの部分的なヌクレオチドおよびアミノ酸配列(配列番号8)を示す。
【図6】IFNAB−BPIの細胞外の、リガンド結合ドメインの発現のためのホ乳類の発現ベクターの構築を示す。
(a)IFNAB−BPIの細胞外の、リガンド結合ドメインをコードするDNAをPCRによって調製するために用いられるセンスおよびアンチセンスの合成オリゴヌクレオチドを示す。
(b)前記センスおよびアンチセンスプライマーならびにクローンq10のDNAを用いて作製された850bpまでのPCR産物のアガロースゲル電気泳動の結果を示す。
(c)可溶性IFNAB−BPI(sIFNAB−BPI)を産生するためのホ乳類の発現ベクターであるpEF−BOS−sIFNAB−BPIの構造を示す。
【図7】IFNAB−BPIおよびIFNARの種々の細胞における発現を示す。
【図8】種々の宿主細胞に対する125I−IFN−α2の結合を示している。
(a)IFNAB−BPIを発現するNIH−3T3細胞(クローン369.11、黒四角で示す)およびIFNAB−BPIとIFNARの両者を発現する細胞(クローン508.12、黒丸で示す)に対して125I−IFN−α2の結合が飽和することと、IFNARのみを発現する細胞(クローン470.6、黒三角で示す)に対して125I−IFN−α2の結合が生じないことを示す。
(b)前記細胞に対する125I−IFN−α2結合をスキャッチャード分析したものである。
【図9】尿由来のIFNAB−BPIIのIFN−α2に対する親和性を測定するBIAコアシステムによる実験(IFNAZKA、XLS)の結果をまとめたものである。
【図10】尿由来のIFNAB−BPIIのELISAの結果を示す。

Claims (12)

  1. (a)配列番号6で示されるアミノ酸配列を含むIFNAB−BPI、
    (b)配列番号8で示されるアミノ酸配列を含むIFNAB−BPII、および
    (c)(a)または(b)のタンパク質の前駆体または融合タンパク質
    から選ばれる、IFN−α/β結合タンパク質をコードするDNA分子。
  2. 請求項1記載のDNA分子の転写産物であるmRNA分子。
  3. 翻訳の際にIFNAB−BPI前駆体を提供する約1.5kbのmRNA分子、および翻訳の際にIFNAB−BPIIを提供する約4.5kbのmRNA分子から選ばれる請求項2記載のmRNA分子。
  4. 請求項1記載のDNA分子からなる複製可能な発現ビヒクル。
  5. さらに、G−CSF3’UTR、hEF1αプロモーターおよびSV40oriを含む、請求項4記載の複製可能な発現ビヒクル。
  6. 請求項4または5記載の発現ビヒクルで形質転換された宿主細胞。
  7. 形質転換された宿主細胞が原核宿主細胞である請求項6記載の宿主細胞。
  8. 形質転換された宿主細胞が真核宿主細胞である請求項6記載の宿主細胞。
  9. 真核宿主細胞がサルCOS細胞である請求項8記載の宿主細胞。
  10. 配列番号6で示されるアミノ酸配列を含むIFNAB−BPI、または該IFNAB−BPIの前駆体もしくは融合タンパク質から選ばれるIFN−α/β結合タンパク質、またはその塩。
  11. 成熟タンパク質である請求項10記載のIFN−α/β結合タンパク質、またはその塩。
  12. 請求項10または11記載のIFN−α/β結合タンパク質の製造法であって、請求項6、7、8または9記載の宿主細胞を培養し、前記IFN−α/β結合タンパク質を回収することからなる、前記IFN−α/β結合タンパク質の製造法。
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