JP3669447B2 - マスキング治具 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、マスキング治具に関し、より詳細には、背面へ回り込んだ塗料ミストが被塗装物の開口部内面に付着するのを防止するマスキング治具に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車のフロントバンパーに見られるような、一部に開口部を有する被塗装物に対して、その開口部を除く前面全体に塗装を施すに当たっては、実開昭62−190661号公報や実開平2−61465号公報に見られるように、その開口部を覆うようなマスキング治具が用いられる。
【0003】
ところが、自動車のバンパーを塗装する場合には、前後のバンパーを下から支えるようにして搬送ハンガーにより塗装ブース内へ搬送し、ここで、これらの前面に塗料を吹付けるようにして同時に塗装するため、バンパーWの背面に回り込んだ一部の塗料ミストが、開口部の内面に設けたラジエータグリル等の表面に付着して汚染させてしまうといった不都合が発生する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明はこのような問題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、開口部の内面に塗料ミストを付着させることのない新たなマスキング治具を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明はこのような課題を達成するために、非塗装面側が解放され、かつ巾方向中央部に塗装面側から段部を介して上記非塗装面側へ筒状をなした囲撓壁が延設され、上記囲撓壁によって囲まれた長手方向に沿う内部に開口部を有し、上記開口部内に複数の横桟を備えたバンパーに適用するマスキング治具であって、上記塗装面側の上部開口部を囲む段部に貼着して上記上部開口部を覆う第1のマスキング部材と、上記非塗装面側に突出する開口部周壁に被嵌して上記非塗装面側に突出する上記開口部を覆う第2のマスキング部材とから構成されている
【0006】
【実施例】
そこで以下に本発明の実施例について説明する。
図1乃至図3は、自動車のフロントバンパー用として構成した本発明の一実施例をなすマスキング治具を示したものである。
【0007】
はじめに、このマスキング治具10が適用されるフロントバンパーWの構造について説明すると、ウレタン樹脂等によって一体的に形成されたフロントバンパーWには、その巾方向中央部に前面側aから、段部bを介して裏面側へ浅い筒形をなした囲撓壁cが延設され、この囲撓壁cによって囲まれた、バンパーWの長手方向に沿う内部をエア供給用の開口部dとする一方、この開口部d内には、ラジエータグリルとしての断面J字形をなす2本の横桟e、eと、4本の縦桟f‥‥が張り渡されている。
【0008】
これに対して図中符号1は、フロントバンパーWの前面側aから開口部dを覆う第1のマスキング部材で、図3に示したように、このマスキング部材1は、薄いフィルム状をなしていて、開口部dを囲む段部bに接着剤を介してこの周縁部2、2を貼着することにより、開口部dを被覆するように構成されている。
【0009】
他方、図中符号10は、開口部dを非塗装面側から覆う第2のマスキング部材で、この第2のマスキング部材本体11は、フロントバンパーWの非塗装面側から上記した囲撓壁cに被せる容器型として形成され、さらにこの内部には、図2に示したように、2本の横桟e、eの間に入り込んでこれらと弾性的に係合する一対のV字型をなす弾性保持板12が長手方向に間隔をおいて立設されている。
【0010】
なお、図中符号17は、フロントバンパーWを下から支えて塗装ブースへ搬送する搬送用ハンガーを示している。
【0011】
このように構成された実施例において、はじめに、塗装を施す前のフロントバンパーWに対し、図1に示したように、その前面側aから開口部dを囲む段部bに第1のマスキング部材1の周縁2、2を貼着するようにして開口部dを覆う。
【0012】
そしてつぎに、フロントバンパーWの裏面、つまり非塗装面側から、その中央の囲撓壁cに容器型の第2のマスキング部材10を当接して、これを裏面側から押圧すると、V字型をした一対の弾性保持板12は、図2に示したように、1番目と2番目及び3番目と4番目の各縦桟f、fの間で、2つの横桟e、eの間に嵌入し、これらを離間させるように変形させつつ、自らも窄むように変形してこれらのあいだを通過し、再びその弾性により拡開して開口部を塞ぐようにこの本体11を囲撓壁cに固定する。
【0013】
したがって、このように前後からマスキング部材1、10を取付けたフロントバンパーWを搬送用ハンガー17により塗装ブースに送り込んで塗装ガンによる塗装を施すと、前面の開口部はもとより、この塗装過程で裏面に回り込んだ塗料ミストも開口部dに浸入するのが防がれて、ラジエータグリル等への付着を未然に抑えることができる。
ところで、図4に示した実施例は、ラジエータグリルが取付けられる前のフロントバンパーWや、異形のラジエータグリルを有するフロントバンパーWにも取付け得るようにしたもので、この実施例における第2のマスキング部材20には支持板を設けない代りに、囲撓壁cに嵌合した部材本体21の周縁24を粘着テープ26によって止着するようにしたものである。
【0014】
なお、以上は自動車に装着するフロントバンパーWの例によって本発明を説明したものであるが、非塗装面側が開放され、かつ塗装内側から非塗装面側に貫通する開口部が設けられているような、他の被塗装物に対しても本発明を適用することができる。
【0015】
【発明の効果】
以上述べたように本発明によれば、塗装面側から開口部を第1のマスキング部材で覆うとともに、非塗装面側から開口部を第2のマスキング部材で覆うようにしたので、塗装処理の過程で、解放された非塗装面側へ回り込んだ塗料ミストが開口部内に入り込んだ塗料ミストが開口部に入り込んでその内部を汚染するといったマスキング不良を未然に抑えて、被塗装物表面へ常に良好な塗装処理を施すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】フロントバンパーWに装着した状態での本発明の一実施例を示すマスキング治具の側面図である。
【図2】同装着状態を上部から示した図である。
【図3】非塗装状態での同上治具の側面図である。
【図4】本発明の他の実施例をなすマスキング治具の側面図である。
【符号の説明】
1 第1のマスキング部材
10、20 第2のマスキング部材
12 弾性部材よりなる保持板
W フロントバンパー
a 塗装面
b 段部
d 開口部
e 横桟
f 縦桟

Claims (3)

  1. 非塗装面側が解放され、かつ巾方向中央部に塗装面側から段部を介して上記非塗装面側へ筒状をなした囲撓壁が延設され、上記囲撓壁によって囲まれた長手方向に沿う内部に開口部を有し、上記開口部内に複数の横桟を備えたバンパーに適用するマスキング治具であって、
    上記塗装面側の上部開口部を囲む段部に貼着して上記上部開口部を覆う第1のマスキング部材と、
    上記非塗装面側に突出する開口部周壁に被嵌して上記非塗装面側に突出する上記開口部を覆う第2のマスキング部材とからなるマスキング治具。
  2. 上記第2のマスキング部材に、複数の上記横桟の間に弾性的に係合する保持部材を設けたことを特徴とする請求項1記載のマスキング治具。
  3. 上記第2のマスキング部材の周縁部上記非塗装面側に突出する開口部周壁に止着する粘着テープを備えたことを特徴とする請求項1記載のマスキング治具。
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