JP3669068B2 - 大流量アクチュエータを備えた油圧回路 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、大型構造物の疲労試験などに用いられる高速駆動可能な大流量アクチュエータを備えた油圧回路に関し、とくに大流量アクチュエータと、この大流量アクチュエータよりも消費流量が小さい小流量アクチュエータとを備えた油圧回路に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、大型構造物を繰り返し負荷してその疲労強度を測定するための疲労試験機あるいは地震シュミレーション装置が知られている。このような試験機や装置においては、複数のアクチュエータを有する油圧回路が用いられている。このような油圧回路は、複数のアクチュエータを1つの油圧源から供給される圧油にて駆動すべく、複数のアクチュエータを直列に接続してなるものであり、各アクチュエータへの圧油の流量を制御することにより、各アクチュエータの駆動を制御している。また、このような油圧回路においては、高速単発試験を目的とする大型かつ高速の大流量アクチュエータを備える場合がある。このような大流量アクチュエータはその流量が1000l/min程度あり、流量が100l/min程度である小流量のアクチュエータと比較して、流量が5〜10倍程度あるものである。そして、このような大流量アクチュエータと小流量アクチュエータとを油圧源から直列に接続して油圧回路を構成している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したような大流量アクチュエータを備えた油圧回路においては、小流量アクチュエータの駆動中に大流量アクチュエータを駆動すると、大量の圧油が大流量アクチュエータに供給されるため、小流量アクチュエータの圧油送り側の油圧が低下し、これにより小流量アクチュエータに供給される圧油が一時的に減少して、小流量アクチュエータの駆動が不安定なものとなる。また、小流量アクチュエータの戻り側においても、大流量アクチュエータを駆動すると背圧が一時的に上昇するため、小流量アクチュエータから排出される圧油の流量が一時的に小さくなり、送り側の圧油の圧力が一時的に上昇する。そしてこの背圧の上昇によっても小流量アクチュエータの駆動が不安定なものとなる。
【0004】
本発明の目的は、小流量アクチュエータの駆動中に大流量アクチュエータを駆動しても、小流量アクチュエータを安定して駆動することができる大流量アクチュエータを備えた油圧回路を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
一実施の形態を示す図1を参照して説明すると、請求項1の発明は、油圧源6から供給される圧油により駆動する少なくとも1つの大流量アクチュエータ7と、圧油の送り側11Aが大流量アクチュエータ7の圧油の送り側と接続され、圧油の戻り側11Bが大流量アクチュエータ7の圧油の戻り側と接続され、油圧源2から供給される圧油により駆動する少なくとも1つの小流量アクチュエータ9とを備えた油圧回路に適用される。そして、流量アクチュエータ9の圧油の送り側11Aには、圧油不足時に小容量アクチュエータ9に供給する圧油を蓄圧する第1のアキュムレータ13と、第1のアキュムレータ13に蓄圧した圧油が油圧源側に逆流しないようにする第1のチェック弁12とを設けるとともに、小流量アクチュエータ9の圧油の戻り側11Bには、その戻り側11Bで発生する背圧を吸収する第2のアキュムレータ15と、大容量アクチュエータ7の戻り側の圧油が第2のアキュムレータ15に流入して蓄圧されないようにする第2のチェック弁14とを設けたことを特徴とする。
【0006】
請求項1の発明によれば、小流量アクチュエータ9のみを駆動し大流量アクチュエータ7を駆動していない状態においては、小流量アクチュエータ9の送り側11Aに接続されたアキュムレータ13に圧油が蓄圧される。そして、大流量アクチュエータ7を駆動すると小流量アクチュエータ9の送り側11Aの圧油の流量が低下しようとするが、安全回路のチェック弁12により小流量アクチュエータ9の送り側11Aからの圧油の流出が防止され、かつ小流量アクチュエータ9には第1のアキュムレータ13から圧油が供給される。一方、小流量アクチュエータ9の戻り側11Bにおいては背圧が作用するが、チェック弁14により小流量アクチュエータ9の戻り側11Bへの圧油の流入が防止されるとともに、第1のアキュムレータ13から小流量アクチュエータ9に供給されて小流量アクチュエータ9から排出される圧油は戻り側に接続された第2のアキュムレータ15に吸収される。
【0007】
なお、本発明の構成を説明する上記課題を解決するための手段の項では、本発明を分かり易くするために発明の実施の形態の図を用いたが、これにより本発明が実施の形態に限定されるものではない。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1は本発明に係る大流量アクチュエータを備えた油圧回路の実施の形態の構成を示す回路図である。図1に示すように、本実施の形態に係る油圧回路1は、油圧ポンプ2、油圧ポンプ2を駆動するモータ3、タンク4およびリリーフ弁5とからなる油圧源6と、大流量アクチュエータ7と、大流量アクチュエータ7に接続された大流量サーボ弁8と、小流量アクチュエータ9と、小流量アクチュエータ9に接続された小流量サーボ弁10と、小流量アクチュエータ9の送り側の管路11Aに接続された、小流量サーボ弁10への圧油の流入を許容しかつ小流量サーボ弁10からの圧油の流出を禁止する第1のチェック弁12と、同様に送り側の管路11Aのチェック弁12と小流量サーボ弁10との間に接続され、送り側管路11Aに供給される圧油を蓄圧する第1のアキュムレータ13と、小流量アクチュエータ9の戻り側の管路11Bに接続された、小流量サーボ弁10への圧油の流入を禁止しかつ小流量サーボ弁10からの圧油の流出を許容する第2のチェック弁14と、同様に戻り側の管路11Bのチェック弁14とサーボ弁10との間に接続され、戻り側の管路11Bに小流量アクチュエータ9から排出される圧油を蓄圧する第2のアキュムレータ15とからなる。また、第1のアキュムレータ13と戻り側管路11Bの第2のチェック弁14の下流側との間にはシャットオフ弁16が接続されている。
【0009】
ここで、大流量アクチュエータ7はその駆動時において1000l/min程度の圧油を消費するものであり、小流量アクチュエータ9はその駆動時において大流量アクチュエータ7の1/10〜1/5程度の圧油(本実施の形態においては100l/min)を消費するものである。また、リリーフ弁5により大流量アクチュエータ7および小流量アクチュエータ9の最大圧力が定められるものである。さらに、シャットオフ弁16は、通常の動作時においてはa側に切り換えられているが、油圧源6の停止時においてはb側に切り換えられる。
【0010】
次いで、本実施の形態の動作について説明する。
まず、小流量アクチュエータ9のみを駆動する場合について説明する。油圧源6を駆動すると、油圧源6から排出された圧油は、小流量アクチュエータ9の送り側管路11Aに供給され、第1のチェック弁12および小流量サーボ弁10を経て小流量アクチュエータ9に供給され、これにより小流量アクチュエータ9が駆動する。この際、第1のアキュムレータ13には、送り側管路11Aに供給される圧油の流量に応じた圧油が蓄圧される。そして、小流量アクチュエータ9から排出された圧油は戻り側管路11Bに供給され、小流量サーボ弁10および第2のチェック弁14を経て油圧源6のタンク4に排出される。なお、この際戻り側管路11Bに排出される圧油は、その流出が何等妨げられることがないため、第2のアキュムレータ15には圧油は蓄圧されない。
【0011】
この状態において、大流量アクチュエータ7を駆動すると、大流量アクチュエータ7は小流量アクチュエータ9と比較して消費する圧油の量が大きく、駆動開始直後は定常時の流量に比べて大流量が流れるため、管路分岐点11Dの流速が速くなり、小流量アクチュエータ9の送り側管路11Aの圧油の油圧が低下しようとする。しかしながら、本実施の形態においては、送り側管路11Aに第1のチェック弁12が設けられているため、小流量アクチュエータ9の送り側管路11Aからの圧油の流出が阻止される。また、第1のアキュムレータ13には圧油が蓄圧されており、油圧源6から供給される圧油量が一時的に低減しても、小流量アクチュエータ9には第1のアキュムレータ13の容量に応じた圧油が供給されるため、小流量アクチュエータ9はその駆動が継続される。
【0012】
一方、小流量アクチュエータ9の戻り側管路11Bにおいても、大流量アクチュエータ7を駆動すると管路分岐点11Cの背圧が一時的に上昇するため、小流量アクチュエータ9から排出される圧油の流量が一時的に小さくなり、戻り側管路11Bの圧油の圧力が一時的に上昇する。しかしながら、本実施の形態においては、戻り側管路11Bに第2のチェック弁14が設けられているため、これにより戻り側管路11Bから小流量アクチュエータ9への圧油の流入が阻止される。この際、第1のアキュムレータ13から小流量アクチュエータ9へ圧油が供給されるため、小流量アクチュエータ9から戻り側管路11Bへ圧油が排出されるが、この圧油は第2のアキュムレータ15に吸収されるので、小流量アクチュエータ9の戻り側に圧力が立つことが防止されることとなる。したがって、大流量アクチュエータ7を駆動した場合においても、小流量アクチュエータ9は通常と何等変わらない状態で駆動することができる。
【0013】
なお、大流量アクチュエータ7が定常状態となればその流量も定常流量となり、小流量アクチュエータ9に供給される圧油量も通常駆動時と同様となるため、小流量アクチュエータ9は通常時と同様に駆動されることとなる。
【0014】
そして、油圧源6の駆動を停止することにより大流量アクチュエータ7および小流量アクチュエータ9の駆動は停止する。この際、第1のアキュムレータ13は圧油が蓄圧された状態であるが、油圧源6の駆動を停止すると、シャットオフ弁16がb側に切り換えられるため、第1のアキュムレータ13に蓄圧された圧油は、シャットオフ弁16を経て油圧源6のタンク4に排出されることとなる。したがって、次の起動時にアキュムレータ13の蓄圧によって小流量アクチュエータ9が作動するおそれがない。
【0015】
このように、本実施の形態においては、小流量アクチュエータ9の駆動中に大流量アクチュエータ7を駆動した場合においても、小流量アクチュエータ9は通常と何ら変わらない状態で駆動することができるため、小流量アクチュエータ9を安定して駆動することができ、これにより小流量アクチュエータ9の駆動が不安定になることによるシステムへの悪影響を防止することができる。
【0016】
なお、上記実施の形態においては、大流量アクチュエータ7および小流量アクチュエータ9を1つのみ設けることにより油圧回路を構成しているが、これらのアクチュエータをそれぞれ複数設けてもよい。
【0018】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明によれば、小流量アクチュエータの駆動中に大流量アクチュエータを駆動しても、小流量アクチュエータは通常と変わらない状態で安定して駆動することができるため、小流量アクチュエータが駆動するシステムの駆動に悪影響を及ぼすことをなくし、本発明の油圧回路を用いた試験機などの駆動を安定して行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る油圧回路の回路図
【符号の説明】
1 油圧回路
6 油圧源
7 大流量アクチュエータ
9 小流量アクチュエータ
11A 送り側管路
11B 戻り側管路
12,14 チェック弁
13,15 アキュムレータ
16 シャットオフ弁
Claims (1)
- 油圧源から供給される圧油により駆動する少なくとも1つの大流量アクチュエータと、
圧油の送り側が前記大流量アクチュエータの圧油の送り側と接続され、圧油の戻り側が前記大流量アクチュエータの圧油の戻り側と接続され、前記油圧源から供給される圧油により駆動する少なくとも1つの小流量アクチュエータとを備えた油圧回路において、
前記小流量アクチュエータの前記圧油の送り側には、圧油不足時に前記小容量アクチュエータに供給する圧油を蓄圧する第1のアキュムレータと、前記第1のアクチュエータに蓄圧した圧油が前記油圧源側に逆流しないようにする第1のチェック弁とを設けるとともに、
前記小流量アクチュエータの前記圧油の戻り側には、その戻り側で発生する背圧を吸収する第2のアキュムレータと、前記大容量アクチュエータの戻り側の圧油が前記第2のアキュムレータに流入して蓄圧されないようにする第2のチェック弁とを設けたことを特徴とする大流量アクチュエータを備えた油圧回路。
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Applications Claiming Priority (1)
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|---|---|---|---|
| JP22880196A JP3669068B2 (ja) | 1996-08-29 | 1996-08-29 | 大流量アクチュエータを備えた油圧回路 |
Publications (2)
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