JP4673582B2 - ポンプ水車の運転制御装置および運転制御方法 - Google Patents

ポンプ水車の運転制御装置および運転制御方法 Download PDF

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Description

本発明は揚水運転から発電運転に切り換えるポンプ水車の運転制御装置およびその運転制御方法に関する。
近年の電力自由化に伴い、揚水発電所の重要性が見直されつつある。それは電力の売買において、電力の質的価値に目が向けられるようになってきたためである。電力系統を安定に保つためには、急激な負荷変動があっても、これに電力供給を俊敏に対応させる必要がある。このように急激な負荷変動にどれだけ俊敏に対応できるかで、電力の売買価格に差がつき、俊敏に対応できる方の電力の方が高く販売できることは当然のことである。
ポンプ水車は揚水運転で余剰電力を吸収し、発電運転でその電力を放出するように運用されているため、ほぼ定格容量の2倍の電力の調整が可能である。この電力を高品質にし、どれほど多くの利益を生み出せるかは、いかに短時間に揚水運転から発電運転に移行できるかに掛かっていると言っても過言ではない。
従来、揚水運転状態から発電運転状態に切り換える場合、ポンプ水車の安全面重視の観点から、揚水方向でガイドベーンを全閉して通常に停止し、その後通常の水車方向起動を行っていたので、その切り換えに数分以上掛かっていた(例えば特許文献1参照)。
また従来、揚水停止時にガイドベーンを小開度に保持してポンプ水車を急速停止させ、そのまま発電運転に移行させる所謂クイックチェンジが試みられているが、水圧脈動の増加や過渡的流体力、振動の発生などにより、水車本体や軸受部などに問題が生じ、このクイックチェンジ方法で安全かつ確実に実施された例は今のところない。
特開平4−279772号公報
本発明の目的は、ポンプ水車に発生する軸振れ・振動・水圧脈動等を抑制して安全且つ短時間に揚水運転から発電運転に移行できるようにしたポンプ水車の運転制御装置およびその運転制御方法を提供することにある。
上記の目的を達成するため、請求項1に係るポンプ水車の運転制御装置の発明は、水圧管とドラフトチューブ間の流体通路に設けられ、上カバーおよび下カバー間にランナを回転自在に収容すると共に、主軸を介して発電電動機に結合されたポンプ水車と、ドラフトチューブ給気弁を有しドラフトチューブに圧縮空気を供給するためのドラフトチューブ給気装置と、上カバー給気弁を有しランナ背面と上カバーとにより形成された外側背圧室に圧縮空気を供給するための上カバー給気装置と、前記ドラフトチューブまたは前記上カバーの振動を監視する振動検出手段と、前記ドラフトチューブ内の水圧脈動または外側背圧水圧脈動を監視する水圧脈動検出手段と、前記主軸の軸振れを監視する軸振れ検出手段と、揚水運転から発電運転への移行時の低回転速度領域において、前記振動検出手段、水圧脈動検出手段および軸振れ検出手段の出力信号を入力し、いずれかの信号がそれぞれ予め設定した規定値を越えたとき、前記ドラフトチューブ給気弁または上カバー給気弁を開制御して前記ドラフトチューブ内または上カバーとランナ間の外側背圧室に圧縮空気を供給する制御装置と、を備えたことを特徴とする。
また、請求項2に係るポンプ水車の運転制御方法の発明は、水圧管とドラフトチューブ間の流体通路に設けられ、上カバーおよび下カバー間にランナを回転自在に収容すると共に、主軸を介して発電電動機に結合されたポンプ水車と、ドラフトチューブ給気弁を有しドラフトチューブに圧縮空気を供給するためのドラフトチューブ給気装置と、上カバー給気弁を有しランナ背面と上カバーとにより形成した外側背圧室に圧縮空気を供給するための上カバー給気装置と、前記ドラフトチューブまたは前記上カバーの振動を監視する振動監視手段と、前記ドラフトチューブ内の水圧脈動または外側背圧水圧脈動を監視する水圧脈動監視手段と、前記主軸の軸振れを監視する軸振れ監視手段と、これら振動監視手段、水圧脈動監視手段および軸振れ監視手段の出力信号を入力し、いずれかの監視信号がそれぞれ予め設定した規定値を越えたとき前記ドラフトチューブ給気弁または上カバー給気弁を開制御する制御装置とを備えたポンプ水車の運転制御方法において、運転切換え指令に基づき、揚水運転時にガイドベーンを予定の小開度到達まで閉動作させ、予定の小開度到達後はその開度状態を維持する第1の工程と、このガイドベーンの閉動作後、入口弁を全開状態から予定の小開度まで閉動作させる第2の工程と、この入口弁の閉動作後、ポンプ水車に結合された発電電動機を電力系統から解列した後、回転方向が反転する第3の工程と、ポンプ水車の回転方向を揚水運転方向から発電運転方向に切換る際、前記入口弁の開度を発電起動開度にまで開く第4の工程と、発電電動機の回転速度が第1の規定速度に達すると前記入口弁を開動作させ発電電動機の回転速度を上昇させる第5の工程と、前記第3の工程から第5の工程との間で軸振れ、外側背圧室の水圧脈動あるいはドラフトチューブの水圧脈動、上カバーまたはドラフトチューブの振動のいずれかが予定のレベルを越えたとき、前記ドラフトチューブ給気弁または上カバー給気弁を開制御ドラフトチューブまたは上カバーもしくはその双方に空気が圧縮されるときのクッション作用が生ずる程度の量の圧縮空気を供給することを特徴とする。
これらの発明によれば、揚水運転から発電運転への移行時の低回転速度領域において、水車の軸振れ、振動および水圧脈動等が発生した場合、ドラフトチューブ等へ圧縮空気を給気し、この空気が圧縮されるときのクッション作用により水車の軸振れ、振動および水圧脈動を抑制するので、揚水運転から発電運転への移行時間を短時間に且つ安全に行うことができる。
また、請求項3記載のポンプ水車の運転制御方法の発明は、水圧管とドラフトチューブ間の流体通路に設けられ、上カバーおよび下カバー間にランナを回転自在に収容すると共に、主軸を介して発電電動機に結合されたポンプ水車と、ドラフトチューブ給気弁を有しドラフトチューブに圧縮空気を供給するためのドラフトチューブ給気装置と、上カバー給気弁を有しランナ背面と上カバーとにより形成された外側背圧室に圧縮空気を供給するための上カバー給気装置と、前記ドラフトチューブまたは前記上カバーの振動を監視する振動検出手段と、前記ドラフトチューブ内の水圧脈動または外側背圧水圧脈動を監視する水圧脈動検出手段と、前記主軸の軸振れを監視する軸振れ検出手段と、これらの振動検出手段、水圧脈動検出手段および軸振れ検出手段の出力信号を入力し、いずれかの信号がそれぞれ予め設定した規定値を越えたとき、前記ドラフトチューブ給気弁または上カバー給気弁を開制御する制御装置とを備えたポンプ水車の運転制御方法において、運転切換え指令に基づき、揚水運転時にガイドベーンを予定の小開度到達まで閉動作させ、予定の小開度に到達した後はその開度状態を維持する第1の工程と、このガイドベーンの閉動作後、入口弁を全開状態から予定の小開度まで閉動作させる第2の工程と、この入口弁の閉動作後、ポンプ水車に結合された発電電動機を電力系統から解列した後、回転方向が反転する第3の工程と、ポンプ水車の回転方向を揚水運転方向から発電運転方向に切換る際、前記入口弁の開度を発電起動開度にまで開く第4の工程と、発電電動機の回転速度が第1の規定速度に達すると前記入口弁を開動作させ発電電動機の回転速度を上昇させる第5の工程と、前記第3の工程から第5の工程までの間で軸振れ、外側背圧室の水圧脈動あるいはドラフトチューブの水圧脈動、上カバー振動またはドラフトチューブ振動のいずれもが予定のレベル以下の場合、軸トルクが所定のレベル内に収まる範囲でガイドベーンを開制御させることを特徴とする。
この発明によれば、揚水運転から発電運転への低回転速度領域において、ポンプ水車の軸振れ、振動および水圧脈動が検出されない場合、ガイドベーン開度を、軸トルクが所定のレベル内に収まる範囲で開制御するので、揚水運転から発電運転への移行時間をより短時間に行うことができる。
本発明によれば、揚水運転から発電運転への移行時の低回転速度領域において、ドラフトチューブ等へ給気する圧縮空気のクッション作用によりポンプ水車の軸振れ、振動および水圧脈動を抑制することができるので、揚水運転から発電運転への移行時間を短時間に且つ安全に行うことのできるポンプ水車の運転制御装置とその運転制御方法を提供することができる。
本発明に係るポンプ水車の運転制御装置の第1の実施の形態を説明する。図1において、1はポンプ水車であり、ランナ2を上カバー3と下カバー4間に回転自在に配置し、水圧管5から入口弁6、ケーシング7を経て導かれる圧力水のエネルギーを回転エネルギーに変え、主軸8を介して図示しない発電電動機に軸結合している。ポンプ水車1が水車運転するときは、ランナ2により発電電動機を駆動して発電し、また逆に発電電動機に電気エネルギーを供給するときは、ポンプ運転し揚水する。
水圧管5から導入される圧力水は入口弁6および可動ガイドベーン9で流量調節され、ランナ2で殆どのエネルギーを消費しドラフトチューブ10を経て図示しない下池へ放流される。
前記上カバー3およびドラフトチューブ10にはそれぞれ振動監視センサー11aおよび11bを取り付けており、これらセンサーの出力は振動計12a、12bに入力され、更に図示しない制御装置へ導かれている。
また、上カバー3およびドラフトチューブ10にはこのほかにそれぞれ水圧監視センサー13a、13bも取り付けており、これらセンサーの出力は水圧脈動検出器14a,14bを経て図示しない同じ制御装置へ導かれている。そして主軸には回転速度検出プローブ15と軸トルク検出器16が設けており、回転速度検出プローブ15の出力を回転計17に入力し、そして軸トルク検出器16の出力を軸トルク計18にそれぞれ入力し、同様に図示しない制御装置に導びいている。
更に、前記ドラフトチューブ10内には、ドラフトチューブ給気タンク(給気源)19から給気できるように、中間部にドラフトチューブ給気弁20を有するドラフトチューブ給気管21によりドラフトチューブ10、ドラフトチューブ給気タンク19間を接続している。
また同様に、前記上カバー3と前記ランナ2とで形成した外側背圧室内に、上カバー給気タンク22から圧縮空気を供給できるように、中間部に上カバー給気弁23を備えた上カバー給気管24により上カバー3、上カバー給気タンク22間を接続している。
次に上記のように構成したポンプ水車の運転制御方法について説明する。
図2および図3はそれぞれ本発明の運転制御方法に係るフローチャートおよびタイムチャートである。
なお、以下の説明では発電電動機を電力系統からの解列した後の低回転数領域で水圧脈動(ΔH)がドラフトチューブおよび外側背圧室に生ずる場合を例にしている。
以下、揚水運転から発電運転への移行について、図2のフローチャートを用いて概略を説明する。まず、ステップ1で揚水運転から発電運転への切り換え指令が発令されると、ステップ2でガイドベーン9の開度を徐々に閉じて規定の小開度agsにするための閉動作に入る。
次にステップ3で入口弁6の開度を徐々に閉じて規定の小開度aisにするための閉動作に入る。次に、ステップ4において、主軸8に直結されている図示しない発電電動機を電力系統から解列する。
ステップ5では主軸の回転速度が低回転速度領域に入ってきたため、主車8の軸振れ(δ)、上カバー3の振動(V)、ドラフトチューブ10の振動(V)、外側背圧水圧脈動(ΔH)、ドラフトチューブ水圧脈動(H)などの値が予め定めた規定値以内か否かを判別する。これには前述した振動監視センサー11a,11b、振動計12a、12b、水圧監視センサー13a、13b、水圧脈動検出器14a、14b、回転プローブ15を用いて行う。いずれか一つでも規定値を越えることになればステップ6において、前述した制御装置から制御信号が出力され、ドラフトチューブ給気弁20および上カバー給気弁23が開き、給気タンク19、22から圧縮空気をドラフトチューブ10内および上カバー3とランナ2間に供給する。この空気の量は圧力水の割合からするとほんの僅かな1〜2%程度である。この空気が水中で圧縮されることによってクッション作用が働くため、振動水圧の脈動が抑制される。
その後ステップ7で、主軸7の回転方向が発電方向に切り替わると、次にステップ8において入口弁6の開度aiを規定の発電起動開度に開らく。これにより、発電電動機の回転速度は徐々に増加してゆき、ステップ9で予め規定した第1の規定速度に達すると、ステップ10で入口弁6を開動作させる。回転速度が更に上昇し、ステップ11で主軸8の回転数が第2の規定回転速度に達すると、ステップ12でガバナ制御に入り、更にステップ13で発電電動機が系統に並入し、発電運転へと移行する。
次に、図3のタイムチャートを用いてもう少し詳細に説明する。図3において、T1は揚水運転から発電運転への切り換え指令が発令された時刻を示す。この時刻T1からガイドベーン9が閉動作に入り、弁開度を徐々に閉じる。次に少し遅れて時刻T2で入口弁6が閉動作に入り、弁開度を徐々に閉じる。更に遅れて時刻T3で主軸8に直結されている発電電動機が電力系統から解列される。この解列により主軸8の回転速度が自然に降下し始める。
時刻T3´になると主軸8の回転速度はかなり低下するので、このような低回転速度領域では図4のように実際にランナへの流水の流れ込む角度が、設計点近傍からずれてしまうため、ポンプ水車に軸振れ、ドラフトチューブに振動、水圧脈動が発生する。すると、前述した振動計12a、12b水圧脈動検出器14a、14bの出力によって図示しない制御装置が動作し、ドラフトチューブ給気弁20および上カバー給気弁23を開く。これにより給気タンク19、22から圧縮空気をドラフトチューブ10内および上カバー3とランナ2間に供給する。この空気の量は圧力水の1〜2%程度である。この空気が水中で圧縮されることによってクッションとして作用するため、振動水圧の脈動を抑制する。
圧縮空気が供給されている最中の時刻T4でガイドベーン開度agが予め定めた規定の小開度agsに到達してその後維持され、次いで時刻T5で入口弁開度aiも規定の小開度aisに到達してその後維持される。時刻T6で主軸7の回転方向が発電方向に切り替わると、入口弁開度aiは規定の発電起動開度に開かれる。
これにより、発電電動機の回転速度は徐々に増加してゆき、時刻T6´になると、回転速度は低回転速度領域から脱し、実際にランナへの圧力水の流れ込む角度が図4の状態よりも改善されるため、ポンプ水車の軸振れ、振動、水圧脈動が収まる。
次に、時刻T7で回転速度が第1の規定速度に達すると入り口弁6を開動作させる。その後時刻T8で主軸7の回転速度が第2の規定回転速度に達すると、ガバナ制御に入り、並入を経て発電運転へと移行する。
このように本発明では、振動監視センサー11aおよび振動計12aによる振動検出手段でドラフトチューブ10内の水圧脈動による振動を、振動監視センサー11bおよび振動計12bによる振動検出手段で上カバーとランナの間の水圧脈動による振動をそれぞれ検出するように構成し、振動あるいは水圧脈動値が規定値を越えたことを検出した場合、ドラフトチューブ給気弁19および上カバー給気弁22を開に制御して圧力水の1〜2%程度の空気をドラフトチューブ10内および上カバー3とランナ2間に給気し、この空気をクッションとして機能させるようにしたので、ポンプ水車の軸振れ、振動および水圧脈動を有効に抑制することができる。しかも、入口弁6およびガイドベーン9の小開状態で揚水運転から発電運転に移行させることができるので、移行に要する時間を短縮することができる。
なお、以上説明した運転制御方法では、ドラフトチューブ10と上カバー3の両方に圧縮空気を供給するようにしたが、いずれか一方にのみ給気するようにしても良い。
なお、以上の説明では、水圧脈動を検出する場合であるが、水車軸振れを検出し、規定値以上の軸振れが検出されたとき、、ドラフトチューブ給気弁20、上カバー給気弁23を開いて圧縮空気を給気するようにしても良い。
図5は本発明の第2の発明に係る運転制御方法のフローチャートであり、ドラフトチューブ給気弁および上カバー給気弁を開く範囲を、回転速度がいずれの方向においても、定格回転速度の60%近傍の値以下としたことを特徴とするものである。
図6は実機のポンプ水車の回転上昇時における水圧と回転速度との関係を示したランナ外周圧のオシログラムであり、ポンプ水車の回転速度が50%を越え60%近くになると、ランナ外周圧の変動が激減していることがわかる。この第2の発明はこの現象を捉え、図5のフローチャートで示すように、解列後にステップ16で主軸8の回転速度がほぼ60%以下迄減少してきたことを確認したら、ステップ17でドラフトチューブ給気弁20、上カバー給気弁23を共に開制御してドラフトチューブ10内部、水車室3内に圧縮空気を供給し振動を抑制させる。その後回転方向を揚水方向から発電方向に切り換えた後、ステップ8で入口弁5の開度を規定の発電起動開度に制御し、徐々に回転数を上げてゆく。
そして、ステップ18で回転速度が定格値の60%以上に達したことを確認した後、ステップ19でドラフトチューブ給気弁19および上カバー給気弁22を共に開制御する。以後のステップ9から13までは図2の場合と同じである。
この発明の第2の方法によれば、振動監視手段や軸振れ監視手段等を用いることなくポンプ水車の軸振れ、振動および水圧脈動を抑制することができ、第1の方法と同様に、ガイドベーン9および入口弁6を小開状態で発電運転に移行することができる。
図7は本発明の第3の運転制御方法に係るフローチャートである。図7と図2のフローチャートとの相違しているところは、ステップ5とステップ7との間で、揚水運転から発電運転に移行する際、軸振れ、振動、水圧脈動の値がいずれも予め定めた規定値より小さい場合に規定トルク値一杯までガイドベーンを開け、運転移行時間を更に短縮するようにしたものである。
図8はこの第3の運転制御方法を説明するためのタイムチャートである。この第3の運転制御方法の場合、ガイドベーンの開度が規定の小開度agsになった時点(時刻T4)において、軸振れ、振動、水圧脈動のいずれもが規定値より小さい場合、図示しない制御装置からガイドベーンに開指令を出すようにしたものである。ただしこのときの開指令は、図から明らかなように軸トルクTが規定値を越えない範囲で最大の大きさである。なお、図8において、ガイドベーン開度の時刻T4以降の破線は第1の運転制御方法による開度と比較するため記載したものであり、その他は図2と同じなので説明を省略する。
このように、第3の発明による運転制御方法によれば、揚水運転から発電運転に移行する際、軸振れ、振動、水圧脈動が規定値より小さい場合、規定トルク値一杯までガイドベーンを開けるようにしたので、運転を移行する時間を更に短縮することができる。
本発明の実施の形態を示す構成図。 本発明による第1の運転制御方法を説明するためのフローチャート。 本発明による第1の運転制御方法を説明するためのタイムチャート。 ランナに対する圧力水の流入方向を示す図。 本発明による第2の運転制御方法を説明するためのフローチャート。 ランナ外周圧を示すオシログラム。 本発明による第3の運転制御方法を説明するためのフローチャート。 本発明による第3の運転制御方法を説明するためのタイムチャート。
符号の説明
1…ポンプ水車、2…ランナ、3…上カバー、4…下カバー、5…水圧管、6…入口弁、7…ケーシング、8…主軸、9…可動ガイドベーン、10…ドラフトチューブ、11a、11b…振動監視センサー、12a、12b…振動計、13a、13b…水圧監視センサー、14a、14b…水圧脈動検出器、15…回転プローブ、16…軸トルク検出器、17…回転計、18…軸トルク計、19…ドラフトチューブ給気タンク、20…ドラフトチューブ給気弁、21…ドラフトチューブ給気管、22…上カバー給気タンク、23…上カバー給気弁、24…上カバー給気管。

Claims (3)

  1. 水圧管とドラフトチューブ間の流体通路に設けられ、上カバーおよび下カバー間にランナを回転自在に収容すると共に、主軸を介して発電電動機に結合されたポンプ水車と、
    ドラフトチューブ給気弁を有しドラフトチューブに圧縮空気を供給するためのドラフトチューブ給気装置と、
    上カバー給気弁を有しランナ背面と上カバーとにより形成された外側背圧室に圧縮空気を供給するための上カバー給気装置と、
    前記ドラフトチューブまたは前記上カバーの振動を監視する振動検出手段と、
    前記ドラフトチューブ内の水圧脈動または外側背圧水圧脈動を監視する水圧脈動検出手段と、
    前記主軸の軸振れを監視する軸振れ検出手段と、
    揚水運転から発電運転への移行時の低回転速度領域において、前記振動検出手段、水圧脈動検出手段および軸振れ検出手段の出力信号を入力し、いずれかの信号がそれぞれ予め設定した規定値を越えたとき、前記ドラフトチューブ給気弁または上カバー給気弁を開制御して前記ドラフトチューブ内または上カバーとランナ間の外側背圧室に圧縮空気を供給する制御装置と、
    を備えたことを特徴とするポンプ水車の運転制御装置。
  2. 水圧管とドラフトチューブ間の流体通路に設けられ、上カバーおよび下カバー間にランナを回転自在に収容すると共に、主軸を介して発電電動機に結合されたポンプ水車と、ドラフトチューブ給気弁を有しドラフトチューブに圧縮空気を供給するためのドラフトチューブ給気装置と、上カバー給気弁を有しランナ背面と上カバーとにより形成した外側背圧室に圧縮空気を供給するための上カバー給気装置と、前記ドラフトチューブまたは前記上カバーの振動を監視する振動監視手段と、前記ドラフトチューブ内の水圧脈動または外側背圧水圧脈動を監視する水圧脈動監視手段と、前記主軸の軸振れを監視する軸振れ監視手段と、これら振動監視手段、水圧脈動監視手段および軸振れ監視手段の出力信号を入力し、いずれかの監視信号がそれぞれ予め設定した規定値を越えたとき、前記ドラフトチューブ給気弁または上カバー給気弁を開制御する制御装置とを備えたポンプ水車の運転制御方法において、
    運転切換え指令に基づき、揚水運転時にガイドベーンを予定の小開度到達まで閉動作させ、予定の小開度到達後はその開度状態を維持する第1の工程と、このガイドベーンの閉動作後、入口弁を全開状態から予定の小開度まで閉動作させる第2の工程と、この入口弁の閉動作後、ポンプ水車に結合された発電電動機を電力系統から解列した後、回転方向が反転する第3の工程と、ポンプ水車の回転方向を揚水運転方向から発電運転方向に切換る際、前記入口弁の開度を発電起動開度にまで開く第4の工程と、発電電動機の回転速度が第1の規定速度に達すると前記入口弁を開動作させ発電電動機の回転速度を上昇させる第5の工程と、前記第3の工程から第5の工程との間で軸振れ、外側背圧室の水圧脈動あるいはドラフトチューブの水圧脈動、上カバーまたはドラフトチューブの振動のいずれかが予定のレベルを越えたとき、前記ドラフトチューブ給気弁または上カバー給気弁を開制御ドラフトチューブまたは上カバーもしくはその双方にクッション作用が生ずる程度の量の圧縮空気を供給することを特徴とするポンプ水車の運転制御方法。
  3. 水圧管とドラフトチューブ間の流体通路に設けられ、上カバーおよび下カバー間にランナを回転自在に収容すると共に、主軸を介して発電電動機に結合されたポンプ水車と、ドラフトチューブ給気弁を有しドラフトチューブに圧縮空気を供給するためのドラフトチューブ給気装置と、上カバー給気弁を有しランナ背面と上カバーとにより形成された外側背圧室に圧縮空気を供給するための上カバー給気装置と、前記ドラフトチューブまたは前記上カバーの振動を監視する振動検出手段と、前記ドラフトチューブ内の水圧脈動または外側背圧水圧脈動を監視する水圧脈動検出手段と、前記主軸の軸振れを監視する軸振れ検出手段と、これらの振動検出手段、水圧脈動検出手段および軸振れ検出手段の出力信号を入力し、いずれかの信号がそれぞれ予め設定した規定値を越えたとき、前記ドラフトチューブ給気弁または上カバー給気弁を開制御する制御装置とを備えたポンプ水車の運転制御方法において、
    運転切換え指令に基づき、揚水運転時にガイドベーンを予定の小開度到達まで閉動作させ、予定の小開度到達後はその開度状態を維持する第1の工程と、このガイドベーンの閉動作後、入口弁を全開状態から予定の小開度まで閉動作させる第2の工程と、この入口弁の閉動作後、ポンプ水車に結合された発電電動機を電力系統から解列した後、回転方向が反転する第3の工程と、ポンプ水車の回転方向を揚水運転方向から発電運転方向に切換る際、前記入口弁の開度を発電起動開度にまで開く第4の工程と、発電電動機の回転速度が第1の規定速度に達すると前記入口弁を開動作させ発電電動機の回転速度を上昇させる第5の工程と、前記第3の工程から第5の工程までの間で軸振れ、外側背圧室の水圧脈動あるいはドラフトチューブの水圧脈動、上カバー振動またはドラフトチューブ振動のいずれもが予定のレベル以下の場合、軸トルクが所定のレベル内に収まる範囲でガイドベーンを開制御させることを特徴とするポンプ水車の運転制御方法。

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