JP3667394B2 - 易開封用包装材料、それを使用した易開封性包装用袋および易開封性包装体 - Google Patents
易開封用包装材料、それを使用した易開封性包装用袋および易開封性包装体 Download PDFInfo
- Publication number
- JP3667394B2 JP3667394B2 JP22110795A JP22110795A JP3667394B2 JP 3667394 B2 JP3667394 B2 JP 3667394B2 JP 22110795 A JP22110795 A JP 22110795A JP 22110795 A JP22110795 A JP 22110795A JP 3667394 B2 JP3667394 B2 JP 3667394B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- easy
- film
- opening
- open packaging
- heat
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Images
Landscapes
- Bag Frames (AREA)
- Packages (AREA)
- Wrappers (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、易開封用包装材料、それを使用した易開封性包装用袋および易開封性包装体に関するものであり、更に詳しくは、詰め替え用洗剤等の充填包装に適する易開封用包装材料、それを使用した易開封性包装用袋および易開封性包装体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、詰め替え用洗剤等の充填包装に適する包装用袋としては、種々のものが提案されているが、それらの一つに、最内層が線状低密度ポリエチレンとエチレン−ブテン−1共重合体のブレンド物フィルムであり、中間層が二軸延伸ポリオレフィンフィルムであり、最外層が二軸延伸ナイロンフィルムである三層積層フィルムから製造した包装用袋が提案されている(特開平5−193079号公報、特開平5−245990号公報、特開平5−278747号公報等)。
このものは、耐衝撃性と、耐環境ストレスクラッキング性に優れ、更に易開封性の良好なものであるとして提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記で提案されている包装用袋においては、開封時に包装用袋を引き裂いて易開封性を保持するためにのみ中間層が存在するものと思われるが、その中間層として使用されている二軸延伸ポリオレフィンフィルムは、赤外二色法による流れ方向の配向度MDと流れ方向と交叉する方向の配向度TDの比MD/TDが2以上であることが必要であり、このために最内層および最外層を構成するフィルムとの接着強度が弱く、時間の経過と共に層間で剥離し易くなるという問題点が存在するものである。
また、上記で提案されている包装用袋においては、包装用袋を引き裂いて易開封性を付与するためにのみ中間層が存在するものと思われるが、そのためにその分だけ製造コスト等の増加につながるものである。
ところで、詰め替え用洗剤等の充填包装に適する包装用袋としては、耐衝撃性、耐環境ストレスクラッキング性、シ−ルの安定性、保香性等の各種の重要な性能が要求され、保存安定性等に富むものでなければならず、これは逆に包装用袋の開封に際しては、その易開封性を困難にし兼ねないものである。
また、詰め替え用洗剤等の充填包装に適する包装用袋としては、その使用時に内容物を洗剤容器に移し替えなければならないものであり、そのために、包装用袋には、適度の強度、剛性等を有してその取り扱いに便利なものでなければならず、またその開封に際しては、易開封性であることが要求されるものである。
そこで本発明は、耐衝撃性、、耐環境ストレスクラッキング性、シ−ルの安定性、保香性、保存安定性、易開封性等の諸機能を充足し、その取り扱いが便利な詰め替え用洗剤等の充填包装に適する包装用袋を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記のような問題点を解決し、その目的を達成すべく鋭意研究した結果、外層として、剛性等を有する強度に優れた樹脂のフィルムを使用し、他方、内層として、ヒ−トシ−ル性を有する樹脂のフィルムを使用し、更にその外層または内層のいずれかのフィルムに、包装体になったときの最適開封位置に相当する箇所に開封用延伸テ−プを設け、而して、その両者を積層して二層からなる積層体を製造し、しかる後該積層体を使用して、その積層体のヒ−トシ−ル性を有する樹脂のフィルム面を対向させて重ね合わせてその周辺端部をヒ−トシ−ルして包装用袋を製造し、次いで該包装用袋の開口部から詰め替え用洗剤を充填し、更にその開口部をシ−ルして密閉して包装体を製造したところ、上記の技術的課題を解決し、その目的を達成することができることを見出して本発明を完成したものである。
【0005】
すなわち、本発明は、内層がヒ−トシ−ル性を有する樹脂のフィルムであり、外層が強度に優れた樹脂のフィルムである二層の積層体からなり、かつ該積層体を構成する内層または外層のいずれかのフィルムに、包装体になったときの最適開封位置に相当する箇所に開封用延伸テ−プを設けてなることを特徴とする易開封用包装材料である。
【0006】
また、本発明は、内層がヒ−トシ−ル性を有する樹脂のフィルムであり、外層が強度に優れた樹脂のフィルムである二層の積層体からなり、かつ該積層体を構成する内層または外層のいずれかのフィルムに、包装体になったときの最適開封位置に相当する箇所に開封用延伸テ−プを設けてなる易開封用包装材料であって、その内層の面を対向させて重ね合わせ、更にその周辺端部をヒ−トシ−ルしてシ−ル部を設けてなることを特徴とする易開封性包装用袋である。
【0007】
更にまた、本発明は、内層がヒ−トシ−ル性を有する樹脂のフィルムであり、外層が強度に優れた樹脂のフィルムである二層の積層体からなり、かつ該積層体を構成する内層または外層のいずれかのフィルムに、包装体になったときの最適開封位置に相当する箇所に開封用延伸テ−プを設けてなる易開封用包装材料を、その内層の面を対向させて重ね合わせ、更にその周辺端部をヒ−トシ−ルしてシ−ル部を設けた易開封性包装用袋からなり、更にその開口部から内容物を充填包装し、その開口部をシ−ルしてなることを特徴とする易開封性包装体である。
【0008】
【発明の実施の形態】
上記の本発明について以下に更に詳しく説明する。
本発明においては、剛性等を有する強度に優れた樹脂のフィルムを包装用袋を構成する基本素材とし、これに前述の詰め替え用洗剤等を充填包装する包装用袋として要求される諸機能をできるだけ保持させ、他方、開封用延伸テ−プを易開封の手段として採用し、これを上記の二層のいずれかのフィルムに設け、更に該ヒ−トシ−ル性を有する樹脂のフィルムによって製袋時のヒ−トシ−ル性を付与することによって、詰め替え用洗剤等の充填包装に適する易開封用包装材料、易開封性包装用袋および易開封性包装体を製造するものである。
【0009】
まず、上記の本発明において、内層として使用するヒ−トシ−ル性を有する樹脂のフィルムについて説明すると、かかる樹脂のフィルムとしては、熱によって溶融し相互に融着し得るものであればよく、例えば、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、ポリプロピレ、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマ−樹脂、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−プロピレン共重合体、メチルペンテンポリマ−、その他等の樹脂の一種ないしそれ以上からなる樹脂のフィルムないしシ−トを使用することができる。
そのフィルムの厚さとしては、50μm以上、更に、望ましくは、100μm以上、特に、130μmないし500μm位が望ましい。
特に、本発明において、ヒ−トシ−ル性を有する樹脂のフィルムは、強度を有する樹脂のフィルムに対して、約2ないし20倍位の厚さ、好ましくは、4ないし10倍位の厚さを有することが望ましい。
本発明においては、上記のような厚さのフィルムを使用することによって、フィルムの剛性、強度等を増し、強度に優れた樹脂のフィルムが有する物性等と相まって、包装用袋を構成したときに袋としての姿勢維持性が良好となり、消費者の詰め替え作業等が容易となり、更に流通過程で店頭での取り扱い等が便利になるという利点を有し、更には内容物の保香性等も保持するものである。
ところで、本発明においては、上記のような樹脂のフィルムの中でも、特に、内層として使用するヒ−トシ−ル性を有する樹脂のフィルムとしては、線状低密度ポリエチレンまたはエチレン−酢酸ビニル共重合体を主体とするフィルムないしシ−トを使用することが最も好ましいものである。
すなわち、上記の線状低密度ポリエチレンまたはエチレン−酢酸ビニル共重合体を主体とするフィルムは、粘着性を有することから破断の伝搬が少なく耐衝撃性を向上させるという利点があるものであり、また、内層は常時洗剤に接触していることから、耐環境ストレスクラッキング性の劣化を防止するためにも有効なものである。
また、本発明においては、線状低密度ポリエチレンまたはエチレン−酢酸ビニル共重合体に、他の樹脂をブレンドすることもでき、例えば、エチレン−ブテン共重合体等をブレンドすることにより、若干、耐熱性に劣り高温環境下ではシ−ル安定性が劣化する傾向があるものの、引き裂き性が向上し、易開封性に寄与するという利点がある。
【0010】
次に、上記の本発明において、開封用延伸テ−プについて説明すると、かかる延伸テ−プとしては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニレデン、ポリエステル、ポリアミド、ポリスチレン、酢酸セルロ−ス、ポリビニルアルコ−ル、ポリアクリルニトリル、エチレン−ビニルアルコ−ル共重合体、その他等の樹脂からなる一軸方向または二軸方向に延伸されたフィルムないしシ−トを使用し、これをテ−プ状に加工されているものを使用することができる。
その厚さは、数μmから数百μmのもの、具体的には、30μmないし300μm位、望ましくは50μmないし70μm位のものを使用することが好ましく、また、その延伸率としては、一軸方向に延伸されたものであれば、一方向に約2ないし10倍位延伸されたもの、また、二方向に延伸されたものであれば、縦方向に約2ないし10倍位、横方向に約2ないし5倍位延伸されたものを使用することができる。
また、そのテ−プの巾としては、約、3mmないし200mm位のもの、好ましくは、引き裂き性等を考慮する場合、3mmないし10mm位のものが望ましい。
【0011】
次にまた、上記の本発明において、外層として使用する剛性を有し、強度に優れた樹脂のフィルムについて説明すると、かかる樹脂のフィルムとしては、包装用袋を構成する基本素材となることから、機械的、物理的、化学的、その他等において優れた性質を有する樹脂のフィルムないしシ−トを使用することができ、具体的には、例えば、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアラミド系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリカ−ボネ−ト系樹脂、ポリアセタ−ル系樹脂、フッ素系樹脂、その他等の強靱な樹脂のフィルムないしシ−トを使用することができる。
而して、上記の樹脂のフィルムないしシ−トとしては、未延伸フィルム、あるいは一軸方向または二軸方向に延伸した延伸フィルム等のいずれのものでも使用することができる。
また、本発明において、その樹脂のフィルムの厚さとしては、強度、剛性等について必要最低限に保持され得る厚さであればよく、厚すぎると、引き裂き性が低下し、またコストを上昇するとい欠点もあり、逆に、薄すぎると、強度、剛性等が低下して好ましくないものである。
本発明においては、上記のような理由から、約10μmないし50μm位、好ましくは、約12μmないし25μm位が最も望ましい。
ところで、本発明においては、上記のような樹脂のフィルムの中でも、外層としての樹脂のフィルムとしては、剛性を有し、機械的強靱性、耐屈曲性、耐突き刺し性、耐衝撃性、耐磨耗性、耐寒性、耐熱性、耐薬品性等の諸物性に優れ、かつ印刷適性も有している二軸延伸ポリアミドフィルムを使用することが最も好ましいものである。
また、上記の二軸延伸ポリアミドフィルムは、その配向がフィルムの流れ方向に近く、重ね合わせたときも引き裂きずれが非常に小さいという利点を有するものである。
かかる二軸延伸ポリアミドフィルムとしては、例えば、ナイロン−6、ナイロン−66、ナイロン−11、ナイロン−12、ナイロン−6、10等のナイロンフィルムであって、NONコ−ト二軸延伸フィルム、ポリ塩化ビニリデンコ−ト二軸延伸フィルム等を使用することができる。
【0012】
次に、上記の本発明において、上記の内層としてのヒ−トシ−ル性を有する樹脂のフィルムと、外層としての強度に優れた樹脂のフィルムとを積層して二層からなる積層体を製造する方法について説明すると、かかる方法としては、通常の包装材料をラミネ−トする方法、例えば、ウエットラミネ−ション法、ドライラミネ−ション法、無溶剤型ドライラミネ−ション法、押し出しラミネ−ション法、Tダイ共押し出し成形法、共押し出しラミネ−ション法、その他等で行うことができる。
而して、本発明においては、上記の積層を行う際に、必要ならば、例えば、コロナ処理、オゾン処理等の前処理をフィルムに施すことができ、また、例えば、イソシアネ−ト系(ウレタン系)、ポリエチレンイミン系、ポリブタジェン系、有機チタン系等のアンカ−コ−ティング剤、あるいはポリウレタン系、ポリアクリル系、ポリエステル系、エポキシ系、ポリ酢酸ビニル系、セルロ−ス系、その他等のラミネ−ト用接着剤等の公知のアンカ−コ−ト剤、接着剤等を使用することができる。
【0013】
次にまた、上記の本発明において、積層体を構成する内層または外層のいずれかのフィルムに、包装体になったときの最適開封位置に相当する箇所に開封用延伸テ−プを設ける方法等について説明すると、かかる方法としては、種々の方法があり、その二三例を挙げれば、例えば、内層としてのヒ−トシ−ル性を有する樹脂のフィルムと、外層としての強度に優れた樹脂のフィルムとを積層した二層からなる積層体を製造し、しかる後該積層体を構成する内層または外層のいずれかのフィルムの面に開封用延伸テ−プを設ける方法、あるいは内層としてのヒ−トシ−ル性を有する樹脂のフィルム、または外層としての強度に優れた樹脂のフィルムのいずれかに、すなわち、その積層前の単体のフィルムの状態のときに、予め、包装体になったときの最適開封位置に相当する箇所に開封用延伸テ−プを設け、しかる後その両者を積層して二層からなる積層体を製造する方法等によって行うことができる。
更には、ヒ−トシ−ル性を有する樹脂のフィルムと強度に優れた樹脂のフィルムとの二層を積層して積層体を製造し、次に該積層体をその内層の面を対向させて重ね合わせ、更にその周辺端部をヒ−トシ−ルしてシ−ル部を設けて袋体を製造し、しかる後該袋体を構成する外層としての強度に優れた樹脂のフィルムに、包装体になったときの最適開封位置に相当する箇所に開封用延伸テ−プを設ける方法によっても行うこともできる。
而して、本発明において、開封用延伸テ−プを設けるには、例えば、接着剤ないし粘着剤等を使用して貼り合わせる方法、特に、開封用延伸テ−プ自身に離型紙等を使用して粘着加工し、使用時に離型紙を引き剥がして貼り合わせる方法等によって行うことができる。
上記の接着剤、粘着剤等としては、前述のラミネ−ト用接着剤、あるいは公知の粘着剤等を同様に使用することができる。
【0014】
次に本発明において、本発明にかかる易開封性包装用袋について説明すると、かかる易開封性包装用袋の構成については種々のものがあり、その二三例を挙げて図面を用いて説明すると、図1は本発明にかかる第1の易開封性包装用袋の構成を示す平面図であり、図2は、図1にかかる易開封性包装用袋のA−A′おける断面図を表し、図3は、その易開封性包装用袋内に内容物を充填包装した易開封性包装体を示す平面図である。
而して、図1、図2および図3に示すように、本発明にかかる第1の易開封性包装用袋は、内層がヒ−トシ−ル性を有する樹脂のフィルム1であり、外層が強度に優れた樹脂のフィルム2である二層の積層体からなり、かつ該積層体を構成する強度に優れた樹脂のフィルム2に、包装体になったときの最適開封位置に相当する箇所Pに開封用延伸テ−プ3を設けて易開封用包装材料を構成し、更にその内層のヒ−トシ−ル性を有する樹脂のフィルム1、1面を対向させて重ね合わせ、更にその周辺端部をヒ−トシ−ルしてシ−ル部4を設けた構成からなるものである。
而して、本発明においては、上記で製造した易開封性包装用袋を使用し、その開口部Qから、例えば、詰め替え用洗剤X(溶液または粉末)等を充填し、しかる後その開口部Qをヒ−トシ−ルしてシ−ル部5を形成して、本発明にかかる易開封性包装体を製造することができる。
なお、上記の例において、必要ならば、包装体になったときに、上記の開封用延伸テ−プ3を貼り合わせたヒ−トシ−ル部4の箇所に、更に、I字型あるいはV字型等の開封用切れ目6を刻設することもできる。
【0015】
次に、上記の本発明において、第2の例を挙げて説明すると、図4は本発明にかかる第2の易開封性包装用袋の構成を示す平面図であり、図5は、図4にかかる易開封性包装用袋のB−B′おける断面図を表し、図6は、その易開封性包装用袋内に内容物を充填包装した易開封性包装体を示す平面図である。
而して、図4、図5および図6に示すように、本発明にかかる第2の易開封性包装用袋は、内層がヒ−トシ−ル性を有する樹脂のフィルム1であり、外層が強度に優れた樹脂のフィルム2である二層の積層体からなり、かつ該積層体を構成するヒ−トシ−ル性を有する樹脂のフィルム1に、包装体になったときの最適開封位置に相当する箇所Pに開封用延伸テ−プ3を設けて易開封用包装材料を構成し、更にその内層のヒ−トシ−ル性を有する樹脂のフィルム1、1面を対向させて重ね合わせ、更にその周辺端部をヒ−トシ−ルしてシ−ル部4を設けた構成からなるものである。
上記において、ヒ−トシ−ル性を有する樹脂のフィルム1面に開封用延伸テ−プ3を設ける場合、袋体を構成するシ−ル部4において、該開封用延伸テ−プ3、3の面同士が対向してヒ−トシ−ルしないときには、その対向面に前述のヒ−トシ−ル性を有する樹脂のフィルムを部分的にあてがってヒ−トシ−ルすることが望ましい。
あるいは、上記の場合、ヒ−トシ−ル性を有する樹脂のフィルム1面に開封用延伸テ−プ3を設けるに際し、袋体を構成するシ−ル部4に該当する部分を除いて開封用延伸テ−プ3を設けて、本発明にかかる易開封性包装用袋を製造することもできる。
而して、本発明においては、上記で製造した易開封性包装用袋を使用し、その開口部Qから、例えば、詰め替え用洗剤X(溶液または粉末)等を充填し、しかる後その開口部Qをヒ−トシ−ルしてシ−ル部5を形成して、本発明にかかる易開封性包装体を製造することができる。
なお、上記の例において、必要ならば、包装体になったときに、上記の開封用延伸テ−プ3を貼り合わせたヒ−トシ−ル部4の箇所に、更に、I字型あるいはV字型等の開封用切れ目6を刻設することもできる。
【0016】
次に、本発明において、易開封性包装用袋の製袋方法としては、例えば、上記の内層がヒ−トシ−ル性を有する樹脂のフィルムであり、外層が強度に優れた樹脂のフィルムである二層の積層体からなり、かつ該強度に優れた樹脂のフィルムに、包装体になったときの最適開封位置に相当する箇所に開封用延伸テ−プを設けてなる易開封用包装材料を、折り曲げるかあるいは重ね合わせて、その内層のヒ−トシ−ル性を有する樹脂のフィルム面を対向させ、更にその周辺端部を、例えば、側面シ−ル型、二方シ−ル型、三方シ−ル型、四方シ−ル型、封筒貼りシ−ル型、合掌貼りシ−ル型(ピロ−シ−ル型)、ひだ付シ−ル型、平底シ−ル型、角底シ−ル型、その他等のヒ−トシ−ル形態によりヒ−トシ−ルして、本発明にかかる種々の易開封性包装用袋を製造することができる。
その他、例えば、自立性包装用袋(スタンディングパウチ)等も可能である。
上記において、ヒ−トシ−ルの方法としては、例えば、バ−シ−ル、回転ロ−ルシ−ル、ベルトシ−ル、インパルスシ−ル、高周波シ−ル、超音波シ−ル等の公知の方法で行うことができる。
【0017】
次に、本発明においては、上記で説明したように、上記で製造した易開封性包装用袋の開口部から、例えば、詰め替え用洗剤(溶液または粉末)等を充填し、しかる後その開口部をヒ−トシ−ルしてシ−ル部を形成して、本発明にかかる易開封性包装体を製造することができる。
而して、上記の易開封性包装体は、耐衝撃性、、耐環境ストレスクラッキング性、シ−ルの安定性、保香性、保存安定性等の諸機能を充足し、流通段階等において包装上のトラブルがなく、また、その袋は、剛性を有してその取り扱いに便利であり、特に、開封に際しては、開封用切れ目から袋を簡単に引き裂いて開封することができ、その取り扱い易いものである。
【0018】
【実施例】
次に本発明について実施例を挙げて更に詳しく本発明を説明する。
実施例1
厚さ15μmの二軸延伸ナイロンフィルムと厚さ130μmの線状低密度ポリエチレンフィルムとを用意し、これらを使用してポリウレタン系接着剤を使用して従来公知の方法であるドライラミネ−ション法で積層して二層からなる積層体を製造した。
次に該積層体を使用し、前壁と後壁と逆V字型の底壁とを型取りし、更にその前壁と後壁の外面のナイロンフィルム面に、包装体となったときに最適開封位置に相当する箇所に、巾5mmの一軸延伸ポリプロピレン製のものであって、予め、アクリル系樹脂からなる粘着剤で加工した開封用延伸テ−プを使用して、これを貼り合わせ、しかる後該前壁と後壁と逆V字型の底壁とを使用して、それらの線状低密度ポリエチレンフィルム面を対向させ、その周辺端部をヒ−トシ−ルしてスタンディングパウチ(自立性袋)を製造した。
しかる後上記で開封用延伸テ−プを設けたスタンディングパウチを使用し、その開口部から500mlの詰め替え用液体洗剤を充填し、次いでその開口部をヒ−トシ−ルし、密閉して包装体を製造した。
なお、包装体の開封用延伸テ−プを含むシ−ル部に開封用I字型の切れ目も刻設した。
上記と同様にして、包装体10袋を製造した。
【0019】
実施例2
上記の実施例1において、巾5mmのポリプロピレン製の開封用延伸テ−プの代わりに巾5mmのポリアミド製の延伸テ−プを使用し、それ以外はすべて上記の実施例1と同様に行って、本発明にかかる包装体を10袋を製造した。
【0020】
比較例
上記の実施例1において、開封用延伸テ−プを使用しないで、それ以外は、該実施例1と同様に行って、包装体を10袋を製造した。
尚、シ−ル部に開封用切れ目を刻設し、その箇所を開封部とした。
【0021】
実験例
上記の実施例1ないし2および比較例で製造した包装体を使用して、下記に示す各比較試験を行った。
(比較試験)
試験1 開封試験:上記で製造した包装体各10袋について、その開封用延伸テ−プと開封用切れ目を利用して開封し、その時切り口が開封用延伸テ−プからずれた数を確認した。
試験2 落下衝撃試験:上記で製造した包装体各10袋について、120cmの高さからコンクリ−ト面に垂直に各包装体を20回落とし、その袋のトップおよびボトム等における袋の破れを調べた。
試験3 耐圧強度試験:上記で製造した包装体各10袋について、50Kgの加重を10分間かけた時の破袋数および加工部分のフィルムの伸びを調べた。
試験4 耐環境ストレスクラッキング試験:
上記で製造した包装体各10袋について、温度50℃の状態に4週間保存した時のクラック、液漏れの発生を調べた。
【0022】
上記の実験の結果、下記の表1に示す結果を得た。
【表1】
【0023】
上記において、開封性の数字は、(切り口が開封用切れ目からずれた数)/(テスト数)を意味し、また、落下衝撃強度の数は、(破袋数)/(テスト数)を意味する。
上記の表から明らかなように、本発明にかかる包装体は、開封性、耐衝撃性、耐圧強度、耐環境ストレスクラッキング性等において、極めて優れているものであった。
【0024】
【発明の効果】
以上の説明で明らかなように、本発明は、外層として、剛性等を有する強度に優れた樹脂のフィルムを使用し、他方、内層として、ヒ−トシ−ル性を有する樹脂のフィルムを使用し、而して、その両者を積層して二層からなる積層体を製造し、更に、上記の積層体を構成する内層または外層のいずれかのフィルムに、包装体になったときの最適開封位置に相当する箇所に開封用延伸テ−プを設け、しかる後該積層体を使用して、その積層体のヒ−トシ−ル性を有する樹脂のフィルム面を対向させて重ね合わせてその周辺端部をヒ−トシ−ルして包装用袋を製造し、次いで該包装用袋の開口部から詰め替え用洗剤を充填し、更にその開口部をシ−ルして密閉して包装体を製造することを特徴とするものである。
而して、かかる本発明によって、耐衝撃性、、耐環境ストレスクラッキング性、シ−ルの安定性、保香性、保存安定性等の諸機能を充足し、流通段階等において包装上のトラブルがなく、また、その袋は、剛性を有してその取り扱いに便利であり、特に、開封に際しては、開封用延伸テ−プから袋を簡単に引き裂いて開封することができ、その取り扱いが簡便な易開封性包装体を製造することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる第1の易開封性包装用袋の構成を示す平面図である。
【図2】図1における第1の易開封性包装用袋のA−A′における切断断面図である。
【図3】本発明にかかる第1の易開封性包装用袋内に内容物を充填包装した易開封性包装体の構成を示す平面図である。
【図4】本発明にかかる第2の易開封性包装用袋の構成を示す平面図である。
【図5】図4における第2の易開封性包装用袋のB−B′における切断断面図である。
【図6】本発明にかかる第2の易開封性包装用袋内に内容物を充填包装した易開封性包装体の構成を示す平面図である。
【符号の説明】
1 ヒ−トシ−ル性を有する樹脂のフィルム
2 強度に優れた樹脂のフィルム
3 開封用延伸テ−プ
4 シ−ル部
5 開口部のシ−ル部
6 開封用切れ目
P 最適開封位置に相当する箇所
Q 開口部
X 内容物
Claims (10)
- 内層がヒ−トシ−ル性を有する樹脂のフィルムであり、外層が強度に優れた樹脂のフィルムである二層の積層体からなり、更に、上記の内層がヒ−トシ−ル性を有する樹脂のフィルムが、厚さ100μmないし500μmであって、上記の強度に優れた樹脂のフィルムよりも4ないし10倍の厚さを有することからなり、かつ該積層体を構成する内層または外層のいずれかのフィルムに、包装体になったときの最適開封位置に相当する箇所に開封用延伸テ−プを設けることを特徴とする易開封用包装材料。
- ヒ−トシ−ル性を有する樹脂のフィルムが、線状低密度ポリエチレンまたはエチレン−酢酸ビニル共重合体を主体としたフィルムからなることを特徴とする上記の請求項1に記載する易開封用包装材料。
- 強度に優れた樹脂のフィルムが、延伸したポリアミドフィルムからなることを特徴とする上記の請求項1〜2のいずれか1項に記載する易開封用包装材料。
- 開封用延伸テ−プが、細巾3mmないし10mmの一軸方向に延伸された延伸テ−プからなることを特徴とする上記の請求項1〜3のいずれか1項に記載する易開封用包装材料。
- 内層がヒ−トシ−ル性を有する樹脂のフィルムであり、外層が強度に優れた樹脂のフィルムである二層の積層体からなり、更に、上記の内層がヒ−トシ−ル性を有する樹脂のフィルムが、厚さ100μmないし500μmであって、上記の強度に優れた樹脂のフィルムよりも4ないし10倍の厚さを有することからなり、かつ該積層体を構成する内層または外層のいずれかのフィルムに、包装体になったときの最適開封位置に相当する箇所に開封用延伸テ−プを設けてなる易開封用包装材料であって、その内層の面を対向させて重ね合わせ、更にその周辺端部をヒ−トシ−ルしてシ−ル部を設けてなることを特徴とする易開封性包装用袋。
- ヒ−トシ−ル性を有する樹脂のフィルムが、線状低密度ポリエチレンまたはエチレン−酢酸ビニル共重合体を主体としたフィルムからなることを特徴とする上記の請求項5に記載する易開封性包装用袋。
- 強度に優れた樹脂のフィルムが、延伸したポリアミドフィルムからなることを特徴とする上記の請求項5〜6のいずれか1項に記載する易開封性包装用袋。
- 開封用延伸テ−プが、細巾3mmないし10mmの一軸方向に延伸された延伸テ−プからなることを特徴とする上記の請求項5〜7のいずれか1項に記載する易開封性包装用袋。
- 内層がヒ−トシ−ル性を有する樹脂のフィルムであり、外層が強度に優れた樹脂のフィルムである二層の積層体からなり、更に、上記の内層がヒ−トシ−ル性を有する樹脂のフィルムが、厚さ100μmないし500μmであって、上記の強度に優れた樹脂のフィルムよりも4ないし10倍の厚さを有することからなり、かつ該積層体を構成する内層または外層のいずれかのフィルムに、包装体になったときの最適開封位置に相当する箇所に開封用延伸テ−プを設けてなる易開封用包装材料を、その内層の面を対向させて重ね合わせ、更にその周辺端部をヒ−トシ−ルしてシ−ル部を設けた易開封性包装用袋からなり、更にその開口部から内容物を充填包装し、その開口部をシ−ルしてなることを特徴とする易開封性包装体。
- 内容物が、詰め替え用洗剤からなることを特徴とする上記の請求項9に記載する易開封性包装体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22110795A JP3667394B2 (ja) | 1995-08-07 | 1995-08-07 | 易開封用包装材料、それを使用した易開封性包装用袋および易開封性包装体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22110795A JP3667394B2 (ja) | 1995-08-07 | 1995-08-07 | 易開封用包装材料、それを使用した易開封性包装用袋および易開封性包装体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0948442A JPH0948442A (ja) | 1997-02-18 |
JP3667394B2 true JP3667394B2 (ja) | 2005-07-06 |
Family
ID=16761601
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP22110795A Expired - Lifetime JP3667394B2 (ja) | 1995-08-07 | 1995-08-07 | 易開封用包装材料、それを使用した易開封性包装用袋および易開封性包装体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3667394B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5202999B2 (ja) * | 2008-03-12 | 2013-06-05 | 株式会社生産日本社 | 合成樹脂製袋体 |
Family Cites Families (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS56123256A (en) * | 1980-02-19 | 1981-09-28 | Toyo Seikan Kaisha Ltd | Baggy vessel having excellent unsealing property |
JP2691242B2 (ja) * | 1989-04-06 | 1997-12-17 | 出光石油化学株式会社 | 易裂性包装袋 |
JPH07172469A (ja) * | 1993-12-21 | 1995-07-11 | Toppan Printing Co Ltd | 液体用包装袋 |
JPH07206010A (ja) * | 1994-01-18 | 1995-08-08 | Toppan Printing Co Ltd | 易引裂性包装袋 |
JP3019871U (ja) * | 1995-06-26 | 1996-01-12 | エヌケー工業株式会社 | 収納袋 |
-
1995
- 1995-08-07 JP JP22110795A patent/JP3667394B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0948442A (ja) | 1997-02-18 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US3454210A (en) | Easy opening and reclosable package,film therefor and process | |
US5888648A (en) | Multi-layer hermetically sealable film and method of making same | |
JP2008222287A (ja) | チャック付きパウチ | |
JP4296858B2 (ja) | 易開封性ガセット貼り袋 | |
JP2006199337A (ja) | ガセット包装袋 | |
JP4010038B2 (ja) | 開閉部を有する密封包装袋 | |
JP2006256626A (ja) | 一方向引裂き性を有する包装袋 | |
JPH10250764A (ja) | ピロ−包装用袋 | |
JP3813296B2 (ja) | 易開封性包装用袋 | |
JPH09142523A (ja) | 易開口用包装材料、それを用いた包装用容器および包装体 | |
JP2004050601A (ja) | 積層体 | |
JPH10218199A (ja) | 分岐した小室を設けたパウチ | |
JPH0880977A (ja) | 易開封性レトルトパウチ | |
JP3667394B2 (ja) | 易開封用包装材料、それを使用した易開封性包装用袋および易開封性包装体 | |
JP3789599B2 (ja) | 易開封性包装袋 | |
EP0785066A2 (en) | Peelable heat seals and method for making same | |
JP3795205B2 (ja) | 易開封性複合フィルム | |
JP3789513B2 (ja) | 易開封用包装材料、それを使用した易開封性包装用袋および易開封性包装体 | |
JPH10250746A (ja) | 易開封性包装用袋 | |
JP3938219B2 (ja) | 積層体およびそれを使用した包装用容器 | |
JPH0977091A (ja) | 易開封用包装材料、それを使用した易開封性包装用袋および易開封性包装体 | |
JP4513202B2 (ja) | 収納物の付着が少ないピロー形式の包装袋 | |
JP4530404B2 (ja) | ファスナー付き包装材料および包装体 | |
JP2004026169A (ja) | 易開封性包装袋 | |
JP3802150B2 (ja) | 易開封用包装材料、それを使用した易開封性包装用袋および易開封性包装体 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20040802 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20040806 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20041001 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20050405 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20050406 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090415 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090415 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100415 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110415 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110415 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120415 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130415 Year of fee payment: 8 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140415 Year of fee payment: 9 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term |