JP3666467B2 - 波形編集装置及び波形編集用プログラム - Google Patents

波形編集装置及び波形編集用プログラム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、楽音の波形データのループ波形再生中に、新たなループ波形を作成し、更新することが可能な波形編集装置及び波形編集用プログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、楽音の波形データを記憶し、この記憶された波形データの記憶容量を減少するために、該波形データの一部を抜き出して、新たにアタック部とループ部とからなる波形データを作成し、この作成された波形データを再生する装置、例えばサンプラーが知られている。
【0003】
このサンプラーは、波形データの中の繰り返し再生されるループ部においてループエンドからループスタートへの接続点でノイズが発生することを防止するために、波形データに対してクロスフェードループ処理と呼ばれるスムージング処理を行うことができる。
【0004】
ここで、ユーザがループ波形を作成する際のサンプラーの操作手順を図6を参照しながら説明する。
【0005】
まず、ユーザは、ループ部として使用する原波形データの一部を抽出するために、サンプラーで表示される原波形データ上にループスタートとループエンドとを設定する(手順1)。
【0006】
次に、ユーザは、クロスフェードループ処理を実行する範囲や音量変化カーブ等のクロスフェードループ処理に必要な各種パラメータを設定する(手順2)。
【0007】
次いで、ユーザは、クロスフェードループ処理の実行指示を入力する(手順3)。これにより、サンプラーはクロスフェードループ処理によりループ波形を作成し、該作成されたループ波形を波形メモリに書き込む。
【0008】
ここで、サンプラーで実行されるループ波形の作成処理を具体的に図7を参照しながら説明する。まず、原波形データ上にあるループスタート前の一部のデータと、ループスタートからループエンドまでの間のデータとを用いて、工程3aに示すような音量変化カーブのデータをRAM上に作成する(工程3a)。
【0009】
次いで、上記ループスタート前の一部のデータをクロスフェードループ処理を実行する範囲に移動させて、この移動されたデータと、工程3aで作成された音量変化カーブのデータであって、クロスフェードループ処理を実行する範囲のデータとをRAM上で加算処理し(工程3b)、この加算処理で作成されたデータをループ波形として波形メモリに書き込み(工程3c)、ループ波形の作成処理を終了する。
【0010】
図6に戻り、ユーザはループ波形の再生の実行指示を入力する(手順4)。これにより、サンプラーによるループ波形の再生が実行される。
【0011】
次いで、ユーザは、再生されたループ波形を聞いて、サンプラーによって作成されたループ波形がユーザの所望のループ波形であるか否かを判断する(手順5)。サンプラーによって作成されたループ波形がユーザの所望のループ波形である場合には、本操作を終了する一方、サンプラーによって作成されたループ波形がユーザの所望のループ波形でない場合には、ループ波形の再生を停止して、上記手順1に戻り、再びループ波形を作成する操作を実行する。
【0012】
尚、上記サンプラーで実行されるループ波形の作成処理では、原波形データと作成されたループ波形とは波形メモリの別の領域に保存される。
【0013】
以上のようなサンプラーの操作手順を実行し、ユーザはループ波形を作成している。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、ユーザは所望のループ波形を作成するためには、上述したようなサンプラーの操作手順を繰り返し実行しなければならず、大変手間がかかるという問題があった。
【0015】
即ち、上記従来のサンプラーの操作手順によれば、一度作成されたループ波形がユーザの所望のループ波形でない場合には、一旦作成されたループ波形の再生を停止し、ユーザが再度各種パラメータを設定し、クロスフェードループ処理の実行指示を入力する必要があり、所望のループ波形を取得するには、煩雑な操作をしなければならず、また、大変に時間がかかるものであった。
【0016】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、所望のループ波形を短時間で容易に作成することができる波形編集装置及び波形編集用プログラムを提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1記載の波形編集装置は、原波形データを記憶する原波形データ記憶手段と、前記原波形データ上にループスタート及びループエンドを設定することによりループ波形を設定する設定手段と、該設定されたループ波形を記憶するループ波形記憶手段と、該記憶されたループ波形を再生するループ波形再生手段と、前記ループ波形の再生中に、前記設定手段により前記ループスタート及びループエンドの少なくとも一方が変更されたときに、該変更後のループスタート及びループエンドに基づいて新たなループ波形を作成し、該新たなループ波形で前記ループ波形記憶手段に記憶されたループ波形を更新する更新手段とを備え、前記ループ波形記憶手段は少なくとも2つのループ波形を記憶し、前記ループ波形再生手段が前記ループ波形記憶手段に記憶された1つのループ波形を再生しているときに、前記更新手段は、前記新たなループ波形を前記再生しているループ波形とは別に前記ループ波形記憶手段に記憶させると共に、前記ループ波形再生手段に対して前記再生しているループ波形を前記新たなループ波形に変更するように指示し、前記ループ波形再生手段は、該指示に応じて前記再生しているループ波形を前記新たなループ波形に変更して再生することを特徴とする。
【0018】
請求項2記載の波形編集装置は、請求項1記載の波形編集装置において、前記更新手段は、前記新たなループ波形を作成するときに、前記原波形データと、前記変更後のループスタート及びループエンドとに基づいてスムージング処理を実行して、前記新たなループ波形を作成することを特徴とする。
【0020】
請求項記載の波形編集装置は、請求項1又は2記載の波形編集装置において、前記ループ波形再生手段が、該指示に応じて前記再生しているループ波形を前記新たなループ波形に変更して再生するときに、前記再生しているループ波形の再生をフェードアウトすると共に前記新たなループ波形の再生をフェードインすることを特徴とする。
【0021】
請求項記載の波形編集用プログラムは、前記請求項1記載の波形編集装置と同様の動作をコンピュータに実行させることを特徴とする。
【0022】
請求項記載の波形編集用プログラムは、前記請求項2記載の波形編集装置と同様の動作をコンピュータに実行させることを特徴とする。
【0023】
請求項記載の波形編集用プログラムは、前記請求項3記載の波形編集装置と同様の動作をコンピュータに実行させることを特徴とする。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0026】
図1は、本発明の実施の形態に係る波形編集装置の概略構成を示す図である。
【0027】
本発明の実施の形態に係る波形編集装置は、例えば、パーソナルコンピュータ(以下、「PC」という)100である。
【0028】
PC100は、PC100全体の動作を制御するCPU1を備えており、CPU1にはバスライン14を介してROM2、RAM3、パネル表示器4、パネルスイッチ5、MIDIインターフェース(I/F)6、CDやハードディスク(HD)等の記憶媒体13を駆動するドライブ7、書込回路8、アクセス管理部9、及び音源10がそれぞれ接続されている。書込回路8には外部から波形データを入力するための外部波形入力端子15が接続されており、アクセス管理部9には波形メモリ11が接続されており、音源10にはサウンドシステム12が接続されている。
【0029】
ROM2はCPU1により実行又は参照される各種プログラムや各種データを記憶し、RAM3は、各種情報やCPU1が各種プログラムを実行する際に発生する各種データを一時的に記憶する。パネル表示器4は原波形データ、該原波形データの一部から作成される波形データのループ部、又は各種プログラムや各種データを表示する。パネルスイッチ5はユーザが原波形データを編集する際に指示を入力するつまみやボタンを備えており、MIDI・I/F6は外部に接続されたMIDI機器との間でMIDIデータの送受信を行う。ドライブ7は各種プログラムや各種データをCDやハードディスク(HD)等の記憶媒体13から読み出す又は記憶媒体13に書き込む際に使用する。書込回路8は外部波形入力端子15から入力された波形データをアクセス管理部9を介して波形メモリ11に書き込む。アクセス管理部9は、書込回路8、音源10又はCPU1からの波形メモリ11に対するアクセスが相互にぶつからないように制御する。具体的には、アクセス管理部9は、例えば、波形メモリ11に対するアクセス時間を書込回路8及び音源10にそれぞれ必要な時間ずつ割り当てて、残りのアクセス時間をCPU1が使用するように制御する。このようなアクセス管理部9の管理により、書込回路8、音源10及びCPU1は、それぞれ互いを意識することなく自由に波形メモリ11にアクセスすることができる。
【0030】
音源10は、複数の発音チャネルを備えており、時分割動作により該複数の発音チャネルのそれぞれに割り当てられた波形データの再生を同時に行う。また、音源10は発音チャネルごとに波形メモリ11のどこの波形データを読み出すかの設定をすることができる。また、この設定のパラメータとしては波形データの読み出し開始アドレス、ループスタートのアドレス、及びループエンドのアドレスがある。ユーザからの入力を受け付けて、CPU1が発音チャネルに上記アドレスの少なくとも1つを設定し、該設定した発音チャネルに発音開始の信号を送ることで波形データやループ波形の再生が行われる。
【0031】
サウンドシステム12は音源10で再生された波形データを楽音として発音する。波形メモリ11は、例えば、図2に示すような記憶領域構成からなり、第1バッファには原波形データが格納され、第2バッファ及び第3バッファには第1バッファに格納された原波形データの一部からループ波形を作成する際に一時的に編集途中のループ波形が格納され、その他の記憶領域には編集済みのループ波形や多数の原波形データが格納されている。
【0032】
以上のように構成された波形編集装置100を使用して、波形メモリ11に新しい波形データを記録する場合について説明する。
【0033】
まず、ユーザがパネルスイッチ5上の録音スイッチを押下すると、CPU1は書込回路8に対して外部波形入力端子15からアナログ信号の波形データを入力し、波形データをA/D変換して、波形メモリ11に書き込む命令を指示すると共に、アクセス管理部9に対して書込回路8が優先的に波形メモリ11に波形データを書き込めるように命令を出力する。これらの命令を書込回路8やアクセス管理部9が受けることにより、外部波形入力端子15からアナログ信号の波形データが書込回路8に入力され、書込回路8は該入力されたアナログ信号の波形データをA/D変換し、該波形データの書き込みアドレスを作成して、波形メモリ11に書き込む。アクセス管理部9は、CPU1、音源10及び書込回路8からの波形メモリ11に対するアクセスを時間的にずれたタイミングとなるように制御し、これらのアクセスが相互に衝突しないように制御する。これにより、CPU1や音源10が波形メモリをアクセスしているときであっても、書込回路8は波形メモリ11に新しい波形データを書き込むことができる。
【0034】
次に、ユーザがループ波形を作成するときの波形編集装置100の操作手順を図3を参照しながら説明する。
【0035】
まず、ユーザがパネルスイッチ5上で波形メモリ11から原波形データを読み出す指示を入力する(ステップS1)。これにより、CPU1は、再生する波形データとして、波形メモリ11の波形データを原波形データとして選択するとともに、該選択された原波形データを読み出してパネル表示器4に表示させる。ここで、この選択された原波形データの記憶されている領域をバッファ1とする。
【0036】
次いで、ユーザはパネルスイッチ5を使用してパネル表示器4に表示された原波形データ上にループ波形のループスタート及びループエンドを設定する(ステップS2)。これにより、パネル表示器4にループ波形が表示される。
【0037】
次いで、ユーザがパネルスイッチ5を介してクロスフェードループ処理の実行指示を入力する(ステップS3)。これにより、CPU1により後述する図4のクロスフェードループ処理が実行され、作成されたループ波形が再生される。
【0038】
次に、ユーザは、再生されたループ波形を聴いて、該ループ波形のさらなる編集が必要であるか否か判断し(ステップS4)、さらなる編集が必要である場合には、パネル表示器4に表示されているループ波形のループスタート又はループエンドの位置を変更し(ステップS5)、ステップS4に戻る。このとき、ユーザは、パネル表示器4に表示されているループ波形を見ながら、ループスタート又はループエンドの位置を変更することができる。
【0039】
上記ステップS4において、さらなる編集が必要でない場合には、ループ波形の作成作業を終了する。尚、この作業で作成されたループ波形は波形メモリ11に記録される。
【0040】
次に、ループ波形を作成するときに、波形編集装置100が実行するクロスフェードループ処理を図4,5を参照しながら説明する。
【0041】
図4は、波形編集装置100が実行するクロスフェードループ処理を示すフローチャートである。
【0042】
本実施の形態で実行されるクロスフェードループ処理は大きく分けて以下の6つの処理からなる。
【0043】
▲1▼ 2つの音源チャネル及び各々のチャネルに対応するバッファを確保する処理(ステップS11)
▲2▼ 一方のバッファ上にループ波形を作成し、該ループ波形を再生する処理(ステップS12〜ステップS14)
▲3▼ 上記▲2▼の再生処理中に、ユーザによって該再生されたループ波形のループスタート又はループエンドが変更されたか否かを判断する処理(ステップS15〜ステップS17)
▲4▼ 上記▲2▼の再生処理中に、ループ波形のループスタート又はループエンドが変更された場合に、他方のバッファ上に該変更されたループスタート又はループエンドに基づいてループ波形を作成する処理(ステップS18,S19)
▲5▼ 上記▲2▼で再生されているループ波形を上記▲4▼で作成されたループ波形に変更する処理(ステップS20)
▲6▼ 所望のループ波形が作成されたときに、該ループ波形の再生を停止する処理(ステップS21)
本発明は、特に上記▲4▼の「ループ波形の再生中にループスタート又はループエンドを変更できる点」に特徴がある。
【0044】
以下上記6つの処理を詳細に説明する。
【0045】
▲1▼ 2つの音源チャネル及び各々のチャネルに対応するバッファを確保する処理(ステップS11)
まず、上記ユーザによりクロスフェードループ処理の実行指示が入力されたときに、CPU1は、音源10の複数チャネルの中から2チャネル、例えばAチャネルとBチャネルとを確保し、さらに、波形メモリ11の記憶領域中にバッファ2とバッファ3とを確保する(ステップS11)。ここで、音源10のAチャネルは波形メモリ11のバッファ2に格納された波形データを再生し、音源10のBチャネルは波形メモリ11のバッファ3に格納された波形データを再生する。
【0046】
▲2▼ 一方のバッファ上にループ波形を作成し、該ループ波形を再生する処理(ステップS12〜ステップS14)
次に、CPU1がバッファ2を選択し(ステップS12)、予めユーザにより設定された各種パラメータ、即ち、ピッチ、波形データのスタートアドレス、ループスタートアドレス、ループエンドアドレス、音量エンベロープ、ビブラート及びトレモロ等に基づいてバッファ2にループ波形を作成する(ステップS13)。
【0047】
次に、CPU1は音源10のAチャネルに対し、バッファ1に格納された原波形データのアタック部分(先頭からループスタートアドレスに対応する位置まで)の再生と、それに続くバッファ2に格納されたループ波形データの繰り返し再生とを指示する(ステップS14)。
【0048】
▲3▼ 上記▲2▼の再生処理中に、ユーザによって該再生されたループ波形のループスタート又はループエンドが変更されたか否かを判断する処理(ステップS15〜ステップS17)
次に、ユーザによる操作の入力を受け付けて(ステップS15)、CPU1は音源10のAチャネルとBチャネルとの再生の停止指示が入力されたか否かを判別する(ステップS16)。ここでは、ユーザが音源10により再生される波形データを聴いて、再生の停止指示を入力したか否かを判断している。
【0049】
上記ステップS16において、再生の停止指示が入力されていないと判断された場合には、CPU1はループ波形のループスタートアドレス又はループエンドアドレスの設定が変更されたか否かを判別する(ステップS17)。この判別以降の処理は、ループスタートアドレス又はループエンドアドレスの設定が完全に変更された後に行われる、即ち、ループスタートアドレス又はループエンドアドレスの設定変更途中に、ステップS17以降の処理を実行しない。ループスタートアドレス又はループエンドアドレスは、パネルスイッチ5を介してユーザが自由に変更することができるので、仮にループスタートアドレス又はループエンドアドレスの設定の変更途中に、ステップS17以降の処理を実行すると、これらのアドレスが完全に変更された後に再度ステップS17以降の処理を実行しなければならないという不都合が生じるためである。従って、CPU1はステップS17の判別において、ループエンドアドレスの設定の所定時間毎の変化量を監視し、この変化量が0以外の値となったら、その後に該変化量が0になるまで(ないし、所定の閾値以下になるまで)、ステップS17以降の処理を実行しない。
【0050】
▲4▼ 上記▲2▼の再生処理中に、ループ波形のループスタート又はループエンドが変更された場合に、他方のバッファ(すなわち、バッファ2とバッファ3のうちの再生されていない方のバッファ)上に該変更されたループスタート又はループエンドに基づいてループ波形を作成する処理(ステップS18,S19)
上記ステップS17において、ループスタートアドレス又はループエンドアドレスの設定が変更された場合には、CPU1が再生中のバッファ2に代えてバッファ3を選択する又は再生中のバッファ3に代えてバッファ2を選択する(ステップS18)。
【0051】
次いで、CPU1が予めユーザにより設定された各種パラメータ、即ち、ピッチ、波形データのスタートアドレス、音量エンベロープ、ビブラート及びトレモロ等やステップS17で設定変更されたループスタートアドレス又はループエンドアドレスに基づいてスムージング処理を行い、ステップS18で選択されたバッファにループ波形を作成する(ステップS19)。
【0052】
▲5▼ 上記▲2▼で再生されているループ波形を上記▲4▼で作成されたループ波形に変更する処理(ステップS20)
その後、ステップS19で作成されたループ波形を再生し、ノイズが入らないように今まで再生していたループ波形の再生を停止するために、ステップS18で選択されたバッファに対応した音源10のチャネルでのループ波形の再生をフェードインすると共に、音源10の他方のチャネルでのループ波形、即ち今まで再生していたループ波形の再生をフェードアウトする(ステップS20)。ここで、ループ波形の再生をフェードインするとは、徐々に音量を上げながらループ波形を読み出すことであり、ループ波形の再生をフェードアウトするとは、徐々に音量を下げながらループ波形の読み出しを終えることである。
【0053】
ステップS20での処理を終了したら、再びユーザがループスタートアドレス又はループエンドアドレスの設定を変更することもあるので、ステップS15に戻る。
【0054】
上記ステップS17において、ループスタートアドレス又はループエンドアドレスの設定が変更されていない場合には、ステップS15に戻る。
【0055】
▲6▼ 所望のループ波形が作成されたときに、該ループ波形の再生を停止する処理(ステップS21)
上記ステップS16において、再生の停止指示が入力されたと判断された場合には、音源10のAチャネルとBチャネルとの再生を停止して(ステップS21)、本処理を終了する。
【0056】
図5は、図4のクロスフェードループ処理が実行されているときに、ループ波形が時間経過に伴い、どのように再生されるのかを示す図である。
【0057】
まず、ユーザによりクロスフェードループ処理の実行指示が入力されると、音源10のAチャネルにおいて、まず、バッファ1に記憶された原波形データの先頭からループスタートアドレス相当の位置までのアタック波形が再生された後、続いて、バッファ2に作成されたループ波形が繰り返し再生され、例えば、ユーザがバッファ2のループ波形のループエンドの設定を変更すると、バッファ3に該ループエンドの変更を反映したループ波形が作成され、バッファ2のループ波形の再生がフェードアウトされ、同時にバッファ3のループ波形の再生がフェードインされる。同図のバッファ2及びバッファ3上の波線は、このフェードインやフェードアウトを示し、また、その下のハッチされたボックスは、CPU1がスムージング処理による新たなループ波形の作成を実行している時間を示す。
【0058】
その後、バッファ3のループ波形が音源10のBチャネルで繰り返し再生され、例えば、ユーザがバッファ3のループ波形のループスタートの設定を変更すると、前回バッファ2に作成されたループ波形が消去されると共にバッファ2にこの変更されたループスタートを反映したループ波形が作成され、バッファ3のループ波形の再生がフェードアウトされ、同時に、バッファ2のループ波形がフェードインされ、繰り返し再生される。
【0059】
以上のような、ループスタート又はループエンドの変更を繰り返すことによって、ユーザは所望のループ波形を取得することができる。
【0060】
上述したように、本実施の形態によれば、ループ波形の再生中に、ループスタート及びループエンドの少なくとも一方が変更されたときに、該変更後のループスタート及びループエンドに基づいて新たなループ波形を作成し、該新たなループ波形で記憶されたループ波形、即ち現在再生中のループ波形が更新されるので、従来のように、一度作成されたループ波形がユーザの所望のループ波形でない場合に、一旦作成されたループ波形の再生を停止することやクロスフェードループ処理の実行指示を再度入力することが不要になり、所望のループ波形を短時間で容易に作成することができる。
【0061】
また、新たなループ波形を作成するときに、原波形データと、変更後のループスタート及びループエンドとに基づいてスムージング処理を実行して、新たなループ波形を作成するので、ループ波形の再生の際にノイズが入ることを防止することができる。
【0062】
更にまた、1つのループ波形を再生しているときに、新たなループ波形を作成し、該新たなループ波形を再生しているループ波形とは別に記憶すると共に、再生しているループ波形を新たなループ波形に変更して再生するので、所望のループ波形を短時間で容易に作成することができる。
【0063】
また、再生しているループ波形を新たなループ波形に変更して再生するときに、再生しているループ波形の再生をフェードアウトすると共に新たなループ波形の再生をフェードインするので、ノイズが入らないように現在再生しているループ波形を新たなループ波形に滑らかに変更することができる。
【0064】
また、上述した図4のクロスフェードループ処理では、ステップS20において、ステップS18で選択されたバッファに対応した音源10のチャネルでのループ波形の再生をフェードインすると共に、音源10の他方のチャネルでのループ波形、即ち今まで再生していたループ波形の再生をフェードアウトしたが、ループ波形の再生のフェードインやフェードアウトを実行せずに、現在再生中のチャネルから他方のチャネルに直ちに切り替えるようにしてもよい。
【0065】
また、上記実施の形態では、バッファ2,3の2つのバッファを使用したが、1つのバッファを使用して、ループ再生中にその同じバッファ上でループ波形を更新するようにしてもよく、又3つ以上のバッファを使用してもよい。さらに、各バッファの容量は同一である必要はなく、例えば、各バッファの容量をそこに記憶するループ波形の容量に合わせるようにしてもよい。
【0066】
更にまた、上記実施の形態では、パネル表示器4にループ波形が表示され、ユーザは、パネル表示器4に表示されているループ波形を見ながら、ループスタート又はループエンドの位置を変更していたが、パネル表示器4に原波形データを表示し、ユーザがこの原波形データを見ながら、ループスタート又はループエンドの位置を変更するようにしてもよい。原波形データにおいて類似している点をそれぞれループスタート又はループエンドと設定することにより、スムージング処理による波形の形状変化が少なく、ループエンドからループスタートへの接続をよりスムーズにすることができる。尚、パネル表示器4は、ループ波形及び原波形データを並べて表示する又は切り替えて片方のみを表示するようにしてもよい。
【0067】
本発明は、上述した実施の形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムを、コンピュータ又はCPUに供給し、そのコンピュータ又はCPUが該供給されたプログラムを読出して実行することによっても本発明の目的が達成されることは云うまでもない。
【0068】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、請求項1の波形編集装置及び請求項の波形編集用プログラムによれば、ループ波形の再生中に、ループスタート及びループエンドの少なくとも一方が変更されたときに、該変更後のループスタート及びループエンドに基づいて新たなループ波形を作成し、該新たなループ波形で記憶されたループ波形、即ち現在再生中のループ波形が更新されるので、従来のように、一度作成されたループ波形がユーザの所望のループ波形でない場合に、一旦作成されたループ波形の再生を停止することやクロスフェードループ処理の実行指示を再度入力することが不要になり、所望のループ波形を短時間で容易に作成することができる。さらに、1つのループ波形を再生しているときに、新たなループ波形を作成し、該新たなループ波形を再生しているループ波形とは別に記憶すると共に、再生しているループ波形を新たなループ波形に変更して再生するので、所望のループ波形を短時間で容易に作成することができる。
【0069】
請求項2の波形編集装置及び請求項の波形編集用プログラムによれば、新たなループ波形を作成するときに、原波形データと、変更後のループスタート及びループエンドとに基づいてスムージング処理を実行して、新たなループ波形を作成するので、ループ波形の再生の際にノイズが入ることを防止することができる。
【0071】
請求項の波形編集装置及び請求項の波形編集用プログラムによれば、再生しているループ波形を新たなループ波形に変更して再生するときに、再生しているループ波形の再生をフェードアウトすると共に新たなループ波形の再生をフェードインするので、ノイズが入らないように現在再生しているループ波形を新たなループ波形に滑らかに変更することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、本発明の実施の形態に係る波形編集装置の概略構成を示す図である。
【図2】 図2は、図1における波形メモリ11の記憶領域の構成を示す図である。
【図3】 図3は、ユーザがループ波形を作成するときの図1の波形編集装置100の操作手順を示す図である。
【図4】 図1の波形編集装置100が実行するクロスフェードループ処理を示すフローチャートである。
【図5】 図5は、図4のクロスフェードループ処理が実行されているときに、ループ波形が時間経過に伴い、どのように再生されるのかを示す図である。
【図6】 図6は、ユーザがループ波形を作成する際の従来のサンプラーの操作手順を示すフローチャートである。
【図7】 図7は、従来のサンプラーで実行されるループ波形の作成処理を説明する図である。
【符号の説明】
1 CPU(設定手段、ループ波形再生手段、更新手段)、 2 RAM、 3ROM、 4 パネル表示器、 5 パネルスイッチ(設定手段)、 6 MIDIインターフェース(I/F)、 7 ドライブ、 8 書込回路、 9 アクセス管理部、 10 音源(ループ波形再生手段)、 11 波形メモリ(原波形データ記憶手段、ループ波形記憶手段)、 12 サウンドシステム、 13 記憶媒体、 15 外部波形入力端子

Claims (6)

  1. 原波形データを記憶する原波形データ記憶手段と、
    前記原波形データ上にループスタート及びループエンドを設定することによりループ波形を設定する設定手段と、
    該設定されたループ波形を記憶するループ波形記憶手段と、
    該記憶されたループ波形を再生するループ波形再生手段と、
    前記ループ波形の再生中に、前記設定手段により前記ループスタート及びループエンドの少なくとも一方が変更されたときに、該変更後のループスタート及びループエンドに基づいて新たなループ波形を作成し、該新たなループ波形で前記ループ波形記憶手段に記憶されたループ波形を更新する更新手段と
    を備え
    前記ループ波形記憶手段は少なくとも2つのループ波形を記憶し、
    前記ループ波形再生手段が前記ループ波形記憶手段に記憶された1つのループ波形を再生しているときに、前記更新手段は、前記新たなループ波形を前記再生しているループ波形とは別に前記ループ波形記憶手段に記憶させると共に、前記ループ波形再生手段に対して前記再生しているループ波形を前記新たなループ波形に変更するように指示し、
    前記ループ波形再生手段は、該指示に応じて前記再生しているループ波形を前記新たなループ波形に変更して再生することを特徴とする波形編集装置。
  2. 前記更新手段は、前記新たなループ波形を作成するときに、前記原波形データと、前記変更後のループスタート及びループエンドとに基づいてスムージング処理を実行して、前記新たなループ波形を作成することを特徴とする請求項1記載の波形編集装置。
  3. 前記ループ波形再生手段が、該指示に応じて前記再生しているループ波形を前記新たなループ波形に変更して再生するときに、前記再生しているループ波形の再生をフェードアウトすると共に前記新たなループ波形の再生をフェードインすることを特徴とする請求項1又は2記載の波形編集装置。
  4. コンピュータを、
    原波形データを記憶する原波形データ記憶手段、
    前記原波形データ上にループスタート及びループエンドを設定することによりループ波形を設定する設定手段、
    該設定されたループ波形を記憶するループ波形記憶手段、
    該記憶されたループ波形を再生するループ波形再生手段、及び
    前記ループ波形の再生中に、前記設定手段により前記ループスタート及びループエンドの少なくとも一方が変更されたときに、該変更後のループスタート及びループエンドに基づいて新たなループ波形を作成し、該新たなループ波形で前記ループ波形記憶手段に記憶されたループ波形を更新する更新手段
    として機能させ、さらに
    前記ループ波形記憶手段が少なくとも2つのループ波形を記憶し、
    前記ループ波形再生手段が前記ループ波形記憶手段に記憶された1つのループ波形を再生しているときに、前記更新手段が、前記新たなループ波形を前記再生しているループ波形とは別に前記ループ波形記憶手段に記憶させると共に、前記ループ波形再生手段に対して前記再生しているループ波形を前記新たなループ波形に変更するように指示し、
    前記ループ波形再生手段が、該指示に応じて前記再生しているループ波形を前記新たなループ波形に変更して再生するように機能させることを特徴とする波形編集用プログラム。
  5. 前記更新手段が、前記新たなループ波形を作成するときに、前記原波形データと、前記変更後のループスタート及びループエンドとに基づいてスムージング処理を実行して、前記新たなループ波形を作成することを特徴とする請求項記載の波形編集用プログラム。
  6. 前記ループ波形再生手段が、該指示に応じて前記再生しているループ波形を前記新たなループ波形に変更して再生するときに、前記再生しているループ波形の再生をフェードアウトすると共に前記新たなループ波形の再生をフェードインすることを特徴とする請求項4又は5記載の波形編集用プログラム。
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