JP3666393B2 - 通信端末装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複写機能付きファクシミリ装置に代表される通信端末装置に関し、より詳しくは画データを両面送信する機能を備えた通信端末装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、ファクシミリ伝送制御手順において、画データの両面送信に関する手順が勧告された。このため、複写機能付きファクシミリ装置においては、画データを両面送信する機能を備えたものが提案されている。この両面送信機能を用いれば、両面原稿の表裏或いは2枚の片面原稿を読取部で読み取って、その読み取った原稿の画データを相手先に両面送信することができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、サイズの異なる表裏の原稿の画データを同一サイズで両面送信する場合には、原稿のサイズを統一するために、予め一方の原稿を縮小コピー或いは拡大コピーする必要がある。その結果、そのコピーにより送信原稿の画質も劣化する。
【0004】
また、サイズの異なる原稿を間違った順序で読取部に載置した場合には、表裏の原稿のサイズが異なった状態で画データが読み取られる。しかしながら、このような場合でも、表裏の原稿のサイズが異なる旨を何ら報知していない。このため、サイズの異なる表裏の画データが相手先に両面送信される。
【0005】
従って、相手先では、表裏の画データがサイズの異なる2枚の記録紙に記録される。このため、相手先において記録紙サイズを統一するために、記録済みの一方の記録紙を縮小コピー或いは拡大コピーする必要がある。その結果、そのコピーにより画質も劣化する。
【0006】
本発明は、このような問題点に着目してなされたものであって、その目的は、利便性に優れた通信端末装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明では、画データを両面送信する機能を備えた通信端末装置において、表裏の画データのサイズが異なる旨を報知する報知手段と、表裏の画データのサイズを大きい方または小さい方のいずれに合わせるかを選定させる手段と、該選定されたサイズが相手先の記録紙能力を超える場合にサイズが選定された表裏の画データを相手先の記録紙能力に合わせて両面送信する制御手段とを備えた。
【0008】
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の通信端末装置において、前記制御手段は、大きい方のサイズに合わせることが選定された場合であって、該選定されたサイズが相手先の記録紙能力を超える場合には、表裏の各画データのうち、相手先の記録紙能力を超える画データを相手先の記録紙能力に合わせて縮小して送信するとともに、相手先の記録紙能力内の画データについては余白を付加して両面送信する。
【0009】
請求項3に記載の発明では、請求項1または2に記載の通信端末装置において、前記制御手段は、小さい方のサイズに合わせることが選定された場合であって、該選定されたサイズが相手先の記録紙能力を超える場合には、該選定されたサイズの表裏の各画データを相手先の記録紙能力に合わせて縮小して両面送信する。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明に係る通信端末装置を複写機能付きファクシミリ装置に具体化した一実施形態について図面を用いて説明する。
【0013】
図1に示すように、複写機能付きファクシミリ装置1は、MPU10、ROM20、RAM30、読取部40、記録部50、操作部60、表示部70、画像メモリ80、コーデック90、モデム100、及びNCU110から構成されるとともに、各部10〜110がバス120を介してそれぞれ接続されている。
【0014】
MPU10は、複写機能付きファクシミリ装置1を構成する各部を制御する。ROM20は、複写機能付きファクシミリ装置1を制御するためのプログラムを記憶する。RAM30は、複写機能付きファクシミリ装置1に関する各種情報を記憶する。
【0015】
読取部40は、静止原稿を読み取るフラットベッドスキャナ(FBS)41及び複数の原稿を自動的に読み取る複数原稿自動読取部(ADF)42を備え、原稿上の画像データを読み取って、白黒2値のイメージデータを出力する。そして、FBS41は、原稿を載置する原稿載置板41aと、その原稿載置板41aに対して開閉回動される押え蓋41bとを備えている。また、FBS41は、開閉センサ41cを備え、押え蓋41bが開放されたことを示す検出信号をMPU10に出力する。さらに、FBS41は、原稿載置板41aの下方に配置され、その真上の位置に原稿が存在するか否かを検出する原稿幅センサ41dを備えている。つまり、原稿幅センサ41dは、原稿載置板41aに載置された原稿の幅を検出するためのものである。一方、ADF42は、原稿を載置する原稿台42aと、原稿有無センサ42bとを備えている。そして、原稿有無センサ42bは、原稿台42aに原稿が載置されたことを示す検出信号をMPU10に出力する。また、ADF42は、原稿台42aに載置された原稿の幅を検出するための原稿幅センサ42cを備えている。記録部50は、電子写真方式のプリンタよりなり、受信画データや、コピー動作において読取部40にて読み取られた原稿の画データを、記録紙上に記録する。
【0016】
操作部60は、FAX/コピーキー61、短縮キー62、ワンタッチキー63、テンキー(*,#キーを含む)64、スタートキー65、キャンセルキー66、十字キー67、ソフトキー68及び設定キー69等の各種操作キーを備えている。FAX/コピーキー61は、FAXモード又はコピーモードに設定するためのものである。短縮キー62は、短縮番号の登録又は短縮番号から発信するためのものである。ワンタッチキー63は、予め登録したFAX番号をワンタッチで指定するためのものである。テンキー64は、電話番号等を入力するためのものである。スタートキー65は、原稿の読み取り動作を開始させるためのものである。キャンセルキー66は、画像メモリ80から画データを消去するためのものである。十字キー67は、表示部70に表示された各項目の中から所望の項目を操作者に選択させるためのものである。ソフトキー68は、表示部70の下部に表示された項目を選択するためのものである。設定キー69は、両面送信において表面の画データ及び裏面の画データを交互に送信するオルタネイトモード(Alternate mode)、又は表面の画データのみを連続して送信した後に裏面の画データのみを連続して送信するコンティニュアスモード(Continuous mode )に設定するためのものである。LCD等よりなる表示部70は、複写機能付きファクシミリ装置1の動作状態等の各種情報の表示を行う。
【0017】
画像メモリ80は、受信画データや読取部40で読み取られた画データを一時的に記憶する。コーデック90は、読取部40にて読み取られた画データを送信のためにMH,MR,MMR方式等により符号化(エンコード)する。また、コーデック90は、受信画データを復号(デコード)する。
【0018】
モデム100は、ITU−T勧告T.30に従ったファクシミリ伝送制御手順に基づいて、V.17,V.27ter,V.29等に従った送受信データの変調及び復調を行う。NCU110は、電話回線Lとの接続を制御するとともに、相手先の電話番号(FAX番号を含む)に対応したダイヤル信号の送出及び着信を検出するための機能を備えている。
【0019】
次に、複写機能付きファクシミリ装置1において、両面送信するために両面原稿或いは片面原稿をフラットベッドスキャナ(FBS)41で読み取るときの動作について、図2に示すフローチャートを用いて説明する。なお、この動作は、ROM20に記憶されたプログラムに基づき、MPU10の制御により実行される(以下、複写機能付きファクシミリ装置1の動作について同じ)。
【0020】
さて、FBS41の押え蓋41bが開放されると、図2に示すステップS1では、開閉センサ41cからの検出信号に基づいて、表面の原稿を読み取らせるメッセージを表示部70に表示する。具体的には、「表面の原稿をセットしてスタートキーを押して下さい」を表示部70に表示する。
【0021】
ステップS2では、表示部70に表示した読取メッセージに基づいて、表面の原稿が原稿載置板41aに載置された後、スタートキー65が操作されるまで待機する。具体的には、両面原稿の表面或いは片面原稿が原稿載置板41aに載置された後、スタートキー65が操作されるまで待機する。そして、スタートキー65が操作された場合は、ステップS3で、原稿幅センサ41dからの検出信号に基づいて、原稿載置板41aに載置された表面の原稿の幅、つまり表面の原稿における主走査方向の長さを検出する。
【0022】
ステップS4では、表面の原稿をFBS41で読み取るとともに、その読み取った原稿の画データをコーデック90で符号化して、その符号化した画データを画像メモリ80に記憶する。
【0023】
ステップS5では、裏面の原稿を読み取らせるメッセージを表示部70に表示する。具体的には、「裏面の原稿をセットしてスタートキーを押して下さい」を表示部70に表示する。
【0024】
ステップS6では、表示部70に表示した読取メッセージに基づいて、裏面の原稿が原稿載置板41aに載置された後、スタートキー65が操作されるまで待機する。具体的には、前記ステップS2において原稿載置板41aに載置された両面原稿の裏面或いは前記ステップS2において原稿載置板41aに載置された片面原稿とは別の片面原稿が原稿載置板41aに載置された後、スタートキー65が操作されるまで待機する。そして、スタートキー65が操作された場合は、ステップS7で、原稿幅センサ41dからの検出信号に基づいて、原稿載置板41aに載置された裏面の原稿の幅、つまり裏面の原稿における主走査方向の長さを検出する。
【0025】
ステップS8では、裏面の原稿をFBS41で読み取るとともに、その読み取った原稿の画データをコーデック90で符号化して、その符号化した画データを画像メモリ80に記憶する。
【0026】
ステップS9では、前記ステップS4において算出した表面の原稿の幅と、前記ステップS8において算出した裏面の原稿の幅とが同一であるか否かを判断する。前記ステップS2及びステップS6において両面原稿の表面及び裏面が原稿載置板41aに載置された場合や幅が同一の片面原稿が原稿載置板41aに載置された場合のように、その両原稿の幅が同一であるときは、ステップS14に移行する。一方、前記ステップS2及びステップS6においてそれぞれ幅の異なる2枚の片面原稿が原稿載置板41aに載置された場合のように、その両原稿の幅が異なる場合は、ステップS10に移行する。
【0027】
ステップS10では、両原稿のサイズが異なる旨のメッセージ及びその両原稿のサイズをいずれに合わせるかのメッセージを表示部70に表示する。具体的には、図5に示すように、「表面とサイズが異なります」を表示部70に表示する。また、「大きい方に合わせる」及び「小さい方に合わせる」の各項目を表示部70に表示するとともに、「十字キーで項目を選択して下さい」を表示部70に表示する。
【0028】
ステップS11及びステップS12では、表示部70に表示した各項目のいずれかが十字キー67の操作により選択された後、その選択された項目がソフトキー68の操作によって確定されるまで待機する。そして、前記ステップS11において「大きい方に合わせる」の項目が選択及び確定された場合は、ステップS14に移行する。一方、前記ステップS12において「小さい方に合わせる」の項目が選択及び確定された場合は、ステップS13で、表面の原稿及び裏面の原稿のうち大きい方の画データを小さい方の画データに合わせるために縮小して、両画データのサイズを一致させる。そして、ステップS14に移行する。
【0029】
ステップS14では、開閉センサ41cからの検出信号に基づいて、次原稿の有無を判断する。次原稿がある場合、つまり押え蓋41bが開放された場合は、ステップS1で、表面の原稿を読み取らせるメッセージを表示部70に表示する。一方、次原稿がない場合、つまり押え蓋41bが開放されていない場合は、この処理を終了する。
【0030】
次に、複写機能付きファクシミリ装置1において、両面送信するために両面原稿或いは片面原稿を複数原稿自動読取部(ADF)42で読み取るときの動作について、図3及び図4に示すフローチャートを用いて説明する。
【0031】
さて、表面の原稿がADF42の原稿台42aに載置された後、スタートキー65が操作されると、図3に示すステップS21では、原稿幅センサ42cからの検出信号に基づいて、表面の原稿の幅、つまり表面の原稿における主走査方向の長さを検出する。
【0032】
ステップS22では、原稿有無センサ42bからの検出信号に基づいて、表面の原稿を1枚給送して、ADF42でその原稿上の画データを読み取るとともに、その読み取った原稿の画データをコーデック90で符号化して、その符号化した画データを画像メモリ80に記憶する。
【0033】
ステップS23では、原稿有無センサ42bからの検出信号に基づいて、表面の次原稿の有無を判断する。表面の次原稿がある場合は、ステップS21で、表面の次原稿を読み取って、その読み取った原稿の画データをコーデック90で符号化した後、画像メモリ80に記憶する。一方、表面の次原稿がない場合、つまり全ての表面の原稿の読み取りが終了した場合は、ステップS24に移行する。
【0034】
ステップS24では、表面の原稿の読み取りが終了した旨のメッセージ及び裏面の原稿を読み取らせるメッセージを表示部70に表示する。具体的には、「表面のスキャン10枚が終了しました」及び「裏面の原稿をセットしてスタートキーを押して下さい」を表示部70に表示する。
【0035】
ステップS25及びステップS26では、キャンセルキー66又はスタートキー65が操作されるまで待機する。例えば、原稿が重送された場合には、表面の原稿枚数が11枚であるにも拘わらず、読み取られた原稿枚数が10枚となる。このように、表面の原稿枚数が異なる場合であって、前記ステップS24において表示部70に表示したメッセージに基づいて、前記ステップS25においてキャンセルキー66が操作されたときには、ステップS27で、画像メモリ80に記憶した表面の画データを全て消去する。一方、前記ステップS24において表示部70に表示したメッセージに基づいて、裏面の原稿が原稿台42aに載置された後、スタートキー65が操作された場合は、ステップS28に移行する。
【0036】
ステップS28では、原稿幅センサ42cからの検出信号に基づいて、裏面の原稿の幅、つまり裏面の原稿における主走査方向の長さを検出する。
ステップS29では、原稿有無センサ42bからの検出信号に基づいて、裏面の原稿を1枚給送して、ADF42でその原稿を読み取るとともに、その読み取った原稿の画データをコーデック90で符号化して、その符号化した画データを画像メモリ80に記憶する。
【0037】
ステップS30では、前記ステップS22において算出した表面の原稿の幅と、前記ステップS29において算出した裏面の原稿の幅とが同一であるか否かを判断する。具体的には、表面の原稿の幅と、両面送信においてその表面の原稿に対応する裏面の原稿の幅とが同一であるか否かを判断する。つまり、1回目の制御サイクルでは、前記ステップS22において算出した1枚目の表面の原稿の幅と、前記ステップS29において算出した1枚目の裏面の原稿の幅とが同一であるか否かを判断する。そして、その両原稿の幅が同一である場合は、ステップS31に移行する。一方、両原稿の幅が異なる場合は、図4に示すステップS41に移行する。
【0038】
図4に示すステップS41では、両原稿のサイズが異なる旨のメッセージ及びその両原稿のサイズをいずれに合わせるか或いは裏面の原稿の読み取りをやり直すメッセージを表示部70に表示する。具体的には、図6に示すように、「5枚目の表面とサイズが異なります」を表示部70に表示する。また、「大きい方に合わせる」、「小さい方に合わせる」及び「裏面のスキャンをやり直す」の各項目を表示部70に表示するとともに、「十字キーで項目を選択して下さい」を表示部70に表示する。
【0039】
ステップS42〜ステップS44では、表示部70に表示した各項目のいずれかが十字キー67の操作により選択された後、その選択された項目がソフトキー68の操作によって確定されるまで待機する。そして、前記ステップS42において「大きい方に合わせる」の項目が選択及び確定された場合は、図3に示すステップS31に移行する。
【0040】
一方、図4に示すステップS43において「小さい方に合わせる」の項目が選択及び確定された場合は、ステップS45に移行する。ステップS45では、両面送信において対応する表面の原稿及び裏面の原稿のうち大きい方の画データを小さい方の画データに合わせるために縮小して、両画データのサイズを一致させる。そして、図3に示すステップS31に移行する。
【0041】
また、例えば図3に示すステップS28において裏面の原稿が重送されて、表面の原稿及び裏面の原稿が両面送信において対応していない場合であって、図4に示すステップS44において「裏面のスキャンをやり直す」の項目が選択及び確定されたときには、ステップS46に移行する。ステップS46では、画像メモリ80に記憶した裏面の画データを全て消去する。そして、図3に示すステップS24で、裏面の原稿を読み取らせるメッセージを表示部70に表示する。
【0042】
図3に示すステップS31では、原稿有無センサ42bからの検出信号に基づいて、裏面の次原稿の有無を判断する。裏面の次原稿がある場合は、ステップS28で、裏面の次原稿を読み取って、その読み取った原稿の画データをコーデック90で符号化した後、画像メモリ80に記憶する。一方、裏面の次原稿がない場合、つまり全ての裏面の原稿の読み取りが終了した場合は、この処理を終了する。
【0043】
次に、複写機能付きファクシミリ装置1において、読取部40のFBS41又はADF42で読み取った原稿の画データをオルタネイトモードで両面送信するときの動作について、図7に示すフローチャートを用いて説明する。
【0044】
さて、設定キー69の設定に基づいて、両面送信においてオルタネイトモードに設定されるとともに、相手先のFAX番号が短縮キー62等から入力されると、図7に示すステップS61では、相手先に対してNCU110から発呼を行う。
【0045】
ステップS62では、受信側から送信されてくるDIS信号を受信する。このDIS信号には、記録紙能力が含まれている。
ステップS63では、次の表裏の画データのサイズが、相手先の記録紙能力内であるか否かを判断する。具体的には、図2に示すステップS11又は図4に示すステップS42において「大きい方に合わせる」の項目が選択及び確定された場合は、次の表裏の画データのうち大きい方のサイズが、相手先の記録紙能力内であるか否かを判断する。一方、図2に示すステップS12又は図4に示すステップS43において「小さい方に合わせる」の項目が選択及び確定された場合は、図2に示すステップS13又は図4に示すステップS45において一致させたサイズが相手先の記録紙能力内であるか否かを判断する。
【0046】
そして、次の表裏の画データのサイズが、相手先の記録紙能力内である場合は、ステップS64に移行する。一方、次の表裏の画データのサイズが、相手先の記録紙能力を越える場合は、ステップS65に移行する。
【0047】
ステップS64では、両画データを相手先の記録紙能力内のサイズで両面送信する旨をDCS信号に格納して相手先に送出する。具体的には、次の表裏の画データのサイズが「A4サイズ」の場合であって、相手先の記録紙能力が「B4サイズ」であるときは、「A4サイズ」で両面送信する旨をDCS信号に格納して相手先に送出する。
【0048】
ステップS65では、両画データを相手先の記録紙能力に合わせたサイズで両面送信する旨をDCS信号に格納して相手先に送出する。具体的には、次の表裏の画データのサイズが「A3サイズ」の場合であって、相手先の記録紙能力が「B4サイズ」であるときは、「B4サイズ」で両面送信する旨をDCS信号に格納して相手先に送出する。
【0049】
ステップS66では、両面送信処理、つまり表面の画データ及び裏面の画データの送信処理を実行する。
ステップS67では、FBS41又はADF42で読み取った画データの両面送信が終了したか否かを判断する。両面送信が終了した場合は、ステップS73に移行する。一方、両面送信が終了していない場合は、ステップS68に移行する。
【0050】
ステップS68では、次の表裏の画データのサイズが、前記ステップS66において両面送信したときのサイズ、つまり現在の通信サイズと同一であるか否かを判断する。具体的には、図2に示すステップS11又は図4に示すステップS42において「大きい方に合わせる」の項目が選択及び確定された場合は、次の表裏の画データのうち大きい方のサイズが現在の通信サイズと同一であるか否かを判断する。一方、図2に示すステップS12又は図4に示すステップS43において「小さい方に合わせる」の項目が選択及び確定された場合は、図2に示すステップS13又は図4に示すステップS45において一致させたサイズが現在の通信サイズと同一であるか否かを判断する。
【0051】
そして、次の表裏の画データのサイズが現在の通信サイズと同一である場合は、ステップS69に移行する。一方、次の表裏の画データのサイズが現在の通信サイズと異なる場合は、ステップS70に移行する。
【0052】
ステップS69では、MPS信号を相手先に送出して、MCF信号を受信した後、前記ステップS66に戻って、次の表裏の画データの両面送信処理を実行する。
【0053】
ステップS70では、次の表裏の画データのサイズが現在の通信サイズよりも大きいか否かを判断する。現在の通信サイズよりも大きい場合は、ステップS71に移行する。一方、現在の通信サイズよりも小さい場合は、ステップS72に移行する。
【0054】
ステップS71では、現在の通信サイズが相手先の最大記録紙能力であるか否かを判断する。
そして、現在の通信サイズが相手先の最大記録紙能力である場合、つまり次の表裏の画データを現在の通信サイズよりも大きなサイズで両面送信することができない場合は、ステップS69に移行する。具体的には、図2に示すステップS11又は図4に示すステップS42において「大きい方に合わせる」の項目が選択及び確定された場合であって、現在の通信サイズが「B4サイズ」、相手先の最大記録紙能力が「B4サイズ」、次の表面の画データのサイズが「A4サイズ」、両面送信においてその表面の画データに対応する裏面の画データのサイズが「A3サイズ」であるときには、ステップS69に移行する。
【0055】
また、次の表面の画データのサイズが「B4サイズ」、両面送信においてその表面の画データに対応する裏面の画データのサイズが「A3サイズ」の場合であって、図2に示すステップS12又は図4に示すステップS43において「小さい方に合わせる」の項目が選択及び確定されたときには、その表裏の画データのサイズを、図2に示すステップS13又は図4に示すステップS45において「B4サイズ」に一致させている。そして、このような場合であって、現在の通信サイズが「A4サイズ」、相手先の最大記録紙能力が「A4サイズ」であるときには、「B4サイズ」に一致させた次の表裏の画データが、相手先の最大記録紙能力である「A4サイズ」を越える。つまり、「B4サイズ」に一致させた次の表裏の画データを、「A4サイズ」である現在の通信サイズよりも大きなサイズの「B4サイズ」で両面送信することができない。このため、このような場合も、ステップS71からステップS69に移行する。
【0056】
そして、これらの場合には、ステップS69においてMPS信号を相手先に送出して、MCF信号を受信した後、前記ステップS66に戻って、次の表裏の画データを現在の通信サイズで両面送信する。
【0057】
一方、現在の通信サイズが相手先の最大記録紙能力ではない場合、つまり次の表裏の画データを現在の通信サイズよりも大きなサイズで両面送信することができる場合は、ステップS72に移行する。具体的には、図2に示すステップS11又は図4に示すステップS42において「大きい方に合わせる」の項目が選択及び確定された場合であって、現在の通信サイズが「A4サイズ」、相手先の最大記録紙能力が「B4サイズ」、次の表面の画データのサイズが「A4サイズ」、両面送信においてその表面の画データに対応する裏面の画データのサイズが「B4サイズ」であるときには、ステップS72に移行する。
【0058】
また、次の表面の画データのサイズが「B4サイズ」、両面送信においてその表面の画データに対応する裏面の画データのサイズが「A3サイズ」の場合であって、図2に示すステップS12又は図4に示すステップS43において「小さい方に合わせる」の項目が選択及び確定されたときには、その表裏の画データのサイズを、図2に示すステップS13又は図4に示すステップS45において「B4サイズ」に一致させている。そして、このような場合であって、現在の通信サイズが「A4サイズ」、相手先の最大記録紙能力が「B4サイズ」であるときには、「B4サイズ」に一致させた次の表裏の画データを、「A4サイズ」である現在の通信サイズよりも大きなサイズの「B4サイズ」で両面送信することができる。このため、このような場合も、ステップS71からステップS72に移行する。
【0059】
ステップS72では、EOM信号を相手先に送出して、MCF信号を受信した後、前記ステップS62に戻って、受信側から送信されてくるDIS信号を受信する。
【0060】
前記ステップS67において両面送信が終了した場合は、ステップS73で、EOP信号を相手先に送出して、MCF信号を受信する。そして、DCN信号を送出して、電話回線Lを切断し、この処理を終了する。
【0061】
次に、図7に示すステップS66の両面送信処理の動作について、図8に示すフローチャートを用いて説明する。
図8に示すステップS81では、表面の画データのサイズが現在の通信サイズと同一であるか否かを判断する。表面の画データのサイズが現在の通信サイズと同一である場合は、ステップS82に移行する。一方、表面の画データのサイズが現在の通信サイズと異なる場合は、ステップS83に移行する。
【0062】
ステップS82では、表面の画データを等倍で相手先に送信する。具体的には、図7に示すステップS64において両画データを相手先の記録紙能力内の「B4サイズ」で両面送信する旨をDCS信号に格納して相手先に送出した場合であって、表面の画データのサイズが現在の通信サイズと同一の「B4サイズ」であるときは、「B4サイズ」の表面の画データを等倍で相手先に送信する。
【0063】
ステップS83では、表面の画データのサイズが現在の通信サイズよりも大きいか否かを判断する。表面の画データのサイズが現在の通信サイズよりも大きい場合は、ステップS84に移行する。一方、表面の画データのサイズが現在の通信サイズよりも小さい場合は、ステップS85に移行する。
【0064】
ステップS84では、表面の画データを縮小して相手先に送信する。具体的には、図7に示すステップS64において両画データを相手先の記録紙能力内の「B4サイズ」で両面送信する旨をDCS信号に格納して相手先に送出した場合であって、表面の画データのサイズが現在の通信サイズよりも大きい「A3サイズ」であるときは、「A3サイズ」の表面の画データを「B4サイズ」に縮小して相手先に送信する。
【0065】
ステップS85では、表面の画データに余白を付加して相手先に送信する。具体的には、図7に示すステップS64において両画データを相手先の記録紙能力内の「B4サイズ」で両面送信する旨をDCS信号に格納して相手先に送出した場合であって、表面の画データのサイズが現在の通信サイズよりも小さい「A4サイズ」であるときは、「A4サイズ」の表面の画データに余白を付加して「B4サイズ」で相手先に送信する。
【0066】
ステップS86〜ステップS90では、裏面の画データに対して、前記ステップS81〜ステップS85と同様の処理を行う。
次に、複写機能付きファクシミリ装置1において、読取部40のFBS41又はADF42で読み取った原稿の画データをコンティニュアスモードで両面送信するときの動作について、図9及び図10に示すフローチャートを用いて説明する。
【0067】
さて、設定キー69の設定に基づいて、両面送信においてコンティニュアスモードに設定されるとともに、相手先のFAX番号が短縮キー62等から入力されると、図9に示すステップS101及びステップS102では、図7に示すステップS61及びステップS62と同様の処理を行う。
【0068】
ステップS103では、次の表裏の画データのサイズが、相手先の記録紙能力内であるか否かを判断する。具体的には、図2に示すステップS11又は図4に示すステップS42において「大きい方に合わせる」の項目が選択及び確定された場合は、次の表裏の画データのうち大きい方のサイズが、相手先の記録紙能力内であるか否かを判断する。一方、図2に示すステップS12又は図4に示すステップS43において「小さい方に合わせる」の項目が選択及び確定された場合は、図2に示すステップS13又は図4に示すステップS45において一致させたサイズが相手先の記録紙能力内であるか否かを判断する。
【0069】
そして、次の表裏の画データのサイズが、相手先の記録紙能力内である場合は、ステップS104に移行する。一方、次の表裏の画データのサイズが、相手先の記録紙能力を越える場合は、ステップS105に移行する。
【0070】
ステップS104では、次の表裏の画データを相手先の記録紙能力内のサイズで送信する旨をDCS信号に格納して相手先に送出する。
ステップS105では、次の表裏の画データを相手先の記録紙能力に合わせたサイズで送信する旨をDCS信号に格納して相手先に送出する。
【0071】
ステップS106では、表面の画データの送信処理を実行する。
ステップS107では、FBS41又はADF42で読み取った表面の画データの送信が終了したか否かを判断する。表面の画データの送信が終了した場合は、図10に示すステップS121に移行する。一方、表面の画データの送信が終了していない場合は、ステップS108に移行する。
【0072】
ステップS108では、次の表裏の画データのサイズが、前記ステップS106において送信したときのサイズ、つまり現在の通信サイズと同一であるか否かを判断する。つまり、次の表面の画データのサイズが現在の通信サイズと同一であるか否かを判断するのではなく、次の表裏の画データのサイズが現在の通信サイズと同一であるか否かを判断する。具体的には、図2に示すステップS11又は図4に示すステップS42において「大きい方に合わせる」の項目が選択及び確定された場合は、次の表裏の画データのうち大きい方のサイズが現在の通信サイズと同一であるか否かを判断する。一方、図2に示すステップS12又は図4に示すステップS43において「小さい方に合わせる」の項目が選択及び確定された場合は、図2に示すステップS13又は図4に示すステップS45において一致させたサイズが現在の通信サイズと同一であるか否かを判断する。
【0073】
そして、次の表裏の画データのサイズが現在の通信サイズと同一である場合は、ステップS109に移行する。一方、次の表裏の画データのサイズが現在の通信サイズと異なる場合は、ステップS110に移行する。
【0074】
ステップS109では、MPS信号を相手先に送出して、MCF信号を受信した後、前記ステップS106に戻って、次の表面の画データの送信処理を実行する。
【0075】
ステップS110では、次の表裏の画データのサイズが現在の通信サイズよりも大きいか否かを判断する。現在の通信サイズよりも大きい場合は、ステップS111に移行する。一方、現在の通信サイズよりも小さい場合は、ステップS112に移行する。
【0076】
ステップS111では、現在の通信サイズが相手先の最大記録紙能力であるか否かを判断する。
そして、現在の通信サイズが相手先の最大記録紙能力である場合、つまり次の表裏の画データを現在の通信サイズよりも大きなサイズで送信することができない場合は、ステップS109に移行する。具体的には、図2に示すステップS11又は図4に示すステップS42において「大きい方に合わせる」の項目が選択及び確定された場合であって、現在の通信サイズが「B4サイズ」、相手先の最大記録紙能力が「B4サイズ」、次の表面の画データのサイズが「A4サイズ」、両面送信においてその表面の画データに対応する裏面の画データのサイズが「A3サイズ」であるときには、ステップS109に移行する。
【0077】
また、次の表面の画データのサイズが「B4サイズ」、両面送信においてその表面の画データに対応する裏面の画データのサイズが「A3サイズ」の場合であって、図2に示すステップS12又は図4に示すステップS43において「小さい方に合わせる」の項目が選択及び確定されたときには、その表裏の画データのサイズを、図2に示すステップS13又は図4に示すステップS45において「B4サイズ」に一致させている。そして、このような場合であって、現在の通信サイズが「A4サイズ」、相手先の最大記録紙能力が「A4サイズ」であるときには、「B4サイズ」に一致させた次の表裏の画データが、相手先の最大記録紙能力である「A4サイズ」を越える。つまり、「B4サイズ」に一致させた次の表裏の画データを、「A4サイズ」である現在の通信サイズよりも大きなサイズの「B4サイズ」で両面送信することができない。このため、このような場合も、ステップS111からステップS109に移行する。
【0078】
そして、これらの場合には、ステップS109においてMPS信号を相手先に送出して、MCF信号を受信した後、前記ステップS106に戻って、次の表面の画データを現在の通信サイズで送信する。
【0079】
一方、現在の通信サイズが相手先の最大記録紙能力ではない場合、つまり次の表裏の画データを現在の通信サイズよりも大きなサイズで送信することができる場合は、ステップS112に移行する。具体的には、図2に示すステップS11又は図4に示すステップS42において「大きい方に合わせる」の項目が選択及び確定された場合であって、現在の通信サイズが「A4サイズ」、相手先の最大記録紙能力が「B4サイズ」、次の表面の画データのサイズが「A4サイズ」、両面送信においてその表面の画データに対応する裏面の画データのサイズが「B4サイズ」であるときには、ステップS112に移行する。
【0080】
また、次の表面の画データのサイズが「B4サイズ」、両面送信においてその表面の画データに対応する裏面の画データのサイズが「A3サイズ」の場合であって、図2に示すステップS12又は図4に示すステップS43において「小さい方に合わせる」の項目が選択及び確定されたときには、その表裏の画データのサイズを、図2に示すステップS13又は図4に示すステップS45において「B4サイズ」に一致させている。そして、このような場合であって、現在の通信サイズが「A4サイズ」、相手先の最大記録紙能力が「B4サイズ」であるときには、「B4サイズ」に一致させた次の表裏の画データを、「A4サイズ」である現在の通信サイズよりも大きなサイズの「B4サイズ」で両面送信することができる。このため、このような場合も、ステップS111からステップS112に移行する。
【0081】
ステップS112では、EOM信号を相手先に送出して、MCF信号を受信した後、前記ステップS102に戻って、受信側から送信されてくるDIS信号を受信する。
【0082】
前記ステップS107において表面の画データの送信が終了した場合は、図10に示すステップS121で、EOM信号を相手先に送出して、MCF信号を受信する。
【0083】
ステップS122〜ステップS132では、裏面の画データに対して、図9に示すステップS102〜ステップS112と同様の処理を行う。
図10に示すステップS127において裏面の画データの送信が終了した場合は、ステップS133で、EOP信号を相手先に送出して、MCF信号を受信する。そして、DCN信号を送出して、電話回線Lを切断し、この処理を終了する。
【0084】
次に、図9に示すステップS106の処理、即ち、表面の画データの送信処理の動作及び図10に示すステップS126の処理、即ち、裏面の画データの送信処理の動作について、図11に示すフローチャートを用いて説明する。
【0085】
図11に示すステップS141〜ステップS145では、表面の画データに対して、図8に示すステップS81〜ステップS85と同様の処理を行う。
一方、前記ステップS141〜ステップS145では、裏面の画データに対して、図8に示すステップS86〜ステップS90と同様の処理を行う。
【0086】
以上、詳述したように本実施形態によれば、次のような作用、効果を得ることができる。
(1)両面送信するためにFBS41又はADF42で読み取った表裏の原稿のサイズが異なる場合には、図5及び図6に示すように、両原稿のサイズが異なる旨のメッセージを表示部70に表示している(S10及びS41)。その結果、サイズの異なる表裏の原稿の画データを両面送信する場合には、前記メッセージに基づいて、両原稿のサイズが異なる旨を操作者に確認させることができる。一方、操作者がサイズの異なる原稿を間違った順序でFBS41又はADF42に載置した場合には、前記メッセージに基づいて、表裏の原稿のサイズを統一して再度読み取らせることもできる。従って、利便性に優れた複写機能付きファクシミリ装置1を提供することができる。
【0087】
(2)加えて、表裏の原稿のサイズが異なる場合には、前記メッセージに加えて、両原稿のサイズをいずれに合わせるかのメッセージを表示部70に表示している。そして、そのメッセージに基づいて、「小さい方に合わせる」の項目が選択及び確定された場合であって、両面送信する表裏の画データのサイズがいずれも相手先の記録紙能力内であるときには、表裏の画データを小さい方のサイズで両面送信している(S66、S106及びS126)。具体的には、表面の画データのサイズが「A4サイズ」、裏面の画データのサイズが「B4サイズ」、相手先の記録紙能力が「B4サイズ」の場合であって、「小さい方に合わせる」の項目が選択及び確定されたときには、「A4サイズ」の表面の画データを等倍で相手先に送信するとともに(S82及びS142)、「B4サイズ」の裏面の画データを「A4サイズ」に縮小して相手先に送信している(S89及びS144)。即ち、サイズの異なる表裏の原稿の画データを同一サイズ、つまり小さい方のサイズで両面送信している。そのため、原稿のサイズを統一するために、予め一方の原稿を縮小コピー或いは拡大コピーする必要がなく、画質が劣化することもない。従って、利便性に優れた複写機能付きファクシミリ装置1を提供することができる。
【0088】
(3)しかも、上記(2)の場合には、相手先では、表裏の画データが同一サイズの記録紙に記録される。その結果、相手先において記録紙サイズを統一するために、記録済みの一方の記録紙を縮小コピー或いは拡大コピーする必要がなく、画質が劣化することもない。従って、相手先にとっても利便性に優れた複写機能付きファクシミリ装置1を提供することができる。
【0089】
(4)さらに、表面の画データのサイズが「A4サイズ」、裏面の画データのサイズが「A3サイズ」、相手先の記録紙能力が「B4サイズ」の場合であって、「大きい方に合わせる」の項目が選択及び確定されたときには、「A4サイズ」の表面の画データに余白を付加して「B4サイズ」で相手先に送信するとともに(S85及びS145)、「A3サイズ」の裏面の画データを「B4サイズ」に縮小して相手先に送信している(S89及びS144)。即ち、「A4サイズ」の表面の画データを拡大するのではなく、「A4サイズ」の表面の画データに余白を付加して相手先に送信している。換言すれば、表面の画データに単に余白を付加しているだけであり、画データを拡大しているわけではない。つまり、送信原稿上の画データのサイズが維持される。しかも、表面の画データに単に余白を付加しているだけなので、画データを拡大した場合と比較して、画データのデータ量が少なくて済む。その結果、画像メモリ80の記憶領域を有効に使用することもできる。従って、利便性に優れた複写機能付きファクシミリ装置1を提供することができる。
【0090】
(5)しかも、上記(4)の場合には、前記「大きい方に合わせる」の項目が選択及び確定された直後ではなく、送信時に余白を付加している。ところで、本実施形態とは異なり、前記「大きい方に合わせる」の項目が選択及び確定された直後(S11及びS42の直後)に余白を付加する構成では、次のようにして表面の画データが送信される。即ち、前記「大きい方に合わせる」の項目の選択及び確定に基づいて、「A4サイズ」の表面の画データには、「A3サイズ」の裏面の画データに合わせるために余白が付加されて、表裏の画データのサイズが「A3サイズ」で一致する。そして、その両画データのサイズが相手先の記録紙能力を越える「A3サイズ」であるため、「A4サイズ」の画データに余白が付加された「A3サイズ」の表面の画データが「B4サイズ」に縮小されて相手先に送信される。つまり、このように構成すると、「A4サイズ」の画データと余白とで構成された「A3サイズ」が「B4サイズ」に縮小されて相手先に送信される。具体的には、「A3サイズ」を「B4サイズ」に縮小する場合の倍率は「86%」である。その結果、表面の原稿の画データとして文字が記録されている場合には、その文字が「86%」に縮小される。
【0091】
しかし、本実施形態では、「A4サイズ」の画データに送信時に余白を付加した「B4サイズ」の表面の画データを相手先に送信している。その結果、上記の構成とは異なり、表面の原稿の画データとして文字が記録されている場合でも、その文字が縮小されることはない。
【0092】
なお、前記実施形態は、次のように変更して具体化することも可能である。
・前記実施形態では、図2に示すステップS9及び図3に示すステップS30において表裏の原稿の幅が異なる場合は、図5及び図6に示すように、表裏の原稿のサイズをいずれに合わせるかのメッセージを表示部70に表示する構成としたが、次のような構成としてもよい。即ち、表裏の原稿の幅が異なる場合は、表裏の原稿のサイズをいずれに合わせるかのメッセージに加えて、表裏の原稿の中間のサイズに合わせるかのメッセージ、つまり「中間サイズに合わせる」の項目も表示部70に表示する構成としてもよい。例えば、表面の原稿サイズが「A4サイズ」、裏面の原稿サイズが「A3サイズ」の場合であって、「中間サイズに合わせる」の項目が選択及び確定されたときには、表裏の画データを「A4サイズ」と「A3サイズ」との中間のサイズである「B4サイズ」に合わせる構成としてもよい。
【0093】
・前記実施形態では、図2に示すステップS9及び図3に示すステップS30において表裏の原稿の幅が同一であるか否かを判断する構成としたが、表裏の原稿の長さ、つまり表裏の原稿における副走査方向の長さが同一であるか否かを判断する構成としてもよい。又は、表裏の原稿の幅及び長さが同一であるか否かを判断する構成としてもよい。尚、図2に示すステップS4、ステップS8及び図3に示すステップS22、ステップS29では、FBS41或いはADF42で読み取った画データに基づいて、原稿の長さ、又は原稿の幅及び長さを算出する。
【0094】
・加えて、表裏の原稿の幅及び長さが同一であるか否かを判断する構成であって、「中間サイズに合わせる」の項目を表示部70に表示する構成としてもよい。このように構成すれば、「レターサイズ」の表面の画データ及び「A3サイズ」の裏面の画データを読み取った場合であって、「中間サイズに合わせる」の項目が選択及び確定されたときには、中間のサイズとして「A4サイズ」、「リーガルサイズ」及び「B4サイズ」のいずれかを選択する。ここで、表裏の原稿の長さ、つまり原稿の副走査方向の長さを考慮しているため、最も長さの短い「A4サイズ」を選択する。その結果、最適な送信サイズで画データを送信することができる。また、大きい送信サイズで画データを送信する場合と比較して、安い通信料金で画データを送信することができる。しかも、相手先において「A4サイズ」、「リーガルサイズ」及び「B4サイズ」の記録紙が収容されているときには、最もサイズの小さい「A4サイズ」の記録紙に表裏の画データが記録される。その結果、相手先においても大きいサイズの記録紙が無駄に消費されることを防止することができる。
【0095】
・前記実施形態では、図8に示すステップS83、ステップS88及び図11に示すステップS143において画データのサイズが現在のサイズよりも小さい場合は、図8に示すステップS85、ステップS90及び図11に示すステップS145において画データに余白を付加して相手先に送信する構成としたが、次のような構成としてもよい。即ち、画データに余白を付加する代わりに、画データを拡大して相手先に送信する構成としてもよい。
【0097】
【発明の効果】
本発明は、以上のように構成されているため、次のような効果を奏する。
請求項1〜請求項のいずれか1項に記載の発明によれば、利便性に優れた通信端末装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】複写機能付きファクシミリ装置の構成を示すブロック図。
【図2】原稿をFBSで読み取るときの動作を示すフローチャート。
【図3】原稿をADFで読み取るときの動作を示すフローチャート。
【図4】原稿をADFで読み取るときの動作を示すフローチャート。
【図5】メッセージを表示したときの表示部を示す平面図。
【図6】メッセージを表示したときの表示部を示す平面図。
【図7】オルタネイトモードで両面送信するときの動作を示すフローチャート。
【図8】両面送信処理の動作を示すフローチャート。
【図9】コンティニュアスモードで両面送信するときの動作を示すフローチャート。
【図10】コンティニュアスモードで両面送信するときの動作を示すフローチャート。
【図11】表面の送信処理及び裏面の送信処理の動作を示すフローチャート。
【符号の説明】
1…通信端末装置としての複写機能付きファクシミリ装置、10…制御手段を構成するMPU、20…制御手段を構成するROM、30…制御手段を構成するRAM、70…報知手段としての表示部。

Claims (3)

  1. 画データを両面送信する機能を備えた通信端末装置において、表裏の画データのサイズが異なる旨を報知する報知手段と、表裏の画データのサイズを大きい方または小さい方のいずれに合わせるかを選定させる手段と、該選定されたサイズが相手先の記録紙能力を超える場合にサイズが選定された表裏の画データを相手先の記録紙能力に合わせて両面送信する制御手段とを備える通信端末装置。
  2. 請求項1に記載の通信端末装置において、前記制御手段は、大きい方のサイズに合わせることが選定された場合であって、該選定されたサイズが相手先の記録紙能力を超える場合には、表裏の各画データのうち、相手先の記録紙能力を超える画データを相手先の記録紙能力に合わせて縮小して送信するとともに、相手先の記録紙能力内の画データについては余白を付加して両面送信する通信端末装置。
  3. 請求項1または2に記載の通信端末装置において、前記制御手段は、小さい方のサイズに合わせることが選定された場合であって、該選定されたサイズが相手先の記録紙能力を超える場合には、該選定されたサイズの表裏の各画データを相手先の記録紙能力に合わせて縮小して両面送信する通信端末装置。
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