JP3666103B2 - 田植機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、湿田を走行しながら苗を移植する乗用型の田植機に用いるものである。
【0002】
【従来の技術】
乗用型の田植機は走行車体に苗植装置を装着して構成され、その走行車体は前輪と左右1対の後輪を備え、これが大型となると、補助車輪がそれぞれの横に配置されて、これらで機体を支持するように出来ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ここに、補助車輪のタイヤが後輪のタイヤとほぼ同じ硬度のタイヤ(ゴム製でソリッド或はゴム製の中空式でチューブ付又はチューブなし)に構成され、両者が同時に耕盤に到達するようになっていたので、地盤が軟弱な湿田で機体の支持力は向上するものの、耕盤の凹凸で両者が同時に上下し、機体の横ゆれ防止や旋回性能の向上につき、今なお改善が求められていた。
【0004】
【課題を解決するための手段】
この発明は、上記の課題を解決するため、左右1対の前輪7及び後輪9を備える走行車体1の後に苗植装置2が装着され、それぞれの後輪9の外側で後車軸8の延長線上に後車軸8よりも速く回転する動輪73が設けられ、該動輪73、転輪75及び誘導輪78に巻き掛けられるクロ−ラ80がそれぞれの後輪9の外側に配置され、機体の重心が前記転輪75と誘導輪78との間で下向きに作用する構成とした田植機とした。
【0005】
【作用】
この田植機を湿田で前進させるとき、1対の後輪9のタイヤ13が湿田の耕盤に到達するとともに、クロ−ラ80により接地面が増大し、これらで機体を支持する。
【0006】
【効果】
この発明によると、田植機は、耕盤に到達する後輪9と、接地面積が増大して支持力が増加するクロ−ラ80の両者で支持される。そのため、湿田においても所望の支持力が得られて沈没のおそれが解消される。また、耕盤に凹凸があるようなとき、クロ−ラ80がこの凹凸に起因する走行車体1の上下動を泥土との接触で吸収し、走行車体1のピッチングや横ゆれも軽減され、田植機の安定性が向上する。さらに、あぜ際などで大きく旋回するようなとき、クロ−ラ80が耕盤に到達していないので、これがその上の泥土を捏ね回すことが緩和される。
【0007】
【実施例】
つぎに、この発明の実施例を説明する。
図1、図2のように、走行車体1の後に苗植装置2が装着されて田植機となっている。
走行車体1がつぎのように構成されている。フレーム3の前後に主歯車箱4と後輪歯車箱5が設けられている。1対の前車軸6が主歯車箱4の両横に配置され、これに前輪7が取付けられている。1対の後車軸8が後輪歯車箱5から外側に突出し、それぞれに後輪9が固定されるとともに、その外側で補助車輪10が固定されている。後輪9と補助車輪10が図3のように構成されている。すなわち、後輪9は、後車軸8に固定したボス(図示していない)から複数のスポーク11が放射状に伸び、それぞれの突端がパイプ製のリング12に固定されている。ゴムがリング12を被うように設けられてタイヤ13となり、その外周に横ずれ防止用の突起14と翼板状のラグ15が一体に設けられている。また、補助車輪10は、後車軸8に固定したボス(図示していない)から複数のスポーク16が放射状に伸び、それぞれの突端がリム17に固定されている。チューブ18を収容したタイヤ19がリム17に取付けられ、タイヤ19の外周には、滑止めのラグ20が設けられている。そして、圧力の低い空気がチューブ18に入っている(タイヤ19が低圧タイヤとなっている)。すなわち、後輪9のタイヤ13は、ゴムで中実に設けられて硬く、補助車輪10のタイヤ19は、ゴムで中空に設けられたうえ、その中に低圧で空気が入れられ著しく柔かく出来ている。そのため、湿田で走行車体1が進行するとき、後輪9のタイヤ13は耕盤に達するが、補助車輪10のタイヤ19は、泥土に押されて変形し、耕盤に達しない。
【0008】
エンジン12がフレーム3の中央部に設けられ、その動力がベルトで主歯車4内に導入されたのち、変速機を経由して前車軸6に到達するとともに、伝動軸23で後輪歯車箱5内の歯車群を経て後車軸8に到達し、前輪7並びに後輪9と補助車輪10が回転して走行車体1が前進するように出来ている。座席24がエンジン21の上に設けられ、その前のステアリングハンドル25を操作すると、前輪6が操舵されて走行車体1の進行方向が変わるようになっている。支柱26がフレーム3の後部から上に伸び、上下1対のリンク27の両端がこれと縦枠28に回動自在に取付けられて平行リンクが構成されている。油圧シリンダ29の前端がフレーム3に取付けられ、ピストンロッド30がこれから斜後上に伸び、上のリンク27と一体のアーム31とその突端が連結し、ピストンロッド30が油圧シリンダ29から突出すると、リンク27が反時計方向(図1)に回って縦枠28が上昇し、ピストンロッド30が油圧シリンダ29内に戻ると、縦枠28が下降するようになっている。
【0009】
苗植装置2がつぎのように構成されている。取付枠32が縦枠28の後部に着脱自在に取付けられている。苗植ケース33が前後方向のローリング軸34でその回りに揺動するように取付枠32の後方下部に取付けられている。前上りに傾斜した苗載台35が苗植ケース33の上に配置され、8枚のマット苗を横並びに載せてエンジン21の動力で左右に往復駆動されるように出来ている。4本の苗植フレーム36が苗植ケース33から後に伸び、それぞれの後端の両横に回転ケース37が設けられている。それぞれの回転ケース37に1対の苗植杆38が設けられ、回転ケース37がエンジン21の動力で回転すると、苗植杆38が同じような姿勢を保って旋回し、旋回の下降の初期に苗載台35の後を通ってこれから突出しているマット苗から1株分の苗を欠ぎ取り、下端で圃場に移植するようになっている。5個のフロート39が横並びに配置され、走行車体1の前進で圃場を滑走し、それぞれの横への張出部(両横のフロート39は外側のみ)が、苗が移植される位置を予じめ整地するようになっている。
【0010】
耕耘装置40がつぎのように構成されている。上下に長い耕耘歯車箱41が苗植ケース33の前に配置され、これに上下1対の平行リンク42で上下に移動できるように取付けられている。図4のように、この耕耘歯車箱41内には、変速軸43が横向に設けられ、入力車44の傘歯車45とその傘歯車46が咬み合い、主歯車箱4内の動力が伝動軸47(図1)で導入されて回転するように出来ている。大歯車48と小歯車49が一体に作られて変速歯車50となり、これが変速軸43に摺動自在に取付けられている。小歯車51と大歯車52がその下の中間軸53に固定され、変速歯車50の移動でその大歯車48が小歯車51に咬むと、中間軸53が高速で回転し、小歯車49が大歯車52に咬むと、中間軸53が低速で回転するようになっている。歯輪54と歯輪55が中間軸53と下端の耕耘軸56に固定され、これらにチエン57が巻き掛けられ、耕耘軸56が回転している。耕耘軸56は、耕耘歯車箱41から左右に突出し、それぞれの苗植杆39の前方のみに配置される大径の複数の耕耘爪58と、苗植装置2とほぼ同巾に設けられる小径の代掻ロータ59が選択自在に取付けられるように出来ている。
【0011】
図5のように、枠60が取付枠32に固定され、案内板61がその端をローラ62で支えられてこれに上下方向に移動出来るように設けられている。アウタワイヤ63aの両端が枠60の上端と油圧シリンダ29に取付けられるとともに、その中を通るインナワイヤ63bの両端が案内板61とピストンロッド30に取付けられている。なお、インナワイヤ63bのピストンロッド30側の端は、ロッド63cで構成されてピストンロッド30の端に固定された支持板64を通り抜け、ピストンロッド30が油圧シリンダ29内に戻った位置において、やや突出する状態で先端に止具65が固定されている。ばね66の両端が案内板61の下端と枠60の下部に取付けられ、案内板61を引き下げている。そのため、ピストンロッド30が油圧シリンダ29内に戻って苗植装置2が下降しているときは、インナワイヤ63bが緩み、ばね66が案内板61を引き下げる。ピストンロッド30が油圧シリンダ29から突出すると、その突出量に応じて苗植装置2が高くなる。そして、所定の位置まで来ると、止具65が支持板64に当り、そののち、インナワイヤ63bが引かれ、ばね66に抗して案内板61が引き上げられる。
【0012】
図6のように、上下方向の案内溝67が案内板61に設けられ、端が耕耘歯車箱41に固定された高さ調節レバー68がこの案内溝67に通されている。それぞれ3段づつの耕耘係止部69a,69b,69cと代掻係止部70a,70b,70cが案内溝67の上下に設けられ、高さ調節レバー68の突子68aがこれらに選択して係合するように出来ている。
【0013】
すなわち、大径の耕耘爪58を用いるときは、小径の代掻ロータ59を用いるときに比較して耕耘軸56の位置を上げて、両者の回転軌道を下端でほぼ一致させる。このため、耕耘軸56に耕耘爪58を取付けて苗植杆38の前方のみを帯状に耕起するときには、高さ調節レバー68の突子68aを耕耘係止部69bに掛ける。すると、平行リンク42,42の先端が上って耕耘歯車箱41が上り、耕耘軸56の位置が高くなる。これとは逆に、耕耘軸56に代掻ロータ59を取付けて用いるときには、突子68aを下方の代掻係止部70aに掛ける。すると、耕耘軸56の位置が下る。そして、それぞれにおいて、係止部69a,70aから係止部69b,70b、又は係止部69c,70cに突子68aを掛け換えると、耕耘深さ又は代掻深さが選択できる。また、それぞれの状態において、ピストンロッド30を突出させて苗植装置2を最上位置に上昇させると、インナワイヤ63bで引かれて上昇する案内板61が高さ調節レバー68を引き上げ、上昇した苗植装置2に対して耕耘装置40がさらに引き上げられる。
【0014】
変速レバー71が耕耘歯車箱41から突出して設けられ(図5)、その作動で前記の変速歯車50が移動するように出来ている。高さ調節レバー68と変速レバー71がワイヤ72で結ばれ、高さ調節レバー68の突子68aが耕耘係止部69a,69b又は69cに係合すると、小歯車69が大歯車52に咬んで耕耘軸56が低速で回転し、突子68aが代掻係止部70a,70b又は70cに係合すると、大歯車48が小歯車51に咬んで耕耘軸56が高速で回転するように構成することが出来る。耕耘軸56に大径の耕耘爪58を装着して用いるときには耕耘軸56を低速で回転させ、耕耘軸56に小径の代掻ロータ59を装着して用いるときには、その軸56を高速で回転させるが、上記のように構成すると、高さ調節レバー68の掛け替で耕耘爪58用の高さと代掻ロータ59用の高さを選択すると、自動的に上記の変速が行なわれ、誤操作が防止できる。
【0015】
図7、図8のように、補助車輪をクローラ式に構成することができる。すなわち左右が対称のため、左側について説明すると、後輪9の外側で後車軸8の延長線上に動輪73が設けられ、後車軸8よりも速く回転するようになっている。支杆74がフレーム3の中央部から下に伸び、その下端に、転輪75を有する軸76が取付けられている。補助杆77が支杆74の中央部から後に伸びて下向に曲り、誘導輪78を有する軸79が取付けられ、動輪73、転輪75および誘導輪78にクローラ80が巻き掛けられ、田植機の重心Gが転輪75と誘導輪78の間で下向きに作用するように出来ている。この構成によると、前進中の走行車体1のピッチングが防止され、田植機の安定性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明を施した田植機の1部を切除した側面図
【図2】その平面図
【図3】その1部の拡大した切断平面図
【図4】その1部の伝動機構図
【図5】その1部の拡大した側面図
【図6】その1部の拡大した正面図
【図7】他の田植機の側面図
【図8】その平面図
【符号の説明】
1 走行車体
2 苗植装置
7 前輪
8 後車軸
9 後輪
13 タイヤ
73 動輪
75 転輪
78 誘導輪
80 クロ−ラ
Claims (1)
- 左右1対の前輪7及び後輪9を備える走行車体1の後に苗植装置2が装着され、それぞれの後輪9の外側で後車軸8の延長線上に後車軸8よりも速く回転する動輪73が設けられ、該動輪73、転輪75及び誘導輪78に巻き掛けられるクロ−ラ80がそれぞれの後輪9の外側に配置され、機体の重心が前記転輪75と誘導輪78との間で下向きに作用する構成とした田植機。
Priority Applications (1)
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JP03631996A JP3666103B2 (ja) | 1996-02-23 | 1996-02-23 | 田植機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP03631996A JP3666103B2 (ja) | 1996-02-23 | 1996-02-23 | 田植機 |
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JPH09224432A JPH09224432A (ja) | 1997-09-02 |
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ID=12466527
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP03631996A Expired - Fee Related JP3666103B2 (ja) | 1996-02-23 | 1996-02-23 | 田植機 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3666103B2 (ja) |
-
1996
- 1996-02-23 JP JP03631996A patent/JP3666103B2/ja not_active Expired - Fee Related
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