JP3666075B2 - オゾン発生方法およびオゾン発生装置 - Google Patents

オゾン発生方法およびオゾン発生装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は空気を原料ガスとするオゾン発生方法およびオゾン発生装置に関するもので、特に効率よくオゾンを発生させる方法あるいは装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図21は、例えば特公昭59−48761号公報に示された従来の同軸円筒型の無声放電式オゾン発生装置を示すものである。
図において、41は内部に冷却水入口49と冷却水出口50を有する接地金属管42を形成し、所定位置に空気または酸素などの原料空気入口51とオゾン気体出口52を形成した缶体、44は上記接地金属管42内に同心的に挿入され、複数のスペーサ53によって所定の放電空隙43を形成するガラス等の誘電体からなる高電圧電極管で、これの内周面には導電被膜45が形成されている。
46は給電線47からブッシング48を経て上記導電被膜45に交流高電圧を印加する給電子である。
なお、このような従来のオゾン発生装置においては、上記接地金属管42と高電圧電極管44は、オゾン発生容量によって多数組のものが缶体41に形成されることは言うまでもない。
【0003】
次に動作について説明する。従来のオゾン発生装置は上記のように構成されており、高電圧電極管44に交流高電圧を印加すると、放電空隙43に無声放電と呼ばれる穏やかなグロー放電が生じ流入した原料空気がオゾン化され、このオゾンを含むガスはオゾン気体出口52から取り出される。
放電空隙43では、放電による発熱があるため有効に冷却してやらないと放電空隙43のガス温度が上昇し、オゾン発生量が減少する。このため接地金属管42が冷却水により冷却される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
酸素原子(O)とオゾン(O3 )を放電空間内で同時に発生させる従来の無声放電式オゾン発生装置では、放電空間をオゾン生成に必要な高圧力、低温に維持することが必要とされる。従来の無声放電式オゾン発生装置は放電空間を低温に保つため、放電空間のギャップを短くして、接地、高圧両電極の一方もしくは両方を水冷するような構造であった。放電空間の短ギャップ化に関しては、円筒形の電極で短ギャップを一様に形成するためには放電管および金属電極管の加工精度が重要となり、装置の初期コストが高くなるという問題があった。
また、電極を冷却するために電極構造が制限されるなど装置が複雑であった。さらに電極が冷却されていても、オゾンの生成効率を考慮すれば放電空間の温度はせいぜい350K以下に抑える必要があるため、高電力密度(放電電力/放電面積)を投入することが困難であり、装置のコンパクト化を実現することが不可能であった。
【0005】
無声放電式オゾン発生装置では放電場内でオゾンを生成するので、生成されたオゾンは放電空間に存在する電子と衝突し、以下に示す反応式からわかるように再び分解される。
3 +e → O+O2 +e
上記の反応の速度は電子エネルギーの関数であり、放電場での電子衝突による酸素分子の解離速度、すなわち酸素原子の生成速度よりも数倍〜数十倍程度速いとされている。
従って、酸素原子とオゾンを放電により同時に発生させる無声放電式オゾン発生装置では、せっかく生成されたオゾンが酸素原子および分子に戻ってしまい、オゾン生成のエネルギー効率が低下する。
【0006】
さらに、無声放電式オゾン発生装置で空気を原料ガスとして使用した場合には、窒素分子(N2 )と電子との衝突により窒素原子(N)やその励起種が生成されて、これらが酸素原子と反応して窒素酸化物(NOX )が生成され、NOX はオゾンと反応しその結果、オゾンは分解され前述と同様にオゾン生成効率の低下を招く。
【0007】
上記の酸素原子とオゾンを放電により同時に発生させる無声放電式オゾン発生装置における問題点を列挙すると、
・冷却が必要なため、電極系をはじめとして装置構造が複雑になる。
・高電力密度を投入できないので、装置のコンパクト化が困難である。
・生成されたオゾンが放電場での電子衝突により分解され、生成効率が低い。
・空気原料ではNOX が発生し、オゾンが分解されるためさらに生成効率が低下する。
ことが挙げられる。
【0008】
この発明は上記のような従来の無声放電式オゾン発生装置の問題点を解決するためになされたもので、酸素原子とオゾンの生成を分離することにより、オゾン発生効率の高いオゾン発生方法あるいは装置構造が簡単で、オゾン生成効率が高く、コンパクトで安価なオゾン発生装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
この発明の請求項1のオゾン発生方法は、供給された酸素ガスを大気圧以下の所定の低圧力下で解離させて酸素原子を含む第1のガスを生成する酸素原子発生工程と、この酸素原子発生工程で生成された酸素原子を含む第1のガスと酸素を含む第2のガスを酸素原子発生工程より高い圧力下で混合し、非放電で反応させてオゾンを生成するオゾン発生工程とからなるものである。
【0010】
この発明の請求項2のオゾン発生方法は、請求項1の発明の第2のガスとして空気を用いたものである。
【0011】
この発明の請求項3のオゾン発生方法は、請求項1または2の発明の酸素原子発生工程において、酸素ガスを解離させる手段として非平衡放電を用いたものである。
【0012】
この発明の請求項4のオゾン発生方法は、請求項1または2の発明の酸素原子発生工程は酸素ガスを解離させる手段として熱プラズマを用い、オゾン発生工程は第1のガスと第2のガスの混合過程においてこの混合ガスを冷却するようにしたものである。
【0013】
この発明の請求項5のオゾン発生装置は、供給された酸素ガスを大気圧以下の所定の低圧力下で解離させて酸素原子を含む第1のガスを生成する酸素原子発生部と、この酸素原子生成部より送給される酸素原子を含む第1のガスと酸素を含む第2のガスを酸素原子発生部より高い圧力下で混合し、非放電で反応させてオゾンを生成するオゾン発生部と、酸素原子発生部内の圧力を大気圧以下の上記所定の低圧力に減圧すると共に、第1のガスを減圧状態を維持してオゾン発生部に送給する減圧送球手段とを備えたものである。
【0014】
この発明の請求項6のオゾン発生装置は、請求項5の発明における第2のガスとして空気を用いたものである。
【0015】
この発明の請求項7のオゾン発生装置は、請求項5または6の発明において、酸素原子発生部における酸素ガスを解離させる手段として非平衡放電を用いたものである。
【0016】
この発明の請求項8のオゾンは発生装置は、請求項7の発明における非平衡放電としてグロー放電を用いたものである。
【0017】
この発明の請求項9のオゾンは発生装置は、請求項7の発明における非平衡放電として無声放電を用いたものである。
【0018】
この発明の請求項10のオゾンは発生装置は、請求項7の発明における非平衡放電としてマイクロ波放電を用いたものである。
【0019】
この発明の請求項11のオゾン発生装置は、請求項5または6の発明において、酸素原子発生部は酸素ガスを解離させる手段として熱プラズマを用い、オゾン発生部は第1のガスと第2のガスの混合過程においてこの混合ガスを冷却するようにしたものである。
【0020】
この発明の請求項12のオゾンは発生装置は、請求項11の発明における熱プラズマとしてアーク放電を用いたものである。
【0021】
この発明の請求項13のオゾンは発生装置は、請求項11の発明における熱プラズマとして高周波放電を用いたものである。
【0022】
この発明の請求項14のオゾン発生装置は、請求項5乃至13の発明において、減圧送給手段は、加圧された第2のガスが注入される注入口と、オゾン発生部と所定の空隙をして配設され、注入された第2のガスをオゾン発生部に噴射するノズルと、このノズルと上記空隙の近傍に設けられ、ノズルより第2のガスが噴射されることにより減圧され、これにより酸素原子発生部内の圧力を大気圧以下の所定の低圧力に減圧すると共に酸素原子発生部で生成された酸素原子を含む第1のガスを減圧状態を維持して上記空隙を介してオゾン発生部に送給する減圧室とを有したものである。
【0023】
この発明の請求項15のオゾン発生装置は、請求項14の発明において、減圧室に直接酸素ガスを供給し、この供給された酸素ガスを大気圧以下の所定の低圧力下で解離させて酸素原子を含む第1のガスを生成させ、上記減圧室を酸素原子発生部として用いるようにしたものである。
【0024】
この発明の請求項16のオゾン発生装置は、請求項5乃至13の発明において、減圧送給手段は、オゾン発生部で生成されたオゾンを含むガスの放出口側に配設された減圧ポンプを用いたものである。
【0025】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1は、酸素中の放電場における酸素分子と電子の衝突、および酸素どうしの衝突による反応過程から生成される酸素原子の定常値濃度の圧力依存性を、放電場の温度をパラメータとして示したものである。
この図より、放電場の圧力が上昇すると生成される酸素原子の濃度は低下し、酸素原子の生成には低圧力で放電させる方が有利であることがわかる。
さらに、同一圧力のもとでは、放電場の温度の上昇とともに一層高濃度の酸素原子を発生できることもわかる。
すなわち、酸素原子の生成に関しては、従来の無声放電式オゾン発生装置の運転条件とは全く正反対である低ガス圧力、高温度条件で行う方が有利であることがわかる。
【0026】
図2は、放電により生成された酸素原子が三体衝突を経てオゾンに変換される過程について、オゾン変換効率(生成オゾン分子数/初期酸素原子数で定義する)の圧力依存性を反応空間の温度をパラメータとして示したものである。
これにより、オゾンの生成に関しては、反応室の圧力は大気圧程度の比較的高い圧力とし、反応室温度をできるだけ低く(高くても400K以下)することにより、非常に高効率で酸素原子をオゾンに変換することが可能であることがわかる。
【0027】
図3は、酸素分子と電子の衝突から解離によって生成される酸素原子の生成効率を、放電場中の電界強度を横軸にとり示したものである。
横軸のE/Nは放電空間の電界(V/cm)を粒子密度N(particle/cm3 )を基準にして規格化したパラメータであり、放電状態はE/Nで決まる。E/Nの単位である1Td(タウンゼント)は、1E−17V・cm2 である。
この図の縦軸は、それぞれの電界強度において、単位エネルギー当りに酸素ガス中の放電場で生成される酸素原子数、すなわち酸素原子生成に対するエネルギー効率を示している。
【0028】
図4は、放電により解離、生成された酸素原子が図3に示した効率で生成されて、この酸素原子が100%オゾンに変換されるとして求めたオゾン生成に対するエネルギー効率を表わしている。
この図は、例えば、電界強度が80Td程度の放電場を形成する酸素原子生成室で酸素原子を生成した後に、図2で示したように圧力を大気圧程度の高い圧力とし、温度をできるだけ低く(高くても400K以下)維持された反応室において、酸素原子を100%オゾンに変換することができれば、およそ7mg/W/minという非常高い効率でオゾンを生成できることを意味する。
【0029】
そこで、一例として、生成された酸素原子を含む解離ガスが大気圧、350Kの空気中に取り込まれた後、三体衝突を経てオゾンが生成される過程を粒子間の反応式を用いて計算機シミュレートにより求めた。
図5は、放電によって生成された酸素原子が粒子数にして0.01%存在している状態で、大気圧で350Kの空気と混合されてオゾンに変換されていく過程について、それぞれの粒子数の時間変化を示したものであり、図中の白丸は各時刻における酸素原子の粒子数、黒丸はオゾンの粒子数を表わしている。
この場合、混合された約1ms後には、はじめに存在していた酸素原子の殆ど全てがオゾンに変換されており、その変換効率は99.4%と求められた。
【0030】
従って、この場合のオゾン生成効率は、生成された酸素原子が全てオゾンに変換されると仮定して求めた図4のオゾン生成効率とほぼ同等の値となり、従来装置で酸素を原料にした場合での最大オゾン発生効率がせいぜい3.2mg/W/min程度であることを考えると、酸素ガスの使用を酸素原子生成室に限定し、反応ガスとしては酸素含有ガス(例えば、空気)を用いているにも関わらず、非常に高効率でオゾンを生成できることがわかる。
【0031】
図6は、混合後のガス中の酸素原子の濃度を変化させて同様のシミュレーションを行った結果を示したものであり、シミュレーションによる本発明のオゾン発生装置と従来の無声放電式オゾン発生装置のオゾン生成効率をオゾン濃度を横軸にとって示したものである。従来装置のオゾン生成効率については、空気および純酸素を原料ガスとした近年の円筒型無声放電式オゾン発生装置の標準的な運転条件での実験値を示す。
これにより、本発明(シミュレーション)によるオゾン発生装置では、従来装置に比較して特に低オゾン濃度域において非常に高いオゾン生成効率を達成できることがわかる。
さらに、本発明の装置で反応ガスとして例えば空気を用いた場合でも、従来装置で純酸素を原料ガスに用いたときのオゾン生成効率を上回っていることがわかる。
以上の結果に基づいて、本発明は、従来装置のように酸素原子とオゾンの生成を放電場で同時に行うのではなく、酸素原子生成室とオゾンの生成室を分離し、酸素原子およびオゾンの生成に対し最適な条件を独立して制御できるよう構成したものである。
【0032】
以下、この発明の実施の形態について説明する。図7は本発明の実施の形態1によるオゾン発生装置の概略構成を示す図である。
本実施の形態1では、酸素原子生成室で生成された酸素原子を含有したガスの圧力を減圧し、減圧された状態のまま酸素原子含有ガスをオゾン生成室へ送給するための減圧送給手段としてエジェクタ方式を用いた装置構成としている。
同図において、1は酸素を含有する反応ガスの入口、2はノズル、3はスロート、4はディフューザー、5はオゾン含有ガスの出口であり、これらがエジェクタを構成する基本構成部材である。ノズル2とスロート3の間にはギャップ10が設けられる。6は、内部に放電室7を備えた酸素原子発生器であり、原料気体入口8より供給された酸素を含有する原料ガスから酸素原子を発生さるための装置である。9は、酸素原子発生器6で生成された酸素原子含有ガスを低圧力を維持したままディフューザー部まで導くための減圧室であり、そこでの圧力は大気圧以下、具体的には数Torr〜数百Torr程度に維持される。
【0033】
次に動作について説明する。ノズル2には酸素を含有した反応ガスが加圧されて流れており、スロート3に流れ込むが、この時ノズル2とスロート3との間に設けられたギャップ10から減圧室9に存在する気体を巻き込むため、減圧室9および酸素原子発生器6内部の放電室7は大気圧以下、具体的には数Torr〜数百Torr程度に減圧される。このような低圧力下で、原料気体入口8より酸素含有ガスが供給されている放電室7内では、
2 +e → O+O+e ・・・(1)
の反応が起こり、酸素原子Oが発生する。上式でeは電子を表す。
(1)式で生成された酸素原子Oは、
O+O2 +M → O3 +M ・・・(2)
の反応によりオゾンに変換されるか、あるいは、
O+O+M → O2 +M ・・・(3)
の反応により酸素分子に戻るため、消滅する。但し、Mは第3物体を表す。
【0034】
ここで(2)、(3)式はいわゆる三体衝突反応であるため、圧力の2乗に比例して反応が進むため低圧力放電場では(2)、(3)式の反応はきわめて遅いことになる。ここで、O濃度に対してO2 濃度が充分高いと(2)式で表されたオゾン生成反応が大部分を占め、(3)式の反応は無視できる。
従って、この発明のように低圧力下で放電させると、(1)式の反応で生じる酸素原子が(2)、(3)式によって殆ど消滅しないため、高い電気効率(酸素原子発生個数/放電電力)で酸素原子を得ることができる。このようにして生成された酸素原子は低圧力に保たれたまま減圧室9から、ノズル2とスロート3の間のギャップへと吸い込まれ、スロート3とディフューザ4内でノズル内を流れてきた酸素を含む反応ガスと混合され、反応ガス中の酸素と(2)式に示された反応により高圧力下で効率よくオゾンに変換される。
【0035】
以上のように構成されたオゾン発生装置では、酸素原子発生器6である酸素原子生成室とスロート3およびディフューザ4からなるオゾン生成室を分離したので、酸素原子生成室は低圧力(数Torr〜数百Torr)で高温に、また、オゾン生成室は高圧力(大気圧程度もしくはそれ以上)で低温(400K程度以下)というように、それぞれの生成に最適な条件を独立に設定することができるため、高効率で酸素原子およびオゾンを発生させることができる。
また、酸素原子生成室は高温にしても何ら問題は生じないため、冷却機構は不要となり高電力密度を投入することが可能となるので、簡素でコンパクトな装置を実現することができる。
さらに、オゾン生成室では放電を発生させないので、放電場での電子衝突によるオゾンの分解、あるいは従来装置における空気を原料ガスにした場合のNOX によるオゾンの分解も生じないから、オゾン生成効率の非常に高い装置を実現することができる。
【0036】
実施の形態2.
図8は、本発明の実施の形態2によるオゾン発生装置の概略構成を示す図であり、基本的な構成は実施の形態1に記載のオゾン発生装置と同一である。
同図において、図7で説明したものと同一もしくは同等部材については同一符号を付し、詳細な説明は省略する。
本実施の形態2では、反応ガス入口1より供給する酸素を含むガスとして空気を用いたことを特徴とする。
反応ガス入口1より供給される空気は、コンプレッサーあるいはブロアー等の加圧手段11により加圧された後、空気乾燥機12によって十分に除湿される。
このようにして得られた乾燥空気は、実施の形態1で示された装置と同様に、反応ガス入口1より供給されノズル2内を流れて、ギャップ10において減圧室9より吸入される酸素原子含有ガスと混合され、スロート3およびディフューザー4内で(2)式に示された反応により、効率よくオゾンに変換される。
【0037】
以上のように構成されたオゾン発生装置では、実施の形態1に示されたオゾン発生装置と同様に、酸素原子生成室とオゾン生成室を分離したのでそれぞれの生成に最適な条件を独立に設定することができるため、高効率で酸素原子およびオゾンを発生させることができる。
また、酸素原子生成室は高温にしても問題は生じないため、高電力密度を投入することが可能となり、簡素でコンパクトな装置を実現することができる。さらに、オゾン生成室では放電を発生させないので、放電場での電子衝突によるオゾンの分解は生じない。
また、空気を反応ガスに用いているにも関わらず、空気は放電に晒されないのでNOX の発生もなく、従って、NOX によるオゾンの分解も生じなから、酸素を原料にした場合と同様のオゾン生成効率を得ることができる。
【0038】
実施の形態3.
図9は、本発明の実施の形態3によるオゾン発生装置の概略構成を示す図であり、基本的な構成は実施の形態1に記載のオゾン発生装置と同一である。
同図において、前図で説明したものと同一もしくは同等部材については同一符号を付し、詳細な説明は省略する。
本実施の形態3では、酸素原子発生器6において酸素原子を発生させる手段として、非平衡放電を用いたことを特徴とする。
酸素原子発生器6内部の放電室7は、前述までの実施の形態と同様にエジェクタを用いた減圧送給手段によって数Torr〜数百Torr程度に減圧されている。
このような低圧力下での放電では粒子間で衝突の頻度は小さいため、放電場での電子温度Te とガス温度Tg を比較すると、Te ≫Tg で熱的に非平衡な状態にあり、いわゆる非平衡放電が実現される。非平衡放電では、ガス温度が低い状態で酸素分子を解離でき、その結果、反応ガスと混合した後のガス温度も低く抑えられるので、効率よくオゾンを生成することができる。
【0039】
本実施の形態で述べたオゾン発生装置では、その基本構成を前述の実施の形態1および2で述べたオゾン発生装置と同様の構成としたので、前記実施の形態1、2と同等の効果を得ることができる。
また、酸素原子の発生手段として非平衡放電を用いることにより、ガス温度を低く抑えられることができるので、高効率のオゾン発生装置を実現できる。
【0040】
実施の形態4.
図10は、本発明の実施の形態4によるオゾン発生装置の概略構成を示す図であり、基本的な構成は実施の形態3に記載のオゾン発生装置と同一である。
同図において、前図で説明したものと同一もしくは同等部材については同一符号を付し、詳細な説明は省略する。
本実施の形態4では、酸素原子発生器6において酸素原子を発生させる手段として、グロー放電を利用したことを特徴とする。
図10において、減圧送給手段によって数Torr〜数百Torr程度に減圧された放電室7内にはグロー放電を発生させるための電極が設置されており、13は陽極、14は陰極、15は放電発生用の電源である。陰極14から放出された電子は、グロー放電(陽光柱)中で酸素分子を励起解離し酸素原子を生成する。低圧力下での非平衡放電で発生するプラズマは、電離度の小さい弱電離プラズマであり、特にグロー放電で生成されるプラズマでは電子に対するイオンの数は少なく、このため放電場中の電界から与えられるエネルギーは効率よく電子に投入される。
【0041】
また、前述の(2)、(3)式で示された反応の速度は極めて遅いので、(1)式の反応で生じる酸素原子が(2)、(3)式で示された反応の速度は極めて遅く、従って、(1)式の反応で生じる酸素原子が(2)、(3)式によって消滅しないので、高い電気効率で酸素原子を得ることができる。
このようにして生成された酸素原子は、低圧力に保たれたまま減圧室9からノズル2とスロート3の間のギャップ10へと吸い込まれ、ノズル内を流れてきた酸素を含む反応ガスと混合されて反応ガス中の酸素と(2)式に示された反応により、高圧力下で効率よくオゾンに変換される。
【0042】
本実施の形態4で述べたオゾン発生装置では、前述の実施の形態1〜3で述べたオゾン発生装置と基本的には同様の構成としたので、前記実施の形態1〜3と同等の効果を得ることができる。
また、酸素原子の発生手段として非平衡放電の中でも特にグロー放電を用いたので、イオンのエネルギー消費が小さく高い電気効率で酸素原子を発生でき、この結果、高効率のオゾン発生装置を実現できる。
【0043】
実施の形態5.
図11は、本発明の実施の形態5によるオゾン発生装置の概略構成を示す図であり、基本的な構成は実施の形態3に記載のオゾン発生装置と同一である。
同図において、前図で説明したものと同一もしくは同等部材については同一符号を付し、詳細な説明は省略する。
本実施の形態5では、酸素原子発生器6において酸素原子を発生させる手段として、無声放電を利用したことを特徴とする。図11において、減圧送給手段によって数Torr〜数百Torr程度に減圧された放電室7内には無声放電を発生させるための電極が設置されており、16は接地電極、17は、誘電体18と金属電極19とで構成された高圧電極である。両電極間に交流電源22により交流高電圧を印加すると、放電室7内には無声放電(誘電体バリヤ放電とも呼ばれる)が発生する。
【0044】
前記実施の形態と同じく低圧力下での放電であるので、電子により励起解離された酸素原子は殆ど消滅しないので、高い電気効率で酸素原子を発生させることができる。さらに、このようにして生成された酸素原子は前述の実施の形態と同様に、別の反応室において高圧力下でオゾンに変換されるため、非常に高効率でオゾンを発生させることができる。
本実施の形態で述べたオゾン発生装置では、前述の実施の形態3で述べたオゾン発生装置と同様の構成としたので、前記実施の形態3と同等の効果を得ることができる。
【0045】
実施の形態6.
前記実施の形態5では、酸素原子発生器6と減圧室9とを分離した構成としているが、図12に示すように酸素原子発生器と減圧室とを一体とし、よりコンパクトな装置を構成することもできる。図12で、(a)は本実施の形態のオゾン発生装置の要部を示す縦断面構成図で、同図(b)は同図(a)のA−A線断面図である。
同図において、1は酸素を含有する反応ガスの入口、2はノズル、3はスロート、4はディフューザー、5はオゾン含有ガスの出口であり、これらが減圧送給手段(エジェクタ)を構成する基本構成部材である。本実施の形態6では、低気圧無声放電式の酸素原子発生器と減圧送給手段であるエジェクタが一体に形成されている。20はガラス等の誘電体管、21は給電電極、22は交流高圧電源、8は酸素を含有する原料気体入口、23は放電場であり、これらにより酸素原子発生器が構成される。
【0046】
酸素原子発生器と減圧室が一体化されただけであるので、動作原理については前記実施の形態5におけるオゾン発生装置の場合と全く同様であり、エジェクタにより数Torr〜数百Torr程度に減圧された放電場で生成された酸素原子を含有する原料ガスは、1より供給された反応ガスと冷却混合され、高圧力下で効率よくオゾンに変換される。
以上のように構成されたオゾン発生装置においても、前記実施の形態5で述べたオゾン発生装置と同等の性能が得られ、また酸素原子発生器とエジェクタを一体に形成したので、よりコンパクトな装置を実現することができる。
【0047】
実施の形態7.
図13は、本発明の実施の形態7によるオゾン発生装置の概略構成を示す図であり、基本的な構成は実施の形態3に記載のオゾン発生装置と同一である。
同図において、前図で説明したものと同一もしくは同等部材については同一符号を付し、詳細な説明は省略する。
本実施の形態では、酸素原子発生器6で酸素原子を発生させる手段として、マイクロ波放電を利用したことを特徴とする。
図13において、24はマグネトロン等のマイクロ波発生装置であり、マイクロ波発生装置24で発生したマイクロ波は、導波管25内を伝送されて酸素原子発生器6内に導かれ、マイクロ波の電界により放電室7内部に放電を発生させる。前記実施の形態と同じく低圧力下での放電であるので、マイクロ波の電界から電子に効率よくエネルギーが注入される。
【0048】
この結果、酸素原子を高い電気効率で得ることができる。電子密度を高めるため、マイクロ波の電界強度を上昇させることを目的とし、放電室7内にマイクロ波の定在波が生じるよう、放電室7が共振器となるよう形成することも可能である。
このようにして生成された酸素原子は前述の実施の形態と同様に、別の反応室において高圧力下でオゾンに変換されるため、非常に高効率でオゾンを発生させることができる。
本実施の形態で述べたオゾン発生装置では、前述の実施の形態3で述べたオゾン発生装置と同様の構成としたので、前記実施の形態3と同等の効果を得ることができる。
【0049】
実施の形態8.
図14は、本発明の実施の形態8によるオゾン発生装置の概略構成を示す図であり、基本的な構成は実施の形態1に記載のオゾン発生装置と同様である。
同図において前図で説明したものと同一、もしくは同等部材については同一符号を付し、詳細な説明は省略する。
本実施の形態8では、酸素原子発生器で酸素原子を発生させる手段として、熱プラズマを用いたことを特徴とする。
酸素分子の熱解離反応とその逆反応は以下に示す通りである。
2 +O2 → O+O+O2
O+O+O2 → O2 +O2
O+O+O → O2 +O
熱平衡状態におけるO2 とOの配分のガス温度依存性をを図15に示す。
この図より、熱プラズマを用いて酸素ガスO2 の解離を行った場合、酸素原子生成室の温度が高いほど酸素原子の解離度が高くなり、およそ4000Kで解離度が50%に達することがわかる。
【0050】
酸素ガスO2 の熱解離による酸素原子Oの生成に必要なエネルギーは、ガス温度T1 において平衡となる酸素原子の濃度〔O〕と、ガス全体を温度T1 にするのに必要なエネルギー(エンタルピー差)より求めることができる。
図16は、図15に示した酸素原子の濃度、および酸素ガスのエンタルピーから、大気圧で熱平衡解離を行った場合に酸素原子を生成するのに必要なエネルギーのガス温度に対する依存性を、ジュール当たりの酸素原子生成数として求めた結果をである。
これより、熱プラズマを用いた熱解離によって3000K以上の高温で酸素ガスを解離すれば、酸素原子生成に関するエネルギー効率は、図4に示された非平衡放電の場合と同等程度であり、高いエネルギー効率で酸素原子を生成できることがわかる。
【0051】
酸素原子を含有した原料ガスは、低圧力を維持したまま減圧室9を介してノズル2とスロート3の間のギャップ10へと吸い込まれ、ノズル内を流れてきた酸素を含む反応ガスと混合され、反応ガス中の酸素と(2)式に示された反応により高圧力下で効率よくオゾンに変換される。
熱プラズマで生成した酸素原子の場合も、冷却クエンティング後の条件が同じであれば、非平衡放電によって生成した酸素原子の場合と同じオゾン生成に繋がることは言うまでもない。
酸素原子を含有する熱プラズマを直接に冷却クエンティングした場合のオゾン生成の過程をシミュレートした結果を図17に示す。
【0052】
図17は、純酸素を大気圧、3000Kで解離平衡を達成した後、2100K(1μs保持)、1200K(1μs保持)、300Kと3段階で急速冷却した場合のオゾンの生成過程について、粒子数の時間変化を示したものである。
この場合、容量比27.2%の酸素原子が生成されて、そのうちの9.9%がオゾンに変換され、最終的に容量比2.69%のオゾン含有酸素が得られている。
さらに、酸素原子含有ガスと反応ガスとを混合冷却して、10-5S後には、酸素原子からオゾンへの変換は完了しており、酸素原子の効率的なオゾンへの変換に必要なクエンティング時間は、大気圧でマイクロ秒(μs)のオーダであり、反応ガスとの混合プロセスの過程では急速な冷却が必要である。
【0053】
熱プラズマによる解離で酸素原子を生成する本実施の形態の場合、酸素原子生成のエネルギー効率を高めるために酸素ガスの解離度を高め、反応ガスと混合させるまで酸素原子の再結合が起こらないように高温・低圧力で混合点まで導く。
そして、この酸素原子含有ガスを低温空気、あるいは低温の酸素含有ガスからなる反応ガスを駆動流体とするエジェクタで吸引混合することにより混合ガスを急速に冷却し、効率よくオゾン生成を行うことで、非平衡放電により酸素原子を生成するオゾン発生装置と同等のエネルギー効率を得ることができる。
尚、熱プラズマの粒子密度は、混合される反応ガス(例えば空気)の粒子密度の1/1,000〜1/10,000程度であり、熱容量としてはかなり小さいので、十分冷却されている反応ガスと混合するだけで、混合されたガスは急速に冷却される。反応ガスの冷却手段としては、冷凍機を使用するとか、液体窒素を用いるなどの一般的な方法でよい。
【0054】
酸素原子発生手段として熱プラズマを用いたこと以外は、前記実施の形態で示したオゾン発生装置と同一の構成としているので、酸素電子発生器6での熱損失が問題にならない程度の大容量装置を構成したならば、本実施の形態で示したオゾン発生装置においても、前記実施の形態で示したように電極構成をはじめとした装置構成が簡単でコンパクトな、高効率のオゾン発生装置を実現することができる。
【0055】
実施の形態9.
図18は、本発明の実施の形態9によるオゾン発生装置の概略構成を示す図であり、基本的な構成は実施の形態7に記載のオゾン発生装置と同様である。
同図において前図で説明したものと同一、もしくは同等部材については同一符号を付し、詳細な説明は省略する。
本実施の形態では、実施の形態8に項記載の熱プラズマを用いた酸素原子発生器を備えたオゾン発生装置において、熱プラズマの発生手段としてアーク放電を用いたことを特徴とする。
【0056】
図18において、26、27は放電室6内にアーク放電を発生させるための電極である。この場合、放電室7は前述の実施の形態と同様、エジェクタ方式による減圧送給手段によって大気圧以下に減圧されるが、その圧力は酸素原子発生に非平衡放電を用いる前記実施の形態3〜6での放電室圧力よりも高く、およそ100Torr〜数百Torrとなるようにする。この程度の圧力下では、粒子間の衝突頻度が増加して、放電場での電子温度Te とガス温度Tg を比較すればTe ≒Tg となり、その温度が数千度程度に達する熱平衡プラズマが実現される。
ガス温度が4000K以上であれば、図16より酸素原子発生に関するエネルギー効率は、非平衡放電を用いて酸素原子を発生させた場合とほぼ同等の値が得られるため、本実施の形態で示したオゾン発生装置においても、前記実施の形態7で示したオゾン発生装置と同等の効果を得ることができる。
【0057】
実施の形態10.
図19は本発明の実施の形態10によるオゾン発生装置の概略構成を示す図であり、基本的な構成は実施の形態7に記載のオゾン発生装置と同様である。
同図において前図で説明したものと同一、もしくは同等部材については同一符号を付し、詳細な説明は省略する。
本実施の形態では、実施の形態8に記載の熱プラズマを用いた酸素原子発生器を備えたオゾン発生装置において、熱プラズマの発生手段として高周波放電を用いたことを特徴とする。
図19において、28は高周波電源29、誘導加熱用コイル30およびセラミック等の高融点絶縁材料で形成された放電室31から構成される高周波プラズマ発生装置であり、酸素を含有する原料ガスを高周波誘導加熱により熱解離して、酸素原子を生成する。
【0058】
このプラズマ発生装置は、前述までの実施の形態と同様に、減圧送給手段によって大気圧以下に減圧された減圧室9へと通じており、その圧力は酸素原子発生に非平衡放電を用いる前記実施の形態3〜6での放電室圧力よりも高く、およそ100Torr〜数百Torrとなるようにする。この程度の圧力下では、粒子間の衝突頻度が増加して、放電場での電子温度Te とガス温度Tg を比較すればTe ≒Tg となり、その温度が数千度程度に達する熱平衡プラズマが実現される。
ガス温度が4000K以上であれば、図16より酸素原子発生に関するエネルギー効率は、非平衡放電を用いて酸素原子を発生させた場合とほぼ同等の値が得られるため、本実施の形態例で示したオゾン発生装置においても、前記実施の形態7で示したオゾン発生装置と同等の効果を得ることができる。
【0059】
実施の形態11.
前記実施の形態1〜10では、減圧送給手段としてエジェクタ方式を用いたオゾン発生装置の構成を示したが、図20に示すように、減圧送給手段として減圧ポンプ32を用いた構成としてもよい。
同図では酸素原子発生器としてグロー放電を用いたものとしているが、酸素原子発生器については前記実施の形態で示した他の放電方式を用いたものでもよい。
減圧ポンプ32により大気圧以下の所望圧力に減圧された、酸素原子発生器6内で非平衡放電あるいは熱プラズマにより生成された酸素原子を含有する原料ガスは、ポンプ32と酸素原子発生器6との間に設けられたガス混合室33へと導かれる。同時に、ガス混合室33には酸素を含有する反応ガスが反応ガス導入口8より導入され、O濃度に対してO2 濃度が充分に高い状態にする。
【0060】
これと酸素原子発生器より吸引された酸素原子含有ガスとが低圧力下で混合される。混合されたガスは減圧ポンプ32により吸引されて、その下流側で大気圧程度に圧力を高められ、(2)式に示された反応によりオゾンに変換されるが、ガス混合室33でO濃度に対してO2 濃度を充分に高くしているため、高効率なオゾン生成が可能になる。
本実施の形態におけるオゾン発生装置では、減圧送給手段として減圧ポンプを用い、その他の構成は前記実施の形態と同様としているので、前記実施の形態1〜10に示したオゾン発生装置と同等の効果が得られる。
【0061】
以上説明したように、この発明におけるオゾン発生方法およびオゾン発生装置においては、低圧力下で酸素ガスを解離させるため、酸素原子の寿命が長くなり、その結果酸素原子を効率よく生成できることになる。
酸素原子の生成は放電を安定に保ち、効率よく酸素原子を生成できる条件だけを満足すればよいので、生成部は高温でよく、電極を冷却する必要もないので、放電電極系の構成自由度が高くなりシンプルな構造で安価なオゾン発生方法あるいは装置を提供することができる。
また、高電力密度を投入することができるので装置のコンパクト化が可能となる。オゾン生成室は非放電域であり、ここで生成されたオゾンは放電に晒されず電子によるオゾンの分解は起こらないので、オゾン生成効率の低下を防ぐことができる。
また空気のような窒素を含むガスを反応ガスに選んでも、同様に放電に晒されないのでオゾン分解をもたらす窒素酸化物は発生しないため、酸素を反応ガスとした場合と同等のオゾン生成効率を得ることができ、非常に高効率なオゾン発生方法あるいは装置を実現することができる。
【0062】
【発明の効果】
この発明の請求項1によれば、供給された酸素ガスを大気圧以下の所定の低圧力下で解離させて酸素原子を含む第1のガスを生成する酸素原子発生工程と、この酸素原子発生工程で生成された酸素原子を含む第1のガスと酸素を含む第2のガスを酸素原子発生工程より高い圧力下で混合し、非放電で反応させてオゾンを生成するオゾン発生工程とからなるので、それぞれの工程で最適な条件を独立に設定でき、さらに酸素原子発生工程は高温にできるので高電力密度の投入が可能となり、また、オゾン発生工程は非放電であるので電子衝突によるオゾンの分解もなく、非常に高効率なオゾン発生方法を提供できるという効果がある。
【0063】
この発明の請求項2によれば、オゾン発生工程は非放電でオゾンを発生するので、第2のガスとして空気を用いてもNOX によるオゾンの分解も生じないので、空気を原料ガスとした安価で、かつ非常に高効率なオゾン発生方法を提供できるという効果がある。
【0064】
この発明の請求項3によれば、酸素原子発生工程において、酸素ガスを解離させる手段として非平衡放電を用いたので、ガス温度が低い状態で酸素分子を解離でき、オゾン発生工程において第2のガスと混合した後のガス温度も低く押えられるので、非常に高効率なオゾン発生方法を提供できるという効果がある。
【0065】
この発明の請求項4によれば、酸素原子発生工程は酸素ガスを解離させる手段として熱プラズマを用い、オゾン発生工程は第1のガスと第2のガスの混合過程においてこの混合ガスを冷却するようにしたので、非平衡放電による酸素原子の生成による方法と同等の効率を有したオゾン発生方法を提供できるという効果がある。
【0066】
この発明の請求項5によれば、供給された酸素ガスを大気圧以下の所定の低圧力下で解離させて酸素原子を含む第1のガスを生成する酸素原子発生部と、この酸素原子生成部より送給される酸素原子を含む第1のガスと酸素を含む第2のガスを酸素原子発生部より高い圧力下で混合し、非放電で反応させてオゾンを生成するオゾン発生部と、酸素原子発生部内の圧力を大気圧以下の上記所定の低圧力に減圧すると共に、第1のガスを減圧状態を維持してオゾン発生部に送給する減圧送給手段とを備えたので、酸素原子発生部およびオゾン発生部においてはそれぞれ最適な条件を独立に分離して設定でき、酸素原子発生部は高温にできるので高電力密度の投入が可能となり、また、オゾン発生部は非放電でオゾンを生成するので、電子衝突による生成されたオゾンの分解もなく、非常に高効率なオゾン発生装置を提供できるという効果がある。
【0067】
この発明の請求項6によれば、オゾン発生部は非放電でオゾンを発生するので、第2のガスとして空気を用いてもNOX によるオゾンの分解も生じないので、空気を原料ガスとした安価で、かつ非常に高効率なオゾン発生装置を提供できるという効果がある。
【0068】
この発明の請求項7乃至10によれば、酸素原子発生部において、酸素ガスを解離させる手段として低圧力下でグロー放電、無声放電あるいはマイクロ波放電等の非平衡放電を用いたので、ガス温度が低い状態で酸素分子を効率よく解離でき、また、オゾン発生部において第2のガスと混合した後のガス温度も低く押えられ、かつオゾン発生部は放電に晒されないので生成されたオゾンの分解もなく、非常に高効率なオゾン発生装置を提供できるという効果がある。
【0069】
この発明の請求項11乃至13によれば、酸素原子発生部は酸素ガスを解離させる手段としてアーク放電や高周波放電等の熱プラズマを用い、オゾン発生部は第1のガスと第2のガスの混合過程においてこの混合ガスは冷却されるので、熱プラズマを用いて酸素原子を生成しても非平衡放電による酸素原子の生成による方法と同等の効率を有したオゾン発生装置を提供できるという効果がある。
【0070】
この発明の請求項14によれば、減圧送給手段は、オゾン発生部と所定の空隙をして配設され、加圧された第2のガスをオゾン発生部に噴射するノズルと、このノズルと上記空隙の近傍に設けられ、ノズルより第2のガスが噴射されることにより減圧され、これにより酸素原子発生部内の圧力を大気圧以下の所定の低圧力に減圧すると共に酸素原子発生部で生成された酸素原子を含む第1のガスを減圧状態を維持して上記空隙を介してオゾン発生部に送給する減圧室を有したエジェクタで構成することにより、簡単な構成で酸素原子発生部およびオゾン発生部の圧力を所望の値にすると共に、第1のガスと第2のガスの混合およびオゾン発生部で生成されたオゾンの放出を簡単な構造で実現できるので、高効率で、かつ小型化されたオゾン発生装置をで提供できるという効果がある。
【0071】
この発明の請求項15によれば、請求項14の発明の構成において減圧室に直接酸素ガスを供給し、この供給された酸素ガスを大気圧以下の所定の低圧力下で解離させて酸素原子を含む第1のガスを生成させ、上記減圧室を酸素原子発生部として用いるようにしたので、装置をさらに小型化できるという効果がある。
【0072】
この発明の請求項16によれば、減圧送給手段としてオゾン発生部で生成されたオゾンを含むガスの放出口側に配設された減圧ポンプを用いたので、エジェクタ方式におけるノズルや空隙あるいは減圧室等が不要となり、簡単な構成の安価なオゾン発生装置を実現できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 電子衝突の結果、解離によって生成される酸素原子濃度の圧力依存性を示す図である。
【図2】 酸素原子からオゾンへの変換効率の圧力依存性を、ガス温度をパラメータとして示した図である。
【図3】 電子衝突の結果、解離によって生成される酸素原子の生成効率と電界強度との関係を示す図である。
【図4】 解離によって生成された酸素原子が全てオゾンに変換されめと仮定した場合のオゾン生成効率と放電場の電界強度との関係を示す図である。
【図5】 解離によって生成された酸素原子が、三体衝突を経てオゾンに変換されめと過程を計算機シミュレーションによって求めた結果を示す図である。
【図6】 シミュレーション結果から本発明のオゾン発生装置と従来の無声放電式オゾン発生装置のオゾン生成効率を比較した図である。
【図7】 実施の形態1によるオゾン発生装置の概略構成を示す断面図である。
【図8】 実施の形態2によるオゾン発生装置の概略構成を示す断面図である。
【図9】 実施の形態3によるオゾン発生装置の概略構成を示す断面図である。
【図10】 実施の形態4によるオゾン発生装置の概略構成を示す断面図である。
【図11】 実施の形態5によるオゾン発生装置の概略構成を示す断面図である。
【図12】 実施の形態6によるオゾン発生装置の概略構成を示す断面図であり、(a)はオゾン発生装置の要部を示す縦断面構成図で、(b)は同図(a)のA−A線断面図である。
【図13】 実施の形態7によるオゾン発生装置の概略構成を示す断面図である。
【図14】 実施の形態8によるオゾン発生装置の概略構成を示す断面図である。
【図15】 大気圧での酸素ガスの解離状態について、ガス温度に対する酸素分子と酸素原子の粒子数の変化を示す図である。
【図16】 大気圧における熱解離による酸素原子の生成効率を示す図である。
【図17】 大気圧で熱平衡解離を達成した原料ガスが、冷却クエンティングによりオゾンに変換される過程をシミュレートした結果を示す図である。
【図18】 実施の形態9によるオゾン発生装置の概略構成を示す断面図である。
【図19】 実施の形態10によるオゾン発生装置の概略構成を示す断面図である。
【図20】 実施の形態11によるオゾン発生装置の概略構成を示す断面図である。
【図21】 従来の無声放電式オゾン発生装置の概略構成を示す断面図である。
【符号の説明】
1 反応ガス入口 2 ノズル 3 スロート
4 ディフューザー 5 オゾン含有ガス出口 6 酸素原子発生器
7 放電室 8 原料ガス入口 9 減圧室
10 ギャップ 11 加圧器 12 乾燥機
13 陽極 14 陰極 15 電源
16 接地電極 17 高圧電極 18 誘電体
19 金属電極 20 誘電体管 21 給電電極
22 交流電源 23 放電場
24 マイクロ波発生装置 25 導波管
26 電極 27 電極
28 高周波プラズマ発生装置 29 高周波電源
30 コイル 31 放電室 32 減圧ポンプ
33 ガス混合室 41 缶体 42 接地金属管
43 放電空隙 44 高電圧電極管 45 導電被膜
46 給電子 47 給電線 48 ブッシング
49 冷却水入口 50 冷却水出口 51 原料空気入口
52 オゾン気体出口 53 スペーサ

Claims (16)

  1. 供給された酸素ガスを大気圧以下の所定の低圧力下で解離させて酸素原子を含む第1のガスを生成する酸素原子発生工程と、
    上記酸素原子発生工程で生成された酸素原子を含む第1のガスと酸素を含む第2のガスを上記酸素原子発生工程より高い圧力下で混合し、非放電で反応させてオゾンを生成するオゾン発生工程とからなることを特徴とするオゾン発生方法。
  2. 第2のガスとして空気を用いたことを特徴とする請求項1に記載のオゾン発生方法。
  3. 酸素原子発生工程は酸素ガスを解離させる手段として非平衡放電を用いたことを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載のオゾン発生方法。
  4. 酸素原子発生工程は酸素ガスを解離させる手段として熱プラズマを用い、オゾン発生工程は第1のガスと第2のガスの混合過程においてこの混合ガスを冷却することを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載のオゾン発生方法。
  5. 供給された酸素ガスを大気圧以下の所定の低圧力下で解離させて酸素原子を含む第1のガスを生成する酸素原子発生部と、
    上記酸素原子生成部より送給される酸素原子を含む上記第1のガスと酸素を含む第2のガスを上記酸素原子発生部より高い圧力下で混合し、非放電で反応させてオゾンを生成するオゾン発生部と、
    上記酸素原子発生部内の圧力を大気圧以下の上記所定の低圧力に減圧すると共に、上記第1のガスを減圧状態を維持して上記オゾン発生部に送給する減圧送給手段とを備えたことを特徴とするオゾン発生装置。
  6. 第2のガスとして空気を用いたことを特徴とする請求項5に記載のオゾン発生装置。
  7. 酸素原子発生部における酸素ガスを解離させる手段として、非平衡放電を用いたことを特徴とする請求項5または6のいずれかに記載のオゾン発生装置。
  8. 非平衡放電としてグロー放電を用いたことを特徴とする請求項7に記載のオゾン発生装置。
  9. 非平衡放電として無声放電を用いたことを特徴とする請求項7に記載のオゾン発生装置。
  10. 非平衡放電としてマイクロ波放電を用いたことを特徴とする請求項7に記載のオゾン発生装置。
  11. 酸素原子発生部は酸素ガスを解離させる手段として熱プラズマを用い、オゾン発生部は第1のガスと第2のガスの混合過程においてこの混合ガスを冷却することを特徴とする請求項5または6のいずれかに記載のオゾン発生装置。
  12. 熱プラズマとしてアーク放電を用いたことを特徴とする請求項11に記載のオゾン発生装置。
  13. 熱プラズマとして高周波放電を用いたことを特徴とする請求項11に記載のオゾン発生装置。
  14. 減圧送給手段は、加圧された第2のガスが注入される注入口と、オゾン発生部と所定の空隙をして配設され、注入された上記第2のガスをオゾン発生部に噴射するノズルと、
    上記ノズルと上記空隙の近傍に設けられ、上記ノズルより上記第2のガスが噴射されることにより減圧され、これにより酸素原子発生部内の圧力を大気圧以下の所定の低圧力に減圧すると共に上記酸素原子発生部で生成された酸素原子を含む第1のガスを減圧状態を維持して上記空隙を介して上記オゾン発生部に送給する減圧室とを有したことを特徴とする請求項5乃至13のいずれかに記載のオゾン発生装置。
  15. 減圧室に直接酸素ガスを供給し、この供給された酸素ガスを大気圧以下の所定の低圧力下で解離させて酸素原子を含む第1のガスを生成させ、上記減圧室を酸素原子発生部として用いることを特徴とする請求項14に記載のオゾン発生装置。
  16. 減圧送給手段は、オゾン発生部で生成されたオゾンを含むガスの放出口側に配設された減圧ポンプであることを特徴とする請求項5乃至13のいずれかに記載のオゾン発生装置。
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