JP3972415B2 - オゾン発生方法およびオゾン発生装置 - Google Patents

オゾン発生方法およびオゾン発生装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は放電を利用したオゾン発生方法およびオゾン発生装置に関し、特に効率よくオゾンを発生させるものに関する。
【0002】
【従来の技術】
24図は例えば特公昭59−48761号公報に示された従来の無声放電式オゾン発生装置の概略構成を示す断面図である。図において、41は内部に冷却水入口49と冷却水出口50を有する接地金属管42を形成し、所定位置に空気または酸素などの原料空気入口51とオゾン気体出等の誘電体からなる高電圧電極管で、これの内周面には導電被膜45が形成されている。46は給電線47からブッシング48を経て上記導電被膜45に交流高電圧を印加する給電子である。なお、このような従来のオゾン発生装置においては、上記接地金属管42と高電圧電極管44は、オゾン発生容量によって多数組のものが缶体41に形成されることは言うまでもない。
【0003】
次に動作について説明する。従来のオゾン発生装置は上記のように構成されおり、上記高電圧電極管44に交流高電圧を印加すると、放電間隙43に無声放電と呼ばれる穏やかなグロー放電が生じ流入した原料空気がオゾン化され、このオゾンを含むガスはオゾン気体出口52から取り出される。前記放電空隙43では、放電による発熱があるため有効に冷却してやらないと放電空隙43のガス温度が上昇し、オゾン発生量が減少する。このため接地金属管42が冷却水により冷却される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
酸素原子(O)とオゾン(O3 )を放電空間内で同時に発生させる従来の無声放電式オゾン発生装置では、放電空間をオゾン生成に必要な高圧力、低温に維持することが必要とされる。従来の無声放電式オゾン発生装置は放電空間を低温に保つため、放電空間のギャップを短くして、接地、高圧両電極の一方もしくは両方を水冷するような構造であった。放電空間の短ギャップ化に関しては、円筒形の電極で短ギャップを一様に形成するためには放電管および金属電極管の加工精度が重要となり、装置の初期コストが高くなるという問題があった。また、電極を冷却するために電極構造が制限されるなどにより装置が複雑であった。さらに電極が冷却されていても、オゾンの生成効率を考慮すれば放電空間の温度は少なくとも350K以下に抑える必要があるため、高電力密度(放電電力/放電面積)を投入することが困難であり、装置のコンパクト化を実現することが不可能であった。
【0005】
無声放電式オゾン発生装置では放電場内でオゾンを生成するので、生成されたオゾンは放電空間に存在する電子と衝突し、以下に示す反応式からわかるように再び分解される。
3 +e →O+O2 +e
上記の反応の速度は電子エネルギーの関数であり、放電場での電子衝突による酸素分子の解離速度、すなわち酸素原子の生成速度よりも数倍〜数十倍程度速いとされている。従って酸素原子とオゾンを放電により同時に発生させる無声放電式オゾン発生装置では、せっかく生成されたオゾンが酸素原子および分子に戻ってしまい、オゾン生成のエネルギー効率が低下する。
【0006】
さらに、無声放電式オゾン発生装置で空気を原料ガスとして使用した場合には、窒素分子(N2 )と電子との衝突により励起種や窒素原子(N)が生成されて、これらが酸素原子および酸素分子と反応して窒素酸化物(NOx )が生成され、NOx はオゾンと反応しその結果、オゾンは分解され前述と同様にオゾン生成効率の低下を招く。
【0007】
上記の酸素原子とオゾンを放電により同時に発生させる無声放電式オゾン発生装置における問題点を列挙すると、
・冷却が必要なため、電極系をはじめとして装置構造が複雑になる。
・高電力密度を投入できないので、装置のコンパクト化が困難である。
・生成されたオゾンが放電場での電子衝突により分解され、生成効率が低い。
・空気原料では放電によりNOx が発生し、オゾンが分解されるためさらに生成効率が低下する。
ことが挙げられる。
【0008】
本発明は上記のような従来の無声放電式オゾン発生装置の問題点を解決するためになされたもので、酸素原子とオゾンの生成を分離して行うことにより、オゾン発生効率の高いオゾン発生方法、あるいは装置構造が簡単でオゾン生成効率が高く、コンパクトで安価なオゾン発生装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1の構成によるオゾン発生方法は、供給された酸素ガスを大気圧以下の圧力で解離させて酸素原子を含む第1のガスを生成する酸素原子生成工程と、上記酸素原子生成工程で生成された酸素原子を含む第1のガスと酸素を含む第2のガスオゾン生成室へ吸引して混合させる工程と、上記オゾン生成室内の気体を圧縮させ、反応を下記式(1)の右辺へ移行させてオゾンを生成させるオゾン生成室圧縮工程と、上記オゾン生成室圧縮工程で生成させたオゾンを取り出すオゾン排出工程と、を備えたものである。
O+O 2 +M→O 3 +M ・・・(1)
ここで、Mは第3物体を表す。
【0010】
本発明の第2の構成によるオゾン発生方法は、本発明の第1の構成によるオゾン発生方法において、オゾン生成室収縮工程を備え、上記オゾン生成室収縮工程とオゾン生成室圧縮工程とを繰り返してオゾンを生成させ、生成させた上記オゾンを容器に貯留するオゾン貯留工程と、上記オゾン貯留工程で貯留させたオゾンを取り出すオゾン排出工程とを備えたものである。
【0011】
本発明の第3の構成によるオゾン発生方法は、本発明の第1の構成または第2の構成によるオゾン発生方法において、第2のガスとして空気を用いたものである。
【0015】
本発明の第の構成によるオゾン発生装置は、供給された酸素ガスを大気圧以下の圧力で解離させて酸素原子を含む第1のガスを生成する酸素原子生成と、上記酸素原子生成で生成された上記第1のガスを導入する開閉可能な第1のガス導入口と、酸素を含む第2のガスを導入する開閉可能な第2のガス導入口と、上記第1のガス導入口および上記第2のガス導入口とで連通され、上記第1のガスと上記第2のガスとを吸引して混合させるオゾン生成室と、上記オゾン生成室内の気体を圧縮するピストンと、上記オゾン生成室で生成されたオゾンを取り出すオゾン排出口とを備えたものである。
【0016】
本発明の第の構成によるオゾン発生装置は、本発明の第1の構成によるオゾン発生装置において、ピストンと連動し、上記ピストンをオゾン生成室内の気体を圧縮する方向およびオゾン生成室内に気体を吸引する方向に駆動させる回転機構を備えたものである。
【0018】
本発明の第の構成によるオゾン発生装置は、本発明の第1の構成によるオゾン発生装置において、生成されたオゾンを蓄積させるガス貯留容器を備えたものである。
【0019】
本発明の第の構成によるオゾン発生装置は、本発明の第1の構成によるオゾン発生装置において、酸素原子生成室と、第1のガス導入口と、第2のガス導入口と、オゾン生成室と、ピストンと、オゾン排出口とをそれぞれ複数備え、一のオゾン排出口と、他の一の第2のガス導入口とが連通されているものである。
【0020】
本発明の第の構成によるオゾン発生装置は、本発明の第1の構成によるオゾン発生装置において、酸素原子生成室およびオゾン生成室は、それぞれピストンで仕切られて二室を備え、上記酸素原子生成室の一室は上記オゾン生成室の一室に開閉可能なガス出入口で連通され、上記酸素原子生成室の他の一室は上記オゾン生成室の他の一室に開閉可能な他のガス出入口で連通され、上記オゾン生成室の二室は開閉可能な他のガス出入口で連通されているものである。
【0024】
【発明の実施の形態】
図1は上述した従来のオゾン発生装置の問題点を解決するために本願発明者が先に出願した特願平7ー251018号(平成7年9月28日付け出願)にて提案した本発明に関連するオゾン発生装置の概略構成を示す断面図である。この例は、図24に示した従来装置のように酸素原子とオゾンの生成を放電場で同時に行うのではなく、酸素原子生成室とオゾンの生成室を分離し、酸素原子およびオゾンの生成に対して最適な条件を独立に制御できるように構成したものである。
【0025】
図1において、1は酸素を含有する反応ガスの入口、6は放電室7を備えた酸素原子生成室、8は原料ガス入口、71は酸素原子を含有したガスと反応ガスとを混合する混合室、72は反応ガスを混合室71に導入するための反応ガス導入室、73は混合ガスを加圧してオゾン生成室74に導入するコンプレッサやブロア等の加圧機である。加圧機73は、酸素原子含有ガスを低圧力を維持したままでオゾン生成室74に導く減圧送給手段でもある。
【0026】
次に動作について説明する。コンプレッサやブロア等の加圧機73によって混合室からのガスが圧搾される。その結果、混合室71および酸素原子生成室6内部の放電室7は大気圧以下、具体的には数Torr〜数百Torr程度に減圧される。このような低圧力下で、原料気体入口8より酸素含有ガスが供給されている放電室7内部では、
2+e→O+O+e ・・・(1)
の反応が起こり、酸素原子Oが発生する。上式で、eは電子を表す。
(1)式で生成された酸素原子Oは、
O+O2+M→O3+M ・・・(2)
の反応によりオゾンに変換されるか、あるいは、
O+O+M→O2+M ・・・(3)
の反応により、酸素分子に戻るため、消滅する。ここで、Mは第3物体を表す。ここで、(2),(3)式はいわゆる三体衝突反応であり、圧力の2乗に比例して反応が進むため、低圧力放電場では(2),(3)式の反応はきわめて遅いことになる。ここで、O濃度に対してO2 濃度が充分に高いと(2)式で表されたオゾン生成反応が大部分を占め、(3)式の反応は無視できる。
【0027】
従って、図1で例示した装置のように、オゾン生成室と分離した酸素原子生成室において低圧力下で放電させると、(1)式の反応で生じる酸素原子が(2)、(3)式の反応によって殆ど消失しないため、高い電気効率(酸素原子発生個数/放電電力)で酸素原子を得ることができる。このようにして生成された酸素原子は、低圧力に保持されたまま混合室71に導入される。そして、混合室71で酸素を含む反応ガスと混合される。混合ガスは、加圧機73によって加圧され、オゾン生成室74において酸素原子と反応ガス中の酸素は(2)式に示された反応により、大気圧程度あるいはそれ以上の高圧力下において効率よくオゾンに変換される。
【0028】
図2は計算機シミュレーションの結果から図1のオゾン発生装置と従来の無声放電式オゾン発生装置のオゾン生成効率を比較した図である。従来装置のオゾン生成効率については、空気および純酸素を原料ガスとした近年の円筒型無声放電式オゾン発生装置の標準的な運転条件での実験値を示す。この結果より、酸素原子とオゾンの生成を放電場で同時に行う従来装置に比べて、酸素原子生成室とオゾン生成室とを分離し、酸素原子およびオゾンの生成をそれぞれ最適な条件に独立して制御できる構造を採用することにより、特に低オゾン濃度域において高いオゾン生成効率を達成できることがわかった。しかし、図1のようなオゾン発生装置の構成では、生成するオゾンの濃度を高くしようとするとオゾン生成効率が低下してくることを図2は示している。
【0029】
図3は反応ガスに添加される酸素原子の濃度とオゾン変換効率の関係を示す図であり、詳しくは、図1に示した装置において、放電により生成された酸素原子が大気圧、350Kの空気と混合されてオゾンに変換されていく過程について、最終的にオゾンに変換された酸素原子の割合(生成オゾン分子数/初期酸素原子数、即ち、オゾン生成効率)を縦軸に、オゾン生成室に注入され、反応ガスと混合された時の酸素原子の濃度を横軸にとって示したものである。図3より、最終的にオゾンに変換された酸素原子の割合は、酸素原子の注入濃度が0.01%、O.1%、1%、10%、20%である場合に、それぞれ99%、95%、64%、20%、13%と求められ、この結果からも酸素原子からオゾンへの変換効率は、注入される酸素原子濃度の増加に伴い急激に減少していくことがわかる。
【0030】
これは、酸素原子濃度が上昇することにより、前記(3)式で示された酸素原子の再結合反応の速度が増加し、放電により生成された酸素原子が酸素分子に戻ってしまうことが原因である。すなわち、生成された酸素原子を効率よくオゾンに変換するためには、混合する反応ガスに対して、添加する酸素原子の濃度を小さく抑える必要があることがわかる。
【0031】
以上のように、図24に示した従来装置の問題点を酸素原子生成室とオゾン生成室を分離することにより改善した図1に示したようなオゾン発生装置においては、放電場にオゾンやNOxは存在しないので、電子衝突やNOxとの反応によるオゾンの分解が起こらず、高効率でオゾンを生成できる。しかし、これはオゾン生成室において、空気などの反応ガスと混合された時の酸素原子の濃度が低い場合に限られている。すなわち、反応ガスと混合時の酸素原子濃度が高くなると、上記(3)式に示した酸素原子の再結合反応が支配的になってオゾン変換効率が急激に減少し、その結果、生成するオゾン濃度の高い領域では、オゾン生成に対するエネルギー効率が低下するという問題を抱えていた。このような問題点を解決するために、本願発明者は、酸素原子とオゾンの生成室を分離すると共に、酸素原子生成室で生成した酸素原子を所定の低濃度で複数回に分けて混合室の反応ガス中に添加することにより、高濃度のオゾンを高効率で発生することのできるオゾン発生方法およびオゾン発生装置を提案した。(特願平7−330344号、平成7年12月19日付け出願)
【0032】
放電により生成された酸素原子がオゾンに変換される場合の主反応と、その競合反応は前記(2),(3)式に示したとおりである。ここで、それぞれの反応の反応速度定数をkn4,kn5とすると、放電により生成された酸素原子がオゾンに変換される際の効率ηは、次式により表される。
Figure 0003972415
【0033】
(4)式から、オゾン変換効率は酸素原子と酸素分子の濃度比の関数であり、酸素原子濃度が増加すると、オゾン変換効率ηは減少する。これより、比較的高濃度のオゾンを得るために、高濃度の酸素原子を一度に酸素分子を含んだ反応ガス中に添加した場合には、オゾン変換効率が低下することにより高効率でオゾンを生成することが不可能であることがわかる。酸素原子からオゾンへの変換効率は、(4)式のように酸素原子濃度の増加とともに低下するため、比較的高濃度のオゾンをできる限り効率よく生成する方法としては、オゾン変換効率の高い低濃度酸素原子を複数回に分けて、順次反応ガス中に添加する方法が考えられる。
【0034】
なお、酸素原子を発生する放電室とは別に設けられたオゾン生成室内では、前記(2),(3)式で示したオゾン生成、分解反応に加えて、
O+O3 →O2 +O2 ・・・・(7)
で表される反応が起こる。前記(3)式の反応は、低濃度の酸素原子を添加する場合には無視できるので、生成された酸素原子は効率よくオゾンに変換され、また、(7)式の反応の速度は極めて遅いため、オゾン生成室で生成されたオゾンはほとんど分解されない。
【0035】
したがって、オゾン生成室内で反応ガス中に低濃度で酸素原子を添加し、効率よくオゾンに変換してオゾン含有ガスを生成し、この生成されたオゾンを含有する反応ガス中に、さらに低濃度で酸素原子を添加する操作を繰り返せば、生成されたオゾンは短時間ではほとんど分解されないので、酸素原子からオゾンへの変換は高効率を維持したままで、最終的に生成されるオゾンの濃度はオゾン含有ガス中に酸素原子を添加する回数に応じて累積されて増加することになる。即ち、高濃度のオゾンを得る場合にも、生成効率の低下を抑制することが可能となる。
【0036】
図4は反応ガスに対して添加される酸素原子の総添加濃度をパラメータとして、酸素原子の分割注入回数とオゾン変換効率の関係を示す図である。酸素原子の総添加濃度が、0.1%、1.0%、10%、20%の場合に対応するものであり、それぞれの1回あたりの添加濃度は総添加濃度を添加回数で割った値に相当する。例えば、Aのグラフは反応ガスに対して酸素原子の総添加濃度が1.0%の場合について、1.0%の濃度の酸素原子を1度に添加した場合と、2回(0.5%×2)、10回(0.1%×10)、20回(0.05%×20)と複数回に分けて添加した場合のオゾン変換効率ηを添加回数を横軸にとって示したものである。
【0037】
この図より、反応ガスに対する酸素原子の総添加濃度を一定にした場合、1回当たりの添加濃度を減らし、添加回数を増加させることによりオゾン変換効率ηを改善することが可能であることがわかる。
【0038】
図5は図4のデータを生成されるオゾン濃度を横軸(対数目盛り)にとって示した図である。図において、A群は酸素原子の総濃度が0.1%の場合、B群は酸素原子の総濃度が1.0の場合、C群は酸素原子の総濃度が10%の場合、また、D群は酸素原子の総濃度が20%の場合の結果を示している。また,図6は図5の縦軸および横軸を線形目盛り(Linear Scale)で書き換えた図である。
【0039】
図5または図6より、例えば、反応ガスへの酸素原子の総添加濃度を1.0%としてオゾンを生成する場合(B群のデータ)を例にとると、1度の添加回数で反応させると生成されるオゾン濃度は約11g/Nm3 であり、この時のオゾン変換効率は65%程度であるが、1回当たりの酸素原子の添加濃度を0.05%とし、これを20回に分けて添加すると生成されるオゾンの濃度は約14g/Nm3 に増加し、この時のオゾン変換効率は80%程度にまで改善されることがわかる。以上のことより、オゾン生成室内で反応ガスに対して数%以下の低濃度で酸素原子を添加して効率よくオゾンに変換してオゾン含有ガスを生成し、この生成されたオゾンを含有する反応ガス中に、さらに低濃度の酸素原子を添加する操作を複数回繰り返すことによって、酸素原子からオゾンへの変換効率の低下を抑制し、かつ、最終的に一度に酸素原子を反応ガス中に添加する場合よりも高濃度のオゾンの生成が可能であることが裏付けられた。
【0040】
以上の知見に基づき、本願発明者は先の出願(特願平7ー330344号、平成7年12月19日付け出願)において、低濃度の酸素原子を複数回に分けて反応ガス中に添加できる装置を提案した。
【0041】
本発明は、上記2件の発明に引き続いたものであり、酸素原子とオゾンの生成を分離させたオゾン発生装置において、低圧力下解離により生成された酸素原子含有ガスを酸素分子を含んだ反応ガスに1度あるいは複数回に分けて添加することにより、高効率でオゾンを生成する新たな装置構成を提案したものである。
【0042】
実施の形態1.
以下、本発明の実施の形態1について具体的に説明する。図7は本発明の実施の形態1によるオゾン発生装置の概略構成を示す断面図である。なお、図1と同一符号のものは、図1のものと同一または相当のものであることを表す。本実施の形態1では、酸素原子生成室で生成された酸素原子を含有した第1のガスと酸素を含む第2のガスを充分に混合するための減圧送給手段として、ピストンシリンダー方式を用いた装置構成としている。同図において、1は酸素を含有する反応ガスの入口、5はオゾン含有ガスの出口である。6は内部に放電室7を備えた酸素原子生成部である酸素原子生成室であり、原料気体入口8より供給された酸素を含有する第1の原料ガスから酸素原子を発生させるための装置である。放電室7における放電の方法は、非平行放電を用いたものでも、熱プラズマを用いたものでもよい。なお、この放電室は酸素原子を高効率で発生させるため、そこでの圧力は大気圧以下、具体的には数Torr〜数百Torr程度に維持される。74は酸素原子生成室6で生成された酸素原子含有ガスと反応ガス入口1より供給された酸素分子含有ガスとを混合した後、オゾンを生成するためのオゾン生成部であるオゾン生成室、75はピストンである。
【0043】
次に動作について説明する。図8は本発明の実施の形態1によるオゾン発生装置の動作を説明する図であり、図7に示したオゾン発生装置におけるオゾン生成の過程を示している。図8(a)〜(d)において、それぞれのガスの出入口を開閉する状態は、白抜き箇所が開、黒塗り箇所が閉を表している。本装置では、ピストン75がオゾン生成室内部を一往復する過程でオゾンが生成される。同図(a)はサイクルの初期状態を表したものである。原料ガス入口8より供給された酸素ガスを導入し、大気圧以下の所定の低圧力に減圧された放電室7内では、前記(1)式の反応により酸素原子Oが発生する。(1)式で生成された酸素原子Oは、前記(2)式の反応によりオゾンに変換されるか、あるいは、前記(3)式の反応により酸素分子に戻るため消滅する。
【0044】
ここで、(2),(3)式はいわゆる三体衝突反応であり、圧力の2乗に比例して反応が進むため、低圧力放電場では(2),(3)式の反応はきわめて遅いことになる。ここで、O濃度に対してO2 濃度が充分に高いと(2)式で表されたオゾン生成反応が大部分を占め、(3)式の反応は無視できる。
【0045】
従って、本発明によるオゾン発生装置のようにオゾン生成室と分離した酸素原子生成室において低圧力下で放電させると、(1)式の反応で生じる酸素原子が(2),(3)式の反応によって殆ど消失しないため、高い電気効率(酸素原子発生個数/放電電力)で酸素原子を得ることができる。このようして得られた酸素原子は、図8(b)に示すように、酸素原子含有ガス導入口76より酸素分子を含んだ反応ガスとともに、ピストン75によりオゾン生成室74内部へ吸引される。吸引された酸素原子含有ガスはオゾン生成室74の内部で酸素を含む反応ガスと混合されて、図8(c)に示したピストン75の圧縮により、反応ガス中の酸素と(2)式に示された反応によって、大気圧前後あるいはそれ以上の高圧力下で効率よくオゾンに変換される。以上の過程により生成されたオゾンを含有するガスは、オゾン含有ガス出口5より排出される(図8(d))。
【0046】
以上のように構成されたオゾン発生装置では、酸素原子生成室6とオゾン生成室74を分離したので、酸素原子生成室6は低圧力(数Torr〜数百Torr)で高温に、また、オゾン生成室は高圧力(大気圧程度もしくはそれ以上)で低温(350K程度以下)に、というように、それぞれの生成に最適な条件を独立に設定することができるため、高効率で酸素原子およびオゾンを発生させることができる。また、酸素原子生成室は高温にしても何ら問題は生じないため、冷却機構は不要となり高電力密度を投入することが可能となるので、簡素でコンパクトな装置を実現することができる。さらに、オゾン生成室では放電を発生させないので、放電場での電子衝突によるオゾンの分解、あるいは従来装置における空気を原料ガスにした場合のNOx によるオゾンの分解も生じない。従って、反応ガス(第2のガス)として空気を用いて、NOx を生成せず、オゾン生成効率の非常に高い装置を実現することができる。
【0047】
実施の形態2.
図9は本発明の実施の形態2によるオゾン発生装置の概略構成を示す断面図であり、基本的な構成は実施の形態1に記載のオゾン発生装置と同一である。同図において、図7で説明したものと同一もしくは同等部材については同一符号を付し、詳細な説明は省略する。本実施の形態2では、実施の形態1で示したオゾン発生装置におけるオゾン生成過程を繰り返し行える機構を設け、連続的にオゾンを発生できるよう構成したことを特徴とする。77はオゾン生成室74への反応ガスの吸入と混合されたガスを圧縮して大気圧前後あるいはそれ以上の高圧力下で効率よくオゾンに変換するためのピストン75を連続して往復動させるための回転機である。回転機77によってピストン75の往復動を繰り返し行い、実施の形態1で示された装置におけるオゾン生成過程(図8(a)〜(d))を繰り返し行うことにより、高効率で連続的にオゾンを発生できる。
【0048】
本実施の形態で述べたオゾン発生装置では、その基本構成を前述の実施の形態1で述べたオゾン発生装置と同様の構成としたので、前記実施の形態1と同等の効果を得ることができる。また、オゾン生成を繰り返し行えるように構成したので、高効率で連続的にオゾンを得ることができる。
【0049】
実施の形態3.
図10は本発明の実施の形態3によるオゾン発生装置の概略構成を示す断面図であり、基本的な構成は実施の形態1に記載のオゾン発生装置と同一である。同図において、前図で説明したものと同一もしくは同等部材については同一符号を付し、詳細な説明は省略する。本実施の形態3では、反応ガス入口1の前段にガス貯留用の容器を設けたことを特徴とする。以下に図11〜図13を用いて、動作について説明する。以下に示す図において、黒塗りで示された各種ガスの出入口はその工程で閉じていることを表し、白抜きで示された出入口は開いていることを表している。図11は本発明の実施の形態3によるオゾン発生装置の第1ステージにおけるオゾン発生工程を示す図である。図11(a)〜(c)で示された過程は前記実施の形態1および2で示された過程と全く同様であり、ピストン75により酸素原子生成室6で生成された酸素原子含有ガスと反応ガス入口1より供給された酸素を含む反応ガスをオゾン生成室74へと吸引、混合した後に圧縮し、大気圧程度もしくはそれ以上の高圧力下で酸素原子を効率よくオゾンに変換する。生成されたオゾンを含有ガスはオゾン含有ガス出口5からは排出されず、同図(d)に示されるように反応ガス入口1の前段に設置されたガス貯留用容器78へと送給され、第1ステージ終了後、この容器に蓄えられる。
【0050】
図12は本発明の実施の形態3によるオゾン発生装置の第2ステージ以降のオゾン発生工程を示す図であり、同図(a)に示されるように、このステージの初期状態はガス貯留用容器78に第1ステージで生成されたオゾン含有ガスが封入されており、第2ステージでは反応ガス入口1より供給される反応ガスとして第1ステージで生成されたオゾン含有ガスが用いられる。オゾン生成過程は第1ステージと同様であり、ピストン75により酸素原子生成室6で生成された酸素原子含有ガスと反応ガス入口1より供給される第1ステージで生成されたオゾン含有ガスはオゾン生成室74へと吸引、混合された後に圧縮され、大気圧程度もしくはそれ以上の高圧力下で酸素原子は効率よくオゾンに変換される。
【0051】
なお、ガス貯留容器78に貯留される第1ステージで生成されたオゾンは、ほとんど分解されずに第2ステージの反応ガスとしてオゾン生成室内に吸引されるため、第2ステージでのオゾン生成室74においては、第1ステージで生成されたオゾンと第2ステージで生成されたオゾンとが累積され、第1ステージに比べて生成されたオゾン濃度が増加することになる。なお、第2ステージ以降のオゾン生成過程では、上記の動作を繰り返すことにより、ステージ数の増加に伴って生成されるオゾンの濃度が増加していくことは言うまでもない。
【0052】
図13は本発明の実施の形態3によるオゾン発生装置の最終ステージのオゾン発生工程を示す図であり、いわば、上記の動作を繰り返して生成されるオゾンの濃度を所定の値にまで高め、オゾン化ガスとして装置外へ排出する最終ステージ(第Nステージ)の動作を示したものである。図13(a)に示されるように、このステージの初期状態はガス貯留用容器78に前ステージ(第(N−1)ステージ)で生成されたオゾン含有ガスが封入されており、これが第Nステージの反応ガスとして用いられる。オゾン生成過程は前ステージと同様であり、ピストン75により酸素原子生成室6で生成された酸素原子含有ガスと反応ガス入口1より供給される第(N−1)ステージで生成されたオゾン含有ガスはオゾン生成室74へと吸引、混合された後に圧縮され、大気圧程度もしくはそれ以上の高圧力下で酸素原子は効率よくオゾンに変換される。最終ステージで所定の濃度にまで高められたオゾン含有ガスは、図13(d)に示されるように前ステージのようにガス貯留容器78に送給されず、オゾン含有ガス出口5より装置外へ排出される。
【0053】
即ち、本実施の形態3で述べたオゾン発生装置においては、前述の実施の形態1、2で述べたオゾン発生装置と基本的には同様の構成としたので、前記実施の形態1、2と同等の効果を得ることができる。さらに、オゾンの生成を複数回のステージ(Nステージ)に分割し、前ステージで生成されたオゾン含有ガスを次ステージの反応ガスとして用い、この反応ガス中に所定の低濃度で酸素原子を添加することにより効率よくオゾンに変換してオゾン含有ガスを生成し、この生成されたオゾン含有ガスに対して、さらに次ステージで所定の低濃度で酸素原子を添加してオゾンを発生させる操作を繰り返すことによって、生成されるオゾンは累積されていくので、酸素原子からオゾンへの変換は高効率を維持したままで、高濃度のオゾンを得ることができる。
【0054】
実施の形態4.
図14は本発明の実施の形態4によるオゾン発生装置の概略構成を示す図であり、基本的な構成は実施の形態1に記載のオゾン発生装置と同一である。同図において、前図で説明したものと同一もしくは同等部材については同一符号を付し、詳細な説明は省略する。本実施の形態4では、前述の実施の形態1で示したオゾン発生装置を直列に複数段設けたことを特徴とする。図14において、79は前段のオゾン発生装置で生成されたオゾン含有ガスを次段のオゾン発生装置のオゾン生成室へと送給するためのオゾン含有ガス送給管である。以下に、図15を用いて動作について説明する。図15は本発明の実施の形態4によるオゾン発生装置の動作を示す図であり、詳しくは、直列に配置されたそれぞれのオゾン発生装置の、ある瞬間における動作状況を示したものであり、この図においては、第1段目を始めとする奇数段目に配置されたオゾン発生装置は、前述の実施の形態1などで示されたオゾン発生装置と同様の酸素原子含有ガスと酸素分子を含む反応ガスの吸入・混合過程にある。但し、第1段目以外のオゾン発生装置では、反応ガスとして前段のオゾン発生装置で生成されたオゾン含有ガスが用いられている。 以下に示す図において、黒塗りで示された各種ガスの出入口はその工程で閉じていることを表し、白抜きで示された出入口は開いていることを表している。また、第2段目を始めとする偶数段目に配置されたオゾン発生装置は、オゾン生成室74内に吸入、混合された酸素原子含有ガスと前段のオゾン発生装置で生成されたオゾン含有ガスが圧縮され、大気圧程度もしくはそれ以上の高圧力下で効率よくオゾンに変換されるオゾン生成過程にある。それぞれのオゾン発生装置のピストン75は同期して往復動を繰り返し、酸素原子含有ガスと反応ガスの吸入・混合過程とオゾン生成過程が繰り返され、生成されたオゾン含有ガスはその都度次段のオゾン発生装置へと送給される。ピストン75がオゾン生成室74内を一往復して、酸素原子含有ガスと反応ガスが吸入・混合された後、オゾンが生成され、生成されたオゾン含有ガスが次段のオゾン発生装置に送給されるまでを1サイクルとすれば、隣り合う奇数番目と偶数番目のオゾン発生装置における一連の工程が半サイクルずれていることは言うまでもない。
【0055】
本実施の形態4で述べたオゾン発生装置においては、前述の実施の形態2で述べたオゾン発生装置と同様の装置を直列に複数段配置し、前記実施の形態3で述べたオゾン発生装置と同様に、2段目以降のオゾン発生装置において酸素分子を含む反応ガスとして前段で生成されたオゾン含有ガスを用い、この生成されたオゾン含有ガスに対して、さらに次段のオゾン発生装置で、所定の低濃度で酸素原子を添加してオゾンを発生させる操作を繰り返すことによって生成されるオゾンは累積されていくので、前記実施の形態3で述べたオゾン発生装置と同様に、酸素原子からオゾンへの変換は高効率を維持したままで、高濃度のオゾンを得ることができる。
【0056】
実施の形態5.
前記実施の形態4では、直列に配置された複数個のオゾン発生装置を、それぞれ分離した構成としているが、図16に示すように、直列に複数個配置された個々のオゾン生成室74を一体にして形成し、さらに酸素原子生成室6は直列に配置されたそれぞれのオゾン生成室74に対して共通化して、よりコンパクトな装置を構成することもできる。図16は本発明の本実施の形態5によるオゾン発生装置の概略構成を示す断面図で、図17は斜視図であり、基本的な構成は実施の形態4に記載のオゾン発生装置と同一である。図16および図17において、前図で説明したものと同一もしくは同等部材については同一符号を付し、詳細な説明は省略する。図16および図17において、6は各オゾン生成室74に対して共通化された酸素原子生成室であり、76はそれぞれのオゾン発生室の上部に設けられた酸素原子含有ガス導入口である。隣り合うオゾン生成室はそれぞれオゾン含有ガス送給管79により、直列に連結されている。なお、この図では、ピストン75の往復動を容易にするためにオゾン生成室は円筒形に形成されているが、実際の装置においては特にこれに限定されるものではない。
【0057】
直列に配置された複数ののオゾン発生装置が一体化して構成されただけであるので、動作原理については前記実施の形態4におけるオゾン発生装置の場合と全く同様であり、2段目以降のオゾン発生装置において酸素分子を含む反応ガスとして前段で生成されたオゾン含有ガスを用い、この生成されたオゾン含有ガスに対して、さらに次段のオゾン発生装置で、所定の低濃度で酸素原子を添加してオゾンを発生させる操作を繰り返すことによって生成されるオゾンは累積されていくので、前記実施の形態3で述べたオゾン発生装置と同様に、酸素原子からオゾンへの変換は高効率を維持したままで、高濃度のオゾンを得ることができる。また、酸素原子生成室を共通化し、直列に配置された個々のオゾン生成室を一体に形成したので、よりコンパクトな装置を実現することができる。
【0058】
実施の形態6.
前記実施の形態5では、直列に複数個配置された個々のオゾン生成室を一体にして形成し、さらに酸素原子生成室は直列に配置されたそれぞれのオゾン生成室に対して共通化するように装置を構成したが、図18に示すように個々のオゾン生成室74に対して別個の酸素原子生成室6を設けた装置構成としてもよい。図18(a)は本実施の形態のオゾン発生装置の縦断面構成図で、同図(b)は横断面構成図であり、基本的な構成は実施の形態5に記載のオゾン発生装置と同一である。同図において、前図で説明したものと同一もしくは同等部材については同一符号を付し、詳細な説明は省略する。同図において、6は複数のオゾン生成室74に対してそれぞれ別個に設置された酸素原子生成室であり、この酸素原子生成室6内部には、外部から供給される酸素ガスを吸入して酸素原子含有ガスを生成し、生成された酸素原子含有ガスをオゾン生成室へ送給するために、オゾン生成室内と同様にピストン75を備えている。酸素ガスの吸入に関しては、同図(b)の(1)に示したようにピストン部分に原料ガス導入口8を設けて、酸素原子生成室6の上部から吸入してもよいし、あるいは、(2)に示すように酸素原子生成室6の近接した位置に酸素ガス供給室80を設け、酸素原子生成室6とオゾン生成室74との境界壁内部に形成された酸素ガス供給管81を介して、酸素原子生成室下部より吸入してもよい。76はそれぞれのオゾン生成室の上部に設けられた酸素原子含有ガス導入口であり、前記実施の形態5で示したオゾン発生装置と同様、隣り合うオゾン生成室はそれぞれオゾン含有ガス送給管79により、直列に連結されている。
【0059】
直列に配列された複数のオゾン生成室のそれぞれに対して別個の酸素原子生成室を設け、これらの構成要素が一体して構成されただけであり、動作原理については前記実施の形態5におけるオゾン発生装置の場合と全く同様であるので、前記実施の形態5と同等の効果を得ることができる。
【0060】
実施の形態7.
図19は本発明の実施の形態7によるオゾン発生装置の概略構成を示す図であり、基本的な構成は実施の形態1に記載のオゾン発生装置と同一である。同図において、前図で説明したものと同一もしくは同等部材については同一符号を付し、詳細な説明は省略する。本実施の形態7では、酸素原子生成室6においては原料酸素ガスの吸入と解離による酸素原子の生成ならびに生成された酸素原子含有ガスのオゾン生成室74への送給が同時に行え、さらにオゾン生成室74においても、酸素原子含有ガスと酸素を含む反応ガスの吸入および混合とオゾンの生成を同時に行えるよう構成したことを特徴とする。図19において、81は酸素原子生成室6の両側壁から酸素ガスを供給できるように配置された酸素ガス供給管、8は供給された酸素ガスを導入するための原料ガス入口、82は酸素原子生成室で生成された酸素原子含有ガスの排気口である。また、76はオゾン生成室の両側壁に設けられた酸素原子含有ガス導入口、5はオゾン含有ガス出口である。さらに本実施の形態によるオゾン発生装置では、オゾン生成室の両側壁にオゾン含有ガスのバイパス管83が設けられる。
【0061】
次に図19〜図21を用いて、動作について説明する。図19は本実施の形態によるオゾン発生装置の動作の初期状態を表しており、この時点で酸素原子生成室6内部には酸素ガスが供給されており、供給された酸素ガスは所定の低圧力下(具体的には数Torr〜数百Torr程度)で効率よく解離される。さらに、オゾン生成室74内には、酸素原子含有ガス導入口76より酸素原子生成室6で生成された酸素原子含有ガス、および原料ガス入口8より酸素分子を含む反応ガスが吸引されている。以下に示す図において、黒塗りで示された各種ガスの出入口はその工程で閉じていることを表し、白抜きで示された出入口は開いていることを表している。図20(a)では、図19に示した初期状態から、酸素原子生成室6のピストンが同図の右方向へ、またオゾン生成室74のピストンが左方向へと移動した状態を示している。この状態で、酸素原子生成室6のピストンで仕切られた左側の部屋85(酸素原子生成室aとする)では、酸素ガス供給管81より供給される酸素ガスが、左側の原料ガス入口8より導入され、所定の低圧力状態に維持される。また、同酸素原子生成室の右側の部屋86(酸素原子生成室bとする)では、図19の初期状態において生成された酸素原子含有ガスが右側の酸素原子含有ガス排気口82より排出される。この排出された酸素原子含有ガスは酸素原子含有ガス供給管84を通り、オゾン生成室74の右側に設置された酸素原子含有ガス導入口76より、オゾン生成室のピストン75で仕切られた右側の部屋88(オゾン生成室bとする)へ送給される。一方、オゾン生成室の左側の部屋87(オゾン生成室aとする)では、吸入された酸素原子含有ガスと酸素分子を含む反応ガスの混合気体がピストン75により圧縮されて、大気圧程度もしくはそれ以上の圧力にまで高められて、前記(2)式に示された反応により、酸素原子は効率よくオゾンに変換される。図20(b)においても、同図(a)に示した工程が引き続き行われるが、オゾン生成室a内の酸素原子が充分にオゾンに変換された時点で、生成されたオゾン含有ガスはオゾン含有ガスバイパス管83を経由して、オゾン生成室aからオゾン生成室bへと送給され、次に控えたオゾン生成室bにおけるオゾン生成過程での酸素分子を含む反応ガスとして、酸素原子生成室bより送給される酸素原子含有ガスとともにオゾン生成室bへ吸入、混合される。図20(c)は、ちょうど半サイクルを終えた状態を表しており、酸素原子生成室bには酸素ガスが供給されており、供給された酸素ガスは所定の低圧力下(具体的には数Torr〜数百Torr程度)で効率よく解離される。また、オゾン生成室b内には、前記図19(b)に示した工程においてオゾン生成室aで生成されたオゾン含有ガスと、酸素原子生成室bで生成された酸素原子含有ガスが吸引されている。
【0062】
図21(a)以降の過程は、後半の半サイクルを示すものである。図20(a)〜(c)に示した前半の半サイクルでは、酸素原子およびオゾンの生成はそれぞれ酸素原子生成室b、オゾン生成室aで行われていたが、後半の半サイクルではそれぞれ酸素原子生成室a、オゾン生成室bで行われる。図21(a)は、前半のサイクルでは図20(a)に対応するものであり、酸素原子およびオゾンを生成する部屋が代わった以外は全く同様の過程である。図21(b)は、前半の半サイクルでは図20(b)に対応しているが、ここでは、オゾン含有ガスバイパス管は閉じており生成されたオゾンは再びオゾン生成室aに送給されない。その代わりにオゾン含有ガス出口5が開き、生成されたオゾン含有ガスはここから装置外に排出される。またこの時、オゾン生成室aには次のオゾン発生工程で使用する反応ガスとして、反応ガス入口1より新たな酸素分子含有ガスが吸入される。
【0063】
以上の過程を経て、本実施の形態に示されたオゾン発生装置は1サイクルを終了し、図21(c)のように初期状態に戻る。この場合、生成したオゾンを装置外へ排出するまでに、反応ガス中に酸素原子を2回添加しており、前記実施の形態4〜6で述べたオゾン発生装置において、2個のオゾン発生装置を直列に配置した場合と同様の動作を行っているものと解釈できる。なお、連続的にオゾンを生成する場合には、以上の過程を繰り返して行うことは言うまでもない。
【0064】
以上のように構成された本実施の形態7によるオゾン発生装置では、酸素原子発生室においては原料酸素ガスの吸入と解離による酸素原子の生成ならびに生成された酸素原子含有ガスのオゾン生成室への送給が同時に行え、さらにオゾン生成室においても、酸素原子含有ガスと酸素を含む反応ガスの吸入および混合とオゾンの生成を同時に行えるよう構成したので、1サイクルで反応ガス中への酸素原子の添加とオゾンの生成を2回行え、1組の酸素原子生成室とオゾン生成室で、前記実施の形態4〜6による2個のオゾン発生装置を直列に配列した場合と同等の効果が得られ、さらにコンパクトな装置を実現できる。
【0065】
実施の形態8.
前記実施の形態7におけるオゾン発生装置では、1サイクル(2回の酸素原子添加)でオゾン含有ガスを装置外へ排出する工程としたが、本実施の形態8のように1サイクルでオゾン含有ガスを排出せず、次のサイクルでオゾン含有ガスバイパス管83を経由して再びオゾン生成室aへと送給し、オゾン生成室aにおける第2サイクルでの反応ガスとして使用してもよい。即ち、本実施の形態では前記実施の形態7による図20および図21で示したオゾン発生装置における動作の過程において、図20(a〜c),図21(a)までは全く同様の動作を行うが、図21(b)に対応する過程でオゾン含有ガス出口5は閉じており、その代わりにオゾン含有ガスバイパス管83が開く。従って、オゾン生成室bで生成されたオゾン含有ガスはオゾン含有ガスは、ここを経由して第2サイクルにおける反応ガスとしてオゾン生成室aに送給される。
【0066】
以上のような工程により、反応ガス中に酸素原子を4回添加してオゾンを生成したことになるので、より高濃度のオゾンを生成することができる。さらに、2回以上の複数回のサイクルに対して上記の工程を繰り返すことにより、一層の高濃度オゾンを生成できることは言うまでもない。
【0067】
実施の形態9.
前記実施の形態7および8では、一組の酸素原子生成室とオゾン生成室により装置を構成したが、図22および図23に示した本実施の形態のオゾン発生装置のように、二組のオゾン発生装置を直列に配置した構成としてもよい。このように構成されたオゾン発生装置では、一段目(図22および図23左側)のオゾン発生装置で生成されたオゾン含有ガスは、二段目(図22および図23右側)のオゾン発生装置において、酸素を含有する反応ガスとして用いられるように構成されているので、より高濃度のオゾン生成が期待できる。図22および図23を用いて、動作について簡単に説明する。直列に配列されたそれぞれのオゾン発生装置の動作手順については、前記実施の形態7および8で述べたオゾン発生装置の動作と全く同様であるので、それぞれのオゾン発生装置の間におけるガスの出入りについてのみ詳述する。図22(a)は動作の初期状態を示しており、図22(b)では一段目、二段目のオゾン発生装置ともに左側のオゾン生成室(オゾン生成室a)では、オゾン生成工程、右側のオゾン生成室(オゾン生成室b)では、酸素原子原子含有ガスと反応ガスの吸引工程にある。この時、それぞれのオゾン発生装置を接続しているオゾン含有ガス送給管79の出入口は閉じている。図22(c)では、双方のオゾン発生装置のオゾン含有ガスバイパス管83の出入口が開き、オゾン生成室aで生成されたオゾン含有ガスが、オゾン生成室bでのオゾン生成工程における反応ガスとしてオゾン生成室b内部に吸引される。図23(a)はオゾン生成室aでのオゾン生成工程を終え、オゾン生成室bでの生成工程を控えた状態であり、この時双方のオゾン生成室b内には、オゾン生成室aで生成されたオゾン含有ガスと酸素原子生成室6からの酸素原子含有ガスが吸引されている。図23(b)はオゾン生成室bでのオゾン生成工程を示したものであり、図23(c)において一段目のオゾン発生装置のオゾン生成室bで生成されたオゾン含有ガスは、両者を接続するオゾン含有ガス供給管79を介して次のオゾン生成工程における反応ガスとして、二段目のオゾン発生装置のオゾン生成室aへ吸引される。一方、二段目のオゾン発生装置のオゾン生成室bにおいて累積的に所定の濃度にまで高められたオゾン含有ガスは、装置外へと排出される。本実施の形態のオゾン発生装置では、酸素原子生成室においては原料酸素ガスの吸入と解離による酸素原子の生成ならびに生成された酸素原子含有ガスのオゾン生成室への送給が同時に行え、さらにオゾン生成室においても、酸素原子含有ガスと酸素を含む反応ガスの吸入および混合とオゾンの生成を同時に行えるよう構成し、さらにこのような装置を2段直列に配置したので、1サイクルで反応ガス中への酸素原子の添加とオゾンの生成を4回行うことができ、累積的に高濃度のオゾンを高効率で生成することができる。
【0068】
本実施の形態9のオゾン発生装置において、1サイクルで一段目のオゾン発生装置のオゾン含有ガスを二段目のオゾン発生装置へ送給した場合には、実施の形態8のオゾン発生装置と同様に反応ガス中に酸素原子を4回添加してオゾンを生成したことになり、累積的に生成されるオゾンの濃度が高められるので、高濃度のオゾンを生成することができる。さらに、1サイクルで生成されたオゾンを次段のオゾン発生装置へ送給せず、複数回のサイクルを経た後に送給する工程をとることにより、一層の高濃度オゾンを生成できることは言うまでもない。また、本実施例では直列配置するオゾン発生装置を2個としているが、3個以上のオゾン発生装置を直列配置しても良い。この場合には、1サイクルあたりの酸素原子添加回数が配置されたオゾン発生装置の個数に比例して増加するので、さらに高濃度のオゾンを生成できることが期待される。
【0069】
実施の形態10.
前記実施の形態1乃至9では、酸素原子生成室6とオゾン生成室74のそれぞれにピストンを備えた2シリンダー方式のオゾン発生装置と、酸素原子生成室にはピストンを備えない1シリンダー方式のオゾン発生装置を記したが、これらを特に使い分ける必要はなく、前記の全ての実施の形態において1シリンダー方式および2シリンダー方式のいづれのオゾン発生装置を使用してもよい。1シリンダー方式と2シリンダー方式のいずれを用いるかによって装置の構成が若干変わるだけなので、実施の形態1乃至9と同等の効果を得ることができる。
【0070】
実施の形態11.
前記実施の形態1乃至10のオゾン発生装置では、酸素原子生成室6で生成された酸素原子含有ガスと酸素を含む反応ガスを混合する際、両者を同時にオゾン生成室内部に吸引するように構成したが、本実施の形態11では、酸素原子の再結合反応による消失を抑えるために酸素原子生成室よりも低圧力を維持しながら酸素原子含有ガスをオゾン生成室内部に吸引する手段として、酸素原子含有ガスを反応ガスより先にオゾン生成室内部に吸引するように構成する。すなわち、実施の形態4で示したオゾン発生装置を例にとってその動作を説明すると、酸素原子生成室6で生成された酸素原子含有ガスの、酸素原子含有ガス導入口76からオゾン生成室74内部への吸引が開始された時点では、第1段目のオゾン生成室の反応ガス入口1および第2段目以降のオゾン生成室のオゾンガス供給管79は閉じた状態にあり、酸素原子含有ガス吸入の開始以降に、時間的な遅れをおいてこれらの反応ガスの入口を開き酸素原子含有ガスと反応ガスの混合を行うというものである。
【0071】
本実施の形態のように構成されたオゾン発生装置では、酸素原子の再結合反応による消失を抑制しながら、酸素原子含有ガスと反応ガスとのより均一な混合を行うことができるため、より一層高効率でオゾンを発生できる。
【0072】
【発明の効果】
本発明は、以上説明したように構成されているので、以下に記載するような効果を奏する。
【0073】
本発明のオゾン発生方法によれば、素原子からオゾンへの変換を高効率に行える。
【0074】
また、オゾン生成工程を繰り返し行い、高効率でオゾンを生成するオゾン発生方法を提供できる。
【0075】
また、安価で、かつ非常に高効率なオゾン発生方法を提供できる。
【0079】
本発明のオゾン発生装置によれば、酸素原子からオゾンへの変換を高効率に行える。
【0080】
また、連続的に高効率でオゾンを生成するオゾン発生装置を提供できる。
【0082】
また、高濃度のオゾンを得ることができるオゾン発生装置を提供できる。
【0083】
また、酸素原子からオゾンへの変換は高効率を維持したままで高濃度のオゾンを得ることができるオゾン発生装置を提供できる。
【0084】
また、オゾン生成部は個別の酸素原子生成部がそれぞれ近接して設けられ、生成された酸素原子は短時間で反応ガスと混合されるので、寿命の短い酸素原子が反応ガスと混合される以前に再結合等で消失する確率が小さくなり、生成された酸素原子は効率よく反応ガスと混合されるので、より高効率でオゾンを生成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に関連するオゾン発生装置の概略構成を示す断面図である。
【図2】 計算機シミュレーションの結果から図1のオゾン発生装置と従来の無声放電式オゾン発生装置のオゾン生成効率を比較した図である。
【図3】 反応ガスに添加される酸素原子の濃度とオゾン変換効率の関係を示す図である。
【図4】 反応ガスに対して添加される酸素原子の総濃度をパラメータとして、酸素原子の分割注入回数とオゾン変換効率の関係を示す図である。
【図5】 図4のデータを生成されるオゾン濃度を横軸(対数目盛り)にとって示した図である。
【図6】 図5の縦軸および横軸を線形目盛りで書き換えた図である。
【図7】 本発明の実施の形態1によるオゾン発生装置の概略構成を示す断面図である。
【図8】 本発明の実施の形態1によるオゾン発生装置の動作を説明する図である。
【図9】 本発明の実施の形態2によるオゾン発生装置の概略構成を示す断面図である。
【図10】 本発明の実施の形態3によるオゾン発生装置の概略構成を示す断面図である。
【図11】 本発明の実施の形態3によるオゾン発生装置の第1ステージにおけるオゾン生成工程を示す図である。
【図12】 本発明の実施の形態3によるオゾン発生装置の第2ステージ以降のオゾン生成工程を示す図である。
【図13】 本発明の実施の形態3によるオゾン発生装置の最終ステージのオゾン生成工程を示す図である。
【図14】 本発明の実施の形態4によるオゾン発生装置の概略構成を示す断面図である。
【図15】 本発明の実施の形態4によるオゾン発生装置の動作を示す図である。
【図16】 本発明の実施の形態5によるオゾン発生装置の概略構成を示す断面図である。
【図17】 本発明の実施の形態5によるオゾン発生装置の概略構成を示す斜視図である。
【図18】 本発明の実施の形態6によるオゾン発生装置の概略構成を示す断面図である。
【図19】 本発明の実施の形態7によるオゾン発生装置の概略構成を示す断面図である。
【図20】 本発明の実施の形態7によるオゾン発生装置の動作を示す図である。
【図21】 本発明の実施の形態7によるオゾン発生装置の動作を示す図である。
【図22】 本発明の実施の形態9の概略構成を示す断面図と、そのオゾン生成工程を示す図である。
【図23】 本発明の実施の形態9の概略構成を示す断面図と、そのオゾン生成工程を示す図である。
【図24】 従来の無声放電式オゾン発生装置の概略構成を示す断面図である。
【符号の説明】
1 反応ガス入口、5 オゾン含有ガス出口、6 酸素原子発生器、7 放電室、8 原料気体入口、74 オゾン生成室、75 ピストン、77 回転機、78 ガス貯留用容器、79 オゾン含有ガス送給管、80 酸素ガス供給室、81 酸素ガス供給管、82 酸素原子含有ガス排気口、83 オゾン含有ガスバイパス管、84 酸素原子含有ガス供給管。

Claims (8)

  1. 供給された酸素ガスを大気圧以下の圧力で解離させて酸素原子を含む第1のガスを生成する酸素原子生成工程と、
    上記酸素原子生成工程で生成された酸素原子を含む第1のガスと酸素を含む第2のガスオゾン生成室へ吸引して混合させる工程と、
    上記オゾン生成室内の気体を圧縮させ、反応を下記式(1)の右辺へ移行させてオゾンを生成させるオゾン生成室圧縮工程と、
    上記オゾン生成室圧縮工程で生成させたオゾンを取り出すオゾン排出工程と、
    を備えたことを特徴とするオゾン発生方法。
    O+O 2 +M→O 3 +M ・・・(1)
    ここで、Mは第3物体を表す。
  2. オゾン生成室収縮工程を備え、上記オゾン生成室収縮工程とオゾン生成室圧縮工程とを繰り返してオゾンを生成させ、生成させた上記オゾンを容器に貯留するオゾン貯留工程と、上記オゾン貯留工程で貯留させたオゾンを取り出すオゾン排出工程と、を備えたことを特徴とする請求項1記載のオゾン発生方法。
  3. 第2のガスとして空気を用いたことを特徴とする請求項1または請求項2記載のオゾン発生方法。
  4. 供給された酸素ガスを大気圧以下の圧力で解離させて酸素原子を含む第1のガスを生成する酸素原子生成と、
    上記酸素原子生成で生成された上記第1のガスを導入する開閉可能な第1のガス導入口と、
    酸素を含む第2のガスを導入する開閉可能な第2のガス導入口と、
    上記第1のガス導入口および上記第2のガス導入口とで連通され、
    上記第1のガスと上記第2のガスとを吸引して混合させるオゾン生成室と、
    上記オゾン生成室内の気体を圧縮するピストンと、
    上記オゾン生成室で生成されたオゾンを取り出すオゾン排出口と
    を備えたことを特徴とするオゾン発生装置。
  5. ピストンと連動し、上記ピストンをオゾン生成室内の気体を圧縮する方向およびオゾン生成室内に気体を吸引する方向に駆動させる回転機構を備えたことを特徴とする請求項4記載のオゾン発生装置。
  6. 生成されたオゾンを蓄積させるガス貯留容器を備えたことを特徴とする請求項4記載のオゾン発生装置。
  7. 酸素原子生成室と、第1のガス導入口と、第2のガス導入口と、オゾン生成室と、ピストンと、オゾン排出口と
    をそれぞれ複数備え、
    一のオゾン排出口と、他の一の第2のガス導入口とが連通されていることを特徴とする請求項4記載のオゾン発生装置。
  8. 酸素原子生成室およびオゾン生成室は、それぞれピストンで仕切られて二室を備え、上記酸素原子生成室の一室は上記オゾン生成室の一室に開閉可能なガス出入口で連通され、上記酸素原子生成室の他の一室は上記オゾン生成室の他の一室に開閉可能な他のガス出入口で連通され、上記オゾン生成室の二室は開閉可能な他のガス出入口で連通されていることを特徴とする請求項4記載のオゾン発生装置。
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