JP6818953B1 - 酸素ラジカル発生装置および酸素ラジカル発生方法 - Google Patents

酸素ラジカル発生装置および酸素ラジカル発生方法 Download PDF

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Abstract

効率よく酸素ラジカルを空気に注入することができる酸素ラジカル発生装置を提供する。酸素を含む第一ガスが供給される第一ガス供給部(62)と、酸素を含む第二ガスが供給される第二ガス供給部(71)と、第二ガス供給部に供給された第二ガスに放電処理を施して酸素ラジカルを発生させる放電処理部(72)と、放電処理部によって放電処理が施された前記第二ガスと前記第一ガス供給部に供給された第一ガスとを混合した混合ガスを生成する混合部(63)と、混合部によって生成された混合ガスを排出する混合ガス排出部(65)とを備えている。

Description

本願は、酸素ラジカル発生装置および酸素ラジカル発生方法に関する。
一般的なオゾン発生装置は、放電を用いてオゾンを発生している。このオゾン発生装置においては、放電空間における電子衝突で酸素ガス(O)が解離されて酸素ラジカル(O)が生成され(O+e→O+O+e、eは電子を示す)、生成された酸素ラジカルと周辺に存在する酸素ガスとが結合されてオゾン(O)が生成される(O+O+M→O+M、Mは第三体を示す)。このオゾン発生装置においては、以下の2つの根本的な課題が知られている。
1つは、オゾンの発生効率が低くなることである。放電空間ではオゾンの生成反応と同時にオゾンの分解反応(O+e→O+O+e)も起こるため、オゾンの発生効率が低くなる。もう1つは、比較的高価な誘電体バリア放電システムが必要なことである。オゾンの生成反応が発熱反応であるため、反応エネルギーを吸収するための第三体(M)が必要である。そのため、ガス圧が1気圧(101kPa)以上での動作が求められ、安定な放電を維持するためには比較的高価な誘電体バリア放電システムが必要となる。
これらの課題を解決する従来のオゾン発生装置として、空気が流れる第一ガス配管と酸素ガスが流れる第二ガス配管とを同軸状に配置し、内管にあたる第一ガス配管を接地電極として用い、外管にあたる第二ガス配管を高電圧電極として用い、誘電体バリア放電で酸素ガス中に酸素プラズマを発生させるオゾン発生装置が開示されている。このオゾン発生装置は、ガス−ガスエジェクタのベンチュリー効果で第二ガス配管内に低ガス圧の放電空間を形成し、その放電空間で酸素プラズマを発生させて酸素ラジカルを生成している。そして、このオゾン発生装置は、生成した酸素ラジカルを空気に直接注入してオゾンを発生させている。このオゾン発生装置においては、放電空間が低ガス圧状態のため酸素ラジカルと第三体との衝突が起こる確率は低い。その結果、放電空間ではオゾンが生成されず、酸素ラジカルの状態が保持される(例えば、特許文献1参照)。
特開平9−86904号公報
従来のオゾン発生装置においては、空気が流れる第一ガス配管を電極として使用するため、放電空間は常温の空気によって冷却される。しかしながら、酸素ラジカルは低温では寿命が短い。また、放電空間と酸素ラジカルが空気に注入される位置とが離れているため、放電空間で生成された酸素ラジカルが有効に空気に注入されないという問題があった。
本願は上述のような課題を解決するためになされたもので、効率よく酸素ラジカルを空気に注入することができる酸素ラジカル発生装置を提供することを目的とする。
本願の酸素ラジカル発生装置は、酸素を含む第一ガスが供給される第一ガス供給部と、酸素を含む第二ガスが供給される第二ガス供給部と、第二ガス供給部に供給された第二ガスに放電処理を施して酸素ラジカルを発生させる放電処理部と、第一ガス供給部に連設してあり、放電処理部によって放電処理が施された第二ガスと第一ガス供給部に供給された第一ガスとを混合した混合ガスを生成する混合部と、混合部に連設してあり、放電処理部で発生された酸素ラジカルを混合部に供給するガス供給口と、混合部によって生成された混合ガスを排出する混合ガス排出部とを備え、混合部は、第一ガス供給部から供給される第一ガスの供給方向とガス供給口から酸素ラジカルが供給される供給方向との交差領域に配置してある
本願の酸素ラジカル発生装置は、酸素を含む第一ガスが供給される第一ガス供給部と、酸素を含む第二ガスが供給される第二ガス供給部と、第二ガス供給部に供給された第二ガスに放電処理を施して酸素ラジカルを発生させる放電処理部と、第一ガス供給部に連設してあり、放電処理部によって放電処理が施された第二ガスと第一ガス供給部に供給された第一ガスとを混合した混合ガスを生成する混合部と、混合部に連設してあり、放電処理部で発生された酸素ラジカルを混合部に供給するガス供給口と、混合部によって生成された混合ガスを排出する混合ガス排出部とを備え、混合部は、第一ガス供給部から供給される第一ガスの供給方向とガス供給口から酸素ラジカルが供給される供給方向との交差領域に配置してあるので、効率よく酸素ラジカルを第一ガスに注入することができる。
実施の形態1に係る酸素ラジカル発生装置の構成図である。 実施の形態1の酸素ラジカル供給装置の特性図である。 実施の形態1の酸素ラジカル供給装置の特性図である。 実施の形態1の酸素ラジカル供給装置の特性図である。 実施の形態1に係る酸素ラジカル発生装置の特性図である。 実施の形態1に係る酸素ラジカル発生装置の特性図である。 実施の形態1に係る酸素ラジカル発生装置の特性表を示す図である。 実施の形態1に係る酸素ラジカル発生装置の特性図である。 実施の形態1に係る酸素ラジカル発生装置のコスト表を示す図である。 実施の形態1に係る酸素ラジカル発生装置の特性図である。 実施の形態1に係る酸素ラジカル発生装置の特性図である。 実施の形態2に係る酸素ラジカル発生装置の構成図である。 実施の形態3に係る酸素ラジカル発生装置の構成図である。
以下、本願を実施するための実施の形態に係る酸素ラジカル発生装置について、図面を参照して詳細に説明する。なお、各図において同一符号は同一もしくは相当部分を示している。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係る酸素ラジカル発生装置の構成図である。本実施の形態の酸素ラジカル発生装置1は、ガス−ガスエジェクタ6と酸素ラジカル供給装置7とで構成されている。ガス−ガスエジェクタ6は円筒形状であり、供給口61、ノズル62、ガス混合領域63、ディフューザ64および排出口65で構成されている。供給口61には、外部から第一ガス21が供給される。第一ガスは酸素含有ガスであり、本実施の形態においては空気を用いている。第一ガスである空気は、高圧ポンプ2で供給口61に供給される。図1において、白矢印は第一ガス21の流れる方向を示している。ノズル62は、下流側に向かって縮小角度が約45度で管路断面積を徐々に絞った構成である。ディフューザ64は、下流側に向かって拡大角度が約10度で管路断面積を徐々に拡げた構成である。ガス−ガスエジェクタ6において、高圧ポンプ2で加圧された第一ガス21は、供給口61から供給され、ノズル62で流速が増加される。流速が最大になった第一ガス21は、ガス混合領域63を通過し、ディフューザ64で圧力回復が行われ、排出口65から排出される。
ガス混合領域63は、ノズル62から噴射された高速の第一ガス21のベンチュリー効果によって数kPaから50kPaの負圧状態になる。このガス混合領域63は、第一ガス21の流れと交差する方向、例えば直交する方向からガスを供給するためのガス供給口66を備えている。負圧状態となったガス混合領域63では、ガス供給口66から第二ガスが吸い込まれ、第一ガス21と第二ガスとが混合される。ガス供給口66には、酸素ラジカル供給装置7が接続されている。
酸素ラジカル供給装置7は、上流ガス配管71と放電管72と下流ガス配管73とを備えている。放電管72の外周には誘導結合用のコイル74が設けられている。また、放電管72の外側には断熱外管75が設けられており、放電管72と断熱外管75との間には断熱材76が充填されている。コイル74には、交流電源77が接続されている。酸素ラジカル供給装置7は、上流ガス配管71に供給される酸素を放電管72および下流ガス配管73を経由して、ガス−ガスエジェクタ6のガス供給口66に酸素ラジカルを含む第二ガスを供給する。
酸素ラジカル供給装置7の上流ガス配管71には、酸素ガス供給装置8が接続されている。酸素ガス供給装置8は、酸素ガスタンク81、湿度調整器82、バルブ83、流量調整器84および逆止弁85を備えている。酸素ガスタンク81には露点40℃以下の高純度の乾燥された酸素ガスが貯蔵されている。酸素ガス供給装置8は、酸素ラジカル供給装置7へ高純度の酸素ガスを供給する。
酸素ラジカル供給装置7は、交流電源77からコイル74に交流電圧を印加することで、放電管72の内部に高電圧および高周波数の変動磁場を発生させ、放電管72内部にプラズマ放電空間を発生させる。つまり、コイル74と交流電源77とで放電電力印加部を構成している。このプラズマ放電空間に酸素ガスが供給されると、このプラズマ放電空間では、電子衝突で酸素ラジカル(O)が生成される(O+e→O+O+e、eは電子を示す)。酸素ラジカル発生装置1は、酸素ラジカル供給装置7で生成された酸素ラジカルを含む第二ガスをガス−ガスエジェクタ6のガス混合領域63を流れる第一ガス21に注入する。このようにして酸素ラジカル発生装置1は、第一ガスである空気に酸素ラジカルを注入することでオゾンを発生させる(O+O→O)。
放電管72の内部で生成された酸素ラジカルは500K以下の低温では寿命が短い。本実施の形態の酸素ラジカル発生装置1においては、放電管72の外側に断熱外管75を設け、さらに放電管72と断熱外管75との間に断熱材76を充填している。そのため、放電管72内部のプラズマ放電空間の温度は、500Kから2000Kに保持される。そのため、放電管72内部で生成された酸素ラジカルは長時間その状態を保つことができ、放電管72の内部に高密度の酸素ラジカルを生成させることができる。その結果、酸素ラジカル発生装置1のオゾン発生能力を飛躍的に向上させることができる。
プラズマ放電空間で生成した酸素ラジカルは、プラズマ放電空間を離れると数マイクロ秒のオーダーで急速に失活する(O+O→O)。そのため、酸素ラジカルが失活する前に酸素ラジカルを含む第二ガスを第一ガスに注入する必要がある。したがって、酸素ラジカルがプラズマ放電空間を離れてからガス混合領域63に到達するまでの移動時間を1msec以下にする必要がある。本実施の形態の酸素ラジカル発生装置1においては、酸素ラジカル供給装置7をガス混合領域63に隣接して配置し、下流ガス配管73の長さを10cm以下としている。
ガス−ガスエジェクタ6は、酸素ラジカル(O)オゾン(O)、過酸化水素(H)、OHラジカルなどの活性ガスに曝される。そのため、ガス−ガスエジェクタ6の材料は耐食性の高い材料であることが望ましい。ガス−ガスエジェクタ6の材料としては、例えばPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、PFA(ペルフルオロアルコキシアルカン)などのフッ素樹脂、ステンレス(SUS316、SUS304など)などの金属材料、または表面がフッ素樹脂で被覆された材料などを用いることができる。酸素ラジカル供給装置7の放電管72の材料は、高温に耐える誘電体が望ましい。放電管72は、例えば石英、耐熱性を有するホウケイ酸ガラスなどのガラス類、またはアルミナ、ジルコニアなどのセラミクス類を用いることができる。また、図1に示す酸素ラジカル供給装置7において、上流ガス配管71と放電管72と下流ガス配管73とを異なる構成としたが、1本の管状の誘電体で構成してもよい。これらを1本の管状の誘電体で構成することは、非プラズマ放電空間を狭くすることに有効である。
酸素ラジカル発生装置1において、酸素ラジカルをプラズマ放電空間で高効率かつ高濃度に生成し、高効率にガス混合領域63に供給するためには、プラズマ放電空間のガス温度を上げること、およびプラズマ放電空間からガス混合領域63までの酸素ラジカルの移動時間を短くすることが重要である。
プラズマ放電空間のガス温度を上げるために、本実施の形態の酸素ラジカル供給装置7においては、放電管72の外周に断熱外管75が設置されている。この断熱外管75は、コイル74の電磁波の漏洩を抑え、かつプラズマ放電空間の熱を外部に逃さない機能を有する。電磁波の漏洩を抑える目的で、断熱外管75として金属管を使用することができる。または、断熱外管75として絶縁管の内表面および外表面の少なくとも一方に導電性皮膜を施したものを使用することができる。さらに、断熱効果を向上させかつ電気絶縁性を確保する目的で、本実施の形態の酸素ラジカル供給装置7においては、放電管72と断熱外管75との間には断熱材76が充填されている。断熱材76としては、断熱性および電気絶縁性に優れ、かつ熱膨張時に放電管72にストレスを与えないようにシリコン系のゴムを用いている。
プラズマ放電空間からガス混合領域63までの酸素ラジカルの移動時間を短くするために、本実施の形態の酸素ラジカル供給装置7においては、放電管72をガス混合領域63の近傍に設置すると共に、下流ガス配管73の内部に絞り78を設置している。
図1に示す酸素ラジカル供給装置7において、実験の結果、ガス流の影響でプラズマ放電空間内の荷電粒子がガス下流方向に流され、放電管72よりもガス下流側にプラズマ放電が伸長することが判明した。とくに下流ガス配管73の長さを5cm以下にすることで、プラズマ放電はガス混合領域63まで伸長し、酸素ラジカルは非プラズマ放電空間を通過することなく第一ガスに注入することができることが判明した。本実施の形態の酸素ラジカル発生装置1においては、下流ガス配管73を除いて、ガス−ガスエジェクタ6のガス供給口66に放電管72を直接接続してもよい。また、本実施の形態の酸素ラジカル供給装置7においては、図1に示すように、下流ガス配管73の内部に絞り78を設置している。この絞り78は、下流ガス配管73の管路断面積をガス流の下流側に向かって徐々に小さくしたものである。絞り78を設置することで、下流ガス配管73内のガスの流速が増大し、酸素ラジカルがプラズマ放電空間を離れてからガス混合領域63に到達するまでの移動時間を短くすることができる。酸素ラジカルの寿命を考慮すると、酸素ラジカルの非プラズマ放電空間の滞在時間、すなわちプラズマ放電空間からガス混合領域63までの移動時間は1ms以下に設定することが望ましい。
酸素ラジカル供給装置7において、始動のときにプラズマの点火が困難な場合がある。本実施の形態の酸素ラジカル供給装置7においては、図1に示すように、放電管72のガスの流入側に金属リング79を設置してもよい。コイル74に交流電圧の印加を開始してプラズマを点火するときにこの金属リング79に電界が集中するので、放電が開始し易くなる。
なお、本実施の形態の酸素ラジカル供給装置7においては、放電管72の外周に巻かれたコイル74を用いて誘導結合プラズマを発生させている。コイルを用いて誘導結合プラズマを発生させる方法以外に、放電管の外部から電磁力を印加することによって放電管の内部にプラズマ放電を発生させる他の方法、例えばDCグロー放電プラズマ、容量結合プラズマ、マイクロ波放電プラズマなどの方法を用いてもよい。
次に、本実施の形態の酸素ラジカル供給装置7の性能について説明する。図2は、本実施の形態の酸素ラジカル供給装置7における酸素ガスの解離率に対するガス圧依存性を示す特性図である。ここで、酸素ガスの解離率は、酸素ガス濃度に対する酸素ラジカル濃度のモル比率(これ以降O/Oとも記す)で定義した。また、放電電力密度は、放電電力(単位:W)を放電管72の内部の放電部体積(単位:cm)で割ったものである。図2において、横軸は放電管72の内部のガス圧、縦軸は放電電力密度である。図2に示す特性の測定の条件は、放電管72の内部のガス温度が600K、比エネルギー密度(SED:Specific Energy Density)が1J/cmである。ここで、SEDは、放電電力密度(単位:W/cm)とプラズマ放電空間の酸素ラジカルを含むガスの滞在時間(単位:秒)との積である。
図2において、黒丸はO/O=2を維持するために必要なガス圧と放電電力密度との関係を示し、黒四角はO/O=1を維持するために必要なガス圧と放電電力密度との関係を示し、黒三角はO/O=0.5を維持するために必要なガス圧と放電電力密度との関係を示している。図2から、放電電力密度が同じであれはガス圧が増大するにしたがって酸素ガスの解離率(O/O)は低下するが、放電電力密度を増大させることで高いガス圧においても解離率(O/O)が上昇することがわかる。この特性は、発明者が初めて明らかにしものである。
ここで、ガス圧をP(単位:Pa)、放電電力密度をWとする。図2において、回帰分析の結果、O/O=2、O/O=1およびO/O=0.5の回帰曲線はそれぞれW=6.8×P3.1405、W=3.0×P3.0268およびW=1.1×P3.073となることがわかった。したがって、ガス圧Pの条件において、放電電力密度Wを、W>1.1×P3.073に設定することでO/O>0.5が得られる。さらに、放電電力密度Wを、W>3.0×P3.0268に設定することでさらに高い酸素ガスの解離率(O/O>1)が得られる。
図3は、本実施の形態の酸素ラジカル供給装置7における酸素ガスの解離率に対するガス温度依存性を示す特性図である。図3において、横軸は放電管72の内部のガス温度、縦軸は放電電力密度である。図3に示す特性の測定の条件は、放電管72の内部のガス圧が10kPa、SEDが1J/cmである。図3において、黒丸はO/O=1を維持するために必要なガス温度と放電電力密度との関係を示している。
図3から、ガス温度が高くなるにしたがって酸素の解離率が増大するために同じ酸素の解離率を維持するための放電電力密度は低くなることがわかった。ここで、ガス温度をT(単位:K)、放電電力密度をWとする。図3において、回帰分析の結果、ガス圧が10kPaにおけるO/O=1の回帰曲線は、W=2×1014×T−3.867となることがわかった。以上の結果から、プラズマ放電空間のガス温度を高くすることで酸素の解離率を高くできる。
酸素プラズマ放電の研究は、半導体製造プロセスに対応した数100mPaから数100Paの低ガス圧領域での研究、またはオゾン生成および表面処理に対応した100kPa以上の高ガス圧領域での研究がほとんどである。1kPaから50kPaの中ガス圧領域での放電電力密度の影響は、今回の検討で初めて明らかになった。図2および図3で示した事実、すなわち同じ放電電力密度の条件では、ガス圧が増大するにしたがって酸素の解離率が低下すること、放電電力密度が増大するにしたがって酸素の解離率が上昇すること、およびガス温度が高くなるにしたがって酸素の解離率が上昇することはこれまで報告された例はなく発明者が初めて見出したものである。
さらに、ガス温度が600Kにおいて、O/O=1を実現するために必要な放電電力密度W(W/cm)は、ガス圧P(Pa)に対してW=3.0×P3.0268の関係が成り立つことを見出した。また、ガス圧が10kPaにおいて、O/O=1を実現するために必要な放電電力密度W(W/cm)は、ガス温度T(K)に対してW=2×1014×T−3.867の関係が成り立つことを見出した。これらの放電電力密度の臨界値は、高濃度でOラジカルを発生させる酸素ラジカル供給装置の設計基準として極めて重要な値であり、新しい指針となる極めて大きな発見と言える。
なお、図2および図3の結果は、本実施の形態の酸素ラジカル発生装置1において、ガス−ガスエジェクタを用いて放電管を減圧した場合の結果である。ガス−ガスエジェクタの替わりに真空ポンプ、メカニカルブースターポンプなどのポンプ類、ターボファンなどの送風機を用いて放電管72の内部のガス圧を1kPaから20kPaに減圧する場合でも同様の結果が得られる。
図4は、本実施の形態の酸素ラジカル供給装置7におけるオゾンの生成特性を示す特性図である。図4に示す特性は、酸素ラジカル供給装置7で生成された酸素ラジカルを大気中に開放したときのオゾンの生成特性である。この条件は、第一ガスが存在しない場合に相当する。図4に示す特性の測定の条件は、放電管72の内部のガス圧が6.67kPa、ガス温度が600K、放電電力密度が1kW/cmである。図4において、横軸は酸素ガスの解離率(O/O)、縦軸はOからOへの変換効率、生成されたO濃度およびOの生成効率を示す。ここで、OからOへの変換効率は、オゾンガスが酸素ガスに変換されるモル比率(これ以降O/O)とも記す)で定義した。また、Oの生成効率は、Oラジカルの生成効率とOラジカルからOへの変換効率との積で定義される。図4において、OからOへの変換効率は、縦軸の数値である。O濃度は、縦軸の数値に10%をかけた値である。Oの生成効率は、縦軸の数値に1018particles/Jをかけた値である。図4において、実線はOからOへの変換効率(O/O)を示し、破線はOの生成効率を示し、一点破線はO濃度を示している。
図4から、酸素の解離率(O/O)が増大するにしたがってOを生成するために必要なO分子数が減るため、OからOへの変換効率(O/O)およびOの生成効率は急速に低下することがわかる。ここで、O/O=1のときの特性値を下記に示す。
酸素の解離率:O/O=1
酸素ラジカルの生成効率:1.17×1018particles/J
オゾンへの変換効率:O/O=0.139
オゾンの生成効率:1.62×1017particles/J
(=1.17×1018particles/J×0.139)
=46.8gO/kWh
オゾン濃度:9.71mol%=208g/Nm
ここで、単位gOは、オゾンの生成量を質量に換算したものである。
図5は、本実施の形態の酸素ラジカル発生装置において、オゾン濃度に対するコストを見積もった特性図である。図5において、横軸はオゾン濃度、縦軸はオゾン1kgを生成するときに必要なコスト(円)を示す。図5に示すコストは、電気代を15円/kWh、酸素ガス代を25円/mとし、図4に示すオゾンの生成特性に基づいて試算した。なお、第一ガスの供給は行われていないので、コストの見積もりに高圧ポンプ2を作動させるための電気代は含まれていない。また、図5において、黒丸は電気代、黒四角はガス代、黒三角はランニングコストを示している。図5から、ランニングコストが最小になるのは、オゾン濃度が約7%(=150g/Nm)の場合であることがわかる。
次に、O/O=1の場合に第一ガスの混合量の効果について説明する。図6は、O/O=1の場合において、第一ガスの混合量に対するオゾンの生成特性を示す特性図である。図6において、横軸は酸素ガスの希釈倍率であり、縦軸はOからOへの変換効率(O/O)、生成されたO濃度およびOの生成効率を示す。ここで、酸素ガスの希釈倍率Dは、酸素ラジカル供給装置7から供給される第二ガスの流量をQとし、高圧ポンプ2から供給される第一ガスである空気の流量をQとすると、D=(Q+Q)/Qで定義される。図6において、OからOへの変換効率は、縦軸の数値である。O濃度は、縦軸の数値に100g/Nmをかけた値である。Oの生成効率は、縦軸の数値に500gO/kWhをかけた値である。図6において、黒丸はOからOへの変換効率(O/O)、黒四角はO濃度、黒三角はOの生成効率を示している。
図6からわかるように、第一ガスの混合量が増加するすなわち希釈倍率が増大すると、オゾン濃度は低下するが、OからOへの変換効率(O/O)およびOの生成効率は大幅に増大することがわかる。この特性はOを生成するために必要なOが増加したことによる得られる効果である。
図7は、本実施の形態の酸素ラジカル発生装置において、希釈倍率1、10および100の場合の特性を表として示す図である。図7からわかるように、第二ガスが第一ガスで100倍に希釈された場合、1倍に希釈された場合に対してオゾン濃度は約1/25になる。希釈倍率が100倍のときにオゾン濃度が1/100にならずに1/25になるということから、OラジカルからOへの変換効率およびOの生成効率がそれぞれ約5.5倍向上することがわかる。また、10倍希釈の場合でも、OラジカルからOへの変換効率およびOの生成効率がそれぞれ約2.4倍向上することがわかる。したがって、酸素ラジカルを含む第二ガスを酸素を含む第一ガスで希釈する場合、10倍以上に希釈するすなわち第二ガスの流量に対して第一ガスの流量を9倍以上に設定することでOラジカルからOへの変換効率およびOの生成効率を向上させることができる。さらに望ましくは、酸素ラジカルを含む第二ガスを酸素を含む第一ガスで100倍程度に希釈することで、OラジカルからOへの変換効率およびOの生成効率をさらに向上させることができる。
図8は、本実施の形態の酸素ラジカル発生装置1において、オゾン濃度に対するコストを見積もった特性図である。図8において、横軸はオゾン濃度、縦軸はオゾン1kgを生成するときに必要なコスト(円)を示す。図8に示すコストは、電気代を15円/kWh、酸素ガス代を25円/mとした。また、図8において、黒丸は電気代、黒四角はガス代、黒三角はランニングコストを示している。ここで、オゾン濃度が9.71%のときが希釈なし、オゾン濃度が5%のときが希釈倍率が2、オゾン濃度が0.38%のときが希釈倍率が100に相当する。図8からわかるように、希釈倍率の増大でランニングコストが低下することがわかる。
図9は、本実施の形態の酸素ラジカル発生装置1において、希釈倍率1、10および100の場合のコストを表として示す図である。図9におけるコストは、現行の水処理システムで使用されている酸素ラジカル発生装置のコストを1とした場合の相対コストである。現行の水処理システムで使用されている酸素ラジカル発生装置においては、第一ガスで第二ガスを希釈することは行われていない。図9からわかるように、希釈倍率を100とすることで、現行の酸素ラジカル発生装置のランニングコストに対して約1/3のランニングコストを実現することができる。
次に、本実施の形態の酸素ラジカル発生装置のおける第一ガスに含まれる水分の影響について説明する。
図10は、本実施の形態の酸素ラジカル発生装置1において、第一ガスとして2.3%の水分を含む空気を用いて第二ガスを希釈したときのオゾンの生成特性を示す特性図である。空気中の2.3%の水分は、20℃で1気圧の飽和蒸気圧に相当する。図10において、横軸は酸素ガスの希釈倍率であり、縦軸はOからOへの変換効率(O/O)、生成されたO濃度およびOの生成効率を示す。図10において、OからOへの変換効率は、縦軸の数値である。O濃度は、縦軸の数値に100g/Nmをかけた値である。Oの生成効率は、縦軸の数値に100gO/kWhをかけた値である。図10において、黒丸はOからOへの変換効率、黒四角はO濃度、黒三角はOの生成効率を示している。図10に示すように、希釈倍率が増えるにしたがってO濃度が低下していくことがわかる。
図11は、本実施の形態の酸素ラジカル発生装置1において、第一ガスの水分含有量に対するオゾンの生成効率を示す特性図である。図11に示す特性は、希釈倍率が100倍のときの特性である。図11において、横軸は第一ガスである空気の水分含有量であり、縦軸はオゾンの生成効率の相対値である。図11に示すように、水分含有量が増えるにしたがってオゾンの生成効率が低下していくことがわかる。水分含有量が0.5%以下であれば、水分含有量がゼロのときのオゾンの生成効率に対して50%以上のオゾン生成効率が得られる。さらに、水分含有量が0.1%以下であれば、水分含有量がゼロのときのオゾンの生成効率に対して80%以上のオゾン生成効率が得られる。水分の影響を調べたところ、希釈用の空気に水分が含まれている場合、Oラジカルがその水分と反応してOH、Hなどを生成するため、OラジカルからOへの変換が妨げられることが明らかになった。
そこで、本実施の形態の酸素ラジカル発生装置1においては、図1に示すように、高圧ポンプ2の出口側に湿度調整器22を備えている。この湿度調整器22を用いて第一ガスとしての空気の水分含有量を0.5%以下すなわち露点0℃以下としている。従来、酸素ラジカルを含む第二ガスの水分含有量の影響の研究報告はあるが、酸素ラジカルに混合する第一ガスの水分含有量の影響については今回初めて明らかになった。
以上説明したように、本実施の形態の酸素ラジカル発生装置は、ガス混合領域において酸素含有ガスの流れる方向と交差する方向から酸素ラジカルを供給する酸素ラジカル供給装置を備えており、この酸素ラジカル供給装置がガス圧が1kPaから50kPaの酸素ガスが流れる放電部と、放電部に放電電力を供給してプラズマ放電を発生させて酸素ラジカルを生成させる放電電力印加部とを備えているので、酸素ラジカルの生成効率を高くできる。その結果、オゾンの生成効率を高くすることができる。
実施の形態2.
図12は、実施の形態2に係る酸素ラジカル発生装置の構成図である。本実施の形態の酸素ラジカル発生装置1は、図12に示すように、実施の形態1と同様のガス−ガスエジェクタ6が2つ直列に接続されている。2つのガス−ガスエジェクタ6には、酸素ラジカル供給装置7がそれぞれ接続されている。さらに、2つの酸素ラジカル供給装置7には、酸素ガス供給装置8がそれぞれ接続されている。
本実施の形態の酸素ラジカル発生装置1において、2つのガス−ガスエジェクタ6および2つの酸素ラジカル供給装置7の動作については実施の形態1と同様である。本実施の形態の酸素ラジカル発生装置1は、2つのガス−ガスエジェクタ6を直列に接続することで、オゾン濃度を高くすることができる。なお、ガス−ガスエジェクタ6の直列接続は、3つ以上であってもよい。また、2つの酸素ラジカル供給装置7それぞれに酸素ガス供給装置8を接続しているが、1つの酸素ガス供給装置8から2つの酸素ラジカル供給装置7に酸素ガスを供給してもよい。さらには、2つの酸素ラジカル供給装置7のそれぞれのコイルに共通の1つの電源から電力を供給してもよい。
実施の形態3.
図13は、実施の形態3に係る酸素ラジカル発生装置の構成図である。本実施の形態の酸素ラジカル発生装置は、実施の形態1で説明した酸素ラジカル発生装置において、放電の立ち上がり特性を改善したものである。図13に示すように、本実施の形態においては、酸素ラジカル供給装置7の上流ガス配管71が斜め横方向からガスを導入するためのガス導入配管71aを備えたものである。図13の下の図には、ガス導入配管71aを備えた上流ガス配管71の断面図を示している。このガス導入配管71aには、酸素ガス供給装置8が接続されている。また、放電管72のガスの上流側の位置に、放電管72の外周に金属リング96を配置している。この金属リング96はコンデンサ97を介して接地電位に設定されている。さらに、酸素ガス供給装置8と並列に不活性ガス供給装置10を備えている。不活性ガス供給装置10は、例えば不活性ガスのアルゴンガスを貯蔵した不活性ガスタンク101、湿度調整器102、バルブ103、流量調整器104および逆止弁105を備えている。不活性ガス供給装置10は、ガス導入配管71aに不活性ガスを供給する。なお、不活性ガスとしては、アルゴンガス以外にヘリウムガスでもよい。
このように構成された酸素ラジカル発生装置1においては、ガス導入配管71aから導入された酸素ガスが螺旋状に回流しながら放電管72の内部を流れるため、誘導結合プラズマが点火し易くなる。このとき、図13の下の図に示すように、上流ガス配管71の中心軸に対して、ガス導入配管71aの中心軸の方向をずらしておくと、より効果的に螺旋流を発生させることができる。さらに、ガス導入配管71aの内径を上流ガス配管71の内径の1/2以下とすることで、ガス導入配管71aを通過する酸素ガスの流速を速くすることができる。そのため、放電管72のガス圧を低くすることができる。その結果、プラズマ放電の開始が容易となる。また、酸素ラジカル供給装置7の始動時に高電圧が印加されたコイル74と金属リング96との間で放電が発生する。この放電が主放電開始の種火となるため、酸素ラジカル供給装置7の始動が容易となる。ただし、種火放電にエネルギーが入り過ぎると主放電に供給されるエネルギーが不足する。コンデンサ97の容量を調整することで種火放電のエネルギー量を調整することができる。なお、金属リング96とコンデンサ97とに替えて、放電管72のガスの上流側の位置にテスラコイルを設けてもよい。このテスラコイルで種火を発生させる方法でも放電開始が容易になる。
また、酸素ガスは付着性ガスのため放電しにくい。一方、酸素ガスに比べてアルゴンガスおよびヘリウムガスなどの不活性ガスは放電し易い。図13に示したように、本実施の形態の酸素ラジカル発生装置1は、不活性ガス供給装置10を備えており、起動時には不活性ガスを流して放電を開始させることができる。一旦放電が開始すると放電の維持は容易である。本実施の形態においては、不活性ガスを流して放電を開始した後は徐々に不活性ガスの流量を減らすと共に酸素ガスの流量を増やし、最終的には酸素ガスだけで放電するように制御することができる。このような方法で放電を開始することで、放電の立ち上がり特性を改善することができる。
なお、図13に示す酸素ラジカル発生装置1において、不活性ガスを使用せず、酸素ガスの流量を制御することで放電の立ち上がり特性を改善することもできる。酸素ガス供給装置8から酸素ラジカル供給装置7に供給する酸素ガスの流量を絞り、その状態でコイル74への電力の供給を開始する。そうすると放電管72内部のガス圧は低いため、放電開始が容易となる。放電が開始された後は酸素ガスの流量を徐々に増加させて放電管72内部のガス圧を上昇させて安定に放電を保持することができる。
本願は、様々な例示的な実施の形態および実施例が記載されているが、1つ、または複数の実施の形態に記載された様々な特徴、態様、および機能は特定の実施の形態の適用に限られるのではなく、単独で、または様々な組み合わせで実施の形態に適用可能である。
したがって、例示されていない無数の変形例が、本願明細書に開示される技術の範囲内において想定される。例えば、少なくとも1つの構成要素を変形する場合、追加する場合または省略する場合、さらには、少なくとも1つの構成要素を抽出し、他の実施の形態の構成要素と組み合わせる場合が含まれるものとする。
1 酸素ラジカル発生装置、2 高圧ポンプ、6 ガス−ガスエジェクタ、7 酸素ラジカル供給装置、8 酸素ガス供給装置、10 不活性ガス供給装置、21 第一ガス、22、82、102 湿度調整器、61 供給口、62 ノズル、63 ガス混合領域、64 ディフューザ、65 排出口、66 ガス供給口、71 上流ガス配管、72 放電管、73 下流ガス配管、74 コイル、75 断熱外管、76 断熱材、77 交流電源、78 絞り、79、96 金属リング、81 酸素ガスタンク、83、103 バルブ、84、104 流量調整器、85、105 逆止弁、97 コンデンサ、101 不活性ガスタンク。

Claims (17)

  1. 酸素ラジカルを発生する酸素ラジカル発生装置において、
    酸素を含む第一ガスが供給される第一ガス供給部と、
    酸素を含む第二ガスが供給される第二ガス供給部と、
    前記第二ガス供給部に供給された前記第二ガスに放電処理を施して前記酸素ラジカルを発生させる放電処理部と、
    前記第一ガス供給部に連設してあり、前記放電処理部によって前記放電処理が施された前記第二ガスと前記第一ガス供給部に供給された前記第一ガスとを混合した混合ガスを生成する混合部と、
    前記混合部に連設してあり、前記放電処理部で発生された前記酸素ラジカルを前記混合部に供給するガス供給口と、
    前記混合部によって生成された前記混合ガスを排出する混合ガス排出部とを備え
    前記混合部は、前記第一ガス供給部から供給される前記第一ガスの供給方向と前記ガス供給口から前記酸素ラジカルが供給される供給方向との交差領域に配置してあることを特徴とする酸素ラジカル発生装置。
  2. 前記放電処理部によって前記放電処理が施された前記第二ガスを前記混合部へと導く出口部位を更に備え、
    前記出口部位は、前記第一ガス供給部から前記混合ガス排出部へと向かうガス流方向に交差する交差方向で前記混合部と接続してあることを特徴とする請求項1に記載の酸素ラジカル発生装置。
  3. ガス流方向に沿って前記第一ガス供給部と前記混合部との間に位置し、前記第一ガス供給部側から前記混合部側へ向かって縮径するよう構成してあり、前記第一ガス供給部に供給された前記第一ガスを前記混合部へと導くノズル部位と、
    前記ガス流方向に沿って前記混合部と前記混合ガス排出部との間に位置し、前記混合部側から前記混合ガス排出部側へ向かって拡径するよう構成してあり、前記混合部において混合された前記混合ガスを前記混合ガス排出部へと導くディフューザ部位とを備える
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の酸素ラジカル発生装置。
  4. 前記放電処理部における前記第二ガスのガス圧が1kPaから50kPaであることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の酸素ラジカル発生装置。
  5. 前記放電処理の電力を前記放電処理部の放電体積で割った値である放電電力密度をWとし、前記放電処理部を流れる前記第二ガスのガス圧をPとしたときに、W>1.1×P 3.073 を満足することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の酸素ラジカル発生装置。
  6. 前記第一ガスの流量をQ1とし、前記第二ガスの流量をQとしたときに、(Q+Q1)/Q≧10を満足することを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の酸素ラジカル発生装置。
  7. 前記酸素ラジカル発生装置は、前記放電処理部に不活性ガスを供給する不活性ガス供給部をさらに備え、前記放電処理の電力の印加を開始するときに前記不活性ガス供給部から前記不活性ガスを供給し、放電が発生した後に前記不活性ガスの供給を減らし前記第二ガスの流量を増やすことを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の酸素ラジカル発生装置。
  8. 前記第一ガスの水分含有量を0.5%以下としたことを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の酸素ラジカル発生装置。
  9. 酸素ラジカルを発生する酸素ラジカル発生装置において、
    酸素を含む第一ガスが供給される第一ガス供給部と、
    酸素を含む第二ガスが供給される第二ガス供給部と、
    前記第二ガス供給部に供給された前記第二ガスに放電処理を施して前記酸素ラジカルを発生させる放電処理部と、
    前記放電処理部によって前記放電処理が施された前記第二ガスと前記第一ガス供給部に供給された前記第一ガスとを混合した混合ガスを生成する混合部と、
    前記混合部によって生成された前記混合ガスを排出する混合ガス排出部と、
    前記放電処理部に不活性ガスを供給する不活性ガス供給部とを備えた酸素ラジカル発生装置であって、
    前記放電処理の電力の印加を開始するときに前記不活性ガス供給部から前記不活性ガスを供給し、放電が発生した後に前記不活性ガスの供給を減らし前記第二ガスの流量を増やすことを特徴とする酸素ラジカル発生装置。
  10. 酸素ラジカルを発生する酸素ラジカル発生方法において、
    酸素を含む第一ガスを第一ガス供給部に供給する第一ガス供給ステップと、
    酸素を含む第二ガスを第二ガス供給部に供給する第二ガス供給ステップと、
    前記第二ガス供給部に供給された前記第二ガスに放電処理を施して前記酸素ラジカルを発生させる放電処理ステップと、
    前記放電処理ステップによって前記放電処理が施された前記第二ガスと前記第一ガス供給部に供給された前記第一ガスとを前記第一ガス供給部に連設された混合部で混合して混合ガスを生成する混合ステップと、
    前記混合部に連設されたガス供給口から前記放電処理ステップで発生された前記酸素ラジカルを、前記第一ガス供給部から供給される前記第一ガスの供給方向と前記ガス供給口から前記酸素ラジカルが供給される供給方向との交差領域に配置してある前記混合部に供給するガス供給ステップと、
    前記混合ステップによって生成された前記混合ガスを混合ガス排出部から排出する混合ガス排出ステップとを備えることを特徴とする酸素ラジカル発生方法。
  11. 前記放電処理ステップによって前記放電処理が施された前記第二ガスを、前記第一ガス供給部から前記混合ガス排出部へと向かうガス流方向に交差する交差方向で前記混合部へと導く第二ガス誘導ステップを更に備えることを特徴とする請求項10に記載の酸素ラジカル発生方法。
  12. ガス流方向に沿って前記第一ガス供給部と前記混合部との間に位置し、前記第一ガス供給部側から前記混合部側へ向かって縮径するよう構成してあり、前記第一ガス供給部に供給された前記第一ガスを前記混合部へと導くノズル部位を準備するノズル部位準備ステップと、
    前記ガス流方向に沿って前記混合部と前記混合ガス排出部との間に位置し、前記混合部側から前記混合ガス排出部側へ向かって拡径するよう構成してあり、前記混合部において混合された前記混合ガスを前記混合ガス排出部へと導くディフューザ部位を準備するディフューザ部位準備ステップとを備える
    ことを特徴とする請求項10または11に記載の酸素ラジカル発生方法。
  13. 前記放電処理ステップにおける前記第二ガスのガス圧が1kPaから50kPaであることを特徴とする請求項10から12のいずれか1項に記載の酸素ラジカル発生方法。
  14. 前記放電処理ステップにおける前記放電処理の電力を放電体積で割った値である放電電力密度をWとし、前記第二ガスのガス圧をPとしたときに、W>1.1×P 3.073 を満足することを特徴とする請求項10から13のいずれか1項に記載の酸素ラジカル発生方法。
  15. 前記混合ステップにおける前記第一ガスの流量をQ1とし、前記第二ガスの流量をQとしたときに、(Q+Q1)/Q≧10を満足することを特徴とする請求項10から14のいずれか1項に記載の酸素ラジカル発生方法。
  16. 前記放電処理ステップの前に、不活性ガスに放電処理を行って放電を開始させる放電開始ステップをさらに備えたことを特徴とする請求項10から15のいずれか1項に記載の酸素ラジカル発生方法。
  17. 酸素ラジカルを発生する酸素ラジカル発生方法において、
    酸素を含む第一ガスを第一ガス供給部に供給する第一ガス供給ステップと、
    酸素を含む第二ガスを第二ガス供給部に供給する第二ガス供給ステップと、
    前記第二ガス供給部に供給された前記第二ガスに放電処理を施して前記酸素ラジカルを発生させる放電処理ステップと、
    前記放電処理ステップによって前記放電処理が施された前記第二ガスと前記第一ガス供給部に供給された前記第一ガスとを混合部で混合して混合ガスを生成する混合ステップと、
    前記混合ステップによって生成された前記混合ガスを混合ガス排出部から排出する混合ガス排出ステップとを備えた酸素ラジカル発生方法であって、
    前記放電処理ステップの前に、不活性ガスに放電処理を行って放電を開始させる放電開始ステップをさらに備えたことを特徴とする酸素ラジカル発生方法。
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