JP3665596B2 - メモリーカードの製造方法 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、フラッシュメモリー等のICメモリーを搭載したメモリーカードの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のメモリーカードAは、ICメモリー等の電子部品1が実装された基板3が、2枚のメモリーカード用成形品28,29で挟着された構造をしている。具体的には、例えば図5に示すものにあっては、基板3の両側に電子部品1を実装し、この電子部品1によって基板3の両側に凸部2が形成されていると共に、2枚のメモリーカード用成形品28,29には、上記の基板3の凸部2を収容できる凹部30,31がそれぞれ設けられている。
【0003】
そして、基板3の両側に形成された凸部2を2枚のメモリーカード用成形品28,29に設けた凹部30,31に挿嵌して、基板3を2枚のメモリーカード用成形品28,29で挟み込み、次いで、これらのメモリーカード用成形品28,29を超音波溶着や接着剤等で貼着することによって、メモリーカードAが製造されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記のようにして製造されるメモリーカードAにあっては、その大きさや厚み等の外形寸法が規格で統一されていることから、大容量の記憶能力や高速処理能力を有する電子部品1が実装された基板3を内蔵するためには、メモリーカードAの外形寸法を勝手に大きくするわけにはいかず、メモリーカード用成形品28,29に設けた凹部30,31の底部32,33の厚みを薄くして、この底部32,33を薄肉部34,35とすることにより、凹部30,31の容積を大きく確保する必要があった。なお、凹部30,31の底部の面積は、通常、0.25〜30cm2の範囲とされている。
【0005】
しかし、一般的に2枚のメモリーカード用成形品28,29は、図6(a)(b)に示すような成形金型36,37を用いてそれぞれ別々に射出成形やトランスファー成形等によって成形されているが、このような成形金型36,37や成形方法では樹脂13の流動性やメモリーカード用成形品28,29の形状等の問題があって、いずれのメモリーカード用成形品28,29についても上記の薄肉部34,35の厚みは0.3mmにするのが限界であり、現実にはこの厚みよりも薄くするのは非常に困難であった。また、たとえ0.3mmよりも薄く薄肉部34,35を形成できたとしても、反り、ヒケ、バリ、ウエルド等が発生してメモリーカードAの製造は困難となるものである。つまり、メモリーカードAの製造に使用される2枚のメモリーカード用成形品28,29の薄肉部34,35の厚みは、いずれも0.3mmにするのが限界であり、いずれか一方又は両方の薄肉部34,35の厚みを0.3mmよりも薄くすることによって凹部30,31の容積を大きく確保するということは、不可能であった。
【0006】
また既述のように、メモリーカードAの製造においては、基板3を2枚のメモリーカード用成形品28,29の間に挟み込んだ後、これらのメモリーカード用成形品28,29を貼着しなければならず、工数が多いという問題もある。
【0007】
また従来のメモリーカードAにおいて、メモリーカード用成形品28,29に設けた凹部30,31には、基板3に実装された電子部品1による凸部2が嵌め込まれているものの、凹部30,31の内面と凸部2の表面との間には微小な隙間が生じている場合があり、この隙間はメモリーカードAが破損する原因となるおそれがある。そこで、メモリーカードAの破損を防止するために、メモリーカード用成形品28,29と電子部品1及び基板3との間の隙間に、エポキシ樹脂等の充填材を注入することも行われているが、このような工程を加えるとさらに工数が増加し、メモリーカードAの製造効率が悪化するという問題が生ずる。
【0008】
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、薄肉部の厚みを0.3mmよりも薄くするのが容易であり、外形寸法が規格化されたメモリーカードの内部に電子部品や基板が占める容積を大きく確保することができると共に、従来のようなメモリーカード用成形品の貼着工程や充填材の注入工程を省略することができるメモリーカードの製造方法を提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に係るメモリーカードの製造方法は、電子部品1が実装されて凸部2が形成された基板3を内蔵するメモリーカードAを製造するにあたって、基板3の一方の側の凸部2に合致するようにして凹部4が形成されたメモリーカード用成形品5の凹部4に基板3の凸部2を挿嵌することによって基板3をメモリーカード用成形品5に嵌め込み、これを第1割り型7及び第2割り型8からなる成形金型9の第1割り型7の第1キャビティ10にセットし、次いで成形金型9を型締めした後に、第2割り型8の第2キャビティ11内面と基板3の他方の側との間に形成された空隙12に、溶融状態の樹脂13を注入して充填することを特徴とするものである。
【0010】
また請求項2の発明は、請求項1において、樹脂13の注入圧力によって基板3をメモリーカード用成形品5に押さえ付けながら空隙12に樹脂13を充填することを特徴とするものである。
【0011】
また請求項3に係るメモリーカードの製造方法は、電子部品1が実装されて凸部2が形成された基板3を内蔵するメモリーカードAを製造するにあたって、第1キャビティ14,15が2つ並設された第1割り型16と、2つの第1キャビティ14,15のそれぞれに対向して、コア部17及び第2キャビティ18が並設された第2割り型19とから構成されると共に、第1割り型16及び第2割り型19の少なくとも一方を型締め・型開き方向に対して垂直な面内で回転自在に形成してなる成形金型20を用い、第1工程として、後記第3工程で一方の第1キャビティ14内に成形したメモリーカード用成形品5の凹部4に基板3の凸部2を挿嵌することによって基板3をメモリーカード用成形品5に嵌め込み、第2工程として、メモリーカード用成形品5が成形された方の第1キャビティ14と、第2割り型19の第2キャビティ18とが対向するようにして成形金型20を型締めし、第3工程として、第1キャビティ14及び第2キャビティ18が形成する空隙21に溶融状態の樹脂13を注入・充填してメモリーカードAを成形すると共に、第1キャビティ15及びコア部17が形成する空隙22に溶融状態の樹脂13を注入・充填してコア部17によって凹部4が形成されたメモリーカード用成形品5を成形し、第4工程として、成形金型20を型開きして第1キャビティ14及び第2キャビティ18で成形されたメモリーカードAを脱型し、第5工程として、第1キャビティ15及びコア部17で成形されたメモリーカード用成形品5を第1キャビティ15内に保持した状態で第1割り型16及び第2割り型19の少なくとも一方を回転させて、メモリーカード用成形品5が成形された方の第1キャビティ15を第2割り型19の第2キャビティ18に対向させ、上記の第1工程から第5工程までを繰り返し、連続してメモリーカードAを製造することを特徴とするものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を実施形態1と実施形態2に分けて説明する。
【0013】
(実施形態1)
図1及び図2は、請求項1の発明によってメモリーカードAを製造する工程の一例を示すものである。メモリーカードAには、電子部品1が実装されて凸部2が形成された基板3を内蔵するものであるが、このような基板3としては特に限定されるものではなく、従来のメモリーカードAを製造する際に使用されていたものと同様のものを使用することができる。すなわち、基板3の両面又は片面に形成された回路にICメモリー(例えば、フラッシュメモリー)等の電子部品1を実装すると共に、この回路に接続される端子部38を基板3の端部に設け、他の電子機器の外部電極(図示省略)からこの端子部38を介して基板3の回路に通電できるようになっている。
【0014】
メモリーカード用成形品5を成形する際に使用する成形金型23は、図2のように、おす割り型24とめす割り型25とから構成されるものであり、両割り型24,25は型締め・型開き自在に各パーティング面(分割面)を対向させて配置してある。ここで、おす割り型24のパーティング面にはコア部26が凸設されており、このコア部26は、上述した基板3の一方の側に形成された凸部2と略同一の形状及び大きさを備えて形成されている。基板3の一方の側に実装された電子部品1が複数ある場合、すなわち凸部2が複数ある場合は、これと同数のコア部26が位置関係も等しくなるようにおす割り型24に設けられている。一方、めす割り型25のパーティング面には、キャビティ27が凹設してある。そして、両割り型24,25を型締めしたときに形成される空間部分全体が、メモリーカードAの一部となるメモリーカード用成形品5の外形寸法となるように、成形金型23が製作されている。
【0015】
また、メモリーカードAを製造する際に使用する成形金型9は、図1のように、第1割り型7と第2割り型8とから構成されるものであり、両割り型7,8は型締め・型開き自在に各パーティング面(分割面)を対向させて配置してある。ここで、第1割り型7のパーティング面には、上述しためす割り型25に凹設してあるキャビティ27と等しい形状及び大きさを備えた第1キャビティ10が凹設してある。一方、第2割り型8のパーティング面には、第2キャビティ11が凹設してある。そして、両割り型7,8を型締めしたときに形成される空間部分全体が、規格化されたメモリーカードAの外形寸法となるように、成形金型9が製作されている。
【0016】
メモリーカードAを製造する際には、メモリーカード用成形品5が必要となるが、これは以下のような工程を経て成形することができる。すなわち、図2(a)のように離間しているおす割り型24とめす割り型25とを近接させて型締めを行い、次いで、図2(b)のように溶融状態の樹脂13をキャビティ27に注入して充填する。その後、これを冷却して硬化させることによって、図2(c)に示すようなメモリーカード用成形品5を成形することができるものであり、このようにして得られたメモリーカード用成形品5には、基板3の一方の側の凸部2に合致する凹部4が形成されているものである。なお、上記の樹脂13としては、特に限定されるものではないが、例えば、熱可塑性成形材料として、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリイミド、ポリアミド、ポリアセタール、ポリエステル、ABS、ポリエーテルイミド、ポリエーテルサルフォン、ポリフェニレンサルファイド、液晶ポリマー等のエンジニアリングプラスチックを使用することができ、以下においてもこれらと同様のものを使用することができる。
【0017】
そして、上記のようにして成形したメモリーカード用成形品5を使用してメモリーカードAを製造するにあたっては、以下のような工程を経て行うことができる。すなわち、上記のメモリーカード用成形品5の凹部4に上述した基板3の凸部2を挿嵌することによって、基板3をメモリーカード用成形品5に嵌め込む。そして、図1(a)のように成形金型9を型開きし、上記のようにして基板3を嵌め込んだメモリーカード用成形品5を第1割り型7の第1キャビティ10にセットする。
【0018】
次いで、第1割り型7及び第2割り型8を近接させることにより、図1(b)のように成形金型9の型締めを行う。その後、図1(c)に示すように、第2割り型8の第2キャビティ11内面と基板3の他方の側(メモリーカード用成形品5と対向していない側)との間に形成された空隙12に、溶融状態の樹脂13を注入して充填する。ここで、基板3の他方の側に大容量の記憶能力や高速処理能力を有する電子部品1が実装されていても、この電子部品1が第2キャビティ11の内面から離間して少なくとも0.1〜0.3mm程度の空隙12が形成されていれば、外形寸法が規格化されたメモリーカードAの内部に上記の基板3及び電子部品1を収容するのは容易である。つまり、厚みが0.3mm以下の薄肉部を有するメモリーカード用成形品5は脆弱なものであるため、これのみを単独で成形した後に独立して取り扱うのは困難であるが、本発明のように空隙12の厚みを0.3mm以下にするのは容易であり、このため大容量の記憶能力等を有する電子部品1を基板に実装するのが可能となるのであって、しかも、上記の空隙12に樹脂13が充填されて形成される薄肉部は、樹脂13の硬化と同時に基板3や電子部品1と一体となるため、従来のようなメモリーカード用成形品28,29の貼着工程や充填材の注入工程が不要となるだけでなく、厚みが0.3mm以下の脆弱な薄肉部が単独で存在するような工程もなくなり、メモリーカードAを製造する際の困難性も除去されるものである。
【0019】
また、溶融状態の樹脂13を注入する際に、図示省略するが、例えば、第2キャビティ11の内面において基板3に対向する位置に樹脂13の注入口(ゲート)を設け、ここから樹脂13を吐出させることにより、樹脂13の注入圧力によって基板3をメモリーカード用成形品5に押さえ付けながら、上記の空隙12に樹脂13を充填するのが好ましい。このようにすると、基板3の背面にはメモリーカード用成形品5を介して第1割り型7が存在し、この第1割り型7によって基板3及びメモリーカード用成形品5が支えられているので、たとえ大容量の記憶能力や高速処理能力を有する電子部品1を実装すべく、基板3やメモリーカード用成形品5が薄く形成されていたとしても、これらのものは変形したり破損したりすることがないものである。さらに、メモリーカード用成形品5の凹部4とこの凹部4に挿嵌された基板3の凸部2との間に微小な隙間が生じている場合には、樹脂13の注入圧力を適宜調整するなどして、樹脂13を基板3の一方の側(メモリーカード用成形品5と対向している側)に回り込ませて、上記の隙間に樹脂13を浸入させることができるものであり、従来のような充填材の注入工程をも省略することができるものである。
【0020】
そして、図1(c)のようにして溶融状態の樹脂13を充填した後に、この樹脂13を冷却して硬化させ、次いで第1割り型7及び第2割り型8を離間させて型開きを行い、脱型することによって製造が完了し、図3に示すような成形品すなわちメモリーカードAを得ることができるものである。
【0021】
上記の方法によって、ゲーム用、音楽用、動画用、静止画用等の種々の用途に使用可能なメモリーカードAを製造することができるものであり、従来のように2枚のメモリーカード用成形品28,29を貼着したり、貼着後に生じたメモリーカードA内部の隙間に補強のための充填材を注入する必要がなくなるものである。つまり、本発明によればこれらに相当する工程を一度に行うことができるものであり、規格化されたメモリーカードAを効率よく製造することができるものである。しかも、本発明において使用する成形金型9の第1キャビティ10と第2キャビティ11とを合わせたものは、規格化されたメモリーカードAの外形寸法となるように製作されており、この範囲内において電子部品1や基板3の容積を大きく確保することができるものである。
【0022】
(実施形態2)
図4は、請求項3の発明によってメモリーカードAを製造する工程の一例を示すものである。メモリーカードAには、電子部品1が実装されて凸部2が形成された基板3を内蔵するものであるが、このような基板3としては実施形態1の場合と同様のものを使用することができる。
【0023】
本発明においてメモリーカードAを製造する際に使用する成形金型20は、図4のように、第1割り型16と第2割り型19とから構成されるものであり、両割り型16,19は型締め・型開き自在に各パーティング面(分割面)を対向させて配置してある。
【0024】
ここで、第1割り型16のパーティング面には、第1キャビティ14,15が2つ並設してある。これら2つの第1キャビティ14,15は、実施形態1における第1割り型7の第1キャビティ10やめす割り型25のキャビティ27と等しい形状及び大きさを備えている。つまり、実施形態2における第1割り型16としては、実施形態1における第1割り型7とめす割り型25とをパーティング面を面一にしつつ隣接させて形成したものを使用することができる。
【0025】
一方、第2割り型19のパーティング面には、コア部17及び第2キャビティ18が、上記の第1割り型16の2つの第1キャビティ14,15のそれぞれに対向して、並設してある。このコア部17は、実施形態1におけるおす割り型24のコア部26と同様に形成されており、また第2キャビティ18は、実施形態1における第2割り型8の第2キャビティ11と同様に形成されている。つまり、実施形態2における第2割り型19としては、実施形態1における第2割り型8とおす割り型24とをパーティング面を面一にしつつ隣接させて形成したものを使用することができる。
【0026】
さらに、実施形態2の成形金型20においては、上記の第1割り型16及び第2割り型19の少なくとも一方を型締め・型開き方向に対して垂直な面内で回転自在に形成してあり、第1割り型16と第2割り型19のいずれか一方又は両方を回転させることによって、第2割り型19のコア部17及び第2キャビティ18が、第1割り型16の2つの第1キャビティ14,15のいずれとも対向できるようにしてある。なお、以下の説明では、第1割り型16のみを回転させるようにしてあるが、第2割り型19を回転させるようにしてもよい。
【0027】
そして、上記の第1割り型16及び第2割り型19を使用してメモリーカードAを製造するにあたっては、以下のような第1工程から第5工程までを経て行うことができる。
【0028】
第1工程では、一方の第1キャビティ14(15)内に成形されたメモリーカード用成形品5の凹部4に基板3の凸部2を挿嵌することによって、基板3をメモリーカード用成形品5に嵌め込む。従って、予め第1割り型16の第1キャビティ14(15)のいずれかにメモリーカード用成形品5を成形しておく必要があるが、これは実施形態1の場合と同様にして成形することができる。すなわち、図4(a)のように離間している第1割り型16と第2割り型19とを近接させて型締めを行い、次いで、図4(b)のように溶融状態の樹脂13を一方の第1キャビティ14に注入して充填する。その後、これを冷却して硬化させることによって、メモリーカード用成形品5を成形することができるものであり、このようにして得られたメモリーカード用成形品5には、基板3の一方の側の凸部2に合致する凹部4が形成されているものである。
【0029】
そして、成形金型20を型開きした後に、一方の第1キャビティ14内に成形したメモリーカード用成形品5の凹部4に、上述した基板3の凸部2を挿嵌することによって、基板3をメモリーカード用成形品5に嵌め込む。
【0030】
第2工程では、図4(c)の矢印の向きに第1割り型16を回転させることによって、メモリーカード用成形品5が成形された方の第1キャビティ14を第2割り型19の第2キャビティ18に対向させた後に、第1割り型16及び第2割り型19を近接させることにより、図4(d)のように成形金型20の型締めを行う。
【0031】
第3工程では、次の2つの作業を同時に行う。すなわち1つ目の作業は、メモリーカード用成形品5が成形された方の第1キャビティ14と第2キャビティ18とが形成する空隙21に、図4(e)のように溶融状態の樹脂13を注入して充填し、メモリーカードAを成形するものである。つまり、この作業は、実施形態1においてメモリーカード用成形品5を使用してメモリーカードAを製造する場合と同様に行うことができる。従って、薄肉部の厚みを0.3mmよりも薄くするのが容易であり、外形寸法が規格化されたメモリーカードAの内部に、大容量の記憶能力等を有する電子部品1や基板3が占める容積を大きく確保することができるものである。また、溶融状態の樹脂13を注入する際に、樹脂13の注入圧力によって基板3をメモリーカード用成形品5に押さえ付けながら、上記の空隙21に樹脂13を充填するのが好ましいが、この理由は実施形態1の場合と同様である。一方、2つ目の作業は、何も成形されていない方の第1キャビティ15とコア部17とが形成する空隙22に、図4(e)のように溶融状態の樹脂13を注入して充填し、コア部17によって凹部4が形成されたメモリーカード用成形品5を成形するものである。つまり、この作業は、実施形態1においてメモリーカード用成形品5を成形する場合と同様に行うことができる。
【0032】
第4工程では、上記の樹脂13を冷却して硬化させた後に、成形金型20を型開きして第1キャビティ14及び第2キャビティ18で成形されたメモリーカードAを脱型する。このとき、図3に示すようなメモリーカードAを得ることができるものである。なお、第1キャビティ15及びコア部17で成形されたメモリーカード用成形品5は、第1キャビティ15内に保持された状態にしておく。
【0033】
第5工程では、上記のメモリーカード用成形品5を第1キャビティ15内に保持した状態で、図4(f)の矢印の向きに第1割り型16を回転させることによって、メモリーカード用成形品5が成形された方の第1キャビティ15を第2割り型19の第2キャビティ18に対向させる。このように、第1割り型16を回転させることによって、2つの第1キャビティ14,15のいずれもが第2キャビティ18と対向できるようにしてあるので、一方の第1キャビティ14(15)に成形されたメモリーカード用成形品5を別の第1キャビティ15(14)に移動させるための脱型作業が不要となり、メモリーカード用成形品5の変形や破損を確実に防止することができるものである。
【0034】
そして、上記のメモリーカード用成形品5に、すなわち第3工程で一方の第1キャビティ15内に成形したメモリーカード用成形品5に新しい基板3を嵌め込むことによって、第1工程と同様の作業を行うことができるものであり、請求項3の発明においては、図4(c)乃至(f)で示される上記の第1工程から第5工程までを繰り返し行い、連続してメモリーカードAを製造するものである。
【0035】
請求項3の発明に係るメモリーカードの製造方法によって、従来のようなメモリーカード用成形品28,29の貼着工程や充填材の注入工程を省略することができるのは、上記の第1工程から第5工程までの作業をみれば明らかである。しかも、第3工程において、メモリーカードAの成形と同時にメモリーカード用成形品5の成形を行うことにより、工数を減少させることができ、メモリーカードAの製造効率をさらに高めることができるものである。
【0036】
【発明の効果】
上記のように本発明の請求項1に係るメモリーカードの製造方法は、電子部品が実装されて凸部が形成された基板を内蔵するメモリーカードを製造するにあたって、基板の一方の側の凸部に合致するようにして凹部が形成されたメモリーカード用成形品の凹部に基板の凸部を挿嵌することによって基板をメモリーカード用成形品に嵌め込み、これを第1割り型及び第2割り型からなる成形金型の第1割り型の第1キャビティにセットし、次いで成形金型を型締めした後に、第2割り型の第2キャビティ内面と基板の他方の側との間に形成された空隙に、溶融状態の樹脂を注入して充填するので、メモリーカードにおける薄肉部の厚みを0.3mmよりも薄くするのが容易であり、外形寸法が規格化されたメモリーカードの内部に電子部品や基板が占める容積を大きく確保することができると共に、従来のようなメモリーカード用成形品の貼着工程や充填材の注入工程を省略することができるものである。
【0037】
また請求項2の発明は、樹脂の注入圧力によって基板をメモリーカード用成形品に押さえ付けながら空隙に樹脂を充填するので、基板やメモリーカード用成形品が薄く形成されていたとしても、これらのものは第1割り型によって支えられており、変形したり破損したりするのを防止することができるものである。
【0038】
また請求項3に係るメモリーカードの製造方法は、電子部品が実装されて凸部が形成された基板を内蔵するメモリーカードを製造するにあたって、第1キャビティが2つ並設された第1割り型と、2つの第1キャビティのそれぞれに対向して、コア部及び第2キャビティが並設された第2割り型とから構成されると共に、第1割り型及び第2割り型の少なくとも一方を型締め・型開き方向に対して垂直な面内で回転自在に形成してなる成形金型を用い、第1工程として、後記第3工程で一方の第1キャビティ内に成形したメモリーカード用成形品の凹部に基板の凸部を挿嵌することによって基板をメモリーカード用成形品に嵌め込み、第2工程として、メモリーカード用成形品が成形された方の第1キャビティと、第2割り型の第2キャビティとが対向するようにして成形金型を型締めし、第3工程として、第1キャビティ及び第2キャビティが形成する空隙に溶融状態の樹脂を注入・充填してメモリーカードを成形すると共に、第1キャビティ及びコア部が形成する空隙に溶融状態の樹脂を注入・充填してコア部によって凹部が形成されたメモリーカード用成形品を成形し、第4工程として、成形金型を型開きして第1キャビティ及び第2キャビティで成形されたメモリーカードを脱型し、第5工程として、第1キャビティ及びコア部で成形されたメモリーカード用成形品を第1キャビティ内に保持した状態で第1割り型及び第2割り型の少なくとも一方を回転させて、メモリーカード用成形品が成形された方の第1キャビティを第2割り型の第2キャビティに対向させ、上記の第1工程から第5工程までを繰り返し、連続してメモリーカードを製造するので、メモリーカードにおける薄肉部の厚みを0.3mmよりも薄くするのが容易であり、外形寸法が規格化されたメモリーカードの内部に電子部品や基板が占める容積を大きく確保することができると共に、従来のようなメモリーカード用成形品の貼着工程や充填材の注入工程を省略することができるものである。しかも、第3工程において、メモリーカードの成形と同時にメモリーカード用成形品の成形を行うことにより、工数を減少させてメモリーカードの製造効率をさらに高めることができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の請求項1に係るメモリーカードの製造方法の実施の形態の一例を示すものであり、(a)乃至(c)は各工程の断面図である。
【図2】本発明において使用するメモリーカード用成形品の成形方法の一例を示すものであり、(a)乃至(c)は各工程の断面図である。
【図3】本発明によって製造されるメモリーカードを示すものであり、(a)は断面図、(b)は斜視図である。
【図4】本発明の請求項3に係るメモリーカードの製造方法の実施の形態の一例を示すものであり、(a)乃至(f)は各工程の断面図である。
【図5】従来のメモリーカードの製造方法を示す説明図である。
【図6】従来から使用されているメモリーカード用成形品を成形するための成形金型を示すものであり、(a)(b)は断面図である。
【符号の説明】
A メモリーカード
1 電子部品
2 凸部
3 基板
4 凹部
5 メモリーカード用成形品
7 第1割り型
8 第2割り型
9 成形金型
10 第1キャビティ
11 第2キャビティ
12 空隙
13 樹脂
14 第1キャビティ
15 第1キャビティ
16 第1割り型
17 コア部
18 第2キャビティ
19 第2割り型
20 成形金型
21 空隙
22 空隙

Claims (3)

  1. 電子部品が実装されて凸部が形成された基板を内蔵するメモリーカードを製造するにあたって、基板の一方の側の凸部に合致するようにして凹部が形成されたメモリーカード用成形品の凹部に基板の凸部を挿嵌することによって基板をメモリーカード用成形品に嵌め込み、これを第1割り型及び第2割り型からなる成形金型の第1割り型の第1キャビティにセットし、次いで成形金型を型締めした後に、第2割り型の第2キャビティ内面と基板の他方の側との間に形成された空隙に、溶融状態の樹脂を注入して充填することを特徴とするメモリーカードの製造方法。
  2. 樹脂の注入圧力によって基板をメモリーカード用成形品に押さえ付けながら空隙に樹脂を充填することを特徴とする請求項1に記載のメモリーカードの製造方法。
  3. 電子部品が実装されて凸部が形成された基板を内蔵するメモリーカードを製造するにあたって、第1キャビティが2つ並設された第1割り型と、2つの第1キャビティのそれぞれに対向して、コア部及び第2キャビティが並設された第2割り型とから構成されると共に、第1割り型及び第2割り型の少なくとも一方を型締め・型開き方向に対して垂直な面内で回転自在に形成してなる成形金型を用い、第1工程として、後記第3工程で一方の第1キャビティ内に成形したメモリーカード用成形品の凹部に基板の凸部を挿嵌することによって基板をメモリーカード用成形品に嵌め込み、第2工程として、メモリーカード用成形品が成形された方の第1キャビティと、第2割り型の第2キャビティとが対向するようにして成形金型を型締めし、第3工程として、第1キャビティ及び第2キャビティが形成する空隙に溶融状態の樹脂を注入・充填してメモリーカードを成形すると共に、第1キャビティ及びコア部が形成する空隙に溶融状態の樹脂を注入・充填してコア部によって凹部が形成されたメモリーカード用成形品を成形し、第4工程として、成形金型を型開きして第1キャビティ及び第2キャビティで成形されたメモリーカードを脱型し、第5工程として、第1キャビティ及びコア部で成形されたメモリーカード用成形品を第1キャビティ内に保持した状態で第1割り型及び第2割り型の少なくとも一方を回転させて、メモリーカード用成形品が成形された方の第1キャビティを第2割り型の第2キャビティに対向させ、上記の第1工程から第5工程までを繰り返し、連続してメモリーカードを製造することを特徴とするメモリーカードの製造方法。
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