JP2005332116A - 非接触型のicタグの製造方法および非接触型のicタグ - Google Patents

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Abstract

【課題】 ICタグ部材を用い、金型にてモールド外装を施す非接触型のICタグ(以下、モールドタグとも言う)の製造方法で、品質面で問題なく、生産性の良い製造方法を提供する。同時に、そのような製造方法により作製された、品質面で問題なく、生産性の面で優れた構造の非接触型のICタグを提供する。
【解決手段】 金型10内部への樹脂50A注入に対してインレット30を保護する保護層40を、インレット30の表面に、貼り付けて配して、インモールド成形するもので、保護層40を介してモールド樹脂50を形成するものである。
【選択図】 図1

Description

本発明は、金型を用いてインモールド成形された外装基材を配する非接触型のICタグと、その製造方法に関する。
近年、データを搭載したICを、アンテナ回路と接続した、シート状ないし札状の非接触式のICタグが、近年、種々提案され、商品や包装箱等に付け、万引き防止、物流システム、商品管理等に利用されるようになってきた。
そして、モールド樹脂で外装した非接触式のICタグとしては、従来、銅線をコイルに巻く巻き線アンテナとパッケージ化されたICチップとを接続したタブを、インモールド成形して、使用されていたが、その製造はコスト高く、その総厚は厚くなるため、最近では、薄いフィルム等のベース基材上にアンテナコイルを形成し、ICチップを搭載し、これらを電気的に接続した、非接触データキャリアとしての機能を有するもの(以下、一次加工ICタグ、あるいはICタグ部材とも言う)を用い、これにモールド外装を施したICタグ(以下、モールドタグとも言う)が、札状(ラベル状とも言う)、カード状等、用途に応じて種々の形態をとり、使用されるようになってきた。
例えば、特開平9−293131号公報(特許文献1)には、フィルム状樹脂基材にアンテナコイルを形成し、ICチップを搭載した電子タグ内部部品(一次加工ICタグに相当)を成形用金型内に挿入し、外装樹脂の成形を行う外装樹脂成形方法が記載されている ここに記載のものでは、インレットのフィルム状樹脂と外装樹脂が互いに相溶性を有し、フィルム状樹脂の融点または軟化点を外装樹脂の成形温度より低くして、接合信頼性を高くしている。
尚、ここでは、金型内に入れ、樹脂モールドして外装する前の単位のICタグ部材をICタグインレットあるいは単にインレットとも言う。
特開平9−293131号公報 しかし、特開平9−293131号公報に記載のように、例えば、PET(ポリエチレンテレフタレート)フィルム上に金属箔エッチングで形成したアンテナに、ICチップを接続して実装し、単にインモールド成形すると、成形時に成形用の樹脂を金型内に導入するための金型の射出口(射出ゲートあるいは単にゲートとも言う)部分でインレットの基材であるフィルム(フィルム樹脂)が溶融し、アンテナの変形や断線、流動が生じてしまう。 例えば、図3に示すように、上型112と下型111からなる金型110の内部、下型の内側に予めインモールド成形した台部120に、一次加工ICタグ130を載置した状態で、上型112の射出口(ゲートとも言う)113から高温の成形用の溶融した樹脂150Aを射出して注入すると、金型の射出口(射出ゲートあるいは単にゲートとも言う)部分他で上記のようなダメージを受ける。 また、インレットの基材であるフィルム樹脂と成形される外装樹脂とは互いに相溶性を有し、且つ、フィルム樹脂の融点または軟化点を外装樹脂の成形温度より低くしているため、フィルム状樹脂と外装樹脂の選択性が制約される。
また、特開平10−26934号公報(特許文献2)には、予め金型成形により、内部部品(樹脂モールドする単位のICタグ部材に相当)を収容する凹部及び金型内での位置決め用突起を有する内部部品保持部品(以下、1次成形品とも言う)を成形しておき、該1次成形品にあらかじめ凹部(溝とも言う)を設け、そこにICタグインレットを嵌め込んでから、外装のためのモールド成形(以下、2次成形とも言う)を行う、モールド樹脂で外装する非接触式のICタグの製造方法の記載がある。
この製造方法の場合には、1次成形側の工夫や、ICタグのカットなど手間がかかり、生産性の面で問題がある。
特開平10−26934号公報
上記のように、モールド樹脂で外装した非接触式のICタグとして、最近では、薄いフィルム等のベース基材上にアンテナを形成し、ICチップを搭載し、これらを電気的に接続した、非接触データキャリアとしての機能を有するICタグ部材(以下、一次加工ICタグとも言う)を用い、金型にてモールド外装を施したICタグ(以下、モールドタグとも言う)が使用されるようになってきたが、品質面や、生産性の面で問題があり、これらの対応が求められていた。
本発明はこれに対応するもので、薄いフィルム等のベース基材上にアンテナを形成し、ICチップを搭載し、これらを電気的に接続した、非接触データキャリアとしての機能を有するICタグ部材(一次加工ICタグ)を用い、金型にてモールド外装を施した非接触型のICタグ(以下、モールドタグとも言う)を製造する製造方法で、品質面で問題なく、生産性の良い製造方法を提供しようとするものである。
同時に、そのような製造方法により作製された、品質面で問題なく、生産性の面で優れた構造の非接触型のICタグを提供しようとするものである。
本発明の非接触型のICタグの製造方法は、樹脂フィルム基材に、アンテナを配設し、且つ、ICチップを搭載し、これらを電気的に接続した、非接触型のICタグとしての機能を有するICタグ部材をインレットとして用いて、成形用の金型によりインモールド成形して、モールド樹脂を外装基材とした非接触型のICタグの製造方法であって、前記金型内部への樹脂注入に対してインレットを保護する保護層を、インレットの表面に、貼り付けて配して、インモールド成形するもので、保護層を介してモールド樹脂を形成するものであることを特徴とするものである。
そして、上記の非接触型のICタグの製造方法であって、成形用の樹脂をインレットの一方の面側から内部に導入するための射出口(ゲートとも言う)を備えた金型を用いて、前記インレットの一方の面に、前記保護層を貼り付けて配して、インモールド成形を行うものであることを特徴とするものである。
そしてまた、上記の非接触型のICタグの製造方法であって、前記金型の射出口を、インレットの表面の中央部に、位置させて行うことを特徴とするものである。
また、上記のいずれかの非接触型のICタグの製造方法であって、成形用の金型は上型、下型からなり、該上下の型を合わせた状態で成形を行うもので、且つ、成形用の金型の射出口は上型に配設されているものであり、順に、(a)下型内側に、インレットとして用いるICタグ部材を載置するための台部をインモールド成形により設けておくステップと、(b)台部上にインレットとして用いるICタグ部材を載置し、該ICタグ部材の上側表面部に保護層を貼りつけた状態で載置するステップと、(c)下型に上型を合わせて成形用の金型を形成するステップと、(d)射出口から成形用の溶融した樹脂を射出して金型の内側に注入するステップと、(e)樹脂硬化後、上下の型をはなして、モールド樹脂により外装された非接触型のICタグを得るステップとを行うことを特徴とするものである。
また、上記のいずれかの非接触型のICタグの製造方法であって、保護層は、(a)ガラス繊維、(b)ガラス繊維やカーボン繊維を含有したフィルム、紙、(c)紙に熱硬化性樹脂を含浸したもの、(d)ポリイミドなど軟化温度が高く強靭なフィルム、(e)ノーメックス(芳香族ポリアミド系繊維)、(f)ポリイミドタイプなどの耐熱接着テープ、から選択された1以上からなることを特徴とするものである。
また、上記のいずれかの非接触型のICタグの製造方法であって、射出樹脂は、(a1)PP(ポリプロピレン)、PE(ポリエチレン)、ABSなど汎用樹脂や,(b1)PC(ポリカーボネート)、PA(ポリアミド)などの汎用エンプラ(エンジニアリング改質プラスチック)、(c1)LCP(液晶ポリマー)やPPS(ポリフェニレンサルフイド)などの耐熱性に優れたスーパーエンプラ、から選択された1以上からなることを特徴とするものである。
尚、ここでは、ICチップとは、ベアチップを意味する。
また、ここでは、金型内に入れ、樹脂モールドする単位のICタグ部材をICタグインレットあるいは単にインレットとも言うが、インレットとは樹脂モールド等により外装基材を配設する前の、外装工程投入用部材を意味する。
また、外装基材を配設する加工を二次加工とした場合には、このようなICタグ部材を一次加工ICタグとも言う。
また、外装基材成形時の金型内部への樹脂注入に対してインレットを保護する保護層は、成形時に樹脂を金型内に導入するための金型の射出口(ゲートとも言う)から注入される高温の樹脂の影響を緩和して、インレットを保護する材料で、射出口から射出される射出樹脂による急激な熱変化に耐える、小さな伸縮性と強度を持ち、樹脂モールドする単位のICタグ部材を保護できる材料という意味である。
本発明の非接触型のICタグは、成形用の金型を用いてインモールド成形された外装基材を配する非接触型のICタグであって、樹脂フィルム基材に、アンテナを配設し、且つ、ICチップを搭載し、これらを電気的に接続して非接触型のICタグとしての機能を有するICタグ部材をインレットとしてモールド樹脂を外装基材としたもので、インレットと外装基材との境部に、外装基材成形時の金型内部への樹脂注入に対してインレットを保護する保護層を、配していることを特徴とするものである。
そして、上記の非接触型のICタグであって、保護層は、(a)ガラス繊維、(b)ガラス繊維やカーボン繊維を含有したフィルム、紙、(c)紙に熱硬化性樹脂を含浸したもの、(d)ポリイミドなど軟化温度が高く強靭なフィルム、(e)ノーメックス(芳香族ポリアミド系繊維)、(f)ポリイミドタイプなどの耐熱接着テープ、から選択された1以上からなることを特徴とするものである。
そしてまた、上記のいずれかの非接触型のICタグであって、外装基材は、(a1)PP(ポリプロピレン)、PE(ポリエチレン)、ABSなど汎用樹脂や,(b1)PC(ポリカーボネート)、PA(ポリアミド)などの汎用エンプラ(エンジニアリング改質プラスチック)、(c1)LCP(液晶ポリマー)やPPS(ポリフェニレンサルフイド)などの耐熱性に優れたスーパーエンプラ、から選択された1以上からなる射出樹脂をインモールド成形したものであることを特徴とするものである。
尚、ここでも、外装基材成形時の金型内部への樹脂注入に対してインレットを保護する保護層は、成形時に樹脂を金型内に導入するための金型の射出口(ゲートとも言う)から注入される高温の樹脂の影響を緩和して、インレットを保護する材料で、射出口から射出される射出樹脂による急激な熱変化に耐える、小さな伸縮性と強度を持ち、樹脂モールドする単位のICタグ部材を保護できる材料という意味である。
(作用)
本発明の非接触型のICタグの製造方法は、このような構成にすることにより、外装前の、耐熱性や強度のない安価な、樹脂フィルム基材に、アンテナを配設し、且つ、ICチップを搭載し、これらを電気的に接続した、非接触型のICタグとしての機能を有するICタグ部材(一次加工ICタグ)を用い、成形用の金型にてモールド外装を施した非接触型のICタグを製造する製造方法で、品質面で問題なく、生産性の良い製造方法の提供を可能としている。
そして、耐熱性や強度のないICタグ部材(一次加工ICタグ)でもモールド外装を生産性良く行うことが可能となる。
本発明においては、インレットと外装樹脂(外装基材の樹脂)とが直接接着性を有する必要はなく、外装樹脂の選択や、インレットとなる一次加工ICタグのベース基材の選択の自由度が大きくなる。
また、従来は、金型の射出口(ゲート)から射出される射出樹脂の影響によるインレットのダメージを回避するために成形用の金型の射出口(ゲート)位置などを工夫していたが、簡便に最適な金型設計が可能となる。
成形時のアンテナの変形を防止でき、断線故障や共振周波数の変動がない高品質な製造が可能となる。
特に、成形時に樹脂を金型内に導入するための金型の射出口(ゲートとも言う)から射出される射出樹脂の影響を緩和して、インレットを保護する材料を、インレットの表面に、保護層として貼り付けて配し、金型によるインモールド成形を行うことにより、これを達成している。
保護層がないと、射出樹脂の熱と圧力によりアンテナ基材が溶融破断してしまったり、弾性ちぎれが発生する。
また、流動樹脂せん断によりチップのダメージも発生する。
射出口がインレットの面にあたる位置にある場合でも、インレット表面に、射出樹脂の樹脂温度でも伸縮性が小さく、所定の強度を持った材料を保護層として設けることで、その射出樹脂の熱や圧力、流動力を緩和、吸収し、アンテナの変形や断線、ICチップのダメージを防止し、これにより、品質の良い樹脂モールド非接触ICタグを製造することができるものとしている。
具体的には、成形用の樹脂をインレットの一方の面側から内部に導入するための射出口(ゲートとも言う)を備えた金型を用いて、インレットの一方の面に、保護層を貼り付けて配して、且つ、インレットの前記一方の面と対向する他方の面側は、金型内に設けられた台部にあるいは直接金型に密着させて、インモールド成形を行うことにより、前記インレットの一方の面側に保護層を介してモールド樹脂を外装基材として形成することができる。
このようにしてインモールド成形を行う形態が一般的であるが、これに限定はされない。
成形用の金型の射出口を、インレットの表面の中央部に、位置させて行うことにより、インモールド成形を均一性良く行うことを可能としている。
具体的には、成形用の金型として、上型、下型からなり、該上下の型を合わせた状態で成形を行うもので、且つ、その射出口は上型に配設されているものを用い、順に、(a)下型内側に、一次加工ICタグを載置するための台部をインモールド成形により設けておくステップと、(b)台部上に一次加工ICタグをインレットとして、その上側表面部に保護層を貼りつけた状態で載置するステップと、(c)下型に上型を合わせて成形用の金型を形成するステップと、(d)射出口から成形用の溶融した樹脂を射出して金型の内側に注入するステップと、(e)樹脂硬化後、上下の型をはなして、モールド樹脂により外装された非接触型のICタグを得るステップとを行う、非接触型のICタグの製造方法が挙げられるが、この方法の場合は、生産性の面で優れている。
保護層としては、(a)ガラス繊維、(b)ガラス繊維やカーボン繊維を含有したフィルム、紙、(c)紙に熱硬化性樹脂を含浸したもの、(d)ポリイミドなど軟化温度が高く強靭なフィルム、(e)ノーメックス(芳香族ポリアミド系繊維)、(f)ポリイミドタイプなどの耐熱接着テープ、から選択された1以上からなるものが挙げられる。
また、射出樹脂としては、(a1)PP(ポリプロピレン)、PE(ポリエチレン)、ABSなど汎用樹脂や,(b1)PC(ポリカーボネート)、PA(ポリアミド)などの汎用エンプラ(エンジニアリング改質プラスチック)、(c1)LCD(液晶ポリマー)やPPS(ポリフェニレンサルフイド)などの耐熱性に優れたスーパーエンプラ、から選択された1以上からなるものが挙げられる。
本発明の非接触型のICタグは、このような構成にすることにより、品質面で問題なく、生産性の面で優れた構造の、インモールド成形された外装基材を配する非接触型のICタグの提供を可能としている。
本発明は、上記のように、薄いフィルム等のベース基材上にアンテナを形成し、ICチップを搭載し、これらを電気的に接続した、非接触データキャリアとしての機能を有するICタグ部材(一次加工ICタグ)をインレットとして用い、成形用の金型にてインモールド成形して、モールド外装を施した非接触型のICタグ(以下、モールドタグとも言う)を製造する製造方法で、品質面で問題なく、生産性の良い製造方法の提供を可能とした。
即ち、耐熱性や強度のない安価な、樹脂フィルム基材に、アンテナを配設し、且つ、ICチップを搭載し、これらを電気的に接続した、非接触型のICタグとしての機能を有する、外装前の、ICタグ部材(一次加工ICタグ)でも、インモールド成形により、外装基材を形成することが、品質面で問題なく、生産性良く、できるようになった。
同時に、そのような製造方法により作製された、品質面で問題なく、生産性の面で優れた構造の非接触型のICタグの提供を可能とした。
このようなICタグ部材のインモールド成形においても、アンテナの変形を防止でき、断線故障や共振周波数の変動がない高品質な製造が可能となった。
従来は、インレットの金型の射出口(ゲート)から射出される高温の射出樹脂によるインレットのダメージを回避するために成形金型のゲート位置などを工夫していたが、本発明により、簡便に最適な金型設計が可能となった。
本発明の実施の形態を図に基づいて説明する。
図1は本発明の非接触型のICタグの製造方法の1例の工程断面図で、図2(a)は一次加工ICタグの1例を示した図で、図2(b)は図2(a)のB1−B2における一部断面図で、図2(c)は保護層を一次加工ICタグに貼り付けた場合の図2(a)のB1−B2における断面図である。
図1、図2中、10は金型、11は下型、12は上型、13は射出口、20は台部、30はICタグ部材(一次加工ICタグ、インレット、あるいはICタグインレットとも言う)、30AはICタグ(ICタグ製品とも言う)、31は樹脂フィルム、32はアンテナコイル、33はICチップ、33aは接着材(アンダーフィル)、35はかしめ接続部、36a、36bは接続用端子部、40は保護層、41はテープ基材、42は接着材、50は樹脂(硬化樹脂あるいはモールド樹脂とも言う)、50Aは注入樹脂(溶融樹脂とも言う)である。
はじめに、本発明の非接触型のICタグの製造方法の実施の形態の1例を図1に基づいて説明する。
本例の非接触型のICタグの製造方法は、樹脂フィルム基材の上に、アンテナコイルを配設し、且つ、ICチップを搭載し、これらを電気的に接続した、非接触型のICタグとしての機能を有するICタグ部材(一次加工ICタグ)をインレットとして用いて、成形用の金型によりインモールド成形して、モールド樹脂を外装基材とした非接触型のICタグの製造方法である。
本例の非接触型のICタグの製造方法においては、成形用の金型は上型、下型からなり、該上下の型を合わせた状態で成形を行うもので、且つ、成形用の金型の射出口は上型のインレットの表面の中央部に、対応する位置に設けているものを用いる。
本例では、インレットとなるICタグ部材30として、図2(a)に示す、樹脂フィルムからなる基材31の上に、アンテナコイル32を配設し、且つ、ICチップ33を搭載し、これらを電気的に接続したものを用いるが、本発明の非接触型のICタグの製造方法において適用できるICタグ部材としては、図2(a)に示すICタグ部材に限定されるものではない。
尚、図2(a)に示すICタグ部材30においては、アンテナコイル32の両端がかしめ接続されており、図2(a)のB1−B2における一部断面(拡大図)は、図2(b)のようになっている。
ICタグ部材(インレット)30の基材(図2の31に相当)の材質としては、以下の外装基材を形成するためのインモールド成形に絶えるものであれば、特に限定はされない。
例えば、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PEN(ポリエチレンナフタレート)、PBT(ポリブチレンテレフタレート)、PETG(非結晶性ポリエステルフィルム)等の汎用プラスチックフィルムのほか、PI(ポリイミド)やPEI(ポリエーテルイミド)等の耐熱性に優れた材料が用いられる。
また、アンテナコイルとしては、Cu、Al等の金属箔をエッチングまたは金属メッキ形成したものや、導電性の金属粒子を混在させた導電性ペースト層を印刷形成したものが用いられる。
先ず、あらかじめ、下型11内側に、ICタグ部材(インレット)30を載置するための台部20をインモールド成形により設けておく。(図1(a))
ここでは、この台部20を一次成形品と言い、また、台部をインモールド成形する成形を一次成形と言う。
インモールド成形用の金型は一般的でここでは説明を省く。
次いで、台部20上に一次加工ICタグ30をインレットとして、その上側表面部に保護層40を貼りつけた状態で載置する。(図1(b))
ICタグ部材30の図2(a)に示すB1−B2における一部断面(図2(b))は、保護層40を貼りつけることにより、図2(c)のようになる。
保護層40は、成形時に樹脂をICタグ部材30の一面側から金型10内に導入するための金型の射出口(ゲートとも言う)13から射出される樹脂50Aの影響を緩和して、インレット30を保護する材料で、(a)ガラス繊維、(b)ガラス繊維やカーボン繊維を含有したフィルム、紙、(c)紙に熱硬化性樹脂を含浸したもの、(d)ポリイミドなど軟化温度が高く強靭なフィルム、(e)ノーメックス(芳香族ポリアミド系繊維)、(f)ポリイミドタイプなどの耐熱接着テープ、から選択された1以上からなるものが挙げられる。
次いで、下型11に上型12を重ね合わせて成形用の金型10を形成した後、射出口(ゲート)13から成形用の溶融した樹脂50Aを金型10の内部に射出して注入する。(図1(c))
射出して注入する樹脂材としては、(a1)PP(ポリプロピレン)、PE(ポリエチレン)、ABSなど汎用樹脂や,(b1)PC(ポリカーボネート)、PA(ポリアミド)などの汎用エンプラ(エンジニアリング改質プラスチック)、(c1)LCP(液晶ポリマー)やPPS(ポリフェニレンサルフイド)などの耐熱性に優れたスーパーエンプラ、から選択された1以上からなるものが挙げられる。
次いで、樹脂硬化(図1(d))後、上下の型をはなして、モールド樹脂により外装された非接触型のICタグ41を得る。(図1(e))
図1(b)〜図1(d)の工程によるインモールド成形を、ここでは二次成形とも言う。
非接触型のICタグ30Aは、一次成形により形成された台部20と、二次成形による硬化樹脂50とにより、ICタグ部材30が外装されたものである。
このようにして、ICタグ部材(インレット)30からモールド樹脂により外装された非接触型のICタグ30Aを得ることができる。
本発明の非接触型のICタグの製造方法の1例の工程断面図である。 図2(a)は一次加工ICタグの1例を示した図で、図2(b)は図2(a)のB1−B2における一部断面図で、図2(c)は保護層をICタグ部材(一次加工ICタグ)に貼り付けた場合の図2(a)のB1−B2における断面図である。 従来のインモールド成形方法を説明するための断面図である。
符号の説明
10 金型
11 下型
12 上型
13 射出口
20 台部
30 ICタグ部材(一次加工ICタグ、インレット、あるいはICタグインレットとも言う)
30A ICタグ(ICタグ製品とも言う)
31 樹脂フィルム
32 アンテナコイル
33 ICチップ
33a 接着材(アンダーフィル)
35 かしめ接続部
36a、36b 接続用端子部
40 保護層
41 テープ基材
42 接着材
50 樹脂(硬化樹脂あるいはモールド樹脂とも言う)
50A 注入樹脂(溶融樹脂とも言う)

Claims (9)

  1. 樹脂フィルム基材に、アンテナを配設し、且つ、ICチップを搭載し、これらを電気的に接続した、非接触型のICタグとしての機能を有するICタグ部材をインレットとして用いて、成形用の金型によりインモールド成形して、モールド樹脂を外装基材とした非接触型のICタグの製造方法であって、前記金型内部への樹脂注入に対してインレットを保護する保護層を、インレットの表面に、貼り付けて配して、インモールド成形するもので、保護層を介してモールド樹脂を形成するものであることを特徴とする非接触型のICタグの製造方法。
  2. 請求項1に記載の非接触型のICタグの製造方法であって、成形用の樹脂をインレットの一方の面側から内部に導入するための射出口(ゲートとも言う)を備えた金型を用いて、前記インレットの一方の面に、前記保護層を貼り付けて配して、インモールド成形を行うものであることを特徴とする非接触型のICタグの製造方法。
  3. 請求項1ないし2のいずれか1に記載の非接触型のICタグの製造方法であって、前記金型の射出口を、インレットの表面の中央部に、位置させて行うことを特徴とする非接触型のICタグの製造方法。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1に記載の非接触型のICタグの製造方法であって、成形用の金型は上型、下型からなり、該上下の型を合わせた状態で成形を行うもので、且つ、成形用の金型の射出口は上型に配設されているものであり、順に、(a)下型内側に、インレットとして用いるICタグ部材を載置するための台部をインモールド成形により設けておくステップと、(b)台部上にインレットとして用いるICタグ部材を載置し、該ICタグ部材の上側表面部に保護層を貼りつけた状態で載置するステップと、(c)下型に上型を合わせて成形用の金型を形成するステップと、(d)射出口から成形用の溶融した樹脂を射出して金型の内側に注入するステップと、(e)樹脂硬化後、上下の型をはなして、モールド樹脂により外装された非接触型のICタグを得るステップとを行うことを特徴とする非接触型のICタグの製造方法。
  5. 請求項1ないし4のいずれか1に記載の非接触型のICタグの製造方法であって、保護層は、(a)ガラス繊維、(b)ガラス繊維やカーボン繊維を含有したフィルム、紙、(c)紙に熱硬化性樹脂を含浸したもの、(d)ポリイミドなど軟化温度が高く強靭なフィルム、(e)ノーメックス(芳香族ポリアミド系繊維)、(f)ポリイミドタイプなどの耐熱接着テープ、から選択された1以上からなることを特徴とする非接触型のICタグの製造方法。
  6. 請求項1ないし5のいずれか1に記載の非接触型のICタグの製造方法であって、射出樹脂は、(a1)PP(ポリプロピレン)、PE(ポリエチレン)、ABSなど汎用樹脂や,(b1)PC(ポリカーボネート)、PA(ポリアミド)などの汎用エンプラ(エンジニアリング改質プラスチック)、(c1)LCP(液晶ポリマー)やPPS(ポリフェニレンサルフイド)などの耐熱性に優れたスーパーエンプラ、から選択された1以上からなることを特徴とする非接触型のICタグの製造方法。
  7. 成形用の金型を用いてインモールド成形された外装基材を配する非接触型のICタグであって、樹脂フィルム基材に、アンテナを配設し、且つ、ICチップを搭載し、これらを電気的に接続して非接触型のICタグとしての機能を有するICタグ部材をインレットとしてモールド樹脂を外装基材としたもので、インレットと外装基材との境部に、外装基材成形時の金型内部への樹脂注入に対してインレットを保護する保護層を、配していることを特徴とする非接触型のICタグ。
  8. 請求項7に記載の非接触型のICタグであって、保護層は、(a)ガラス繊維、(b)ガラス繊維やカーボン繊維を含有したフィルム、紙、(c)紙に熱硬化性樹脂を含浸したもの、(d)ポリイミドなど軟化温度が高く強靭なフィルム、(e)ノーメックス(芳香族ポリアミド系繊維)、(f)ポリイミドタイプなどの耐熱接着テープ、から選択された1以上からなることを特徴とする非接触型のICタグ。
  9. 請求項7ないし8のいずれか1に記載の非接触型のICタグであって、外装基材は、(a1)PP(ポリプロピレン)、PE(ポリエチレン)、ABSなど汎用樹脂や、(b1)PC(ポリカーボネート)、PA(ポリアミド)などの汎用エンプラ(エンジニアリング改質プラスチック)、(c1)LCP(液晶ポリマー)やPPS(ポリフェニレンサルフイド)などの耐熱性に優れたスーパーエンプラ、から選択された1以上からなる射出樹脂をインモールド成形したものであることを特徴とする非接触型のICタグ。

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