JP3912019B2 - 薄肉成形品の製造方法、薄肉成形品の製造装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、極薄い薄肉部を有する薄肉成形品の製造方法及びその製造装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
SDカードなどメモリーカードは、フラッシュメモリー等のICメモリーチップをメモリーカード用基板に搭載することによって形成されている。メモリーカードは大きさや厚みが規格化されて制限されており、しかも新たに登場する度に、メモリーカードは小型化、薄型化する傾向にある。
【0003】
メモリーカード用基板Aは例えば図5に示すように、メモリーチップなどの電子部品5を搭載するための凹部6を設けた樹脂成形品で作製されているが、メモリーカードは厚みが薄く制限されているために、凹部6の底部の部分ではメモリーカード用基板Aの肉厚は薄く形成する必要があり、最近では、凹部6の部分における薄肉部1の厚みは0.2mm以下と極薄肉になっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
そしてメモリーカード用基板Aの成形は、成形金型のキャビティに樹脂を注入充填する射出成形法やトランスファー成形法などでおこなわれているが、凹部6の周囲の厚肉部2の成形については特に問題はないものの、凹部6の底部となる薄肉部1を成形する部分のキャビティは、厚みが非常に狭くなっているために、キャビティに注入された樹脂がこの狭い部分を十分に流れることができず、充填不良になって均一な厚みで薄肉部1を成形することができず、不良品が発生し易いという問題があった。
【0005】
そこで、特開平10−157358号公報にみられるように、樹脂として特定の溶融粘度のものを用いると共に成形金型への充填時間や型開きを制御するようにした射出圧縮成形法が提案されている。しかし、この成形法では使用できる樹脂が制限され、しかも成形の際の充填時間や型開きの制御を行なうことが困難であり、生産性に問題があって実用的に採用することは難しい。
【0006】
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、使用できる樹脂が制限されたり、生産性が低下したりすることなく、均一な厚みで極薄の薄肉部を成形することができる薄肉成形品の製造方法及び薄肉成形品の製造装置を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に係る薄肉成形品の製造方法は、部分的に薄肉部1を有すると共に部分的に厚肉部2を有する薄肉成形品を製造するにあたって、成形金型7の割り型8a,8bを型締めすることによって割り型8a,8b間にフィルム3を挟んでセットし、一方の割り型8aに形成したキャビティ9に樹脂4を充填することによって、フィルム3の片側の表面に樹脂4を成形し、フィルム3に成形された樹脂4で厚肉部2を形成すると共に樹脂4が成形されていない部分のフィルム3で薄肉部1を形成し、上記の成形を行なっている間、次の成形に使用されるフィルム3を予熱することを特徴とするものである。
また請求項1の発明は、フィルム3を予熱した後、成形金型7の割り型8a,8b間にフィルム3をセットして成形を行なうようにしたことを特徴とするものである。
【0012】
また請求項2の発明は、請求項1において、フィルム3として長尺のものを用い、フィルム3を長手方向に送って成形金型7の割り型8a,8b間にセットし、成形を終わった後に割り型8a,8bを開いて、フィルム3を長手方向に送ることによって、成形された薄肉成形品Aを成形金型7から取り出すようにしたことを特徴とするものである。
【0014】
また請求項3の発明は、請求項1又は2において、薄肉成形品Aを成形するキャビティ9を一面の複数箇所に設けた成形金型7を用い、成形金型7の割り型8a,8b間にフィルム3をセットして、フィルム3の片面の複数箇所に樹脂4を成形することによって、フィルム3に複数の薄肉成形品Aを成形することを特徴とするものである。
【0015】
また請求項4の発明は、請求項1乃至3のいずれかにおいて、成形金型7で成形を終った後、割り型8a,8bを開いて成形金型7からフィルム3を取り出し、フィルム3を切断して薄肉成形品Aを得ることを特徴とするものである。
【0016】
本発明の請求項5に係る薄肉成形品の製造装置は、部分的に薄肉部1を有すると共に部分的に厚肉部2を有する薄肉成形品Aを製造する製造装置であって、型締めすることによってフィルム3を挟んでセットする割り型8a,8bからなり、一方の割り型8aに形成したキャビティ9に樹脂4を注入することによってフィルム3の片側の表面に樹脂4を成形して、フィルム3に成形された樹脂4で厚肉部2を形成すると共に樹脂4が成形されていない部分のフィルム3で薄肉部1を形成する成形金型7を具備して成ることを特徴とするものである。
【0017】
また請求項5の発明は、割り型8a,8b間にセットする前にフィルム3を予熱する予熱装置10を具備して成ることを特徴とするものである。
【0018】
また請求項5の発明は、予熱装置10を成形金型7の各割り型8a,8bのフィルム3が供給される側の端部に設けて成ることを特徴とするものである。
【0019】
また請求項6の発明は、請求項5において、薄肉成形品Aを成形するキャビティ9を、成形金型7の割り型8a,8bの複数箇所に設けて成ることを特徴とするものである。
【0020】
また請求項7の発明は、請求項5又は6において、成形を終えて成形金型7から取り出されたフィルム3を切断して薄肉成形品Aを得る切断装置11を具備して成ることを特徴とするものである。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を説明する。
【0022】
図2は薄肉成形品Aを成形する装置の一例を示すものであり、フィルム3は幅寸法が例えば20〜300mmの長尺のものをフィルムロール15に巻いた状態で使用するようにしてある。このフィルム3としてはポリカーボネート、PETやPBT等のポリエステル、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィンなどの樹脂フィルムを用いることができるものであり、厚みが0.2mm(200μm)以下のものを使用するのが好ましい。フィルム3の厚みが薄い程、薄肉部1の厚みが薄い薄肉成形品Aを成形することができるものであり、厚みの薄いメモリーカード用基板を容易に得ることができるが、フィルム3の厚みが薄過ぎると、薄肉部1の強度が弱くなるので、フィルム3の厚みは通常、0.02mm以上であることが望ましい。
【0023】
成形金型7は一対の割り型8a,8bから形成されるものであり、両割り型8a,8bは型締め・型開き自在に各パーティング面(分割面)を対向させて配置してある。そして割り型8a,8bのうち一方の割り型8aのパーティング面には、厚肉部2を成形するためのキャビティ9が凹設してある。このキャビティ9は割り型8aの一つのパーティング面の複数箇所に配置して設けてあり、複数個取りの成形ができるようにしてある。
【0024】
また成形金型7の各割り型8a,8bには、フィルム3が供給される側の端部、つまりフィルム3を巻いたフィルムロール15の側の端部に予熱装置10が設けてある。この予熱装置10は、各割り型8a,8bのパーティング面をフィルムロール15の側へ延長した面に、ヒータ16を設けて形成されるものである。
【0025】
図2の実施の形態では、成形金型7はフィルム3を巻いたロール15の下方に配置してあり、この成形金型7の下方に送りロール17が配置してある。さらにこの送りロール17の下方に切断装置11が配置してある。この切断装置11は、切断を行なう箇所にカッター刃18を設けたプレス型19とこのプレス型19に対向して配置された受け型20とから形成されているものである。
【0026】
上記のように形成される図2の装置にあって、成形金型7の割り型8a,8bを開いた状態で、ロール15からフィルム3を下方へ繰り出し、図3(a)のように割り型8a,8bの間にフィルム3を供給するようになっている。次に、割り型8a,8bを型締めし、割り型8a,8bの間にフィルム3を挟み込むと、図3(b)に示すように、割り型8aのパーティング面のうちキャビティ9以外の部分がフィルム3の一方の片面に密着すると共に割り型8bのパーティング面がフィルム3の他方の片面に密着する。そしてこのように型締めした後にキャビティ9内に樹脂4を注入して充填することによって、成形を行なう。このようにキャビティ9に樹脂4を充填すると、この樹脂4はフィルム3の片側の表面に接着して一体に積層されるものである。
【0027】
ここで、樹脂4としては熱可塑性樹脂が用いられるものであり、具体的には、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリイミド、ポリアミド、ポリアセタール、ポリエステル、ABS、ポリエーテルイミド、ポリエーテルサルフォン、ポリフェニレンサルファイド、液晶ポリマーなどエンジニアリングプラスチックを挙げることができる。
【0028】
このように成形金型7のキャビティ9に樹脂4を注入して充填する成形をおこなうにあたって、キャビティ9は厚肉部2を成形するためのものであるので、キャビティ9の厚みは厚く形成されている。従って、成形金型7に注入された樹脂4は大きな流動抵抗を受けることなくキャビティ9内を流れることができるものであり、樹脂4として特定の溶融粘度のものなどを用いるような必要がなくなって、樹脂4の種類に制限を受けることなく成形を行なうことができると共に、反り、ヒケ、バリ、ウェルドなどが発生することなく成形を行なうことができるものである。また、このように大きな流動抵抗を受けることなくキャビティ9内に樹脂4を充填することができるので、成形金型7に複数箇所においてキャビティ9を設けて、図4(a)に示すように、一度の成形で同時に複数の薄肉成形品Aを得る複数個取りの成形を行なうことが可能になるものである。
【0029】
上記のように成形を行なった後に、図3(c)のように割り型8a,8bを型開きすることによって、フィルム3の片面に樹脂4が積層されるように成形された薄肉成形品Aを得ることができるものである。この薄肉成形品Aにあって、フィルム3とその片面に積層して成形された樹脂4とで厚肉部2が形成されるものであり、また樹脂4が積層されずフィルム3が単独で存在する部分で薄肉部1が形成されるものである。
【0030】
次に送りロール17を回転駆動させ、送りロール17でフィルム3を下方へ送ることによって、フィルム3に成形された薄肉成形品Aを成形金型7の割り型8a,8b間から取り出すことができる。またフィルム3は切断装置11のプレス型19と受け型20の間に供給されるようになっており、成形金型7から取り出された薄肉成形品Aはフィルム3が送りロール17で送られるのに伴って、開いた状態のプレス型19と受け型20の間に送り込まれる。プレス型19にはフィルム3に成形された薄肉成形品Aの外形に沿う形でカッター刃18が設けてあり、また上記のように複数個取りでフィルム3に成形された複数の薄肉成形品Aの個数と配置に対応して、カッター刃18をプレス型19に設けてある。そして、フィルム3をプレス型19と受け型20の間に送り込んだ後に、プレス型19と受け型20を閉じることによって、フィルム3を薄肉成形品Aの外形に沿ってプレス型19のカッター刃18で切断することができ、薄肉成形品Aをフィルム3から切り離すことができるものである。フィルム3に複数の薄肉成形品Aを成形しているときには、一度の切断で図4(b)のように同時に複数個の薄肉成形品Aをフィルム3から切り離すことができるものである。
【0031】
ここで、上記のフィルム3としては、樹脂4が成形される側の表面はマット処理して凹凸を有する粗面に形成したものを用いるのが好ましい。粗面の凹凸の深さは0.1〜50μm程度に形成するのが好ましい。このようにフィルム3の樹脂4が成形される表面を粗面に形成することによって、アンカー効果でフィルム3に対する樹脂4の密着性を高く得ることができ、薄肉成形品Aにおいてフィルム3が樹脂4の厚肉部2から剥離することを防ぐことができるものであり、信頼性を高めることができるものである。
【0032】
また、上記のようにフィルム3を成形金型7の割り型8a,8b間に挟んで成形を行なうにあたって、樹脂4は種類によって異なるが220〜360℃程度に加熱された溶融状態でフィルム3の表面に成形されるものであり、フィルム3と樹脂4の大きな温度差が原因となって発生する後収縮差による反りや変形が薄肉成形品Aに発生するおそれがある。そこで、図2に示すように、成形金型7のフィルムロール15の側には予熱装置10を設けて予熱ゾーンが形成してあり、フィルム3を成形金型7の割り型8a,8b間に挟んで成形を行なっている間、次の成形に使用される部分のフィルム3は予熱装置10に挟まれて予熱されるようになっている。この予熱の温度は80〜120℃程度の範囲が好ましい。このようにフィルム3を予熱することによって、フィルム3は熱によって膨張した状態で割り型8a,8b間にセットされてその表面に樹脂4が成形される。そして成形が終った後は、フィルム3と樹脂4は同時に成形金型7内で冷却されるので、冷却による収縮はフィルム3と樹脂4の両方に同時に発生し、後収縮差による反りや変形の発生を防止することができるものであり、特にフィルム3で形成される薄肉部1のしわや膨れ等を有効に防止することができるものである。
【0033】
しかして、上記のようにフィルム3の片面に樹脂4を成形することによって得られる薄肉成形品Aは、メモリーカード用基板として使用されるものであり、フィルム3に成形した樹脂4で形成される厚肉部2によって囲まれて凹部6が形成されており、この凹部6にICメモリーチップ等の電子部品5を実装することによって、メモリーカードを組み立てることができるものである。電子部品5を実装する凹部6の容積は通常0.25〜30cm3の範囲である。ここで、薄肉成形品Aの厚肉部2の厚みはメモリーカードの規格によって決まるので変えることはできないが、凹部6の容積はその底部である薄肉部1の厚みを薄くすれば大きくすることができるものであり、薄肉部1を構成するフィルム3として厚み0.2mm以下のものを用いることによって、凹部6の容積を大きく確保し、大容量の記憶能力や高速処理能力を有する電子部品5を実装することを容易にすることができるものである。
【0034】
【発明の効果】
上記のように本発明の請求項1に係る薄肉成形品の製造方法は、部分的に薄肉部を有すると共に部分的に厚肉部を有する薄肉成形品を製造するにあたって、成形金型の割り型を型締めすることによって割り型間にフィルムを挟んでセットし、一方の割り型に形成したキャビティに樹脂を充填することによって、フィルムの片側の表面に樹脂を成形し、フィルムに成形された樹脂で厚肉部を形成すると共に樹脂が成形されていない部分のフィルムで薄肉部を形成し、上記の成形を行なっている間、次の成形に使用されるフィルムを予熱するようにしたので、キャビティに樹脂を充填して薄肉部を成形するような必要がなく、フィルムそのもので薄肉部を形成することができるものであり、成形に使用できる樹脂が制限されたり、生産性が低下したりすることなく、均一な厚みで極薄の薄肉部を成形することができるものである。
また請求項1の発明は、フィルムを予熱した後、成形金型の割り型間にフィルムをセットして成形を行なうようにしたので、フィルムを予熱で膨張させた状態で成形金型で樹脂を成形することができ、フィルムと樹脂の温度差による成形後の収縮差を小さくして、薄肉成形品に反りや変形などが発生することを防ぐことができるものである。
【0039】
また請求項2の発明は、フィルムとして長尺のものを用い、フィルムを長手方向に送って成形金型の割り型間にセットし、成形を終わった後に割り型を開いて、フィルムを長手方向に送ることによって、成形された薄肉成形品を成形金型から取り出すようにしたので、長尺のフィルムを順次送ることによって、成形金型での成形及び成形金型からの薄肉成形品の取り出しを行なうことができ、生産性高く成形を行なうことができるものである。
【0041】
また請求項3の発明は、薄肉成形品を成形するキャビティを一面の複数箇所に設けた成形金型を用い、成形金型の割り型間にフィルムをセットして、フィルムの片面の複数箇所に樹脂を成形することによって、フィルムに複数の薄肉成形品を成形するようにしたので、一度に複数個の薄肉成形品を成形することができ、生産性高く成形を行なうことができるものである。
【0042】
また請求項4の発明は、成形金型で成形を終った後、割り型を開いて成形金型からフィルムを取り出し、フィルムを切断して薄肉成形品を得るようにしたので、薄肉成形品はフィルムに一体化されたまま成形金型から容易に取り出すことができると共に、フィルムを切断して薄肉成形品を容易に得ることができるものである。
【0043】
本発明の請求項5に係る薄肉成形品の製造装置は、部分的に薄肉部を有すると共に部分的に厚肉部を有する薄肉成形品を製造する製造装置であって、型締めすることによってフィルムを挟んでセットする割り型からなり、一方の割り型に形成したキャビティに樹脂を充填することによってフィルムの片側の表面に樹脂を成形して、フィルムに成形された樹脂で厚肉部を形成すると共に樹脂が成形されていない部分のフィルムで薄肉部を形成する成形金型を具備するので、キャビティに樹脂を充填して薄肉部を成形するような必要がなく、フィルムそのもので薄肉部を形成することができるものであり、成形に使用できる樹脂が制限されたり、生産性が低下したりすることなく、均一な厚みで極薄の薄肉部を成形することができるものである。
【0044】
また請求項5の発明は、割り型間にセットする前にフィルムを予熱する予熱装置を具備するので、フィルムを予熱装置で予熱して膨張させた状態で成形金型にセットして樹脂を成形することができ、フィルムと樹脂の温度差による成形後の収縮差を小さくして、薄肉成形品に反りや変形などが発生することを防ぐことができるものである。
【0045】
また請求項5の発明は、予熱装置を成形金型の各割り型のフィルムが供給される側の端部に設けるようにしたので、成形金型の各割り型間にフィルムを挟み込んで成形を行なうときに、同時にフィルムの予熱を行なうことができ、生産性を高めることができるものである。
【0046】
また請求項6の発明は、薄肉成形品を成形するキャビティを、成形金型の割り型の複数箇所に設けたので、一度に複数個の薄肉成形品を成形することができ、生産性高く成形を行なうことができるものである。
【0047】
また請求項7の発明は、成形を終えて成形金型から取り出されたフィルムを切断して薄肉成形品を得る切断装置を具備するので、薄肉成形品はフィルムに一体化されたまま成形金型から容易に取り出すことができると共に、切断装置でフィルムを切断して薄肉成形品を容易に得ることができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の一例における薄肉成形品を示す断面図である。
【図2】同上の製造装置の概略図である。
【図3】同上の製造の工程の一例を示すものであり、(a),(b),(c)はそれぞれ成形金型の断面図である。
【図4】同上の製造の工程の一例を示すものであり、(a),(b)はそれぞれ正面図である。
【図5】従来例の断面図である。
【符号の説明】
1 薄肉部
2 厚肉部
3 フィルム
4 樹脂
5 電子部品
6 凹部
7 成形金型
8 割り型a,b
9 キャビティ
10 予熱装置
11 切断装置
Claims (7)
- 部分的に薄肉部を有すると共に部分的に厚肉部を有する薄肉成形品を製造するにあたって、フィルムを予熱した後、成形金型の割り型を型締めすることによって割り型間にフィルムを挟んでセットし、一方の割り型に形成したキャビティに樹脂を充填することによって、フィルムの片側の表面に樹脂を成形し、フィルムに成形された樹脂で厚肉部を形成すると共に樹脂が成形されていない部分のフィルムで薄肉部を形成し、上記の成形を行なっている間、次の成形に使用されるフィルムを予熱することを特徴とする薄肉成形品の製造方法。
- フィルムとして長尺のものを用い、フィルムを長手方向に送って成形金型の割り型間にセットし、成形を終わった後に割り型を開いて、フィルムを長手方向に送ることによって、成形された薄肉成形品を成形金型から取り出すようにしたことを特徴とする請求項1に記載の薄肉成形品の製造方法。
- 薄肉成形品を成形するキャビティを一面の複数箇所に設けた成形金型を用い、成形金型の割り型間にフィルムをセットして、フィルムの片面の複数箇所に樹脂を成形することによって、フィルムに複数の薄肉成形品を成形することを特徴とする請求項1又は2に記載の薄肉成形品の製造方法。
- 成形金型で成形を終った後、割り型を開いて成形金型からフィルムを取り出し、フィルムを切断して薄肉成形品を得ることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の薄肉成形品の製造方法。
- 部分的に薄肉部を有すると共に部分的に厚肉部を有する薄肉成形品を製造する製造装置であって、型締めすることによってフィルムを挟んでセットする割り型からなり、一方の割り型に形成したキャビティに樹脂を充填することによってフィルムの片側の表面に樹脂を成形して、フィルムに成形された樹脂で厚肉部を形成すると共に樹脂が成形されていない部分のフィルムで薄肉部を形成する成形金型を具備し、割り型間にセットする前にフィルムを予熱する予熱装置を成形金型の各割り型のフィルムが供給される側の端部に設けて成ることを特徴とする薄肉成形品の製造装置。
- 薄肉成形品を成形するキャビティを、成形金型の割り型の複数箇所に設けて成ることを特徴とする請求項5に記載の薄肉成形品の製造装置。
- 成形を終えて成形金型から取り出されたフィルムを切断して薄肉成形品を得る切断装置を具備して成ることを特徴とする請求項5又は6に記載の薄肉成形品の製造装置。
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