JP3665119B2 - 磁気インク及び磁気インクを用いた磁気感熱転写材 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、磁気印刷をするためのインク及びプリンタ,ホットスタンプ用感熱転写材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、証券類のようにセキュリティを目的に磁気インクによる印刷を施したり、文字読み取りを目的として磁気インク印刷文字等がある(JIS C−6251)。
磁気インク印刷文字の場合、JIS規格を例にとると磁気印刷した文字を直流磁化ヘッドで飽和磁化させ、規定ギャップ幅を持つ磁気読み取りヘッドで読み取り、出力電圧により文字パターンを判別している。
磁気インクを用いた応用例としてバーコードを磁気インクで印刷し、磁気ヘッドで読み出すことも行われている。一般的なバーコードは光の反射を利用するために、汚れに弱く、美観的見地から外観上問題となることもある。この点磁気インクを用いたバーコードは外観上の汚れは殆ど問題とならない利点がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
現在磁気インクを印刷に用いる主な目的は、セキュリティ性と耐汚濁性である。しかしながら、殆ど全ての磁気インクは酸化鉄を主成分とする磁性粉体を樹脂等のバインダーに混ぜたものである。原材料は入手し易いためセキュリティ性には欠ける欠点がある。
一方、固有の磁気特性を有する強磁性体は、セキュリティ材料として利用することができる〔特願平7−197100号「安全保護紙の真偽判定装置」参照〕。この先願例では樹脂基板上に蒸着等で生成したアモルファス磁性膜の強磁性体として特性を利用して、樹脂基板を含めてタグ(安全線条)の形状で紙等にすき込むか、又はカード類の表面に張り付けて用いている。
さらに、アモルファス強磁性体は粉体にするその固有磁気特性が失われてしまうという報告があり〔「センサ技術」1987年1月 Voll. No.1〕、たとえ磁気粉体を用いて固有磁気特性を得ようとしても〔特願平6−119565号「磁気検知マーカーとの存在判定システム」参照〕、磁性層の厚さは10〜20μm、大きさは幅10〜30mm、長さ10〜50mmの範囲が好ましいと報告されており、粉末径が15μmで塗布後2000ガウス以上の磁界で配向処理が必要であり、実用上制限のあるものとなってしまう欠点がある。
【0004】
本発明の目的は、アモルファス強磁性体の固有磁気特性を失うことなく、配向等の後処理の必要がなく一般の印刷のインクのごとく使用することができる磁気インクを提供することにある。
また、本発明の他の目的は、プリンタ等で任意の磁気印刷が可能である磁気感熱転写材を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するために、本発明による磁気インクは、蒸着膜などの気相成長させた薄膜を粉砕した強磁性粉体を含ませて固有の磁気特性を保持させた構成を有している。
さらに、本発明による磁気感熱転写材は、蒸着膜などの気相成長させた薄膜を粉砕した強磁性粉体を含ませて固有の磁気特性を保持させた磁気インクが、熱及び圧力により被印刷物に転写するように調整されてベースフィルムの一方の表面上に塗布された構成を有している。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態の理解を容易にするために作用等の事項について説明する。アモルファス強磁性体の固有磁気特性として磁束の急激な反転作用(大バルクハウゼン現象)があげられる。これは磁区を構成する磁壁が瞬間的に移動するためである。すなわち、この現象が起こるためには一定量の磁区を構成する磁性体量が必要であり、通常の粉体状のものではこの現象が無くなることが知られている。
一定量の磁区構造を保持したまま被印刷対象物に印刷することができれば、印刷された文字、あるいはバーコードのようなパターンからこの特異な磁気特性を検出することができる。
数〜数10μmという薄い膜厚の磁性膜を印刷しようとすると、一般的にはインクのフリットとして用いる磁性体は粒径約3μm以下にする必要がある。
アモルファス強磁性体であるバルクまたは粉体を粉砕し粒径約3μm以下の微細粉とするか、又は直接粒径約3μm以下の微細粉を得ると、本来それが持っている磁気特性が変化する。すなわち、保持力・最大磁束密度・角形比・透磁率が劣化することが知られている。
ところが、蒸着,スパッタ,CVDなどの気相成長法で膜厚を制御した膜を出発材料とし粉砕することにより作製した磁性粉は、粉砕しても膜厚方向の構造は保たれ、結果としてその磁区構造がそのままで特異な磁気特性を検出することができる。このときの最小膜厚は磁性体の組成・成膜条件等により決まり500〜5000Å(0.05〜0.5μm)程度と非常に薄い磁性膜であるため、印刷精度に応じて磁性膜の面方向の大きさのみ所定のサイズに調整することにより数〜数10μmの磁性印刷膜が得られる。
【0007】
このような磁気インクまたは磁気感熱転写材から形成されたアモルファス強磁性体膜は、その性質を保持したままセキュリティ性の高い磁性膜を提供することができる。
なお、インク及び感熱転写材の成分は上記磁性粉体10〜90%の他にバインダとしてポリエチレン・ポリプロピレン・アクリル・エチレン酢酸ビニル共重合体等の熱可塑性樹脂を10〜90%、ワックスとしてカルナウバワックスなどの天然ワックスあるいはエステルワックスなどの合成ワックス等を0〜20%、可塑剤としてフタル酸ジブチル・フタル酸ジオクチル等を0〜20%、分散剤として界面活性剤等を0〜3%、さらに必要に応じて顔料を0〜80%含むようにする。インクにあっては、これらの成分をトルエン等の適当な有機溶剤に溶解・分散させ、感熱転写材にあってはこれらを有機溶剤に溶解・分散しベースフィルムに塗布・乾燥して感熱転写材とする。このときインクあるいは熱転写材の目的に合わせて各成分を選択し調合させるが、本発明では上記磁性粉体を含むものであればどのような配合で調整してもかまわない。
磁気インクにあっては、スクリーン印刷,凸版印刷,凹版印刷,オフセット印刷等その用途に合わせ粘度等を調整すれば、何れの方式の印刷方式にも対応することができる。
磁気熱転写材にあっては、ワープロ等で用いられる熱転写リボン,あるいは装飾・文字印刷・セキュリティの目的で用いられるホットスタンプ用リボン等その用途に合わせ転写特性を調整すれば、どのような転写方式にも対応することができる。
【0008】
【実施例】
図1に本発明による磁気インクを用いて印刷を実施した例を示す。
図1は本発明による磁気インクもしくは磁気熱転写材を印刷した塗膜を拡大した模式図である。1は印刷対象の被印刷物であり、インクが接着するものであれば金属,皮,セラミック,布,プラスチックなど何でもよい。2はバインダであり、熱可塑樹脂・ワックス・可塑剤・分散剤等で構成され、マトリックス状に磁性粉を取り巻いている。3は強磁性粉体であり、Co,Fe,Niを主基とした厚さ0.05〜0.5μmのりんぺん状アモルファス強磁性粉体である。
【0009】
図2は印刷されたパターンの一例であり、(a)に示すバーコードや(b)に示す文字,数字等を印刷してパターンに応じた信号を読みとることができる。
【0010】
図3は磁気熱転写材を用いた場合の印刷原理を示したもので、通常の感熱プリンタの感熱ヘッドによる印刷方法と全く同様にして印刷される。感熱ヘッド4によりベースフィルム5を通し、熱可塑樹脂が溶融・軟化し、被印刷物1に強磁性粉体3を含んだインクが粘着する。感熱ヘッド4の圧力と粘着力から磁気感熱転写材の一部が被印刷物1に転写される。
【0011】
図4はこの磁気印刷物のデータ、およびセキュリティのための検出回路例である。ここで、10は被印刷物1の一方の表面上に被着された磁気インク、11は励磁電源、12は励磁コイル、13はセンスコイル、14は増幅器、15は信号処理回路である。アモルファス強磁性体の持つ特異特性の検知には、例えば大バルクハウゼン効果を利用して高調波信号の発生を利用する方法があり、励磁コイル12で強磁性体膜としての磁気インク10を励磁し,近傍に配置されたセンスコイル13により磁性体膜としての磁気インク10から出る磁束変化を検出し、検出信号を増幅器14で、増幅した後に、高調波成分の大きさを検知するアナログあるいはディジタルフィルタを備えた信号処理回路15により、強磁性体膜としての磁気インク10が存在することを検知して検知信号をとり出すことができる。
【0012】
図5は検知信号の1例を示す図であり、例えばバーコード状に印刷されたものを図4の回路で検知した検出信号であり、強磁性体として磁気インク10の存在する部分に高調波の含まれた励磁信号が存在し、励磁コイル12とセンスコイル13または被印刷物1を移動することにより、時系列信号として印刷状態が得られる。励磁コイル12とセンスコイル13は磁気インク10より形成された強磁性体に接触する必要はなく、データ読み取り分解能が許す範囲で非接触とすることができるため、たとえば紙の裏側に印刷したり、また印刷したものを覆い隠すこともできる。
【0013】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明によれば、通常の印刷用インクの如き使用態様で印刷されたパターンにアモルファス強磁性体の固有の磁気特性を持たせることができるため、そのパターンを利用した各種の処理を効率よく、かつ高いセキュリティ性を保って実行することができる効果がある。また、磁気感熱転写材として利用する場合にも、特殊の使用制限がないため、広く適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の磁気インクによる印刷の具体例を説明するための斜視図である。
【図2】本発明の磁気インク又は感熱転写材を用いた印刷物例を示す斜視図である。
【図3】本発明による感熱転写材を用いる転写原理を説明するための側面図である。
【図4】本発明による磁気インク又は感熱転写材を用いた被印刷物からの情報検知用検出回路例を示す回路系統図である。
【図5】図4の検知回路からの検出信号例を説明するための図である。
【符号の説明】
1 被印刷物
2 バインダ
3 強磁性粉体
4 感熱ヘッド
5 ベースフィルム
10 磁気インク
11 励磁電源
12 励磁コイル
13 センスコイル
14 増幅器
15 信号処理回路

Claims (6)

  1. 蒸着膜などの気相成長させた薄膜を粉砕した強磁性粉体を含ませて固有の磁気特性を保持させた磁気インク。
  2. 前記磁気インクに所望の色を持たせるように有色材が含有されていることを特徴とする請求項1に記載の磁気インク。
  3. 前記磁気インクに非磁性導体の金属粉が含有されていること特徴とする請求項1に記載の磁気インク。
  4. 蒸着膜などの気相成長させた薄膜を粉砕した強磁性粉体を含ませて固有の磁気特性を保持させた磁気インクが、熱及び圧力により被印刷物に転写するように調整されてベースフィルムの一方の表面上に塗布された磁気感熱転写材。
  5. 前記磁気感熱転写材に所望の色を持たせるように有色材が含有されていることを特徴とする請求項4に記載の磁気感熱転写材。
  6. 前記磁気感熱転写材に非磁性体の金属粉が含有されていることを特徴とする請求項4に記載の磁気感熱転写材。
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