JPH10509394A - 磁性安全特性を使用した物品 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 安全書類に使用するための、プランシェット及び安全スレッドを含む物品。物品は軟質磁性金属を使用した少なくとも１個の安全特性を有するプラスチック基層から成る。好適物品は少なくとも２個の安全特性を有し、第一の安全特性は軟質磁性金属の任意に繰り返すことができるパターンから構成されており、検出システムによる質問乃至呼び掛け界において、遠隔検出及び任意遠隔読取又は同定のための単一乃至一連の信号を生成する。第二の安全特性は公衆安全特性であり、磁性及び／又は非磁性金属から形成された表示である。本発明の第一及び第二の安全特性は同延特性でよい。

Description

【発明の詳細な説明】 磁性安全特性を使用した物品 発明の技術分野 本発明は、一般に、安全書類に使用されて独特な真正特性を提供し且つ向上さ れた偽造排斥特性を提供する、機械検出可能で、任意に機械読取可能で、視覚的 に照合し得る物品に関する。かかる物品はプランシェット、安全ストリップ又は スレッドでよく、ラベルの如き同定手段にも適する。以下においては、上記物品 を使用した安全紙に関連せしめて本発明を説明する。 発明の背景 書類本体に種々の形態の物質を含ませることによって安全書類の偽造乃至模造 の可能性を低減せしめることは公知である。物質は書類製造の際に導入すること ができる。物質はポリエステル、再生セルロース、ポリ塩化ビニル等のプラスチ ックフィルムの連続したスレッド又はリボン形態でよい。物質はプラスチック及 び／又は紙のプランシェット形態でもよい。偽造排斥物品は、一般に、金属及び ／又は高（即ち永久）磁性物質でコートされる。アルミニウムの如き金属の層で コートされたスレッドは、米国特許第４６５２０１５号及びＥＰ特許０２７９８ ８０号に記載され且つ米国通貨に現在使用されている如く、ポジ像形又は表示を 呈示することができ、或いはＥＰ特許０２７９８８０号及びＥＰ０３１９１５７ 号に記載され且つドイツ国マルクの如き通貨に現在使用されている如く、金属に よって輪郭が規定されたネガ像形又は表示を呈示することができる。スレッドは 公衆によって視覚的に照合され得ると共に、スレッド上の導電特性の存在又は非 存在を検出する通常のスレッド検出機によって機械検出され得る。磁性物質でコ ートされたスレッド又はプランシェットは、透磁率、残磁性、ヒステリシスルー プ及び保磁力の如き固有磁気特性に基いて、或いは磁性物質の不連続性又は物質 の磁化におけるコード化された変動の如き物質に付与された特定磁気特性に基い て、適宜の機械によって検出され得る。安全紙の分野における磁性物質の使用例 は、ＥＰ公開特許０３１０７０７Ａ２号に開示されている、磁性酸化鉄バーコー ドによってコートされたスレッドを含んでいる。バーコードのバー乃至領域は異 なった厚さを有し、磁気強度の相違が検出され得る。バー厚さにおける相違はマ スキング又は塗装層によって隠される。米国特許第５１９６６８１号も磁性酸化 鉄バーコードによってコートされたスレッドを開示している。バーコードのバー 乃至領域は、製品の異なった区域で形成され保磁力において検出し得る相違を生 成する。更に、これらの領域は異なった厚さを有し、磁気強度において検出し得 る相違を生成する。従って、指向された磁界を変化せしめることによって、同一 の複数個のバー乃至領域から２個の異なった読取出力を得ることができる。米国 特許第４１８３９８９号は磁性物質でコートされると共に発光金属物質と非磁性 金属物質とのいずれかによってコートされたスレッドを開示している。スレッド の長さに沿った、磁性物質を含有した組成物の印刷パターンも意図されている。 加えて、１９９１年３月に発行されたリサーチデスクロージャのデスクロージ ャ番号３２３５４には、米国特許第４６５２０１５号及びＥＰ特許０３１９１５ ７号の図形又は連続金属通路を形成するのに磁性金属（例えばニッケル、コバル ト、鉄或いはこれらの合金）を使用することが提案されている。磁性金属の提案 されている使用は１０キロアンペア／メータ以上の保磁力を有する所謂高磁性物 質を含んでいる。既に暗示した如く、上記物質は磁界に露呈せしめた後の残留磁 気によって検出される。磁界は製造時に或いは検出の直前に付与される。フェラ イトの如き磁性粉体、ニッケルの如き結晶質磁性金属のシート又はリボンの使用 も提案されている（例えばＥＰ公開特許０３１０７０７Ａ２号の第７欄第１行乃 至第６行を参照されたい）。 通常の検出機構において上記物質を使用するには、高磁界を使用した磁化であ る別個の特性の導入と、検出のための高感度磁気読取ヘッドの使用が要求される 。更に、ヘッドと磁気特性とを著しく近接せしめて或いは事実上接触せしめて（ 即ち０．０１乃至０．１０ミリメータ）読取を遂行しなければならない。 磁性物質は、電子的物品監視の分野にも使用されている。物品監視乃至同定（ ＩＤ）システムは、適用される質問乃至呼び掛け界に夫々が異なった応答をする 幾つかの別個の磁性要素を組み込む、という特徴を有している。かようにして、 タグ又はマーカーに質問乃至呼び掛け界が適用された時に、受信された応答の多 重特性が電子プロセスによって分離され（即ちデコードされ）、タグ又はマーカ ーが同定される。分離され得る特性は周波数、磁気強度スイッチオン閾値、又は これら２個の組合せとして同定され得る。しかしながら、これらの適用は、著し く薄い特性層又は著しく小さいパターンを使用していない。 上記適用に使用されている磁性物質は、比較的弱い磁界を使用して遠方から質 問乃至呼び掛けすることができる、１００アンペア／メータ以下の低保磁力を有 する軟質磁性物質を含んでいる。これらの物質は独特であり、製造には高資本を 要する設備の細心の制御を必要とする。 電子物品監視の分野における磁性物質の使用を例示すると次のとおりである。 米国特許第４９４０９６６号は複数個の磁性要素を担持したタグ又はマーカーを 開示しており、各磁性要素は、異なった強磁性物質組成を有し、従って異なった 磁気非線形特性を有する、或いは相互に近接して配設された幾つかの異なった軟 質及び／又は硬質及び／又は半硬質要素を有する（これらの異なった要素の組合 せが異なった対象物を特徴付け、特定磁性特性を生成すると報告されている）。 米国特許第４９６０６５１号は非晶質金属ガラスの薄フィルムを使用した盗難防 止タグ又はマーカーを開示している。薄フィルムは、請求の範囲では厚さ６ミク ロン以下であると規定されているが、詳細な説明では、疑問ではあるが、５００ ナノメータ（ｎｍ）又は５０００オングストローム（Å）以下であると記載され ており、実際に可能であるとしても、表面ピン効果が顕著になり、質問乃至呼び 掛けゲートにおいてタグから得られる信号は不充分である（米国特許第４９６０ ６５１号第５欄第１行乃至第４行）。 安全書類に使用する物品を、模造が一層困難であり、自動確認又は遠隔検出に 一層敏感なものにせしめる必要性が増大している。 従って、本発明の目的は、軟質磁性金属の著しく薄い層を使用した少なくとも １個の安全特性を有し、非接触検出システムにおける高速自動確認に敏感である 、安全書類に使用するための物品を提供することである。 本発明のより特定的目的は、視覚的に検証できる公衆安全特性に加えて、軟質 磁性安全特性を含む少なくとも２個の安全特性を使用した物品を提供することで ある。 本発明の他の目的は、同延である機械読取可能な軟質磁性安全特性と公衆安全 特性とを付与する物品を提供することである。 本発明の更に他の目的は、上記物品を使用した安全紙を提供することである。 発明の概要 従って、本発明は、軟質磁性金属を使用した少なくとも１個の安全特性を具備 した、安全書類に使用する物品及びラベルの如き同定手段を提供する。好適実施 形態においては、本発明は、少なくとも２個の安全特性を具備し、第一の安全特 性は軟質磁性金属の任意に繰り返すことができるパターンから構成され、機械検 出可能で任意に機械読取可能である安全特性であり、第二の安全特性は磁性及び ／又は非磁性金属から形成された表示から構成された公衆安全特性である、物品 を提供する。 本発明は、更に、上記物品が少なくとも部分的に埋設された及び／又は装着さ れた安全紙を提供する。 本発明の上述した特徴及び利点並びにその他の特徴及び利点は、添付図面を参 照して説明する以下の記載から明らかになるであろう。 図面の簡単な説明 図１は、第一及び第二の安全特性を使用した安全スレッド形態である、本発明 の物品の好適実施形態を示す簡略斜面図。 図２は、安全スレッド形態である本発明の第一の安全特性が、異なった磁気応 答性を有する領域にせしめるために厚さが増大する磁性金属領域を有する、本発 明の他の好適実施形態を示す簡略斜面図。 図３は、第一及び第二の安全特性が同延の安全スレット形態である、本発明の 物品の更に他の好適実施形態を示す平面図。 図４は、第一及び第二の安全特性を使用した、プランシェット又は小板形態で ある、本発明の物品を示す平面図。 好適実施形態の説明 以下、本発明を、一般に、銀行券及びその類似物の如き安全紙（ｓｅｃｕｒｉ ｔｙ ｐａｐｅr）に関連せしめて説明するが、本発明はこれに限定されるもの ではない。本発明の物品は、真正であることを示すために任意の同定書面又は手 段に利用することができる。 本発明に使用可能な物品は、スレッド、プランシェット（ｐｌａｎｃｈｅｔｔ ｅ）、小板（ｐｌａｔｅｌｅｔ）及びその類似物の形態である物品を含む。 安全特性又は第一の安全特性と共に使用することを本発明が意図している磁性 金属は、１０キロヘルツ（ｋＨｚ）乃至１００キロヘルツ（ｋＨｚ）の周波数で 交流磁力計によって測定したときの、保磁力が５０００アンペア／メータ（Ａ／ ｍ）以下である、低保磁力の軟質磁性金属である。好ましい軟質磁性金属は、略 ５０Ａ／ｍと略５０００Ａ／ｍとの間、特に略１００Ａ／ｍと略２０００Ａ／ｍ との間の保磁力を有する。意図されている軟質磁性金属は、機械的変形に対する 靭性及びレジリエンスを示し、これに加えて略２００乃至略１０００００の高固 有相対透磁率を有し、略１００００Ａ／ｍ以下の低磁界において飽和を示し、そ して磁界が付与された状態での磁性の中間領域（例えば１乃至２ｍｍ）試験（ｍ ｉｄ−ｒａｎｇｅ ｅｘａｍｉｎａｔｉｏｎ）の間に、測定可能な調和信号を提 供するのに充分高い磁性非直線性を有する。好ましい軟質磁性金属は、コバルト ／鉄基合金、鉄／ニッケル基合金、コバルト／ニッケル基合金を含む非晶質合金 軟質磁性金属の如き非晶質金属ガラス（ａｍｏｒｐｈｏｕｓ ｍｅｔａｌ ｇｌ ａｓｓ）物質を含んでいる。適切なコバルト／鉄基合金としては、ドイツ国ハナ ウＤ−６３４１２、ポストファック２２５３所在のバクームシェメルツ（Ｖａｃ ｃｕｍｓｃｈｍｅｌｚｅ）ＧｍｂＨから、商品名「Ｖａｃｕｕｍｓｃｈｍｅｌｚ ｅ６０２５」〔６６％コバルト（Ｃｏ）、４％鉄（Ｆｅ）、２％モリブデン（Ｍ ｏ）、１６％シリコーン（Ｓｉ）及び１２％ボロン（Ｂ）〕、商品名「Ｖａｃｕ ｕｍｓｃｈｍｅｌｚｅ６０３０〔Ｖａｃｕｕｍｓｃｈｍｅｌｚｅ６０２５に類似 するものであり、略７０％Ｃｏを含み、他の成分は不明〕、商品名「Ｖａｃｃｕ ｍｓｃｈｍｅｌｚｅ６００６」〔４６％Ｃｏ、２６％Ｎｉ、４％Ｆｅ、１６％Ｓ ｉ及び８％Ｂ〕として販売されているものを挙げることができる。適切な鉄／ニ ッケル基合金としては、米国ＮＪ０７５４、パルシパニー所在のアリード・シグ ナル インコーポレイテッド（Ａｌｌｉｅｄ−Ｓｉｇｎａｌ，Ｉｎｃ．）から、 商品名「Ａｌｌｉｅｄ Ｍｅｔｇｌａｓ２７１４及び２７０４」として販売され ているものを挙げることができる。かような物質は特定蒸着条件下で非晶質構造 を呈す。 本発明の第二の安全特性と共に使用することが意図されている磁性金属は、限 定されるものではなく、軟質磁性金属と硬質磁性金属との双方を含んでいる。 本発明によって意図されている非磁性金属は、アルミニウム、ニッケル、銀を 含んでおり、好ましい金属はアルミニウムである。 図面を参照して詳細に説明すると、本発明の好適物品は全体が番号１０で示さ れている。本発明の物品１０は、基本的には、表面に配設された軟質磁性金属で ある少なくとも１個の安全特性を有するプラスチック基層１２から成る。図の好 適物品１０は２個の安全特性を有するプラスチック基層１２から成り、第一の安 全特性１４は軟質磁性金属の任意に繰り返すことができるパターン１６から構成 され、第二の安全特性１８は磁性及び／又は非磁性金属から形成された表示２０ から構成されている。第一の安全特性１４の任意に繰り返すことができるパター ン１６は、少なくとも１個の軟質磁性金属領域２２と少なくとも１個の仕切領域 ２４とから構成されており、これらの領域２２及び２４はプラスチック基層１２ の長手方向に延在するパターン１６において交互に存在することができる。仕切 領域２４は、物品１０に適宜のデータ／同定／特定質問乃至呼び掛け処理を施す ときに、隣接する金属領域２２が準独立的に作用するのを可能にする。換言すれ ば、隣接する金属領域２２によって生成される信号に検出し得る相違が存在する 場合に、かかる相違に仕切領域２４の検出し得る特性は干渉しない。 図１において、物品１０は安全スレッド形態であり、パターン１６は１個の磁 性金属領域２２と１個の仕切領域２４とから構成されており、磁性金属領域２２ と仕切領域２４の双方共矩形である。金属から形成された表示２０は、磁性金属 領域２２に磁性金属から形成された表示として配設されていると共に、仕切領域 ２４に金属表示として配設されている。他の好適実施形態においては、図に図示 する如く、物品１０（この場合も安全スレッド形態である）のパターン１６は、 磁気強度が異なった領域にせしめるために厚さが漸次増大せしめられている３個 の磁性金属領域２２ａ、ｂ、ｃと、ドル記号形状である３個の仕切領域２４ａ、 ｂ、ｃから構成されている。金属から形成された表示２０は、パターン１６の各 磁性金属領域２２ａ、ｂ、ｃ内及びこれらの間に配設されている。換言すれば、 ドル記号形状である、金属から形成された表示２０は、仕切領域２４ａ、ｂ、ｃ と同延である。語句「同延」は、領域と表示とが共通の空間的境界を有すること を意味する。図３には更に他の好適実施形態が図示されており、この実施形態に おいては、第一の安全特性１４の磁性金属領域２２と第二の安全特性１８とが同 延である。例えば、図３において、第二の安全特性１８の金属から形成された表 示２０は、第一の安全特性１４の磁性金属領域２２を形成している磁性金属表示 である。図４は本発明に従うプランシェットを図示しており、第一の安全特性１ ４の仕切領域２４と第二の安全特性１８とが同延である。更に詳述すると、金属 から形成された表示２０は第一の安全特性１４の仕切領域２４を形成している。 本発明の物品１０のプラスチック基層１２は、透明乃至半透明の、好ましくは 非磁性及び不導電性の物質から製造することができる。かような物質はポリエス テル、再生セルロース、ポリ塩化ビニル、及びその他のプラスチックフィルムを 含んでおり、好適物質はポリエステルである。かようなフィルムは製紙工程にお いて損なわれることがなく、好ましくは略０．５ミリメータ（ｍｍ）から略３． ０ｍｍの幅を有する。 本発明の第一の安全特性１４の任意に繰り返すことができるパターン１６は、 少なくとも１個の軟質磁性金属領域２２と少なくとも１個の仕切領域２４とから 構成されており、軟質磁性金属領域２２と仕切領域２４とはプラスチック基層１ ２の長手方向に延びるパターン１６において交互に存在するのが望ましい。他の 意図され得る配列としては、種々の量の磁性金属が使用されている複数個の磁性 金属領域２２が仕切領域２４によって分離されているブロック形態を挙げること ができる。隣接する領域２２が相互に準独立的に作用するのを可能にするように 機能する仕切領域２４は、磁性金属が存在しない領域或いは隣接する磁性金属領 域２２に比べて磁性金属が減少せしめられている領域でよい。磁性金属領域２２ 及び仕切領域２４は任意の形状乃至形態でよい。 形状によって定められる透磁率効果の影響、及び磁気保磁力における厚さの影 響により、形状（例えば寸法及び厚さ）によって磁気応答性を定められるが、本 発明の物品１０の各磁性金属領域２２は、略０．０１乃至略１０ミクロン、特に 略０．１０乃至０．５０ミクロンの厚さを有するのが好ましい。また、各磁性金 属領域２２の、プラスチック基層１２の側縁に沿った長さは、略０．１ｍｍ乃至 略５ｍｍであるのが好ましい。上記寸法を有する好適物品１０は、２００乃至１ ００００である、形状によって定められる相対的磁気透磁率を有する。かような 高透磁率によって、弱い磁界中で磁性金属が飽和することが可能になる。更に、 特定磁界で発生する飽和は更なる同定手段を提供する。 第二の安全特性１８は、分離された及び／又は同延の公衆安全特性として使用 することができ、金属文字又は輪郭が金属で規定された透明文字の如き、磁性及 び／又は非磁性金属で形成された表示から構成することができる。特に、磁性金 属で形成された表示２０又は透明文字は、各磁性金属領域２０及び仕切領域２４ の一部を形成することができ、及び／又は仕切領域２４を形成することができ、 磁性金属表示２０又は磁性金属文字は、磁性金属領域２２及び／又は各仕切領域 ２４の一部を形成することができ、一方、非磁性金属表示又は非磁性金属で形成 された表示２０は、仕切領域２４の一部を形成することができる。好適実施形態 においては、物品１０は安全紙に埋設された安全スレッドであり、表示２０は反 射照明下では容易に識別することができないが透過照明下では公衆が読み取れる 用語又は句を生成する。 第一及び第二の安全特性１４、１８は、それに限定されるものではないが、電 着による選択的金属化、基層１２上への直接的箔押、又はマスク或いはテンプレ ートを使用する真空蒸着を含む方法、金属化に続いて化学的エッチング、レーザ アブレーション等による選択的非金属化を含む方法等の多数の方法のうちの任意 の方法により、プラスチック基層１２上に金属を付着せしめることによって形成 することができる。 金属化に続いて選択的非金属化が遂行される方法が好適である。意図されてい る金属化乃至付着技術は、有機金属蒸気熱分解に加えて、例えば平面マグネトロ ンスパッタリングであるスパッタリング、電子ビーム又は熱蒸発／昇華、及び電 気化学蒸着を含んでいる。好ましい金属化乃至付着技術はスパッタリングである 。 スパッタリングは真空チャンバ内で遂行される物理的蒸着工程であり、ガス（ 例えばアルゴン）のイオンが電位差を横切る際に充分な力で加速されて、標的か ら原子を放出せしめる。放出された原子は部分真空を通って移動し、表面（例え ばプラスチック基層）に衝突し凝縮してコーティングを形成する。 本発明においては、好適スパッタリング工程に使用される標的（例えば非晶質 金属ガラスを形成することができる合金）は、溶融体からプラズマスプレイング によって準備され、蒸着の後に蒸着物質を焼き鈍ししない。 意図している選択的非金属化技術においては、付着された金属が標的表面から 選択的に除去される。上述したとおり、かかる技術は化学的エッチング及びレー ザアブレーションエッチングを含んでいる。更に、研磨及びリフトオフ技術も含 まれる。リフトオフ技術は、選択的に接着剤を適用して付着金属を選択的に除去 し、次いで担持体上の接着剤を除去するものである。化学的エッチング及びレー ザアブレーション技術が好適である。 化学的エッチングは、レジストを選択的に印刷し、次いで塩化第二鉄又はフッ 化水素酸／硝酸混合物の如き適宜のエッチング剤を使用して化学的エッチングを 遂行する。 図２に図示する如く厚さが増大する磁性金属領域２２を得るためには、付着金 属層の全厚さをエッチングする技術と共に、付着金属の厚さの一部のみをエッチ ングする技術を使用することができる。 レーザアブレーション技術は、本発明の軟質磁性金属が略３５０乃至４００℃ に加熱された時に非晶質状態から結晶化する場合には、低減したレーザ動力で遂 行することができる。得られる形態学的崩壊は、典型的には、物質をフレーク及 び破砕片にせしめる。従って、真空蒸着されたアルミニウムのレーザエッチング に固有の必要動力と比べて、必要動力は低減されている。 加えて、略３５０℃乃至略４５０℃の温度とインチ当たり略３００ドット（ｄ ｐｉ）の解像度を達成する通常の熱接触印刷ヘッドを使用して、対象物質を再結 晶化せしめ物質を除去乃至エッチングすることもできる。 本発明の物品１０は、付加的な層乃至コーティングを含むことができる。意図 されている付加的な層乃至コーティングは、化学的攻撃に対する物品１０の感受 性を低減せしめるプラスチック保護外側層、及び銀行券の如き安全紙に物品１０ が埋設された時に反射照明化において物品１０を見難くする反射金属層及びカム フラージュコーティングを含んでいる。更に、物品１０を安全書類中に又は安全 書類上に組込むのを容易にする接着剤層を含んでいる。 上述したとおりにして安全特性１４、１８を含有した複合シートが得られたな らば、かかるシートを通常の技術によって安全スレッドに切断し或いは適宜のダ イ切断操作によって多数のプランシェットに分割することができる。 安全スレッド及び／又はプランシェット形態である物品１０は、銀行券の如き 安全紙の製造の際に、安全紙中に導入することができる。例えば、プランシェッ ト形態である物品１０は、必要に応じて接着剤を使用して、部分的に圧縮された 紙ウエブの表面に押圧し、そこに装着することができる。安全スレッド形態の物 品１０は、米国特許第４５３４３９８号に教示されている如く、繊維が固化され ておらず柔軟である間に、湿った紙繊維内に導入して、製造される紙内にスレッ ドを完全に埋設することができる。更に、スレッド形態の物品１０は、シリンダ モールド製紙機、シリンダバット機或いは公知の類似機に供給して、完成された 紙の本体中にスレッドを部分的に埋設する（かくして窓のあるスレッドを備えた 紙を得る）こともできる。加えて、スレッド形態の物品１０は、製造の際に或い は製造の後に安全紙の表面に装着することもできる。 本発明の物品１０と共に使用することが意図されている検出機構は、単純な認 識／真正機構、及びデータ／同定／特定検出機構を含んでいる。かような二重機 械読取可能機能は、軟質磁性物質と任意の繰り返しパターン１６の組合せによっ て可能になる。軟質磁性物質の使用は、磁界が生成されている状態において中間 領域（即ち検出ヘッドと磁気特性との間が１乃至２ｍｍ）磁気特性試験によって 単純な認識／真正判断を遂行することを可能にする。任意の繰り返しパターン１ ６は、パターン１６が検出ヘッド上を通過する際に、パターン１６に殆ど接触し た状態での磁気読取によってデータ／同定／特定を遂行することを可能にする。 本発明の軟質磁性物質の検出可能な磁気特性は、透磁率、保持力、Ｂ−Ｈ（磁 化／減磁）ループ、非線形、及び磁化特性を含んでいる。対象安全書類の真正判 断、同定又は特定のために、これらの磁気特性の１個又は複数個を測定し、標準 検出特性と比較することができる。 実施例 次に、本発明の物品１０の好適実施形態を製作するのに使用した好適方法を説 明するが、本発明の一般的な広い範囲はこれに限定されるものではない。 この実施例においては次の物質が使用された。 紫外線レジスト：米国ＮＪ０７０２４、フォート リー、ピーオーボックス１ ３０２、２２２−Ｔ ブリッジ プラザ サウス所在のサン ケミカル コープ （Ｓｕｎ Ｃｈｅｍｉｃａｌ Ｃｏｒｐ．）から商品名「ＲＣＡ０１２８３Ｒ」 として販売されている紫外線重合コーティング ＥＴＣＨ：塩化第二鉄（ＦｅＣｌ₃）を重量割合で４０％含有している水性溶 液 金属化フィルム：ベギー国カレウエグ１８、Ｂ−９８７０所在のイノヴァチヴ スパッタリング テクノロジー エヌ ブイから販売されている、厚さ０．０ ２３ｃｍのポリエステルフィルムを「Ｖａｃｕｕｍｓｃｈｍｅｌｚｅ ６０２５ 」に類似した厚さ２５０ｎｍの合金で金属化したもの １．レジスト及びエンチッグ方法：金属化フィルム即ちウエッブをロールから マーク アンデス フレックソグラフィック多重ステーション印刷プレス（モデ ルＮｏ．４１１０）に供給した。次いで、ウエッブをウエッブ速度２１．３メー タ／分で印刷ステーションに供給し、印刷ステーションにおいては印刷ローラと 押圧ローラとの間を通過せしめた。雰囲気温度下で、印刷ローラを通して、図３ に図示するパターンで、且つ厚さ１．５ミクロンのドライ紫外線レジストを生成 するのに充分な速度で、ウエッブの金属化表面に紫外線レジストを供給した。次 に、３００ワット紫外線ランプを略０．４３秒集束させて紫外線レジストを硬化 させた。次いで、ウエッブをウエッブ速度２１．３メータ／分でエッチングステ ーションに供給し、エッチングステーションにおいてはウエッブを浸漬タンク（ ７６ｃｍのウエッブ通路を備え、７４℃のＥＴＣＨを収容している）に通し、Ｅ ＴＣＨの層を生成した。ウエッブがエッチングステーションを出る際に、ピンチ ローラによって過剰のＥＴＣＨを除去した。次に、炭酸水素ナトリウムの中和槽 に通し、次いで水槽に通し、しかる後に７７℃の加熱空気乾燥機によって乾燥し た。 ２．積層及びコーティング：ウエッブのパターン化表面に、厚さ４ミクロンの ドライ接着剤層を生成するのに充分な速度で、溶液型接着剤を供給し、次いで７ ７℃の加熱空気乾燥機によってウエッブを乾燥した。次に、厚さ３．６ミクロン のポリエステルフィルムのシートをロールから移動しているウエッブ上に供給し 、そしてポリエステルフィルムがオーバーレイされたウエッブを７１℃の加熱ニ ップに通してウエッブにフィルムを積層した。次いで、フィルムが積層されたウ エッブを顔料コーティングステーションを通過せしめ、顔料コーティングステー ションにおいては、厚さ２ミクロンのドライ層を生成するのに充分な速度で、フ ィルムが積層されたウエッブの表面にＴｉＯ₂を主成分としたコーティングを供 給した。そして、顔料がコーティングされたウエッブを７７℃の加熱空気乾燥機 によって乾燥し、次いで厚さ２ミクロンのドライ接着剤層を生成するのに充分な 速度で水性接着剤をウエッブに塗布した。次に、７７℃の加熱空気乾燥機によっ てウエッブを乾燥し、そして最終工程として、ウエッブを反転せしめ、ウエッブ の反対側の表面に上述したとおりにしてＴｉＯ₂を主成分とするコーティングの 層及び水性接着剤の層を施した。 本発明の範囲から逸脱することなく、当業者には種々の修正が可能であること が理解されるべきである。従って本発明の範囲の確定には、上述した発明の詳細 な説明ではなくて主として特許請求の範囲が参照されるべきである。

【手続補正書】特許法第１８４条の８第１項 【提出日】１９９７年４月１７日 【補正内容】 請求の範囲 １．安全書類に使用するための、少なくとも１個の安全特性が配設されたプラス チック基層から成る物品において、該安全特性は軟質磁性金属の層から構成され た機械検出可能な安全特性であり、該軟質磁性金属は略５０乃至５０００アンペ ア／メータである低保磁力を有する非晶質金属ガラスであり、該軟質磁性金属の 該層は略０．１０乃至０．５０マイクロメータの厚さを有する、ことを特徴とす る物品。 ２．安全書類に使用するための、少なくとも１個の安全特性が配設されたプラス チック基層から成る物品において、該安全特性は軟質磁性金属の任意に繰り返す ことができるパターンの層から構成された機械検出可能で且つ任意に機械読取可 能な安全特性であり、該軟質磁性金属は略５０乃至５０００アンペア／メータで ある低保磁力を有する非晶質金属ガラスであり、該軟質磁性金属の該層は略０． １０乃至０．５０マイクロメータの厚さを有する、ことを特徴とする物品。 ３．安全書類に使用するための、少なくとも２個の安全特性が配設されているプ ラスチク基層から成る物品にして、第一の安全特性は非晶質軟質磁性合金の任意 に繰り返すことができるパターンから構成された機械検出可能で且つ任意に機械 読取可能な安全特性であり、第二の安全特性は磁性及び／又は非磁性金属から形 成された表示である、ことを特徴とする物品。 ４．該物品はプランシェット又は小板である、請求項３記載の物品。 ５．該プランシェット又は小板は略六辺形である、請求項４記載の物品。 ６．該物品は安全ストリップ又はスレッドである、請求項３記載の物品。 ７．安全書類に使用するための、少なくとも２個の安全特性が配設されているプ ラスチク基層から成る安全スレッドにして、第一の安全特性は非晶質軟質磁性合 金の任意に繰り返すことができるパターンから構成された機械検出可能で且つ任 意に機械読取可能な安全特性であり、第二の安全特性は磁性及び／又は非磁性金 属から形成された表示である、ことを特徴とする安全スレッド。 ８．安全書類に使用するための、少なくとも２個の安全特性が配設されているプ ラスチク基層から成る安全スレッドにして、第一の安全特性は軟質磁性金属の任 意に繰り返すことができるパターンから構成された機械検出可能で且つ任意に機 械読取可能な安全特性であり、第二の安全特性は磁性及び／又は非磁性金属から 形成された表示であり、 ａ．所定長さを有する該プラスチック基層、及び ｂ．該第一及び該第二の安全特性の薄層にして、該第一の安全特性の該任意 繰り返しパターンは、該プラスチック基層の長さに渡って交互に配設することが できる少なくとも１個の軟質磁性金属領域と少なくとも１個の仕切領域から構成 されており、該第二の安全特性は、磁性金属から形成された表示及び任意の非磁 性金属から形成された表示から構成されており、該表示は該軟質磁性金属領域の 少なくとも一部を形成し、そしてまた任意に該仕切領域の少なくとも一部を構成 するところの薄層、 から成る、ことを特徴とする安全スレッド。 ９．プラスチック保護層を含む、請求項８記載の安全スレッド。 １０．該第一及び該第二の安全特性は同延安全特性であり、該第二の安全特性の 該磁性金属から形成された表示は該第一の安全特性の該軟質磁性金属領域を形成 している軟質磁性金属表示である、請求項８記載の安全スレッド。 １１．該第二の安全特性は該第一の安全特性の該軟質磁性金属領域の少なくとも 一部を形成している軟質磁性金属表示である、請求項８記載の安全スレッド。 １２．該軟質磁性金属は５０００アンペア／メータ以下の低保磁力を有する非晶 質金属ガラスである、請求項８記載の安全スレッド。 １３．該非晶質金属ガラスはコバルト／鉄基合金である、請求項１２記載の安全 スレッド。 １４．該非晶質金属ガラスは鉄／ニッケル基合金である、請求項１２記載の安全 スレッド。 １５．該非晶質金属ガラスはコバルト／ニッケル基合金である、請求項１２記載 の安全スレッド。 １６．該第一及び該第二の安全特性の該薄層は、該基層上に物理的蒸着工程によ って施されている、請求項８記載の安全スレッド。 １７．該第一及び該第二の安全特性の該薄層は、該基層上に化学的蒸着工程によ って施されている、請求項８記載の安全スレッド。 １８．該第一及び該第二の安全特性の該薄層は、該基層上にスパッタリングによ って施されている、請求項１６記載の安全スレッド。 １９．スパッタリングによって該第一及び該第二の安全特性の該薄層が施された 後に、該薄層に選択的非金属化工程が施される、請求項１８記載の安全スレッド 。 ２０．該選択的非金属化工程は化学的エッチングによる非金属化工程である、請 求項１９記載の安全スレッド。 ２１．該選択的非金属化工程はレーザアブレーションによる非金属化工程である 、請求項１９記載の安全スレッド。 ２２．該選択的非金属化工程は研磨による非金属化工程である、請求項１９記載 の安全スレッド。 ２３．該選択的非金属化工程はリフトオフによる非金属化工程である、請求項１ ９記載の安全スレッド。 ２４．該軟質磁性金属領域及び該金属によって形成された表示は、略０．０１乃 至略１０マイクロメータの厚さと略０．１乃至５．０ミリメータの長さを有する 、請求項８記載の安全スレッド。 ２５．該第一及び該第二の安全特性の該薄層は表面及び裏面を有し、該スレッド はアルミニウム、ニッケル、銀から成る群から選択された反射金属物質から成る 少なくとも１個の層を含み、該反射金属の層は該第一及び該第二の安全特性の該 薄層の該表面及び該裏面の少なくとも一方に配設されている、請求項８記載の安 全スレッド。 ２６．少なくとも１個の安全特性が配設されたプラスチック基層から成る物品が 少なくとも部分的に埋設され或いは装着された安全紙において、該安全特性は軟 質磁性金属の任意に繰り返すことができるパターンの層から構成された機械検出 可能で且つ任意に機械読取可能な安全特性であり、該軟質磁性金属は略５０乃至 ５０００アンペア／メータである低保磁力を有する非晶質金属ガラスであり、該 軟質磁性金属の該層は略０．１０乃至０．５０マイクロメータの厚さを有する、 ことを特徴とする安全紙。 ２７．少なくとも２個の安全特性が配設されたプラスチック基層から成る物品が 少なくとも部分的に埋設され或いは装着された安全紙において、第一の安全特性 は非晶質軟質磁性合金の任意に繰り返すことができるパターンから構成された機 械検出可能で且つ任意に機械読取可能な安全特性であり、第二の安全特性は磁性 及び／又は非磁性金属から形成された表示である、ことを特徴とする安全紙。 【手続補正書】 【提出日】１９９８年１月１６日 【補正内容】 （１）明細書の翻訳文第３頁第１７行乃至第１８行に「ミクロン」とあるのを、 『マイクロメータ』に補正する。 （２）明細書の翻訳文第８頁第６行に「ミクロン」とあるのを、『マイクロメー タ』に補正する。 （３）明細書の翻訳文第８頁第７行に「ミクロン」とあるのを、『マイクロメー タ』に補正する。 （４）明細書の翻訳文第１１頁下から第２行に「ミクロン」とあるのを、『マイ クロメータ』に補正する。 （５）明細書の翻訳文第１２頁第９行に「ミクロン」とあるのを、『マイクロメ ータ』に補正する。 （６）明細書の翻訳文第１２頁第１１行に「ミクロン」とあるのを、『マイクロ メータ』に補正する。 （７）明細書の翻訳文第１２頁第１６行に「ミクロン」とあるのを、『マイクロ メータ』に補正する。 （８）明細書の翻訳文第１２頁第１９行に「ミクロン」とあるのを、『マイクロ メータ』に補正する。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ， ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，Ｌ Ｕ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ， ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＫＥ，ＬＳ，ＭＷ，ＳＤ，Ｓ Ｚ，ＵＧ)，ＵＡ(ＡＭ，ＡＺ，ＢＹ，ＫＧ，ＫＺ，ＭＤ ，ＲＵ，ＴＪ，ＴＭ)，ＡＬ，ＡＭ，ＡＴ，ＡＵ，ＡＺ ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ，ＣＨ，ＣＮ，ＣＺ， ＤＥ，ＤＫ，ＥＥ，ＥＳ，ＦＩ，ＧＢ，ＧＥ，ＨＵ，Ｉ Ｓ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＫ，ＬＲ ，ＬＳ，ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＫ，ＭＮ， ＭＷ，ＭＸ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ，Ｓ Ｄ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ，ＴＪ，ＴＭ，ＴＲ，ＴＴ ，ＵＡ，ＵＧ，ＵＺ，ＶＮ (72)発明者 ネイマン アラリック アメリカ合衆国 マサチユーセッツ州 01773 リンカーン モカシン ヒル １

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．安全書類に使用するための、少なくとも１個の安全特性が配設されたプラス チック基層から成る物品において、該安全特性は軟質磁性金属の層から構成され た機械検出可能な安全特性であり、該軟質磁性金属は略５０乃至５０００アンペ ア／メータである低保磁力を有する非晶質金属ガラスであり、該軟質磁性金属の 該層は略０．１０乃至０．５０ミクロンの厚さを有する、ことを特徴とする物品 。 ２．安全書類に使用するための、少なくとも１個の安全特性が配設されたプラス チック基層から成る物品において、該安全特性は軟質磁性金属の任意に繰り返す ことができるパターンの層から構成された機械検出可能で且つ任意に機械読取可 能な安全特性であり、該軟質磁性金属は略５０乃至５０００アンペア／メータで ある低保磁力を有する非晶質金属ガラスであり、該軟質磁性金属の該層は略０． １０乃至０．５０ミクロンの厚さを有する、ことを特徴とする物品。 ３．安全書類に使用するための、少なくとも２個の安全特性が配設されているプ ラスチク基層から成る物品にして、第一の安全特性は軟質磁性金属の任意に繰り 返すことができるパターンから構成された機械検出可能で且つ任意に機械読取可 能な安全特性であり、第二の安全特性は磁性及び／又は非磁性金属から形成され た表示である、ことを特徴とする物品。 ４．該物品はプランシェット又は小板である、請求項３記載の物品。 ５．該プランシェット又は小板は略六辺形である、請求項４記載の物品。 ６．該物品は安全ストリップ又はスレッドである、請求項３記載の物品。 ７．安全書類に使用するための、少なくとも２個の安全特性が配設されているプ ラスチック基層から成る安全スレッドにして、第一の安全特性は軟質磁性金属の 任意に繰り返すことができるパターンから構成された機械検出可能で且つ任意に 機械読取可能な安全特性であり、第二の安全特性は磁性及び／又は非磁性金属か ら形成された表示である、ことを特徴とする安全スレッド。 ８．ａ．所定長さを有する該プラスチック基層、及び ｂ．該第一及び該第二の安全特性の薄層にして、該第一の安全特性の該任意 に繰り返すことができるパターンは、該プラスチック基層の長さに渡って交互に 配設することができる少なくとも１個の軟質磁性金属領域と少なくとも１個の仕 切領域から構成されており、該第二の安全特性は、磁性金属から形成された表示 及び任意の非磁性金属から形成された表示から構成されており、該表示は該軟質 磁性金属領域の少なくとも一部を形し、そしてまた任意に該仕切領域の少なくと も一部を構成するところの薄層、 から成る、請求項７記載の安全スレッド。 ９．プラスチック保護層を含む、請求項８記載の安全スレッド。 １０．該第一及び該第二の安全特性は同延安全特性であり、該第二の安全特性の 該磁性金属から形成された表示は該第一の安全特性の該軟質磁性金属領域を形成 している軟質磁性金属表示である、請求項８記載の安全スレッド。 １１．該第二の安全特性は該第一の安全特性の該軟質磁性金属領域の少なくとも 一部を形成している軟質磁性金属表示である、請求項８記載の安全スレッド。 １２．該軟質磁性金属は５０００アンペア／メータ以下の低保磁力を有する非晶 質金属ガラスである、請求項８記載の安全スレッド。 １３．該非晶質金属ガラスはコバルト／鉄基合金である、請求項１２記載の安全 スレッド。 １４．該非晶質金属ガラスは鉄／ニッケル基合金である、請求項１２記載の安全 スレッド。 １５．該非晶質金属ガラスはコバルト／ニッケル基合金である、請求項１２記載 の安全スレッド。 １６．該第一及び該第二の安全特性の該薄層は、該基層上に物理的蒸着工程によ って施されている、請求項８記載の安全スレッド。 １７．該第一及び該第二の安全特性の該薄層は、該基層上に化学的蒸着工程によ って施されている、請求項８記載の安全スレッド。 １８．該第一及び該第二の安全特性の該薄層は、該基層上にスパッタリングによ って施されている、請求項１６記載の安全スレッド。 １９．スパッタリングによって該第一及び該第二の安全特性の該薄層が施された 後に、該薄層に選択的非金属化工程が施される、請求項１８記載の安全スレッド 。 ２０．該選択的非金属化工程は化学的エッチングによる非金属化工程である、請 求項１９記載の安全スレッド。 ２１．該選択的非金属化工程はレーザアブレーションによる非金属化工程である 、請求項１９記載の安全スレッド。 ２２．該選択的非金属化工程は研磨による非金属化工程である、請求項１９記載 の安全スレッド。 ２３．該選択的非金属化工程はリフトオフによる非金属化工程である、請求項１ ９記載の安全スレッド。 ２４．該軟質磁性金属領域及び該金属によって形成された表示は、略０．０１乃 至略１０ミクロンの厚さと略０．１乃至５．０ミリメータの長さを有する、請求 項８記載の安全スレッド。 ２５．該第一及び該第二の安全特性の該薄層は第一の側と第二の側を有し、該ス レッドはアルミニウム、ニッケル、銀から成る群から選択された反射金属物質か ら成る少なくとも１個の層を含み、該反射金属の層は該第一及び該第二の安全特 性の該薄層の少なくとも該第一の側に配設されている、請求項８記載の安全スレ ッド。 ２６．少なくとも１個の安全特性が配設されたプラスチック基層から成る物品が 少なくとも部分的に埋設され或いは装着された安全紙において、該安全特性は軟 質磁性金属の任意に繰り返すことができるパターンの層から構成された機械検出 可能で且つ任意に機械読取可能な安全特性であり、該軟質磁性金属は略５０乃至 ５０００アンペア／メータである低保磁力を有する非晶質金属ガラスであり、該 軟質磁性金属の該層は略０．１０乃至０．５０ミクロンの厚さを有する、ことを 特徴とする安全紙。 ２７．少なくとも２個の安全特性が配設されたプラスチック基層から成る物品が 少なくとも部分的に埋設され或いは装着された安全紙において、第一の安全特性 は軟質磁性金属の任意に繰り返すことができるパターンから構成された機械検出 可能で且つ任意に機械読取可能な安全特性であり、第二の安全特性は磁性及び／ 又は非磁性金属から形成された表示である、ことを特徴とする安全紙。 ２８．該物品は該物品はプランシェット又は小板である、請求項２７記載の安全 紙。 ２９．該プランシェット又は小板は略六辺形である、請求項２８記載の安全紙。 ３０．該物品は安全ストリップ又はスレッドである、請求項２７記載の安全紙。