JP4021570B2 - 真偽判定方法及び真偽判定装置 - Google Patents
真偽判定方法及び真偽判定装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4021570B2 JP4021570B2 JP26532298A JP26532298A JP4021570B2 JP 4021570 B2 JP4021570 B2 JP 4021570B2 JP 26532298 A JP26532298 A JP 26532298A JP 26532298 A JP26532298 A JP 26532298A JP 4021570 B2 JP4021570 B2 JP 4021570B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- authenticity
- curie temperature
- authenticity determination
- temperature
- article
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Inspection Of Paper Currency And Valuable Securities (AREA)
- Inks, Pencil-Leads, Or Crayons (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば健康保険証、身分証など一つ一つに固有の番号があるもの、また旅行代理店やチケットセンターなどが発行する新幹線指定券、回数券、コンサートチケットなどの特定用紙に印刷し、価値を有する券、また銀行券、証券、株券、各種商品券等の偽造防止を必要とする物品に用いる真偽判定用インク、それを用いた物品、その判定方法、及び判定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、ある一定の価値を有する金券、有価証券、カードなどに対する偽造は様々な観点から行われ、これに対する偽造防止策も様々な観点から施されてきた。とくに、紙葉類にある種の情報を磁気を帯びたインクで印刷し、磁気的に検出する方法は情報の記録(印刷)と消去(紙の裁断)が容易であり、良く取られている手段である。
【0003】
このような磁性インクを用いた真偽判定は、一般に、高速読み取りが可能であることから、磁気による検知が様々な分野で活用されている。しかしながら、従来の方法では、所定の位置に磁気情報が存在するか否かの判断で真偽判定がされているだけであり、また、使用される鉄酸化物が比較的容易に入手し得ることから、最近の印刷技術を活用した偽造技術による偽造事件が頻繁に起こっている。
【0004】
近年、例えば特開平8−101942号公報に、130℃よりも低いキュリー温度をもつ磁気顔料を含んだ磁性インクを用いた文書の真偽判定方法等が提案されている。この方法では、キュリー温度を130℃以下に設定した磁気顔料、例えばCrO2 を含んだインクで印刷した部分を、永久磁石などにより磁化させ、ある種の磁化パターンを形成させる。この後、キュリー温度以上まで加熱し、磁気パターンが破壊されたか否かを判定する。この判定は「3Mviewer」のような検視シートを用いる。しかしながら、この方法では、判定をするのに1回1回フィルムと文書を合わせること、また磁気パターンを毎回記録するという手間がかかり、高速での真偽判定は困難であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、これらの課題に鑑みなされたものであり、その第1の目的は、読取りの感度及び耐久性が良好で、信頼性、判定速度及び偽造防止効果が高い真偽判定用磁性インクを得ることにある。
【0006】
また、本発明の第2の目的は、読取りの感度及び耐久性が良好で、判定速度及び偽造防止効果が高い真偽判定物品を得ることにある。
さらに、本発明の第3の目的は、信頼性、判定速度及び偽造防止効果に優れた真偽判定を容易に行うことができる真偽判定方法を得ることにある。
さらにまた、本発明の第4の目的は、信頼性、判定速度及び偽造防止効果に優れた真偽判定を、容易に行うことができる真偽判定装置を得ることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、第1に、100 Oe以下の保磁力及び−50℃ないし150℃の第1のキュリー温度を有する磁性粉を含む真偽判定用インクを適用した真偽判定物品を用い、前記キュリー温度以上の温度条件、及び前記キュリー温度未満の温度条件で信号検出を行ない、この検出信号に基づき前記真偽判定物品の真偽を判定することを特徴とする真偽判定方法を提供する。
【0010】
本発明は、第2に、100 Oe以下の保磁力及び−50℃ないし150℃の第1のキュリー温度を有する第1の磁性粉と、該第1のキュリー温度とは異なる第2のキュリー温度を有する第2の磁性粉とを含む真偽判定用インクを適用した真偽判定物品を用い、該第1のキュリー温度以下の温度条件、該第1と第2のキュリー温度間の温度条件、及び第2のキュリー温度以上の温度条件にて各々信号検出を行ない、これらの検出信号に基づき上記真偽判定物品の真偽を判定することを特徴とする真偽判定方法を提供する。
【0011】
本発明は、第3に、100 Oe以下の保磁力及び−50℃ないし150℃の間のキュリー温度を有する磁性粉を含む真偽判定用インクを適用した真偽判定物品の真偽を判定する真偽判定装置において、
該真偽判定物品を搬送する搬送手段と、
該搬送手段により搬送された該真偽判定物品の少なくとも一部を加熱または冷却する手段と、
該キュリー温度以上の温度条件で該真偽判定物品からの信号を検出する第1の検出手段と、
該キュリー温度未満の温度条件で該真偽判定物品中らの信号を検出する第2の検出手段と、
該第1及び第2の検出手段による検出結果に基づいて該真偽判定物品の真偽を判定する判定手段とを具備することを特徴とする真偽判定装置を提供する。
【0012】
本発明は、第4に、100 Oe以下の保磁力及び−50℃ないし150℃の第1のキュリー温度を有する第1の磁性粉と、該第1のキュリー温度とは異なる第2のキュリー温度を有する第2の磁性粉とを含む真偽判定用インクを適用した真偽判定物品の真偽を判定する真偽判定装置において、
該真偽判定物品を搬送する搬送手段と、
該搬送手段により搬送された該真偽判定物品の少なくとも一部を加熱または冷却する手段と、
該第1のキュリー温度以下の温度条件で該真偽判定物品からの信号を検出する第1の検出手段と、
該第1のキュリー温度以上、該第2のキュリー温度以下の温度条件で該真偽判定物品からの信号を検出する第2の検出手段と、
該第2のキュリー温度以上の温度条件で該真偽判定物品からの信号を検出する第3の検出手段と、
該第1ないし第3の検出手段による検出結果に基づいて該真偽判定物品の真偽を判定する判定手段とを具備することを特徴とする真偽判定装置を提供する。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明者らは、上記課題の解決に対し鋭意研究を行った結果、キュリー温度が−50〜150℃でかつ保磁力が100Oe以下の磁性粉を用いたインクを用いると、簡便に、かつ高速で真偽判定が可能となることを見出だした。さらに、本発明者らは、キュリー温度が異なる2種以上の磁性粉を混合したインクを用いるか、あるいはキュリー温度の異なる2種のインクを個別に印刷することにより、さらに情報の種類が増え、高速、高信頼性であり、偽造防止効果の高い真偽判定が可能になることを見出だし、本発明の完成に至った。
【0014】
本発明の真偽判定用インクは、100 Oe以下の保磁力及び−50ないし150℃の第1のキュリー温度を有する第1の磁性粉を含有する。
また、本発明の真偽判定用物品は、上記真偽判定用インクを適用した物品からなる。
【0015】
さらに、本発明の真偽判定方法では、上記真偽判定用物品を用い、第1のキュリー温度以上の温度条件、及び第1のキュリー温度未満の温度条件で信号検出を行う。
【0016】
さらにまた、本発明の真偽判定装置は、上記真偽判定用物品の真偽を判定するための装置であって、少なくとも真偽判定用インクを適用した真偽判定用物品を搬送するための搬送手段、搬送手段上に設けられ、真偽判定用インクを加熱または冷却するための加熱または冷却手段、真偽判定用物品の信号の検出を行うための手段を具備する。
【0017】
ここで用いる磁性粉は保磁力とキュリー温度を満足するものであれば特に制限はないが、耐久性、耐環境性を考慮すると酸化物が好ましい。たとえば、ペロブスカイト型、ガーネット型、六方晶系、スピネル系などが挙げられるが、特にNiZnフェライトが好ましい。これはNiとZnの比を変えることにより、任意のキュリー温度に設定することが可能であり、用途、検出条件などに適したキュリー温度に設定できるため、自由度が大きい。
【0018】
本発明では、磁性粉の保磁力は100Oe以下と小さいため高感度である。保磁力の値は好ましくは10〜50Oeであり、さらに好ましくは10Oeである。磁性粉のキュリー温度は150℃以下であり、比較的容易な温度変化での検出出力に大きな変化がある。150℃以上になると被測定物の表面温度がばらつきが起きやすいため、精度の高い検出になり難く、一方−50℃以下では磁性粉の透磁率が低くなりすぎて検出出力が小さくなり、また温度依存性が大きく、出力がふらつく。磁性粉のキュリー温度は、好ましくは−20℃〜130℃であり、さらに好ましくは−10℃から120℃である。
【0019】
真偽判定方法は、本発明の真偽判定用インクを用いて例えば表面に印刷をした物品に対して、そのキュリー温度以上の温度条件及びキュリー温度以下の温度条件で各々磁性粉から得られる信号検知で行う。これにより、キュリー温度以下の温度条件では、ある種の信号パターンが得られ、キュリー温度以上ではこれが全く消去する。なお、使用される磁性粉は可逆性をもち、温度をもとに戻すと再び当初得られた信号パターンが得られる。
【0020】
なお、本発明の真偽判定装置においては、ヒーター用ランプなどの加熱手段、あるいは液体窒素のような冷却気体の吹き付けによる冷却手段などを設け、検出時に加熱あるいは冷却を行うことにより、所定のキュリー温度前後での出力の変化が容易である。また、2個の検出ヘッドの間に温度コントロールをするためのエリアを設置すれば、高速で連続的に真偽判定が出来る。
【0021】
また、好ましくは平均粒径1μm以下の磁性粉を用いた磁性インクを用いると、印刷時に紙の繊維の中に侵入していき、表面に存在する量が少なくなる。これによって、磁気検出による磁性粉の脱落が大幅に減少し、耐久性が大幅に改善される。磁性粉の粒径はより好ましくは0.8μm以下であり、さらに好ましくは0.5μm以下である。さらに、粒径を細かくすると、様々な顔料との組み合わせが容易となり、インクの色の調整が可能になる。
【0022】
0.8μm以下の粒径を有する磁性粉の製造方法としては、ガラス結晶化法が好ましい。これはガラス化元素例えばB2 O3 と磁性粉を所定の割合で混ぜ、溶融後高速回転するロール冷却体で急冷することによりアモルファス化した後、熱処理により結晶化させ、最後にガラス化元素を洗浄して分離する方法である。
【0023】
さらに、本発明によれば、キュリー温度の異なる2種以上の磁性粉を用いることができる。この場合、これら2種以上の磁性粉を混合したインクを適用して真偽判定用物品を作成することができる。あるいは個別に種々の磁性インクを作製し、個別に物品に適用することもできる。磁性粉は同一系、あるいは異なる系でも特に制限されることはない。また、この場合は少なくとも1種が−50〜150℃の範囲にあれば良く、150℃以上あるいは−50℃以下のキュリー温度を持つものが含まれていてもよい。また、2種以上の磁性粉の混合比を変える、あるいは磁性インクの磁性粉濃度を変えることなどによっても、さらに情報の多様化に対応できる。
【0024】
キュリー温度の異なる2種以上の磁性粉を用いる場合には、判定時に必要に応じて、検出手段、加熱または冷却装置を適宜設置することができる。例えばキュリー温度の異なる2種の磁性粉を用いるとき、真偽判定装置内に、3つの検出手段すなわち第1のキュリー温度以下の温度条件で真偽判定物品からの信号を検出する第1の検出手段と、第1のキュリー温度以上、第1のキュリー温度と異なる第2のキュリー温度以下の温度条件で真偽判定物品からの信号を検出する第2の検出手段と、第2のキュリー温度以上の温度条件で真偽判定物品からの信号を検出する第3の検出手段とを設けて、3種類の検出を行なうことができる。
以下、実施例を示し、本発明を具体的に説明する。
【0025】
【実施例】
図1に、本発明の真偽判定装置の一例の構成を表す該略図を示す。
この装置は、100 Oe以下の保磁力及び−50ないし150℃のキュリー温度を有する第1の磁性粉を含む真偽判定用インクを適用した真偽判定用物品の真偽を判定するための装置であって、図1に示すように、図示しない真偽判定用物品を搬送するための搬送手段10と、搬送手段10上に順次設けられた、真偽判定用物品の信号の検出を行うための第1のセンサー2と、搬送される真偽判定用物品を加熱するための加熱手段3と、加熱された真偽判定用物品の信号を検出するための第2のセンサー4とを有する。
【0026】
この装置では、100 Oe以下の保磁力及び−50ないし150℃のキュリー温度を有する磁性粉を適用した真偽判定用物品を搬送手段10上に設置し、矢印方向に搬送しながら、まず、第1のセンサー2により常温で信号の検出を行なう。その後、矢印方向に搬送しながら、加熱手段3により磁性粉のキュリー温度以上の所定温度まで真偽判定用物品を加熱する。加熱後さらに搬送しながら第2のセンサー4により再度信号の検出を行なう。2つの検出信号を比較することにより、物品の真偽を判定することができる。
【0027】
以下、上述の装置を用いた信号の検出例を示す。
実施例1及び比較例1
平均結晶粒径0.4μm、キュリー温度120℃のNi0.3 Zn0.7 Fe2 O4 磁性粉と樹脂及び分散剤を混合し、インク化した。基材として紙を用意し、得られた磁性インクを用いて紙上にバーコード印刷を行なった。なお、使用した磁性粉の保磁力は5Oeであった。
【0028】
得られた印刷物を図1と同様の構成を有する真偽判定装置に適用した。まず、得られた印刷物の信号を、室温で非接触読み取りヘッド2を用いて検出した。その後、ヒータランプ3で130℃以上にまで温めた直後に、同様の構成を有する非接触読み取りヘッド4を用いて再度検出した。その結果、室温では2mVp−pの信号が得られたが、後者ではまったく信号が得られなかった。これを1000回、短時間で繰り返し行っても検出信号に変化は現れなかった。
【0029】
比較例1として、CrO2 を磁気顔料として作製した磁性インクを用いて同様の評価をした。得られた出力は極めて小さく、相当増幅しないと検出不可能であった。また、1度キュリー温度以上まで温度を上げた後に「3M Viewer」で評価すると、確かに情報消去が確認できたが、書き込みの手間と消去の確認に手間取り高速での真偽判定は困難であることがわかった。
【0030】
上記したように、本発明の磁性インクおよびそれを用いた物品では真偽判定が容易でかつ迅速に行えることが明らかである。
実施例2及び比較例2
平均粒径50nm、キュリー温度40℃、保磁力2OeのNi0.2 Zn0.8 Fe2 O4 と、平均粒径70nm、キュリー温度90℃、保磁力0.5OeのNi0.75Zn0.25Fe2 O4 の磁性粉とを1:7とし、樹脂と分散剤を混合し、インク化した。得られた磁性インクを用いて実施例1と同様に紙にバーコード印刷を行なった。なお、磁性粉はガラス結晶化法で作製したものを用いた。得られた印刷物の信号を実施例1と同様にして検出した。
【0031】
その結果、室温では12mVp−p、60℃では、8mVp−pの信号が得られたが、加熱した条件ではまったく信号が得られなかった。また、これを1000回、短時間でくりかえし行っても検出信号に変化は現れなかった。
【0032】
比較例2として、粒径20μmのCrO2 を磁気顔料として作製した磁性インクを用いて同様の評価をした場合、出力は小さく0.1mVp−p程度であっが、1000回繰り返しても、出力は極めて小さく測定不可能になった。
【0033】
上記したように、本発明の磁性インクおよびそれを用いた物品では真偽判定が容易でかつ繰り返しに十分耐え得る高信頼性が得られる。
実施例3
平均粒径60μm、キュリー温度120℃のNi0.3 Zn0.7 Fe2 O4 と樹脂、及び分散剤を混合して得られた磁性インクAと、キュリー温度400℃以上、平均粒径80nm、保磁力10OeのNi0.7 Zn0.3 Fe2 O4 と同様の樹脂分散剤を混合した磁性インクとBを各々調製した。得られた磁性インクを用いて紙に各々印刷を行なった。なお、磁性粉はガラス結晶化法で作製したものを用いた。図2は、本発明の第3の例にかかる印刷物を上から見た図を示す。図示するように、この印刷物は、紙20上に高いキュリー温度を有する磁性インクBを用いて印刷された所定のパターン11と、低いキュリー温度を有する磁性インクAを用いて印刷された所定のパターン12,13とを有する。得られた印刷物の信号を常温で第1のセンサー2で検出した後、ヒータランプ3で磁性インクを約150℃に加熱し、第2のセンサー4で再度検出した。
【0034】
図3及び図4に、第1のセンサー2で得られた検出信号の波形及び第2のセンサー4で得られた検出信号の波形を各々示す。図中、11aは高いキュリー温度を有する磁性インクBを用いたパターン11、12aは低いキュリー温度を有する磁性インクAを用いたパターン12、及び13aは低いキュリー温度を有する磁性インクAを用いたパターン13のピークを各々示す。図示するように、第1のセンサー2で得られた低いキュリー温度を有する磁性インクAのピーク12a及び13aは、第2のセンサー4で得られた検出信号の波形からは消えた。
【0035】
上述の実施例で得られた検出信号の判定は、以下のようにして行なうことができる。
例えば図3及び図4に示す検出波形は、ハイパスフィルタにより直流成分を除去して、パルス波形状の信号波形を取り出し、一定電圧以上のパルスの数を加熱前と加熱後の信号について計数し、それぞれの計数を真偽判定用物品固有の所定の数、すなわち加熱前が3、加熱後が1であることを確認することにより、真偽の判定を行なうことができる。
【0036】
あるいは、ハイパスフィルタにより直流成分を除去して、パルス波形状の信号波形を取り出した後、整流して直流信号とし、この直流信号を積分して真偽判定用物品固有の所定の値と大小を比較し、すなわち加熱前が大きく、加熱後が小さいことを確認することにより、真偽の判定を行なうことができる。
【0037】
また、図5に、本発明に好ましく使用されるNi、Znフェライト系(Ni1-Zn Fe2 O4 系)磁性粉のキュリー温度とδとの関係を表すグラフ図を示す。この図から、同じNi、Znフェライト系磁性粉であっても、成分構成によりキュリー温度と透磁率が大きく変化することがわかる。本発明に使用される磁性粉は、所望の範囲のキュリー温度と保磁力を有するようその成分構成を調節して使用され得る。
【0038】
【発明の効果】
本発明によれば、適用される磁性粉の感度が良好であり、信頼性、及び偽造防止効果の高い真偽判定を、高速で容易に行なうことができる。
本発明の実用面でのメリットは大きく、工業的価値は極めて大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の真偽判定装置の一例の構成を表す該略図
【図2】 本発明の真偽判定物品の一例を表す概略図
【図3】 本発明の真偽判定装置による検出信号の一例を表すグラフ図
【図4】 本発明の真偽判定装置による検出信号の一例を表すグラフ図
【図5】 本発明に好ましく使用されるNi、Znフェライト系磁性粉の透磁率と温度との関係を表すグラフ図
【符号の説明】
2…第1のセンサー
3…加熱手段
4…第2のセンサー
10…搬送手段
11…キュリー温度の高いインクで印刷されたパターン
12,13…キュリー温度の低いインクで印刷されたパターン
20…紙
Claims (4)
- 100 Oe以下の保磁力及び−50℃ないし150℃の間のキュリー温度を有する磁性粉を含む真偽判定用インクを適用した真偽判定物品を用い、前記キュリー温度以上の温度条件、及び前記キュリー温度未満の温度条件で信号検出を行ない、この検出信号に基づき前記真偽判定物品の真偽を判定することを特徴とする真偽判定方法。
- 100 Oe以下の保磁力及び−50℃ないし150℃の第1のキュリー温度を有する第1の磁性粉と、該第1のキュリー温度とは異なる第2のキュリー温度を有する第2の磁性粉とを含む真偽判定用インクを適用した真偽判定物品を用い、該第1のキュリー温度以下の温度条件、該第1と第2のキュリー温度間の温度条件、及び第2のキュリー温度以上の温度条件にて各々信号検出を行ない、これらの検出信号に基づき上記真偽判定物品の真偽を判定することを特徴とする真偽判定方法。
- 100 Oe以下の保磁力及び−50℃ないし150℃の間のキュリー温度を有する磁性粉を含む真偽判定用インクを適用した真偽判定物品の真偽を判定する真偽判定装置において、
該真偽判定物品を搬送する搬送手段と、
該搬送手段により搬送された該真偽判定物品の少なくとも一部を加熱または冷却する手段と、
該キュリー温度以上の温度条件で該真偽判定物品からの信号を検出する第1の検出手段と、
該キュリー温度未満の温度条件で該真偽判定物品中らの信号を検出する第2の検出手段と、
該第1及び第2の検出手段による検出結果に基づいて該真偽判定物品の真偽を判定する判定手段とを具備することを特徴とする真偽判定装置。 - 100 Oe以下の保磁力及び−50℃ないし150℃の第1のキュリー温度を有する第1の磁性粉と、該第1のキュリー温度とは異なる第2のキュリー温度を有する第2の磁性粉とを含む真偽判定用インクを適用した真偽判定物品の真偽を判定する真偽判定装置において、
該真偽判定物品を搬送する搬送手段と、
該搬送手段により搬送された該真偽判定物品の少なくとも一部を加熱または冷却する手段と、
該第1のキュリー温度以下の温度条件で該真偽判定物品からの信号を検出する第1の検出手段と、
該第1のキュリー温度以上、該第2のキュリー温度以下の温度条件で該真偽判定物品からの信号を検出する第2の検出手段と、
該第2のキュリー温度以上の温度条件で該真偽判定物品からの信号を検出する第3の検出手段と、
該第1ないし第3の検出手段による検出結果に基づいて該真偽判定物品の真偽を判定する判定手段とを具備することを特徴とする真偽判定装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26532298A JP4021570B2 (ja) | 1998-09-18 | 1998-09-18 | 真偽判定方法及び真偽判定装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26532298A JP4021570B2 (ja) | 1998-09-18 | 1998-09-18 | 真偽判定方法及び真偽判定装置 |
Publications (3)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000095982A JP2000095982A (ja) | 2000-04-04 |
JP2000095982A5 JP2000095982A5 (ja) | 2005-10-27 |
JP4021570B2 true JP4021570B2 (ja) | 2007-12-12 |
Family
ID=17415590
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP26532298A Expired - Fee Related JP4021570B2 (ja) | 1998-09-18 | 1998-09-18 | 真偽判定方法及び真偽判定装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4021570B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4366916B2 (ja) | 2002-10-29 | 2009-11-18 | 富士ゼロックス株式会社 | 書類確認システム、書類確認方法、及び書類確認プログラム |
JP4684560B2 (ja) * | 2004-01-28 | 2011-05-18 | 大阪シーリング印刷株式会社 | 液晶ラベル |
KR101271075B1 (ko) * | 2010-12-07 | 2013-06-07 | 한국조폐공사 | 보안용 자성잉크 및 이를 이용한 진위식별방법 |
CN107807339B (zh) * | 2017-10-13 | 2021-02-19 | 陕西科技大学 | 针对基于磁性纤维的加密纸张图像采集装置及其使用方法 |
-
1998
- 1998-09-18 JP JP26532298A patent/JP4021570B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2000095982A (ja) | 2000-04-04 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
CN104021411B (zh) | 一种磁防伪标识及其识别系统 | |
US5545885A (en) | Method and apparatus for detecting and identifying coded magnetic patterns on genuine articles such as bank notes | |
EP0632398B1 (en) | Method and apparatus for checking whether or not objects are authentic | |
US6731111B2 (en) | Validity determination using magnetic ink having magnetic powders with different Curie temperatures | |
US5616911A (en) | Read-only magnetic security pattern | |
US5533759A (en) | Method of currency or document validation by use of a temperature sensitive magnetic pattern | |
JP4021570B2 (ja) | 真偽判定方法及び真偽判定装置 | |
JP3028380B2 (ja) | 磁気質検出方法およびこれを用いた磁気質検出装置 | |
JPH0678037B2 (ja) | 認証識別媒体の認証装置 | |
US6610425B2 (en) | Soft magnetic alloy fiber, manufacturing method for soft magnetic alloy fiber, and information recording article using soft magnetic alloy fiber | |
JP3799448B2 (ja) | 印刷物、その真偽判別方法及び真偽判別装置 | |
JP4249553B2 (ja) | 偽造防止用紙と偽造防止用感熱紙、スレッド素子 | |
JP3814692B2 (ja) | 印刷物、その真偽判別方法及び真偽判別装置 | |
JP3665119B2 (ja) | 磁気インク及び磁気インクを用いた磁気感熱転写材 | |
JP3022749B2 (ja) | 磁気記録媒体の製造方法 | |
JPH0822518A (ja) | 情報記録媒体及び真偽判定方法 | |
JPH11120404A (ja) | 識別装置 | |
JP2000099937A (ja) | 情報記録媒体 | |
JP2636542B2 (ja) | 磁気記録媒体およびその情報読み取り方法 | |
JPH08259861A (ja) | ランダム磁性インキ及びランダム磁性記録媒体 | |
JPH0822519A (ja) | 情報記録媒体及び真偽判定方法 | |
JPH07114624A (ja) | 磁気記録媒体及びその読み取り方法 | |
JPH09128508A (ja) | 磁気記録媒体および磁気記録再生方法 | |
JPH0899484A (ja) | カード及びその真偽判定方法 | |
JPH1069603A (ja) | 磁気カード及び磁気カード不正防止方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20050830 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20050830 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20070531 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20070612 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20070813 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20070925 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20070927 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101005 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101005 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111005 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111005 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121005 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131005 Year of fee payment: 6 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |