JP3665080B2 - 粉粒体移送装置 - Google Patents
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Description
【技術分野】
本発明は、ダム、建築構造物等のフレッシュコンクリートの搬送、打込み、モルタルの搬送、散布、又は埋め立てのための土砂の搬送、散布等に用いられる粉粒体移送装置に関する。
【0002】
【背景技術】
タワーマストとステージおよび2以上のブーム構成要素からなるブーム本体等によって構成されたフレッシュコンクリート等の移送装置が、例えば、国際公開された国際出願(WO96/16242)により公知である。
そこでこの公知のフレッシュコンクリート移送装置の概要について図17を用いて説明する。
【0003】
タワーマストTMの内部には、コンクリートプラント等から搬入されたフレッシュコンクリートF(生コン)をタワーマストTMの下から上部の昇降本体部ELに引き上げるための容器状の搬送具CVが設けられている。この容器状の搬送具CVはワイヤロープ170を介して昇降ウインチ171により引き上げられる。なお、昇降ウインチ171は昇降本体部ELを構成するステージ本体部172に固定されている。
ステージ本体部172には第1のブーム構成要素C′及び第2のブーム構成要素及C″からなるブーム本体部が支持されている。
【0004】
容器状の搬送具CVでタワーマストTMの上部に引き上げられたフレッシュコンクリートは、フレッシュコンクリート受け渡し手段173、173′を介して、ステージ本体部172に設けられた第1のブーム構成要素C′に配設されたフレッシュコンクリート搬送用コンベア(ベルトコンベアG′)上に送られる。
【0005】
この第1ブーム構成要素C′の先端には第2のブーム構成要素C″の基端が連接し、これら両ブーム構成要素C′、C″は1直線上に前後に連なる。第1のブーム構成要素C′はその両端にプーリ174、175を備えており、これらプーリ174、175間には第1のベルトコンベアG′が架け渡されてある。この第1のベルトコンベアG′は第1のブーム構成要素C′上に載置されたベルトコンベア駆動用モータ176によって駆動される。第2のブーム構成要素C″はその両端にプーリ177、178を備えており、これらプーリ177、178間には第2のベルトコンベアG″が架け渡されている。この第2のベルトコンベアG″は第2のブーム構成要素C″上に載置されたベルトコンベア駆動用モータ179によって駆動される。
【0006】
フレッシュコンクリート受け渡し手段173、173′を介して第1のベルトコンベアG′上に送られたフレッシュコンクリートFは、第1のベルトコンベアG′によってステージ本体部172から離れる方向に搬送されて第2のベルトコンベアG″上に送られる。第2のベルトコンベアG″上に送られたフレッシュコンクリートは、さらに第1のベルトコンベアG′から遠ざかる方向に搬送されて、第2のベルトコンベアG″の先端から地上に落下する。
【0007】
ステージ本体部172には上部昇降フレーム180が固定され、また、タワーマストTMのマストフレーム181には下部昇降フレーム182が固定されている。これら上部昇降フレーム180及び下部昇降フレーム182の間には油圧シリンダ183が介在して、下部昇降フレーム182に対して上部昇降フレーム180を、すなわち、タワーマストTMに対してステージ本体部172を、昇降可能にしている。
【0008】
第1のブーム構成要素C′はブーム旋回装置184によってステージ本体部172に対してほぼ水平面上を旋回可能である。また、第2のブーム構成要素C″は第1のブーム構成要素C′からの繰り出し量が調整可能であって、第1のベルトコンベアG′と第2のベルトコンベアG″とを合わせた全搬送長さを変更することができる。したがって、フレッシュコンクリートが第2のベルトコンベアG″の先端から落下するときの落下地点は、第1のブーム構成要素C′(及び第2のブーム構成要素C″)のステージ本体部72に対する旋回角度と、第2のブーム構成要素C″の第1のブーム構成要素C′からの繰り出し量とによって、決定される。
【0009】
ただし、第2のブーム構成要素C″の第1のブーム構成要素C′からの繰り出し量を少なくすれば、フレッシュコンクリートが落下する第2のベルトコンベアG″の先端位置はタワーマストTMに近づくけれども、第1のブーム構成要素C′の先端位置を越えてタワーマストTMに近づくことはない。したがって、第1のブーム構成要素C′及び第2のブーム構成要素C″の結合体をステージ本体部172に対してほぼ水平面上を旋回可能にするとともに、第1のブーム構成要素C′及び第2のブーム構成要素C″の結合体に実質的長さを変更可能にするというだけでは、フレッシュコンクリートをタワーマストTMの近辺に落下させることはできない。
【0010】
その問題を解決するために、第1のブーム構成要素C′上に該第1のブーム構成要素C′に対して移動可能にトリッパ装置Hを設けてある。このトリッパ装置Hによって、第1のブーム構成要素C′に設けられた第1ベルトコンベアG′で運ばれてきたフレッシュコンクリートを、その途中で側方に取り出し落下させることを可能にしている。なお、このトリッパ装置Hを第1のブーム構成要素C′の先端に位置させれば、第1ベルトコンベアG′で運ばれてきたフレッシュコンクリートは、側方に取り出されずに、第2のブーム構成要素C″に設けられた第2ベルトコンベアG"上に供給されることになる。したがって、フレッシュコンクリートのトリッパ装置Hから落下するときの落下地点は、第1のブーム構成要素C′のステージ本体部172に対する旋回角度と、第1のブーム構成要素C′上でのトリッパ装置Hの位置とによって、決定される。
【0011】
以上、図17に示した公知のフレッシュコンクリート移送装置では以下のような問題がある。
(1)第1のブーム構成要素C′と第2のブーム構成要素C″とが1直線上に前後に連なった状態でステージ本体部172に対して水平面上を旋回するので、タワーマストTMの回りには広い範囲にわたって障害物が存在しないことが要求される。
【0012】
(2)フレッシュコンクリートを地上にグザグ状に落下させるには、第1のブーム構成要素C′及び第2のブーム構成要素C″を取り付けたステージ本体部172自体を往復旋回しつつ、その落下位置である第2のブーム構成要素C″の先端或いは第1のブーム構成要素C′上のトリッパ装置Hを、ある方向に徐々に移動することで実現できる。しかし、第1のブーム構成要素C′、第2のブーム構成要素C″及びステージ本体部172を含む大きな重量の構造物を移動制御して特に細かい作業をさせるには、その慣性質量が大きいことから、応答性の点で問題が現れる。
【0013】
(3)また、第1のブーム構成要素C′の先端に第2のブーム構成要素C″を一直線に連接する構造では第2のブーム構成要素C″の構造は軽量化して設計する必要がある。そのため、第2のブーム構成要素C″は剛性、または、第1のブーム構成要素C′との連設部の剛性に問題が生じ易くなる。
【0014】
このような問題を解消するため、先端寄りのブーム(第2のブーム構成要素C″)に懸吊綱の一端を固定し、そしてその懸吊綱の他端をタワーマストTMの上部に固定することによって、その先端寄りのブームをタワーマストTMから支承する等の手段を講じることがある。しかし、前述した通り、ブーム構成要素が伸縮する構成であるため、懸吊綱の長さが定まらず、ブームの伸縮に応じて懸吊綱の長さを変化させる構成を採用するか、または、懸吊綱の取り付け自体を諦める以外にない。当然、前者の構成を適用すればウインチ等の装備が必要となって構造が複雑化し、また、懸吊綱の取り付けを断念すれば剛性上の問題が解消されない。
【0015】
(4)また、このような構造的な問題に制限されて、ブーム構成要素の連設数にも限界が生じ、連接できるブーム構成要素の数は、図17に示すように、事実上、2つ(第1のブーム構成要素C′及び第2のブーム構成要素C″)に限定されている。さらに、連接されたブームの最小短縮時の長さもそれほど短くはならず、移送装置を狭小なスペースに配備したような場合には、その機動性が大幅に制限されてしまう。
【0016】
(5)さらに、大地に建設されたタワーマストに連接されたブーム本体を支持する構造であると、フレッシュコンクリートなどの散布、打ち込み領域がタワーマスト周辺に限定されるという欠点がある。
【0017】
【発明の開示】
本発明の目的は、前記従来技術の欠点を解消し、トリッパ装置を設けなくてもタワーマスト等のブーム本体支持部の周辺に粉粒体の散布作業を行うことができ、また、散布作業の目標位置とタワーマスト等のブーム本体支持部との間にある程度の障害物があってもタワーマスト等のブーム本体支持部の設置場所を移動せずに粉粒体の散布作業を行うことが可能であって、しかも、様々な方向のウィーヴィング動作を円滑に行うことができ、先端寄りのブーム構成要素の剛性、および、その連設部の剛性を十分に保持することができ、ブーム本体の最小短縮時の長さも従来装置に比べて短く設計することが可能な粉粒体移送装置を提供することにある。
さらには、ブーム本体支持部を車両や船舶等の走行体に取り付け、粉粒体散布領域を自由に選択できるようにする。
【0018】
上記目的を達成するため、本発明による粉粒体移送装置は、それぞれ粉粒体を移送する移送手段を有するブーム構成要素が2以上連設して構成されたブーム本体と、該ブーム本体を保持するステージを旋回可能に装備するブーム本体支持部と、前記ステージをブーム本体支持部に対して旋回させるステージ旋回手段と、前記ステージ上に設けられステージに直近するブーム構成要素の前記移送手段に粉粒体の受け渡しを行う粉粒体受け渡し手段とを備えた粉粒体移送装置にであって、さらに、ブーム本体を構成する、互いに連接された2つのブーム構成要素の間には、ステージ寄りのブーム構成要素の先端部に次のブーム構成要素の基部を連設するための枢着部が設けられ、また、ステージ寄りのブーム構成要素に対し次のブーム構成要素を旋回させるためのブーム旋回手段と、ステージ寄りのブーム構成要素の移送手段から次のブーム構成要素の移動手段に粉粒体の受け渡しを行う接続部間粉粒体受け渡し手段と、前記ステージ旋回手段及び各ブーム旋回手段に設けられ、それぞれ旋回させるステージ及びブームの回転位置・速度を検出する検出器と、前記各検出器で検出される位置・速度によって、前記ブーム本体先端の位置、速度をフィードバック制御する制御装置とを備え、該制御装置は、前記ブーム本体先端をある決められた方向に正逆直線状に移動させる第1の直線 移動入力手段と、前記方向と直交する方向に正逆直線状に移動させる第2の直線移動入力手段と、第1、第2の直線移動入力手段から入力があると、入力のあった直線 移動入力手段に対応する方向にかつ入力のあった向きに直線状に前記ブーム本体先端が移動するように前記ステージ旋回手段及び各ブーム旋回手段を駆動制御する手段を備える。
【0019】
また、前記制御装置に、前記ブーム本体先端の移動経路 が教示された作業プログラムを記憶する記憶手段と、該 記憶した作業プログラムに基づいて、前記ステージ旋回 手段及び各ブーム旋回手段を駆動し、ブーム本体先端を 作業プログラムの移動経路に沿って移動させるプログラ ムで駆動する手段を備えて、ブーム本体先端を教示され た作業プログラムによる移動経路に沿って移動させて粉 粒体を散布できるようにした。
【0020】
また、前記制御装置に、前記ブーム本体先端の設定移動 パターンを記憶する記憶手段と、粉粒体散布領域を設定 する設定手段とを備え、設定された領域を設定移動パタ ーンで、前記ブーム本体先端を移動させて粉粒体を自動 散布するようにした。
【0021】
本発明の粉粒体移送装置及び該粉粒体移送装置を用いた粉粒体散布方法は、ステージの定地旋回動作と各ブーム構成要素の旋回動作との組み合わせによってブーム本体支持部(タワーマスト、走行体)の周辺領域にも死角なく粉粒体の散布作業を行うことができるので、ブーム構成要素上にトリッパ装置を設ける必要がない。従って、粉粒体移送装置の構造が簡略化されて全体的な製造コストが軽減され、また、重量の軽減に伴って、ブーム本体の剛性や強度が相対的に向上する。
【0022】
また、粉粒体の散布目標位置を変えずにステージの旋回角度や各ブーム構成要素の旋回角度を調整することができるので、タワーマスト等のブーム本体支持部と散布目標位置との間に多少の障害物があるような場合でも、タワーマスト等のブーム本体支持部の設置場所を移動する等の大掛かりな段取り変更を行わずに粉粒体の散布作業を実施することができる。
【0023】
更に、最先端に位置するブーム構成要素のみを小刻みに揺動させてウィーヴィングによる面打ち作業を実施することができるので、一直線上に連設したブーム本体を連続的に伸縮したりステージを小刻みに往復旋回させたりしてウィーヴィング動作を行うようにしていた従来装置に比べ、高速かつ円滑な面打ち作業を行うことができる。教示したパターンに基づいて設定粉粒体散布領域を自動的に散布することができるので、面打ち作業を簡単に実施することができるようになる。また、粉粒体散布経路を教示してその教示経路に従って自動的に粉粒体を散布することもできる。
【0024】
また、ブーム構成要素の実質的な長さに変化が生じないので、懸吊綱やマストといった極めて簡単な構成によって各ブーム構成要素やその枢着部の強度を確保することができ、ブーム本体の全体的な剛性が向上する。また、重量増加や構成の複雑化を伴わずに剛性を確保することができるため、最終的に必要とされるブーム本体の剛性が従来と同じであれば、ブーム本体をより多くのブーム構成要素に分割して構成することが可能であり、ブーム本体の最小短縮時の長さも従来装置に比べて短く設計することが可能となる。
【0025】
【発明を実施するための最良の形態】
(第1の実施形態による粉粒体移送装置)
本発明の第1の実施形態による粉粒体移送装置を図1A(平面図)及び図1B(側面図)を用いて説明する。
粉粒体移送装置1は、概略において、タワーマスト2(ブーム本体支持部を構成する)とステージ3とブーム本体4とから構成される。タワーマスト2は角柱状の鉄骨フレーム構造によって形成され、その内部には、コンクリートプラント等から搬入されたフレッシュコンクリート、或いは、モルタル、土砂など(以下、これらの被搬送物質を「粉粒体」と総称する)をステージ3に引き上げるための粉粒体移送手段、即ち、バケットエレベータが設けられている。
【0026】
バケットエレベータを構成する搬送バケット5、6は、ワイヤ7、8を介してウインチ9、10により上下に駆動され、タワーマスト2の基部とステージ3との間を往復移動し、タワーマスト2の基部でコンクリートプラントのカート(図示せず)から渡された粉粒体をステージ3の高さまで持ち上げる。
【0027】
ステージ3に移動した搬送バケット5、6は粉粒体をシュート11、12に排出し、この粉粒体が、粉粒体受け渡し手段となるホッパ付スクリューフィーダ13および圧送路14を介して、ステージ3に直近する第1のブーム構成要素15の粉粒体移送手段、即ち、ベルトコンベア16(図2B)に送られる。
【0028】
なお、17はカウンターウェイト、18は第1のブーム構成要素15の剛性を保持するためのトラス構造である。ステージベース19上に取り付けられたステージ3は、タワーマスト2に固定されたサポータ21に止着された複数の油圧シリンダ20の伸縮動作によって上下方向の位置を微調整できるようになっている。また、符号100はこの粉粒体移送装置を制御する制御装置である。
【0029】
以上説明した構成に関しては、従来の粉粒体移送装置(例えば、先述の特開平8−209937号公報に開示されたフレッシュコンクリートの移送装置)と同様である。
【0030】
次に、ステージ3の旋回機構について図3乃至図7を参照して説明する。
図3はタワーマスト2、ステージ3、ステージベース19の係合関係をステージ3の上面側から見て概略的に示す平面図(一部透視)である。また、図4はタワーマスト2、ステージ3、ステージベース19の係合関係をタワーマスト2のセンターで割ってその概略を示す断面図である。
【0031】
ステージベース19は、その中央部に、角柱状のタワーマスト2を自由挿通させ得る程度の形状、大きさをもった矩形穴が穿設されていて、ステージベース19がタワーマスト2に対して上下方向移動可能かつ回転不能に取り付けられている。しかも、ステージベース19は、サポータ21の上に複数併設された油圧シリンダ20を介して、サポータ21によって支えられている(図1B参照)。
【0032】
ステージベース19の外形は全体として円板状に形成され、その外周部には、図4に示すように大径部22と小径部23とが設けられる。大径部22の外周には半径方向外方に開口したチャンネル状の周溝が形成されている。この周溝を上下方向に所定のピッチで同心円上に多数のピン24を打ち込むことにより、大径部22の外側に外周歯車を形成している(図3参照)。
【0033】
また、ステージベース19の上面には円周軌道を描くレール25が多数のクリップ26を介して固着されている(図3参照)。このレール25はステージベース19上に旋回可能に載置されたステージ3の荷重を支える。
また、ステージ3の中央部にはタワーマスト2の平断面の対角線よりも僅かに大きな直径を有する貫通孔27が穿設され(図3参照)、タワーマスト2およびステージベース19に対して定地旋回可能な状態で、ステージ3がステージベース19上に載置される。
【0034】
つまり、図3に示されるように、ステージ3の下面には、ステージベース19上のレール25の円周軌道に沿って4つのキャスタ28が円周上を90゜ピッチで等間隔に配備され、これら4つのキャスタ28を介し、ステージ3がレール25上に載置される。
【0035】
図3の矢視Cを示す図6を参照し、ステージ3に固着されたキャスタ28とステージベース19上に固着されたレール25との係合関係を説明する。
図6に示すように、キャスタ28は2つのローラ29と、これを回転自在に保持したローラ受け部材30、および、ローラ受け部材30をステージ3の下面に固着するためのステー31によって構成される。ローラ受け部材30は、レール25に対する2つのローラ29の接地性を確保する必要上、ピン32を介し、ステー31に対して或る程度揺動可能な状態で取り付けられている。また、2つのローラ29は、レール25との間に生じる不必要な摩擦を避けるため、図3に示すように、その回転軸の中心線がレール25の軌道の法線と一致するようにしてローラ受け部材30に回転自在に取り付けられている。ステー31は溶接等の手段によってステージ3の下面に固着される。
【0036】
以上の構成により、ステージ3はキャスタ28およびレール25を介してステージベース19上に定地旋回可能に載置されるが、更に、キャスタ28がレール25から内外に脱輪するのを防止する必要がある。
そこで、この実施形態においては、図3に示すように、ステージ3の下面に、ステージベース19の小径部23と外接する4つの軌道規制ローラ33を円周上を90゜のピッチで等間隔で回転自在に配備し、ステージベース19に対するステージ3の水平方向の位置ずれ、要するに、レール25に対するキャスタ28の脱輪を防止するようにしている。
【0037】
図3の矢視Dを示す図7を参照し、ステージ3の下面に対する軌道規制ローラ33の取り付け状態、および、軌道規制ローラ33と小径部23との係合関係を説明する。
図7に示すように、ステージ3の下面からは、角柱状のステー34が下方に延びる。ステー34の下端部近傍からステージベース19の小径部23に向けて第2ステー35が水平方向に延出する。その第2ステー35の先端に、前述の軌道規制ローラ33が回転自在に軸支される。軌道規制ローラ33はステージベース19の小径部23と摺接している。図3に示すように、4つの軌道規制ローラ33は対向する2個が1組になってステージベース19の小径部23を直径方向外側から挟み込むようなかたちで配備されているので、ステージベース19に対するステージ3の水平方向位置は完全に規制され、ステージ3が定地旋回してもそのキャスタ28がステージベース19上のレール25から外れることはない。
【0038】
ステージ3およびステージ3上に配備された様々な部材は、カウンターウェイト17により、全体の重心がステージ3の中央に位置するように設計されているので、基本的には、ステージベース19上にステージ3を定地旋回自在に載置して水平方向の位置ずれを防止するだけでステージ3のバランスと安全性は確保される。ただし、自然災害等による異常な振動等に対処するため、この実施形態においては、更に、図7に示すように、前述のステー34の下端に略L字型の第3ステー36を固着し、キャスタ28のローラ29と第3ステー36の先端部上面との間でステージベース19を挟み込むようにしてステージ3のふらつきを防止するようにしている。ステージベース19の下面と第3ステー36の先端部上面との間には或る程度の間隙があり、ステージ3の通常の定地旋回動作で第3ステー36の先端部がステージベース19の下面に接触することはない。
【0039】
タワーマスト2およびステージベース19に対してステージ3を定地旋回させるための手段は、図3に示すように、ステージ3上に固設されたサーボモータ37および減速機38と、減速機38の出力軸39の先端に固着されたピニオン40等によって構成される。
【0040】
サーボモータ37の出力軸には、該サーボモータ37の回転速度及び回転位置を検出することによって、該サーボモータ3によって駆動されるステージ3の旋回位置を検出するためのパルスコーダ等の検出器が取り付けられている(図示省略)。なお、この検出器は減速機の出力軸39に取り付けてもよい。
【0041】
図3の矢視Bに相当する部分の主要部を図5に示す。図5に示すように、減速機38の出力軸39はステージ3の裏面に突出する。その出力軸39の先端部に固着されたピニオン40は、ステージベース19の大径部22に打ち込まれたピン24(つまり、ステージベース19の大径部22に形成された外周歯車のモジュール)と噛合する。
【0042】
従って、サーボモータ37を駆動して減速機38および出力軸39を介してピニオン40を回転させることにより、タワーマスト2およびステージベース19の周りにステージ3を旋回させることができる。
次に、ステージ3に取り付けられたブーム本体4の構成について図1A、図1B及び図3を用いて説明する。
【0043】
図1Aおよび図1Bに示す通り、本実施形態のブーム本体4は、ステージ3に直近する第1のブーム構成要素15と、第1のブーム構成要素15の先端に連設された第2のブーム構成要素41、および、第2のブーム構成要素41の先端に連設された第3のブーム構成要素42とからなる3段式のブームである。
【0044】
図1Bおよび図3に示す通り、ステージ3に直近する第1のブーム構成要素15は、ピン43を介してステージ3の一側に取り付けられ、ステージ3上に立設された前述のトラス構造18により斜め上方から支承されて、その剛性を確保されている。
【0045】
「ステージ寄りのブーム構成要素」と該ブーム構成要素に連設される「次のブーム構成要素」との間の枢着部の構成、および、ブーム構成要素毎に独立して設けられた粉粒体移送手段を構成するベルトコンベアの構成の詳細について、ステージ寄りの第1のブーム構成要素15と次の第2のブーム構成要素41の関係を例に取って以下に説明する。
【0046】
なお、第2のブーム構成要素41と第3のブーム構成要素42との関係においては、第2のブーム構成要素41がステージ寄りのブーム構成要素、また、第3のブーム構成要素42が次の反ステージ寄りのブーム構成要素(同時に最先端に位置するブーム構成要素)であって、第2のブーム構成要素41と第3のブーム構成要素42との間の枢着部の構成および各々のブーム構成要素のベルトコンベアの構成は、第1のブーム構成要素15と第2のブーム構成要素41の場合と同等である。
【0047】
図2A及び図2Bは、第1のブーム構成要素15と第2のブーム構成要素41との枢着状態、および、第1及び第2のブーム構成要素15、41の粉粒体移送手段を構成するベルトコンベア16、44の構造を示す透視図である。なお、図2Aではこれらの要素を側面から捉えた状態を、また、図2Bでは正面側から見た状態を示している。
【0048】
図2Aに示すように、ステージ寄りのブーム構成要素である第1のブーム構成要素15の先端部下面には外歯式ターンテーブル軸受45の内輪46がステー47を介して固着され、また、次の第2のブーム構成要素41の基部上面には前記外歯式ターンテーブル軸受45の外輪48がステー49を介して固着されている。
【0049】
外歯式ターンテーブル軸受45は、一般に知られるように、内輪46と外輪48と、さらに、内輪46と外輪48との間に介装されたローラ50とから成る。内輪46と外輪48とが相互に回転自在、かつ、スラスト方向の移動が不能なように構成されている。環状体からなる内輪46には孔51が形成され、また、外輪48の外周部には全周に渡って外歯式歯車のモジュール52が形成されている。つまり、ステージ寄りブーム構成要素(第1のブーム構成要素15)に連接される次のブーム構成要素である第2のブーム構成要素41は、ステージ寄りの第1のブーム構成要素15に対し外歯式ターンテーブル軸受45を介して回転自在に取り付けられており、この外歯式ターンテーブル軸受45が第1のブーム構成要素15と第2のブーム構成要素41との間の枢着部を構成する。
【0050】
また、ステージ寄りの第1のブーム構成要素15に対して次の第2のブーム構成要素41を旋回させるための旋回機構は、外歯式ターンテーブル軸受45の外輪48の外周部に形成されたモジュール52と、第1のブーム構成要素15の先端に固設された位置、速度の制御が可能なモータ(例えばサーボモータ)53、および、モータ53のモータ軸の先端に固着されてモジュール52と噛合するピニオン54とによって構成される。
【0051】
要するに、モータ53を駆動してピニオン54を回転させて、外歯式ターンテーブル軸受45の内輪4の周りに外輪48を回転させることにより、この外輪48に固着した第2のブーム構成要素41を第1のブーム構成要素15に対して旋回させる。
【0052】
なお、モータ53のモータ軸には、該モータ53の回転速度及び回転位置を検出するパルスコーダ等の検出器(図示せず)が取り付けられており、この検出器によって、第1のブーム構成要素15に対する第2のブーム構成要素41の旋回速度、旋回位置を検出できるようにしている。
【0053】
更に、第1のブーム構成要素15の先端部に固設されたホッパ55は、外歯式ターンテーブル軸受45の内輪46の中央部に設けた貫通孔51を通過して下方にまで延出し、第1のブーム構成要素15と第2のブーム構成要素41との間の接続部間粉粒体受け渡し手段を構成する。
【0054】
第1のブーム構成要素15側のベルトコンベア16は、第1のブーム構成要素15上に固設されたモータ56によりチェーン57を介して駆動され、ステージ3側の圧送路14(図1B参照)から排出された粉粒体を受けて水平方向に搬送し、接続部間粉粒体受け渡し手段を構成するホッパ55に排出する。また、ホッパ55を通って落下した粉粒体は第2のブーム構成要素41側のベルトコンベア44に受け止められ、ベルトコンベア16の場合と同様にして搬送される。
【0055】
なお、ベルトコンベア16、44の上面側を支えるローラ58は、図2Bに示すようにベルトコンベア16、44の幅方向に3分割して構成され、粉粒体の荷重でベルトコンベア16、44を下に凸の状態に撓ませて粉粒体の落ちこぼれを防止するようになっている。ベルトコンベア16、44の軌道を規制するローラ59は図2Bに示す通り、単純な円柱体である。
【0056】
既に述べた通り、第2のブーム構成要素41と第3のブーム構成要素42との間の枢着部の構成および各々のベルトコンベア等の構成については、第1のブーム構成要素15と第2のブーム構成要素41の場合と同様であるので、ここではその詳細な説明は省略し、第2のブーム構成要素41と第3のブーム構成要素42との間の枢着部を構成する外歯式ターンテーブル軸受60、第2のブーム構成要素41と第3のブーム構成要素42との間の接続部間粉粒体受け渡し手段を構成するホッパ65、第2のブーム構成要素41に対して第3のブーム構成要素42を旋回させるための位置、速度が制御可能なモータ(位置、速度検出器を備えるサーボモータ)61、第2のブーム構成要素41のベルトコンベア44を駆動するモータ62、第3のブーム構成要素42の粉粒体移送手段となるベルトコンベア63およびその駆動源となるモータ64と、第3のブーム構成要素42の先端から粉粒体を落下させるためのホッパ66の概略の配備位置を図1Bに於いて符号で示すにとどめる。
【0057】
なお、第3のブーム構成要素42は最先端に位置するブーム構成要素であって、その先に揺動対象となる他のブーム構成要素は存在しない。従って、第3のブーム構成要素42に揺動用のモータが設けられることはない。
【0058】
さらに、ステージ寄りの第1のブーム構成要素15の先端部上面に、マスト69が、第1のブーム構成要素15と第2のブーム構成要素41との枢着部を構成する外歯式ターンテーブル軸受45の中心軸と同軸に立設されている。このマスト69にワイヤやチェーン等の懸吊綱67、68の一端が止着される。懸吊綱67、68の他端は第2のブーム構成要素41の先端部および中央部に止着される。こうして、第1のブーム構成要素15と第2のブーム構成要素41との関係において、第2のブーム構成要素41は懸吊綱67、68でもって斜め上方から支承されてその剛性が確保され、同時に、外歯式ターンテーブル軸受45の回転部に過剰な曲げモーメントが生じるのが防止される。
ただし、第2のブーム構成要素41の長さが短い場合や剛性が十分ある場合には、必ずしも懸吊綱67、68を設ける必要はない。
【0059】
従来の装置では、先述のように、ステージ寄りのブーム構成要素に対して該ブーム構成要素に連設される次のブーム構成要素を伸縮させてブーム本体の全長を変えているが、本発明による装置では、ステージ寄りの第1のブーム構成要素15に対して次の第2のブーム構成要素41を旋回させることでブーム本体4の全長を変更するので、ブーム本体4の全長を変えるべく第1のブーム構成要素15に対して第2のブーム構成要素41を旋回した場合でも、マスト69の先端から第2のブーム構成要素41の先端部までの距離やマスト69の先端から第2のブーム構成要素41の中央部までの距離に変化が生じることはない。そのため、第1のブーム構成要素15に対して第2のブーム構成要素41を旋回する際に懸吊綱67、68の長さを調整する必要はない。
【0060】
従って、懸吊綱67、68の長さを調整するウインチ等を配備する必要もなく簡単に懸吊綱67、68を張設することができ、次の第2のブーム構成要素41の剛性や、枢着部を構成する外歯式ターンテーブル軸受45の強度も保証される。
【0061】
この実施形態においては、最先端に位置する第3のブーム構成要素42のスパンが短いため、第2のブーム構成要素41の先端にマストを設けて第3のブーム構成要素42を支承する必要はないが、第3のブーム構成要素42のスパンが長いような場合は、前記と同様の構成を適用して第2のブーム構成要素41の先端にマストを配備し、このマストに懸吊綱を止着して第3のブーム構成要素42を支承するようにしてもよい。
【0062】
また、この実施形態に置いては、最先端に位置する第3のブーム構成要素42のスパンが短く、質量が小さいから、該第3のブーム構成要素42を正逆に連続的に旋回揺動させるウィーヴィングを行い面打ち作業を行う場合に適している。
次に、この第1の本実施形態の粉粒体移送装置1による粉粒体散布作業の概要について説明する。
【0063】
まず、粉粒体を散布するホッパ66の位置調整のうち、タワーマスト2を基準とする座標系の原点からホッパ66までの距離rの調整は、第1のブーム構成要素15に対する第2のブーム構成要素41の旋回角度の調整と、第2のブーム構成要素41に対する第3のブーム構成要素42の旋回角度の調整とによって行う。
【0064】
図1Bに示す通り、第1、第2及び第3のブーム構成要素15、41、42の実質的な長さをL1、L2、L3としたとき、例えば、L1=60m、L2=40m、L3=12mにして、第2のブーム構成要素41に対する第3のブーム構成要素42の旋回角度を図1Aのように0゜の状態に保持したまま(すなわち、第2のブーム構成要素41と第3のブーム構成要素42とをほぼ一直線上に並べてその全長をL2+L3=52mとして)これらブーム構成要素41、42を第1のブーム構成要素15に対して約±180゜旋回させると、その第3のブーム構成要素42の先端のホッパ66(粉粒体散布位置)は、タワーマスト2の基部に近づくので、タワーマスト2の基部に粉粒体を散布することができる。
【0065】
つまり、タワーマスト2の軸心からホッパ66までの直線距離rは、第1のブーム構成要素15に対する第2のブーム構成要素41の旋回角度の調整と第2のブーム構成要素41に対する第3のブーム構成要素42の旋回角度の調整とによって[L1−(L2+L3)]<r≦[L1+L2+L3]の範囲で任意に調整が可能である。
【0066】
したがって、本実施形態によれば、タワーマスト2の基部に粉粒体を散布することも(r≒L1−(L2+L3))、また、タワーマスト2から離れた位置にも(r≒L1+L2+L3)、あるいはその間の任意の位置にも散布できる。そのため、ステージ寄りのブーム構成要素に対して該ブーム要素に連設される次のブーム構成要素を伸縮させてブーム本体の全長を調整する従来の装置で必要とされていた、ステージに直近する第1のブーム構成要素のベルトコンベア上から直に粉粒体を取り出して散布するためのトリッパ装置は、不要となる。
【0067】
タワーマスト2から散布目標位置までの距離が比較的近い場合、つまり、タワーマスト2の軸心からホッパ66までの直線距離rが前述の〔L1+L2+L3〕に比べて比較的短いときは、そのホッパ66の位置は、(1)ステージ3の旋回角度θと、(2)第1のブーム構成要素15に対する第2のブーム構成要素41の成す角度θ′と、さらに(3)第2のブーム構成要素41に対する第3のブーム構成要素42の成す角度θ″との組み合わせによって決定される。
【0068】
この距離rを決める角度θ、θ′及びθ″の組み合わせは1通りでなく多数考えられるので、もし、特定の角度θ、θ′及びθ″の組み合わせによる第1、第2及び第3のブーム構成要素15、41、42の姿勢では障害物にぶつかるようなときは、その障害物にぶつからないような別の角度θ、θ′及びθ″の組み合わせを選択して、目標とする位置rに粉粒体を落下させることができる。
【0069】
この第1の実施形態のブーム本体4では3つのブーム構成要素から成り立つが、懸吊綱とこれを止着するマストとから成る単純な構成でブーム構成要素および枢着部の剛性を確保することができるので、必要とあれば、ブーム本体4を4つのブーム構成要素から構成することも可能である。
【0070】
しかし、ブーム本体4の先端から(すなわち、最先端のブーム構成要素の先端にあるホッパから)粉粒体を任意の位置に散布できるようにするためには、ブーム構成要素を旋回させる枢着部を最低限2個設けて、2自由度を有するブーム本体を構成すればよい。
【0071】
すなわち、図1A、1Bに示す第1実施形態において、第3のブーム構成要素42を省略し、第1のブーム構成要素15及び第2のブーム構成要素41のみでブーム本体4を構成して、第2のブーム構成要素41の先端部から粉粒体を放出するようにしても、目標とする任意の位置に粉粒体を落下させることができる。この場合、このブーム本体4を支持するステージ3の旋回角度θと第1のブーム構成要素15に対する第2のブーム構成要素41の成す角度θ′とを制御することによって、ブーム本体4が移動可能な平面領域内で、そのブーム本体4の先端(したがって、第2のブーム構成要素41の先端)は任意の位置に位置決めされる。
(第2の実施形態による粉粒体移送装置)
そこで、2自由度を有するブーム本体で構成され、ブーム本体支持部を車両に取り付けた本発明の第2の実施形態について、以下に説明する。
【0072】
図8はこの第2の実施形態の側面図、図9は同平面図である。この第2の実施形態では、ブーム本体支持部72が両側にカタピラーを有する無限軌道車71に設けられている。ブーム本体支持体72に対してステージ73が、上述した第1の実施形態と同様に旋回自在に設けられ、サーボモータ74によって該ステージ73はブーム本体支持体72に対して旋回する。サーボモータ74の回転軸には該モータ74の回転速度及び回転位置を検出するパルスコーダ等の検出器(図示せず)が設けられている。このステージ73の旋回機構は第1の実施形態と同一であるから、詳細な説明は省略する。
【0073】
ステージ73上には一対のブーム本体取り付け部材75が固着され、その一対のブーム本体取り付け部材75に軸がステージ73の上面と平行に架けられている。その軸に、ブーム本体76の第1のブーム構成要素83の基部が回動自在に取り付けられている。
【0074】
第1のブーム構成要素76は、図8に示すように、先端部がそれ以外の部分に対して略20度屈曲している。この第1のブーム構成要素83の先端部には、ペンダントロープ77の一端が取り付けられ、そのペンダントロープ77の他端には動滑車が取り付けられている。この動滑車とステージ73に立設されたフレーム79の先端に設けられた定滑車との間には、起伏ロープ78が架けられている。該起伏ロープ78は、ブーム起伏ウインチ80によって、巻上げ、巻下げられ、第1のブーム構成要素83の傾斜角を調整できるようになっている。
なお、ステージ73上の反ブーム本体76側には、カウンタウエート82が固定され、また、該粉粒体移送装置を制御する制御装置100が載置されている。
【0075】
第1のブーム構成要素83には、第1の実施形態と同様にベルトコンベア85が第1のブーム構成要素83の略全長に渡って設けられ、第1のブーム構成要素83のステージへの枢着部近傍には、ベルトコンベア85に粉粒体を受け渡すホッパ84が設けられている。第1のブーム構成要素83の先端部には、ベルトコンベア85を駆動するモータ86が設けられると共に、最先端部には粉粒体を第2のブーム構成要素90のベルトコンベアに受け渡す粉粒体受け渡し手段としてのホッパが設けられている。
【0076】
また、第1のブーム構成要素83と第2のブーム構成要素90間には第1の実施形態と同様の図2に示すような枢着部及び第2のブーム構成要素を旋回させる旋回機構89が設けられている。符号88はこの旋回機構89を駆動するサーボモータであり、該サーボモータ88のモータ軸には、回転速度、回転位置を検出するパルスコーダ等の検出器(図示せず)が取り付けられている。なお、この旋回機構89等は図2に示す例とほぼ同一であるのでその詳細な説明は省略する。
【0077】
第2のブーム構成要素90には、第1のブーム構成要素83のベルトコンベア85から受け渡された粉粒体を該ブーム構成要素90の先端に向けて搬送するベルトコンベア91が設けられている。このベルトコンベア91は第2のブーム構成要素90の先端部に取り付けられたモータ92によって駆動される。さらに、第2のブーム構成要素90の先端には、ベルトコンベア91によって搬送されてきた粉粒体を地上に向けて投出するホッパ93が設けられている。
【0078】
この第2の実施形態では、ブーム本体76が無限軌道車71に取り付けられていることから、該無限軌道車71を移動させて必要とする位置に配置することができる。この場合、無限軌道車71を配置した場所が傾斜している場合などは、ブーム起伏ウインチ80を駆動して、第1のブーム構成要素83の傾斜角を調整し、第2のブーム構成要素90の先端が同一水平面上を移動するように調整する。
【0079】
また、第1のブーム構成要素83の先端部が屈曲されているので、第2のブーム構成要素90の旋回角度は、図9に示すように±150度程度となる。第1のブーム構成要素の旋回角度、すなわちステージの旋回角度は、±180度以上取ることができ、本第2の実施形態では、±185度としている。
【0080】
なお、ブーム本体支持部72を第1の実施形態と同様にタワーマストのように背の高いものとすれば、第1のブーム構成要素83の先端部を図8に示すように屈曲させる必要はない。しかし、ブーム本体支持部72を高くすると安定が悪くなる。そこで、第2実施形態では、図8に示すように、重心を低くするために、ブーム本体支持部72を背の高いものとはせず、第1のブーム構成要素83を傾斜させ、かつ先端部を屈曲させて、その屈曲させた部分の先端のところで第2のブーム構成要素90を支持し、該ブーム本体76の先端の粉粒体放出部の高さを確保するようにしている。
【0081】
この第2の実施形態では、走行体としてカタピラーを有する無限軌道車71を用いたが、車輪を有する車両でもよく、その場合、該車両に、作業時の安定を確保するためにアウトリガを備えるものを使用してもよい。さらに、この走行体は、エンジン等を有する自走式車両でも、エンジンを有しない牽引車両でもよい。また、埋め立て等に使用するものであれば、この走行体は船舶となる。
(第1及び第2の実施形態の粉粒体移送装置に使用される制御装置)
次に、この第1、第2の実施形態の粉粒体移送装置の運転に使用される制御装置100について説明する。ただし、第1の実施形態ではブーム構成要素が3つあり3自由度のブームを構成していることから、各ブームを旋回させるサーボモータが3つとなるが、図10では第3のブーム構成要素42を取り除いて2自由度のブームとした時に適用し得る制御装置100を示す。
【0082】
なお、以下の説明では、説明を簡単にするために、ステージ3又は73(第1のブーム構成要素15または83)を旋回させる旋回機構を第1の軸と呼び、該第1の軸を駆動するサーボモータ37又は74を第1のサーボモータM1という。また、第2のブーム構成要素41又は90を旋回させる旋回機構を第2の軸と呼び、該第2の軸を駆動するサーボモータ53又は88を第2のサーボモータM2と呼ぶこととする。
【0083】
制御装置100には、この粉粒体移送装置を全体的に制御するプロセッサ101を有し、該プロセッサ101には、ROM102、RAM103、インターフェイス104、108、109、110、通信インターフェイス105及びサーボ回路106、107がバス結合されている。
【0084】
ROM102には、プロセッサ101のためのシステムプログラムが格納され、RAM103は、プロセッサ101が処理を実行する過程で、データの一時記憶等に利用される。また、このRAM103はその一部に不揮発性メモリ部を備え、該不揮発性メモリ部に後述する自動運転時の動作パターンプログラムを設定記憶している。インターフェイス104は、この粉粒体移送装置の各種アクチュエータやセンサに接続され、各種アクチュエータへの動作指令、及びセンサからの信号を受信する。この制御装置100が第1の実施形態の粉粒体移送装置に使用されるものであるときは、インターフェイス104には、ベルトコンベアを駆動するモータ56、62、搬送バケットを駆動するモータ、ステージ3の高さを微調整する油圧シリンダ20の駆動源等に接続される。また、第2の実施形態の粉粒体移送装置に使用されるものであるときは、インターフェイス104には、ベルトコンベアを駆動するモータ86、92や、ブーム起伏ウインチ80等に接続される。
【0085】
通信インターフェイス105は、各種設定値や、ブーム本体3、76の先端位置の現在位置をモニタするためのパーソナルコンピュータ116に接続されている。なお、第1の実施形態では、制御装置100がタワーマスト2の情報に位置するステージ3上に設けられ、このパーソナルコンピュータ116は地上に設けられることから、パーソナルコンピュータ116と通信インターフェイス105はケーブルで接続され、パーソナルコンピュータ116及び通信インターフェイス105には、パラレル信号をシリアル信号に、また、シリアル信号をパラレル信号に変換するシリアル/パラレル変換器を備え、シリアル通信を行うようにしている。
【0086】
サーボ回路106、107は、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)やROM、RAM等で構成されるデジタルサーボ回路であり、位置ループ制御、速度ループ制御及び電流ループ制御を行う。すなわち、サーボ回路106は第1軸を駆動する(ステージ3、73の駆動)第1のサーボモータM1(37、74)を駆動制御するもので、プロセッサ101から出力される移動指令と第1のサーボモータM1に取り付けられたパルスコーダ等の検出器114からの位置のフィードバック信号に基づいて、位置偏差を求め、該位置偏差に位置ループゲインを乗じて速度指令を求め、該速度指令と検出器114からフィードバックされる速度フィードバック信号に基づいて速度偏差を求め、該速度偏差に基づいて比例積分制御等を行い、トルク指令を求め、さらには、このトルク指令と第1のサーボモータM1の駆動電流を検出して電流ループ制御処理をも行って、各相電流指令を求めてトランジスタインバータ等で構成されるサーボアンプ112を駆動して第1のサーボモータM1(37、74)を駆動制御する。
【0087】
また、検出器114で検出される第1のサーボモータM1の位置のフィードバック信号はインターフェイス108に入力され、この位置のフィードバック信号に基づいてプロセッサ101はサーボモータM1の回転位置を求めることによってステージ3又は73(第1のブーム構成要素15又は83)の旋回位置を知ることができる。
【0088】
サーボ回路107は、第2の軸(第2のブーム構成要素41又は90を旋回させる機構)を駆動する第2のサーボモータM2(53、88)をサーボアンプ113を介して駆動制御する回路である。インターフェイス109は、第2のサーボモータM2の回転位置、速度を検出する検出器115からの位置フィードバックを入力するインターフェイスである。これら要素107、113、115及び109は第1のサーボモータM1を駆動制御する要素106、117、114、108と実質的に同一の作用をなすものであるので、その詳細な動作の説明は省略する。
【0089】
なお、プロセッサ101は検出器114、115からインターフェイス108、109に入力される第1のサーボモータM1及び第2のサーボモータM2の位置フィードバック信号に基づいて、ステージ3、73すなわち第1のブーム構成要素15、83の回転位置、及び第2のブーム構成要素41、90の回転位置を知ることができるので、これら回転位置から、座標変換して、設定されたXY直交座標系のブーム本体3、76の先端位置、すなわち粉粒体投出位置を求めることができ、これをパーソナルコンピュータ116及び後述する操作盤117に送信し、表示させることができる。
なお、第1の実施形態において第3のブーム構成要素42を備え、該第3のブーム構成要素42をサーボモータで駆動する場合には、上述したサーボ回路、アンプ、インバータ、検出器及びサーボモータを1セット増加する必要がある。
【0090】
インターフェイス110にはケーブルを介して操作盤117と接続されている。インターフェイス110と操作盤117にはパラレル信号をシリアル信号にまた、シリアル信号をパラレル信号に変換する変換器をそれぞれ有し、インターフェイス110と操作盤117間はシリアル通信がなされる。また、第1の実施形態のように、制御装置100がタワーマスト1の上方に位置するステージ3上に配置され、地上で操作を行う場合は、通信路をケーブルに変えて無線で行ってもよい。この場合、送信器及び受信器をインターフェイス110及び操作盤117に設ける必要がある。
【0091】
操作盤117には、各種設定値、現在位置(ブーム本体先端の設定XY直交座標系における位置、及び各ブーム構成要素の回転角度)、運転モード、設定されたブーム本体先端移動領域(設定粉粒体散布領域)等を表示するCRT若しくは液晶等で構成される表示器118を備える。
【0092】
図10中符号L1は、手動指令でステージ3、73、すなわち第1のブーム構成要素15、83を旋回させる第1ブーム手動レバーである。また、L2は第2のブーム構成要素41、90を旋回させる第2ブーム手動レバーである。これら第1、第2ブーム手動レバーL1、L2は、中心位置から左右方向に操作できるように構成され、第1ブーム手動レバーL1を右方向に操作すれば、第1のブーム構成要素15、83は、図1A、図9において、ブーム本体支持部材2、72を中心に時計方向(+方向)に旋回させる指令を発生させ、逆に左方向に操作すれば、反時計方向(−方向)に旋回させる指令を発生させる。また、各方向とも3段階の異なる速度を指令することができ、各段の速度は夫々予め設定されている。また、第2ブーム手動レバーL2の操作も同様で、第2のブーム構成要素41、90をこのレバーL2によって時計方向、反時計方向に、該レバーL2で指令された速度で旋回させる指令を発生するものである。
【0093】
また、操作レバーLx、Lyは、設定されたXY直交座標系において、ブーム本体先端をX軸またはY軸と平行に直線移動させるための半自動の操作レバーである。第1、第2ブーム構成要素の旋回角度の原点は、旋回可能範囲の中間点に設けられており、第1のブーム構成要素15、83は、この原点から±185度回転可能である。また第2のブーム構成要素41、90は、原点を中心に±約150度旋回可能である。
【0094】
そして、第1、第2ブーム構成要素をそれぞれ原点に位置決めした時、図1A及び図9に示すように、第1ブーム構成要素15、83の軸心と第2ブーム構成要素41、90の軸心とが一致し、この軸をXY直交座標系のY軸位置とし、これに垂直な方向をX軸として設定する。すなわち、このXY直交座標系は、第1ブーム構成要素15、83(ステージ3、73)の回転中心を原点とし、第1ブーム構成要素及び第2ブーム構成要素の回転位置が0度の時のブーム本体の軸方向をY軸方向、該Y軸に直角な方向をX軸とし、図1A及び図9において、ブーム本体先端が位置する方向をY軸プラス方向とし、該Y軸方向に垂直で右側方向をX軸プラス方向として設定する。
【0095】
こうして設定された直交座標系に対して、X軸方向半自動レバーLxを図10において右方向(+方向)に操作すれば、ブーム本体先端がX軸と平行にプラス方向に移動するように移動指令が生成される。また、左方向(−方向)に操作すれば、X軸と平行にマイナス方向に移動するように移動指令を生成する。Y軸方向半自動レバーLyを図10において上方向(+方向)に操作すれば、ブーム本体先端がY軸と平行にプラス方向に、逆にした方向(−方向)に操作すれば、Y軸と平行でマイナス方向に移動する指令が生成される。
【0096】
符号120、121、122はモードスイッチで、手動モードスイッチ120がオンに切換えられたときのみ、上述した第1、第2ブーム手動レバーL1、L2は操作が有効になる。また、半自動モードスイッチ121がオンに切換えられたとき、半自動レバーLx、Lyの操作でブーム本体先端の直線移動が可能となる。また自動モードスイッチ122がオンに切換えられたときには、設定されたプログラム(パターン運転)による運転が可能となる。
符号119は、各種指令やデータを設定するための数値キー等であり、電源オン/オフ指令、ブーム起伏ウインチ80、ベルトコンベアを駆動するモータ53、64、86、92や各種アクチュエータへの指令を指令するためのキースイッチを含む。
【0097】
また、123、124は、後述するようにフレッシュコンクリートの打込み等の粉粒体を散布する領域を設定するためのスイッチであり、符号125は、後述する自動運転時のパターン動作のピッチ方向を指令するキースイッチである。
(粉粒体移送装置の運転)
次に、制御装置100のプロセッサ101が手動モードで行う、上記2自由度を有する第1または第2の実施形態の粉粒体移送装置の運転動作について、図11のフローチャートを用いて説明する。
【0098】
手動モードスイッチ120がオンに切換えられると、プロセッサ101は、手動レバーL1、L2が操作されオンになっているか否か検出し(ステップa1、a7)、オンしていなければ、サーボ回路106、107への移動指令の出力を行わず、停止状態を保持する(ステップa13)。
【0099】
一方、第1ブーム手動レバーL1がオンしていれば、そのレバーがプラス方向に操作されているか、マイナス方向に操作されているかを判断し、かつ操作位置が第1〜第3段のどの段階かを判断する(ステップa2、a3、a5)、レバーL1の操作方向がプラス方向であれば、レバーL1の操作段数に応じた設定速度で第1のブーム構成要素(ステージ)をプラス方向(時計方向)に回転させる移動指令をサーボ回路106に出力する(ステップa4)。プロセッサ101は所定分配周期毎に移動指令を各サーボ回路106、107に指令するが、この場合、指令方向(プラス方向)に設定速度に応じた分配周期間における移動量をサーボ回路106に出力することになる。
【0100】
また、レバーL1の操作方向がマイナス方向であれば、操作段数に応じた設定速度で第1のブーム構成要素(ステージ)をマイナス方向(反時計方向)に回転させる移動指令を出力する(ステップa6)。その結果、第1のブーム構成要素(ステージ)は、指令された方向に指令速度で旋回することになる。
【0101】
また、第2ブーム手動レバーL2がオンしていれば(ステップa7)、その操作方向と操作段を読取り(ステップa8、a9、a11)、操作段数に応じた設定速度で操作方向への移動指令をサーボ回路107へ出力する(ステップa10、a12)。これにより、第2のブーム構成要素は指令された方向に指令速度で旋回することになる。
そして、手動レバーL1、L2が中立位置に戻されると、移動指令の出力は停止し(ステップa13)、各ブーム構成要素の旋回は停止する。
【0102】
この手動レバーL1、L2による操作は、ブーム構成要素を個別に手動指令で旋回させるものであり、個別にブーム構成要素を旋回させて粉粒体を散布するときや、自動運転におけるプログラムを教示する場合等に使用するものである。特に、この第1、第2の本実施形態においては、ブーム本体先端の移動領域(粉粒体散布領域)を設定するときに使用される。
【0103】
次に、半自動モードスイッチ121をオンにして半自動モードにしたときのプロセッサ101が実行する処理を図12のフローチャートを用いて説明する。
まず、この半自動モードの運転を実行する前に、予め、キースイッチ119等を用いてブーム本体先端の移動速度とオーバライド値を設定する。移動速度は通常自動運転時の移動速度と共用される。また、オーバライド値は、ブーム本体先端位置の実際の速度を決めるもので、設定速度に対する割合を設定しその割合の速度を移動速度とするものである。例えば、オーバライド値を“60%”と設定すれば、設定速度指令の60%がブーム本体先端位置の移動速度指令となる。よって、このオーバライド値を変えることによって設定速度を変えることなく、実際に使用する速度指令を任意の値にすることができる。
【0104】
半自動モードに設定されるとプロセッサ101は、設定速度とオーバライド値を読み込むと共に(ステップb1)、X軸方向、Y軸方向の半自動レバーLx、Lyがオンか否か判断し(ステップb2、b8)、どちらのレバーLx、Lyもオンでなければ、移動指令の分配は行わず、ブームを停止状態に保持する(ステップb14)。
【0105】
ステップb1、b2、b8及びb14の処理を繰り返し実行している間に、X軸方向半自動レバーLxが操作され、オンになったことが検出されると(ステップb2)、該レバーLxの操作方向を読み取る(ステップb3)。操作方向が+であると、ステップb1で読み取った設定速度とオーバライド値によって移動指令速度を求め、該移動指令速度に対応する移動指令の分配周期時間内における移動量を求め、X軸プラス方向への移動指令とする。さらに、直交座標系から各軸回転角(第1、第2ブーム構成要素の旋回角度)へ変換する変換行列によって、前記分配周期間における移動量に対応する各軸(各ブーム構成要素)の回転角を求め、それぞれの回転角に対応する移動量をサーボ回路106、107に出力する(ステップb4、b5)。
これによって、前述したようにサーボ回路106、107が、位置、速度及び電流の各フィードバック制御を行って、サーボモータM1、M2を駆動して、ブーム本体先端をX軸と平行でプラス方向に移動させることになる。
【0106】
また、ステップb3で、半自動レバーLxの操作方向が「−」方向であると検出された場合には、上述したと同様にX軸と平行にマイナス方向にブーム本体先端が移動するように、移動指令がサーボ回路106、107へ出力されることになる(ステップb6、b7)。
【0107】
一方、Y軸方向半自動レバーLyが操作され、オンになったことが検出されると(ステップb8)、該レバーLyの操作方向より移動指令の方向を読み取り、(ステップb9)、その指令方向へ、設定速度とオーバライド値によって求められる移動速度指令による分配周期間における移動量を求め、この移動量を各軸旋回角に変換し、この旋回角に応じた移動量をサーボ回路106、107に出力し、ブーム本体先端をY軸と平行で指令の向きに直線移動させる(ステップb10、b11、b12、b13)。
【0108】
以上のとおり、半自動モードでは、半自動レバーLx、Lyの操作によって、ブーム本体先端をXY直交座標系のX軸またはY軸に平行に、プラス方向またはマイナス方向に直線移動させることができ、これによって粉粒体をX軸またはY軸と平行に直線的に散布するような場合や、後述する自動モードにおけるブーム本体先端移動領域(粉粒体散布領域)を設定するためにブーム本体先端を教示位置に移動させるとき等にこの半自動運転が利用される。
【0109】
次に、自動運転モードでのプロセッサ101が実行する処理を図13〜図15のフローチャートを用いて説明する。
この第1、第2の本実施形態では、自動運転を設定パターンに従って自動運転するものであり、まず、この設定パターンについて説明する。
【0110】
フレッシュコンクリートの打込み等の粉粒体の散布作業は、平面への散布が主なものとなることから、まず、散布領域(ブーム本体先端移動領域)と該散布領域におけるブーム本体先端の移動経路を図16に示すような8つのパターンを設定できるようにしている。まず、(1)ブーム本体先端が往復移動する方向がX軸方向かY軸方向か、(2)方向反転する際の移動ピッチ方向が移動方向と直交する軸のプラス方向かマイナス方向か、及び(3)自動運転開始の際に最初に移動する方向はどの方向か、によって以下のようにパターンAからパターンHまでの8つのパタンーが設定記憶されている。
この図13で示す実施形態では、往復動の移動方向は、フラグDを予め設定することによって行う。フラグDを「0」と設定した場合にはX軸方向、「1」と設定した場合にはY軸方向にセットされる。また、自動運転開始時の移動方向は、X軸もしくはY軸の半自動レバーLx、Lyの操作方向によって指令するようにしている。また、ピッチ方向は、正逆スイッチ125によって選択するようにしている。
【0111】
また、直線移動における移動速度は設定速度とオーバライド値で設定する(移動速度=設定速度×オーバライド値)。また、ピッチ量及び散布領域130(図16参照)を設定する。この散布領域(ブーム本体先端移動領域)130の設定は、前述した手動または半自動によってブーム本体先端を移動させて、目標とする散布領域130の対角線上の2点をキースイッチ123、124で教示することによって教示する。すなわち、散布開始位置にブーム本体先端を位置決めした後、散布開始位置教示スイッチ123を押すことによってこのXY座標位置(第1、第2のブーム構成要素の回転角)を教示し記憶設定する。
【0112】
次に目的とする矩形の散布領域の散布開始位置に対して対角線位置にある位置に、位置決めして散布終了キースイッチ124を押すことによって、このXY座標位置(第1、第2のブーム構成要素の回転角)を教示し設定記憶させる。この教示された散布開始位置のXY座標位置が(Xs、Ys)で、散布終了位置が(Xe、Ye)とすると、散布領域130は、X軸の値がXsからXe間で、Y軸の値かYsからYe間での間の矩形領域として設定されることになる。
【0113】
以上のように、散布領域130、設定速度オーバライド値、ピッチ量、往復移動の方向(X方向かY方向かを示すフラグD)、ピッチ方向を決める正逆スイッチ125を設定し、手動又は半自動によってブーム本体先端位置を前記散布領域130内に位置決めし(通常散布開始位置に位置決めする)、自動モードスイッチ122をオンにすると、制御装置100のプロセッサ101は図13の処理を開始する。
【0114】
まず、設定速度とオーバライド値を読み取り(ステップc1)、設定往復移動の方向を記憶するフラグDが「0」か否か判断する(ステップc2)。フラグDが「0」ならば、次にX軸方向半自動レバーLx(このレバーLxは、自動運転開始時の移動方向をX軸方向とするためのレバーとなる)がオンか否かを判断し(ステップc3)、一方、前記フラグDが「1」であれば、Y軸方向半自動レバーLy(このレバーLyは、自動運転開始時の移動方向をY軸方向とするためのレバーとなる)がオンか否か判断する(ステップc11)。レバーLx、Lyのいずれもオンでなければ、移動指令の出力を停止しブーム構成要素の移動を停止状態におく(ステップc19)。
【0115】
そこで、ベルトコンベア駆動のモータ、バケット駆動のモータを駆動し、ブーム本体先端から粉粒体の投下が開始されたことを確認し、往復移動方向をX軸方向(フラグD=0)にセットされている状態において、オペレータがX軸方向半自動レバーLxを、例えば、プラス方向に操作すると(ステップc4)、プロセッサ101は「自動運転開示時の移動方向はXプラス方向である」ことを検出する(なお、往復移動方向の設定方向とはことなる半自動レバーが操作されても、これは無視される。例えばフラグD=0で、Y軸方向半自動レバーLyが操作されても、これは無視される。)。さらに、正逆スイッチ125(ピッチ方向がプラスかマイナスかを決めるスイッチ)による正逆設定を判断する(ステップc5)。レバーLxが正(+)方向に操作され、正逆スイッチが正(+)方向にセットされていれば、プロセッサ101はパターンAの処理を開始する。
そこで、プロセッサ101が行うパターンAの処理を図14Aのフローチャートを用いて説明する。
【0116】
まず、設定速度とオーバライド値によって決まる移動速度に対応する分配周期間における移動量を求め、この移動量をブーム本体先端の現在位置のX座標位置に加算し、当該分配周期において移動するブーム本体先端の直交座標系上のXY座標位置を求める(ステップd1)。そして、該位置がピッチ位置かを判断する。この判断は、この時点では、X軸方向プラス方向への移動指令であるから、ピッチ位置は散布領域130のX軸の最大値となる。そこで、このX軸最大値まで当該分配周期で指令した位置が達しているかによって判断する(ステップd2)。
【0117】
このピッチ位置まで達していなければ、当該分配周期において移動するブーム本体先端のXY座標位置に対応する各軸回転角を、XY座標系から回転角への変換行列により求め、その回転角に対応する移動量を回転サーボ回路105、107に出力し、かつXY座標値を更新し(ステップd3)、ステップd1に戻る。各サーボ回路105、107では、前述したように、位置、速度、電流のフィードバック制御を行いサーボモータM1、M2を駆動してブーム本体先端をX軸と平行にプラス方向に移動させる。
【0118】
以下、ステップd1〜d3の処理を繰り返し実行し、ブーム本体先端をX軸プラス方向に設定速度とオーバライド値による移動速度で移動させ、分配周期毎に移動させようとするブーム本体先端位置のX軸座標値が散布領域130のX座標の最大値以上になったことが検出されると(ステップd2)、散布終了位置かの判断を行う(ステップd4)、この判断は、このパターンAではピッチ方向がY軸プラス方向であることから、現在位置のY軸座標値にピッチ量を加算した値が、散布領域130のY軸最大値を越えるか否かによって判断する。越えていると散布領域130内への散布が終了していることを意味するので、この自動運転は終了する。また、越えいないと、ピッチ動作を実施する。すなわち、Y軸プラス方向に移動速度で移動する際の分配周期間における移動量を求めこの移動量を現在位置のY軸座標値に加算し、目標位置を求め、この位置から各軸回転角を求め該回転角に対する各サーボモータM1、M2の移動量を求めて出力し(ステップd5)、設定ピッチ量だけ移動指令を出力し、ピッチ量だけ移動したかを判断し(ステップd6)、移動していなければ、ステップd5、d6の処理を繰り返し実行する。
【0119】
かくして設定ピッチ量だけブーム本体先端が移動すると、次に、前記移動速度でX軸マイナス方向への移動における分配周期において移動するブーム本体先端の直交座標系の座標位置を求め(ステップd7)、該位置がピッチ位置かを判断する(ステップd8)。この判断は、現在X軸マイナス方向への移動であるから、移動すべき位置のX軸座標位置が散布領域130の最小X軸座標位置を越えたかによって判断する。移動すべき位置のX軸座標位置が散布領域130の最小X軸座標位置より大きい場合は、まだピッチ位置ではないので、当該分配周期において移動するブーム本体先端のXY座標位置に対応する各軸回転角を、XY座標系から回転角への変換行列により求め、その回転角に対応する移動量を回転サーボ回路105、107に出力し、かつXY座標値を更新し(ステップd9)、ステップd7に戻る。以下ステップd7〜d9の処理を繰り返し実行する。
【0120】
ステップd8で移動すべきX軸座標位置が散布領域130の最小X軸座標位置以下となり、ピッチ切換え位置に到達したことが検出されると、ステップd10に移行し、散布終了位置かの判断を行う。この判断は、ステップd4と同一の処理であり、現在のY軸座標値に設定ピッチ量を加算し、その値が、散布領域130のY軸最大値を越えているかを判断し、越えていれば、自動散布作業を終了する。また、越えていなければ、ステップd5、d6と同様のY軸プラス方向に設定ピッチ量だけ移動させる指令を出力する(ステップd11、d12)。そして、このピッチ動作が完了するとステップd1に戻り、ステップd1以下の前述した処理を実行する。
【0121】
図13に戻り、ステップc5の処理で正逆スイッチ125が逆(−)に設定されていると、パターンBの処理を開始する。すなわち、フラグDが「0」にセットされ、往復動の移動方向がX軸方向であり、最初に移動する方向がX軸プラス方向で、ピッチ方向がY軸マイナス方向に指令されていると、パターンBの処理を開始する。
【0122】
図14Bは、制御装置100のプロセッサ101が実行するこのパターンBの処理のフローチャートである。このパターンBと前述したパターンAとの差異は、ピッチ方向が逆方向(Y軸−方向)になっている点が相違するのみで、他は同一である。そのため、処理フローチャートで相違する点は、パターンAのステップd5、d11においてY軸プラス方向にピッチする点が、ステップe5、e11でY軸マイナス方向にピッチする点、及び、ステップe4、e10の散布終了位置かの判断が、現在Y軸座標位置から設定ピッチ量を減算した値が散布領域130のY軸最小値以下か判断し、以下の場合には自動散布動作を終了するようにした点で相違する。他は同一の処理であるので、詳細な説明は省略する。
【0123】
また、図13において、フラグD=0で、X軸半自動レバーLxがマイナス方向に操作され、正逆スイッチ125が「正(+)」にセットされていると(ステップc2、c3、c4、c8)、プロセッサ101はパターンCの処理を開始する。
【0124】
このパターンCの処理の図示は省略するが、パターンAの処理と比較し、最初の移動を開始する方向がパターンAがX軸プラス方向であったものがパターンCではX軸マイナス方向である点が相違する。そのため、図14Aにおいてステップd1の処理が「X軸+方向」が「X軸−方向」に変わること、ステップd7の処理が「X軸−方向」が「X軸+方向」に変わること。及び、ステップd2のピッチ位置かの判断が、移動すべき位置のX軸座標位置が散布領域130の最小X座標位置以下かによって判断する点。及びステップd8のピッチ位置かの判断が、移動すべき位置のX軸座標位置が散布領域130の最大X座標位置以上かの判断に変わる点のみで、他の処理はパターンAと同一である。
【0125】
また、図13のステップc8で正逆スイッチ125が逆(−)にセットされていると判断した場合には、プロセッサ101はパターンDの処理を行う。このパターンDの処理も図示を省略したが、第14Bに示すパターンBの処理と比較し、最初の移動を開始する方向がパターンBがX軸プラス方向であったものがパターンDではX軸マイナス方向である点が相違する。そのため、図14Bにおいてステップe1の処理が「X軸+方向」が「X軸−方向」に変わること、ステップe7の処理が「X軸−方向」が「X軸+方向」に変わること。及び、ステップe2のピッチ位置かの判断が、移動すべき位置のX軸座標位置が散布領域130の最小X座標位置以下かによって判断する点。及びステップe8のピッチ位置かの判断が、移動すべき位置のX軸座標位置が散布領域130の最大X座標位置以上かの判断に変わる点のみで、他の処理はパターンBと同一である。
【0126】
図13に戻り、フラグDが「1」にセットされており(ステップc2)、Y軸方向半自動レバーLyが操作され(ステップc11)、その方向がプラス方向で(ステップc12)、正逆スイッチ125が「正(+)」にセットされていると(ステップc13)、パターンEの処理を開始する(ステップc14)。図15Aは、このパターンEの処理を示すフローチャートである。このパータンEとパターンAを比較し相違する点は、X軸とY軸が入れ代わっている点である。このパターンEでは、往復移動方向がY軸方向であり、ピッチ方向がX軸プラス方向である点である。そのため、ステップf2のピッチ位置の判断は移動すべき位置のY軸座標位置が散布領域130のY軸最大値以上かで判断し、ステップf8での判断は、移動すべき位置のY軸座標位置が散布領域130のY軸最小値以下かで判断する。また、ステップf4、f10の自動散布終了かの判断は、現在X軸座標位置にピッチ量を加算した値が、散布領域130のX軸最大値を越える場合には自動散布終了と判断する。以上の点が、パターンAと相違するのみであるから、図15Aにフローチャートを示すのみでこのパータンEの処理については詳細な説明は省略する。
【0127】
また図13のステップc13で、正逆スイッチ125が逆(−)にセットされていると検出すると、プロセッサ101はパターンFの処理を開始する(ステップc15)、このパータンFの処理は、図15Bに示す処理である。図15A及び図15Bを比較して分かるように、パターンFの処理は、パターンEの処理と比較しピッチ方向がX軸マイナス方向である、ステップg5、g11の処理が相違する。また、これに伴って、ステップg4、g10の自動散布終了か否かの判断処理が、現在X軸座標値から設定ピッチ量を減算した値が散布領域130のX軸最小値以下かによって判断する点でパターンEと相違するのみである。
【0128】
フラグDが「1」にセットされ、Y軸方向半自動レバーLyがマイナス方向に操作され、かつ正逆スイッチ125が「正(+)」にセットされているとき(ステップc2、c11、c12、c16)、プロセッサ101は、パターンGの処理を行う(ステップc17)。また、正逆スイッチ125が「逆(−)」にセットされていれば、パターンHの処理を行う。
【0129】
このパターンG、Hの処理のフローチャートの図示は省略したが、パターンGは、往復移動の最初の方向がY軸マイナス方向である点がパターンEと相違するものであり、図15Aに示すパターンEの処理において、ステップf1、f7の移動方向を逆にすればよいものである。また、これにともなって、ピッチ位置か否かの判断も、ステップf2に対応するステップSでは移動すべきY軸座標位置が散布領域130の最小Y軸座標位置以下かによって判断し、ステップf8に対応するステップでは移動すべきY軸座標位置が散布領域130の最大Y軸座標位置以上かによって判断する点がパターンEと異なるのみで、他は同一である。
【0130】
またパターンHの処理は、図15Bに示すパターンFの処理と相違する点は、最初の移動方向が逆になりY軸マイナス方向である点であるから、図15Bの処理でステップg1、g7の移動方向が逆になる点、及び、ピッチ位置か否かの判断が、ステップg2に対応するステップでは移動すべきY軸座標位置が散布領域130の最小Y軸座標位置以下かによって判断し、ステップg8に対応するステップでは移動すべきY軸座標位置が散布領域130の最大Y軸座標位置以上かによって判断する点がパターンFと異なるのみで、他は同一である。
【0131】
以上のように本実施形態では、自動散布作業をその作業パターンを8つのパターンの中から選択して実行できるようにした。この作業パターンを選択して、自動散布作業を行うことは、フレッシュコンクリート等の打ち込み等の粉粒体の散布は、所定平面に対して所定高さまで粉粒体を散布する作業がほとんどであるから、矩形平面領域に粉粒体を自動散布するパターンを予め決め、これから選択するようにしたものである。
【0132】
しかし、任意の形状に対して粉粒体を散布する際に、ブーム本体先端の移動経路(粉粒体投下位置経路)を任意にするような場合には、この経路を粉粒体移送装置に教示し、プレイバック時には、この教示経路に沿ってブーム本体先端を移動させて、粉粒体を投下するようにできる。
【0133】
この場合、装置盤117には教示ボタン等を設け、前述した手動または半自動でブーム本体先端を経路の始点に位置決めし、教示ボタンを押してこの時のブーム構成要素の回転位置、すなわちサーボモータM1、M2の回転位置を教示し記憶させ、次の位置にブーム本体先端を移動させ、教示ボタンを押して同様にこの位置のサーボモータM1、M2の回転位置を教示し、この2点間を直線補間する指令を入力して記憶させ、以下順次次の点を教示記憶させその間を直線補間する指令を教示する。また、2点間を円弧に沿って移動させたい場合は、円弧の始点と終点及びその中間点を教示してこの3点を通る円弧の円弧補間を教示する。このように順次、経路の点を教示すると共に点と点間を直線または円弧で補間するかを指令して、経路を教示し作業プログラムを教示する。
【0134】
そして、プレイバック指令を与えることによって、ブーム本体先端を設定速度で教示経路に従って移動させ、ブーム本体先端から投下される粉粒体で散布することになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は、本発明の第1の実施形態による粉粒体移送装置の平面図である。(B)は該粉粒体移送装置の側面図である。
【図2】(A)は、同第1の実施形態の粉粒体移送装置の、ブーム構成要素間の枢着状態および各ブーム構成要素の粉粒体移送手段の構成を示す側面図(一部断面図)である。(B)はその正面図である。
【図3】同第1の実施形態の粉粒体移送装置の、タワーマスト、ステージ、ステージベースの係合関係を、ステージの上面側から見た図(一部断面図)である。
【図4】同第1の実施形態の粉粒体移送装置の、タワーマスト、ステージ、ステージベースの係合関係を、タワーマスト2のセンターで割って示した断面図である。
【図5】図3の矢視Bの部分を示す図である。
【図6】図3の矢視Cの部分を示す図である。
【図7】図3の矢視Dの部分を示す図である。
【図8】本発明の第2の実施形態による粉粒体移送装置の側面図である。
【図9】図8の粉粒体移送装置の平面図である。
【図10】本発明の第1及び第2の実施形態に共通して用いられる制御装置のブロック図である。
【図11】図10の制御装置が実行する手動動作処理のフローチャートである。
【図12】図10の制御装置が実行する半自動処理のフローチャートである。
【図13】図10の制御装置が実行する自動処理のフローチャートである。
【図14】(A)は、図13の自動処理において行うパターンAの処理を示すフローチャートである。(B)は、図13の自動処理において行うパターンBの処理を示すフローチャートである。
【図15】(A)は、図13の自動処理において行うパターンEの処理を示すフローチャートである。(B)は、図13の自動処理において行うパターンFの処理を示すフローチャートである。
【図16】図13の自動処理で行なわれる各パターンを説明する図である。
【図17】従来技術による粉粒体移送装置の側面図である。
Claims (3)
- それぞれ粉粒体を移送する移送手段を有するブーム構成要素が2以上連設して構成されたブーム本体と、該ブーム本体を備えたステージを旋回可能に装備するブーム本体支持部と、前記ステージをブーム本体支持部に対して旋回させるステージ旋回手段と、前記ステージ上に設けられステージに直近するブーム構成要素の前記移送手段に粉粒体の受け渡しを行う粉粒体受け渡し手段とを備えた粉粒体移送装置において、
ブーム本体を構成する、互いに連接された2つのブーム構成要素の間には、ステージ寄りのブーム構成要素の先端部に次のブーム構成要素の基部を連設するための枢着部が設けられ、
ステージ寄りのブーム構成要素に対し次のブーム構成要素を旋回させるためのブーム旋回手段と、
ステージ寄りのブーム構成要素の移送手段から次のブーム構成要素の移送手段に粉粒体の受け渡しを行う接続部間粉粒体受け渡し手段と、
前記ステージ旋回手段及び各ブーム旋回手段に設けられ、それぞれ旋回させるステージ及びブームの回転位置・速度を検出する検出器と、
前記各検出器で検出される位置・速度によって、前記ブーム本体先端の位置、速度をフィードバック制御する制御装置とを備え、
該制御装置は、前記ブーム本体先端をある決められた方向に正逆直線状に移動させる第1の直線移動入力手段と、前記方向と直交する方向に正逆直線状に移動させる第2の直線移動入力手段と、第1、第2の直線移動入力手段から入力があると、入力のあった直線移動入力手段に対応する方向にかつ入力のあった向きに直線状に前記ブーム本体先端が移動するように前記ステージ旋回手段及び各ブーム旋回手段を駆動制御する手段を備えることを特徴とする粉粒体移送装置。 - 前記制御装置は、前記ブーム本体先端の移 動経路が教示された作業プログラムを記憶する記憶手段 と、該記憶した作業プログラムに基づいて、前記ステー ジ旋回手段及び各ブーム旋回手段を駆動し、ブーム本体 先端を作業プログラムの移動経路に沿って移動させるプ ログラムで駆動する手段を備える請求項1に記載の粉粒 体移送装置。
- 前記制御装置は、前記ブーム本体先端の設 定移動パターンを記憶する記憶手段と、粉粒体散布領域 を設定する設定手段とを備え、設定された領域を設定移 動パターンで、前記ブーム本体先端を移動させて粉粒体 を自動散布するようにした請求項1又は請求項2に記載 の粉粒体移送装置。
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