JP3663949B2 - 燃料冷却装置を備えた副室式ガスエンジン - Google Patents

燃料冷却装置を備えた副室式ガスエンジン Download PDF

Info

Publication number
JP3663949B2
JP3663949B2 JP00366799A JP366799A JP3663949B2 JP 3663949 B2 JP3663949 B2 JP 3663949B2 JP 00366799 A JP00366799 A JP 00366799A JP 366799 A JP366799 A JP 366799A JP 3663949 B2 JP3663949 B2 JP 3663949B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
chamber
fuel
gas fuel
gas
sub
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP00366799A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2000205049A (ja
Inventor
英男 河村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Isuzu Motors Ltd
Original Assignee
Isuzu Motors Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Isuzu Motors Ltd filed Critical Isuzu Motors Ltd
Priority to JP00366799A priority Critical patent/JP3663949B2/ja
Publication of JP2000205049A publication Critical patent/JP2000205049A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3663949B2 publication Critical patent/JP3663949B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/30Use of alternative fuels, e.g. biofuels

Landscapes

  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は,ガス燃料を圧縮冷却するガス燃料供給装置からのガス燃料をピストンに設けた副室に供給して着火燃焼させる燃料冷却装置を備えた副室式ガスエンジンに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来,天然ガス等を燃料として用いるガスエンジンでは,天然ガスをディーゼル燃焼させて高効率を確保するために,天然ガスを高圧力に圧縮して燃焼室内に噴射させて燃焼させる方法が一般的である。しかしながら,このようなガスエンジンでは,天然ガスを高圧力に圧縮させるため,大きな動力を要し,ディーゼルサイクルでの高効率で得られた仕事量を天然ガスを高圧力に圧縮するのに消費され,必ずしも満足できるシステムではない。
【0003】
そこで,本発明者は,シリンダヘッドに副室を設け,副室を連絡孔を通じて主室に連通すると共に,連絡孔に制御弁を設けた副室式ガスエンジンを開発した(特開平6−33784号公報参照)。該副室式ガスエンジンは,ピストンが吸気弁を通じて空気を主室に吸入している間は制御弁が連絡孔を閉鎖し,副室にガス燃料供給弁を開放して副室にガス燃料を供給し,圧縮行程の後半になって制御弁が連絡孔を開放し,主室内の圧縮空気を連絡孔を通じて副室に侵入させ,副室内で空気とガス燃料とを混合して着火燃焼させ,次いで,副室内の火炎,未燃混合気等のガスを主室に噴出させ,主室で二次燃焼を行なわせている。
【0004】
また,従来の副室式ガスエンジンとしては,天然ガス等のガス燃料を副室に導入し,主室で吸入空気のみを圧縮して圧縮比を高めると共に,副室内の筒内圧を圧電素子等のセンサで検出し,その情報を基にして燃料供給弁を作動させて負荷と回転数とに見合った適正な燃料供給量を制御し,主室内の空気を高温に上昇させた状態で連絡孔の連絡孔弁を開放して主室の高圧縮空気を副室に流入させ,副室内のガス燃料と高圧縮空気とを一気に混合させることで短期間に着火燃焼させるものが知られている(特開平7−310550号公報参照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら,副室式ガスエンジンは,副室に低圧力の天然ガスが燃料として供給され,制御弁が連絡孔を開放することによって高圧で分子量が大きい空気を主室から副室に供給するので,天然ガスと空気とは比重が異なり混合し難く,副室内に未燃ガス燃料を押し付けて残存させる原因になり,そのため燃焼状態が悪化し,良好な燃焼を行わせることができず,熱効率の低下と,HCの発生を増加させる原因となる。また,天然ガスが燃焼するには,天然ガス量が1に対して9〜9.5倍の空気量が必要となるので,天然ガスの外側に多量の空気が存在する状態で燃焼させることが望ましいが,従来の副室式ガスエンジンでは,空気中へのガス燃料を分散させ過ぎ,燃焼が連続的に起こらないという問題があった。
【0006】
そこで,本発明者は,圧縮された多量の空気中に,ガス燃料を噴射して着火燃焼させることによって圧縮空気とガス燃料とを副室内で均一に混合させ,副室内のガス燃料を副室内に残存させることなく,主室へと噴き出させ,副室での着火燃焼による火炎,未燃混合気等のガスを燃焼初期において短期に主室へ噴き出し,熱効率を向上させると共に,HC等の発生を低減することができる副室式ガスエンジンを開発した(特願平10−193376号参照)。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この発明の目的は,上記の問題を解決することであり,ピストンに副室を設け,燃料噴射装置によってガス燃料を副室に噴射して前記副室内で着火燃焼させ,この時,エンジンの負荷に応じるガス燃料供給量の変化に対応して圧縮されたガス燃料の圧力を一定に保つため,部分負荷時は高圧で,また,全負荷の燃料の多い時は圧縮された燃料を冷却することによって,ガス燃料流量が負荷に応じて変化しても圧縮ピストンを適正に作動させ,常に副室に供給するガス燃料の圧力を所定の値に保持し,HC,NOX ,スート等の発生を防止して熱効率即ち燃費を向上させる燃料冷却装置を備えた副室式ガスエンジンを提供することである。
【0008】
この発明は,シリンダヘッドに配置され且つ吸気弁が配置された吸気ポートが形成された主室を構成する燃焼室部材,前記主室に連通する副室及び該副室と前記主室とを連通する連絡孔が形成されたシリンダ内を往復移動するピストン,前記副室内にガス燃料を噴射するための噴孔を開閉作動する針弁と前記副室に噴射される前記ガス燃料を収容する圧縮室を備えている燃料噴射装置,及び前記燃料噴射装置に前記ガス燃料を前記圧縮室に供給するガス燃料供給装置を有し,前記ガス燃料供給装置は,ガス燃料供給源からの前記ガス燃料を圧縮する燃料ポンプ,前記燃料ポンプの下流に設けられ且つ圧縮された前記ガス燃料を冷却してガス燃料圧を降圧させる燃料冷却装置及び前記燃料冷却装置の下流に設けられ且つ前記ガス燃料を前記圧縮室へ供給するため作動されるガス燃料弁から構成されており,前記燃料冷却装置は,前記燃料ポンプで圧縮された前記ガス燃料から熱を伝熱する伝熱通路を形成する伝熱部材,前記伝熱部材の外側に配置され且つ前記伝熱部材の熱を吸収放熱する放熱通路を形成する放熱部材,及び前記放熱通路に冷却流体を送り込む冷却ポンプから構成されており,前記副室に供給するガス燃料流量を制御するコントローラは,部分負荷時に前記燃料冷却装置の前記放熱通路からの熱の放熱を低減させるため前記冷却ポンプの作動状態を弱くし,高負荷時には前記放熱通路からの熱の放熱を増大させるため前記冷却ポンプの作動状態を強める制御を行ってエンジン負荷に応じて所定のガス燃料圧に保持しつつガス燃料流量を変化させる制御を行うことから成る副室式ガスエンジンに関する。
【0009
前記主室へ導入される吸気中に前記ガス燃料を噴射する吸気燃料ノズルを設けると共に,前記コントローラは,部分負荷時に前記燃料噴射装置から前記副室内に前記ガス燃料を噴射し,高負荷時には前記燃料噴射装置から前記副室内に前記ガス燃料を噴射すると共に前記吸気燃料ノズルから前記吸気中に前記ガス燃料を噴射する制御を行う。
【0010
前記燃料噴射装置は,前記噴孔及び前記圧縮室が形成されたノズル本体,前記圧縮室内の前記ガス燃料を圧縮するため駆動装置によって作動される圧縮ピストン,及び前記圧縮室に前記ガス燃料を供給するため前記圧縮ピストンを復帰させるリターンスプリングを有し,前記圧縮ピストン内にスプリングを介して配置された前記針弁は前記ノズル本体内で往復移動して前記噴孔を開閉する。
【0011
前記圧縮ピストンには,前記ガス燃料供給装置から供給される前記ガス燃料を前記圧縮室へ導入するため逆止弁が配置されたガス燃料通孔と,前記噴孔を開閉する前記針弁が摺動移動する中空穴とが形成されている。
【0012
前記針弁は,前記圧縮ピストンの中空穴内を摺動移動する摺動用端部,前記ノズル本体に形成された弁シートに着座して前記圧縮室と前記噴孔とを遮断する弁フェース,前記圧縮室内のガス燃料圧を受ける受圧面,及び前記ノズル本体の前記小径筒部に形成された中空孔を摺動移動して前記噴孔を開閉させる遮断用端部を備えている。
【0013
前記針弁は,前記圧縮室内の所定以上のガス燃料圧を前記針弁の前記受圧面で受けて,前記圧縮ピストンの前記中空穴に配置されたスプリングのばね力に抗してリフトされ,前記圧縮室と前記噴孔とを連通させる。
【0014
前記針弁の前記遮断用端部の端面は前記副室に露出して前記副室内のガス圧を受ける受圧面を構成しており,前記副室内の所定以上のガス圧に応じて前記針弁はリフトして前記遮断用端部が前記噴孔を閉鎖する。
【0015
この副室式ガスエンジンは,上記のように,ガス燃料供給装置に燃料冷却装置を設けたので,エンジン負荷に伴って変化する副室に供給するガス燃料流量に応じてガス燃料を冷却して常に一定のガス燃料圧を維持しつつ,該ガス燃料を燃料噴射装置の圧縮室へ供給し,それによって圧縮室のガス燃料を昇圧する圧縮ピストンを常に適正に作動させ,副室での着火燃焼を良好にし,HC,NOX ,スート等の発生を防止して燃費を向上させる。即ち,副室に供給されるガス燃料は,燃料噴射装置における圧縮室の容積及び圧縮ピストンのストロークで決定されるが,副室に供給するガス燃料を冷却することによって,ガス燃料の圧力を小さくして所定のガス燃料流量を確保し,ガス燃料を常に所定の圧力に制御し,カム,圧縮ピストン等の強度についての耐久性を保証することができる。
【0016
ガス燃料を圧縮するには,ピストン式であれば,大きなストロークを要する。従って,ガス燃料を一段で高圧,例えば,10Mpaに圧縮するためには,圧縮比を27以上にしなければならない。ガス燃料の圧縮比を27以上にするには,ピストンのストロークが極めて大きくなる。そこで,例えば,第一段目のガス燃料供給装置の燃料ポンプでガス燃料圧を0.7Mpa程度に上げておき,燃料噴射装置の圧縮ピストンで加圧すれば,圧縮比が7程度で10Mpaに加圧できる。このガス燃料圧の条件は,エンジンが全負荷で運転する時の条件であるが,ガス燃料温度が高いと,燃料噴射装置での圧縮室の容積を大きくしなければならないので,その容積を小さくするためには,燃料ポンプから供給されるガス燃料の温度を燃料冷却装置で下げる必要がある。一方,部分負荷の時は,ガス燃料流量が少ないので,燃料冷却装置でガス燃料を冷却し過ぎるとガス燃料圧が小さくなり,副室へガス燃料を噴射できない状態になる。その場合には,燃料冷却装置の作動状態を冷却ポンプの送風量を低減して冷却効果を低減し,ガス燃料圧を所定の高圧に保持し,圧縮室から副室へ噴射されるガス燃料の圧力を維持する。一時的な変化状態即ちトランジェントの時は,燃料ポンプの回転を調整して圧力とガス燃料流量の制御を行う。
【0017
また,この副室式ガスエンジンは,部分負荷時には全てのガス燃料流量をピストンに設けた副室に噴射させ,全負荷時等の高負荷時には自己着火しない程度のガス燃料の一部を吸気に混合させ,適正な流量を確保し,良好な燃費効率を確保する。ガス燃料の一部を吸気に混合させることによって,高負荷時に適正な全量のガス燃料流量を副室内へ噴射する必要がないので,副室は勿論のことガス燃料を圧縮する圧縮室の容積を小さく構成でき,燃料噴射装置のノズル本体内に設けた圧縮ピストンの圧縮に必要なストロークを確保することができ,全負荷時にも吸気にガス燃料を供給した予混合燃料と副室への噴射燃料が半々に設定されているので,ガス燃料の着火後に速やかに燃焼を進展させることができる。【0018
通常,天然ガスは,燃焼始めの着火温度が極めて高く,例えば,800℃で着火燃焼が起こるが,一旦燃焼すると,燃焼速度が速い特性を有しているため,部分負荷時に,燃料を予め吸入空気中に混合して燃焼させた場合に,混合気が余り希薄になり過ぎ,ピストンとシリンダとの隙間に入り込む等により良好な燃焼を確保できない現象が発生する。しかしながら,この副室式ガスエンジンは,上記のように構成したので,上記のような好ましくない現象は発生しない。
【0019
この副室式ガスエンジンは,部分負荷時には副室へのガス燃料の噴射のみであるので,副室から噴出した火炎,未燃混合気等のガス燃料が主室内の空気と混合し,燃焼するが,ピストンに設けられた副室内は閉鎖空間的であるので,燃料は均一に混合されて良好な混合状態になる。ガス燃料は,例えば,約1/2負荷までは負荷に応じたガス燃料流量が副室に噴射され,約1/2負荷より大きい高負荷になると,残りのガス燃料流量が吸気に混合されて主室で希薄な予混合気となり,また,全負荷時には,ガス燃料流量の1/2が副室内へ噴射され,残りのガス燃料流量の1/2が吸気に噴射される。
【0020
通常のディーゼルタイプのガスエンジンは,燃料噴射ノズルから所定量のガス燃料を燃焼室に供給するため,燃焼室内の圧縮空気圧が40〜50bar程度であるので,それよりも高い圧力のガス燃料に昇圧,例えば,少なくとも50〜70barにまで圧縮する必要がある。しかしながら,通常,ガス燃料供給源から送られてくる天然ガスのガス燃料は5bar程であるので,このような圧力のガス燃料を高圧にするには大きな動力が必要となる。この副室式ガスエンジンは,燃料ポンプで20〜30bar程度に圧縮したガス燃料を使用し,その圧縮されたガス燃料をエンジンに設けた圧縮室に封入し,カムによって作動される圧縮ピストンの押圧力によってガス燃料を加圧し,ガス燃料の圧力を100〜150barまで高くするものであり,ガス燃料を副室に良好に供給できる。
【0021
この副室式ガスエンジンは,高圧縮されたガス燃料を燃料噴射装置を用いて副室内の圧縮空気中に噴射させると,多量な空気中でガス燃料が均一に分散することができ,混合気が着火燃焼し,副室の燃焼によってNOX の発生を抑制でき,次いで,火炎,未燃混合気等のガスが連絡孔を通じて前記副室から前記主室へ噴き出され,副室にガス燃料が滞留することが防止され,噴き出された火炎と未燃ガス燃料とが主室に存在する新気との混合を促進し,主室での二次燃焼スピードをアップし,短期に燃焼を完結し,HC,NOX 等の発生を抑制し,熱効率を向上させることができる。
【0022
【発明の実施の形態】
以下,図面を参照して,この発明による副室式ガスエンジンの実施例を説明する。この副室式ガスエンジンは,コージェネレーションシステム或いは自動車用エンジン等のエンジンに適用できる。図1はこの発明による副室式ガスエンジンの一実施例を示す断面図,図2は図1の燃料噴射装置を示す拡大断面図,図3は図2の燃料噴射装置の開放時の作動状態を示す拡大断面図,図4は図2の燃料噴射装置の閉鎖時の作動状態を示す拡大断面図,図5は負荷に対応する燃料噴射装置と吸気燃料ノズルとの供給流量の関係を示すグラフ,及び図6は図1のガス燃料供給装置を示す拡大断面図である。
【0023
この副室式ガスエンジンは,シリンダブロック54,シリンダブロック54にガスケット63を介在して固定されたシリンダヘッド3,シリンダブロック54に形成した孔部23に嵌合したシリンダ14を構成するシリンダライナ22,シリンダヘッド3に形成されたキャビティ12に配置された燃焼室部材を構成するヘッドライナ10,及びシリンダライナ22に形成したシリンダ14内を往復運動するピストン15を有している。ヘッドライナ10は,ヘッド下部26とそれと一体構造のライナ上部27から構成されている。ヘッドライナ10とピストン15とで囲まれる領域には,主室1が形成されている。
【0024
ヘッドライナ10は,Si3 4 等のセラミックスや耐熱合金の耐熱材から形成され,シリンダヘッド3のキャビティ12にガスケット13を介して遮熱空気層31が形成される状態で配置され,主室1が遮熱構造に構成されている。ヘッドライナ10のヘッド下部26には,吸気弁56が配置された弁シートを備えた吸気ポート18と,図示していないが,排気弁が配置された弁シートを備えた排気ポートとが形成されている。シリンダヘッド3には,ヘッドライナ10に形成された吸気ポート18と排気ポートがそれぞれ互いに連通する吸気ポート65と排気ポートが形成されている。
【0025
ピストン15は,Si3 4 等のセラミックスや耐熱合金の耐熱材から形成されたピストンヘッド20と,ピストンヘッド20にガスケット53を介して結合リング46で固定されたAl合金等の金属材から形成されたピストンスカート36から構成されている。ピストンヘッド20とピストンスカート36との間には,遮熱空気層55が形成されている。ピストンヘッド20の中央には,副室2が形成されている。ピストンヘッド20には,その中央頂部に位置する挿入孔7と挿入孔7の周囲に位置する連絡孔6が形成されている。燃料噴射装置5の先端部42は,ピストン上死点付近で挿入孔7を通って副室2内に侵入できるように,ヘッドライナ10のヘッド下部26から主室1へ突出した状態でヘッドライナ10に形成された中央貫通孔37に設定されている。また,ピストンヘッド20に形成された連絡孔6は,挿入孔7を中心に周方向に隔置して複数個形成され,ピストンヘッド20の中央側からシリンダ周辺へと延びている。従って,燃料噴射装置5は,ヘッドライナ10から主室1へ突出した先端部42がピストン上死点近傍でピストン15に形成された挿入孔7に突入し,先端部42に形成された噴孔16が副室2内に開口するようになる。
【0026
この副室式ガスエンジンは,特に,燃料噴射装置5の圧縮室8にガス燃料を供給するガス燃料供給装置に特徴を有している。ガス燃料供給装置は,ガス燃料供給源39からガス燃料通路79を通じて供給されるガス燃料を圧縮する燃料ポンプ28,燃料ポンプ28の下流に設けられ且つ燃料ポンプ28からのガス燃料をガス燃料通路43を通じて送り込まれる燃料冷却装置47及び燃料冷却装置47の下流に設けられ且つガス燃料を圧縮室8へ供給するため作動されるガス燃料弁11から構成されている。燃料冷却装置47は,熱交換器から構成され,燃料ポンプ28で圧縮されたガス燃料を冷却してガス燃料圧を降圧させる機能を有する。ガス燃料弁11は,燃料冷却装置47で適正なガス燃料圧に調整されたガス燃料をノズル本体19内の中空部35及び圧縮室8へ供給するため,ガス燃料供給口17を開閉する。
【0027
更に,燃料冷却装置47は,燃料ポンプ28で圧縮されたガス燃料から熱を伝熱する伝熱通路75を形成する伝熱部材76,伝熱部材76の外側に配置され且つ伝熱部材76の熱を吸収放熱する放熱通路77を形成する放熱部材78,及び放熱通路77に冷却流体を流体通路74を通じて送り込む冷却ポンプ73から構成されている。燃料冷却装置47は,冷媒として水又は空気が使用され,冷媒が流体通路74を流れることによって放熱部材78から熱を奪うように構成されている。伝熱部材76は,流体が通過できない伝熱材から成るケース86内に収容されている。伝熱部材76は,ガス燃料を通過させてガス燃料の熱を受熱できる金属やセラミックスから成る多孔質部材やハニカム構造から形成されている。放熱部材78は,流体が通過できない伝熱材から成るケース85内に収容されている。放熱部材78は,冷媒流体を通過させて伝熱部材76の熱を受熱できる金属やセラミックスから成る多孔質部材やハニカム構造から形成されている。従って,伝熱部材76と放熱部材78は,極めて熱伝達が良好になり,ガス燃料からの熱を適正に吸収し,ガス燃料を適正なガス燃料圧に調整することができる。
【0028
ガス燃料弁11は,弁本体30に形成されたガス燃料通路52のガス燃料供給口17を開放することによって,燃料噴射装置5のノズル本体19に形成された中空部35と圧縮室8へガス燃料が供給される。弁本体30に形成されたガス燃料通路52は,ガス燃料通路43を通じて燃料冷却装置47に連通している。燃料ポンプ28は,例えば,ガス燃料供給源39からの5bar程度のガス燃料を20〜30bar程度にまで圧縮することができる。燃料ポンプ28は,回転ベーン式又は往復動ピストン式の圧縮機に形成されている。例えば,回転ベーン式圧縮機は,図6に示すように,ポンプケーシング80内に偏心して配置された回転軸81,回転軸81に形成された複数の放射方向溝内にスプリング87でそれぞれ外向きに押圧状態に配置されたベーン82,及びベーン82でそれぞれ区画された複数のポンプ室83から構成されている。
【0029
コントローラ70は,負荷センサ71からのエンジン負荷の信号を受け,モータ71を駆動すると共に,冷却ポンプ73を駆動する制御を行う。モータ72の駆動によって燃料ポンプ28が作動し,ガス燃料がガス燃料供給源39からガス燃料通路79を通じて燃料ポンプ28に吸い込まれる。燃料ポンプ28のポンプ室83に吸い込まれたガス燃料は圧縮され,圧縮されたガス燃料はガス燃料通路43を通って燃料冷却装置47に送りこまれる。燃料冷却装置47では,ガス燃料は多孔質構造の伝熱部材76で形成された伝熱通路75を通過してガス燃料の熱を伝熱部材76へ伝達し,次いで,ガス燃料は出口側のガス燃料通路43を通ってガス燃料弁11へ送り込まれる。一方,冷却ポンプ73が駆動すると,冷媒の空気(水)は,流体通路74を通って燃料冷却装置47の多孔質構造の放熱部材78で形成された放熱通路77にに送り込まれ,空気(水)は放熱部材78から熱を受熱して出口通路84から外部へ放出される。従って,圧縮されて昇温したガス燃料は,空気(水)によって冷却され,圧縮室8へ供給されるガス燃料圧は低減され,適正な圧力に制御されることになる。
【0030
また,この副室式ガスエンジンは,吸気ポート65,18を通じて主室1へ導入される吸気に高負荷時にガス燃料通路61を通じてガス燃料の一部を噴射する吸気燃料ノズル33,圧縮室8内のガス燃料を圧縮するため作動される燃料噴射装置5の圧縮ピストン21,圧縮ピストン21を押圧駆動する駆動装置,及び部分負荷時に燃料噴射装置5から副室2にガス燃料を噴射し,高負荷時に燃料噴射装置5から副室2に前記ガス燃料を噴射すると共に吸気燃料ノズル33から吸気にガス燃料を噴射する制御を行うコントローラ70を有していることに特徴を有している。エンジンの負荷は,ガス燃料供給量等を検出するセンサ71によって検出される。圧縮ピストン21を押圧駆動する駆動装置は,動弁機構のカム軸68に設けたカム29,カム29によって作動されるピストンロッド25,及びピストンロッド25を復帰させるリターンスプリング38から構成されている。
【0031
ガス燃料弁11は,弁本体30をシリンダヘッド3に形成された取付穴に配置することによって取り付けられている。ガス燃料弁11は,動弁機構のカム軸68に設けたカム32で作動されて弁本体30に形成されたガス燃料通路52のガス燃料供給口17を開放する弁体64,及び弁体64をガス燃料供給口17を閉鎖する方向に復帰させるバルブスプリング48から構成されている。バルブスプリング48は,弁本体30と弁体64の端部に固定されたバルブスプリングリテーナ59との間に配置されている。従って,ガス燃料弁11は,カム32によってガス燃料供給口17の開口時間が調整される。
【0032
燃料噴射装置5は,ヘッドライナ10の中央貫通孔37に設定されたノズル本体19,ノズル本体19内に形成されたシリンダ4内で往復移動して作動される圧縮ピストン21,ノズル本体19内の圧縮ピストン21の一方の側に形成されたガス燃料を収容して圧縮する圧縮室8,及びノズル本体19内の圧縮ピストン21の背面側に形成された中空部35を備えている。圧縮ピストン21には,ガス燃料供給装置から供給されるガス燃料を圧縮室8へ導入するため逆止弁41を備えたガス燃料通孔45と噴孔16を開閉する針弁9が摺動移動する中空穴57とが形成されている。また,燃料噴射装置5を構成するノズル本体19には,圧縮ピストン21が摺動移動する圧縮室8を形成する大径筒部と主室1に突出した先端部42の小径筒部から形成されている。
【0033
針弁9は,圧縮ピストン21の中空部35内を摺動移動する摺動用端部60,ノズル本体19に形成された弁シート24に着座して圧縮室8と噴孔16とを遮断する弁フェース50,圧縮室8内のガス燃料圧を受けて針弁9をリフトさせる受圧面51,及びノズル本体19の小径筒部に形成された中空孔62を摺動移動して噴孔16を開閉させる遮断用端部34を備えている。針弁9は,その先端部側は縮径部67に形成され,その先端に大径部から成る遮断用端部34が形成されている。ノズル本体の先端部42との間に燃料溜まり部49が形成されている。燃料噴射装置5は,針弁9の弁フェース50がノズル本体19の弁シート24に着座した時,副室2と圧縮室8との連絡が遮断される(図2参照)。圧縮ピストン21の中空穴57内には,針弁9の上端面を針弁9の閉鎖方向に押圧するスプリング40が配置されている。燃料噴射装置5における針弁9は,圧縮室8内のガス燃料圧が所定以上の値に応答し,ガス燃料圧を針弁9の受圧面51で受けてスプリング40のばね力に抗してリフトされ,圧縮室8と噴孔16とを連通させる(図3参照)。針弁9の遮断用端部34の端面69は,副室2内に露出しており,副室2内のガス圧を受ける受圧面が構成されている。従って,燃料噴射装置5は,副室2内でガス燃料が着火燃焼して副室2内のガス圧が上昇した時には,針弁9を最大量にリフトさせ,針弁9の遮断用端部34が噴孔16を閉鎖して副室2と圧縮室8との連絡を遮断するように構成されている(図4参照)。
【0034
この副室式ガスエンジンは,上記のように構成されているので,次のようにして作動される。この副室式ガスエンジンは,例えば,吸入行程,圧縮行程,膨張行程及び排気行程の4サイクルを繰り返すことによって駆動される。この副室式ガスエンジンは,コントローラ70によってエンジン負荷に応じて燃料噴射装置5及び吸気燃料ノズル33から供給されるガス燃料流量を制御すると共に,副室2に供給するガス燃料流量を制御する場合に,部分負荷時に燃料冷却装置47の放熱通路77からの熱の放熱を低減させるため冷却ポンプ73の作動状態を弱くし,高負荷時には放熱通路77からの熱の放熱を増大させるため冷却ポンプ73の作動状態を強める制御を行ってエンジン負荷に応じて所定のガス燃料圧に保持しつつガス燃料流量を変化させる制御を行うことに特徴を有する。
【0035
この副室式ガスエンジンは,負荷センサ71からのエンジン負荷の検出信号を受けてコントローラ70が副室2及び吸気に供給するガス燃料流量を,例えば,図5のグラフに示すように,燃料噴射装置5と吸気燃料ノズル33の作動を制御する。コントローラ70は,1/2負荷までの部分負荷に応じて燃料噴射装置5から副室2内に漸次増加する状態でガス燃料を噴射し,また,1/2負荷以上の高負荷に応じて燃料噴射装置5から副室2内にガス燃料を噴射すると共に吸気燃料ノズル33から吸気中にガス燃料を噴射する制御を行う。コントローラ70は,高負荷時には,全負荷時の全ガス燃料流量の1/2流量を,燃料噴射装置5から副室2内へ噴射する制御を行うように設定されている。
【0036
この副室式ガスエンジンは,ピストン15がシリンダ14内を下降する吸入行程において,吸気弁56が開放し,排気弁が排気ポートを閉鎖しているので,吸入空気がターボチャージャのコンプレッサ等から吸気ポート65,18を通じて主室1に供給される。この時,1/2負荷までの部分負荷では,吸気燃料ノズル33からガス燃料が吸気には供給されず,1/2負荷以上の高負荷では,吸気燃料ノズル33からガス燃料が吸気に供給される。また,排気行程が終了した時には,カム29によってスプリング38のばね力に抗してピストンロッド25が押し下げられ,圧縮室8内のガス燃料が噴孔16を通じて副室2に噴射し終わり,図4に示すように,針弁9の遮断用端部34が噴孔16を閉鎖してガス燃料通路66と噴孔16とは遮断しているが,圧縮ピストン21がノズル本体19のシリンダ4を下降して中空部35の体積が拡大している状態である。吸入行程では,ガス燃料弁11がカム32によって作動されてガス燃料弁11の弁体64がリフトしてガス燃料供給口17を開放すると共に,燃料ポンプ28の作動によってガス燃料供給源39からガス燃料(天然ガスの5bar)が圧縮される。燃料ポンプ28で圧縮されたガス燃料(20〜30bar)は,ガス燃料通路43を通じてガス燃料弁11のガス燃料通路52に供給され,開放されたガス燃料供給口17から中空部35に供給される。
【0037
次いで,カム29が回転してピストンロッド25の押圧を解放すると,リターンスプリング38の作用によって,ピストンロッド25と圧縮ピストン21とが上昇する。この時,中空部35に収容されているガス燃料は,圧縮ピストン21のガス燃料通孔42を通ってスプリング44のばね力に抗して逆止弁41を押し下げ,中空部35内のガス燃料が圧縮室8に導入される。この状態では,図1と図2に示すように,針弁9はスプリング40によって押し下げられ,針弁9の弁フェース50はノズル本体19の弁シート24に着座した状態になっており,ノズル本体19のガス燃料通路66と噴孔16とは遮断された状態である。
【0038
圧縮行程に移行すると,ピストン15がシリンダ14内を上昇し,主室1に供給された吸入空気は圧縮される。ピストン15がシリンダ14を上昇した圧縮行程上死点近傍で,燃料噴射装置5の先端部42はピストン15の挿入孔7に突入し,燃料噴射装置5の噴孔16は,副室2内に位置する状態になる。また,圧縮行程後半において,カム29がピストンロッド25を押し下げることによって圧縮ピストン21がシリンダ4を下降する。この時,圧縮室8に供給されているガス燃料は,逆止弁41によってガス燃料通孔45が閉鎖されるので,圧縮ピストン21の下降によって圧縮室8の容積が低減するのに従って圧力が増大し,例えば,20〜30barから50〜70barまで圧縮される。
【0039
この時,圧縮室8内のガス燃料圧が上昇すると,ガス燃料圧が針弁9の受圧面51に作用し,図3に示すように,針弁9がスプリング40のばね力に抗してリフトし,弁フェース50が弁シート24から離れてガス燃料通路66が噴孔16と連通して噴孔16が開放する。噴孔16の開放によって圧縮室8内のガス燃料が噴孔16から副室2内の圧縮空気中へ噴出され,圧縮室8のガス燃料は副室2へ噴き出されて殆ど残存しない状態になると共に,副室2内の圧縮空気中に噴出されたガス燃料が空気と混合を促進して副室2で着火燃焼する。この時,副室2内の圧力が上昇し,副室2内のガス圧が針弁9の遮断用端部34の端面69に作用し,図4に示すように,針弁9の遮断用端部34が噴孔16を閉鎖するので,副室2内の火炎,未燃混合気等のガスが副室2から噴孔16,燃料溜まり部49,ガス燃料通路66を通って圧縮室8へ逆流することが防止され,副室2内の火炎,未燃混合気等のガスは連絡孔6を通って主室1に噴き出され,主室1に存在する新気と混合を促進して拡散燃焼し燃焼速度を促進し,NOX ,HCの発生を抑制した状態で燃焼が完結し,ピストン15に仕事をする。
【0040
膨張行程に移行すると,ピストン15が下降し,ピストン15が下降すると共に副室2内のガスが主室1に噴出すると,副室2内のガス圧が低下し,針弁9はスプリング40によって下降し,針弁9の弁フェース50が弁シート24に着座し,圧縮室8と噴孔16との連通状態が遮断され,噴孔16が閉鎖される。次いで,ピストン15が下死点に到達し,排気行程に移行する。排気弁が排気ポートを開放し,排気ガスが排気ポートを通じて排気管から排気され,排気ガスが有する排気熱エネルギは,例えば,排気管に組み込まれたターボチャージャやエネルギ回収タービン,熱交換器等で回収される。
【0041
【発明の効果】
この発明による副室式ガスエンジンは,上記のように構成されているので,エンジン負荷で供給するガス燃料流量が変化しても,ガス燃料を燃料冷却装置で温度制御することによって所定のガス燃料圧を維持でき,その所定のガス燃料圧で圧縮室で昇圧されるので,ガス燃料が常に適正なガス燃料圧で副室へ噴射されることになり,NOX ,HC等の発生を低減し,熱効率を向上させることができる。即ち,燃料ポンプによってある程度昇圧されたガス燃料を燃料噴射装置の圧縮室に導入し,ガス燃料をカム機構で作動する圧縮ピストンによって所望の高圧,例えば,50〜70bar,場合によっては,100bar〜150barまでにも容易に昇圧でき,その高圧のガス燃料を燃料噴射装置の噴孔から副室内の圧縮空気中に噴射することができる。また,高負荷時には,副室に供給するガス燃料を燃料ポンプで昇圧した後,圧縮されたガス燃料を燃料冷却装置で冷却するので,ガス燃料の圧力が低下し,常に圧縮室からは所定のガス燃料圧で副室へ噴射できる。また,吸気にガス燃料の一部を供給するので,燃料噴射装置に設けた圧縮室の体積を余り大きく設計する必要がなく,燃料噴射装置をコンパクトに構成できると共に,常に負荷に応じた適正なガス燃料流量を供給でき,副室での一次燃焼は勿論のこと,二次燃焼を促進して燃焼期間を短縮し,燃焼を完結でき,NOX ,HC等の発生を低減し,熱効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明による副室式ガスエンジンの一実施例を示す断面図である。
【図2】 図1の副室式ガスエンジンにおける燃料噴射装置を示す拡大断面図である。
【図3】 図2の燃料噴射装置の開放時の作動状態を示す拡大断面図である。
【図4】 図2の燃料噴射装置の閉鎖時の作動状態を示す拡大断面図である。
【図5】 燃料噴射装置と吸気燃料ノズルとの負荷に対応する供給流量の関係を示すグラフである。
【図6】 図1のガス燃料供給装置を示す拡大断面図である。
【符号の説明】
1 主室
2 副室
3 シリンダヘッド
5 燃料噴射装置
6 連絡孔
8 圧縮室
9 針弁
10 ヘッドライナ(燃焼室部材)
11 燃料弁
14 シリンダ
15 ピストン
16 噴孔
18,65 吸気ポート
19 ノズル本体
21 圧縮ピストン
24 弁シート
28 燃料ポンプ
33 吸気燃料ノズル
34 遮断用端部
38 リターンスプリング
39 ガス燃料供給源
40 スプリング
41 逆止弁
43,52,61,66 ガス燃料通路
45 ガス燃料通孔
47 燃料冷却装置(熱交換器)
50 弁フェース
51 受圧面
56 吸気弁
57 中空穴
60 摺動用端部
62 中空孔
69 遮断用端部の端面
70 コントローラ
73 冷却ポンプ
74 流体通路
75 伝熱通路
76 伝熱部材
77 放熱通路
78 放熱部材

Claims (7)

  1. シリンダヘッドに配置され且つ吸気弁が配置された吸気ポートが形成された主室を構成する燃焼室部材,前記主室に連通する副室及び該副室と前記主室とを連通する連絡孔が形成されたシリンダ内を往復移動するピストン,前記副室内にガス燃料を噴射するための噴孔を開閉作動する針弁と前記副室に噴射される前記ガス燃料を収容する圧縮室を備えている燃料噴射装置,及び前記燃料噴射装置に前記ガス燃料を前記圧縮室に供給するガス燃料供給装置を有し,前記ガス燃料供給装置は,ガス燃料供給源からの前記ガス燃料を圧縮する燃料ポンプ,前記燃料ポンプの下流に設けられ且つ圧縮された前記ガス燃料を冷却してガス燃料圧を降圧させる燃料冷却装置及び前記燃料冷却装置の下流に設けられ且つ前記ガス燃料を前記圧縮室へ供給するため作動されるガス燃料弁から構成されており,
    前記燃料冷却装置は,前記燃料ポンプで圧縮された前記ガス燃料から熱を伝熱する伝熱通路を形成する伝熱部材,前記伝熱部材の外側に配置され且つ前記伝熱部材の熱を吸収放熱する放熱通路を形成する放熱部材,及び前記放熱通路に冷却流体を送り込む冷却ポンプから構成されており,
    前記副室に供給するガス燃料流量を制御するコントローラは,部分負荷時に前記燃料冷却装置の前記放熱通路からの熱の放熱を低減させるため前記冷却ポンプの作動状態を弱くし,高負荷時には前記放熱通路からの熱の放熱を増大させるため前記冷却ポンプの作動状態を強める制御を行ってエンジン負荷に応じて所定のガス燃料圧に保持しつつガス燃料流量を変化させる制御を行うことから成る副室式ガスエンジン。
  2. 前記主室へ導入される吸気中に前記ガス燃料を噴射する吸気燃料ノズルを設けると共に,前記コントローラは,部分負荷時に前記燃料噴射装置から前記副室内に前記ガス燃料を噴射し,高負荷時には前記燃料噴射装置から前記副室内に前記ガス燃料を噴射すると共に前記吸気燃料ノズルから前記吸気中に前記ガス燃料を噴射する制御を行うことから成る請求項に記載の副室式ガスエンジン。
  3. 前記燃料噴射装置は,前記噴孔及び前記圧縮室が形成されたノズル本体,前記圧縮室内の前記ガス燃料を圧縮するため駆動装置によって作動される圧縮ピストン,及び前記圧縮室に前記ガス燃料を供給するため前記圧縮ピストンを復帰させるリターンスプリングを有し,前記圧縮ピストン内にスプリングを介して配置された前記針弁は前記ノズル本体内で往復移動して前記噴孔を開閉することから成る請求項1に記載の副室式ガスエンジン。
  4. 前記圧縮ピストンには,前記ガス燃料供給装置から供給される前記ガス燃料を前記圧縮室へ導入するため逆止弁が配置されたガス燃料通孔と,前記噴孔を開閉する前記針弁が摺動移動する中空穴とが形成されていることから成る請求項に記載の副室式ガスエンジン。
  5. 前記針弁は,前記圧縮ピストンの中空穴内を摺動移動する摺動用端部,前記ノズル本体に形成された弁シートに着座して前記圧縮室と前記噴孔とを遮断する弁フェース,前記圧縮室内のガス燃料圧を受ける受圧面,及び前記ノズル本体の前記小径筒部に形成された中空孔を摺動移動して前記噴孔を開閉させる遮断用端部を備えていることから成る請求項に記載の副室式ガスエンジン。
  6. 前記針弁は,前記圧縮室内の所定以上のガス燃料圧を前記針弁の前記受圧面で受けて,前記圧縮ピストンの前記中空穴に配置されたスプリングのばね力に抗してリフトされ,前記圧縮室と前記噴孔とを連通させることから成る請求項に記載の副室式ガスエンジン。
  7. 前記針弁の前記遮断用端部の端面は前記副室に露出して前記副室内のガス圧を受ける受圧面を構成しており,前記副室内の所定以上のガス圧に応じて前記針弁はリフトして前記遮断用端部が前記噴孔を閉鎖することから成る請求項に記載の副室式ガスエンジン。
JP00366799A 1999-01-11 1999-01-11 燃料冷却装置を備えた副室式ガスエンジン Expired - Fee Related JP3663949B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP00366799A JP3663949B2 (ja) 1999-01-11 1999-01-11 燃料冷却装置を備えた副室式ガスエンジン

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP00366799A JP3663949B2 (ja) 1999-01-11 1999-01-11 燃料冷却装置を備えた副室式ガスエンジン

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000205049A JP2000205049A (ja) 2000-07-25
JP3663949B2 true JP3663949B2 (ja) 2005-06-22

Family

ID=11563799

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP00366799A Expired - Fee Related JP3663949B2 (ja) 1999-01-11 1999-01-11 燃料冷却装置を備えた副室式ガスエンジン

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3663949B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2016021735A1 (ja) * 2014-08-08 2016-02-11 イマジニアリング株式会社 内燃機関
EP3181854A1 (en) 2015-12-14 2017-06-21 Caterpillar Energy Solutions GmbH Pre-chamber of internal combustion engine
CN115217615B (zh) * 2022-04-06 2023-08-15 广州汽车集团股份有限公司 扫气装置及扫气方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2000205049A (ja) 2000-07-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6073605A (en) Gas engine with pre-combustion chamber
WO2003056159A1 (fr) Moteur thermique bicarburant
US5970944A (en) Combustion chamber structure in engines
JP2004225680A (ja) 内燃機関及び内燃機関用制御装置
JP3663949B2 (ja) 燃料冷却装置を備えた副室式ガスエンジン
JPH09158729A (ja) 副室式ガスエンジン
JP3695085B2 (ja) ガスエンジンの燃焼室構造
JP3695019B2 (ja) 副室容積可変式ガスエンジン
JP2000073769A (ja) ガス燃料圧縮手段を持つ副室式ガスエンジン
JPH09166024A (ja) 副室式ガスエンジン
JP3379177B2 (ja) 副室式ガスエンジン
JP3651145B2 (ja) 可変圧縮比副室式ガスエンジン
JP3653964B2 (ja) エンジンにおける制御弁駆動装置
JP2000204988A (ja) 吸気燃料ノズルを備えた副室式ガスエンジン
JP2000328974A (ja) Egr装置を備えたディーゼルエンジン
JP3404886B2 (ja) ガスエンジン
JP3038091B2 (ja) セラミックバルブを用いたガスエンジン
JPH10205333A (ja) エンジンにおける燃焼室の構造
JPH11193720A (ja) ガスエンジンの燃焼室構造
JP2000136724A (ja) 主室容積可変手段を持つガスエンジン
JPH1162590A (ja) 減圧装置を備えたガスエンジン
JP3918361B2 (ja) 副室式ガスエンジン
JP2000027648A (ja) ガス燃料圧縮手段を持つ副室式ガスエンジン
JPH11280501A (ja) 吸気弁開放期間制御装置を備えたガスエンジン
JP2000291495A (ja) Egr装置を備えたガスエンジン

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20041018

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20041026

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20041216

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20050308

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20050321

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080408

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090408

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100408

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110408

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120408

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120408

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130408

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130408

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140408

Year of fee payment: 9

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees