JP3663672B2 - 板状材のストッカー装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明はガラス素板をガラス板製品に加工する際に、ガラス素板を一時ストックする板状材のストッカー装置及びそのストック方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ガラス素板はサイズに応じたパレットに複数枚収納されてストックされており、このガラス素板をガラス板製品に加工する際には、パレットを倒した状態でパレットの蓋を開いた後、ガラス素板を吸着盤により上から順に吸着し、クレーンで切り機まで搬送する。しかし、パレットでガラス素板をストックすると、パレットの倒し作業や蓋の開閉作業に手間がかかり、また倒しスペース分だけ切り場スペースを広くしなければならないという欠点がある。
【0003】
そこで、従来では、筐体の内部に台車付きの棚を出し入れ可能に収容し、この棚にガラス素板を立掛けた状態でストックするストッカー装置がある。ストックされたガラス素板をガラス板製品に加工する際には、前記棚を筐体から引き出した後、吸着盤によりガラス素板を吸着して切り機まで搬送する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のストッカー装置では、筐体に対して棚が片開きに構成されているので、ガラス素板を受け取る場合にはその受け取り位置に、そして、ストックしたガラス素板を受け渡す場合にはその受け渡し位置に筐体毎移動させなければならない。このため、従来のストッカー装置では、操作に力が必要で作業性が非常に低いという欠点がある。
【0005】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、筐体を固定した状態で板状材の受け取り、受け渡しが可能な板状材のストッカー装置及びそのストック方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記目的を達成するために、板状材を立掛けた状態で保持可能に形成されると共に走行移動可能な棚部材と、前記棚部材を複数台並べた状態で収容可能に形成されると共に、両側壁部に該棚部材の出し入れ用開放部が形成されて棚部材を受け取り位置と受け渡し位置との間で両開き可能とする筐体と、前記受け取り位置まで引き出された前記棚に板状材を搬送する第1の走行クレーンと、前記受け渡し位置まで引き出された前記棚の板状材を搬送する第2の走行クレーンと、から成り、前記棚部材及び前記筐体には、該棚部材の出し入れ移動を案内するガイド部材が設けられ、前記棚部材、及び/又は前記筐体には、該棚部材が筐体から引き出された前記受け取り位置及び受け渡し位置に位置した際に、棚部材の転倒を防止する転倒防止部材が設けられ、前記第1の走行クレーンは、工場建屋の天井梁を挟んで一方側に設置され、前記第2の走行クレーンは、前記天井梁を挟んで他方側に設置され、前記第1の走行クレーン及び前記第2の走行クレーンの操作範囲の及ばない前記天井梁の下方のスペースに前記棚部材と前記筐体とが設置されることを特徴とする。
【0007】
【作用】
発明によれば、筐体の一方側の側壁部に形成された開放部から棚部材を引き出して板状材を受け取り、そして、棚部材を筐体に収容して板状材をストックする。そして、筐体の他方側の側壁部に形成された開放部から棚部材を引き出してストックした板状材を受け渡す。
【0008】
また、前記棚部材及び前記筐体にガイド部材を設けて、このガイド部材によって棚部材の出し入れ移動を案内すれば、棚部材を円滑に出し入れできる。
更に、前記棚部材及び/又は前記筐体に転倒防止部材を設けて、この転倒防止部材によって筐体から引き出された棚部材の転倒を防止する。
【0009】
【実施例】
以下添付図面に従って本発明に係る板状材のストッカー装置及びそのストック方法の好ましい実施例について詳説する。
図1は、本発明の実施例に係る板状材のストッカー装置が設置されたガラス板加工工場の上面図である。同図に示すガラス板加工工場は、建屋の天井梁10の下方にストッカー装置12が設置されると共に、このストッカー装置12を挟んで図中上側にはガラス素板の倉庫14が形成され、図中下側にはガラス素板の切り場16が形成されている。
【0010】
倉庫14には、入庫部18と複数台のガラス立掛け台(以下「A台」と称する)20、20…が設置される。前記入庫部18には、素板製造工場で生産されたガラス素板が搬入され、搬入されたガラス素板は図中二点鎖線で示す走行クレーン22によって、そのサイズに応じたA台20に順次搬送されたのちA台20に立掛けられる。前記走行クレーン22は、レール24とクレーン本体26とから構成される。レール24は、前記天井梁10に対して直交方向に配設されると共に、図示しない駆動装置により天井梁10の長手方向に沿って走行移動される。また、前記クレーン本体26は、レール24の長手方向に沿って走行移動可能に垂設されると共に下部に吸着盤(図示せず)が設けられる。ガラス素板は前記吸着盤によって吸着保持され、前記レール24及びクレーン本体26の駆動により倉庫14内の所定の位置に搬送される。この吸着盤はガラス素板を移載する機能を持てば、これに替わるものであっても良い。A台20に立掛けられたガラス素板は前記吸着盤により吸着保持されて、ストッカー装置12の受け取り位置Aまで搬送される。このストッカー装置12については後述する。
【0011】
前記切り場16には、切り機28及び折り機30が並設される。切り機28には、前記ストッカー装置12にストックされたガラス素板が走行クレーン32によって供給される。前記走行クレーン32は、レール34とクレーン本体36とから構成され、レール34は、天井梁10に対して直交方向に配置されると共に、図示しない駆動装置により天井梁10の長手方向に沿って走行移動される。また、クレーン本体36は、レール34の長手方向に沿って走行移動可能に垂設されると共に下部に吸着盤(図示せず)が設けられる。ガラス素板は前記吸着盤によって吸着保持され、前記レール34及びクレーン本体36の駆動により切り場16内の所定の位置に搬送される。また、ストッカー装置12にストックされたガラス素板は、ストッカー装置12の受け渡し位置Bから吸着されて切り機28に供給される。切り機28に供給されたガラス素板は、切り機28によって所定サイズの切線が入れられたのち折り機30に移送され、ここで前記切線に沿って折られてガラス板製品が切り出される。切り出されたガラス板製品は、前記折り機30から前記走行クレーン32によって図示しない曲げ装置、又は面取り装置等の次工程に搬送される。
【0012】
ところで、ストッカー装置12は図2に示すように、複数台の棚38、38…と筐体40とから構成される。前記棚38は図3に示すように、筐体40内の奥行き方向に最小のレイアウトの間隔をもって複数台収容されると共に、後述する走行部42とガイド部44とによって筐体40の奥行き方向と直交する方向に移動自在に配置される
前記棚38には図2に示すように、複数本の縦フレーム46、46…と横フレーム48とを連結して成る矩形状の立掛け面50が形成される。この立掛け面50は図3に示すように傾斜角度θが略6°に設定され、該立掛け面50に立掛けられた複数枚のガラス素板52、52…が立掛け面50から倒れないように設定されている。前記立掛け面50の下部には載置台54が設けられ、立掛け面50に立掛けられたガラス素板52の下縁部が前記載置台54上に載置される。
【0013】
前記筐体40は図2に示すように、筐体40の4隅部に立設された支柱56、56…上に梁材58、58…を枠状に固定して成る構造体である。また、筐体40は図2に示す前面枠、図4に示す背面枠、及び図5に示す天井枠がトラス60、60及びガイドレール86、86…によってそれぞれ補強されている。筐体40の両側面部は開放状態となっており、これらの開放部から棚38が図6に示すように筐体40に出し入れされる。この時、図6中右側に引き出された棚38は図1に示した受け取り位置Aに位置し、図中左側に引き出された棚38は受け渡し位置Bに位置するように引き出し量が規制されている。
【0014】
前記走行部42は図3に示すように、載置台54の下部に設けられている。その走行部42のうち図2中左側の走行部42Aは図7に示すように、載置台54の下部に設けられた軸62の両端に図示しない軸受を介して車輪64、64が取り付けられている。前記車輪64、64は加工工場の床面66上を走行する。また、車輪64と車輪64との間には、複数本のピン68、68…(図2参照)が載置台54の長手方向に沿って載置台54の下部から所定間隔で突出配置される。これらのピン68の下端にはガイドローラ70が回動自在に取り付けられている。前記ガイドローラ70は床面66上に敷設されたガイドレール72にガイドされる。このガイドレール72は棚38、38…毎に配設され、更に図6に示すように、棚38の引き出し方向に配設されると共に、棚38を筐体40の両側に引き出すことができる長さに形成されている。
【0015】
本実施例では、棚38を筐体40の両側に引き出せるようになっているため、前記走行部42のうちの図2中右側の走行部42Bは、左側の走行部42Aと同様のものになる。本実施例では、棚38の立掛け面50の傾斜角度、及び走行部42の車輪64、64及びガイドレール72、72のそれぞれの位置を調整することによって、特にガラス素板を最大積載した場合に重心が車輪の中心に位置するようにし、安定な棚38の走行を得ると共に、ストッカー装置12のサイズが最小となるようにしている。即ち、ガラス素板を積載した棚38は自立安定引き出し可能であり、走行時の直線性も高い。更に、狭いスペースがストッカー装置12のために利用可能であり、ガラス素板の保管充填効率が高い。
【0016】
一方、図3に於いてガイド部44は、棚38の上縁部に設けられている。前記ガイド部44は図8に示すように長尺状のフレーム80を備え、このフレーム80は縦フレーム46の上端部にボルト82、82…によって締結される。前記ボルト82は、フレーム80の長手方向に沿って所定間隔で締結(図2参照)されると共に、これらのボルト82にはガイドローラ84が回動自在に取り付けられている。前記ガイドローラ84は、筐体40の梁材58の下部に固着されたガイドレール86にガイドされ、また、ガイドレール86は棚38、38…毎に配設される。
【0017】
ガイドレール86の図6中右端部には図8中二点鎖線で示すストッパ片88が形成される。このストッパ片88には、棚38の図6中受け取り位置Aへの移動時に、図8に示す前記フレーム80に固着された突片90が当接する。これにより、棚38の受け取り位置Aへの移動量が規制される。また、この時、棚38は棚38の図6中左上隅部に組み付けられたA型フレーム92(転倒防止部材)上のガイドローラ84、84がガイドレール86にガイドされているので、棚38の転倒が防止される。
【0018】
また、ガイドレール86の図6中左端部には図8中二点鎖線で示すストッパ片94が形成される。ストッパ片94には、棚38の図6中受け渡し位置Bへの移動時に、図8に示すフレーム80に固着された突片96が当接する。これにより、棚38の受け渡し位置Bへの移動量が規制される。また、この時、棚38は棚38の図6中右上隅部に組み付けられたA型フレーム98(転倒防止部材)上のガイドローラ84、84がガイドレール86にガイドされているので、棚38の転倒が防止される。符号100で示すコの字状部材は、棚38を手動で押し引き操作するための把手である。
【0019】
次に、前記の如く構成された板状材のストッカー装置の作用について説明する。
先ず、図1に示す倉庫14の入庫部18に搬入されたガラス素板52、52…を倉庫14側の走行クレーン22によって、そのサイズ、又は客先の注文に応じたA台20、20…に順次搬送して一時立掛ける。そして、A台20上のガラス素板52を走行クレーン22によってストッカー装置12の受け取り位置Aに搬送する。
【0020】
この時、作業者は、前記ガラス素板52のストック位置に対応する棚38を筐体40から図6に示す受け取り位置Aまで予め引き出しておく。棚38の引き出し時に於いて、棚38は、図8に示すフレーム80の突片90がストッパ片88に当接することにより引き出し量が規制され、また、図6に示すA型フレーム92上のガイドローラ84がガイドレール86にガイドされているので転倒しない。
【0021】
そして、走行クレーン22で搬送されてきたガラス素板52を棚38に立掛けた後、棚38を押して筐体40内に収納する。このようにして、A台20、20…上のガラス素板52、52…を、それに対応する棚38に順次立掛けた後、棚38を筐体40内に収容してストックする。
次に、ストッカー装置12にストックされたガラス素板52を切り機28に搬送する際には、作業者が棚38を図6に示す受け渡し位置Bまで引き出す。この棚38の引き出し時に於いて、棚38は、ガラス素板52の載置時、非載置時において、いずれの場合も重心が棚38の車輪の中心に位置するようになっているうえ、図8に示すフレーム80の突片96がストッパ片94に当接することにより引き出し量が規制され、また、図6に示すA型フレーム98上のガイドローラ84がガイドレール86にガイドされているので転倒しない。そして、引き出された棚38のガラス素板52を切り場16側の走行クレーン32によって切り機28まで順次搬送する。
【0022】
このように本実施例のストッカー装置12によれば、棚38を筐体40に対して両開き可能とし、ガラス素板52を受け取る場合には棚38を倉庫14側へ移動させ、ガラス素板52を受け渡す場合には切り場16側に移動させるようにしたので、筐体40を固定した状態でガラス素板52の受け取り、受け渡しを行うことができる。
【0023】
また、本実施例では棚38が両開き可能なので、走行クレーン22、32の操作範囲の及ばない天井梁10の下方のデッドスペースをストッカー装置12の設置場所として有効利用することができる。即ち、棚38を利用してガラス素板52をクレーンスパン間で移動できる。これにより、本実施例のストッカー装置12を利用すれば、工場スペースを省スペース化できる。
【0024】
本実施例では、棚38の出し入れ操作を手動で行うようにしたが、これに限られるものではなく電動で操作しても良い。例えば、棚38の上縁部にラックを設けると共に、筐体40の上部に前記ラックと噛合するピニオンギヤを配置し、このピニオンギヤをモータで正転/逆転させることにより棚38の出し入れ操作を行うことができる。また、例えば、油圧シリンダ装置を利用して棚38の出し入れ操作を行うこともできる。
【0025】
【発明の効果】
以上説明したように本発明に係る板状材のストッカー装置及びそのストック方法によれば、筐体に対して棚部材を両開き可能とし、板状材を受け取る場合には一方側の側壁部に形成された開放部から棚部材を引き出し、そして、ストックされた板状材を受け渡す場合には他方側の側壁部に形成された開放部から棚部材を引き出すようにしたので、筐体を固定した状態で板状材の受け取り、受け渡しを行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る板状材のストッカー装置が設置されたガラス板加工工場の上面図
【図2】本発明に係る板状材のストッカー装置の実施例を示す斜視図
【図3】板状材のストッカー装置の側面図
【図4】板状材のストッカー装置の背面図
【図5】板状材のストッカー装置の上面図
【図6】棚が両側に引き出された状態を示す板状材のストッカー装置の正面図
【図7】棚の一方の走行部を示す拡大図
【図8】棚のガイド部を示す拡大図
【符号の説明】
12…ストッカー装置
20…A台
22、32…走行クレーン
28…切り機
30…折り機
38…棚
40…筐体
42…走行部
44…ガイド部
50…立掛け面
Claims (1)
- 板状材を立掛けた状態で保持可能に形成されると共に走行移動可能な棚部材と、
前記棚部材を複数台並べた状態で収容可能に形成されると共に、両側壁部に該棚部材の出し入れ用開放部が形成されて棚部材を受け取り位置と受け渡し位置との間で両開き可能とする筐体と、
前記受け取り位置まで引き出された前記棚に板状材を搬送する第1の走行クレーンと、
前記受け渡し位置まで引き出された前記棚の板状材を搬送する第2の走行クレーンと、から成り、
前記棚部材及び前記筐体には、該棚部材の出し入れ移動を案内するガイド部材が設けられ、
前記棚部材、及び/又は前記筐体には、該棚部材が筐体から引き出された前記受け取り位置及び受け渡し位置に位置した際に、棚部材の転倒を防止する転倒防止部材が設けられ、
前記第1の走行クレーンは、工場建屋の天井梁を挟んで一方側に設置され、
前記第2の走行クレーンは、前記天井梁を挟んで他方側に設置され、
前記第1の走行クレーン及び前記第2の走行クレーンの操作範囲の及ばない前記天井梁の下方のスペースに前記棚部材と前記筐体とが設置されることを特徴とする板状材のストッカー装置。
Priority Applications (1)
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|---|---|---|---|
| JP13690595A JP3663672B2 (ja) | 1995-06-02 | 1995-06-02 | 板状材のストッカー装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP13690595A JP3663672B2 (ja) | 1995-06-02 | 1995-06-02 | 板状材のストッカー装置 |
Publications (2)
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|---|---|
| JPH08324728A JPH08324728A (ja) | 1996-12-10 |
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| JP13690595A Expired - Fee Related JP3663672B2 (ja) | 1995-06-02 | 1995-06-02 | 板状材のストッカー装置 |
Country Status (1)
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