JP3662947B2 - 自動交換式ディスク装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は自動交換式ディスク装置に係り、例えばフロッピーディスク、音楽用カセットテープ、DAT、コンピュータ用データテープそして所謂ミニディスクカートリッジ(以下ミニディスクM)などの各種磁気テープや光磁気ディスクカートリッジを自動交換して所定再生するよう構成された自動交換式ディスク装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、オートチェンジャー機能付きのCDプレーヤ装置において、例えばCDを連続演奏する装置が車両搭載用に種々実用化されている。また、近年になり、家庭用のミニディスク装置を用いて好みの曲を録音しておきミニディスクを演奏する機器も実用化されており、このミニディスクを連続自動演奏するオートチェンジャー装置の要請も高まりつつある。
【0003】
一方、CDオートチェンジャー装置によれば、装置に対して着脱可能に設けられたCDマガジン内に例えばCDを最大10枚程度まで予め格納しておき、これを装置に装填することで、所望のCDを自動演奏するように構成されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述のCDオートチェンジャー装置によれば、マガジン単位での交換をしなければならないことから、例えばCDを演奏している途中でCDを1枚のみ交換したい場合においても、マガジン全体を交換しなければならず面倒であった。
【0005】
また、その外直径が12センチメートルであるCD自体の寸法上の制約から、CDオートチェンジャー装置自体も大型化する結果、例えば車両搭載用に構成する場合には、運転席近くの限られたスペース部分のダッシュボード内に設けることができず、トランクルーム内などに設けざるを得ないことから、マガジンの交換作業をより面倒なものにする問題点があった。
【0006】
したがって、本発明のカートリッジ交換装置は上述の事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、複数の再生媒体を格納でき、また例えば動作途中で再生媒体を1枚毎に交換できるなど機能性に優れ、かつ限られた空間に配設することができる自動交換式ディスク装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の自動交換式ディスク装置は以下の構成を備える。すなわち、複数のディスクカートリッジを装置内に格納可能にして、格納されたディスクカートリッジから1枚を選択して所定動作を行う自動交換式ディスク装置であって、所定外形寸法を有する本体部と、前記ディスクカートリッジの少なくとも2枚以上を前記格納可能にするマガジン部と、前記マガジン部の上方または下方に設けられ、前記ディスクカートリッジに対して前記所定動作を行うディスク駆動装置と、前記ディスクカートリッジを前記ディスク駆動装置の所定位置に装填するとともに前記所定位置からの装填が解除された前記ディスクカートリッジを保持する保持手段と、前記ディスクカートリッジの1枚分を挿脱するために前記本体部の前面に形成される開口部と、前記開口部から前記マガジン部に連通可能な前記ディスクカートリッジの通路を有し、前記マガジン部と前記開口部の間における空間部において上下駆動されるとともに、前記マガジン部、前記開口部及び前記保持手段の間で前記ディスクカートリッジの受け渡しを行うアクセサ部と、を具備し、前記ディスク駆動装置を上下動可能に設けるとともに、前記マガジン部の最上段または最下段を前記保持手段とし、前記保持手段に格納された前記ディスクカートリッジを前記所定動作するように構成することを特徴としている。
【0010】
【作用】
上記の構成により、装置本体の前面開口部を介して、複数のディスクカートリッジを装置内のマガジン部にアクセサ部により順次格納し、格納されたディスクカートリッジからアクセサ部により1枚を選択して保持手段に受け渡し、所定動作を行うとともに、アクセサ部とマガジン部とディスク駆動装置を限られた空間内に無駄なく配設して小型に構成できるようにする。
【0011】
【実施例】
以下に、本発明の自動交換式ディスク装置の好適な実施例について、ミニディスクMを記録再生媒体に用いた構成例に付き、以下に添付図面を参照しながら説明する。尚、全図を通じて同一符号は同一対象物を示す。
図1は本発明の第1実施例を示す自動交換式ディスク装置1の要部を破断して示した外観斜視図である。また、図2は図1に基づく右側面図を示している。
【0012】
先ず、図1において、自動交換式ディスク装置1は記録再生媒体に光磁気ディスクを内蔵したミニディスクMであって、家庭用のミニディスクM装置を用いて好みの曲を録音しておく記録再生媒体を用いる場合を示している。また、このミニディスクMに限定されず、例えば3.5インチの光磁気ディスクカートリッジであるM/Oカートリッジ、フロッピーディスクなどであって所定のカートリッジ内に記録再生媒体を収容したものを用いる場合において、以下に述べる構成は適宜採用可能である。
【0013】
図1において、図中の一点鎖線で示した装置1の外形寸法は幅W(180ミリメートル)、高さH(50ミリメートル)と奥行きD(165ミリメートル)を有しており、所謂DIN規格を満足している。この結果、カーオーディオ用として車両に他の機器と並べて操作面が面一になるように搭載でき、しかも運転席近くの限られたスペース部分のダッシュボード内に設けることができるように配慮されている。また、車用以外にも家庭内等で用いられる近年流行の所謂ミニコンポ用やポータブル用として内蔵可能になるように小型化している。
【0014】
この装置1の前面には、ミニディスクMを両矢印方向に装填排出するための前面開口部7が図示のように前面の略中央やや上方部位に形成されており、ミニディスクMを1枚毎に装填、排出するようにしている。そして、この前面開口部4の後側(装置1の内側)近くには、ミニディスクMの後挿入及び装填後のミニディスクMの後端をつき当てることによりミニディスクMの位置決めを行うシャッター機構4が設けられている。
【0015】
一方、装置1の内部には、取り付け用ブラケット2eを4隅に設けた主フレーム2であってサブフレーム3を設けた基部となる部分が防振ラバー(不図示)などを介して固定されている。また、装置1内部の右側空間部分には、各モータ類及び各センサ類が接続されるとともに、所定の動作制御を司る電子回路基板70が内蔵固定されている。
【0016】
このサブフレーム3には、エレベータ機構6を構成するための長溝部3dと回動軸支部3eが図示のように形成されており、パンタグラフ形状をなすリンク65の下端部を周知のように夫々支持している。また、前面開口部7を介して挿入されたミニディスクMを搬送する出入りローラ15を設けたアクセサ機構5のベース14に対して、これらのリンク65の上端部が図示のように夫々接続されている。そして、アクセサ機構5にはエレベータモータM2が固定されており、このモータの所定動作に応じてアクセサ機構5がエレベータ機構6の作用により平行移動可能に上下駆動されて、所定位置において停止できるように構成されている。
【0017】
このように上下駆動されるアクセサ機構5は、図示のように前面開口部7に対向する位置を最上移動位置とする一方、装置1の奥側において固定されたマガジン部8(図中、収容部81が上下方向に4か所形成されている)の下方において上方及びアクセサ機構に近づく方向に移動可能に設けられているホルダー機構9のホルダーブラケット50に対向する位置を最下位置にして上下駆動可能に設けられている。
【0018】
一方、マガジン部8は図示のように円弧状の切り込み部を設けておき、ミニディスクMの格納時において摩擦抵抗を極力減らすための配慮と、各収容部81の上下方向の寸法の無駄な寸法を無くすために例えば、0.3ミリメートル前後のステンレス板材が用いられている。また、このマガジン部8には折曲げ加工されたアクチエータ部82であって、各収容部81に対応する位置に切欠加工された切欠部を形成した板部分が一体的に設けられており、上述のアクセサ機構5に搭載されたエレベータセンサS2(後述する)により、アクセサ機構5の上下駆動動作にともない位置検出することにより、各収容部81またはホルダー機構9に対向する位置に上下駆動後に停止するように構成されている。そして、以上説明の各収容部81にはミニディスクMの有無検出を行う有無センサS4が夫々設けられている。
【0019】
以上のようにしてサブフレーム3内に設けられるマガジン部8、ホルダ機構9の更に下方には、ミニディスクM再生装置10であり、ミニディスクMを所定回転させるためのチャッキング機構と、光磁気再生のためのヘッドを具備したものであり、図示のように薄く形成されている。
次に、図2は図1の右側面図である。図1に図2をさらに参照して、上記のホルダー機構9は、アクセサ機構5上に一時保持されたミニディスクMをミニディスクM再生装置10のチャッキング機構に対してチャッキングできる位置に搬送してからチャッキング状態を保持して、所定の再生を行うためのものであって、左側のサブフレーム3の側方において固定されているホルダーモータM4の動作にともない、アクセサ機構5とミニディスクM再生装置10のチャッキング機構間を図2中の矢印H方向に移動可能になるように構成されている。
【0020】
一方、図1において右側のサブフレーム3の側面には、ミニディスクMをマガジン部8内に引き込むための引き込み機構11の駆動源となる引き込みモータM3と、このモータM3から駆動力を得るDカット軸31が設けられているが、この引き込み機構11は出入りローラ15による搬送動作を補うものであり、マガジン部8に確実にミニディスクMを格納するために設けられる。
【0021】
以上説明のように構成される装置1の動作につき図2を参照して、装置1内においてミニディスクMが空になっている状態から行う操作例を簡単に述べる。
先ず、アクセサ機構5はエレベータ機構6の作用により、前面開口部7に対向する位置にまで上昇された状態になっており、またシャッター機構4は開く状態に設定されており、さらにホルダー機構9はミニディスクM再生装置10のチャッキング機構に対するチャッキング位置に移動されている。
【0022】
この後に、最初のミニディスクMが前面開口部7を介して1枚挿入されると、出入りローラ15の回動作用によりアクセサ機構5上にミニディスクMが載置された状態になる。この後に、シャッタ機構4が閉じてアクセサ機構5の出入りローラ15の逆回動作用により、ミニディスクMの後端部がシャッタ機構4のシャッター板につき当てられてミニディスクMのアクセサ機構5上における位置決めがなされる。この後に、再度出入りローラ15の回動がなされて最初のミニディスクMがマガジン部8の収容部の最上段に収容される。
【0023】
引き続き、2枚目のミニディスクMが前面開口部7から挿入されると、上記の動作後に、アクセサ機構5はエレベータ機構6の作用により下方に収容部81の一段分の移動がなされ、上段から2番目の収容部81に2枚目のミニディスクMが収容される。以降、同様の動作を繰り返し実行して、4枚目のミニディスクMがマガジン部8に格納される。
【0024】
以上の格納後に、所望のミニディスクMを演奏するべく操作されると、アクセサ機構5が格納された所望のミニディスクMに対向する位置に上下移動停止されてから、所望のミニディスクMがアクセサ機構5内に引き入れられる。この後に、ホルダー機構9の位置まで下降され、このアクセサ機構5の動作に前後して、ホルダー機構9は取り出し位置まで斜め方向に上昇される。
【0025】
この後に、出入りローラ15が回動されてホルダー機構9内にミニディスクMが挿入され、ホルダー機構9がミニディスクM再生装置10のチャッキング機構に対するチャッキング位置に移動されて所望のミニディスクMの演奏の準備が整って、演奏が開始される。
一方、演奏終了後または演奏途中で他のミニディスクMに代えたい場合には、演奏を中止してからホルダー機構9が斜め上方向に上昇されてチャッキング状態が解除されて、アクセサ機構5内にミニディスクMを引き込み、上方に移動してから元の収容部81にミニディスクMを戻す。その後、次に演奏したい所望のミニディスクMを以下同様にミニディスクM再生装置10のチャッキング機構に対するチャッキング位置に移動して演奏する。
【0026】
以上説明したように動作する装置1のさらなる特徴として、ミニディスクMの演奏途中であっても、アクセア機構5の上下移動(矢印UD方向)が自由に行えることから、他のミニディクスMの交換のための操作を自由に前面開口部7を介して行うことができる点が挙げられる。即ち、演奏中のミニディスクMを除いては、他のミニディスクMはマガジン部8の収容部に収容された状態になっているので、アクセサ機構5の上下方向の移動と出入りローラの駆動により、ミニディスクMの任意の取り出しと装填を自由に行える利点がある。
【0027】
また、マガジン部8の収容部81内においてフル状態でミニディスクMを収容したままで、好みのミニディスクMをミニディスクM再生装置10に対して直接セットすることもできる優れた構成が実現できた。
次に、図3(a)は第2実施例の構成になる右側面図、また(b)は第3実施例になる右側面図を夫々示したものである。
【0028】
先ず、図3(a)において、既に説明済の構成については同様の符号を付して説明を割愛して、相違部分についてのみ述べると、アクセサ機構5は図中の矢印UD1により示したように上下駆動されるエレベータ機構6を設けている。また、マガジン部8も上記構成と略同様に固定されている。
一方、ミニディスクM再生装置10はマガジン部8の下方において図中の矢印UD2に上下駆動される第2エレベータ機構60を設けている。
【0029】
以上の構成の第2実施例によれば、マガジン部8の最下段に格納されたミニディスクMに対してミニディスクM再生装置10側から移動してチャッキング動作が行われてから演奏が行われる。
次に、図3(b)において、既に説明済の構成については同様の符号を付して説明を割愛して、相違部分についてのみ述べると、アクセサ機構5は図中の矢印UDにより示したように上下駆動されるエレベータ機構61(ラックとピニオンギアからなる)を設けており、このアクセサ機構5の下方においてミニディスクM再生装置10が固定されている。一方、アクセサ機構5の下面にはミニディスクMが落下可能なオープン面となっているとともに、アクセサ機構5の移動時には、ミニディスMをその下面から抑える保持腕70を有している。
【0030】
以上の構成の第3実施例によれば、アクセサ機構5がミニディスク再生装置のチャッキング位置まで下方に移動して再生可能状態とした後に、保持腕70によるミニディスクMの保持を解除する。
尚、上記の実施例においては、カートリッジをミニディスクMに限定して述べる一方、装置1を横置きにして使用する場合についてのみ述べた関係上から前後左右上下面もこの配置に基づき述べたが、装置1を縦置き、あるいは前面開口部7を上方に向けて配設することも当然可能であり、これらの場合には各面の呼び方も当然代わることは言うまでもない。
【0031】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、装置前面の開口部から通路を介して複数のディスクカートリッジの再生媒体を格納することができ、また例えばディスク駆動装置の動作途中であってもマガジン部に格納されたディスクカートリッジの再生媒体を装置内に格納されていないディスクカートリッジの再生媒体と1枚毎に交換できるので機能性に優れ、かつ限られた空間を有効に利用して小型に構成できる自動交換式ディスク装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例の概略構成を示した外観斜視図である。
【図2】第1実施例の概略構成を示した側面図である。
【図3】(a)第2実施例の概略構成を示した側面図である。
(b)第3実施例の概略構成を示した側面図である。
【符号の説明】
1…装置、3…サブフレーム、4…シャッター機構、5…アクセサ機構、6…エレベータ機構、7…前面開口部、8…マガジン部、9…ホルダー機構、10…ミニディスクM再生装置である。
Claims (1)
- 複数のディスクカートリッジを装置内に格納可能にして、格納されたディスクカートリッジから1枚を選択して所定動作を行う自動交換式ディスク装置であって、
所定外形寸法を有する本体部と、
前記ディスクカートリッジの少なくとも2枚以上を前記格納可能にするマガジン部と、
前記マガジン部の上方または下方に設けられ、前記ディスクカートリッジに対して前記所定動作を行うディスク駆動装置と、
前記ディスクカートリッジを前記ディスク駆動装置の所定位置に装填するとともに前記所定位置からの装填が解除された前記ディスクカートリッジを保持する保持手段と、
前記ディスクカートリッジの1枚分を挿脱するために前記本体部の前面に形成される開口部と、
前記開口部から前記マガジン部に連通可能な前記ディスクカートリッジの通路を有し、
前記マガジン部と前記開口部の間における空間部において上下駆動されるとともに、前記マガジン部、前記開口部及び前記保持手段の間で前記ディスクカートリッジの受け渡しを行うアクセサ部と、を具備し、
前記ディスク駆動装置を上下動可能に設けるとともに、
前記マガジン部の最上段または最下段を前記保持手段とし、前記保持手段に格納された前記ディスクカートリッジを前記所定動作するように構成することを特徴とする自動交換式ディスク装置。
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JP26109093A JP3662947B2 (ja) | 1993-10-19 | 1993-10-19 | 自動交換式ディスク装置 |
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