JP3661248B2 - El素子及びその製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば計器類の自発光型のセグメント表示やマトリクス表示、或いは各種情報端末機器のディスプレイなどに使用されるEL(エレクトロルミネッセンス)素子及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、EL素子は、絶縁性基板であるガラス基板上に、第1電極、第1絶縁層、発光層、第2絶縁層及び第2電極が順次積層して形成されており、少なくとも発光層からの光取り出し側が光学的に透明な材料にて構成されている。
ここで、発光層は母体材料に発光中心を添加して構成されており、それらの材料としては種々のものが提案されている。この中で、アルカリ土類金属チオガレート(MGa2 4 、M=Ca、Sr、Ba)を母体材料とし、発光中心元素としてCe(セリウム)を添加した発光層(以下、単にアルカリ土類金属チオガレート発光層という)を有するEL素子が、青色発光を行うものとして注目されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
一般に、アルカリ土類金属チオガレートの結晶化温度は高く、EL素子の発光層として用いる場合、600〜650℃の熱処理が行われている。熱処理温度の上限が650℃であるのは、これ以上の温度で熱処理を行うと、ガラス基板に著しい歪みをもたらすからである。
【0004】
しかし、現状では、たとえこれらの温度で熱処理を行ったとしても、アルカリ土類金属チオガレート発光層の結晶性は、ZnS(硫化亜鉛)やSrS(硫化ストロンチウム)を母体材料として用いた発光層に比べ、著しく低いものであった。このため、アルカリ土類金属チオガレート発光層を用いて、実用上十分な輝度を有するEL素子を実現することは、非常に困難であった。
【0005】
高輝度化のためには、アルカリ土類金属チオガレート発光層の結晶性向上が重要である。しかし、アルカリ土類金属チオガレートは、アルカリ土類金属(Ca、Sr、Ba)、ガリウム(Ga)及び硫黄(S)の3元系化合物であるため、ZnSやSrS等の2元系化合物に比べ、その結晶化のメカニズムは非常に複雑である。
【0006】
一般に、成長初期過程は、その後の発光層の結晶性に大きな影響を与える。特に、アルカリ土類金属チオガレート発光層では、低温で結晶化するアルカリ土類金属硫化物(CaS、SrS、BaS)等の副生成物が、成長初期において形成されやすい。一旦、これらの副生成物が形成されると、副生成物の成長が引き続き起こるため、発光層全体としては、アルカリ土類金属チオガレートと副生成物との混合体となる。そのため、目的とするアルカリ土類金属チオガレート発光層の結晶性が著しく低下する。
【0007】
また、副生成物の内でも、アルカリ土類金属硫化物(CaS、SrS、BaS)が形成されると、発光中心であるCeの発光波長が、アルカリ土類金属チオガレートに比べて長波長であるため、EL発光の青色純度も低下する。
従って、アルカリ土類金属チオガレート発光層の結晶性を向上させ、青色純度の低下を防止するためには、成長初期過程において副生成物の形成を抑制することが重要である。
【0008】
本発明は上記問題に鑑みたもので、アルカリ土類金属チオガレートのようなIIa-IIIb-VIb族(Oを除く)化合物を母体材料とし発光中心が添加された発光層を有するものにおいて、副生成物の形成を抑制して結晶性を良好とし、色純度を良好にすることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1乃至に記載の発明においては、IIa−IIIb−VIb族(Oを除く)化合物を母体材料とし発光中心を添加した発光層(5)と第1絶縁層(3)の間に、発光層と同じ母体材料で発光中心を添加していないノンドープ層(4)を形成し、発光層(5)のIIa元素がアルカリ土類金属で、IIIb族元素がGaであり、そのアルカリ土類金属に対する前記Gaの組成比が2.0以上2.4以下であることを特徴としている。
【0010】
従って、ノンドープ層を設けることにより、不純物としての発光中心が存在しないため、不純物を核としての副生成物(IIa-VIb)は、ノンドープ層中には生成されない。そして、該副生成物が生成されないノンドープ層の上にIIa-IIIb-VIb族(Oを除く)化合物を形成すると、該化合物の結晶成長初期段階において、発光中心元素を成長核としたIIa 族硫化物等の副生成物の発生を抑制でき(下地としてのノンドープ層に副生成物が生成されていないという影響を受けて)、IIa-IIIb-VIb族(Oを除く)化合物の結晶化が非常に容易となり、発光層の結晶性を著しく改善することができる。これにより、発光層を走行するキャリアの散乱が減少するため、キャリアを高エネルギーに加速することが容易となり、EL発光輝度が著しく改善される。
【0011】
特に、請求項に記載の発明のように、アルカリ土類金属チオガレート発光層とした場合には、低温で結晶化するアルカリ土類金属硫化物(CaS、SrS、BaS)等の副生成物が成長初期において形成されやすいため、ノンドープ層を設けたことによる効果は大きい。また、請求項に記載の発明のように、ノンドープ層の膜厚を5nm以上200nm以下とすることにより、アルカリ土類金属硫化物の発生を抑制することができ、特に、請求項に記載の発明のように、その膜厚を8nm以上100nm以下とした場合にはその抑制効果を非常に大きくすることができる。
【0012】
また、請求項に記載の発明のように、アルカリ土類金属に対するGaの組成比を2.0以上2.4以下とした場合にもアルカリ土類金属硫化物の発生を効果的に抑制することができる。請求項に記載の発明においては、上記したノンドープ層(4)および発光層(5)を順次形成するEL素子の製造方法を特徴としている。この際、請求項に記載の発明のように、ノンドープ層(4)と発光層(5)を真空中で連続して形成することにより、これらの層の界面に酸化層が形成されるのを防止し、一層発光層の結晶性を良好にすることができる。
【0013】
なお、それぞれの層の形成には、スパッタ法又は気相成長法を用いることができるが、気相成長法を用いた場合には、請求項に記載の発明のように、ノンドープ層(4)を形成する際に、IIIb族原料ガスを最初に供給するようにすると、結晶成長初期段階においてIIa族硫化物等の副生成物の発生をなくすことができ、一層発光層の結晶性を良好にすることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
図1は、本発明に係わるEL素子10の断面を示した模式図である。なお、図1のEL素子10では、矢印方向に光を取り出している。
EL素子10は、絶縁性基板であるガラス基板1上に順次以下の薄膜が積層形成して構成されている。すなわち、ガラス基板1上に、光学的に透明なZnO(酸化亜鉛)からなる第1透明電極(第1電極)2が形成され、その上面に光学的に透明なTa2 5 (五酸化タンタル)からなる第1絶縁層3、CaGa2 4 (カルシウムチオガレート)からなるノンドープ層4、発光中心としてCeを添加したCaGa2 4 :Ce(カルシウムチオガレート:セリウム)発光層5、Ta2 5 からなる第2絶縁層6、及びZnOからなる第2透明電極(第2電極)7が形成されている。
【0015】
上記した各層の膜厚は、第1、第2透明電極2、6が300nm、第1、第2絶縁層3、5が300nm、ノンドープ層4が20nm、発光層5が600nmである。なお、これら各層の膜厚は、ガラス基板1の中央の部分を基準としたものである。
次に、上述の薄膜EL素子10の製造方法について説明する。
【0016】
まず、ガラス基板1上に第1透明電極2を成膜した。蒸着材料としては、ZnO粉末にGa2 3 (酸化ガリウム)を加えて混合し、ペレット状に成形したものを用い、成膜装置としてはイオンプレーティング装置を用いた。具体的には、ガラス基板1の温度を一定に保持したままイオンプレーティング装置内を真空に排気した。その後、Ar(アルゴン)ガスを導入して圧力を一定に保ち、成膜速度が6〜18nm/minの範囲となるようビーム電力及び高周波電力を調整した。
【0017】
次に、第1透明電極2上に、Ta2 5 からなる第1絶縁層3をスパッタ法により形成した。具体的には、ガラス基板1の温度を一定に保持し、スパッタ装置内にArとO2 (酸素)の混合ガスを導入し、1KWの高周波電力で成膜を行った。
次に、第1絶縁層3上に、CaGa2 4 を母体材料としたノンドープ層4をスパッタ法を用いて形成した。具体的には、ガラス基板1を300℃の一定温度に保持し、成膜室内に、Arに5mol%の割合でH2 S(硫化水素)を混合したガスを導入し、300Wの高周波電力で成膜を行った。スパッタターゲットには、CaGa2 4 焼結体を用いた。
【0018】
次に、ノンドープ層4上に、CaGa2 4 を母体材料とし発光中心としてCeを添加したCaGa2 4 :Ce発光層5をスパッタ法を用いて形成した。この際、ノンドープ層4を形成した基板を真空中に保持したまま発光中心を添加したスパッタターゲットを有する別の成膜室へ搬送した後に、CaGa2 4 :Ce発光層5の成膜を行った。また、複数の成膜室を有していない場合には、スパッタターゲットを同一成膜室内に2種類(ノンドープとCeドープ)設けることによって、同様な効果が得られる。
【0019】
具体的には、ガラス基板1を300℃の一定温度に保持し、成膜室内に、Arに5mol%の割合でH2 Sを混合したガスを導入し、300Wの高周波電力でCaGa2 4 :Ce発光層5の成膜を行った。スパッタターゲットには、発光中心としてCeを添加したCaGa2 4 :Ce焼結体を用いた。スパッタ成膜した直後のCaGa2 4 :Ce発光層5に対してX線回折パターンを調べたところ、回折ピークは認められず、非晶質であることが確認された。
【0020】
次に、スパッタ成膜したCaGa2 4 :Ce発光層5を、H2 Sを20%の割合で含むAr雰囲気中で、650℃、1分間熱処理した。この結果、上記スパッタ成膜直後には、非晶質で発光を示さなかったCaGa2 4 :Ce発光層5が結晶化し、発光を示すようになった。
次に、発光層5上に、Ta2 5 からなる第2絶縁層6を上述の第1絶縁層3と同様の方法で形成した。そして、ZnO膜からなる第2透明電極7を上述の第1透明電極2と同様の方法により第2絶縁層6上に形成した。
【0021】
上記のようにして形成したCaGa2 4 :Ce発光層5に対してX線回折パターンを調べたところ、図2に示すように、CaGa2 4 に対応した回折ピークのみが観測され、CaS(硫化カルシウム)等の副生成物に関係した回折ピークは、認められなかった。
これに対し、ノンドープ層4を設けずに上記と同様の工程にて作製した比較例では、図3に示すように、CaGa2 4 に対応した回折ピーク以外に、CaSに対応した回折ピークが観測された。また、CaGa2 4 の配向性及び回折ピークの半値幅も上記実施形態に比べて劣化しており、比較例の発光層の結晶性は上記実施形態に比べて著しく低下している。
【0022】
次に、EL発光特性を評価したところ、本実施形態は比較例に比べて著しく高い青色純度(CIE色度座標:X=0.15,Y=0.19)と青色発光輝度が得られた。
一方、比較例では、上述のX線回折ピークの結果からも分かるように、CaGa2 4 :CeとCaS:CeからのEL発光が混在した発光スペクトルとなった。しかし、CaS:Ceからの緑色発光の方が、被視感度が高いため、実際の発光色は緑色(CIE色度座標:X=0.27,Y=0.52)であった。また比較例では、その結晶性が上記実施形態に比べて低いため、得られた緑色発光も微弱なものであった。
【0023】
また、上述の製造工程の説明では省略したが、発光層5の成膜の後、パーティクルを除去するために、水を用いて洗浄を行った。すると、上記実施形態では十分に洗浄の効果が得られたのに対して、比較例ではCaSが水溶性であるために溶出し、発光層の剥離によって、非発光部分が多数発生した。
次に、上記実施形態において、ノンドープ層4の膜厚を変えて、その依存性を調べた。ノンドープ層4の膜厚は、上記実施形態においてスパッタ時間を変化させることによって制御した。
【0024】
その結果、図4に示すように、ノンドープ層4の膜厚が5nm以上の時に、ノンドープ層4を設けないものに比べてCaSの生成を抑制することができた。特に、ノンドープ層4の膜厚が8nm以上100nm以下の時には、CaSの生成を非常に大きく抑制することができた。なお、ノンドープ層4の膜厚が200nm以上になると、EL発光のしきい値が20V以上も増加してしまうため、ノンドープ層4の膜厚としては、200nm以下であることが望ましい。
(第2実施形態)
この第2実施形態では、上記第1実施形態に対し、第1、第2絶縁層3、6を光学的に透明なAl2 3 (酸化アルミニウム)で形成するとともに、ノンドープ層4及びCaGa2 4 :Ce発光層5を有機金属気相成長(MOCVD)法により形成している。
【0025】
このものの製造方法について以下説明する。
第1実施形態と同様に、ガラス基板1上に第1透明電極2を成膜し、この第1透明電極2上に、Al2 3 からなる第1絶縁層3を、有機金属気相成長(MOCVD)法により形成した。具体的には、ガラス基板1を400℃の一定温度に保持し、成膜室内を減圧雰囲気下にした後、Arキャリアガスを用いてAl(CH33 (トリメチルアルミニウム)と、O2 を成膜室に導入した。そして、これらの原料ガスを反応及び熱分解させることによって、Al2 3 からなる第1絶縁層3を形成した。
【0026】
次に、第1絶縁層3上に、CaGa2 4 を母体材料としたノンドープ層4をMOCVD法により形成した。具体的には、ガラス基板1を590℃の一定温度に保持し、成膜室内を減圧雰囲気下にした後、Arキャリアガスを用いてCa(C111922 (ジピバロイルメタン化カルシウム)を、同様にArキャリアガスを用いてGa(C2 53 (トリエチルガリウム)を、またArガスで希釈したH2 Sを成膜室に導入した。そして、これらの原料ガスを反応及び熱分解させることによって、CaGa2 4 からなるノンドープ層4を形成した。
【0027】
次に、ノンドープ層4上に、CaGa2 4 を母体材料とし発光中心としてCeを添加したCaGa2 4 :Ce発光層5をMOCVD法により形成した。具体的には、ガラス基板1を590℃の一定温度に保持し、成膜室内を減圧雰囲気下にした後、Arキャリアガスを用いてCa(C111922 を、同様にArキャリアガスを用いてGa(C2 53 を、またArガスで希釈したH2 Sを成膜室に導入した。さらに、発光中心元素を添加するために、Arキャリアガス中にCe(C112023 (ジピバロイルメタン化セリウム)を148℃で蒸発させ、これを成膜室に供給した。そして、これらの原料ガスを反応及び熱分解させることによって、発光中心としてCeを添加したCaGa2 4 :Ce発光層5を形成した。
【0028】
MOCVD法を用いて成膜したCaGa2 4 :Ce発光層5に対してX線回折パターンを調べた。その結果、CaGa2 4 の(400)面に対応する回折ピークが認められ、結晶化していることが確認された。
次に、発光層5上に、Al2 3 からなる第2絶縁層6を上述の第1絶縁層3と同様の方法で形成した。そして、ZnO膜からなる第2透明電極7を形成した。なお、上記した各層の膜厚は第1実施形態に示すものと同じである。
【0029】
この第2実施形態におけるEL発光特性を評価したところ、第1実施形態と同様、比較例に比べ、高い青色純度と青色発光輝度が得られた。
また、CaGa2 4 :Ce発光層5に対してX線回折パターンを調べたところ、図2に示すものと同様に、CaGa2 4 に対応した回折ピークのみが観測された。
【0030】
次に、CaGa2 4 からなるノンドープ層4及び発光層5において、Ga/Ca組成比を変化させ、ノンドープ層4の挿入に対する、Ga/Ca組成比の影響を調べた。Ga/Ca組成比は、上記第2実施形態において、Ca原料とGa原料の供給比を変化させて制御した。また、Ga/Ca組成比は、電子プローブX線マイクロアナリシス(EPMA:Electron Probe Micro Analysis )法を用いて分析した。
【0031】
その結果を図5に示す。Ga/Ca組成比が2.0〜2.4の領域において、ノンドープ層4を挿入したことにより、CaSの生成を抑制することができた。特に、Ga/Ca組成比がストイキオメトリ(2.0)に近い領域では、その効果が大きい。また、Ga/Ca組成比が2.5以上の領域では、CaGa2 4 が成長せず、Ga/Ca組成比が2.0未満の領域では、ノンドープ層4を挿入してもCaSの生成が著しい。従って、CaGa2 4 発光層のGa/Ca組成比を2.0〜2.4にするのが望ましい。
【0032】
なお、ノンドープ層4をMOCVD法により形成する際、IIIb族原料ガスであるGa(C2 53 を最初に供給するようにすることが望ましい。これは、その原料ガスによる膜形成により、結晶成長初期においてアルカリ土類金属硫化物であるCaSが形成されず、一層結晶性が良好になるからである。
なお、上述した実施形態で示したCaGa2 4 以外に、SrGa2 4 (ストロンチウムチオガレート)、BaGa2 4 (バリウムチオガレート)又はアルカリ土類金属セレノガレート(MGa2 Se4 、M=Ca, Sr, Ba)等のIIa-IIIb-VIb族(Oを除く)化合物を発光母材として発光層に用いた場合にも、上記と同様の効果を得ることができる。
【0033】
また、添加する発光中心元素に関しても、Ceの他、Tb(テルビウム)、Eu(ユーロピウム)、Sm(サマリウム)等の希土類元素、又はMn(マンガン)、Pb(鉛)等を用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係るEL素子の縦断面を示す模式図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係るX線回折スペクトルである。
【図3】ノンドープ層を設けない比較例でのX線回折スペクトルである。
【図4】本発明の第1実施形態に係るノンドープ層の膜厚とCaSの生成との関係を表す特性図である。
【図5】本発明の第2実施形態に係る発光層のGa/Ca組成比とCaS及びCaGa2 4 の生成との関係を示す特性図である。
【符号の説明】
1…ガラス基板(絶縁性基板)、2…第1透明電極(第1電極)、
3…第1絶縁層、4…ノンドープ層、5…発光層、6…第2絶縁層、
7…第2透明電極(第2電極)、10…EL素子。

Claims (6)

  1. 基板(1)上に、第1電極(2)、第1絶縁層(3)、発光層(5)、第2絶縁層(6)及び第2電極(7)が積層形成され、少なくとも前記発光層(5)からの光取り出し側を光学的に透明なものとしたEL素子において、
    前記発光層(5)は、IIa−IIIb−VIb族(Oを除く)化合物を母体材料とし発光中心が添加されたものであって、前記IIa元素がアルカリ土類金属で、前記IIIb族元素がGaであり、そのアルカリ土類金属に対する前記Gaの組成比が2.0以上2.4以下であり、前記発光層(5)は、前記発光層(5)と同じ母体材料で、前記発光中心を添加しないことにより前記発光中心元素を成長核とした副生成物が生成されないノンドープ層(4)の上に形成されていることを特徴とするEL素子。
  2. 前記ノンドープ層(4)の膜厚が、5nm以上200nm以下であることを特徴とする請求項1に記載のEL素子。
  3. 前記ノンドープ層(4)の膜厚が、8nm以上100nm以下であることを特徴とする請求項2に記載のEL素子。
  4. 基板(1)上に、第1電極(2)、第1絶縁層(3)、発光層(5)、第2絶縁層(6)及び第2電極(7)を積層形成し、少なくとも前記発光層(5)からの光取り出し側を光学的に透明なものとしたEL素子の製造方法において、
    前記第1絶縁層(3)の上にIIa−IIIb−VIb族(Oを除く)化合物を母体材料とし、発光中心を添加しないことにより前記発光中心元素を成長核とした副生成物が生成されていないノンドープ層(4)を形成する工程と、
    前記ノンドープ層(4)の上に前記IIa−IIIb−VIb族(Oを除く)化合物を母体材料とし、発光中心を添加した前記発光層(5)を形成する工程とを有し、
    前記発光層(5)の前記IIa元素がアルカリ土類金属で、前記IIIb族元素がGaであり、そのアルカリ土類金属に対する前記Gaの組成比が2.0以上2.4以下であることを特徴とするEL素子の製造方法。
  5. 前記ノンドープ層(4)と前記発光層(5)を真空中で連続して形成することを特徴とする請求項4に記載のEL素子の製造方法。
  6. 前記ノンドープ層(4)を形成する工程は、気相成長法を用い、前記IIIb族原料ガスを最初に供給して前記ノンドープ層(4)の形成を行うことを特徴とする請求項5に記載のEL素子の製造方法。
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