JP3661052B2 - パルスモ−タ制御方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はパルスモータの加減速時に最適な駆動電流で制御し、低振動、低騒音かつ短時間で立ち上げ可能とするパルスモータ制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の技術では、パルスモータの1相のみを励磁し、次に隣り合う2相を同時に励磁することを交互に行いながら進相する1−2相励磁などの様にパルスモータの各相を矩形波で駆動する場合には、高いトルクが必要な加減速時(スルーイング時)と加減速時よりは低いトルクで十分な定速時で駆動電流を分け、2段階の電流制御を行っていた。
【0003】
また、特開平10−066394に示すように低振動、低騒音を達成するため、パルスモータの各相を擬似正弦波で駆動し、隣り合う2相のONする割合を徐々に変化させながら進相するマイクロステップ制御を行っていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来の技術では、1−2相励磁の様なパルスモータの各相を矩形波で駆動する場合には、必要トルクが速度の立ち上げ/立ち下げカーブ(スルーイングカーブ)によって各進相ステップ毎に変化するにも関わらず、加減速時におけるトルクが最大必要となるステップに合わせて一定の駆動電流を設定していたため、パルスモータの振動及び騒音の原因となっていた。また、マイクロステップ駆動においては、ドライバICの関係上、最大駆動電流値が限られ、大きな駆動電流が必要である短時間で高速に立ち上げることが現時点ではできなかった。更に駆動回路も複雑になっていた。
【0005】
本発明の目的は、上記に示した従来技術の課題を解決するため、パルスモータの振動及び騒音を押さえつつ、短時間で高速に立ち上げるパルスモータ制御方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記課題を達成するために、予め実験等で求めたパルスモータの加減速時(スルーイング時)における各ステップ毎の最適な駆動電流をメモリに駆動電流テーブルとして格納し、加減速を行う場合には1ステップ進相毎に対応するステップの駆動電流テーブル値をD/Aコンバータに転送して、D/Aコンバータのアナログ出力とパルスモータ電流検知回路出力とをアナログ回路であるパルスモータ駆動電流決定回路で比較して、駆動電流を決定することとしたものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図1〜図5に従って説明する。尚、本実施例では2相モータをユニポーラ駆動した場合について記述する。
【0008】
図1は、本発明の第1の実施例におけるパルスモータ制御回路の概略ブロック図である。また、図2は本発明におけるパルスモータ制御回路の詳細ブロック図である。
【0009】
図1及び図2において駆動電流テーブル2は予め実験等で求めたスルーイング時における各進相ステップでの駆動電流値をテーブル化したものであり、またスルーイングテーブル3はスルーイング時のパルスモータ1ステップの進相時間をテーブル化したものであり、メモリ3に格納する。
【0010】
進相制御回路8は各進相ステップに対応したスルーイングテーブル3の進相時間により進相の基準となる進相クロックを出力するカウンタと進相クロックに同期してパルスモータの各相にON/OFF信号を出力するデコーダで構成されている。
【0011】
駆動電流決定回路5は定電流チョッピング回路51、電流検知回路52及び進相制御回路8の出力と定電流チョッピング回路51の出力をANDする回路で構成されており、D/Aコンバータ4によりアナログ化された駆動電流テーブル2の値によって、進相ステップ毎の駆動電流を決定する。
【0012】
パルスモータドライバ6は駆動電流決定回路5の出力によりパルスモータ7を駆動するものである。
【0013】
図3は、パルスモータ7の速度と進相ステップ数の関係、及び駆動電流と進相ステップ数の関係についての一例を表すグラフであり、ここではスルーイングの真ん中で最大のトルクが必要となる場合について示す。
【0014】
図4はメモリ1に格納するスルーイングテーブル3と駆動電流テーブル2の例を示す。
【0015】
また、図5は本発明の第2の実施例であるパルスモータ制御回路の概略ブロック図であり、駆動電流決定回路10はディジタル式の定電流チョッピング回路101、電流検知回路102及び進相制御回路8の出力と定電流チョッピング回路101の出力をANDする回路で構成されており、A/Dコンバータによりディジタル化された電流検知回路102の出力と駆動電流テーブル2との比較により進相ステップ毎の駆動電流を決定する。
パルスモータはスルーイング時に必要なトルクが進相するステップ毎に異なり、また、同じ時間及びステップ数で立ち上げる場合にも速度増加変動または速度減少変動の度合い(スルーイングカーブ)により各ステップ毎に必要なトルクが異なる。そこで、図3に示すように立ち上げ/立ち下げスルーイング時の進相ステップ毎に駆動電流が最適となるような制御を行う。
【0016】
まず、準備として、机上計算、実験等によりスルーイング時の各ステップにおける必要トルクを求め、求めたトルクにより各ステップ毎の駆動電流を定める。定めた駆動電流値を図4に示すように駆動電流テーブル2としてテーブル化しておく。また、決められたスルーイング時の各ステップ毎の進相時間をスルーイングテーブル3として駆動電流テーブル2と共にメモリ1に格納しておく。
【0017】
パルスモータの進相制御は以下の手順で行う。パルスモータ起動前にスルーイングテーブル3の1ステップ目の値を進相制御回路8のカウンタ81に予めセットする。カウンタ81はセットした値をカウントし、パルスモータの進相タイミングとなる進相クロックを出力する。1ステップ目のカウントが終了するとスルーイングテーブル3の2ステップ目の値をDMA転送などによりカウンタ81にセットし、2ステップ目の進相クロックを出力する。以後同様にスルーイングの終了ステップまで、進相クロックに同期してDMA転送などによりカウンタ81にスルーイングテーブル3の値を順次セットする。スルーイング終了後はカウンタ81のセットする値の更新を停止することにより、スルーイングテーブル3の最終ステップ(図3の例では70ステップ目)での値で定速回転する。定速回転後、停止や速度の変動を行う場合には、それぞれの場合に応じたスルーイングテーブル3の値の転送を再度開始することにより行う。
【0018】
次にデコーダ82では、以上により作成した進相クロックに同期して、パルスモータ各相のON/OFF信号を出力する。進相クロックが入力されるたびにデコーダ82の出力は変化し、パルスモータは進相する。
【0019】
本発明に示すパルスモータ制御方法では各ステップ毎の駆動電流設定は上記スルーイングテーブル3のカウンタ81へのセットと同時に対応するステップの駆動電流テーブル2の値をD/Aコンバータ4にDMA転送などによりセットすることで行う。即ち1ステップ目の駆動電流テーブル2の値を予めD/Aコンバータ4にセットしておき、次の進相クロックに同期して2ステップ目の値をDMA転送などによりD/Aコンバータ4にセットする。この時、同時に前述したスルーイングテーブルの値もカウンタ81にセットする。以後、スルーイングの終了ステップまで駆動電流テーブル3の値を順次セットする。スルーイング終了後はD/Aコンバータ4へセットする値の更新を停止することにより定速時は駆動電流テーブル2の最終ステップでの値で駆動を行う。
【0020】
次にD/Aコンバータにセットされた駆動電流テーブル2の値をアナログ値に変換し、これを基準電圧として定電流チョッピング回路51に入力する。定電圧チョッピング回路51ではパルスモータの電流検知回路52の値と駆動電流テーブル2による基準電圧とをアナログコンパレータで比較し、電流検知回路52の出力が基準電圧より高ければコンパレータの出力をOFF、低ければONすることを繰り返し定電流チョッピングを行う。駆動電流テーブル2による基準電圧は進相ステップ毎に対応した値に変化するため、進相ステップ毎に最適な電流値で定電流チョッピングを行うことが可能となる。
【0021】
パルスモータ7の駆動は前述したパルスモータドライバ6にデコーダ82の出力であるパルスモータ各相ON/OFF信号と定電流チョッピング回路51の出力値をANDした信号を入力することにより行う。
【0022】
本発明に示すパルスモータ制御方法では、上記スルーイングテーブル3のカウンタ81へのセットと同時に駆動電流テーブル2の値を定電流チョッピング回路101にDMA転送し、A/Dコンバータ9によりディジタル化したパルスモータ7の電流検知回路102出力と比較することで行う。即ち、1ステップ目の駆動電流テーブル2の値を予め定電流チョッピング回路101内のディジタルコンパレータにセットしておき、次の進相クロックに同期して2ステップ目の値をDMA転送などにより定電流チョッピング回路101内のディジタルコンパレータにセットする。この時、同時に前述したスルーイングテーブルの値もカウンタ81にセットする。以後、スルーイングの終了ステップまで駆動電流テーブル3の値を順次セットする。スルーイング終了後は定電流検知回路内のディジタルコンパレータへセットする値の更新を停止することにより定速時は駆動電流テーブル2の最終ステップでの値で駆動を行う。
【0023】
定電流チョッピング回路101では駆動電流テーブル2の値とA/Dコンバータ9によりディジタル化された電流検知回路102出力とをディジタルコンパレータで比較し、電流検知回路102出力ディジタル値が駆動電流テーブルの値より高ければコンパレータの出力をOFF、低ければ0Nすることを繰り返し定電流チョッピングを行う。以後は上述した第1の実施例と同様に最適な電流でのパルスモータ駆動が可能となる。
【0024】
【発明の効果】
本発明によれば、スルーイング時の進相ステップ毎に最適な駆動電流でパルスモータを駆動することができるため、振動及び騒音を押さえつつ、短時間で高速に立ち上げるパルスモータ制御が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明におけるパルスモータ制御回路の概略ブロック図である。
【図2】本発明におけるパルスモータ制御回路の詳細ブロック図である。
【図3】パルスモータの速度と時間の関係、駆動電流と時間の関係の一例を表すグラフである。
【図4】メモリに格納するスルーイングテーブルと駆動電流テーブルの例を示したものである。
【図5】本発明におけるパルスモータ制御回路の詳細ブロック図である
【符号の説明】
1…メモリ、2…駆動電流テーブル、3…スルーイングテーブル、4…D/Aコンバータ、5…駆動電流決定回路、6…パルスモータドライバ、7…パルスモータ、8…進相制御回路、9…A/Dコンバータ、10…駆動電流決定回路、51…定電流チョッピング回路、52…電流検知回路、81…カウンタ、82…デコーダ、101…定電流チョッピング回路、102…電流検知回路
Claims (2)
- 1ステップ毎に印加パルス時間を変化させることによりパルスモータの進相を行う定電流制御のパルスモータ制御方法において、
加減速時の 1 ステップ進相毎に、メモリに格納されている駆動電流テーブルをDMA転送によりD/Aコンバータに転送して順次アナログ化し、検知したパルスモータの電流値と比較することによって定電流制御を行う手段を有し、各ステップに対応した駆動電流をステップ毎に取得し、当該ステップでの電流制御に前記取得した駆動電流を用いることを特徴とするパルスモータ制御方法。 - 請求項1記載のパルスモータ制御方法において、
前記駆動電流テーブルに格納されている駆動電流は、前記パルスモータが必要なトルクに対応して設定されていることを特徴とするパルスモータ制御方法。
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