JP3657409B2 - 排ガス浄化用触媒 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は自動車の排気系などに用いられて排ガス中の有害成分を浄化する排ガス浄化用触媒に関し、詳しくはゼオライトなどの結晶性シリカ多孔体よりなる担体を用いた排ガス浄化用触媒に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えばNOx を選択的に還元して浄化するNOx 選択還元型の排ガス浄化用触媒として、ゼオライトに触媒金属を担持してなるディーゼル排ガス浄化用触媒が知られている。ゼオライトは酸点が多く酸性質であるためHCの吸着能に優れ、排ガス中のHCを吸着する。したがって、酸素過剰雰囲気の排ガス中であっても触媒近傍はHCが多いストイキ〜リッチ雰囲気となり、担持された触媒金属の触媒作用により、NOx はゼオライトに吸着されそれから放出されたHCと反応して還元浄化される。
【0003】
さらにゼオライトにはクラッキング作用があり、モルデナイト、 ZSM-5、超安定Y型ゼオライト(US-Y)などのゼオライトは特に高いクラッキング作用を示す。したがってこれらのゼオライトを触媒担体として用いることにより、ディーゼル排ガス中のSOF(Soluble Organic Fraction)はクラッキングされてより反応しやすい低分子のHCとなり、これによりNOx を一層効率よく還元浄化することができる。
【0004】
ゼオライトは、化学的にはテクトアルミノケイ酸塩であり、結晶性シリカ多孔体の一種であって、種々のSiO2/Al2O3比をもつゼオライトが知られている。そしてこのSiO2/Al2O3比の値によって、ゼオライトの触媒特性が大きく変化することがわかってきた。
すなわち、SiO2/Al2O3比の小さなゼオライトはイオン交換サイトが多く、高いクラッキング能と高いHC吸着能を示すため、これに触媒貴金属を担持した触媒はHC浄化能及びNOx 浄化能に優れている。したがって従来の排ガス浄化用触媒では、SiO2/Al2O3比が20〜100 と小さなゼオライトが一般に用いられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところがSiO2/Al2O3比が小さくイオン交換サイトの多いゼオライトでは、水熱耐久試験を行うと脱Al(ゼオライト構造中の四配位が六配位となる)により容易に酸点が消失し、クラッキング能が低下するという不具合がある。さらに、このようなゼオライトに触媒貴金属をイオン交換担持した触媒では、水熱耐久試験時の脱Alによりゼオライト構造が破壊されるとともに、触媒貴金属が粒成長して活性が著しく低下し耐久性が低いという不具合があった。
【0006】
そこで、例えば特開平4-176337号公報には、 Si/Al比が40以上1000未満(SiO2/Al2O3に換算すると80以上2000未満)の高シリカゼオライトに触媒貴金属を担持した排ガス浄化用触媒が開示されている。 Si/Al比の大きなゼオライトは、脱Alによる触媒貴金属の粒成長(シンタリング)が抑制される。
しかし Si/Al比の大きなゼオライトでは、イオン交換サイトが少ないために触媒貴金属の十分な担持が困難となる。したがって使用初期からNOx 浄化能が低いという不具合がある。また担持が、少ないイオン交換サイトに集中するため高分散担持することが困難となり、かつゼオライト上では触媒貴金属が動きやすいために、耐久後のシンタリングが生じやすく耐久性に優れているとは言い難い。
【0007】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、SiO2/Al2O3比が1000以上ときわめて大きな結晶性シリカ多孔体を用いて、触媒貴金属の高分散担持と触媒貴金属のシンタリングの抑制という背反事象を両方とも満足させることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決する請求項1に記載の排ガス浄化用触媒の特徴は、結晶性シリカ多孔体よりなる担体に触媒金属が担持された排ガス浄化用触媒であって、担体はモル比(SiO2/Al2O3)が1000以上であるとともに、結合した単結晶どうしの粒界にメソ細孔をもつ粒子を5体積%以上含み、少なくともメソ細孔に触媒貴金属がイオン交換担持されていることにある。
【0009】
上記排ガス浄化用触媒において、担体は、メソ細孔の細孔径のピーク値が 4.0 nm以下にある細孔分布を有することが望ましい。
【0010】
そして請求項3に記載の排ガス浄化用触媒の特徴は、結晶性シリカ多孔体よりなる担体に触媒金属が担持された排ガス浄化用触媒であって、担体はモル比(SiO2/Al2O3)が1000以上であるとともに、結合した単結晶どうしの粒界にメソ細孔をもつ粒子を含み、少なくともメソ細孔に触媒貴金属がイオン交換担持され、細孔径が4nm以下のメソ細孔を 0.070cm 3 /g を超える量で含んでいることにある。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明にいう結晶性シリカ多孔体としては、ホウフッ石群、ホウソーダ群、A型ゼオライト群、ホージャサイト群、ソーダフッ石群、モルデナイト群、キフッ石群のほか、構造がまだ不明の合成ゼオライトなどから選ばれるゼオライト、あるいはシリカライトなどが例示される。
【0012】
そして本発明では、結晶性シリカ多孔体のうちSiO2/Al2O3比が1000以上のものを担体として用いている。SiO2/Al2O3比が1000未満であると、水熱耐久時の脱Alによりその物質特有の細孔構造(ゼオライト構造など)が破壊され易くなるとともに、イオン交換サイトが多くなりそのイオン交換サイトに触媒貴金属が高分散担持されるものの、脱Alにより触媒貴金属が粒成長して活性が低下するため耐久性に不具合が生じる。
【0013】
ゼオライトなどの結晶性シリカ多孔体の結晶は、直方体状、六角柱状など形の整った結晶であるのが通常であるが、稀に歪な形状のものが混在する。この歪な粒子は、単結晶ではなく複数の単結晶が結合した状態(双晶)であると考えられるが、このような歪な粒子ができる原因などはまだ解明されていない。
【0014】
ところが本発明者らの実験によれば、このような歪な形状の粒子を所定量以上含む担体を用いて触媒貴金属をイオン交換担持させると、触媒貴金属の高分散担持と触媒貴金属のシンタリングの抑制という背反事象が両方とも満足されることが明らかとなり、本発明に至ったものである。
歪な形状の粒子は、担体中に5体積%以上含まれる必要がある。この粒子が5体積%未満であると、触媒貴金属の高分散担持が困難となり、使用初期から浄化活性が低くなってしまう。
【0015】
このように歪な粒子を含むことで触媒貴金属を高分散担持できる理由は、歪な粒子は単結晶ではなく複数の単結晶が結合した状態であり、結合した単結晶どうしの粒界に通常の細孔より大きな径のメソ細孔が存在し、そのメソ細孔に触媒貴金属が高分散担持されることによるものである。
本発明者らの研究によれば、歪な粒子を持つゼオライトは、整った結晶のゼオライト粒子に比べて水酸基(OH)が多いことが確認され、触媒貴金属のイオン交換担持後にはOH基の量が減少することも確認された。したがってこれらの事実から、歪な形状の粒子は結晶化度が低いためにOH基が多く、そのOH基に触媒金属がイオン交換担持されるものと推定された。また、この結晶は格子欠陥が多いと考えられ、大きな格子欠陥は粒界同様メソ細孔となり、触媒貴金属がイオン交換担持されやすい。
【0016】
また電子顕微鏡観察によると、触媒の耐久試験後の触媒貴金属粒子は、極端にシンタリングしたものと、初期の倍程度の粒径の微細な粒子とに分かれることがわかった。また極端にシンタリングした粒子はゼオライト担体の表面に多く、耐久試験後の触媒を粉砕することで微細な粒子が観察されやすくなることから、微細な粒子はゼオライト担体の内部に多いこともわかった。さらに触媒貴金属は歪な粒子に選択的に担持されていることも明らかとなった。
【0017】
そして歪な粒子をもつゼオライトをボールミルなどでミリングして粉砕することでメソ細孔が破壊された担体に触媒貴金属を担持した触媒では、耐久試験後に触媒貴金属のシンタリングが著しくなることも明らかとなった。
したがって以上のことから、歪な粒子を含む担体を用いた触媒において触媒貴金属のシンタリングが抑制されるのは、触媒貴金属は歪な粒子のメソ細孔内のOH基に付き、メソ細孔内から出られないためにメソ細孔の径以上の大きさにシンタリングできないからであり、これにより耐久試験後も触媒貴金属は高分散担持状態が維持されるものと推定される。
【0018】
請求項1及び請求項2に記載したように、担体はメソ細孔をもつ粒子を5体積%以上含み、メソ細孔の細孔径のピーク値が 4.0nm以下にある細孔分布をもつことが望ましい。孔径のピーク値が 4.0nmを超えると、メソ細孔内に担持された触媒貴金属が動き易くなってシンタリングが生じ易くなる。好ましくは 1.5nm〜 4.0nmであり、 1.5nmより小さいと上記の効果が小さくなる。
【0019】
またメソ細孔をもつ粒子が5体積%より少ないと、触媒貴金属の高分散担持が困難となり、使用初期から浄化活性が低くなってしまう。
請求項3に記載したように、担体は細孔径が4nm以下のメソ細孔を0.070cm3/gを超える量で含むことが望ましい。細孔径が4nm以下のメソ細孔の量が0.070cm3/gより少ないと、触媒貴金属の高分散担持が困難となり、使用初期から浄化活性が低くなってしまう。
【0020】
触媒貴金属は担体にイオン交換により担持される。つまり触媒貴金属イオンは、メソ細孔内のOH基に優先的にイオン交換担持されるものと考えられ、メソ細孔内に多く担持される。
なお触媒貴金属としては、白金(Pt)、ロジウム(Rh)、パラジウム(Pd)、イリジウム(Ir)、銀(Ag)などが例示され、その担持量は担体100g当たり Ptであれば 0.5〜10g、Rhであれば 0.1〜1g、Pdであれば1〜20gの範囲が望ましい。担持量がこれらの範囲より少ないと排ガス浄化用触媒としての浄化活性に乏しく、これらの範囲より多く担持しても活性が飽和するとともにコストが高騰する。
【0021】
また触媒貴金属の担持に用いられる貴金属塩としては、テトラアンミン白金水酸塩、テトラアンミンロジウム水酸塩、ヘキサアンミン白金水酸塩、ヘキサアンミンロジウム水酸塩、テトラアンミンパラジウム水酸塩などを用いることができ、これらの水溶液あるいはアルコール溶液を担体と接触させることで触媒貴金属を担持することができる。なお、塩の種類はこれらに限定されない。
【0022】
【実施例】
以下、試験例、実施例及び比較例により本発明を具体的に説明する。
(試験例)
<HC浄化性能>
モル比(SiO2/Al2O3)を 40,200,800,1000及び2000の5水準、歪な粒子を0,4,6及び20体積%の4水準で含む ZSM-5粉末をそれぞれ用意した。歪な粒子の量は走査型電子顕微鏡(SEM)観察にて測定されている。
【0023】
歪な粒子の量で分別された4種類の ZSM-5粉末には、SiO2/Al2O3比にほとんど無関係に、細孔径4nm以下のメソ細孔がそれぞれ0.042cm3/g,0.070cm3/g,0.094cm3/g及び0.126cm3/g含まれ、メソ細孔の量と歪な粒子の量との間には正の相関関係がある。なお、このメソ細孔の量はN2 吸着法により測定している。
それぞれの ZSM-5粉末を、所定濃度のテトラアンミン白金水酸塩水溶液に浸漬し、濾過後 110℃で 120分間乾燥してPtを担持した。Ptの担持量はそれぞれ 1.6重量%である。
【0024】
またSiO2/Al2O3比を 40,200,800,1000及び2000の5水準、歪な粒子を0及び20体積%の2水準で含む ZSM-5粉末をそれぞれ用意した。そして所定濃度のヘキサアンミンロジウム水酸塩水溶液に浸漬し、濾過後 110℃で 120分間乾燥し 400℃で2時間焼成してRhを担持した。Rhの担持量はそれぞれ0.83重量%である。
得られた触媒粉末をそれぞれ定法により 0.5〜1.4 mmの径のペレットに成形し、ペレット触媒とした。
【0025】
得られたそれぞれのペレット触媒について、酸素ガス10体積%と水蒸気10体積%を含む窒素気流中にて 800℃で5時間加熱する耐久試験を行った。そして耐久試験後のそれぞれのペレット触媒をモデルガス流通路に配置し、表1に示すストイキガスをペレット触媒1.4gに対して10リットル/分の流量で流して、各温度におけるHCの浄化率を測定した。そして得られたデータからそれぞれのペレット触媒におけるHCの50%浄化温度を算出し、結果を図1に示す。
【0026】
【表1】
Figure 0003657409
なお、図1の記号に対応する触媒の一覧表を表2に示す。
【0027】
【表2】
Figure 0003657409
図1より、記号○及び◎で示された、4nm以下のメソ細孔の量が0.094cm3/g及び0.126cm3/g、歪な粒子量が6及び20体積%の ZSM-5粉末を用いたペレット触媒は、SiO2/Al2O3比が1000以上の場合にきわめて優れた浄化性能を示していることがわかる。
【0028】
(実施例1)
そこで担体としてSiO2/Al2O3比が2000、歪な粒子量が20体積%で細孔径4nm以下のメソ細孔を0.126cm3/g含む ZSM-5粉末を用い、試験例と同様にしてPtをイオン交換担持した。このPt担持 ZSM-5粉末を定法によりペースト化し、コージェライト製のハニカム担体基材(容積 1.3L)にコートして実施例1のモノリス触媒を調製した。コート量は 120g/Lであり、Ptの担持量は2g/Lである。
【0029】
(比較例1)
ZSM-5粉末の代わりにγ−アルミナ粉末を用いたこと以外は同様にして、比較例1のモノリス触媒を調製した。
実施例1と比較例1のモノリス触媒をエンジンベンチに配置し、実エンジン排ガスで各入りガス温度におけるHC、CO及びNOx の初期の浄化率を測定した。そしてそれぞれの50%浄化温度を算出し、結果を図2に示す。
【0030】
また実施例1と比較例1のモノリス触媒を大気中にて 800℃で10時間加熱する耐久試験を行った。そして耐久後の実施例1と比較例1のモノリス触媒について、初期の場合と同様にしてHC、CO及びNOx の耐久後の浄化率を測定し、50%浄化温度を算出した結果を図2に示す。
さらに、実施例1と比較例1のモノリス触媒について、耐久試験後のPtの粒度分布を透過型電子顕微鏡(TEM)によって測定した。結果を図3及び図4に示す。
【0031】
図2より、実施例1の触媒は50%浄化温度がきわめて低く、高い浄化性能を有していることがわかる。そして実施例1の触媒は、耐久試験による浄化性能の劣化がほとんど生じていないことがわかる。そして図3及び図4より、実施例1の触媒では耐久試験後にもPtの粒径がきわめて微細であり、シンタリングが抑制されていることが明らかである。
【0032】
<電子顕微鏡による観察>
SiO2/Al2O3比が2000、歪な粒子量が20体積%で4nm以下のメソ細孔量が0.126cm3/gの ZSM-5を用いてPtを担持したペレット触媒(実施例1相当)について、酸素ガス10体積%と水蒸気10体積%を含む窒素気流中にて 800℃で10時間加熱する耐久試験を行い、その表面のSEM写真(2千倍)を図5に示す。
【0033】
図5より、形状が整った直方体形状の結晶の粒子と、歪な形状の粒子とが混在しているのが観察される。
次に、図5における形状が整った結晶の粒子と、歪な粒子のそれぞれの表面の反射電子像(5万倍)を図6及び図7に示す。
図6に示す形状が整った結晶の粒子の表面には、 100nm前後に粗大化したPt粒子が観察されるのに対し、図7の歪な粒子の表面にはPt粒子が少なく粗大化したPt粒子はほとんど観察されない。
【0034】
そこでペレット触媒を研磨して観察し、その断面のSEM写真(1万倍)を図8に示す。図8より、Pt(略円形の白い点状の部分)は歪な粒子の表面と内部に選択的に担持されているのが観察される。また歪な粒子の内部にメソ細孔が観察され、粒子内部のPt粒子はメソ細孔に沿って(メソ細孔内部に)存在していることがわかる。そして歪な粒子表面のPt粒子の粒径は 100nm前後に粒成長しているが、粒子内部のPt粒子はきわめて微細で高分散担持されていることが観察される。
【0035】
<評価>
すなわち実施例1相当の触媒においては、Ptは歪な粒子の外表面とメソ細孔に選択的に担持される。そして耐久試験により、外表面に担持されたPt粒子はシンタリングして粗大化するが、メソ細孔に担持されたPt粒子はシンタリングの程度が少なく、耐久試験後にも微細な粒径を維持している。
【0036】
これにより実施例1相当の触媒では、耐久試験後にも浄化性能の低下度合いがきわめて小さく、耐久性に優れている。
【0037】
【発明の効果】
すなわち本発明の排ガス浄化用触媒によれば、SiO2/Al2O3比が1000以上の結晶性シリカ多孔体を担体として、触媒貴金属の高分散担持と触媒貴金属のシンタリングの抑制という背反事象を両方とも満足させることができ、耐久性にきわめて優れている。
【図面の簡単な説明】
【図1】SiO2/Al2O3比とHC50%浄化温度との関係を示すグラフである。
【図2】実施例1及び比較例1の触媒のHC、CO及びNOx の50%浄化温度を示すグラフである。
【図3】実施例1の触媒の耐久試験後のPtの粒度分布を示すグラフである。
【図4】比較例1の触媒の耐久試験後のPtの粒度分布を示すグラフである。
【図5】実施例の触媒の粒子構造を示す電子顕微鏡写真である。
【図6】実施例の触媒の形状の整った結晶粒子表面に分布するPt粒子の粒子構造を示す電子顕微鏡写真である。
【図7】実施例の触媒の歪な粒子表面に分布するPt粒子の粒子構造を示す電子顕微鏡写真である。
【図8】実施例の触媒の断面のPt粒子の分布状態を表す粒子構造を示す電子顕微鏡写真である。

Claims (3)

  1. 結晶性シリカ多孔体よりなる担体に触媒金属が担持された排ガス浄化用触媒であって、
    前記担体は酸化アルミニウムに対する二酸化珪素のモル比(SiO2/Al2O3)が1000以上であるとともに、結合した単結晶どうしの粒界にメソ細孔をもつ粒子を5体積%以上含み、少なくとも該メソ細孔に触媒貴金属がイオン交換担持されていることを特徴とする排ガス浄化用触媒。
  2. 前記担体は、メソ細孔の細孔径のピーク値が 4.0 nm以下にある細孔分布を有する請求項1に記載の排ガス浄化用触媒。
  3. 結晶性シリカ多孔体よりなる担体に触媒金属が担持された排ガス浄化用触媒であって、
    前記担体は酸化アルミニウムに対する二酸化珪素のモル比(SiO2/Al2O3)が1000以上であるとともに、結合した単結晶どうしの粒界にメソ細孔をもつ粒子を含み、少なくとも該メソ細孔に触媒貴金属がイオン交換担持され、細孔径が4nm以下のメソ細孔を 0.070cm 3 /g を超える量で含んでいることを特徴とする排ガス浄化用触媒。
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