JP3657098B2 - シリコ−ンゴム用架橋剤及びこれを用いる架橋方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は架橋剤組成物に関する。更に詳しくは、電子機器・自動車部品・電線被覆材・複写機ロール・医療関連製品等に使用される架橋シリコーンゴムを製造するのに有用な架橋剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
シリコーンゴムは、一般に有機過酸化物を架橋剤として用いて、加熱下に架橋成形され電子機器・自動車部品・電線被覆材・複写機ロール・医療関連製品等に大量に使用されている。
シリコーンゴムとしては、ジメチルシリコーンゴム、メチルビニルシリコーンゴム、メチルフェニルシリコーンゴム、フロロシリコーンゴム等が一般的に使用されており、これらは架橋特性、低温特性及び耐油性が良いという特徴を有している。シリコ−ンゴムは、一般に架橋剤のみを用いて架橋成形されることはなく、これに乾式シリカ、湿式シリカ等の補強材、シリコーンオイル等の可塑剤、さらには種々の物性向上を目的として添加される各種添加剤を配合して得られたシリコーンゴムコンパウンドに、架橋剤としての有機過酸化物を添加、混合した後、金型や熱風炉中で加熱処理して、架橋され、その架橋成形品を得ている。
【0003】
前記したようなシリコーンゴムコンパウンドの架橋には、一般にビス(2,4−ジクロロベンゾイル)パーオキサイド、ジベンゾイルパーオキサイド、ビス(4−クロロベンゾイル)パーオキサイド、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ジクミルパーオキサイド、2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド等の有機過酸化物が液状、固体(粉末)状又はペースト状で用いられており、これらは成形法、成形温度、シリコーンゴムの種類、添加剤の種類等の条件に応じて、その種類や添加量が適宜選択され、使用に供されている。
これらの架橋剤の中でビス(2,4−ジクロロベンゾイル)パーオキサイドはすぐれた架橋剤であり、工業的に多く使用されている。すなわち、このものは架橋速度が速いので効率のよい熱風架橋(HAV)が出来、シリコ−ンゴムの架橋成形において生産性が優れるという長所がある。
【0004】
熱風架橋とは、例えば押出成形品を連続的に架橋する方法の一つで、押出機より押出された架橋剤入りのシリコーンゴムチューブ、シリコーンゴム被覆電線等を200〜400℃程度の熱風炉で処理することにより架橋されたシリコ−ンゴム成形物を得る成形法の1つである。熱風架橋には、ビス(2,4−ジクロロベンゾイル)パーオキサイド又はビス(4−クロロベンゾイル)パーオキサイドが架橋剤として使用されるが、これらの架橋剤は、成形物に発泡を生じさせることがないという特徴があるものの、ビス(4−クロロベンゾイル)パーオキサイドは架橋速度が遅いため、特殊な場合を除いて熱風架橋には使用出来ないというのが実状である。従って、熱風架橋に使用できる架橋剤は、実質的にはビス(2,4−ジクロロベンゾイル)パーオキサイドのみということになっている。しかしながら、これを架橋剤として使用して熱風架橋法により架橋成形したシリコーンゴム成形物は、ブルーミングを生じるという問題がある。ブルーミングとは、架橋剤の分解生成物等が徐々にしみ出て成形物の表面が白くなるという現象で、これを防ぐためには、ビス(2,4−ジクロロベンゾイル)パーオキサイドで架橋されたシリコーンゴム成形物を、成形後再度長時間高温下で二次架橋処理を行う必要がある。ビス(2,4−ジクロロベンゾイル)パーオキサイドは各種シリコーンゴム用架橋剤の中でも低い架橋温度で、しかも高い架橋効率をもつという特徴があり、実質上熱風架橋に使用できる唯一の架橋剤であるが、上記のように二次処理を施さなければならないという問題を有しており、この解決がひさしく求められていた。又、ビス(2,4−ジクロロベンゾイル)パーオキサイドは、分子構造中に塩素原子を有しており、環境に悪影響を及ぼす懸念が指摘されている。
【0005】
我々は既に、ビス(2,4−ジクロロベンゾイル)パーオキサイドの代わりにビス(2−メチルベンゾイル)パーオキサイドを架橋剤として用いることによりビス(2,4−ジクロロベンゾイル)パーオキサイドと同じ架橋特性をもち、かつブルーミングのないシリコーンゴム成形物が得られることを見出している(特開昭59−18758)。更にビス(ジメチルベンゾイル)パーオキサイド、ビス(トリメチルベンゾイル)パーオキサイドがシリコーンゴムの架橋成形能に優れていることも見出している(特開昭60−16968、特開昭60−163860)。これらの中でビス(2メチルベンゾイル)パーオキサイドについては貯蔵中に黄変するという問題があり、その改良が求められている。
【0006】
過酸化物を主要成分とする架橋剤の製造においては、過酸化物を純品で取り扱うと衝撃や摩擦による爆発の危険性が高いため、又シリコーンゴムに混合し易いようにという使用上の便利性から、通常過酸化物をシリコーンオイルで希釈し純度を下げた湿体として合成し、更に必要量のシリコーンオイルを加えてペースト化、脱水をして架橋剤(製品)とされている。一般に、過酸化物は常温で液体であったり、あるいは常温で固体であってもその溶液である場合には、仮に過酸化物自体の10時間半減期温度が比較的低いものであっても、その保存状態における温度でそれなりの分解が進む。これに対し過酸化物が固体状であれば一般的には分解は起こらない。例えば、ビス(2,4−ジクロロベンゾイル)パーオキサイドの10時間半減期温度は54℃と比較的低い温度であるが、これを溶液状に製品化して保存した場合、常温においてもかなりの速度で分解が起こる為、安全性と品質保持の両面から通常−10℃以下で貯蔵されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
貯蔵安定性に優れ、シリコーンゴムの架橋を行った場合、架橋速度が早く、ブルーミングを起こさない過酸化物の開発が求められている。又、塩素原子を有さない過酸化物であることが好ましい。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意検討の結果、ビス(メチルベンゾイル)パーオキサイド類とこれを溶解する能力がほとんどないシリコ−ンオイルとを含有する架橋剤が経時安定性に優れ、且つシリコ−ンゴムに対する架橋性能にも優れていることを見出し、本発明を完成させるに到った。
【0009】
即ち、本発明は、
(1)下記式(1)で表されるビス(メチルベンゾイル)パーオキサイドとこれを溶解する能力の極めて小さいシリコーンオイルを含有するシリコーンゴム用架橋剤組成物、
【0010】
【化2】
Figure 0003657098
【0011】
(式(1)においてnは1〜3の整数を表す)
(2)式(1)で表されるビス(メチルベンゾイル)パーオキサイドの溶解度が0.3重量%以下であるシリコーンオイルである前項(1)のシリコーンゴム用架橋剤組成物
(3)式(1)のビス(メチルベンゾイル)パーオキサイド30乃至70重量%、シリコ−ンオイル70乃至30重量%を含有する前項(1)又は(2)記載の架橋剤組成物
(4)前項(1)乃至(3)記載の架橋剤組成物を用いることを特徴とするシリコーンゴムの架橋方法、
(5)前項(4)記載の架橋方法で得られたシリコ−ンゴム架橋成形物、
に関する。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明のシリコーンゴム用架橋剤組成物は例えば次のようにして調製される。まず、(置換)ベンゾイルクロライドの誘導体を、アルカリ剤の存在下に過酸化水素と反応させ、次いで、得られたビス(置換)ベンゾイルパーオキサイドと安全化及び作業性の点からシリコーンオイルとを混合してシリコーンゴム用架橋剤組成物を得る。この際混合はペ−スト状で行うのが好ましい。本発明の架橋剤組成物においては通常過酸化物30乃至70重量%、シリコ−ンオイル70乃至30重量%、より好ましくは過酸化物40乃至60重量%、シリコ−ンオイル60乃至40重量%を含有し、そのほか乾式シリカ、湿式シリカ等架橋剤組成物に通常に使用される添加剤を含有していてもよい。
【0013】
本発明のシリコーンゴム用架橋剤組成物の調製法を更に詳しく述べるなら、まずメチルベンゾイルクロライド1モルに対して、過酸化水素をモル比で1〜1.3倍量、アルカリ剤としての水酸化ナトリウム等をモル比で1〜1.5倍量使用し、反応温度0から30℃で、1乃至4時間反応させビス(メチルベンゾイル)パーオキサイドを製造する。
得られたビス(メチルベンゾイル)パーオキサイドをシリコーンオイルとペ−スト状で混合し該パーオサイドの含有量約50重量%のペースト品として本発明の架橋剤組成物を得るのが普通であるが、合成時に予めシリコーンオイルを加えておいてペースト状で反応を行っても良い。通常は、作業性と安全性を考慮してパーオキサイドの含有量が約70重量%程度になるようにシリコーンオイルを加えておいて湿体(粉体の水含有品)で反応を行い、次いで乾燥し、更にシリコーンオイルを加えてベンゾイルパーオキサイドの含有量が約50重量%のペ−ストになるよう調整される。
尚、式(1)の化合物はこれらの混合物を用いても良い。
【0014】
本発明の架橋剤組成物においては、ビス(メチルベンゾイル)パーオキサイドを溶解する能力が極めて小さいシリコーンオイル、例えばメチルハイドロジェンシリコーンオイル等が使用される。メチルハイドロジェンシリコーンオイルはTSF−484(東芝シリコーン株式会社製)等として市場から容易に入手される。本発明において、ビス(メチルベンゾイル)パーオキサイドを溶解する能力が極めて小さいシリコーンオイルとしては、メチルハイドロジェンシリコーンオイルの他ビス(メチルベンゾイル)パーオキサイドの溶解力が低いオイルであればいずれのシリコーンオイルでも使用出来るが、シリコーンオイルとしてはビス(メチルベンゾイル)パーオキサイドを溶解する能力が通常0.3重量%以下0重量%、好ましくは0.2重量%以下0重量%、より好ましくは0.1重量%以下0重量%であるものを用いる。
【0015】
シリコーンオイルとしては前記のようなシリコ−ンオイルに、本発明の効果を損なわない範囲で従来のジメチルシリコーンオイル等のシリコ−ンオイルを混合使用してもかまわない。また本発明の架橋剤組成物には必要に応じてアエロジル等の添加剤を添加する事も出来る。
本発明の架橋剤組成物はスコーチ防止の目的や架橋の遅い架橋剤の促進剤として他の架橋剤と併用して用いることも出来る。
【0016】
本発明の架橋剤組成物を用いたシリコーンゴムの架橋は、常法により行われるが、シリコーンゴムに対する本発明の架橋剤組成物は、100gのシリコーンゴムに対して過酸化物が通常約0.5から10ミリモル、好ましくは約1から10ミリモルになるように使用される。
【0017】
本発明の架橋剤組成物により架橋可能なシリコーンゴムの具体例としては、ジメチルシリコーンゴム、メチルフェニルシリコーンゴム、クロロシリコーンゴム等が挙げられる。これらのシリコーンゴムに乾式シリカ、湿式シリカ等の補強材、シリコーンオイル等の可塑剤、さらには種々の物性向上を目的として添加される各種添加剤を配合してシリコーンゴムコンパウンドを得、これに本発明の架橋剤組成物を混合した後、鋳型等に注入し、通常架橋温度100℃から400℃、架橋時間5分から4時間というような条件で架橋処理される。
又、熱風架橋は一般的には次のように行われる。
上記同様に得たシリコ−ンゴムコンパウンドに本発明の架橋剤組成物を添加した後、押出成形機から押出ながら200〜500℃の熱風炉を5〜120秒通過させることにより架橋処理される。
【0018】
本発明の架橋剤組成物は、その製造工程の安全性に優れており、貯蔵中の耐黄変性が良好で、シリコーンゴムの架橋に使用した場合比較的低温、短時間で架橋物を得ることが出来、得られた架橋成形品に発泡がなく、架橋密度も高い。又、本発明の架橋方法で得られたシリコーンゴム架橋成型品は、長時間経過してもブルーミングを生じない。さらにはその分子構造中に塩素を有していないので環境汚染の観点からも好ましい。
【0019】
【実施例】
以下、実施例、比較例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明がこれらに限定されるものではない。
【0020】
実施例1
攪拌機、温度計及び滴下ロートを備えた1 ビーカーに、水100gと25重量%水酸化ナトリウム水溶液352g(2.2モル)と、10重量%ネオゲンR(商品名、ノニオン界面活性剤、第一工業製薬製)水溶液10gとを仕込み、外冷により0℃に冷却した。この溶液に過酸化水素60重量%含有の過酸化水素水溶液68g(1.2モル)を0〜5℃に保ちながら、攪拌下に滴下した。得られた混合物中に、2−メチルベンゾイルクロライド311g(2.0モル)を0から5℃で激しく攪拌しながら、60分間にわたって徐々に加えた。さらに、この反応混合物を0から5℃に保持して60分間攪拌した。反応終了後、この反応混合物をヌッチェ上で吸引濾過し、濾液がアルカリ性を示さなくなるまで水洗し、ビス(2−メチルベンゾイル)パーオキサイドの湿体351gを得た。
この湿体を室温で減圧下に乾燥することにより、パーオキサイドの純度が99.3重量%のビス(2−メチルベンゾイル)パーオキサイド247g(収率 91.0%)を得た。
【0021】
得られた上記パーオキサイド(乾燥品)200gにメチルハイドロジェンシリコーンオイル(TSF−484−20、東芝シリコーン株式会社製)180gとアエロジルR−202(疎水性シリカ、日本アエロジル株式会社製)20gを加え、充分に混合した後、3本ロールを通し均一化処理してパーオキサイド含有量約50重量%のパーオキサイドシリコーンペースト(本発明の架橋剤組成物)360gを得た。
【0022】
実施例2
実施例1において2−メチルベンゾイルクロライド311gの代わりに2,4ジメチルベンゾイルクロライド337gを用いる他は実施例1と同様にして純度96.3%のビス(2,4−ジメチルベンゾイル)パーオキサイド288g(収率 93.2%)を得た。
このパ−オキサイド(乾燥品)を実施例1と同様に処理してパーオキサイド含有量約50重量%のビス(2,4−ジメチルベンゾイル)パーオキサイドシリコーンペースト(本発明の架橋剤組成物)360gを得た。
【0023】
比較例1
実施例1において、メチルハイドロジェンシリコーンオイル180gとアエロジルR−202の20gの代わりにジメチルシリコーンオイル(TSF−451−50、東芝シリコーン株式会社製)200gを使用する以外は実施例1におけるのと同様に処理してパーオキサイド含有量49.8重量%のビス(2−メチルベンゾイル)パーオキサイドシリコーンペースト(比較用の架橋剤組成物)を得た。
【0024】
比較例2
比較例1に準じてビス(2,4−ジメチルベンゾイル)パーオキサイドについても比較用の架橋剤組成物を調製した。
【0025】
溶解度の測定
実施例1及び実施例2のそれぞれで得られたビス(2−メチルベンゾイル)パーオキサイド及びビス(2,4−ジメチルベンゾイル)パーオキサイドを下記2種類のシリコ−ンオイルに添加し、30℃で1時間攪拌後、濾過して各シリコーンオイル中の活性酸素量を分析することにより各パーオキサイドの含有量(重量%)を算出し、その温度における溶解度とする。結果を表1に示した。
▲1▼ジメチルシリコーンオイル TSF−451−50
▲2▼メチルハイドロジェンシリコーンオイル TSF−484−20
いずれも東芝シリコーン株式会社製
【0026】
【表1】
Figure 0003657098
【0027】
着色度の試験
実施例1及び実施例2で得られた本発明の架橋剤組成物(シリコーンペースト)を30℃のインキュベーターに貯蔵し、一定期間毎に着色の程度を目視にて判定し、その結果を表2に示した。
【0028】
比較例1,2
比較例1及び比較例2で得られた比較用のシリコーンペーストについても同様にして着色度の試験を実施した。その結果を表2に示した。
【0029】
【表2】
Figure 0003657098
【0030】
実施例3,4
メチルビニルシリコーンゴムに、実施例1及び実施例2で得られたパーオキサイド含有量が50重量%の本発明の各架橋剤組成物を、シリコーンゴム100重量部に対し1.3重量部添加した配合物を2本ロール上で十分混合し、厚さ2mmのモールドを用いて、120℃で、10分間加圧成型を行った。得られたシートについてJIS−K−6301「過硫ゴム物理試験法」により抗張力、伸び、硬度(A型)を測定した。ブルーミングは架橋1日後と7日後のシート表面の外観を目視することにより判定した。表3に実施例3及び4得られたそれぞれの架橋シリコーンゴムの諸物性を示した。
【0031】
【表3】
Figure 0003657098
【0032】
表2及び表3から、本発明の架橋剤組成物が良好な貯蔵安定性を示し、かつ、シリコ−ンゴムを架橋した場合の架橋成形物の物性において優れていることが明らかである。
【0033】
実施例5、6
実施例3,4と同様の方法で、実施例1及び実施例2で得られた本発明の架橋剤組成物(シリコーンペースト)をメチルビニルシリコーンゴムに良く練り込み、次に冷時において厚さ約2mmに成形する。この未架橋のシートを200℃のギヤーオーブンに15分間入れ熱風架橋し、表面のベタつきと、成形物の断面の発泡を観察した。ブルーミングは架橋1日後と7日後のシート表面の外観を目視することにより判定し、これらの結果を表4にまとめた。
【0034】
【表4】
Figure 0003657098
【0035】
表4から、本発明の架橋剤組成物が架橋物の物性において優れていることが明らかである。
【0036】
【発明の効果】
本発明の架橋剤組成物は、貯蔵安定性に優れている上に、この架橋剤組成物を用いてシリコーンゴムの架橋を行うと架橋速度が早く、ブルーミングのない架橋物が得られる。又、本発明の架橋剤組成物中のパーオキサイドは、塩素原子を有さないため、架橋成形物から塩素原子が放出される危険が小さいという特徴がある。

Claims (2)

  1. 式(1)で表されるビス(メチルベンゾイル)パーオキサイド40乃至60重量%とこのパーオキサイドの溶解度が0.1重量%以下であるシリコーンオイル60乃至40重量%を含有するシリコーンゴム用架橋剤組成物。
    Figure 0003657098
    (式(1)においてnは1〜3の整数を表す)
  2. 請求項1に記載の架橋剤組成物を用いることを特徴とするシリコーンゴムの架橋方法。
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