JP3654785B2 - 積層セラミックコンデンサの製造方法 - Google Patents

積層セラミックコンデンサの製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内部電極を有するセラミック焼結体を用いた積層セラミックコンデンサの製造方法に関し、より詳細には、内部電極をセラミック焼結体外表面に露出させる研磨工程が改良された積層セラミックコンデンサの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
積層コンデンサのように内部電極を有するセラミック電子部品の製造に際しては、最終的に内部電極が外部電極と確実に電気的に接続されることが必要である。ところで、セラミック焼結体を得るにあたっては、通常、内部電極を介して未焼成のセラミックスを積層してなる未焼成のセラミック積層体を得、該未焼成のセラミック積層体を焼成する。ところが、このようにして得られたセラミック焼結体では、内部電極とセラミックスの焼成に際しての収縮率の違いにより、内部電極がセラミック焼結体外表面に露出しないことがある。これを、図10及び図11に示す。
【0003】
図10は、積層コンデンサに用いられるセラミック焼結体を示す縦断面図である。セラミック焼結体51内には、複数の内部電極52a〜52fが形成されている。この積層コンデンサでは、セラミック焼結体51の端面51a,51bに、後工程において外部電極が形成される。従って、内部電極52a,52c,52eが確実に端面51aに露出しており、さらに内部電極52b,52d,52fが端面51bに確実に露出していることが必要である。
【0004】
ところが、セラミック焼結体51を得た場合、前述したようにセラミックスと内部電極材料との収縮率との違いにより、図10の円Aで示す部分を拡大して示す図11から明らかなように、内部電極52aが端面51aから後退していることが多い。すなわち、内部電極52a〜52fは、焼成後に端面51aまたは51bから後退し、端面51a,51bに露出されないことが多い。
【0005】
そこで、従来、上記のようなセラミック焼結体51を得た後に、内部電極52a〜52fを露出させるために、湿式研磨を用いて、セラミック焼結体51を研磨していた。すなわち、バレル内に、多数のセラミック焼結体51と、研磨剤と、水とを投入し、バレルを回転させることにより、セラミック焼結体51を研磨し、内部電極52a〜52fの端面51aまたは端面51bへの露出が図られていた。
【0006】
上記のように水を用いた湿式バレル研磨を用いるのは、セラミック焼結体51同士が衝突したり、研磨剤とセラミック焼結体51の衝突によりセラミック焼結体51の割れが生じることを防止するためである。すなわち、衝撃力を低めるために緩衝材として水が投入されていた。
【0007】
他方、上記湿式バレル研磨の他に、サンドブラスト法によりセラミック焼結体51の端面51a,51bを研磨する方法も用いられていた。サンドブラスト法では、多数のホルダー穴が整列されたホルダーにセラミック焼結体51を保持させ、端面51aまたは51bを露出させた状態で、端面51a,51bがサンドブラストされていた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上述した湿式バレル研磨では、セラミック焼結体51の端面51a,51bに内部電極52a〜52fが確実に露出されるものの、水を緩衝材として用いるため、セラミック焼結体51内に水が侵入するという問題があった。すなわち、内部電極52a〜52fとセラミックスとの界面を通じて緩衝材としての水が侵入しがちであった。この水はセラミック焼結体51から抜け難く、後で行われる外部電極焼成時に反応し、セラミックスと内部電極52a〜52fとの界面における剥離を促すという問題があった。
【0009】
すなわち、従来の水を用いた湿式バレル研磨では、最終的に得られた積層コンデンサにおけるデラミネーションと称されている層間剥離現象が生じ易く、絶縁抵抗が低下し、良品率が低下するという問題があった。
【0010】
他方、上述したサンドブラスト法を用いた場合には、セラミック焼結体の端面51a,51bに直接研磨剤を吐出して研磨を行うものであるため、水を必要としない。しかしながら、整列ホルダーに多数のセラミック焼結体を保持させるという煩雑な作業が必要であり、多くのセラミック焼結体を効率良く処理することができなかった。
【0011】
本発明の目的は、水を用いない乾式バレル研磨によりセラミック焼結体の端面に内部電極を確実に露出させることができ、従ってデラミネーションや電気的特性の劣化が生じ難く、かつ上記セラミック焼結体の端面の研磨を効率良く行い得る、生産性に優れた積層セラミックコンデンサの製造方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は、セラミック焼結体内に内部電極が形成されており、セラミック焼結体の外表面に内部電極と電気的に接続される外部電極が形成されている積層セラミックコンデンサの製造方法であって、未焼成のセラミック積層体を得る工程と、該未焼成のセラミック積層体をバレル研磨することにより未焼成の積層体のコーナー部を丸める工程と、次に未焼成のセラミック積層体を焼成して、内部電極を有するセラミック焼結体を得る工程と、前記セラミック焼結体を乾式バレル研磨することにより、内部電極をセラミック焼結体外表面に露出させる工程とを備えることを特徴とする。
【0013】
本発明に係る積層セラミックコンデンサの製造方法のある特定の局面では、前記乾式バレル研磨に際し、回転軸を中心に回転される回転プレートと、前記回転プレートに連結されており、該回転プレートを回転駆動する第1の駆動源と、回転プレートの回転軸の周りに回転プレートと共に回転するように、かつ回転プレートとは独立にそれ自体が回転し得るように回転プレートに連結されており、セラミック焼結体が内部に収納されるバレルポットと、前記バレルポットに連結されており、該バレルポットを回転駆動する第2の駆動源とを備える乾式遠心バレル装置が用いられ、前記バレルポット内にセラミック焼結体が投入され、前記回転プレート及びバレルポットがそれぞれ回転されて研磨が行われる。
【0014】
本発明の別の特定の局面では、前記乾式バレル研磨に際し、回転軸を中心として回転し得るように構成されており、かつ開口を有するバレルポットと、前記バレルポットの開口に向かって研磨剤を吐出するブラストノズルと、前記バレルポットに連結されており、該バレルポットを回転駆動する駆動源とを備えるバレル式ブラスト装置が用いられ、バレルポット内に複数のセラミック焼結体が投入され、該バレルポットを回転しつつブラストノズルから研磨剤を吐出することにより、乾式バレル研磨が行われる。
【0015】
好ましくは上記バレルポットの少なくとも一部は、メッシュまたは多孔性部材により構成される
【0016】
上記未焼成のセラミック積層体をバレル研磨により該積層体のコーナー部を丸める工程は、好ましくは、上述した乾式遠心バレル装置を用いて行われる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ、本発明の具体的な実施例を挙げることにより、本発明をより詳細に説明する。
【0018】
(第1の実施例)
第1の実施例では、以下のようにして2.0×1.2×1.2mmの寸法を有し、かつ静電容量が1μFの積層コンデンサが製造される。
【0019】
先ず、セラミックグリーンシート上に内部電極を印刷し、印刷されたセラミックグリーンシートを複数枚積層し、上下に無地のセラミックグリーンシートを積層し、マザーのセラミック積層体を得る。このマザーのセラミック積層体を厚み方向に加圧した後、厚み方向に切断し、個々の積層コンデンサ単位の未焼成のセラミック積層体を得る。
【0020】
上記未焼成の積層セラミック積層体を、図1〜図5を参照して説明する遠心バレル研磨装置により研磨し、未焼成のセラミック積層体のコーナー部を丸める。このコーナー部を丸める工程は、主として未焼成セラミック積層体のバリ取りを狙ったもので、例えば焼結後のコーナー部の曲率半径Rが70μmとなるように行った。
【0021】
図2は、遠心バレル研磨装置の正面図である。遠心バレル研磨装置1は、一対の回転プレート2,3を有する。図2では前方の回転プレート2のみが図示されている。図1は、前方の回転プレート2を取り去った状態を示す略図的正面図であり、ここでは後方の回転プレート3が図示されている。回転プレート2,3は、回転軸4により連結されている。回転軸4は、図2に略図的に示す回転駆動源Mに連結されている。回転駆動源Mは、モーターなどの適宜の回転駆動装置により構成されている。
【0022】
回転プレート2,3は、回転軸4を中心として回転軸4の周りに回転し得るように構成されている。
回転プレート2,3間には、複数のバレルポット5〜8が配置されている。バレルポット5を例にとり、図3及び図4を参照してバレルポット5〜8の構造を説明する。
【0023】
図4に示すように、バレルポット5は、八角筒状の形状を有する。図4ではハッチングを付して略図的に示されているが、バレルポット5は、多数の貫通孔を有するメッシュにより構成されている。もっとも、メッシュに代えて、多数の貫通孔を有する多孔性部材により構成されていてもよい。また、バレルポット5の全体がメッシュまたは多孔性部材で構成されている必要は必ずしもない。
【0024】
バレルポット5の両端面5a,5bには、回転軸5c,5dがバレルポット5の長さ方向外側に延びるように取り付けられている。
回転軸5c,5dは、同心に配置されている。
【0025】
他方、図3に示すように、回転プレート2,3に設けられた貫通孔2a,3aに、上記回転軸5c,5dが挿通されている。このようにして、バレルポット5が、回転プレート2,3に対して独立に回転し得るように、回転プレート2,3に取り付けられている。他方、回転軸5cの外側端には、歯車9が固定されている。歯車9は、図3に略図的に示す回転駆動源10に連結されている。回転駆動源10はモーターなどの適宜の回転駆動力を与える駆動装置により構成されており、回転駆動源10を駆動することにより、歯車9が回転され、ひいてはバレルポット5が回転プレート2,3とは独立に回転される。
【0026】
他のバレルポット6〜8についても、上記バレルポット5と同様に構成されている。
なお、バレルポット5〜8では、その一部が開閉可能とされており、それによって内部にセラミック積層体を投入し得るように構成されている。本実施例では、バレルポット5の端面5a側が筒状本体5eに対して開閉し得るように構成されている。
【0027】
次に、上記バレルポット5〜8内に、前述した未焼成のセラミック積層体を投入し、バレルポットの回転速度を150rpm、回転プレート2,3の回転速度を150rpmとし、バレルポット5〜8が一周する間に未焼成のセラミック積層体のコーナー部が前述した程度に丸められるようにして、バレル研磨を行った。
【0028】
この場合、未焼成のセラミック積層体は、回転プレート2,3の回転につれて、図1に示すように、遠心力により各バレルポットの回転プレート2,3の径方向外側の面に押しつけられた状態で移動される。すなわち、図1の斜線のハッチングを付して示すXから明らかなように、回転プレート3が矢印Y方向に回転している間、投入されている研磨対象物であるセラミック積層体はバレルポット5〜8において回転プレート2,3の径方向外側の面に押しつけられた状態で移動する。そして、回転プレート2,3が一周する間に、バレルポット5〜8は、それ自体が矢印Zで示す方向、すなわち回転プレート2と同じ方向に1回転するように自転する。従って、矢印Xで示すセラミック積層体集合体は、各バレルポット5〜8の内面を一周することになり、それによって上記研磨が行われる。
【0029】
次に、上記のようにしてコーナー部が丸められたセラミック積層体を焼成し、セラミック焼結体を得た。上記のようにして得られたセラミック焼結体について、再度上記遠心バレル研磨装置1を用い、セラミック焼結体を研磨した。この場合、バレルポット5〜8内に、セラミック焼結体を投入し、回転プレート2,3の回転速度については、150rpmとし、バレルポット5〜8の回転速度については1/60rpmとし、60分間研磨した。すなわち、60分間の研磨時間において回転プレート2,3は1回転し、かつバレルポット5〜8は、その間に1回転する。この場合も、回転プレート3が矢印Y方向に回転している間、投入されている研磨対象物であるセラミック積層体はバレルポット5〜8において回転プレート2,3の径方向外側の面に押しつけられた状態で移動する。そして、回転プレート2,3が一周する間に、矢印Xで示すセラミック積層体集合体は、各バレルポット5〜8の内面を一周することになり、それによって上記研磨が行われる。
【0030】
上記のようにして、図6に示すセラミック焼結体11を得た。セラミック焼結体11においては、内部電極12a〜12fがセラミック層を介して厚み方向に重なり合うように配置されている。また、端面11aに、内部電極12a,12c,12eが露出しており、端面11bに内部電極12b,12d,12fが露出されている。この露出状態を、電子顕微鏡を用いて観察した。すなわち、セラミック焼結体11の端面11a,11bを透過型電子顕微鏡を用いて観察したところ、内部電極12a〜12fが完全に端面11aまたは11bに露出されていることを確認した。
【0031】
次に、上記セラミック焼結体11を研磨した後、図7に示すように、セラミック焼結体11の端面11a,11b上に外部電極13,14を形成し、積層コンデンサ15とした。このようにして得られた積層コンデンサを切断し、外部電極と内部電極との接合状態を電子顕微鏡により観察したところ、相互拡散により外部電極と内部電極とが合金化し、確実に接続されていることが認められた。
【0032】
また、上記のようにして得られた積層コンデンサについて、85℃及び相対湿度85%の条件の下で1WVの電圧を1000時間印加した。この電圧印加前後の絶縁抵抗の変化を測定し、絶縁抵抗の低下が106 Ω以下である場合に不良品とし、評価した。その結果、100個の積層コンデンサにおいて、絶縁抵抗の劣化は認められなかった。
【0033】
従って、本実施例の積層コンデンサの製造方法によれば、乾式遠心バレル装置1を用いて未焼成のセラミック積層体のコーナー部を丸め、さらに得られたセラミック焼結体の端面を研磨するため、内部電極がセラミック焼結体端面に確実に露出されて、外部電極との接続の信頼性を高めることができると共に、研磨に際して水を用いないため、絶縁抵抗の劣化が生じ難いことがわかる。また、複数のバレルポット5〜8内に多数のセラミック焼結体を投入して研磨し得るので、多数のセラミック焼結体を一度に処理し得ることがわかる。
【0034】
(実施例2)
第2の実施例においても、2.0×1.2×1.2mmの寸法の1μFの静電容量の積層コンデンサを作製した。
【0035】
第2の実施例においては、第1の実施例と同様にして、未焼成のセラミック積層体を得、第1の実施例と同様にして未焼成のセラミック積層体のコーナー部を丸めるように遠心バレル装置1を用いて、未焼成のセラミック積層体を研磨した。しかる後、第1の実施例の場合と同様にして焼成し、セラミック焼結体を得た。
【0036】
第2の実施例では、上記のようにして得たセラミック焼結体を、バレル式ブラスト装置を用いて研磨した。バレル式ブラスト装置を、図8及び図9を参照して説明する。
【0037】
図8に示すように、バレル式ブラスト装置21では、開口22aを有するバレルポット22が用いられる。このバレルポット22を、図9に斜視図で示す。バレルポット22は、上方に開口22aを有する。また、バレルポット22は、側面が2個の円錐台曲面部22b,22cを連結した形状を有する。すなわち、中間高さ位置において最も径が大きくなり、この最大径部よりも上方及び下方にいくにつれてその径が小さくなる形状とされている。バレルポット22の底部22dには回転軸23が連結されている。回転軸23は、回転駆動源24に連結されている。回転駆動源24はモーターなどの適宜の回転駆動機構により構成される。従って、バレルポット22は、回転軸23を中心に回転され得る。
【0038】
他方、図8に示すように、開口22aの前方には、ブラストノズル25が配置されている。ブラストノズル25は、研磨剤を開口22aからバレルポット22内に吐出するように構成されている。本実施例では、ブラストノズル25の研磨剤吐出方向は、回転軸23と平行ではなく、回転軸23と交叉する方向とされている。また、回転軸23は図8に示すように傾斜されており、従って、バレルポット22内に投入されたセラミック焼結体11が、バレルポット22内において、図示のように側面22c側に堆積されるように構成されている。上記ブラストノズル25による研磨剤吐出方向は、この堆積されているセラミック焼結体11に向かって研磨剤が吐出される方向である。
【0039】
また、図8及び図9では略図的に示してあるが、バレルポット22は、その全体がメッシュにより構成されている。もっとも、バレルポット22は、多数の貫通孔を有する多孔性部材により構成されていてもよく、また、バレルポット22は、その一部がメッシュまたは多孔性部材により構成されていてもよい。
【0040】
上記バレル式ブラスト装置21のバレルポット22内に、開口22a側からセラミック焼結体11を多数投入し、バレルポット22を5rpmの速度で回転しつつ、ブラストノズル25から研磨剤として#100メッシュ,ジルコニアパウダーを0.1MPaの条件で投射し、15分間研磨剤の投射及びバレルポット22の回転を持続し、ブラスト式バレル研磨を施した。この場合、バレルポット22がメッシュにより構成されているので、研磨剤及び研磨屑が、バレルポット22の回転によりバレルポット22外に排出されていた。
【0041】
次に、上記のようにして得られたセラミック焼結体について、第1の実施例と同様に、端面11a,11aに内部電極12a〜12fが露出しているか否かを電子顕微鏡を用いて確認した。その結果、内部電極12a〜12fが、端面11aまたは端面11bに確実に露出していることが認められた。
【0042】
また、上記のようにして得られたセラミック焼結体を用い、第1の実施例と同様にして積層コンデンサを得た。
上記のようにして得られた積層コンデンサについて、第1の実施例の場合と同様にして、外部電極と内部電極との接続状態を観察したところ、外部電極と内部電極とが相互拡散により完全に合金化して接続されていることが認められた。
【0043】
また、上記積層コンデンサについて、第1の実施例と同様にして、耐候性を評価したところ、100個の積層コンデンサにおいて絶縁抵抗の劣化は認められなかった。
【0044】
従って、第2の実施例においても、バレル式ブラスト装置21を用いてセラミック焼結体を研磨することにより、セラミック焼結体の端面11aまたは11bに内部電極12a〜12fを確実に露出させることができ、外部電極と内部電極とを確実に電気的に接続し得ることがわかる。また、第2の実施例においても、水を用いずにバレル式ブラスト装置により研磨を行うため、絶縁抵抗の劣化を認められなかった。
【0045】
さらに、第2の実施例においても、バレルポット22内に多数のセラミック焼結体を投入してセラミック焼結体の研磨を行い得るので、一度に多数のセラミック焼結体の研磨を行うことができる。
【0047】
また、本発明において、上記バレル式ブラスト装置を用いて研磨を行う場合、研磨剤としては、ジルコニアパウダーだけでなく、アルミナパウダーなどを用いてもよい。
【0048】
【発明の効果】
本発明に係る積層セラミックコンデンサの製造方法では、内部電極を有するセラミック焼結体を得た後に、該セラミック焼結体が水を用いない乾式バレル研磨により研磨されて、内部電極がセラミック焼結体外表面に露出される。従って、水を用いないので、外部電極とセラミックスとの界面からの水分の侵入に起因するデラミネーションや絶縁抵抗などの電気的特性の劣化が生じ難い。よって、信頼性に優れた積層セラミックコンデンサを提供することができる。
【0049】
加えて、乾式バレル研磨を用いるので、一度に多数のセラミック焼結体を処理することができ、積層セラミックコンデンサの生産性を高めることができる。
本発明においては、セラミック焼結体を得る工程において、未焼成のセラミック積層体を乾式バレル研磨することにより、該未焼成の積層体のコーナー部を丸められるので、外部電極がコーナー部においても確実にかつ十分な厚みで形成される。従って、積層セラミックコンデンサをプリント回路基板などに実装した際の外部電極の部分的な断線が生じ難い。加えて、このバレル研磨に際し、水を用いないので、最終的に得られる積層セラミックコンデンサにおいて絶縁抵抗などの電気的特性が劣化したり、デラミネーションと称される層間剥離現象も生じ難い。
本発明において、遠心バレル装置を用いて、上記乾式バレル研磨を行う場合には、バレルポット内に多数のセラミック焼結体を投入して、乾式バレル研磨を行うことができるので、バレルポット内に多数のセラミック焼結体を投入し、遠心バレル装置を駆動するだけで、多数のセラミック焼結体を容易に研磨することができる。従って、積層セラミックコンデンサの生産性をより一層高めることができる。
【0050】
本発明において、乾式バレル研磨を、上述したバレル式ブラスト装置を用いて行う場合、バレルポット内にセラミック焼結体を投入し、ブラストノズルから研磨剤を吐出させるだけで、容易にかつ確実にセラミック焼結体の端面を研磨することができる。この場合においても、セラミック焼結体の端面に内部電極が研磨により確実に露出され、しかも一度に多数のセラミック焼結体を処理することができるので、信頼性に優れた積層セラミックコンデンサを効率良く生産することが可能となる。
【0051】
本発明において、バレルポットの少なくとも一部がメッシュまたは多孔性部材で構成されている場合には、メッシュ及び多孔性部材の貫通孔から研磨剤や研磨屑がバレルポット外に速やかに排出される。
【0053】
未焼成のセラミック積層体を乾式バレル研磨する場合、上述した遠心バレル装置を用いた場合には、バレルポットに多数のセラミック積層体を投入して処理することができるので、積層セラミックコンデンサの生産性を低めることなく、信頼性に優れた積層セラミックコンデンサを提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例において用いられる遠心バレル装置の模式的正面図。
【図2】図1に示した遠心バレル装置の正面図。
【図3】図2のB−B線に沿う部分の断面図。
【図4】遠心バレル装置に用いられるバレルポットを示す斜視図。
【図5】バレルポット内にセラミック焼結体が投入されている状態を示す縦断面図。
【図6】第1の実施例において用意されるセラミック焼結体を示す縦断面図。
【図7】第1の実施例により得られた積層コンデンサを示す縦断面図。
【図8】第2の実施例で用いられるバレル式ブラスト装置を説明するための部分切欠側面図。
【図9】第2の実施例で用いられるバレルポットを示す斜視図。
【図10】従来の積層コンデンサの製造方法を説明するための図であり、焼結体の縦断面図。
【図11】図10の円Aで示す部分を拡大して示す部分断面図。
【符号の説明】
1…遠心バレル装置
2,3…回転プレート
4…回転軸
5〜8…バレルポット
10…歯車
11…駆動源
12…セラミック焼結体
12a,12b…端面
13a〜13f…内部電極
14,15…外部電極
21…バレル式ブラスト装置
22…バレルポット
22a…開口
23…回転軸
24…駆動源
25…ブラストノズル
M…駆動源

Claims (6)

  1. セラミック焼結体内に内部電極が形成されており、セラミック焼結体の外表面に内部電極と電気的に接続される外部電極が形成されている積層セラミックコンデンサの製造方法であって、
    未焼成のセラミック積層体を得る工程と、
    該未焼成のセラミック積層体をバレル研磨することにより未焼成の積層体のコーナー部を丸める工程と、
    次に未焼成の積層体を焼成して、内部電極を有するセラミック焼結体を得る工程と、
    前記セラミック焼結体を乾式バレル研磨することにより、内部電極をセラミック焼結体外表面に露出させる工程とを備えることを特徴とする、積層セラミックコンデンサの製造方法。
  2. 前記乾式バレル研磨に際し、回転軸を中心に回転される回転プレートと、
    前記回転プレートに連結されており、該回転プレートを回転駆動する第1の駆動源と、
    回転プレートの回転軸の周りに回転プレートと共に回転するように、かつ回転プレートとは独立にそれ自体が回転し得るように回転プレートに連結されており、セラミック焼結体が内部に収納されるバレルポットと、
    前記バレルポットに連結されており、該バレルポットを回転駆動する第2の駆動源とを備える乾式遠心バレル装置を用い、
    前記バレルポット内にセラミック焼結体を投入し、前記回転プレート及びバレルポットをそれぞれ回転させることを特徴とする、請求項1に記載の積層セラミックコンデンサの製造方法。
  3. 前記乾式バレル研磨に際し、
    回転軸を中心として回転し得るように構成されており、かつ開口を有するバレルポットと、
    前記バレルポットの開口に向かって研磨剤を吐出するブラストノズルと、
    前記バレルポットに連結されており、該バレルポットを回転駆動する駆動源とを備えるバレル式ブラスト装置を用い、
    前記バレルポット内に複数のセラミック焼結体を投入し、前記バレルポットを回転しつつブラストノズルから研磨剤を吐出して乾式バレル研磨を行うことを特徴とする、請求項1に記載の積層セラミックコンデンサの製造方法。
  4. 前記バレルポットの少なくとも一部が、メッシュまたは多孔性部材により構成されている、請求項2に記載の積層セラミックコンデンサの製造方法。
  5. 前記未焼成のセラミック積層体をバレル研磨する工程が、前記回転プレートに連結されており、該回転プレートを回転駆動する第1の駆動源と、
    回転プレートの回転軸の周りに回転プレートと共に回転するように、かつ回転プレートとは独立にそれ自体が回転し得るように回転プレートに連結されており、セラミック焼結体が内部に収納されるバレルポットと、
    前記バレルポットに連結されており、該バレルポットを回転駆動する第2の駆動源とを備える乾式遠心バレル装置を用いることを特徴とする、請求項1に記載の積層セラミックコンデンサの製造方法。
  6. 前記回転プレートの回転方向と該バレルポットの回転方向が同一である、請求項2,4,5のいずれか1項に記載の積層セラミックコンデンサの製造方法。
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