JP3654621B2 - 電磁連結装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、複写機などOA機器に使用されるマイクロ電磁連結装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図7および図8は従来の電磁連結装置の部分断面図である。図7において、1は断面がコの字状で円環状に形成された磁性体よりなるヨーク、2はヨーク1に内蔵されヨーク1を磁化するためのコイル、3はコイル2に励磁電流を供給するリード線、4はヨーク1に取り付けられ、ヨーク1を図示しない固定部材に取り付けるホルダであり、これらでステータを構成している。5はヨーク1の内径に回転自在に嵌着されるシャフト、6はシャフト5に固定されるロータ、7は図示しない駆動用の歯車と噛み合うギヤ7aを外径に有し、シャフト5に回転自在に嵌着されると共に、ロータ6とシャフト5の大径部5aとの間で軸方向位置が規制されるハブ、8は板バネ9を介してハブ7に取り付けられ、ロータ6の端面6aと隙間gを介して対向するアーマチュアであり、アーマチュア8と板バネ9、板バネ9とハブ7とはそれぞれリベット10により固定されている。
【0003】
11はシャフト5に設けられた溝5bに填め込まれた止め輪であり、シャフト5に対するヨーク1の軸方向位置を規制するためのものである。12はシャフト5の内径に嵌挿される複写機などのOA機器の作業軸であり、シャフト5は作業軸12に設けられた溝12aに填め込まれた止め輪13と、作業軸12の段差部12bとで軸方向位置が規制されると共に、図示しないキーなどにより回転方向にも固定されている。図8は作業軸12に対するシャフト5の軸方向位置規制の変形例であり、図7の段差部12bに代わり、作業軸12に設けられた溝12cに填め込まれた止め輪14によりシャフト5の一方の位置を規制するようにしたもので、これ以外は図7と同様である。
【0004】
このように構成された従来の電磁連結装置において、コイル2が無励磁の状態では、ハブ7が図示しない駆動用の歯車から駆動されてもシャフト5上を空転するにとどまり、コイル2が励磁状態になるとヨーク1には図に示す磁束Φが発生し、アーマチュア8が板バネ9の弾性力に抗して吸引されてロータ6に圧接し、ハブ7の回転が板バネ9とアーマチュア8とロータ6とを介してシャフト5に伝達され、シャフト5からOA機器の作業軸12に伝達される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
以上のように構成された従来の電磁連結装置においては、ヨーク1とシャフト5との間の軸方向位置決めに止め輪11を使用し、シャフト5と作業軸12との間の軸方向位置決めに止め輪13を使用し、さらに図7の構成では作業軸に段差部12bを設け、図8の構成では止め輪14を使用するなど止め輪と段差部とを多用する構成であったため、組立作業が煩雑になり、加工費用や材料費が嵩むものであった。また、止め輪は通常は磁性体である鉄材により形成されるものであるため、特に図7の止め輪11のように磁路を形成するヨーク1に接触して使用され、相互間に相対運動のあるものでは漏洩磁束が止め輪11にも流れ、ヨーク1と止め輪11との接触面に磨耗を引き起こし、面荒れによるトルクロスが生じるなどの問題を有していた。
【0006】
この発明は、このような問題点を解決するためになされたもので、1個の止め輪でヨークとシャフトと作業軸のそれぞれの相互間を軸方向に固定することにより、組立作業を単純化すると共に、電蝕磨耗によるトルクロスなどの弊害のない電磁連結装置を得ることを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この発明に係わる電磁連結装置は、磁性体よりなり励磁用のコイルを内蔵するヨークと、このヨークの内径側に回転自在に嵌着され、外径から内径に連通する深さの溝が接線方向に設けられた筒状のシャフトと、シャフトの外径に回転自在に嵌着されるハブと、ハブにバネ材を介して取り付けられるアーマチュアと、ヨークとアーマチュアとの間に介在し、シャフトに固定されるロータと、筒状のシャフトの内径側に挿入され、シャフトの取付位置を決める周方向に形成された溝を有する作業軸と、シャフトの溝に係合して保持され、シャフトの内径側に突出し作業軸の溝と係合して軸方向の双方に対する位置規制を行う内径係止部、および、シャフトの外径側に突出しシャフトの外径に嵌挿される部材の軸方向の一方に対する位置規制を行う外径係止部を有する弾性体よりなる止め輪、とを備えるようにしたものである。
【0008】
また、この止め輪を弾性を有する合成樹脂により形成するようにしたものである。
さらに、止め輪を外径係止部から内径係止部にかけて厚さが薄くなるように形成したものである。
さらにまた、作業軸の先端にテーパ状の面取り部を設け、面取り部の先端の最小径を止め輪の内径係止部の内寸法より小さく設定したものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1ないし図6はこの発明の実施の形態1の電磁連結装置の構成を説明するためのもので、図1は電磁連結装置の部分断面図、図2はシャフトの正面図、図3はシャフトの上面図、図4は止め輪の平面図、図5および図6は止め輪の取付状態の詳細図であり、図中上記従来例と同一部分には同一符号が付与されている。図において、1は断面がコの字状で円環状に形成された磁性体よりなるヨーク、2はヨーク1に内蔵されるコイル、3はコイル2に電流を供給するためのリード線、4はヨーク1に取り付けられるホルダであり、これらでステータを構成している。15はヨーク1の内径に回転自在に嵌着される筒状のシャフト、6はシャフト15に固定されるロータ、7は図示しない駆動用の歯車と噛み合うギヤ7aを外径に有し、シャフト15に回転自在に嵌着されると共に、ロータ6とシャフト15の大径部15aとの間で軸方向位置が規制されるハブ、8は板バネ9を介してハブ7に取り付けられ、ロータ6の端面6aと隙間gを介して対向するアーマチュアであり、アーマチュア8と板バネ9、板バネ9とハブ7はそれぞれリベット10により固定されている。
【0010】
シャフト15の外径側にはヨーク1の軸方向位置を規制するための溝15bが設けられ、図2および図3に示すように、溝15bはシャフト15の外径の接線方向に、少なくとも1個所もしくは軸中心に対して対称位置に対向して2個所に設けられると共に、その深さは少なくとも筒状のシャフト15の内径に連通する深さ以上に設定されている。16はシャフト15の内径に嵌挿される複写機などOA機器の作業軸であり、作業軸16にはシャフト15の位置を規制するための溝16aが所定の位置に設けられている。17はシャフト15の溝15bに填め込まれる弾性体よりなる止め輪であり、図1と、図4ないし図6に示すように、溝15bに填め込まれてシャフト15の内径側に突出し、作業軸16の溝16aに係合してシャフト15と作業軸16との相対位置を規制する内径係止部17aと、シャフト15の外径より大きく設定され、ヨーク1の軸方向位置を規制する外径係止部17bとを有するように形成されている。また、作業軸16の先端には最小径が止め輪17の内径係止部17aの内寸法より小さく設定されたテーパ状の面取り部16bが設けられている。
【0011】
以上のように構成されたこの発明の実施の形態1の電磁連結装置によれば、1個の止め輪17により、ヨーク1をシャフト15に組み付け保持し、電磁連結装置を組立体として保持すると共に、電磁連結装置を装着するOA機器などの作業軸16に対する取付固定も行うことができるものであり、作業軸16などを極めて単純な構成とすることができる。また、止め輪17により組み付け保持された電磁連結装置を作業軸16に組み付けるとき、電磁連結装置のシャフト15の内径に作業軸16を挿入することにより、止め輪17が作業軸16の先端に設けられたテーパ状の面取り部16bに乗り上げて内径係止部17aの内寸法が拡大し、作業軸16の溝16aの部分まで移動させることにより、内径係止部17aが溝16aに係合して内寸法が元に戻り、電磁連結装置が作業軸16に固定されるので、組立作業も極めて単純化され、作業性を大幅に改善することができる。
【0012】
止め輪17は弾性を有する材料であればよく、硬質の合成樹脂などで構成することにより、ヨーク1からの漏洩磁束による磨耗を防止することができ、また、例えば止め輪17の取付位置をハブ7の外端部側とするときには漏洩磁束の影響がないため磁性体の止め輪とすることもできる。さらに、図6に示すように、止め輪17を外径係止部17bから内径係止部17aにかけて厚さが薄くなるように形成しておくことにより、シャフト15の内径に作業軸16を挿入して内径係止部17aを溝16aに係合するとき、係合が容易となり作業性をさらに向上させることができる。
【0013】
【発明の効果】
以上に説明したように、この発明の電磁連結装置によれば、シャフトにヨークなどの軸
方向位置を規制するための溝を設け、溝をシャフトの外径の接線方向に設けると共に、深さを少なくともシャフトの内径に連通する深さ以上に設定し、シャフトに嵌挿される作業軸に、シャフトの位置を規制するための周方向に形成された溝を所定の位置に設け、さらに、止め輪をシャフトの内径側に突出し作業軸の溝と係合して軸方向の双方に対する位置規制を行なう内径係止部と、シャフトの外径より大きく設定されシャフトの外径に嵌挿される部材の軸方向の一方に対する位置規制を行なう外径係止部とを有するようにしたので、また、作業軸の先端に最小径が止め輪の内径係止部の内寸法より小さいテーパ状の面取り部を設けたので、1個の止め輪により電磁連結装置の構成部品の組立および位置保持と、作業軸に対する電磁連結装置の位置保持とができ、極めて簡単な構成と単純な作業により組み付けが可能な電磁連結装置を得ることができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1の電磁連結装置の部分断面図である。
【図2】 この発明の実施の形態1の電磁連結装置に使用するシャフトの正面図である。
【図3】 この発明の実施の形態1の電磁連結装置に使用するシャフトの上面図である。
【図4】 この発明の実施の形態1の電磁連結装置に使用する止め輪の平面図である。
【図5】 この発明の実施の形態1の電磁連結装置の説明図である。
【図6】 この発明の実施の形態1の電磁連結装置の説明図である。
【図7】 従来の電磁連結装置の部分断面図である。
【図8】 従来の電磁連結装置の説明図である。
【符号の説明】
1 ヨーク、2 コイル、4 ホルダ、6 ロータ、7 ハブ、
7a ギヤ、8 アーマチュア、9 板バネ、15 シャフト、
15a 大径部、15b 溝、16 作業軸、16a 溝、
16b 面取り部、17 止め輪、 17a 内径係止部、
17b 外径係止部。
Claims (4)
- 磁性体よりなり励磁用のコイルを内蔵するヨーク、このヨークの内径側に回転自在に嵌着され、外径から内径に連通する深さの溝が接線方向に設けられた筒状のシャフト、このシャフトの外径に回転自在に嵌着されるハブ、このハブにバネ材を介して取り付けられるアーマチュア、前記ヨークとアーマチュアとの間に介在し、シャフトに固定されるロータ、筒状のシャフトの内径側に挿入され、前記シャフトの取付位置を決める周方向に形成された溝を有する作業軸、前記シャフトの溝に係合して保持され、シャフトの内径側に突出し作業軸の溝と係合して軸方向の双方に対する位置規制を行う内径係止部と、シャフトの外径側に突出しシャフトの外径に嵌挿される部材の軸方向の一方に対する位置規制を行う外径係止部とを有する弾性体よりなる止め輪、を備えたことを特徴とする電磁連結装置。
- 止め輪が弾性を有する合成樹脂により形成されたことを特徴とする請求項1に記載の電磁連結装置。
- 止め輪が外径係止部から内径係止部にかけて厚さが薄くなるように形成されたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電磁連結装置。
- 作業軸の先端にテーパ状の面取り部が設けられ、面取り部の先端の最小径が止め輪の内径係止部の内寸法より小さく設定されたことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の電磁連結装置。
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1999
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