JP3654620B2 - 電磁連結装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、複写機などOA機器に使用される生産性と静粛性と応答性に優れたマイクロ電磁連結装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図4は従来の電磁連結装置の部分断面図である。図において、1は断面がコの字状で円環状に形成された磁性体よりなるヨーク、2はヨーク1に内蔵されヨーク1を磁化するためのコイル、3はコイル2に励磁電流を供給するリード線、4はヨーク1に取り付けられ、ヨーク1を図示しない固定部材に取り付けるホルダであり、これらでステータを構成する。5はヨーク1の内径に回転自在に嵌着されるシャフト、6はシャフト5に固定されるロータ、7は一端に大径部7aを有し、他端がシャフト5に固定されるスリーブ、8は図示しない駆動用の歯車と噛み合うギヤ8aを外径に有し、スリーブ7に回転自在に嵌着されると共に、ロータ6とスリーブ7の大径部7aとの間で軸方向位置が規制されるハブ、9は板バネ10を介してハブ8に取り付けられ、ロータ6の端面6aとは隙間gを介して対向するアーマチュアであり、アーマチュア9と板バネ10、板バネ10とハブ8はそれぞれリベット11により固定されている。
【0003】
このように構成された従来の電磁連結装置において、コイル2が無励磁の状態では、ハブ8が図示しない駆動用の歯車から駆動されてもスリーブ7上を空転するにとどまり、コイル2が励磁状態になるとヨーク1には図に示す磁束Φが発生し、アーマチュア9が板バネ10の弾性力に抗して吸引されてロータ6に圧接し、ハブ8の回転が板バネ10とアーマチュア9とロータ6とを介してシャフト5に伝達され、シャフト5から図示しない負荷に伝達される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このような電磁連結装置を複写機などのOA機器に使用する場合、複写機などの種類や駆動源からの減速比などによりハブ8の外径に形成されるギヤ8aの仕様を変える必要が生ずる。このために、ギヤ8aあるいはハブ8以外の構成が同一であるにも拘わらず、ギヤ8aあるいはハブ8が異なるために多種類の電磁連結装置を準備する必要があった。図5の電磁連結装置はこのような課題に対応するための構成であり、図4の構成に対し、シャフト5に固定されるスリーブ7の一端には溝7bが設けられ、溝7bには止め輪12が設けられてハブ8をロータ6と止め輪12との間で軸方向に位置規制するようにしたものである。
【0005】
このような構成とすることにより、止め輪12を取り外せばスリーブ7から一体化されたハブ8とアーマチュア9と板バネ10とを取り外すことができ、ギヤ8aを仕様の異なるものに交換することが可能になるが、この構成では止め輪12を挿入するための余分な寸法が必要となり、電磁連結装置は軸方向に寸法が増大することになる。電磁連結装置、特にマイクロ電磁連結装置は可能な限り小型化が要求されるものであり、この軸方向寸法の増大は他の部分で吸収しなければならず、そのために性能を犠牲にするなどの悪影響をもたらすものであった。また、この構成は加工工数と部品点数の増大を招き、製造原価上も不利になるものであった。
【0006】
また、図4や図5の構成を有する従来装置では、スリーブ7を金属材料にて構成するのが通常である。このスリーブ7上でハブ8を空転させるために、ハブ8の軸方向寸法と、ロータ6とスリーブ7の大径部7aとの内寸法、あるいは、ロータ6と止め輪12との内寸法との間には0.1ないし0.2mm程度の隙間を設ける必要があり、この隙間のためにロータ6の端面6aとアーマチュア9との間の隙間gが変動して応答性に変動が生じたり、また、ハブ8の内径とスリーブ7の外径との間には0.05ないし0.1mm程度の隙間を設ける必要があり、このために空転中のハブ8とスリーブ7との間の摩擦係数の変動によるスティックスリップが生じて異音が発生するなどの問題を有していた。
【0007】
この発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、スリーブを合成樹脂により形成し、弾性を有する構成とすることにより、軸方向寸法や部品点数を増加させることなく容易にハブの交換を可能にすると共に、応答性の改善と異音の防止とが可能な電磁連結装置を得ることを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この発明に係わる電磁連結装置は、磁性体により形成され励磁用のコイルを内蔵するヨーク、このヨークの内径側に回転自在に設けられたシャフト、このシャフトの延長上にシャフトに固定されて設けられた合成樹脂製のスリーブ、このスリーブに回転自在に嵌着されるハブ、このハブにバネ材を介して取り付けられ、前記ヨークと対向して磁路を形成するアーマチュア、ヨークとアーマチュアとの間に介在し、シャフトに固定されるロータを備え、スリーブにハブが嵌着される部分には、両側にスリットを設けることによって弾性を得ると共に、端部にハブの位置規制用の突起部を有するアーム部を形成したものである。
【0009】
また、アーム部の外面がスリットの最奥部から端面側に外径が拡大するテーパ状に形成され、少なくともテーパ部の最大径がハブの内径より大きく設定されるようにしたものである。
さらに、外面がテーパ状に形成されたアーム部がスリーブの円周方向に複数の個所に設けられるようにしたものである。
【0010】
さらにまた、ハブの内径がスリーブの端面側に拡大するテーパ状に形成されるようにしたものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1ないし図3は、この発明の実施の形態1の電磁連結装置の構成を示すもので、図1は断面図とスリーブの正面図、図2は結合されたシャフトとスリーブとの上面図、図3はスリーブの変形例の正面図であり、上記の従来例と同一部分には同一符号が付与されている。図において、1は断面がコの字状で円環状に形成された磁性体よりなるヨーク、2はヨーク1に内蔵されるコイル、3はコイル2に電流を供給するリード線、4はヨーク1に取り付けられるホルダであり、これらでステータを構成している。5はヨーク1の内径に回転自在に嵌着されるシャフト、6はシャフト5に固定されるロータ、13は合成樹脂により形成され、シャフト5にその延長方向に固定されるスリーブ、8は図示しない駆動用の歯車と噛み合うギヤ8aを有し、スリーブ13に回転自在に嵌着されるハブ、9は板バネ10を介してハブ8に取り付けられ、ロータ6の端面6aとは隙間gを介して対向するアーマチュアであり、アーマチュア9と板バネ10、板バネ10とハブ8はそれぞれリベット11により固定されている。
【0012】
スリーブ13のシャフト5と結合される側との反対側には、両側に設けられたスリット13bによりアーム部13aが形成され、スリット13bが所定の奥行きまでの深さに設定されることにより、アーム部13aは少なくとも半径方向に弾性を有するように形成され、アーム部13aの先端部にはハブ8の外端面と係合してハブ8の軸方向位置を規制する突起13cが設けられている。また好ましくは、スリーブ13の外径はハブ8の内径より0.05ないし0.15mm程度小さく設定され、アーム部13aは図1に示すようにスリット13bの最奥部から先端にかけて外径が拡大するように所定の傾斜δが設けられてテーパ状をなし、アーム部13aのテーパ状の最大径がハブ8の内径より大きくなるように形成される。
【0013】
この発明の実施の形態1の電磁連結装置の動作は上記の従来例と同様であるが、以上のような構成を持たせたので、組み付けにあたっては、ヨーク1などのステータとシャフト5とこれに固定されるロータ6とスリーブ13よりなるブロックと、ハブ8とアーマチュア9と板バネ10よりなるブロックとを別工程で組み立て、スリーブ13のアーム部13aを内径側に押し下げてハブ8を挿入することにより容易にハブ8の組み付けができ、ハブ8はロータ6と突起13cとの間において軸方向の位置が規制される。また、アーム部13aを内径側に押し下げることによりハブ8は容易に取り外し交換が可能になり、そのために軸方向寸法を拡大する必要もなく、仕様の変更に即座に対応でき、標準化と生産性の向上が可能な電磁連結装置を得ることができるものである。
【0014】
さらに、弾性を有するアーム部13aの外径をテーパ状に形成し、その最大径がハブ8の内径より大きくなるように設定したので、ハブ8を挿入後アーム部13aの外径が広がってハブ8の内径との隙間が先端部で埋められ、ハブ8の空転時に内径の隙間に変化が生じず、異音の発生を確実に抑制することができる。また、このアーム部13aの外径のテーパ構成はハブ8を常にロータ6側に押し付ける働きがあり、このためにアーマチュア9とロータ6との隙間gに変化が生じることがなくなり、コイル2への通電のON/0FFによる電磁連結装置の結合と開放との応答性に変動を生じることがなくなり、安定した動作の電磁連結装置を得ることができる。なお、ハブ8の内径をスリーブ13の先端側に拡大するテーパ状に構成することによっても同様の効果を得ることができ、アーム部13aの外径とハブ8の内径の双方をテーパ状とすることにより、さらにこの効果を安定化させることができる。
【0015】
また、図3に示すようにスリーブ13の円周方向にアーム部13aを複数個設け、それぞれのアーム部13aに上記のテーパを持たせることにより、異音の発生防止や応答性の改善に対しては安定性が増し、組立作業など作業性に若干の犠牲を与えるが、異音の防止と応答性の安定化とに対しては、スリーブ13の全周にアーム部13aとスリット13bとを交互に設けるように構成するのが最も効果的である。
【0016】
【発明の効果】
以上に説明したように、この発明の電磁連結装置によれば、シャフトに延長して固定され、ハブを回転自在に嵌着するスリーブを合成樹脂により形成し、スリーブのハブを嵌着する部分に両側にスリットを設けることにより弾性が与えられるアーム部を設け、アーム部の先端にハブの軸方向位置を規制する突起部を設けたので、スリーブに対するハブの脱着が極めて容易となり、ハブの取り替えにより各種のOA機器に適用が可能な電磁連結装置を得ることができ、また、アーム部の外径をスリットの最奥部から端面側に拡大するテーパ状とし、テーパ部の最大径をハブの内径より大きく設定したのでハブの空転時の異音を防止することができ、応答性の改善ができるなど、優れた電磁連結装置を得ることができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1の電磁連結装置の断面図である。
【図2】 この発明の実施の形態1の電磁連結装置に使用するたシャフトとスリーブとの上面図である。
【図3】 この発明の実施の形態1の電磁連結装置のスリーブの変形例を示す正面図である。
【図4】 従来の電磁連結装置の部分断面図である。
【図5】 従来の電磁連結装置の部分断面図である。
【符号の説明】
1 ヨーク、2 コイル、3 リード線、4 ホルダ、5 シャフト、
6 ロータ、8 ハブ、8a ギヤ、 9 アーマチュア、10 板バネ、
13 スリーブ、13a アーム部、13b スリット、13c 突起。
Claims (3)
- 磁性体により形成され励磁用のコイルを内蔵するヨーク、このヨークの内径側に回転自在に設けられたシャフト、このシャフトの延長上にシャフトに固定されて設けられた合成樹脂製のスリーブ、このスリーブに回転自在に嵌着されるハブ、このハブにバネ材を介して取り付けられ、前記ヨークと対向して磁路を形成するアーマチュア、前記ヨークと前記アーマチュアとの間に介在し、シャフトに固定されるロータを備え、前記スリーブにハブが嵌着される部分には、両側にスリットを設けることによって弾性を得ると共に、端部にハブの位置規制用の突起部を有するアーム部を形成し、前記アーム部の外面がスリットの最奥部から端面側に外径が拡大するテーパ状に形成され、少なくともテーパ部の最大径がハブの内径より大きく設定されたことを特徴とする電磁連結装置。
- 外面がテーパ状に形成されたアーム部がスリーブの円周方向に複数の個所に設けられたことを特徴とする請求項1に記載の電磁連結装置。
- ハブの内径がスリーブの端面側に拡大するテーパ状に形成されたことを特徴とする請求項1〜請求項2のいずれか一項に記載の電磁連結装置。
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1999
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