JP3654511B2 - 表面装飾付きアイスクリームの製造法 - Google Patents

表面装飾付きアイスクリームの製造法 Download PDF

Info

Publication number
JP3654511B2
JP3654511B2 JP2000343545A JP2000343545A JP3654511B2 JP 3654511 B2 JP3654511 B2 JP 3654511B2 JP 2000343545 A JP2000343545 A JP 2000343545A JP 2000343545 A JP2000343545 A JP 2000343545A JP 3654511 B2 JP3654511 B2 JP 3654511B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ice cream
sauce
cup
ice
surface decoration
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2000343545A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2002142682A (ja
Inventor
博文 大和
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
OHAYO DAIRY PRODUCTS CO., LTD.
Original Assignee
OHAYO DAIRY PRODUCTS CO., LTD.
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by OHAYO DAIRY PRODUCTS CO., LTD. filed Critical OHAYO DAIRY PRODUCTS CO., LTD.
Priority to JP2000343545A priority Critical patent/JP3654511B2/ja
Publication of JP2002142682A publication Critical patent/JP2002142682A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3654511B2 publication Critical patent/JP3654511B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、表面に特殊な模様を施して装飾したアイスクリームの製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】
通常市販されているアイスクリームは、棒の付いたもの、コーンで全体を被覆した最中形式のもの、コーンカップに盛り付けしたもの、或はプラスチックカップに収容したもの(カップアイスクリーム)等が知られている。このうち、カップアイスクリームは、通常バニラ等の単一のアイスクリームを収容したもの、或は数種の異なるアイスクリームを組み合わせたもの(例えば、3色アイスクリーム)がある。更に、装飾を施したアイスクリームもあり、例えば上面にチョコレートやナッツ等の粉粒をまぶしたもの、色付きのマーブル模様にしたもの、中心部にフルーツの細片を詰め込んだもの等バラエティに富んでいる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記のようにカップアイスクリームの表面を装飾するために、種々の手法で様々な模様が表現されているが、その殆どはアイスクリームの充填時に、表面に各種凹凸(絞り模様、渦巻き他)を付けた後、各種ソース又はフルーツ或は菓子素材をトッピングするといった方法が主流となっている。カップアイスクリームの表面が平坦な場合に限ると、表面全体若しくは一部に各種ソース(1〜3種類)をトッピングしたり、各種ソースで渦巻状のマーブル模様を形成したり、或は菓子素材(ナッツ粉砕品、菓子粉砕品、フルーツ細片等)をトッピングするといったものが一般的であり、手作りケーキに見られるような繊細な模様はほぼ皆無であり、製造しようにも困難であった。
【0004】
本発明は、手作りケーキ・デザート等に使われる技法である、ソース類を利用した線描き(線引き)模様に着目し、平坦なアイスクリームの表面にソースを滴下し、ピン等の細い線状物を移動させて所定の形に変形させることで、手作り感のあるケーキタイプの表面装飾付きアイスクリームの製造法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するための手段として、本発明は、全固形分20〜50重量%のアイスクリームを、―2℃〜―5℃の温度範囲内で充填機からカップに所要量充填する工程と、
前記カップに充填したアイスクリームの表面を水平面に調整するためにカップ底を叩く工程と、
0℃〜30℃で使用可能な粘稠性の液状物であって、粘度が500〜15000cPのソースを、前記水平面に調整されたアイスクリームの表面にノズルから小円状に滴下する工程と、
直径0.5〜2.0mmの線状物の先端部を、前記カップに充填されたアイスクリームの上層部に突き刺すと共に、前記小円状に滴下されたソースを横切って移動させることで小円状の滴下ソースを変形し、前記アイスクリームの表面にハート形模様を形成する工程と、
を含むことを特徴とする表面装飾付きアイスクリームの製造法を要旨とする。
又、この表面装飾付きアイスクリームの製造法において、
前記アイスクリームの代わりに、氷菓、ラクトアイス、アイスミルクを用いること、
前記ソースは、同一円周上又は複数の同心円周上にそれぞれ間隔をあけて小円状に滴下し、その同一円周上又は複数の同心円周上に沿って前記線状物を移動させることで前記小円状に滴下されたソースをそれぞれハート形に形成すること、
前記滴下されたソースを線状物で所定の形に変形した後、液体窒素を霧状に吹きかけてソースの表面を硬化させること、
前記ソースは同一円周上で一部色彩又は材質を変え、或はその両方を変えること、
前記ソースは、フルーツソース、チョコレートソース、餡ソース、ナッツソース、カスタードソース等であること、
を特徴とするものである。
【0006】
本発明では、アイスクリームの平坦な表面上に滴下したソースを、アイスクリームに突き刺した細い線状物の先端部で線を引くように移動させることで、滴下されたソースを所定の模様に形成することができる。
【0007】
ここで、ソースの下地となるアイスクリームは全固形分20〜50重量%のアイスクリーム類(アイスクリーム、アイスミルク、ラクトアイス、氷菓)を使用し、連続式フリーザーを使用してプラスチックカップに所要量充填する。アイスクリームが−2℃より高温で柔らかすぎると、ソースが充填直後に沈むし、−5℃より低温で硬すぎると表面をソースが流れ易い上にピン等の細い線状物を突き刺して移動する(線引き)際に表面に引っ掻き傷が残る等の重大な欠陥が発生するので、−2℃〜−5℃の温度範囲内でアイスクリームを充填機から取り出してカップに充填する。アイスクリーム類の代わりに、生クリーム、各種風味ホイップクリームを連続式ホイップマシンで半流動性状態に調整したものも転用可能である。
【0008】
カップに充填したアイスクリームの表面は通常中心部が高く、外周部が低い状態となるため表面を平らにする。そのため、カップ底を軽く数回叩く工程が必要となる。これにより、充填したアイスクリームの表面を水平面に調整する。
【0009】
次に、アイスクリームの表面にソースをカップの外周縁に沿う同心円周上に適宜の間隔をあけて小円状に滴下する。ここで、ソースとは0℃〜30℃で使用可能な粘稠性の液状物であって、例えばフルーツソース、チョコレートソース、餡ソース、ナッツソース、カスタードソース等を指す。ソース粘度は500〜15000cPの範囲(好ましくは、3000cP程度)が望ましく、粘度が低すぎるとアイスクリームの上でにじみ若しくは流れが生じて形をなさず、粘度が高すぎると次工程での線状物の移動時にソースが付着して所定の形に変形できなくなる。又、ソースは2.5mm程度の内径のノズルから滴下されるため、その内径より大きな固形物を含まない粘稠性を有する液体が望ましい。
【0010】
線状物の移動は、その先端部をアイスクリームの上層部に突き刺し、前記同心円周上に沿って線を引くように移動させる。これにより、小円状に滴下されたソースはハート形に変形し、鎖状に繋がったようなリング模様が形成される。線状物の太さは、直径0.5〜2.0mmの範囲が好ましく、細すぎると強度に問題が生じるし、太すぎるとソースが付着し易く、模様のにじみの原因となる。カップ外形が大きな商品では、リング模様を同心円状に2〜3重に形成することも可能である。
【0011】
ハート形による鎖状リング模様の形成後に、液体窒素を霧状に吹きかけて各ソースの表面を硬化させ、ハート形を保形して安定させる。その後施蓋し、好ましい食感を得る目的と流通可能な品温にまで下げるために−30℃〜−40℃程度の冷凍雰囲気下で凍結する。通常、カップアイスクリームを流通可能な品温まで低下させるには、上記条件下で所要時間(25分〜60分間)凍結処理する。
【0012】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施形態を添付図面に基づいて説明する。図1において、1は搬送装置であり、一対のチェーンがスプロケット(図略)等を介してエンドレスに移動し、このチェーン間に多数のカップ受け板2(図2)が一定の間隔をあけて並列状態で取り付けられてチェーンと共に移動し、これらのカップ受け板2には複数の受け孔2aが所定の間隔をあけてそれぞれ設けられている。
【0013】
3はカップ供給機であり、プラスチックカップ4が互いに重ねられた状態で多数収納されており、前記搬送装置1によりカップ供給機3の真下に前記カップ受け板2が位置付けられて停止すると、前記受け孔2aにプラスチックカップ4が1つずつ落下して供給される。カップ供給機3はこれらの受け孔2aに対応させて複数台設置し、カップ受け板2の各受け孔2aにプラスチックカップ4が同時に供給される。各受け孔2aに供給されたプラスチックカップ4はその上縁部が受け孔2aの内縁部により支持される。
【0014】
カップ受け板2に供給されたプラスチックカップ4は異物除去装置5の下に位置付けられて停止し、異物除去装置5の吸込作用によってゴミ等の付着物がある場合には吸引除去される。プラスチックカップ4内への異物混入を防ぐためである。
【0015】
異物除去装置5を通過したプラスチックカップ4は、第1充填機6の下に位置付けられて停止し、各プラスチックカップ4内に所定量の第1アイスクリームが充填され、次いで第2充填機7により第2アイスクリームが第1アイスクリームの上に所定量それぞれ充填される。この場合、第1アイスクリームと第2アイスクリームとは種類の異なるもので2層構造となる。1種類のアイスクリームの場合はいずれか一方の充填機のみを用いる。2層構造の場合は、上層となる第2アイスクリームがソースの下地アイスクリームとなるため、前述の物性の制約を受ける。
【0016】
アイスクリーム充填工程の後、カップ底叩き機8にてアイスクリームの表面を平坦にする工程を行う。カップ底叩き機8は、搬送装置1の下方に位置して設置され、図2(a)に示すようにシリンダ8aにより上下動される平板8bを有し、この平板8bの上面には前記カップ受け板2により支持されたプラスチックカップ4の底面に対応して円柱状の突起8cが列設(この場合は3列)されている。そして、アイスクリームの充填されたプラスチックカップ4が平板8bの上方に位置付けられると、図2(b)のように平板8bが上昇して前記突起8cによりプラスチックカップ4の底面を叩く。平板8bは1回の上下動(1ストローク)で突起8cによりプラスチックカップ4の底面を1回叩くが、突起8cは前記のように3列あるためカップ受け板2の移動に伴って間歇的に合計3回叩かれることになる。これにより、各プラスチックカップ4内のアイスクリームは表面が水平面に調整される。3列の突起で3回に分けて叩かずに、1列の突起8cで3〜4回繰り返して叩くように構成しても良い。又、プラスチックカップ4が飛び出さないように上部押え(図略)を用いることがある。
【0017】
このアイスクリーム表面調整工程の後に、ソース滴下及び線引き工程に送り込まれる。この工程においては、ソース滴下装置9及びピン等の細い線状物10(図5)が用いられる。ソース滴下装置9は、複数の滴下部9aを有しマスト11を介して上下動可能に形成され、複数の滴下部9aにはホッパー付きピストンシリンダー充填機12からそれぞれ2本のホース13を介して圧送されるソースを前記アイスクリームの平坦な表面に滴下できるようにしてある。ホッパー付きピストンシリンダー充填機12は、ホッパー内部が2分割されて色の異なるソース又は材質の異なるソースを分納してある。
【0018】
ソース滴下装置9の詳しい構造は、図3(a)のように両端部が前記マスト11に取り付けられたベース部9bを有し、このベース部9bに複数の滴下部9aが前記カップ受け板2に支持されたプラスチックカップ4に対応して保持されている。マスト11の上下動は図4に示すようなカム機構によってなされ、保持筒11aに挿通されたマスト11の下端部に複数のアーム11bがピンを介して取り付けられ、ピンを中心に回転するカム11cにより駆動される。即ち、カム11cのピンから遠い部分でアーム11bが押されるとマスト11が上昇し、その遠い部分がアーム11bから外れるとマスト11が下降する。
【0019】
前記滴下部9aには図3(b)のように一対の筒体9c、9dがそれぞれ立設されると共に、側部にソース供給口9e、9fがそれぞれ形成され、これらのソース供給口は前記2本のホース13を介してホッパー付きピストンシリンダー充填機12にそれぞれ接続されている。従って、筒体9c、9dにはホッパー付きピストンシリンダー充填機12から色の異なるソース又は材質の異なるソースが供給される。
【0020】
又、一対の筒体9c、9dの内部には通孔(図略)が設けられ、この通孔を開閉するシャッタ9g、9hがそれぞれ上下動可能に装着され、これらのシャッタが上がると通孔が開状態となって前記ソース供給口9e、9fから流入したソースが通過し、シャッタが下がると通孔が閉状態となってソースの通過を阻止する。即ち、これらのシャッタ9g、9hと、ホッパー付きピストンシリンダー充填機12の充填シリンダーのピストンストローク調整によりソースの供給を制御すると共に、その供給量を一定に保持することができる。
【0021】
前記ベース部9bには一対の軸受け部9iが取り付けられ、軸棒9jを回転可能に支持しており、この軸棒9jには所定の間隔をあけてウォーム9kが取り付けられ、ベース部9bに固定されたパルスモータ等の駆動モータ9mと、プーリーとベルトからなる伝達機構9nとを介して軸棒9jが回転される。
【0022】
前記滴下部9aの下部には回転部9pが設けられ、この回転部9pの外周部にはウォームホイール9qが取り付けられて前記ウォーム9kとそれぞれ噛合している。従って、前記軸棒9jが回転すると、ウォーム9kとウォームホイール9qとを介して回転部9pがそれぞれ同方向に同速度で回転させられる。
【0023】
回転部9pの下部にはソースを滴下するノズル部9r(図5)が着脱可能に装着され、このノズル部9rは複数のノズル14と複数のピン等の細い線状物10とが配設されている。ノズル14は、図6(a)に示すように各ノズル14の先端部が同一円周上に一定の間隔をあけて位置するように配設され、しかも2つの同心円C1、C2上にそれぞれ配設されている。この場合、外側の円C1上に12個、内側の円C2上に6個配設されている。ノズル14が垂直ではなくやや傾斜状態で設けられているのは、ソースを滴下した際の液切れを良好にするためである。各ノズル14の内径は約2.5mmである。
【0024】
一方、線状物10は、図6(a)のように外側の円C1上に中心と結ぶ角度が120°の間隔をあけてノズル14間に3本、内側の円C2上に同じく120°の間隔をあけてノズル14間に3本配設され、これらの線状物10は図6(b)のようにノズル14よりも長くしかも垂直に取り付けられている。各線状物10の外径は約1mmである。
【0025】
ノズル部9rの内部にはソースの分配路(図略)が形成され、前記滴下部9aを通過するソースは分配路により分配されて各ノズル14から滴下する。この場合、前記ホッパー付きピストンシリンダー充填機12から色の異なるソース又は材質の異なるソースが滴下部9aに供給され、分配路によりノズル14にはそれらが交互に分配されるようにしてある。つまり、色の異なるソースの時は交互に色の異なるソースが滴下され、材質の異なるソースの時は交互に材質の異なるソースが滴下される。
【0026】
前記アイスクリームの表面調整工程後に、プラスチックカップ4がソース滴下装置9の真下に位置付けられると、このソース滴下装置9は前記マスト11により下降され、各ノズル部9rはプラスチックカップ4のやや上方にそれぞれ位置し、前記6本の線状物10はアイスクリームの上層部にそれぞれ突き刺さる。
【0027】
この状態にて前記シャッタ9g、9hを上げるとソース供給口9e、9fから筒体9c、9d内にソースが流入し、一定時間経過後にシャッタ9g、9hを下げてソースの供給を遮断する。これにより一定量供給されたソースは、筒体9c、9dから回転部9p内を経てノズル部9rに至り、このノズル部9rで分配されて各ノズル14からアイスクリームの表面に滴下される。
【0028】
滴下されたソースは、図7のようにアイスクリーム表面のほぼ中央部を中心とする同心円C1、C2上に一定の間隔をあけて小円状に位置し、しかも交互に色の異なる又は材質の異なるソースが点在することになる。
【0029】
ソースの滴下後、前記駆動モータ9mにより軸棒9jを回転させ、ウォーム9k及びウォームホイール9qを介して各回転部9pを回転させる。この回転に伴って、前記ノズル部9rが従動回転し、アイスクリームの上層部に突き刺さっている各線状物10を同心円C1、C2の円周上に沿って移動させる。この時、各線状物10は120°だけ移動するように規制される。前記のように同心円C1、C2上にはそれぞれ120°の間隔をあけて線状物10が3本ずつ配設されているため、これらの移動をつなぐと360°分移動した状態となる。
【0030】
各線状物10が移動すると、前記同心円C1、C2上に小円状に滴下されているソースのそれぞれ中央部を横切って通過し、その通過によって各小円状の滴下ソースはそれぞれハート形に変形される。この結果、アイスクリームの表面には図8に示すようにハート形15が鎖状に繋がったような二重のリング模様16が描かれることとなる。この線状物10による線引き工程後に、前記マスト11を上昇させてソース滴下装置9を上方に退避させ、同時に各線状物10をアイスクリームから引き抜く。
【0031】
前記ハート形15によるリング模様16は、軟弱状態にあるため図1に示す窒素気液分離器17の下に位置付け、ハート形15ソースの表面を硬化させる工程を行う。この硬化工程は液体窒素を用いて行い、液体窒素を窒素気液分離器17で気液分離すると共に、その液分を霧状にしてリング模様16に吹きかけて硬化させる。
【0032】
吹きかけた霧状の液体窒素を十分気化させた後、キャッパー18の下に位置付けて各プラスチックカップ4の上端部にシール蓋(図略)をそれぞれ載置する。シール蓋の載置後に、第1シール装置19でシール蓋の仮固定を行い、続いて第2シール装置20で本固定を行う。これらのシール作業はそれぞれヒートシールで行う。
【0033】
シール工程の終了後に、搬送装置1の両側に配設されたスポットクーラー21から冷風を吹き出すことでヒートシール部の冷却を行う。搬送装置1の終端部付近には首掛けガイド22が設置されており、この首掛けガイド22によってプラスチックカップ4が掬い上げられて前記カップ受け板2から外される。空となったカップ受け板2は搬送装置1の終端部を回って移動を続ける。
【0034】
首掛けガイド22により掬い上げられたプラスチックカップ4は、冷却トンネル23の網コンベア23a上に送り込まれて冷却工程がなされる。この冷却トンネル23は、ほぼ−40℃の雰囲気に調整されており、この冷却トンネル23内を約30分かけて通過させることで凍結し、カップアイスクリームの最終製品とする。
【0035】
[実施例]:単一アイスクリームでの例
全固形分36.0重量%に調整したアイスクリームミックス(脂肪分10.0%、無脂乳固形分10.5%)を連続式フリーザーを使用し、オーバーラン30%、取り出し温度−4℃に調整し、88mm口径のプラスチックカップに120ml充填した。次に、シリンダーを利用したカップ底叩き機(カップ底をトントンと3回叩く)を併用することにより、アイスクリームの表面をほぼ平坦な水平面とした。この後、粘度約3000cP、温度5〜10℃に調整した2色に色分けしたオレンジソースを、図7のように滴下した。外径が約1mmの針状のピンをソースを滴下した同心円上に突き刺し、線を引くように360°分(120°×3セクション)回転させることで、ハート形が鎖状に繋がったような二重のリング模様が完成した。リング模様保持のため、液体窒素(一部ガスを含む)を霧状に吹きかけてソースの表面のみ硬化させた。シール蓋をした後、−40℃雰囲気下の冷却トンネルで約30分間凍結し、最終製品を得た。最終製品を確認したところ、ハート形鎖状リング模様はアイスクリームの表面に完全に保形されており、各鎖状リング模様のハート形が交互に2色に彩られて美観を呈し、試食した結果きわめて美味であった。
【0036】
尚、線状物による模様描きは、前記ハート形鎖状リング模様に限定されずに、ソースの滴下位置と線状物の移動方向(円に限らず直線等)によって他形態の模様を描くことが可能である。又、カップ受け板を変えれば、プラスチックカップは円形に限らず方形であっても適用することができる。更に、アイスクリームの代わりに氷菓、ラクトアイス、アイスミルクを用いても実施可能であった。
【0037】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、カップアイスクリームの表面に各種ソースを滴下すると共に、ピン等の細い線状物を移動させることで滴下されたソースを変形して模様を形成することができ、あたかも手作りケーキのような外観を呈する表面装飾付きの珍しいカップアイスクリームを大量生産できる効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る表面装飾付きカップアイスクリームの製造工程を示す説明図
【図2】カップ底叩き機の一例を示すもので、(a)は概略斜視図、(b)は側面図
【図3】ソース滴下装置を示すもので、(a)は概略平面図、(b)は概略立面図
【図4】ソース滴下装置を上下動させるマストのカム装置を示す説明図
【図5】ソース滴下装置におけるノズル部の下面斜視図
【図6】(a)はノズル部の下面図、(b)はその一部破断概略側面図
【図7】ソースの滴下状態を示す平面図
【図8】アイスクリームの表面に模様が形成された状態を示す平面図
【符号の説明】
1…搬送装置
2…カップ受け板
3…カップ供給機
4…プラスチックカップ
5…異物除去装置
6…第1充填機
7…第2充填機
8…カップ底叩き機
9…ソース滴下装置
10…線状物
11…マスト
12…ホッパー付きピストンシリンダー充填機
13…ホース
14…ノズル
15…ハート形
16…リング模様
17…窒素気液分離器
18…キャッパー
19…第1シール装置
20…第2シール装置
21…スポットクーラー
22…首掛けガイド
23…冷却トンネル

Claims (6)

  1. 全固形分20〜50重量%のアイスクリームを、―2℃〜―5℃の温度範囲内で充填機からカップに所要量充填する工程と、
    前記カップに充填したアイスクリームの表面を水平面に調整するためにカップ底を叩く工程と、
    0℃〜30℃で使用可能な粘稠性の液状物であって、粘度が500〜15000cPのソースを、前記水平面に調整されたアイスクリームの表面にノズルから小円状に滴下する工程と、
    直径0.5〜2.0mmの線状物の先端部を、前記カップに充填されたアイスクリームの上層部に突き刺すと共に、前記小円状に滴下されたソースを横切って移動させることで小円状の滴下ソースを変形し、前記アイスクリームの表面にハート形模様を形成する工程と、
    を含むことを特徴とする表面装飾付きアイスクリームの製造法。
  2. 前記アイスクリームの代わりに、氷菓、ラクトアイス、アイスミルクを用いる請求項1記載の表面装飾付きアイスクリームの製造法。
  3. 前記ソースは同一円周上又は複数の同心円周上にそれぞれ間隔をあけて小円状に滴下し、その同一円周上又は複数の同心円周状に沿って前記線状物の先端部を移動させることで前記小円状に滴下されたソースをそれぞれハート形に形成する請求項1又は2記載の表面装飾付きアイスクリームの製造法。
  4. 前記滴下されたソースを線状物で所定の形に変形した後、液体窒素を霧状に吹きかけてソースの表面を硬化させる請求項1、2又は3記載の表面装飾付きアイスクリームの製造法。
  5. 前記ソースは同一円周上で一部色彩又は材質を変え、或はその両方を変える請求項1、2、3又は4記載の表面装飾付きアイスクリームの製造法。
  6. 前記ソースは、フルーツソース、チョコレートソース、餡ソース、ナッツソース、カスタードソース等である請求項1,2、3、4又は5記載の表面装飾付きアイスクリームの製造法。
JP2000343545A 2000-11-10 2000-11-10 表面装飾付きアイスクリームの製造法 Expired - Lifetime JP3654511B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000343545A JP3654511B2 (ja) 2000-11-10 2000-11-10 表面装飾付きアイスクリームの製造法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000343545A JP3654511B2 (ja) 2000-11-10 2000-11-10 表面装飾付きアイスクリームの製造法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002142682A JP2002142682A (ja) 2002-05-21
JP3654511B2 true JP3654511B2 (ja) 2005-06-02

Family

ID=18817896

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000343545A Expired - Lifetime JP3654511B2 (ja) 2000-11-10 2000-11-10 表面装飾付きアイスクリームの製造法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3654511B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2015016389A1 (en) 2013-07-31 2015-02-05 General Mills, Inc. A surface patterned frozen dessert and manufacturing method and apparatus for same
WO2015080300A1 (en) 2013-11-29 2015-06-04 General Mills, Inc. Frozen/chilled dessert and method and apparatus for manufacturing same

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5610993B2 (ja) * 2010-11-09 2014-10-22 キユーピー株式会社 アイスクリーム類用ソースの製造方法及びこれを用いたフローズンデザート
WO2020157840A1 (ja) * 2019-01-30 2020-08-06 森永乳業株式会社 冷菓の製造方法、及び冷菓

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2015016389A1 (en) 2013-07-31 2015-02-05 General Mills, Inc. A surface patterned frozen dessert and manufacturing method and apparatus for same
WO2015080300A1 (en) 2013-11-29 2015-06-04 General Mills, Inc. Frozen/chilled dessert and method and apparatus for manufacturing same

Also Published As

Publication number Publication date
JP2002142682A (ja) 2002-05-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4942910A (en) Process and apparatus for making shaped confections
CA2283236C (en) Iced confectionery product, method, apparatus and mould for making same
AU652387B2 (en) A process and an apparatus for the production of an aerated dessert article
RU2361414C2 (ru) Способ производства съедобной оболочки на жировой основе
US5447036A (en) Rotary machine and method for making hardened confections of complementary parts
US6251455B1 (en) Patterned chocolate coatings, methods, and apparatus for preparing same
US5135767A (en) Process and apparatus for the production of an article of ice confectionery
CA2339824C (en) Apparatus for coating confections, possibly with marbled-appearance
JPH06303914A (ja) 冷凍菓子の製造方法、そのための機械およびモールド組立体
EP1092350B1 (fr) Articles arrondis de confiserie glacée et procédé de fabrication
JP2516960B2 (ja) 菓子製品の成形体
JP3654511B2 (ja) 表面装飾付きアイスクリームの製造法
JPS63133945A (ja) 円弧状製品の押出方法及び装置
AU2005263349A1 (en) Dry patterned coating processes and products
JP6318493B2 (ja) 表面模様付き冷菓の製造方法及び装置
WO2012084505A1 (en) Edible receptacles for frozen confections
US4527972A (en) Machine for producing ice-cream
JPH0378090B2 (ja)
CA2443196C (en) Method and apparatus for making laced appearing confectioneries
KR20010016150A (ko) 구의 형태로 이루어진 기호품 및 그 기호품을 제조하는 장치
JP2000166481A (ja) 飾付材料線掛け装置
MXPA06009885A (en) Method and apparatus for producing edible fat-based shell for confectioneries and confectioneries produced thereby
TH53403A (th) วิธีการและอุปกรณ์สำหรับการทำผลิตภัณฑ์ขนมหวานที่ปรากฏเป็นลายลูกไม้
TH26387B (th) วิธีการและอุปกรณ์สำหรับการทำผลิตภัณฑ์ขนมหวานที่ปรากฏเป็นลายลูกไม้

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20040625

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20041130

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050114

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20050222

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20050224

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090311

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100311

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110311

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120311

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130311

Year of fee payment: 8