JP3653979B2 - 印刷装置及び印刷システム - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ジャムの原因となったシートを取り除いた際に用紙搬送路上に残ったスクラッチシートの自動排紙する機能を有する印刷装置又はこの印刷装置を含む印刷システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
ある程度以上高い印刷出力速度を有する印刷装置では、高速印刷を実現するため、印刷装置内の用紙搬送路(ペーパーパスと呼ばれることもある)上に同時に複数枚の用紙(シート)を流すような構造をとっているものが多い。特に、両面印刷機能を有する印刷装置では、用紙トレイからシートを引き出し、片面を印刷して用紙搬送路上に保持する処理と、用紙搬送路上に保持された片面印刷済みのシートの未印刷面に印刷を行い排紙する処理と、を効率的に組み合わせることにより、高速な両面印刷を可能としているものもある。例えば、ある程度の枚数について連続して片面印刷を行い、その後それらの裏面印刷を連続してするなどという制御により印刷処理の高速化を図る装置が知られている。このとき、用紙搬送路上には、これから片面が印刷されるシートや既に片面印刷済みで裏面印刷を待っているシートなど、複数枚のシートが存在する。一般に、印刷速度が高いほど、用紙搬送路上を同時に流れるシートの枚数が多くなる傾向にある。
【0003】
一般に、印刷中にジャム(紙詰まり)が発生した場合、印刷装置は直ちに印刷処理を中断し、ジャムの原因となったシート(原因シートと呼ぶ)の除去を操作者に促す。ここで、用紙搬送路上を常に一枚のシートしか流れないタイプの印刷装置では、操作者が原因シートを除去すれば、印刷の再開が可能となる。ところが、上記用紙搬送路上を複数のシートが流れるタイプの印刷装置では、用紙搬送路上には原因シート以外に印刷途中(例えば両面印刷の片面のみ印刷済みなど)のシートが存在し、これらを取り除かない限り印刷処理を再開することはできない。このように、ジャム発生時に、ジャムの原因シート以外で用紙搬送路上に存在するシートのことをスクラッチシートと呼ぶ。
【0004】
従来の印刷装置は、操作者による原因シートの除去の後、用紙搬送路上のすべてのスクラッチシートを自動排紙(パージ処理と呼ばれる)し、そののちリカバリ処理、すなわち印刷に失敗したページから印刷処理を再開する処理を行う。
【0005】
スクラッチシートは、正常な印刷出力結果とは異なるため、これが正常な印刷結果のシート(正常シートと呼ぶ)と混じってしまうことは望ましくない。特に、印刷出力結果に対してステープル留めなどの後処理を自動的に行う機能を有する印刷装置では、、スクラッチシートが正常シートに混じって後処理されてしまうことにもなりかねず問題となる。このため、従来基幹業務系で用いられる大型の高速印刷装置では、通常の印刷結果を出力する排紙トレイの他に、パージ用の専用排紙トレイを備えることが一般的であった。この種の高速印刷装置では、大量に出力される基幹業務系印刷出力において、排紙トレイ上に正常シートとスクラッチシートが混在することを完全に防止することができた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
近年のダウンサイジング化の流れに伴い、基幹業務系においても、従来の大型の基幹業務系高速印刷装置をオフィス系で用いられるような中・小型の複数の印刷装置で置き換え、分散処理によって対応する印刷システム構成が主流となりつつある。
【0007】
ところが、中・小型の印刷装置は、常に小型化、低コスト化が求められており、比較的高速なものであってもパージ用の専用排紙トレイを備えるものは少ない。
【0008】
パージ用の専用トレイを持たない印刷装置では、従来、スクラッチシートは通常(すなわち正常シート用)の排紙トレイに排紙するしかなく、正常シートとの混在は避けられなかった。これを嫌う場合、原因シートを除去した操作者が、更にスクラッチシートのパージ完了まで待って排紙されたスクラッチシート群をトレイ上から取り除くなど、人手による作業で対処していた。
【0009】
しかしながら、人手に頼った処理では、必ず実行されるという保証は得られず、スクラッチシートと正常シートの混在が引き起こされる可能性があった。印刷ジョブ一つ当たりの印刷枚数が比較的少ないオフィス系での利用では、このような問題は運用面での工夫によりある程度までカバーすることができたが、1ジョブで大量の印刷出力を行う基幹業務系での利用を考えた場合その問題は重大な問題となる。
【0010】
また、オフィス系での利用においても、排紙トレイに対してステープル留めなどの後処理機能を設けた場合、スクラッチシートが混在したままステープル留めされるなどの問題が生じる可能性があり、これは無視できない問題であった。
【0011】
なお、特開平7−10364号公報には、複数の排紙トレイをそれぞれ各ユーザ専用に割当てる印刷装置において、宛先のないジョブや未知ユーザのジョブの印刷結果を出力する共用の排紙トレイを設け、この共用トレイにジャム発生時のスクラッチシートを出力する構成が示されている。しかしながら、この従来技術でも、共用トレイ上では正常シートとスクラッチシートが混在してしまう可能性があり、問題の本質的な解決にはならなかった。
【0012】
本発明は、以上のような問題を解決するためになされたものであり、パージ処理専用の排出トレイを持たない印刷装置において、限られた数の通常の排紙トレイを有効に利用しつつ、正常シートとスクラッチシートとの混在を防止することがを可能とすることを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明に係る印刷装置は、ジャムの原因となったシートを取り除いた際に用紙搬送路上に残ったスクラッチシートを自動排紙するパージ機能を有する印刷装置であって、複数の排紙トレイと、操作者から、各排紙トレイのうちパージ用トレイとして用いるトレイの選択を受け付けるパージ用トレイ選択手段と、前記パージ用トレイ選択手段によって選択されたトレイをパージ用トレイとして記憶するパージ用トレイ記憶手段と、スクラッチシートが生成された場合に、前記パージ用トレイ記憶手段に基づきパージ用トレイを特定し、そのパージ用トレイにスクラッチシートを排紙する排紙制御手段とを有する。
【0014】
この構成では、印刷装置のユーザは、パージ用トレイ選択手段にて印刷装置の備える排紙トレイから任意のトレイを選択すれば、そのトレイをパージ用トレイとして利用することができる。したがって、この構成によれば、印刷装置の使用環境その他の事情に応じ、任意の排紙トレイをパージ用トレイとして使用することができる。従来の基幹業務系大型機の専用のパージ用トレイは、固定的なものでありそこにはスクラッチシートしか出力することができなかったのに対し、本発明では、パージ用トレイとして用いるトレイが任意である。このため、ユーザの個々の事情に応じた柔軟性の高い運用が可能となる。
【0015】
本発明の好適な態様では、印刷ジョブにおいて指定された出力先がパージ用トレイとして選択されたトレイである場合に、印刷装置は、所定のエラー処理を行って、その印刷ジョブの出力がパージ用トレイに排紙されることを防止する。エラー処理としては、例えばその印刷ジョブを拒絶したり、印刷結果の出力先をパージ用トレイ以外の予め定められたトレイに強制的に変更したり、などの処理がある。この態様によれば、パージ用トレイにおけるスクラッチシートと正常シートの混在を防止することができる。
【0016】
また、本発明の好適な態様では、選択されたパージ用トレイがいずれであるかを示す情報を表示する手段を印刷装置に設けたことにより、操作者はどの排紙トレイがパージ用トレイかを知ることができる。任意の排紙トレイをパージ用トレイとして利用可能な本発明の構成においては、パージ用トレイがいずれであるかを示す表示を行うことは大きなメリットとなる。
【0017】
また、本発明の好適な態様では、選択されたパージ用トレイがいずれであるかを示す情報をクライアント装置に送信する手段を印刷装置に設けたことにより、どの排紙トレイがパージ用トレイとして用いられているかを印刷ジョブを発行するクライアント装置側で知ることができ、パージ用トレイが印刷ジョブの出力先として指定されることを予め防止することができる。
【0018】
また、本発明の好適な態様では、選択されたパージ用トレイ上のシートの有無を検出することにより、シートがない場合にはそのトレイを通常の印刷結果の出力先として利用することを可能とする。すなわち、本発明では、一般の排紙トレイをパージ用トレイとして選択して利用する構成をとっているが、パージ用トレイ上にスクラッチシートがない場合には混在が生じるおそれが低いので、これを通常の排紙トレイとして用いる。これにより、限られた数の排紙トレイを有効利用することができる。
【0019】
また、本発明に係る印刷システムでは、選択されたパージ用トレイがいずれであるかを示す情報を印刷装置からクライアント装置に送信し、クライアント装置が、その情報に基づき、ユーザから印刷ジョブの出力先の指定を受け付ける際にパージ用トレイが出力先として指定されることを防止する。この構成によれば、パージ用トレイにおける正常シートとスクラッチシートの混在を予め防止することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態(以下実施形態という)について、図面に基づいて説明する。
【0021】
[全体構成]
図1は、本発明に係る印刷装置10を含むシステムを示すシステム構成図である。印刷装置10は、印刷制御装置20と印刷出力装置30の2つのモジュールから構成される。
【0022】
印刷装置10は、LAN(ローカルエリアネットワーク)などのネットワークを介して、クライアント装置40と相互に接続されている。クライアント装置40は、例えばエディタソフトウエアや描画ソフトウエアなど、種々のソフトウエアを有している。それらソフトウエアで生成した文書等に対する印刷指示が、リモートUI(ユーザインタフェース)42を介してユーザから為された場合、クライアント装置40は、印刷ジョブ500を生成して印刷装置10に送信する。印刷ジョブ500は、ページ記述言語など所定の伝送形式のデータであり、そこには印刷すべき文書等のイメージを表す情報や、印刷部数や用紙サイズなどの印刷パラメータが含まれる。
【0023】
印刷制御装置20は、クライアント装置40から送信された印刷ジョブ500を印刷出力装置30で取扱可能なデータに変換し、印刷出力装置30に渡す。すなわち、印刷制御装置20は、印刷ジョブ50を解析することにより、印刷すべき文書のイメージデータを生成し、これを印刷出力装置30に渡す。印刷出力装置30は、受け取ったイメージデータを用紙上に印刷する。また、印刷制御装置20は、印刷ジョブ500等から印刷処理についての様々な印刷パラメータ(印刷部数や出力先トレイの指定など)を取得し、これを所定のプロトコルに従って印刷出力装置30に送信する。これを受けた印刷出力装置30は、その印刷パラメータに応じた印刷処理を行う。
【0024】
[印刷制御装置]
印刷制御装置20において、モード設定管理部220は、印刷装置10における様々な動作モードの設定を受け付け、管理する。動作モードには、様々なものがあるが、本実施形態に関係するものとしては、印刷結果のデフォルトの出力先トレイを示す出力先情報222や、スクラッチシートの出力先トレイを示すパージ用トレイ設定224がある。すなわち、図示の例では、印刷出力装置30には#1〜#5の5つの排紙トレイが設けられており、そのうちいずれを印刷結果のデフォルト出力先として用いるかの設定情報が出力先情報222であり、またいずれをパージ用トレイとして用いるかの設定情報がパージ用トレイ設定224である。なお、図1は、パージ用トレイが排紙トレイ#5に設定されている場合を示している。これらモードは、設定時点以降に入力されるすべての印刷ジョブに対して適用される。
【0025】
動作モードの設定は、印刷制御装置20が備えるローカルUI(ユーザインタフェース)210、またはクライアント装置40の備えるリモートUI42を介して行うことができる。これらUIを介して為されたモードの設定は、モード設定管理部220に記憶される。すなわち、本実施形態では、印刷出力装置30が備える排紙トレイの中からパージ用トレイとして用いるものを選択し、それをリモートUI42又はローカルUIを介してモードとして設定することができる。パージ用トレイを設定すると、それ以降入力される印刷ジョブの印刷処理中にジャムが発生してスクラッチシートが生成された場合、それらスクラッチシートは、設定されたパージ用トレイ(図1の例ではトレイ#5)に排紙されることになる。
【0026】
例えばローカルUI210を用いてパージ用トレイの設定を行う場合は、次のようになる。ローカルUI210は、例えばGUI(グラフィカルユーザインタフェース)やタッチパネルなどの技術を利用して、構築される。ローカルUI210は、図2に示すように、モード設定受付部212を有しており、GUI上に表示されるメニュー画面でモード設定操作が選択されると、モード設定受付部212が起動され、操作者からが入力するモード設定内容を取得する。パージ用トレイの選択も、このモード設定受付部212を介して行われる。操作者によるパージ用トレイの選択結果は、モード設定管理部220に記憶されるとともに、出力制御情報管理部230に記憶される。この出力制御情報管理部230が有する設定情報は、ローカルUI210に伝えられて設定状態表214に保持され、表示処理部216によりローカルUI210の表示画面上に表示される。これにより、ユーザはローカルUI210上で設定内容を確認することができる。
【0027】
リモートUI42からパージ用トレイを設定する場合もこれと同様である。すなわち、図3に示すように、リモートUI42にも、ローカルUI210と同様、モード設定受付部422が設けられ、操作者はこのモード設定受付部422を介してパージ用トレイを選択する。この選択結果は、印刷制御装置20のモード設定管理部220に記憶され、更に出力制御情報管理部230に登録される。出力制御情報管理部230の持つ設定情報は、リモートUI42の設定状態表424に伝えられ、表示処理部426によりリモートUI42の表示画面上に表示される。リモートUI42を操作する操作者は、この表示画面を見ながら設定内容を確認することができる。
【0028】
図1に戻り、モード設定管理部220には、出力先情報222やパージ用トレイ設定224の他にも様々なモード情報が設定されるが、そのうち印刷出力の制御に関するものは、そのモードに対応する印刷パラメータの形で出力制御情報管理部230に渡される。
【0029】
出力制御情報管理部230は、受け取ったパラメータを、全ジョブについて共通する共通パラメータ232として記憶し、管理する。この共通パラメータ232には、デフォルトの出力先トレイやパージ用トレイの識別情報が含まれる。
【0030】
クライアント装置40から印刷ジョブ500が送信された場合、印刷制御装置20のジョブ受付部202がその印刷ジョブ500を受け付け、ジョブ管理部204に渡す。ジョブ管理部204は、受け付けた印刷ジョブを管理し、例えば処理のスケジューリング等を行う。ジョブ解釈部206は、ジョブ管理部204から印刷ジョブが渡されると、ページ記述言語等で記述されたその印刷ジョブを解釈し、イメージデータ生成の前処理を行うと共に、印刷パラメータなどを抽出する。抽出された印刷部数や出力先トレイの指定などの印刷パラメータは、当該ジョブ固有のパラメータであり、出力制御情報管理部230にて個別パラメータ234として管理される。また、前処理結果はイメージ作成部208に渡され、イメージ作成部208は、この前処理結果に基づき、印刷対象の文書等のイメージデータを生成する。生成されたイメージデータは、印刷出力装置コントローラ240に渡される。
【0031】
印刷出力装置コントローラ240は、受け取ったイメージデータを印刷出力装置30に送信し、印刷処理を行わせる。このとき印刷出力装置コントローラ240は、出力制御情報管理部230を参照してそのイメージデータについての出力制御情報を生成し、その出力制御情報をイメージデータと並行して印刷出力装置30に送る。出力制御情報は、印刷結果の出力先トレイ及びパージ用トレイの識別情報を含んだ情報である。パージ用トレイの識別情報は、共通パラメータ232から求められる。印刷結果の出力先トレイは、印刷ジョブ500自体に印刷パラメータとして指定されていた場合には、個別パラメータ234を参照して求めることができる。印刷ジョブ500に出力先トレイの指定が含まれていなかった場合は、共通パラメータ232に含まれるデフォルト出力先が、そのジョブの出力先として採用される。図1は、共通パラメータ232及び個別パラメータ234を参照して、正常な印刷結果(正常シート)の出力先がトレイ#2、スクラッチシートの出力先(パージ用トレイ)がトレイ#5であることを示す出力制御情報510が生成され、出力された場合の例を示している。
【0032】
印刷出力装置コントローラ240から出力された出力制御情報510は、印刷出力装置30の出力先制御部302に送信される。一方、イメージデータ520は、印刷出力装置30の印刷機構(不図示)に渡され、メモリ上に展開されて印刷処理に用いられる。なお、印刷出力装置コントローラ240は、この他にも種々の制御情報(例えば印刷部数など)を印刷出力装置30に送信する。
【0033】
[印刷出力装置]
印刷出力装置30は、印刷制御装置20から送られてきた印刷対象のイメージデータ520について、並行して送られてきた種々の制御情報に従って印刷処理を行う。ここで、出力先制御部302は、それら制御情報のうちの出力制御情報510に従って、正常印刷結果(正常シート)の出力先の排紙トレイを識別し、印刷結果がそのトレイに対して排紙されるよう制御する。
【0034】
図1の例では、出力制御情報510は、正常シート出力先がトレイ#2、スクラッチシート出力先がトレイ#5であることを示しているので、出力先制御部302は、正常な印刷処理が続いている間は、印刷結果の正常シート530をトレイ#2に出力する。
【0035】
ここで、もしペーパージャム(紙詰まり)が発生すると、印刷装置10は直ちに印刷処理を停止し、ジャム発生を告げるメッセージをローカルUI210あるいはリモートUI42に表示させる。操作者がこのメッセージに応じて印刷出力装置30のカバーを開け、ジャム原因となった原因シートを取り除いてカバーを閉じると、印刷出力装置30は、用紙搬送路上に残ったスクラッチシート540の自動排出(パージ)処理を行う。このとき、印刷出力装置30の出力先制御部302は、パージされるスクラッチシート540については、出力制御情報510に指定されたトレイ(図1の例ではトレイ#5)に出力する。
【0036】
スクラッチシートのパージ処理が完了すると、印刷出力装置30から印刷制御装置20にその旨が伝えられる。すると、印刷制御装置20は、印刷が中断されていたページからのイメージデータの生成をやり直し、印刷出力装置30に供給する。印刷出力装置30は、このイメージデータを印刷し、その印刷結果を正常時の出力先(トレイ#2)に出力する。
【0037】
以上示したように、この印刷装置によれば、スクラッチシートの排紙先トレイの設定を受け付け、印刷時にこの設定情報を印刷制御装置20から印刷出力装置30に通知することにより、元々パージ処理専用の排紙トレイが設けられていない印刷出力装置30において、ユーザが望むトレイをパージ用トレイとして用いることが可能となる。本実施形態では、印刷出力装置30が備える排紙トレイはどれでもパージ用トレイとして選択することができるので、印刷装置10の使用環境、使用形態その他個々の事情に応じて、適切な排紙トレイをパージ用トレイとして利用することができる。そして、印刷装置10のシステムコンフィギュレーションや使用環境などに変更があった場合には、それに応じてパージ用トレイに用いる排紙トレイを変更することができる。また、印刷装置10の使用環境が、あまり大量の印刷を行わない、すなわちパージ処理のことをあまり考慮しなくて良い環境に変わった場合に、パージ用トレイの設定自体を取り止め、排紙トレイをすべて正常印刷結果の出力用に利用できるよう設定することも可能である。
【0038】
なお、パージ用トレイの選択・設定は、一般ユーザが勝手に行うと混乱を来たすおそれがあるので、パスワード保護などにより、特定のユーザ(システム管理者など)にしか行えないようにすることが望ましい。
【0039】
[混在防止制御]
本実施形態のように通常の排紙トレイをパージ用トレイとして用いる装置では、従来のパージ処理専用トレイを備える装置にも増して、正常シートとスクラッチシートの混在防止のための制御が重要となる。
【0040】
この混在防止制御には、スクラッチシートの正常シート用トレイへの排出防止と、正常シートのパージ用トレイへの排出防止の2つの側面がある。このうち前者については、既に説明した出力制御情報510に基づく出力先制御部302の制御により、混在防止が実現されている。一方、後者については、本実施形態では、次のような手法により、混在防止を実現している。
【0041】
すなわち、本実施形態では、クライアント装置40の側で、印刷ジョブの出力先として、パージ用トレイを指定できないように制御している。クライアント装置40で印刷ジョブを発行する場合、その印刷ジョブに対する様々なパラメータ(印刷部数や用紙サイズなど)は、図3に示すリモートUI42の印刷ジョブ設定受付部428にて行われる。印刷ジョブの正常印刷結果の出力先トレイの指定は、印刷ジョブ設定受付部428の出力先受付部429にて行われる。この出力先トレイの設定において、出力先受付部429は、設定状態表424を参照してパージ用トレイとして選択されているトレイの識別情報を取得する。そして、出力先受付部429は、そのトレイが印刷ジョブの出力先として選択できないことを示す表示を行ったり、あるいはそのトレイ以外の排紙トレイだけを出力先の候補として表示したりすることにより、ユーザがパージ用トレイを印刷ジョブ出力先として選択することを防止する。このような処理により、クライアント装置40からパージ用トレイを出力先に指定した印刷ジョブが発行されることが防止される。この結果、パージ用トレイとして選択されたトレイに、正常シートが出力されることが防止され、正常シートとスクラッチシートの混在が未然に防止される。
【0042】
本実施形態では、このような印刷ジョブの発行元における混在防止措置に加え、印刷装置10自体でも混在防止措置をとっている。この混在防止措置は、印刷制御装置20の出力制御情報管理部230にて行われる。図4に示すように、出力制御情報管理部230は、出力可否判定部236を有し、この出力可否判定部236が、印刷ジョブから取り出された出力先トレイの指定と、共通パラメータ232として設定されているパージ用トレイのトレイ番号と比較する。ここで、印刷ジョブの出力先指定がパージ用トレイでない場合は、その指定情報が印刷ジョブに組み込まれ、印刷ジョブが発行される。一方、印刷ジョブの出力先指定がパージ用トレイを指している場合には、出力可否判定部236は、エラー処理部238を起動する。すると、エラー処理部238は、ジョブ管理部204に対してその印刷ジョブの拒絶を指示し、印刷ジョブの送信元のクライアント装置に対して、指定した出力先トレイが使用禁止であるため印刷ジョブが拒絶された旨のメッセージを送る。このような処理により、パージ用トレイに対して正常シートが混入することが防止される。
【0043】
なお、エラー処理部238の処理としては、パージ用トレイを出力先として指定した印刷ジョブを拒絶する代わりに、予め定めた別のトレイに印刷ジョブの印刷結果を排紙するようにしてもよい。このようなパージ用トレイを出力先に指定した印刷ジョブの出力先は、出力制御情報管理部230に共通パラメータ232として予め設定しておく。
【0044】
このように、本実施形態では、印刷制御装置20でも混在防止措置をとったことにより、何らかの誤りでクライアント装置40からパージ用トレイを出力先に指定した印刷ジョブが発行された場合でも、その印刷結果がパージ用トレイに排紙されることを防ぐことができ、正常シートとスクラッチシートの混在を防止することができる。
【0045】
[パージ用トレイの通常トレイとしての一時的利用]
印刷出力装置30の排紙トレイの一つをパージ用トレイとして選択した場合、そのパージ用トレイは基本的には通常の印刷結果の出力先として使用できない。ところが、多部数を同時印刷する場合など、そのトレイを出力先として利用できた方が効率が良くなる場合もある。本実施形態では、このような点に鑑み、パージ用トレイとして選択したトレイを一時的に通常トレイとして利用可能とする仕組みを提供する。
【0046】
すなわち、本実施形態では、印刷制御装置20は、出力先の指定にパージ用トレイを含む印刷ジョブが入力された場合、印刷出力装置30に対してパージ用トレイとして指定したトレイにスクラッチシートが存在するか否かを問い合わせ、スクラッチシートがない場合には、そのトレイを通常の排紙トレイとして用いて印刷ジョブを実行する。一方、パージ用トレイ上にスクラッチシートが有った場合は、上述のエラー処理を行う。
【0047】
パージ用トレイを印刷結果の出力先として利用した場合、印刷制御装置20は、パージ用トレイに出力した印刷結果を速やかに取り除くよう印刷ジョブの発行元にメッセージを発し、パージ用トレイ上に印刷結果を放置しないようユーザの注意を喚起する。
【0048】
本実施形態では、以上説明した機能により、限られた排紙トレイを有効に利用することができる。
【0049】
このような機能は、印刷装置10が、コピー機等の機能を併せ持つ、いわゆる複合機として構成されている場合に特に有効である。印刷装置10をコピー機として利用する利用形態では、ユーザは通常その印刷装置10の近くにいるので、パージ用トレイに出力した印刷結果をすぐ取り除くことが可能なため、その印刷結果に後でスクラッチシートが混じるようなことが起こりにくいからである。なお、このような利用形態では、ユーザがパージ用トレイを用いる多部数のコピー指示を入力したときに、パージ用トレイにスクラッチシートが有った場合には、ローカルUI210上にパージ用トレイ上のシートの除去を促すメッセージを表示するようにすることも好適である。ユーザが、このメッセージに応じてスクラッチシートを除去すると、印刷装置10によりコピー処理が開始される。
【0050】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、印刷装置が備える排紙トレイのうち任意のものをパージ用トレイとして利用することができ、正常シートとスクラッチシートとが混在することを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る印刷装置を含むシステムを示すシステム構成図である。
【図2】 印刷制御装置が備えるローカルUIの構成を示す図である。
【図3】 クライアント装置が備えるリモートUIの構成を示す図である。
【図4】 出力制御情報管理部の構成を示す図である。
【符号の説明】
10 印刷装置、20 印刷制御装置、30 印刷出力装置、40 クライアント装置、42 リモートUI(ユーザインタフェース)、202 ジョブ受付部、204 ジョブ管理部、206 ジョブ解釈部、208 イメージ作成部、210 ローカルUI、212,422 モード設定受付部、214,424 設定状態表、216,426 表示処理部、220 モード設定管理部、222出力先情報、224 パージ用トレイ設定、230 出力制御情報管理部、232 共通パラメータ、234 個別パラメータ、236 出力可否判定部、238 エラー処理部、240 印刷出力装置コントローラ、302 出力先制御部、428 印刷ジョブ設定受付部、429 出力先受付部。
【発明の属する技術分野】
本発明は、ジャムの原因となったシートを取り除いた際に用紙搬送路上に残ったスクラッチシートの自動排紙する機能を有する印刷装置又はこの印刷装置を含む印刷システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
ある程度以上高い印刷出力速度を有する印刷装置では、高速印刷を実現するため、印刷装置内の用紙搬送路(ペーパーパスと呼ばれることもある)上に同時に複数枚の用紙(シート)を流すような構造をとっているものが多い。特に、両面印刷機能を有する印刷装置では、用紙トレイからシートを引き出し、片面を印刷して用紙搬送路上に保持する処理と、用紙搬送路上に保持された片面印刷済みのシートの未印刷面に印刷を行い排紙する処理と、を効率的に組み合わせることにより、高速な両面印刷を可能としているものもある。例えば、ある程度の枚数について連続して片面印刷を行い、その後それらの裏面印刷を連続してするなどという制御により印刷処理の高速化を図る装置が知られている。このとき、用紙搬送路上には、これから片面が印刷されるシートや既に片面印刷済みで裏面印刷を待っているシートなど、複数枚のシートが存在する。一般に、印刷速度が高いほど、用紙搬送路上を同時に流れるシートの枚数が多くなる傾向にある。
【0003】
一般に、印刷中にジャム(紙詰まり)が発生した場合、印刷装置は直ちに印刷処理を中断し、ジャムの原因となったシート(原因シートと呼ぶ)の除去を操作者に促す。ここで、用紙搬送路上を常に一枚のシートしか流れないタイプの印刷装置では、操作者が原因シートを除去すれば、印刷の再開が可能となる。ところが、上記用紙搬送路上を複数のシートが流れるタイプの印刷装置では、用紙搬送路上には原因シート以外に印刷途中(例えば両面印刷の片面のみ印刷済みなど)のシートが存在し、これらを取り除かない限り印刷処理を再開することはできない。このように、ジャム発生時に、ジャムの原因シート以外で用紙搬送路上に存在するシートのことをスクラッチシートと呼ぶ。
【0004】
従来の印刷装置は、操作者による原因シートの除去の後、用紙搬送路上のすべてのスクラッチシートを自動排紙(パージ処理と呼ばれる)し、そののちリカバリ処理、すなわち印刷に失敗したページから印刷処理を再開する処理を行う。
【0005】
スクラッチシートは、正常な印刷出力結果とは異なるため、これが正常な印刷結果のシート(正常シートと呼ぶ)と混じってしまうことは望ましくない。特に、印刷出力結果に対してステープル留めなどの後処理を自動的に行う機能を有する印刷装置では、、スクラッチシートが正常シートに混じって後処理されてしまうことにもなりかねず問題となる。このため、従来基幹業務系で用いられる大型の高速印刷装置では、通常の印刷結果を出力する排紙トレイの他に、パージ用の専用排紙トレイを備えることが一般的であった。この種の高速印刷装置では、大量に出力される基幹業務系印刷出力において、排紙トレイ上に正常シートとスクラッチシートが混在することを完全に防止することができた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
近年のダウンサイジング化の流れに伴い、基幹業務系においても、従来の大型の基幹業務系高速印刷装置をオフィス系で用いられるような中・小型の複数の印刷装置で置き換え、分散処理によって対応する印刷システム構成が主流となりつつある。
【0007】
ところが、中・小型の印刷装置は、常に小型化、低コスト化が求められており、比較的高速なものであってもパージ用の専用排紙トレイを備えるものは少ない。
【0008】
パージ用の専用トレイを持たない印刷装置では、従来、スクラッチシートは通常(すなわち正常シート用)の排紙トレイに排紙するしかなく、正常シートとの混在は避けられなかった。これを嫌う場合、原因シートを除去した操作者が、更にスクラッチシートのパージ完了まで待って排紙されたスクラッチシート群をトレイ上から取り除くなど、人手による作業で対処していた。
【0009】
しかしながら、人手に頼った処理では、必ず実行されるという保証は得られず、スクラッチシートと正常シートの混在が引き起こされる可能性があった。印刷ジョブ一つ当たりの印刷枚数が比較的少ないオフィス系での利用では、このような問題は運用面での工夫によりある程度までカバーすることができたが、1ジョブで大量の印刷出力を行う基幹業務系での利用を考えた場合その問題は重大な問題となる。
【0010】
また、オフィス系での利用においても、排紙トレイに対してステープル留めなどの後処理機能を設けた場合、スクラッチシートが混在したままステープル留めされるなどの問題が生じる可能性があり、これは無視できない問題であった。
【0011】
なお、特開平7−10364号公報には、複数の排紙トレイをそれぞれ各ユーザ専用に割当てる印刷装置において、宛先のないジョブや未知ユーザのジョブの印刷結果を出力する共用の排紙トレイを設け、この共用トレイにジャム発生時のスクラッチシートを出力する構成が示されている。しかしながら、この従来技術でも、共用トレイ上では正常シートとスクラッチシートが混在してしまう可能性があり、問題の本質的な解決にはならなかった。
【0012】
本発明は、以上のような問題を解決するためになされたものであり、パージ処理専用の排出トレイを持たない印刷装置において、限られた数の通常の排紙トレイを有効に利用しつつ、正常シートとスクラッチシートとの混在を防止することがを可能とすることを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明に係る印刷装置は、ジャムの原因となったシートを取り除いた際に用紙搬送路上に残ったスクラッチシートを自動排紙するパージ機能を有する印刷装置であって、複数の排紙トレイと、操作者から、各排紙トレイのうちパージ用トレイとして用いるトレイの選択を受け付けるパージ用トレイ選択手段と、前記パージ用トレイ選択手段によって選択されたトレイをパージ用トレイとして記憶するパージ用トレイ記憶手段と、スクラッチシートが生成された場合に、前記パージ用トレイ記憶手段に基づきパージ用トレイを特定し、そのパージ用トレイにスクラッチシートを排紙する排紙制御手段とを有する。
【0014】
この構成では、印刷装置のユーザは、パージ用トレイ選択手段にて印刷装置の備える排紙トレイから任意のトレイを選択すれば、そのトレイをパージ用トレイとして利用することができる。したがって、この構成によれば、印刷装置の使用環境その他の事情に応じ、任意の排紙トレイをパージ用トレイとして使用することができる。従来の基幹業務系大型機の専用のパージ用トレイは、固定的なものでありそこにはスクラッチシートしか出力することができなかったのに対し、本発明では、パージ用トレイとして用いるトレイが任意である。このため、ユーザの個々の事情に応じた柔軟性の高い運用が可能となる。
【0015】
本発明の好適な態様では、印刷ジョブにおいて指定された出力先がパージ用トレイとして選択されたトレイである場合に、印刷装置は、所定のエラー処理を行って、その印刷ジョブの出力がパージ用トレイに排紙されることを防止する。エラー処理としては、例えばその印刷ジョブを拒絶したり、印刷結果の出力先をパージ用トレイ以外の予め定められたトレイに強制的に変更したり、などの処理がある。この態様によれば、パージ用トレイにおけるスクラッチシートと正常シートの混在を防止することができる。
【0016】
また、本発明の好適な態様では、選択されたパージ用トレイがいずれであるかを示す情報を表示する手段を印刷装置に設けたことにより、操作者はどの排紙トレイがパージ用トレイかを知ることができる。任意の排紙トレイをパージ用トレイとして利用可能な本発明の構成においては、パージ用トレイがいずれであるかを示す表示を行うことは大きなメリットとなる。
【0017】
また、本発明の好適な態様では、選択されたパージ用トレイがいずれであるかを示す情報をクライアント装置に送信する手段を印刷装置に設けたことにより、どの排紙トレイがパージ用トレイとして用いられているかを印刷ジョブを発行するクライアント装置側で知ることができ、パージ用トレイが印刷ジョブの出力先として指定されることを予め防止することができる。
【0018】
また、本発明の好適な態様では、選択されたパージ用トレイ上のシートの有無を検出することにより、シートがない場合にはそのトレイを通常の印刷結果の出力先として利用することを可能とする。すなわち、本発明では、一般の排紙トレイをパージ用トレイとして選択して利用する構成をとっているが、パージ用トレイ上にスクラッチシートがない場合には混在が生じるおそれが低いので、これを通常の排紙トレイとして用いる。これにより、限られた数の排紙トレイを有効利用することができる。
【0019】
また、本発明に係る印刷システムでは、選択されたパージ用トレイがいずれであるかを示す情報を印刷装置からクライアント装置に送信し、クライアント装置が、その情報に基づき、ユーザから印刷ジョブの出力先の指定を受け付ける際にパージ用トレイが出力先として指定されることを防止する。この構成によれば、パージ用トレイにおける正常シートとスクラッチシートの混在を予め防止することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態(以下実施形態という)について、図面に基づいて説明する。
【0021】
[全体構成]
図1は、本発明に係る印刷装置10を含むシステムを示すシステム構成図である。印刷装置10は、印刷制御装置20と印刷出力装置30の2つのモジュールから構成される。
【0022】
印刷装置10は、LAN(ローカルエリアネットワーク)などのネットワークを介して、クライアント装置40と相互に接続されている。クライアント装置40は、例えばエディタソフトウエアや描画ソフトウエアなど、種々のソフトウエアを有している。それらソフトウエアで生成した文書等に対する印刷指示が、リモートUI(ユーザインタフェース)42を介してユーザから為された場合、クライアント装置40は、印刷ジョブ500を生成して印刷装置10に送信する。印刷ジョブ500は、ページ記述言語など所定の伝送形式のデータであり、そこには印刷すべき文書等のイメージを表す情報や、印刷部数や用紙サイズなどの印刷パラメータが含まれる。
【0023】
印刷制御装置20は、クライアント装置40から送信された印刷ジョブ500を印刷出力装置30で取扱可能なデータに変換し、印刷出力装置30に渡す。すなわち、印刷制御装置20は、印刷ジョブ50を解析することにより、印刷すべき文書のイメージデータを生成し、これを印刷出力装置30に渡す。印刷出力装置30は、受け取ったイメージデータを用紙上に印刷する。また、印刷制御装置20は、印刷ジョブ500等から印刷処理についての様々な印刷パラメータ(印刷部数や出力先トレイの指定など)を取得し、これを所定のプロトコルに従って印刷出力装置30に送信する。これを受けた印刷出力装置30は、その印刷パラメータに応じた印刷処理を行う。
【0024】
[印刷制御装置]
印刷制御装置20において、モード設定管理部220は、印刷装置10における様々な動作モードの設定を受け付け、管理する。動作モードには、様々なものがあるが、本実施形態に関係するものとしては、印刷結果のデフォルトの出力先トレイを示す出力先情報222や、スクラッチシートの出力先トレイを示すパージ用トレイ設定224がある。すなわち、図示の例では、印刷出力装置30には#1〜#5の5つの排紙トレイが設けられており、そのうちいずれを印刷結果のデフォルト出力先として用いるかの設定情報が出力先情報222であり、またいずれをパージ用トレイとして用いるかの設定情報がパージ用トレイ設定224である。なお、図1は、パージ用トレイが排紙トレイ#5に設定されている場合を示している。これらモードは、設定時点以降に入力されるすべての印刷ジョブに対して適用される。
【0025】
動作モードの設定は、印刷制御装置20が備えるローカルUI(ユーザインタフェース)210、またはクライアント装置40の備えるリモートUI42を介して行うことができる。これらUIを介して為されたモードの設定は、モード設定管理部220に記憶される。すなわち、本実施形態では、印刷出力装置30が備える排紙トレイの中からパージ用トレイとして用いるものを選択し、それをリモートUI42又はローカルUIを介してモードとして設定することができる。パージ用トレイを設定すると、それ以降入力される印刷ジョブの印刷処理中にジャムが発生してスクラッチシートが生成された場合、それらスクラッチシートは、設定されたパージ用トレイ(図1の例ではトレイ#5)に排紙されることになる。
【0026】
例えばローカルUI210を用いてパージ用トレイの設定を行う場合は、次のようになる。ローカルUI210は、例えばGUI(グラフィカルユーザインタフェース)やタッチパネルなどの技術を利用して、構築される。ローカルUI210は、図2に示すように、モード設定受付部212を有しており、GUI上に表示されるメニュー画面でモード設定操作が選択されると、モード設定受付部212が起動され、操作者からが入力するモード設定内容を取得する。パージ用トレイの選択も、このモード設定受付部212を介して行われる。操作者によるパージ用トレイの選択結果は、モード設定管理部220に記憶されるとともに、出力制御情報管理部230に記憶される。この出力制御情報管理部230が有する設定情報は、ローカルUI210に伝えられて設定状態表214に保持され、表示処理部216によりローカルUI210の表示画面上に表示される。これにより、ユーザはローカルUI210上で設定内容を確認することができる。
【0027】
リモートUI42からパージ用トレイを設定する場合もこれと同様である。すなわち、図3に示すように、リモートUI42にも、ローカルUI210と同様、モード設定受付部422が設けられ、操作者はこのモード設定受付部422を介してパージ用トレイを選択する。この選択結果は、印刷制御装置20のモード設定管理部220に記憶され、更に出力制御情報管理部230に登録される。出力制御情報管理部230の持つ設定情報は、リモートUI42の設定状態表424に伝えられ、表示処理部426によりリモートUI42の表示画面上に表示される。リモートUI42を操作する操作者は、この表示画面を見ながら設定内容を確認することができる。
【0028】
図1に戻り、モード設定管理部220には、出力先情報222やパージ用トレイ設定224の他にも様々なモード情報が設定されるが、そのうち印刷出力の制御に関するものは、そのモードに対応する印刷パラメータの形で出力制御情報管理部230に渡される。
【0029】
出力制御情報管理部230は、受け取ったパラメータを、全ジョブについて共通する共通パラメータ232として記憶し、管理する。この共通パラメータ232には、デフォルトの出力先トレイやパージ用トレイの識別情報が含まれる。
【0030】
クライアント装置40から印刷ジョブ500が送信された場合、印刷制御装置20のジョブ受付部202がその印刷ジョブ500を受け付け、ジョブ管理部204に渡す。ジョブ管理部204は、受け付けた印刷ジョブを管理し、例えば処理のスケジューリング等を行う。ジョブ解釈部206は、ジョブ管理部204から印刷ジョブが渡されると、ページ記述言語等で記述されたその印刷ジョブを解釈し、イメージデータ生成の前処理を行うと共に、印刷パラメータなどを抽出する。抽出された印刷部数や出力先トレイの指定などの印刷パラメータは、当該ジョブ固有のパラメータであり、出力制御情報管理部230にて個別パラメータ234として管理される。また、前処理結果はイメージ作成部208に渡され、イメージ作成部208は、この前処理結果に基づき、印刷対象の文書等のイメージデータを生成する。生成されたイメージデータは、印刷出力装置コントローラ240に渡される。
【0031】
印刷出力装置コントローラ240は、受け取ったイメージデータを印刷出力装置30に送信し、印刷処理を行わせる。このとき印刷出力装置コントローラ240は、出力制御情報管理部230を参照してそのイメージデータについての出力制御情報を生成し、その出力制御情報をイメージデータと並行して印刷出力装置30に送る。出力制御情報は、印刷結果の出力先トレイ及びパージ用トレイの識別情報を含んだ情報である。パージ用トレイの識別情報は、共通パラメータ232から求められる。印刷結果の出力先トレイは、印刷ジョブ500自体に印刷パラメータとして指定されていた場合には、個別パラメータ234を参照して求めることができる。印刷ジョブ500に出力先トレイの指定が含まれていなかった場合は、共通パラメータ232に含まれるデフォルト出力先が、そのジョブの出力先として採用される。図1は、共通パラメータ232及び個別パラメータ234を参照して、正常な印刷結果(正常シート)の出力先がトレイ#2、スクラッチシートの出力先(パージ用トレイ)がトレイ#5であることを示す出力制御情報510が生成され、出力された場合の例を示している。
【0032】
印刷出力装置コントローラ240から出力された出力制御情報510は、印刷出力装置30の出力先制御部302に送信される。一方、イメージデータ520は、印刷出力装置30の印刷機構(不図示)に渡され、メモリ上に展開されて印刷処理に用いられる。なお、印刷出力装置コントローラ240は、この他にも種々の制御情報(例えば印刷部数など)を印刷出力装置30に送信する。
【0033】
[印刷出力装置]
印刷出力装置30は、印刷制御装置20から送られてきた印刷対象のイメージデータ520について、並行して送られてきた種々の制御情報に従って印刷処理を行う。ここで、出力先制御部302は、それら制御情報のうちの出力制御情報510に従って、正常印刷結果(正常シート)の出力先の排紙トレイを識別し、印刷結果がそのトレイに対して排紙されるよう制御する。
【0034】
図1の例では、出力制御情報510は、正常シート出力先がトレイ#2、スクラッチシート出力先がトレイ#5であることを示しているので、出力先制御部302は、正常な印刷処理が続いている間は、印刷結果の正常シート530をトレイ#2に出力する。
【0035】
ここで、もしペーパージャム(紙詰まり)が発生すると、印刷装置10は直ちに印刷処理を停止し、ジャム発生を告げるメッセージをローカルUI210あるいはリモートUI42に表示させる。操作者がこのメッセージに応じて印刷出力装置30のカバーを開け、ジャム原因となった原因シートを取り除いてカバーを閉じると、印刷出力装置30は、用紙搬送路上に残ったスクラッチシート540の自動排出(パージ)処理を行う。このとき、印刷出力装置30の出力先制御部302は、パージされるスクラッチシート540については、出力制御情報510に指定されたトレイ(図1の例ではトレイ#5)に出力する。
【0036】
スクラッチシートのパージ処理が完了すると、印刷出力装置30から印刷制御装置20にその旨が伝えられる。すると、印刷制御装置20は、印刷が中断されていたページからのイメージデータの生成をやり直し、印刷出力装置30に供給する。印刷出力装置30は、このイメージデータを印刷し、その印刷結果を正常時の出力先(トレイ#2)に出力する。
【0037】
以上示したように、この印刷装置によれば、スクラッチシートの排紙先トレイの設定を受け付け、印刷時にこの設定情報を印刷制御装置20から印刷出力装置30に通知することにより、元々パージ処理専用の排紙トレイが設けられていない印刷出力装置30において、ユーザが望むトレイをパージ用トレイとして用いることが可能となる。本実施形態では、印刷出力装置30が備える排紙トレイはどれでもパージ用トレイとして選択することができるので、印刷装置10の使用環境、使用形態その他個々の事情に応じて、適切な排紙トレイをパージ用トレイとして利用することができる。そして、印刷装置10のシステムコンフィギュレーションや使用環境などに変更があった場合には、それに応じてパージ用トレイに用いる排紙トレイを変更することができる。また、印刷装置10の使用環境が、あまり大量の印刷を行わない、すなわちパージ処理のことをあまり考慮しなくて良い環境に変わった場合に、パージ用トレイの設定自体を取り止め、排紙トレイをすべて正常印刷結果の出力用に利用できるよう設定することも可能である。
【0038】
なお、パージ用トレイの選択・設定は、一般ユーザが勝手に行うと混乱を来たすおそれがあるので、パスワード保護などにより、特定のユーザ(システム管理者など)にしか行えないようにすることが望ましい。
【0039】
[混在防止制御]
本実施形態のように通常の排紙トレイをパージ用トレイとして用いる装置では、従来のパージ処理専用トレイを備える装置にも増して、正常シートとスクラッチシートの混在防止のための制御が重要となる。
【0040】
この混在防止制御には、スクラッチシートの正常シート用トレイへの排出防止と、正常シートのパージ用トレイへの排出防止の2つの側面がある。このうち前者については、既に説明した出力制御情報510に基づく出力先制御部302の制御により、混在防止が実現されている。一方、後者については、本実施形態では、次のような手法により、混在防止を実現している。
【0041】
すなわち、本実施形態では、クライアント装置40の側で、印刷ジョブの出力先として、パージ用トレイを指定できないように制御している。クライアント装置40で印刷ジョブを発行する場合、その印刷ジョブに対する様々なパラメータ(印刷部数や用紙サイズなど)は、図3に示すリモートUI42の印刷ジョブ設定受付部428にて行われる。印刷ジョブの正常印刷結果の出力先トレイの指定は、印刷ジョブ設定受付部428の出力先受付部429にて行われる。この出力先トレイの設定において、出力先受付部429は、設定状態表424を参照してパージ用トレイとして選択されているトレイの識別情報を取得する。そして、出力先受付部429は、そのトレイが印刷ジョブの出力先として選択できないことを示す表示を行ったり、あるいはそのトレイ以外の排紙トレイだけを出力先の候補として表示したりすることにより、ユーザがパージ用トレイを印刷ジョブ出力先として選択することを防止する。このような処理により、クライアント装置40からパージ用トレイを出力先に指定した印刷ジョブが発行されることが防止される。この結果、パージ用トレイとして選択されたトレイに、正常シートが出力されることが防止され、正常シートとスクラッチシートの混在が未然に防止される。
【0042】
本実施形態では、このような印刷ジョブの発行元における混在防止措置に加え、印刷装置10自体でも混在防止措置をとっている。この混在防止措置は、印刷制御装置20の出力制御情報管理部230にて行われる。図4に示すように、出力制御情報管理部230は、出力可否判定部236を有し、この出力可否判定部236が、印刷ジョブから取り出された出力先トレイの指定と、共通パラメータ232として設定されているパージ用トレイのトレイ番号と比較する。ここで、印刷ジョブの出力先指定がパージ用トレイでない場合は、その指定情報が印刷ジョブに組み込まれ、印刷ジョブが発行される。一方、印刷ジョブの出力先指定がパージ用トレイを指している場合には、出力可否判定部236は、エラー処理部238を起動する。すると、エラー処理部238は、ジョブ管理部204に対してその印刷ジョブの拒絶を指示し、印刷ジョブの送信元のクライアント装置に対して、指定した出力先トレイが使用禁止であるため印刷ジョブが拒絶された旨のメッセージを送る。このような処理により、パージ用トレイに対して正常シートが混入することが防止される。
【0043】
なお、エラー処理部238の処理としては、パージ用トレイを出力先として指定した印刷ジョブを拒絶する代わりに、予め定めた別のトレイに印刷ジョブの印刷結果を排紙するようにしてもよい。このようなパージ用トレイを出力先に指定した印刷ジョブの出力先は、出力制御情報管理部230に共通パラメータ232として予め設定しておく。
【0044】
このように、本実施形態では、印刷制御装置20でも混在防止措置をとったことにより、何らかの誤りでクライアント装置40からパージ用トレイを出力先に指定した印刷ジョブが発行された場合でも、その印刷結果がパージ用トレイに排紙されることを防ぐことができ、正常シートとスクラッチシートの混在を防止することができる。
【0045】
[パージ用トレイの通常トレイとしての一時的利用]
印刷出力装置30の排紙トレイの一つをパージ用トレイとして選択した場合、そのパージ用トレイは基本的には通常の印刷結果の出力先として使用できない。ところが、多部数を同時印刷する場合など、そのトレイを出力先として利用できた方が効率が良くなる場合もある。本実施形態では、このような点に鑑み、パージ用トレイとして選択したトレイを一時的に通常トレイとして利用可能とする仕組みを提供する。
【0046】
すなわち、本実施形態では、印刷制御装置20は、出力先の指定にパージ用トレイを含む印刷ジョブが入力された場合、印刷出力装置30に対してパージ用トレイとして指定したトレイにスクラッチシートが存在するか否かを問い合わせ、スクラッチシートがない場合には、そのトレイを通常の排紙トレイとして用いて印刷ジョブを実行する。一方、パージ用トレイ上にスクラッチシートが有った場合は、上述のエラー処理を行う。
【0047】
パージ用トレイを印刷結果の出力先として利用した場合、印刷制御装置20は、パージ用トレイに出力した印刷結果を速やかに取り除くよう印刷ジョブの発行元にメッセージを発し、パージ用トレイ上に印刷結果を放置しないようユーザの注意を喚起する。
【0048】
本実施形態では、以上説明した機能により、限られた排紙トレイを有効に利用することができる。
【0049】
このような機能は、印刷装置10が、コピー機等の機能を併せ持つ、いわゆる複合機として構成されている場合に特に有効である。印刷装置10をコピー機として利用する利用形態では、ユーザは通常その印刷装置10の近くにいるので、パージ用トレイに出力した印刷結果をすぐ取り除くことが可能なため、その印刷結果に後でスクラッチシートが混じるようなことが起こりにくいからである。なお、このような利用形態では、ユーザがパージ用トレイを用いる多部数のコピー指示を入力したときに、パージ用トレイにスクラッチシートが有った場合には、ローカルUI210上にパージ用トレイ上のシートの除去を促すメッセージを表示するようにすることも好適である。ユーザが、このメッセージに応じてスクラッチシートを除去すると、印刷装置10によりコピー処理が開始される。
【0050】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、印刷装置が備える排紙トレイのうち任意のものをパージ用トレイとして利用することができ、正常シートとスクラッチシートとが混在することを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る印刷装置を含むシステムを示すシステム構成図である。
【図2】 印刷制御装置が備えるローカルUIの構成を示す図である。
【図3】 クライアント装置が備えるリモートUIの構成を示す図である。
【図4】 出力制御情報管理部の構成を示す図である。
【符号の説明】
10 印刷装置、20 印刷制御装置、30 印刷出力装置、40 クライアント装置、42 リモートUI(ユーザインタフェース)、202 ジョブ受付部、204 ジョブ管理部、206 ジョブ解釈部、208 イメージ作成部、210 ローカルUI、212,422 モード設定受付部、214,424 設定状態表、216,426 表示処理部、220 モード設定管理部、222出力先情報、224 パージ用トレイ設定、230 出力制御情報管理部、232 共通パラメータ、234 個別パラメータ、236 出力可否判定部、238 エラー処理部、240 印刷出力装置コントローラ、302 出力先制御部、428 印刷ジョブ設定受付部、429 出力先受付部。
Claims (6)
- ジャムの原因となったシートを取り除いた際に用紙搬送路上に残ったスクラッチシートを自動排紙するパージ機能を有する印刷装置において、
複数の排紙トレイと、
操作者から、各排紙トレイのうちパージ用トレイとして用いるトレイの選択を受け付けるパージ用トレイ選択手段と、
前記パージ用トレイ選択手段によって選択されたトレイをパージ用トレイとして記憶するパージ用トレイ記憶手段と、
スクラッチシートが生成された場合に、前記パージ用トレイ記憶手段に基づきパージ用トレイを特定し、そのパージ用トレイにスクラッチシートを排紙する排紙制御手段と、
を有する印刷装置。 - 入力された印刷ジョブから出力先の排紙トレイの指定を検出し、その指定が前記パージ用トレイを含む場合は、所定のエラー処理を実行することにより前記パージ用トレイに対する正常印刷結果のシートの排紙を防止する手段を更に有することを特徴とする請求項1記載の印刷装置。
- 前記パージ用トレイ記憶手段を参照して、前記各排紙トレイのうちパージ用トレイに選択されたトレイを示す情報を表示する手段を更に有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の印刷装置。
- 前記パージ用トレイ記憶手段を参照して、前記各排紙トレイのうちパージ用トレイに選択されたトレイを示す情報をクライアント装置に送信する手段を更に有することを特徴とする請求項1又は請求項2記載の印刷装置。
- 前記パージ用トレイ上のシートの有無を検出し、シートがない場合に、当該トレイを出力先として指定する印刷ジョブを受け付け、その印刷結果を当該トレイに出力することを可能とした請求項1から請求項4までのいずれかに記載の印刷装置。
- ジャムの原因となったシートを取り除いた際に用紙搬送路上に残ったスクラッチシートを自動排紙するパージ機能を有する印刷装置と、この印刷装置に対して印刷ジョブを発行するクライアント装置と、から構成される印刷システムにおいて、
前記印刷装置は、複数の排紙トレイと、操作者から各排紙トレイのうちパージ用トレイとして用いるトレイの選択を受け付けるパージ用トレイ選択手段と、前記パージ用トレイ選択手段によって選択されたトレイをパージ用トレイとして記憶するパージ用トレイ記憶手段と、スクラッチシートが生成された場合に、前記パージ用トレイ記憶手段に基づきパージ用トレイを特定し、そのパージ用トレイにスクラッチシートを排紙する排紙制御手段と、前記パージ用トレイ記憶手段を参照して前記各排紙トレイのうちパージ用トレイに選択されたトレイを示す情報をクライアント装置に送信するパージ用トレイ情報送信手段と、を有し、
前記クライアント装置は、ユーザから印刷ジョブの出力先の指定を受け付ける際に、前記印刷装置のパージ用トレイ情報送信手段から受け取った情報に基づき、前記パージ用トレイが出力先として指定されることを防止することを特徴とする印刷システム。
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