JP3653579B2 - 軒先雨押え用板金具 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ステンレス鋼板や鉄板等の金属平板で形成され、家屋の側壁と階下屋根との臨界個所で軒先寄りに取り付けられる軒先雨押え用板金具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、雨水が強風に煽られて家屋の階上壁と階下屋根の臨界個所に偏寄り集中し、階下屋根の軒先より大量に直接流下するのを押えるべく、軒先雨押え用板金具を該臨界個所の軒先寄りに取り付けることが行なわれている。
【0003】
従来、その軒先雨押え用板金具としては屋根下地材の上側にあてがい配置される基板部と、その基板部の片端辺より上方に立ち上がって階上壁の下地材にあてがい配置される側板部と、基板部の軒先側で上方に立ち上がって階下屋根より流下する雨水を押えると共に、この雨水を雨樋に流出案内する前板部とを備えたものが知られている(実公昭60−6094号,実公平5−32574号)。
【0004】
その軒先雨押え用板金具は壁,屋根下地材として防水紙を壁下張り,野地板に張設した上から基板部,側板部を防水紙にあてがい配置することにより取り付けられている。また、水切りカバーが軒先の長手方向に沿ってあてがい固定されるることから、この水切りカバーの端部寄りに取り付けられている。
【0005】
その周辺の構成部材に対し、上述した軒先雨押え用板金具は側板部が階上壁側に立ち上がるのにすぎないため、水切りカバーの端部が壁下地板の防水紙に直接接し、防水紙を施工中に破ってしまうことが懸念される。
【0006】
上述した前者のもの(実公昭60−6094号)は接合片を側板部の軒先寄り端に設け、その接合片を前板部の端部寄り側面にあてがってスポット溶接等で固定することにより側板部と前板部との隅角部が形成されている。このため、その隅角部が雨水等と接することによる経時的変化で腐食し易く或いは接合不良による雨漏れも懸念される。
【0007】
これに対し、後者のもの(実公平5−32574号)は溶接等による接合個所を設けずに全体を一枚の金属板材から折り曲げることにより形成されている。然し、雨水を押える前板部が屋根面にあてがい配置される基板部と立上り代を介し、また、壁面にあてがい配置される側板部と重ね曲げする内曲げ代を介して折曲形成されているため、曲げ構造が相対的に複雑なものになっている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、位置決め施工が容易で周辺の構成部材を取り付けるのに際しても壁,屋根下地材として張設される防水紙を損傷するのを防げ、また、溶接等による接合個所を設けずに一枚の金属板材から簡単な構造で折曲げ形成可能な軒先雨押え用板金具を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に係る軒先雨押え用板金具においては、屋根下地材の上側にあてがい配置される基板部と、その基板部の片端辺より縦方向に立ち上がって壁下地材にあてがい配置される側板部と、該基板部の軒先側で上方に立ち上がって雨水を押える前板部とからなり、
上記側板部は屋根下地材が壁下地材と相対する端面の隙き間個所に差し込まれて屋根下地材より上側の上面部分と該屋根下地材の下側に亘る下面部分とから縦長な平板状に形成することにより構成されている。
【0010】
本発明の請求項2に係る軒先雨押え用板金具においては、縦長な方形の金属平板を幅方向で直角に折り曲げて基板部を形成し、その基板部より直角方向に立ち上がる残余の金属平板を板面中途から外側に幅方向で曲げ重ねて基板部の上方より下方に亘る縦長な側板部を形成し、更に、基板部と連続する側板部の板面を一辺が基板部の折曲げ線と延長位置する二等辺三角形の内曲げ部として軒先寄りの縁辺中途から内側に曲げ込んで基板部の軒先側で上方に立ち上がる前板部を形成することにより構成されている。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して説明すると、図1は軒先雨押え用板金具Aを取付状態で示すものであり、その軒先雨押え用板金具Aは家屋の側壁と階下屋根との臨界個所で軒先寄りに取り付けられている。この軒先雨押え用板金具Aは、ステンレス鋼板や鉄板等の金属平板から折曲形成されている。
【0012】
その軒先雨押え用の板金具Aは、図1,2で示すように屋根下地材Rの上側にあてがい配置される基板部1と、この基板部1の片端辺より縦方向に立ち上がって壁下地材Wにあてがい配置される側板部2と、該基板部1の軒先側より上方に立ち上がって雨水を押える前板部3とから形成されている。その各板部のうち、側板部2は基板部1よりも上方に立ち上がる上面部分2aと該基板部1の下方に亘る下面部分2bとから縦長な平板状に形成されている。
【0013】
その各板部に加えて、基板部1と前板部2との間には図3,4で示すように基板部1の内端辺より外方に向かって下り勾配を呈する雨水の誘導溝4が設けられている。この雨水の誘導溝4は、図1で示す如く雨水を軒先に取り付けられる雨桶Fに流出案内するよう形成されている。その雨水は前板部3によっても雨樋Fに流動案内できるところから、雨水の誘導溝4は必ずしも設ける必要はない。
【0014】
このように構成する軒先雨押え用板金具Aは、壁並びに屋根の下地材R,Wとして防水紙S1 ,S2 を壁下張り,野地板の上に張設してから、基板部1,側板部2を各防水紙S1 ,S2 の上にあてがい配置することにより取り付けられる。その際、側板部2は屋根下地板Rが壁下地材Wと相対する端面の隙き間個所に差し込み、また、誘導溝4の側面を屋根下地材Wの軒先面にあてがうことにより位置決めさせて仮組付するようにできる。
【0015】
上述した如く軒先押え用板金具Aを仮組付すると、側板部2は屋根下地材Rの上方から下方に亘る平板材として壁下地材Wにあてがい配置することができる。このため、水切りカバーCを軒先の長手方向に沿って取り付けるときでも、その水切りカバーCは片端側を雨押え用板金具Aに対して基板部1の下側に挿置し、且つ、端部縁を側板部2の板面に当接させて組み付けできるから、壁下地材Wの防水紙S2 を該端部縁で損傷する如き事態の発生を防ぐことができる。
【0016】
この軒先雨押え用板金具Aは水切りカバーCを含む必要な構成部材と共に釘着等で取付け固定した後、基板部1並びに側板部2を壁,屋根外装用の構成部材で覆うよう釘着固定することにより、前板部3が軒先側で立ち上がって雨水の誘導溝4が雨桶Fの上部内側に位置するよう取り付けるようにできる。
【0017】
その軒先押え用板金具Aでは、大量の雨水が側壁と階下屋根の臨界個所に偏寄って屋根面より流れ落ちても、前板部3が軒先側で立ち上がることにより雨水を押えると共に雨水の誘導溝4より雨桶Fに流水案内できるため、雨水が雨桶Fを越えて下方に流下するのを防ぐことができる。また、万が一、雨水が壁,屋根を構成する外装部材の接合個所より侵入することがあっても基板部1,側板部2の板面に沿って下方に排水できるから、その雨水が各下地材側にまで浸透するのを防水紙S1,S2 と共に防ぐことができる。
【0018】
この軒先雨押え用板金具Aは、図5で示すような縦長なほぼ方形に形取り裁断した一枚の金属平板から折曲形成することができる。その金属平板からは、まず、板面を基板部1の内端辺となる折曲げ線10に沿って幅方向で直角に折り曲げることにより基板部1を形成する。次に、該基板部1より直角方向上方に連続する残余の金属平板の板面を側板部2の上端辺となる折曲げ線20に沿って板面中途から幅方向で外側に曲げ重ねることにより基板部2を形成する。
【0019】
その側板部2は上端辺となる折曲げ線20が形取り裁断された当初の金属平板においてほぼ中間に位置し、予め基板部1を折曲形成した長さ分だけ下端辺21が基板部1より下方に亘る縦長な平板部として形成される。また、この側板部2は上述した残余の金属平板を板面中途から曲げ重ねることにより、上面部分2aが二枚重ねに且つ下面部分2bが一枚板として形成されている。なお、説明の便宜上から基板部1を先に折り曲げ形成するよう説明したが、側板部2から先に折り曲げることにより各々形成してもよい。
【0020】
その基板部1が側板部2の中腹辺より直角方向前方に張り出し、また、側板部2が縦方向垂直に位置するよう金属平板を折り曲げた後、基板部1の内端辺と連続する側板部2の板面を軒先寄りの縁辺中途より内側に曲げ込み、一辺50が基板部1の内端辺となる折曲げ線10と延長線上に位置する二等辺三角形の内曲げ部5を設けることにより前板部3を立上げ形成する。この二等辺三角形の内曲げ部5は二等辺の各辺50,51が前板部3の立上り高さを設定するものであり、また、該各辺50,51が等しいことから内曲げ部5を側板部2の上面部分2aと相密接させて曲込み形成することができる。
【0021】
その各板部に加えて、雨水の誘導溝4を形成するときは基板部1の内端辺となる折曲げ線10より延長する折曲げ線40を内端辺とし、この内端幅よりも相対的に狭幅な外端辺41を有する誘導溝4を形成すればよい。その誘導溝4は外端辺41が狭幅な分だけ、前板部3の下端辺30より同一面に連続し且つ基板部1より段下げする溝側面4a,4bを設けることにより内端側から下り勾配を呈する斜面に形成することができる。なお、基板部1の外端辺11,前板部3の上端辺31並びに前端辺32,誘導溝4の外端辺41並びに溝側面4bには縁曲げ代を設けるようにできる。
【0022】
このように、軒先雨押え用板金具Aを折曲成形するときには全体を一枚板から形成できるばかりでなく、前板部3の内端側隅角部を含めて溶接等による接合個所をいずれにも設けずに全体を一枚板で折り曲げることにより形成することができる。なお、図5中、一点鎖線は板面を外曲げし、破線は板面を内曲げする個所として夫々示されている。
【0023】
【発明の効果】
本発明の請求項1に係る軒先雨押え用板金具に依れば、側板部を壁下地材と相対する屋根下地材の端面との隙き間に差し込むことから同板金具自体を安定よく位置決め固定できるばかりでなく、その側板部があてがい配置される壁下地材の少なくとも防水紙を破ってしまう如き施工上のトラブルを防ぐことができる。
【0024】
本発明の請求項2に係る軒先雨押え用板金具に依れば、板金具全体を一枚板の金属平板から折曲成形できて溶接等による接合個所を設けずしかも簡単な曲げ構造で形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る軒先雨押え用板金具を取付状態で示す説明図である。
【図2】同板金具を俯角斜視で示す説明図である。
【図3】同板金具を階下屋根の斜面上方から示す側面図である。
【図4】同板金具を平面で示す説明図である。
【図5】同板金具を平板状に展開させて示す説明図である。
【符号の説明】
R 屋根下地材
W 壁下地材
1 基板部
2 側板部
2a 側板部の上面部分
2b 側板部の下面部分
3 前板部
5 二等辺三角形状の内曲げ部
10 側板部の折曲げ線
50 二等辺三角形の一辺
Claims (2)
- ステンレス鋼板や鉄板等の金属平板で形成され、家屋の側壁と階下屋根との臨界個所で軒先寄りに取り付けられる軒先雨押え用の板金具であって、
屋根下地材の上側にあてがい配置される基板部と、その基板部の片端辺より縦方向に立ち上がって壁下地材にあてがい配置される側板部と、該基板部の軒先側で上方に立ち上がって雨水を押える前板部とからなり、
上記側板部は屋根下地材が壁下地材と相対する端面の隙き間個所に差し込まれて屋根下地材より上側の上面部分と該屋根下地材の下側に亘る下面部分とから縦長な平板状に形成したことを特徴とする軒先雨押え用板金具。 - 縦長な方形の金属平板を幅方向で直角に折り曲げて基板部を形成し、その基板部より直角方向に立ち上がる残余の金属平板を板面中途から外側に幅方向で曲げ重ねて基板部の上方より下方に亘る縦長な側板部を形成し、更に、基板部と連続する側板部の板面を一辺が基板部の折曲げ線と延長位置する二等辺三角形の内曲げ部として軒先寄りの縁辺中途から内側に曲げ込んで基板部の軒先側で上方に立ち上がる前板部を形成したことを特徴とする請求項1記載の軒先雨押え用板金具。
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