JP3653453B2 - 釣用バケツ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、蓋が開いた状態で風が吹いても蓋が煽られない釣用バケツに関する。
【0002】
【従来の技術】
通常、釣用バケツは合成樹脂などからなる防水材料から出来ており、例えば、コマセを入れたり、魚を入れてビクとして使用したり、多様に利用されている。これらのバケツは蓋を備えているものが多いが、バケツを利用する度に蓋を開閉するのは面倒なため、釣りをしている最中は蓋を開けた状態で使用する事が多い。
【0003】
ところが、釣りをしている最中にバケツの蓋が開いた状態で風が吹くと、風によって蓋が煽られて閉じてしまうため、例えば、バケツ内からコマセを取り出したり、或いはバケツ内に魚を投入したりする作業の妨げとなっていた。また、雨の中で釣りをする場合、蓋を開いたままにしておくと、雨がバケツに入り、バケツ内のコマセが雨水を含んでドロドロの状態になり、コマセが海中に投入された途端に海中に拡散されてしまうという問題もあった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の解決課題は、蓋を開けた状態で使用している時に、風が吹いても蓋が煽られず、さらに雨が降っている時でも雨水が中に入るのを減少させる事の出来る釣用バケツを開発することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
「請求項1」に記載の釣用バケツ(A)は「上面が開口した略直方体或いは略立方体の容器本体(1)と、容器本体(1)の一対の対向する面に配設された取手(3)と、容器本体(1)の開口縁部に開閉自在に取り付けられ、取手(3)が配設された面と異なる何れかの面に蝶着された、柔軟性を有する蓋部(2)と、容器本体(1)の蓋部(2)が蝶着された面に配設された固定具(6a)と、蓋部(2)に配設され、前記固定具(6a)と結合する取付具(7)とからなる」ことを特徴とする。
【0006】
これによれば、蓋部(2)を開けた状態にしてから、蓋部(2)を容器本体(1)の外側に回転させて蓋部(2)を外側に倒し、蓋部(2)に配設された取付具(7)を容器本体(1)に配設された固定具(6a)に結合させることで、容器本体(1)を全開にした状態で蓋部(2)を容器本体(1)に固定させる事が出来る。従って、蓋部(2)を全開にした状態で釣りをしている最中に風が吹いても、蓋部(2)が風に煽られてコマセを取り出したり、釣用バケツ(A)内に魚を投入する作業の妨げとなることはない。
【0007】
「請求項2」に記載の釣用バケツ(A)は請求項1を限定したものであって「蓋部(2)の蝶着部付近にも固定具(6b)が配設されている」事を特徴とする。これによれば、蓋部(2)の取付具(7)を、蓋部(2)の蝶着部付近に配設された固定具(6b)に結合させることで、蓋部は折り曲げられた状態で、容器本体(1)の半分のみが開口し、残りの半分が蓋部(2)によって閉じられる。
【0008】
従って、雨の中で釣りをする場合であっても、容器本体(1)の半分は常に開口しているため、餌を取り出したり、或いは容器本体(1)に魚を入れる度に、蓋部(2)を開閉するという面倒なことはせずに済み、且つ、容器本体(1)の残りの半分は蓋部(2)によって閉じられているため、雨が容器本体(1)内に入るのを減少させることが出来る。また、蓋部(2)の半分は容器本体(1)の上端に固定されているため、風が吹いたとしても、蓋部(2)が煽られることはない。
【0009】
「請求項3」に記載の釣用バケツ(A)は請求項2を更に限定したものであって「蓋部(2)の中央にも固定具(6c)が配設されている」ことを特徴とする。請求項2に記載の釣用バケツ(A)の固定具(6)は、蓋部(2)の蝶着側辺部にのみ配設されているので、取付具(7)と蓋部(2)の固定具(6b)とを結合させたとき、容器本体(1)が開口する大きさは蓋部(2)の半分の大きさに限られていた。しかし、容器本体(1)の半分が閉じられていても、降雨量が多いときはやはり容器本体(1)内に多くの雨水が入る事があり、効果が少ない場合があった。
【0010】
これに対して本請求項によれば、固定具(6c)が蓋部(2)の蝶着側辺部だけではなく、蓋部(2)の中央部分にも配設されているため、例えば、取付具(7)を中央に配設された固定具(6c)に結合させる事により、容器本体(1)が開口する部分を更に小さくする事が出来る。この様に、固定具(6)を色々な位置に配設しておけば、配設される位置によって、容器本体(1)が開口する大きさを雨の降る量に応じて調節することが出来る。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明の釣用バケツ(A)を実施例に従って説明する。本実施例は図1に示すように、容器本体(1)と蓋部(2)とから構成されており、柔軟性を有する合成樹脂などの非透水性の材質からなっている。
【0012】
容器本体(1)は上面が開口した直方体或いは立方体であり(本実施例では直方体である。)、開口した面の長辺側の一対の対向面の外側上端に取手(3)を固定するための左右一対の取手固定材(3a)がそれぞれ取り付けられている。取手固定材(3a)の先端は環状となっており、多少の変形にも耐えることの出来るように、容器本体と同様柔軟性を有している。取手(3)はU字状をしていて、その両端にはリング(3b)が取り付けられている。前記リング(3b)は、先端が環状となっている取手固定材(3a)と結合することにより、取手(3)は容器本体(1)と連結している。取手(3)の両端部分は太く形成されているが、それ以外の部分は、持ちやすいように、折り曲げられて細くなっている。また、容器本体(1)の裏面には滑り止め突条が形成されている。
【0013】
蓋部(2)は容器本体(1)の開口した面を閉塞することの出来る長方形となっており、その一短辺が連結材(4)を介して容器本体(1)の短辺の上端に蝶着されている。そして、蓋部(2)の蝶着辺(2b)とは反対側の自由端(2a)の近傍部分に後述する固定具(6)に連結する取付具(7)が配設されている。また、容器本体(1)の開口した周囲と蓋部(2)の周囲には、前記連結材(4)の部分を除いて2つの金具(5a)によって開閉自在であるチャック(5)が取り付けられている。
【0014】
容器本体(1)の蝶着辺(2b)の短辺側々面の下端部には、前述の取付具(7)と結合することの出来る固定具(6a)が取り付けられている。固定具(6)は容器本体(1)だけでなく、蓋部(2)の蝶着側辺部或いは蓋部(2)の中央に配設してもよく、何れも前記取付具(7)と結合可能となっている。尚、固定具(6)が蓋部(2)に配設される位置は2箇所に限られず、容器本体(1)の開口した面の対向する長辺の中間であれば何箇所に配設しても構わない。
【0015】
次に本実施例の作用について説明する。本実施例の釣用バケツ(A)はチャック(5)によって蓋部(2)が開閉可能になっており、2つの金具(5a)をそれぞれ連結材(4)の両端まで移動させて容器本体(1)を全開状態にする。この状態では、蓋部(2)は連結材(4)のみによって容器本体(1)と繋がっており、蓋部(2)が容器本体(1)の中に落ち込まないように、連結材(4)を軸にして蓋部(2)の一辺(2b)を容器本体(1)の外側に向けて回転させる。
【0016】
そして、蓋部(2)に配設された取付部(7)を容器本体(1)の固定具(6a)に結合させて、蓋部(2)を容器本体(1)に固定させる(図2参照)。これによって、蓋部(2)を開けた状態で釣りをしている最中に風が吹いたとしても、蓋部(2)が煽られて、その結果コマセを取り出したり、釣り用バケツ内に魚を投入する作業の妨げとなることはない。
【0017】
次に、雨が降っている中で釣りをする場合の本実施例の使用方法について説明する。釣りをしている最中に雨が降り出してきたときは、取付具(7)を容器本体(1)に配設された固定具(6a)から取り外し、2つの金具(5a)をそれぞれ長辺の中間位置まで移動させて、蓋部(2)の半分だけがチャック(5)にて容器本体(1)に固定されている状態にする。
【0018】
そして、蓋部(2)の長辺の中間位置で折り曲げて、蝶着辺(2b)と自由端(2a)とを重ね合わせ、取付具(7)を蓋部(2)の蝶着辺(2b)の近傍部分に配設された固定具(6b)に結合させる(図3参照)。この状態では、蓋部(2)は全て開口せず開口部の半分のみが開口し、残りの半分が蓋部(2)によって閉じられている。
【0019】
この場合、容器本体(1)の半分は開口しているため、自由に餌を取り出したり、或いは容器本体(1)に魚を入れることが出来、且つ、残りの半分は蓋部(2)によって閉じられているため、雨が容器本体(1)内に入るのを減少させることが出来る。また、蓋部(2)の半分は容器本体(1)の上端に固定されているため、風が吹いたとしても、蓋部(2)が煽られることはない。
【0020】
しかし、雨の降る量が多いときは、容器本体(1)の半分が閉じられている場合であっても、容器本体(1)内に多くの雨水が入ることがあり効果が少なかった。その時は、金具(5a)をもう少し閉じて、取付具(7)を蓋部(2)の中央に位置する固定具(6c)に結合させると、容器本体(1)の開口部はさらに小さくなり、雨が多くても容器本体(1)内に入る雨水を抑えることが出来る(図4参照)。
尚、本実施例では、固定具(6)は蓋部(2)においては、取付具(7)に対向する位置と、蓋部(2)の中央の2箇所にしか配設されていないが、さらに開口した面の長辺の中間に配設されていれば、容器本体(1)が開口する大きさを細かく変えることが出来るため、雨の降る量に応じて微妙に調節することが出来る。
【0021】
【発明の効果】
本発明の釣用バケツは、蓋部の取付具を容器本体の固定具に結合させることにより、蓋部は容器本体に固定されるため、釣用バケツを開いた状態で釣りをしている最中に風が吹いても蓋が煽られず、釣用バケツからコマセを取り出したり、釣用バケツに魚を投入する妨げとなることはない。また、固定具を選択して蓋部の取付具を取り付け、蓋部の開ける大きさを調節することで、雨が降っているときでも、釣用バケツ内に入る雨の量を減少させることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の釣用バケツの蓋部が閉じた状態の斜視図
【図2】本発明の釣用バケツの蓋部が全開した状態の斜視図
【図3】本発明の釣用バケツの蓋部が半分開いた状態の斜視図
【図4】本発明の釣用バケツの蓋部が少し開いた状態の斜視図
【符号の説明】
(A)…釣用バケツ
(1)…容器本体
(2)…蓋部
(3)…取手
(6)(6a)(6b)(6c)…固定具
(7)…取付具

Claims (3)

  1. 上面が開口した略直方体或いは略立方体の容器本体と、
    容器本体の一対の対向する面に配設された取手と、
    取手が配設された面と異なる何れか一方の面の開口縁に蝶着された、柔軟性を有する蓋部と、
    容器本体の蓋部が蝶着された面に配設された固定具と、
    蓋部に配設され、前記固定具と結合する取付具とからなることを特徴とする釣用バケツ。
  2. 蓋部の蝶着部付近に固定具が配設されていることを特徴とする請求項1に記載の釣用バケツ。
  3. 蓋部の中央部に固定具が配設されている事を特徴とする請求項1又は2に記載の釣用バケツ。
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