JP3653365B2 - エンジン駆動熱ポンプ装置の室外機ユニット - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、エンジン駆動の空調装置等の熱ポンプ装置の室外機ユニットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、コンプレッサをエンジンで駆動するようにしたエンジン駆動熱ポンプ装置は空調装置等において一般に知られている。このエンジン駆動熱ポンプ装置は、空調装置に適用されるような場合に、1乃至複数の部屋に配設される室内機ユニットとこれに接続される室外機ユニットとで構成される。
【0003】
上記室外機ユニットは、収納ケースに、コンプレッサ及びエンジンを含む動力部を収納するとともに、この収納ケースの上方に、室外熱交換器とこれに対する送風ファンとを保持する補助ケースを設置し、これらのケースにエンジンの燃料系、吸・排気系、冷却系及び潤滑系と上記コンプレッサに連結される冷媒循環系の一部とを配設した構成となっている(例えば特開昭61−162861号公報参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
この種の熱ポンプ装置の室外機ユニットにおいては、通常、冷媒循環系の低圧側に設けられるアキュムレータが上記収納ケースの上方の補助ケース内に配置され、そのアキュムレータの表面で空気中の水分が凝縮、結露して、その凝縮水が収納ケース上に滴下し、また、雨水が収納ケースと補助ケースとの間に侵入することがあるので、これら凝縮水や浸入水を集めて特定箇所に排出する排水部分を設けることが要求される。
【0005】
従来、このような排水部分としては、上記凝縮水や浸入水を受けるドレンパンを上記収納ケースとは別体に板金等により形成し、このドレンパンを収納ケースの上面に取り付けていたが、このようにすると部品点数が増加し、製造時の工数が多くなり、コストアップを招くといった問題があった。
【0006】
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、凝縮水や浸入水等の排水を良好に行ない得るようにしつつ、部品点数及び製造時の工数を削減し、コストを低減することができるエンジン駆動熱ポンプ装置の室外機ユニットを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、冷媒循環系に冷媒を循環させるためのコンプレッサとこのコンプレッサを駆動するエンジンとを含む動力部を有し、この動力部を収納ケースに収納したエンジン駆動熱ポンプ装置の室外機ユニットにおいて、上記収納ケースの上面部に溝状の排水用凹部を一体に設け、上記上面部に付着する水が上記凹部に集まるように上記上面部を形成するとともに、上記排水用凹部を、後方側ほど溝底が低くなるように傾斜して背面部に達するように形成し、上記収納ケースの背面部に、上記排水用凹部から背面部に沿って流下する水の流通範囲を規制するように一対の突壁を上記排水用凹部に対応する間隔で設け、上記排水用凹部に流れ込んだ水が背面側から上記一対の突壁の間を通って外部に排出されるように構成したものである(請求項1)。
【0008】
この構成によると、収納ケースの上面部の上に落ちる水が上記排水用凹部に流れ込み、背面側から外部に流出し、排水性が良好となる。そして、確実に背面側の一定箇所に水が排出される。しかも、排水用凹部が収納ケースの上面部に一体に形成されていることにより、部品点数及び製造工数が削減される。
【0012】
また、上記収納ケースの上面部に排水用凹部の前端部を閉塞する縦壁を一体に連成し、この縦壁に、上記コンプレッサに接続されるフレキシブルチューブの取付部を設けておくと(請求項2)、フレキシブルチューブを介してエンジン振動が伝達される取付部の剛性が高められる。つまり、排水用凹部を一体に上面部に一体に形成する構造が、上記取付部で生じ易い振動騒音の低減にも有効に利用される。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0014】
図1〜図3は水冷エンジン駆動熱ポンプ装置の一例としての空調装置における室外機ユニットとその内部構造を示している。図1及び図2に示すように、室外機ユニットは、動力部収納ケース1とその上方に配置される補助ケース10とからなる枠組みを有しており、この枠組みに室外機ユニットの構成部品を組み込んだ構造となっている。
【0015】
動力部収納ケース1は、熱ポンプ装置のコンプレッサとこれを駆動するエンジンとを含む動力部を収納、保持するものであり、概略直方体の箱状とされ、当実施形態においては、このケース1の主要部をなすフレーム2が、少なくとも上下両面、一側面及び背面の4面の壁を一体に成形した鋳造品により構成されている。
【0016】
具体的に説明すると、上記フレーム2は、前面側の略全体に開口部を有するとともに一方の側面(正面から見て右側の側面)に部分的に開口部を有し、上面部2a、底面部2b、背面部2c及び左側面部2dの各壁と、前面と右側面との間のコーナー部に設けられた支柱2eとがアルミ合金ダイカストで一体成形され、上記各壁で囲われた内部が、動力部を収納するエンジンルーム3となっている。上記底面部2bはフレーム2の左側面部2dより外側に張出しており、この張出部分2gの上方に冷媒循環系の配管等を装備するための小室が形成されるようになっている。
【0017】
上記フレーム2には、後に詳述するように上面部2aに排水用凹部等が設けられるとともに、背面部2cに換気用の空気流通経路構成部分等が設けられ、また、底面部2bに左右一対の脚体4、リブ5、防音壁6(図4参照)等が設けられ、さらに左側面部に正面パネル取付け用ブラケット7及びパックドバルブ取付け用のブラケット8等が設けられている。
【0018】
上記フレーム2に対し、その前面側の開口部を覆う正面パネル、右側面の開口部を覆う右側面パネル、左側面部2dの外方において上記張出部分2gの上方の小室を囲う側面カバー、背面側下部を覆う背面下部カバー9(図9〜図11参照)等がボルト等によって着脱可能に取付けられることにより、動力部収納ケース1が構成されるようになっている。
【0019】
一方、上記補助ケース10は、略中央にファン配置用の空洞部12を備えた合成樹脂の本体部分11を有しており、この本体部分11に対して正面カバー、天井カバー、右側面カバー、ファンガード等がボルト等で着脱可能に取付けられるようになっている。
【0020】
上記補助ケース本体部分11の背面側には、室外熱交換器15とラジエータ56が取付けられるようになっている。そして、上記フレーム2上に補助ケース本体部分11及び室外熱交換器15が設置、固定されるとともにこれらに対してパネル、カバー等が組付けられることにより、室外機ユニットの枠組みが構成されるようになっている。なお、図1及び図2では、便宜上、両ケース1,10のカバーやパネルを取外した状態で内部を示している。
【0021】
上記動力部収納ケース1のフレーム2により形成されたエンジンルーム3内には、熱ポンプ装置のコンプレッサ21と、これを駆動するエンジン22とを含む動力部が収納されている。上記エンジン22は水冷ガスエンジンであり、このエンジン22のクランク軸22aとコンプレッサ21の回転軸とが駆動ベルト23を介して接続されるとともに、コンプレッサ21のハウジングがエンジン22のクランクケースに連結された状態で、これらエンジン22及びコンプレッサ21が、マウント24及びマウントブラケット25を介してフレーム2の底面部2b上に設置されている。
【0022】
また、上記補助ケース10には、その空洞部12内に送風ファン30が配置されている。そして、エンジンの吸気系、燃料系、排気系、潤滑系及び冷却系と上記コンプレッサ21に連結される冷媒循環系の一部とが上記両ケース1,10にわたって配設されている。
【0023】
エンジンの吸気系は、エアクリーナ31と、このエアクリーナ31に外気を導入する吸気導入管32と、エアクリーナ31を通った空気をエンジンに導く吸気管33とを備えている。上記エアクリーナ31及び吸気導入管32は上記補助ケース10内に配置されている。また、吸気管33は、エアクリーナ31から下方に導出され、上記フレーム2の上面部2aに設けられた窓穴84(図5参照)を通ってエンジンルーム3内に延び、エンジン22のヘッド部22b上側に設置されたミキサー34に接続されている。そして、このミキサー34で空気と燃料が混合されて、その混合気がエンジン22に供給されるようになっている。なお、エアクリーナ31の下方にはブローバイガス通路に接続されるオイルセパレータ35が配置されている。
【0024】
エンジンの燃料系は、上記ミキサー34に接続された燃料供給管36を備え、この燃料供給管36の上流側はフレーム2の左側面部2dを通り抜けてその外側方に延び、外部の燃料ガス供給源(図示せず)に接続されるようになっており、この燃料供給管36に電磁弁37,38及びゼロガバナ39が介設されている。
【0025】
エンジンの排気系は、エンジン22の横に接続される排ガス熱交換器42から導出された排気管41を備え、この排気管41は上方へ延び、フレーム2の上面部に設けられた穴86(図5参照)を通って補助ケース10内に達し、エアクリーナ31の上方に配置された排気サイレンサ43に接続されている。なお、44は排ガス熱交換器42や排気サイレンサ43等からのドレン水を濾過するドレンフィルタであってエンジンルーム3内の側部下端に配置されている。
【0026】
エンジンの潤滑系はオイルタンク45を備えている。このオイルタンク45は、エンジン22の側方で、かつ、水平に配置されるシリンダブロック22c及びヘッド部22bの下方に配置され、オイル流通管46を介してエンジン22のオイルパンに接続されている。
【0027】
また、水冷エンジンの冷却系は、水ポンプ51から吐出される冷却水をエンジン22に導く冷却水管50aを備え、この冷却水管50aが排ガス熱交換器42から水ポンプ52を経てエンジン22のウォータジャケット53の冷却水入口に接続されるとともに、ウォータジャケット53の冷却水出口からサーモスタット54を介して導出された冷却水管50bがリニア三方弁55に接続されている。さらに、上記リニア三方弁55から2本の冷却水管50c,50dが導出され、各冷却水管50c,50dがラジエータ56及び二重管熱交換器57にそれぞれ接続されるとともに、ラジエータ56及び二重管熱交換器57からそれぞれ導出された冷却水管50e,50fが合流して冷却水ポンプ51に接続されている。また、冷却水管50fには、リカバリタンク58及び加圧キャップ59が接続されている。
【0028】
上記ラジエータ56は室外熱交換器17の前面側に装備され、上記送風ファン30の後方に配置されている。また、上記二重管熱交換器57、リカバリタンク58及び加圧キャップ59は補助ケース10の上部に配設されている。
【0029】
一方、上記コンプレッサ21に連結される冷媒循環系は、コンプレッサ21の吐出口にフレキシブルチューブ61aを介して上流端側が接続された吐出側冷媒管60aと、コンプレッサ21の吸入口にフレキシブルチューブ61bを介して下流端側が接続された吸入側冷媒管60bとを有し、吐出側冷媒管60aの下流端及び吸入側冷媒管60bの上流端が四方弁62に接続されている。また吐出側冷媒管60aにはオイルセパレータ63が介設され、吸入側冷媒管60bにはアキュムレータ64が介設されている。上記オイルセパレータ63及びアキュムレータ64は補助ケース10の左側方部に配置されている。
【0030】
上記四方弁62から冷媒管60c,60eが導出されている。冷媒管60cは下方に延びて上記フレーム2の左側面部2dの外側の小室に達し、この小室内で、パックドバルブ65及びストレーナ66を経てその先で複数に分岐しており、各分岐管60dの先端にはフランジ67が設けられている。
【0031】
また、冷媒管60eは、二重管熱交換器57を経て室外熱交換器17に達し、さらに室外熱交換器17から導出された冷媒管60fが上記フレーム2の左側面部2dの外側の小室に達し、この小室内で、フィルタドライヤ68、サイトグラス69、パックドバルブ70を経て分岐部71に達しており、分岐部71から導出された分岐管60gには電子膨張弁72及びストレーナ73が介設され、各分岐管60gの先端にはフランジ74が設けられている。
【0032】
そして、図外の複数の室内熱交換器との接続用の配管が、上記各分岐管60d及び60gの各先端のフランジ67,74に着脱可能に接続されるようになっている。
【0033】
このような室外機ユニットにおける排水部分等の構造の詳細を、図4〜図8を参照しつつ説明する。
【0034】
上記動力部収納ケース1のフレーム2の上面部2aは、その左側部分が右側部分よりも低く形成され、かつ、その左側端部の近傍に排水用凹部81が設けられている。この排水用凹部81は、上面部2aの前後方向の略中間の位置から背面側にまでわたり、溝状に形成されている。そして、上記排水用凹部81がフレーム2の上面部2aにおいて最も低位置となるように上面部2aが形成され、かつ、フレーム鋳造時の抜き勾配により排水用凹部81の溝底が背面側に向かって後下がりに傾斜するように形成されている。
【0035】
この排水用凹部81の位置は、補助ケース10の左側方部に配置されているアキュムレータ64の直下方となるように設定されている。また、前記の加圧キャップ59が設けられている冷却水注入口も上記排水用凹部81及びアキュムレータ64に近い位置で補助ケース10の上方部に配置されている。
【0036】
上記排水用凹部81の前端側は上記上面部2aに連成された縦壁81aで閉鎖されている。つまり、上記縦壁81aと断面略U字形の凹部構成壁81bとが鋳造によって上記上面部2aに一体に形成されている。上記縦壁81aには、2つのチューブ挿通部を有する取付部82が設けられ、この取付部82に冷媒循環系の2本のフレキシブルチューブ61a,61bが取り付けられるようになっている。
【0037】
フレーム2の上面部2aの右側部分には、吸気管33等を通す窓穴84と排気管41を通す比較的小さい穴86が設けられている。窓穴84の周辺には上方に突出した縁枠からなる防水壁85が設けられており、フレーム2と補助ケース10との隙間に雨水が侵入した場合でも上記防水壁85で堰き止めて、窓穴84からエンジンルーム3内に流れ込むことがないようにされている。
【0038】
また、フレーム2の背面部2cには、換気のため空気流通経路構成部分として、第1のサイレンサ室91を介して外気をエンジンルーム3に導入する外気取り入れ部と、エンジンルーム換気後の空気を第2のサイレンサ室92を介して補助ケース側に送り出す換気送出部とが配設されている。
【0039】
すなわち、上記フレーム2の背面部2cはその下部が上部より外方に突出するように所定高さ位置に段部90を有し、この段部90上に室外熱交換器15が支持され、段部90より下方の背面側に背面下部カバー9が取り付けられるようになっており、図8(背面下部カバーを取外した状態の背面図)及び図9に示すように、背後から見て右側の下部(正面から見て左側の下部)には上記背面部2aをエンジンルーム内方側へ凹入させてなる第1のサイレンサ室91が設けられ、このサイレンサ室91にウレタン等からなるサイレンサ構成部材93が収容保持されるとともに、その出口に換気導入パイプ94が接続され、この換気導入パイプ94がエンジンルーム3内に開口している。そして、背面下部カバー9に設けられたルーバー95から導入される空気が第1のサイレンサ室91及び換気導入パイプ94を経てエンジンルーム3内に導入されるようになっている(図9中の破線矢印)。
【0040】
また、背後から見て左側(正面から見て右側)の側辺近傍の上方部において、フレーム2の背面部2cの壁に、横長の窓穴からなる換気流出孔96が設けられるとともに、その背後において背面下部カバー9に第2のサイレンサ室92が形成され、かつ、その側方においてフレーム2の背面部に凹部97が設けられ、このサイレンサ室92及び凹部97にサイレンサ構成部材98とこれに連通する箱状の空気流通路構成部材99が収容保持されている。さらに上記背面部2cには、上記空気流通路構成部材99の出口部分に連通する窓穴100が設けられるとともに、その上方に、背面部2cと室外熱交換器15との間の空隙101に開口するスリット状の横長穴102が形成され、背面部2cのエンジンルーム3側には、上記窓穴100と横長穴102とを連通する空間103が内壁板104でエンジンルーム3に対して仕切られた状態に形成されている(図9〜図11参照)。そして、エンジンルーム換気後の空気が、上記換気流出孔96、サイレンサ室92内のサイレンサ構成部材98、凹部97内の空気流通路構成部材99、窓穴100、空間103及び横長穴102を経て上記空隙101に達し、さらに、補助ケース10に具備されたファン30に吸引されて補助ケース10側に流れるようになっている(図9,図10中の破線矢印)。
【0041】
上記横長穴102の上辺部は、水の侵入を防止するための庇状突出部105が連設されている。また、上記排水用凹部81に対応する箇所の背面部2cには、排水用凹部81から背面部2cに沿って流下する水の流通範囲を規制するように一対の突壁106が上記排水用凹部81に対応する間隔で配設されている。
【0042】
以上のような当実施形態の構造によると、コンプレッサ21及びエンジン22を含む動力部が動力部収納ケース1に収納されるとともに、エンジンの燃料系、吸・排気系、冷却系、潤滑系等の構成部材や配管、及びコンプレッサ21に接続される冷媒潤滑系の構成部材や配管、並びに電気配線が、上記動力部収納ケース1とその上方に設置された補助ケース10とに合理的に配設され、室外機ユニット全体がコンパクトに構成される。
【0043】
そして、上記動力部収納ケース1の主要部をなすフレーム2は、上面部2a、底面部2b、背面部2c及び左側面部2dの4面の壁及び前面右側コーナーの支柱2eがアルミ合金ダイカストで一体成形されているため、例えば、フレームを構成する各面の壁板及び支柱を板金により個別に形成するようなものと比べると製造工程が大幅に簡略化される。また、上記4面及び支柱2eが一体の鋳造品とされることにより、フレーム2の剛性が高められているので、このフレーム2に、動力部やフレーム2上の補助ケース10及び各種の室外機ユニット構成部材、配管が支持されることにより、室外機ユニット全体の強度が高められる。
【0044】
ところで、空調装置の運転中には冷媒循環系の低圧側に設けられているアキュムレータ64の表面で空気中の水分が凝縮、結露して、その凝縮水が上記フレーム2の上面部2a上に滴下することがあり、また、雨水が上記フレーム2の上面部2aと補助ケース10との間に侵入したり、注入口への冷却水注入時に水がこぼれてフレーム2の上面部2a上に滴下したりすることがあるが、これらの水は上記排水用凹部81に流れ込む。そして、排水用凹部81の底面が後下がりに傾斜しているので、排水用凹部81に流入した水が背面側へ流れ、背面部2cに沿って流下する。
【0045】
この背面部2cに沿って流下する水は、一対の突壁106の間を通り、庇状突出部105を経て段部90上に落ち、段部90と室外熱交換器15の下端都の間の隙間から外部に流出する。
【0046】
こうして、上記凝縮水や侵入水等が背面側の特定部分で外部に排出され、排水性が向上される。
【0047】
しかも、上記排水用凹部81がフレーム2の上面部2aに一体に形成されているので、従来のように別体のドレンパンが取り付けられる構造のものと比べ、部品点数及び製造の工数が削減される。
【0048】
また、上記排水用凹部81が形成された部分はフレーム2の上面部2aに縦壁81a及び凹部構成壁81bが連設されて袋構造となることで剛性が高められ、この部分にフレキシブルチューブ61a,61bの取付部82が設けられているため、振動騒音が低減される。つまり、フレキシブルチューブ61a,61bは取付面にエンジン振動を伝えるので本来的にフレキシブルチューブ取付部が振動騒音の発生源となり易いが、上記のようにこの部分の剛性が高められることにより、有効に振動騒音が低減されることとなる。
【0049】
【発明の効果】
本発明は、エンジン駆動熱ポンプ装置の室外機ユニットにおいて、動力部収納ケースの上面部に溝状の排水用凹部を一体に設け、上記上面部に付着する水が上記凹部に集まるようにするとともに、上記排水用凹部に流れ込んだ水が背面側から外部に排出されるように構成しているため、良好に排水が行われ、しかも、ドレンパンが別体に形成されたものと比べて部品点数及び製造工数を削減し、コストを低減することができる。また、上記収納ケースの背面部に、上記排水用凹部から背面部に沿って流下する水の流通範囲を規制するように一対の突壁を上記排水用凹部に対応する間隔で設けているため、確実に背面側の一定箇所に水を排出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施による空調装置の室外機ユニットの正面図である。
【図2】上記室外機ユニットの側面図である。
【図3】上記室外機ユニットの内部構成を示す説明図である。
【図4】動力部収納ケースのフレームの正面図である。
【図5】上記フレームの平面図である。
【図6】排水用凹部を形成した部分の拡大断面図である。
【図7】図6のA−A線部分の断面図である。
【図8】背面下部カバーを取外した状態での動力部収納ケースの背面図である。
【図9】背面下部カバーを取付けた状態での図8のB−B線部分の断面図である。
【図10】同状態での図4のC−C線部分の断面図である。
【図11】同状態での図4のD−D線部分の断面図である。
【符号の説明】
1 動力部収納ケース
2 フレーム
2a 上面部
2c 背面部
10 補助ケース
15 室外熱交換器
21 コンプレッサ
22 エンジン
61a,61b フレキシブルチューブ
64 アキュムレータ
81 排水用凹部
82 取付部
106 突壁
Claims (2)
- 冷媒循環系に冷媒を循環させるためのコンプレッサとこのコンプレッサを駆動するエンジンとを含む動力部を有し、この動力部を収納ケースに収納したエンジン駆動熱ポンプ装置の室外機ユニットにおいて、上記収納ケースの上面部に溝状の排水用凹部を一体に設け、上記上面部に付着する水が上記凹部に集まるように上記上面部を形成するとともに、上記排水用凹部を、後方側ほど溝底が低くなるように傾斜して背面部に達するように形成し、上記収納ケースの背面部に、上記排水用凹部から背面部に沿って流下する水の流通範囲を規制するように一対の突壁を上記排水用凹部に対応する間隔で設け、上記排水用凹部に流れ込んだ水が背面側から上記一対の突壁の間を通って外部に排出されるように構成したことを特徴とするエンジン駆動熱ポンプ装置の室外機ユニット。
- 上記収納ケースの上面部に排水用凹部の前端部を閉塞する縦壁を一体に連成し、この縦壁に、上記コンプレッサに接続されるフレキシブルチューブの取付部を設けたことを特徴とする請求項1記載のエンジン駆動熱ポンプ装置の室外機ユニット。
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