JP3653102B2 - 末端3′−3′および/または5′−5′連鎖を有するオリゴリボヌクレオチドおよびリボザイム類縁体 - Google Patents
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Description
本発明は、末端3′−3′および/または5′−5′ヌクレオチド間連鎖を有するオリゴリボヌクレオチド類縁体に関する。この修飾は、リボザイムを含めてこの方法で変化させた分子を、触媒活性を有する場合はそれを包含するそれらの性質に悪影響を与えることなく安定化する。
【0002】
配列がメッセンジャーRNAの暗号配列もしくはセンス配列またはDNAの暗号遺伝子配列に相補性の核酸フラグメントは、アンチセンスオリゴヌクレオチドと呼ばれる。この種のオリゴヌクレオチドは、細胞培養系においてインビトロでまたインビボで、通常医学的治療の観点から、遺伝子発現の阻害に次第に多く使用されている〔1.E. Uhlmann, A. Peyman, Chem. Rev. 90(1990)543-584; 2.J.Goodchild, Bioconjugate Chem. 1(1990)165-187; 3. L. Whitesell, A. Rosolen, L. Neckers, Antisense Research and Development 1(1991)343〕。
【0003】
アンチセンス本体(antisense principle)のバリエーションには、
I.三重ヘリックス形成オリゴヌクレオチド:DNA二重鎖に結合して三重ヘリックスの形成が可能で、転写の阻害によって遺伝子の発現を修飾する核酸フラグメント〔J. Chubb & M. Hogan, TIBTECH 10(1992)132-136〕、
II.リボザイム:リボザイムの標的RNAによる特異的結合後、標的RNAたとえばmRNAの切断からなる酵素活性をもつリボ核酸フラグメント、
がある。
【0004】
生物学的系におけるアンチセンスオリゴヌクレオチド、三重ヘリックス形成オリゴヌクレオチドおよびリボザイムの使用を可能にするためには、しかしながら、以下の条件が満たされる必要がある〔E. Uhlmann, A. Peyman, Chem. Rev. 90(1990)543-584〕。すなわち、
1.一方では、それらは水に容易に溶解しなければならないが、他方では、親油性の細胞膜を容易に通過しなければならない。
2.それらは、細胞内での分解に十分安定、すなわちヌクレアーゼに安定でなければならない。
3.それらは、生理学的温度で細胞内核酸と安定なハイブリッドを形成せねばならない。
4.ハイブリダイゼーションは選択的でなければならない。ミスペアを生じるオリゴヌクレオチドに対する解離温度の差は後者を特異的に洗い落とすが可能なように十分大きくなければならない。
5.リボザイムの場合には、触媒活性が保持されていなければならない。
【0005】
非修飾オリゴヌクレオチドおよび、とくに非修飾オリゴリボヌクレオチドは、広範な核酸分解的変性を受けやすい.これが、初期段階で、オリゴヌクレオチドが上述の要求によりよく合致するように、とくにヌクレアーゼ変性に対してよりよく保護されるように、その構造修飾の検討が行われた理由である。この目的で、多数のオリゴヌクレオチド類縁体が、時には莫大な合成のための努力を費やして、製造されてきたのである〔1.E. Uhlmann, A. Peyman, Chem. Rev. 90(1990)543-584;2.J. Goodchild, Bioconjugate Chem. 1(1990)165-187〕。
【0006】
最近、3′−3′−および/または5′−5′−末端連結オリゴデオキシヌクレオチドならびにそれらの類縁体で、核酸分解的変性に対する安定性が明瞭に増大することが明らかにされた〔1. H. Seelinger, A. Froehlich, M. Montenarh: Nucleosides+Nucleotides 10(1991) 469-477; Z.H. Roesch, H. Seelinger: EP 0464638A2〕。今回、驚くべきことに、合成が極めて容易な同種類の末端連鎖により、
a)ヌクレアーゼに対してもっとはるかに不安定なオリゴリボヌクレオチドを安定化することもできること、
b)リボザイム(特定の配列の要求があるオリゴリボヌクレオチド)の触媒活性を損うことなく、ヌクレアーゼに対して安定化することができること、
c)化学修飾によってヌクレアーゼから保護されたオリゴリボヌクレオチドおよびリボザイムをさらに安定化することができること
が見出されたのである。
【0007】
すなわち、本発明は、式I
【化4】
〔式中、R1は水素または式II
【化5】
の基であり、
R2は水素または式III
【化6】
の基であるが、基R1またはR2の少なくとも一方は式IIまたはIIIであり、
Bは塩基で、たとえばアデニン、チミン、シトシン、グアニンのような天然塩基もしくはたとえばプリン、2,6−ジアミノプリン、7−デアザアデニン、7−デアザグアニン、N4,N4−エタノシトシンのような非天然塩基またはそれらのプロドラッグ型であり、
R3は互いに独立にOH、水素、O(C1〜C18)アルキル、O(C2〜C18)アルケニル、F、NH2またはそのプロドラッグ型およびN3であるが、R3基の少なくとも1つはHではなく、R3は好ましくはOH、水素、O(C1〜C6)アルキル、O(C2〜C6)アルケニル、F、NH2であり、
WおよびW′は互いに独立に酸素または硫黄であり、
ZおよびZ′は互いに独立にO-;S-;C1〜C18−アルコキシ、好ましくはC1〜C8−アルコキシ、とくに好ましくはC1〜C3−アルコキシ、とくにメトキシ;C1〜C18−アルキル、好ましくはC1〜C8−アルキル、とくに好ましくはC1〜C3−アルキル、とくにメチル;NHR4(R4は好ましくはC1〜C18−アルキル、とくに好ましくはC1〜C8−アルキル、とくにC1〜C4−アルキルまたはC1〜C4−アルコキシ-C1〜C6−アルキル、好ましくはメトキシエチル);NR4R5(式中、R4は上に定義した通りであり、R5は好ましくはC1〜C18−アルキル、とくに好ましくはC1〜C8−アルキル、とくにC1〜C4−アルキルであるか、または式中、R4およびR5はそれらが結合した窒素原子とともにさらにO、SおよびNからなる群の他のヘテロ原子を含有してもよい5〜6員の異項環たとえばモルホリノである)であり、
XはOH、H、F、Cl、Br、NH2、N3、O−C(O)−(C1〜C18)アルキル、O−C(O)−(C2〜C18)アルケニル、O−C(O)−(C2〜C18)アルキニル、O−C(O)−(C6〜C18)アリール、O−(C1〜C18)アルキル、O−(C2〜C18)アルケニル、O−(C2〜C18)アルキニル、O(C6〜C18)アリール、P(O)YY′(式中、YおよびY′はZおよびZ′について上に定義した通りである)であり、式IIにおいてはR3とXは両者で環状リン酸ジエステルを形成することができ、Xは好ましくはOH、H、F、とくに好ましくはOHであり、
nは5〜60、好ましくは10〜40、とくに好ましくは15〜25の整数である〕で示されるオリゴリボヌクレオチドおよびその生理的に耐容性ある塩に関する。
【0008】
アリールは、この場合、たとえばフェニル、またはC1〜C6−アルキル、C1〜C6−アルコキシおよび/もしくはハロゲンで置換(1〜3個)されたフェニルを意味するものと理解すべきである。
【0009】
式Iのオリゴリボヌクレオチドが好ましい.さらに、式IにおいてR2は式IIIの基でR1は水素であるか、R1およびR2はそれぞれ式IIおよびIIIの基であるか、またはR2は水素でR1は式IIの基であり、後者の場合WまたはZのいずれかは酸素ではないオリゴリボヌクレオチドが好ましい。
【0010】
さらにまた、式IにおいてWが酸素であるか、またはZおよびWがいずれも酸素であるオリゴリボヌクレオチドをとくに挙げることができる。
さらにまた、式Iにおいてその塩基配列B1、B2、・・・Bnがリボザイムの配列要求に一致するオリゴリボヌクレオチドをとくに挙げることができる。
【0011】
これに関連して、とくに、ハンマーヘッドリボザイム〔たとえば、Uhlenbeck, Nature 328(1987)596; Haseloff, Gerlach, Nature 334(1988)585〕、ヘアピンリボザイム〔たとえば、Hampelら、Nucl. Acids Res. 18(1990)299〕、ヒト肝炎α−ウイルスリボザイム〔たとえば Branch, Robertson, Proc. Natl. Acad. Sci. USA 88(1991)10163〕、ならびにRNアーゼPに対する末端ガイド配列〔たとえば、Foster, Altman,Science 249(1990)783〕がとくに強調される。
【0012】
とくに極めて好ましい式Iのオリゴリボヌクレオチドは、R2は式IIIの基でR1は水素のオリゴリボヌクレオチドである。
さらにまた、式Iのオリゴリボヌクレオチドにおいて、さらに細胞内取り込みに好都合な基、インビトロおよびインビボでレポーター基として作動する基、および/または、生物学的DNAもしくはRNAへのオリゴヌクレオチドのハイブリダイゼーションに対して、これらのDNAもしくはRNA分子と結合もしくはそれを切断する相互作用を示す基によって置換されているオリゴリボヌクレオチドを挙げることができる。
【0013】
細胞内取り込みに好都合な基の例としては、アルキル基たとえば炭素原子18個までのアルキル基、もしくはコレステリル、もしくはチオコレステリルのような親油性の基〔E. Uhlmann, A. Peyman, Chem. Rev. 90(1990)543−584;J. Goodchild, Bio-conjugate Chem. 1(1990)165-187; B. Oberhauser, E. Wagner, Nucl. Acids Res. 20(1992)533; C. MacKellarら、Nucl. Acids Res. 20(1992)3411〕または、たとえば胆汁酸もしくは適当な受容体に対するペプチド(たとえば受容体を介するエンドサイトーシス)のような天然の担体システムを利用する接合体がある。
【0014】
レポーター基の例には、蛍光基(たとえば、アクリジニル、ダンシル、フルオレセイニル)または化学発光基たとえばアクリジニウムエステル基がある。
核酸への結合および/または核酸の切断を行うオリゴヌクレオチド接合体の例は、以下の文献、E. Uhlmann, A. Peyman, Chem. Rev. 90(1990)543-584; J. Goodchild, Bioconjugate Chem. 1(1990)165-187; Helen, Toulme, Biochim. Biophys. Acta 1049(1990)99に見出される。
【0015】
接合体のパートナーは、とくに、アクリジン、プソラレン、クロロエチルアミノアリール、フェナンスリジン、アジドフェナシル、アジドプロフラビン、フェナジン、フェナンスロリン/Cu、ポルフィリン/Fe、ベンゾ〔e〕ピリドインドール、EDTA/Feである〔Mergnyら、Science 256(1992)1681〕。
【0016】
本発明によるオリゴリボヌクレオチドの特徴的な構造修飾は、鎖の両末端における変化、すなわち生物学的な3′−5′連鎖に変わる3′−3′または5′−5′連鎖のオリゴヌクレオチド内連鎖からなる。驚くべきことに、このわずかな構造修飾で、他の性質たとえば酵素活性に悪影響を与えることなく、ヌクレアーゼの変性に対してこの種の化合物が十分安定化されることが見出されたのである。
【0017】
以下に述べるように、このわずかな構造修飾のみでは、生物学的オリゴリボヌクレオチドの場合とほぼ同じハイブリダイゼーション挙動を生じる.これはまた、これらの化合物の、遺伝子発現のインヒビターとしての一般的適用性も生じることになる。
【0018】
式Iの化合物は、生物学的オリゴヌクレオチドの合成と同じ方法で、溶液中で、または好ましくは固相法で、必要に応じて自動シンセサイザーを使用して、製造される。したがって、本発明はさらに、式Iのオリゴリボヌクレオチドを製造するにあたり、(a)3′−または5′−末端リン(III)もしくはリン(V)基をもつヌクレオチド単位またはその活性化誘導体を、3′−または5′−末端遊離ヒドロキシル基を有する他のヌクレオチド単位と反応させるか、または(b)同じ方法でオリゴヌクレオチドをフラグメントで組立て、(a)または(b)によって得られたオリゴヌクレオチド中の他の官能性を保護するために一次的に導入した1または2以上の保護基を必要に応じて除去し、この方法で得られた式Iのオリゴヌクレオチドを必要に応じてそれらの生理的に耐容性ある塩に変換することからなる方法に関する。
【0019】
末端が反転した3′−3′連鎖を有するオリゴリボヌクレオチドの製造のための固相合成に使用される出発成分は、最初のヌクレオシドモノマーが5′−OH基を介して結合する支持体樹脂である。この成分は文献で既知の方法〔T. Atkinson, M. Smith, "Oligonucleotide Synthesis, M.J. Gait編、35-49(1984)〕によって製造された支持体樹脂、好ましくは、アミノ基で官能化されたシリカゲルまたは制御多孔ガラスを用いて製造される。それを、ヌクレオシド塩基および3′−OHが保護され、予め5′−p−ニトロフェニルスクシネートに変換されたヌクレオシド誘導体と反応させる。塩基保護基としては、好ましくは、アシル基、たとえばベンゾイル、イソブチリル、またはフェノキシアセチルが使用される。3′位はジメトキシトリチル保護基によって保護するのが好ましく、この基はM.D. Matteucci, M.H. Caruthers, Tetrahedron Letters 21(1980), 3243-3246頁の記載に従って導入できる。
【0020】
さらに連鎖の末端から2番目までのオリゴリボヌクレオチド鎖の組立ては、文献で既知の方法〔Beaucage,Iyer,Tetrahedron 48(1992)2223〕により、好ましくは5′−OH基がジメトキシトリチル基で保護されたヌクレオシド3′−リン酸エステルアミドまたはヌクレオシド3′−H−ホスホネートを用いて行われる。2′−ヒドロキシル基はtert−ブチルジメチルシリル基によって保護するのが好ましい〔M. Lyttleら、J. Org. Chem. 56(1991)4603; Scaringeら、Nucl. Acids Res. 18(1990)5433〕。2′−アミノ基(R3=NH2の化合物の合成)は、トリフルオロアセチル基を用いて保護するのが好ましい〔Benselerら、Nucleosides & Nucleotides 11(1992)1333〕。用いられる最後の鎖のメンバーは再び3′−OH基が、好ましくはジメトキシトリチルを用いて保護されたヌクレオシド5′−リン酸エステルアミドまたはヌクレオシド3′−H−ホスホネートである。末端が反転してヌクレオチド間連鎖を有するこの種のオリゴリボヌクレオチド鎖の製造を以下に図解的に示す(末端に3′−3′および5′−5′連鎖を有するオリゴヌクレオチドの製造のためのリン酸アミダイトサイクル)。3′−3′または5′−5′連鎖を有するオリゴリボヌクレオチドは同様にして製造される。
【0021】
【化7】
【0022】
2′−修飾リボヌクレオチド単位の導入にも同様に文献既知の方法を使用した。たとえば、2′−O−アルキル 2′−デオキシリボヌクレオチド〔Iribarrenら、 Proc. Natl. Acad. Sci. USA 87(1990)7747; Sproat, Lamond,"Oligonucleotides and Ana-logues, F. Eckstein編、IRL Press刊、Oxford 1991〕、2′−F−および2′−NH2−2′−デオキシリボヌクレオチド〔Benselerら、Nucleosides & Nucleotides 11(1992)1333; Piekenら、Science 235(1991)314; Biochemistry 30(1991)9735〕である。
【0023】
オリゴリボヌクレオチドは、以下の例4に記載したように、構造および配列分析のために、末端標識が行われる。これは、放射性標識、好ましくは5′−γ32P−ATP/ポリヌクレオチドキナーゼを用いて行われる。この放射性標識は、遊離の5′−OH基、すなわち生物学的3′−5′連鎖のみをもつオリゴヌクレオチドからヌクレオチド鎖の逆の末端に行われる。
【0024】
3′−3′反転をもつ配列は両端に5′−OH基を有し、したがって場合によっては、両端がリン酸化される。
式Iのオリゴヌクレオチドは、核酸の生物学的機能の調節または抑制、ウイルスゲノム機能の発現の選択的抑制およびウイルス感染症の予防および治療、癌遺伝子機能の抑制および癌の治療のため、一本鎖または二本鎖核酸への付加またはそれらの切断に基づく化学的ハイブリダイゼーションに使用される。
【0025】
本発明によって組立てられ、血清中に溶解された式Iのオリゴリボヌクレオチドの挙動は、そのインビボにおける安定性の尺度とみなすことができる。この一般的な試験は例4に記述する。本発明によるオリゴリボヌクレオチドは3′−5′オリゴリボヌクレオチドよりもはるかに分解が遅い。
例5には、ハンマーヘッドリボザイムの配列要求に合致する本発明のオリゴリボヌクレオチドが、非修飾リボザイムとそれらの酵素活性において相違しないことを示す。
【0026】
例1:2′−フルオロ−2−デオキシヌクレオシド単位の合成(添付反応式1)
5′−O−(ジメトキシトリチル)−2′−フルオロ−2′−デオキシウリジン
0.5g(約2mmol)の2′−フルオロ−2′−デオキシウリジンを、50mlのシュレンクフラスコ中、10mlの無水ピリジンと2回共蒸発させる。乾燥ヌクレオシドを25mlの無水ピリジンに取り、室温で、0.66g(約2.2mmol)のジメトキシトリチルクロリドおよび10mgの4−ジメチルアミノピリジンを加える。3時間後に、混合物に1mlのメタノールを加え、これをついで真空中で蒸発乾固した。残った油状物を50mlのメチレンクロリド(酸化アルミニウム上で脱酸)に取り、50mlの水で3回抽出する.有機相を硫酸ナトリウム上で乾燥する。メチレンクロリドを蒸発させると、粗生成物が固体泡状物として残った、もっと高度にトリチル化された成分およびトリタノールを除去するため、粗生成物を、40〜50℃において、無水ベンゼン30mlで浸出した。
0.75g(理論量の67%に相当)の白色固体が得られる。
【0027】
4−N−アセチル−2′−フルオロ−2′−デオキシシチジン
1g(約4mmol)の2′−フルオロ−2′−デオキシシチジン塩酸塩を、100mlのシュレンクフラスコ中、各回20mlの無水ピリジンと2回および10mlの無水アセトニトリルと2回共蒸発させる。乾燥したヌクレオシド原料を40mlの無水DMFに懸濁し、0.6ml(約4.4mmol)の無水酢酸を加える。1日の過程にわたって混合物中に0.5ml(4.4mmol)の無水トリエチルアミンを滴加する。ついで溶媒を油圧ポンプの真空下に蒸発させる。粗生成物を50mlのジエチルエーテルで洗浄し、ついで乾燥する。精製はカラムクロマトグラフィーによった(シリカゲル60H、カラム4×10cm、移動相0.1%ピリジン含有メチレンクロリド、勾配メタノール)。生成物は8%メタノールにおいて溶出する。
溶媒を蒸発させると、0.83g(理論収量の71%)の生成物が残る。
【0028】
5′−O−(ジメトキシトリチル)−4−N−アセチル−2′−フルオロ−2′−デオキシシチジン
4mmolの4−N−アセチル−2′−フルオロ−2′−デオキシシチジンを、100mlのシュレンクフラスコ中、25mlの無水ピリジンに取り、室温で、1.3g(約4.4mmol)のジメトキシトリチルクロリドおよび20mgの4−ジメチルアミノピリジンを加える。3時間後に、混合物に1mlのメタノールを加え、これをついで真空中で蒸発乾固した。残った油状物を50mlのメチレンクロリド(酸化アルミニウム上で脱酸)に取り、50mlの水で3回抽出する。有機相を硫酸ナトリウム上で乾燥する.メチレンクロリドを蒸発させると,粗生成物が固体泡状物として残った。粗生成物をシリカゲル60H上(カラム2×20cm、移動相0.1%ピリジン含有メチレンクロリド、勾配メタノール)クロマトグラフィーによって精製する。生成物はメチレンクロリド中3%メタノールで溶出した。溶媒を蒸発させると、1.39g(理論量の59%)の白色泡状固体が残る。
【0029】
2′−フルオロ−2′−デオキシヌクレオシドのリン酸エステルアミド
1mmolの保護モノマーを5mlの無水メチレンクロリドおよび1mlの無水ジイソプロピルアミンに溶解する。使い捨てのシリンジを用いて、1.2mmolのクロロ−N,N−ジイソプロピルアミノ−β−シアノエトキシホスフィンをアルゴン下に滴加する。1時間後、変換は事実上定量的で、反応は0.1mlのメタノールによって停止できる。混合物を20mlの酢酸エチルに取り、各回20mlの飽和食塩溶液で3回抽出する。有機相を硫酸ナトリウム上で乾燥し、溶媒を蒸発させる。粗生成物を5mlのメチレンクロリドに取り、室温で400mlの無水石油エーテルから沈殿させる。沈殿をフリット上に集めたのち、油圧ポンプで乾燥し、−20℃に保存する。
【0030】
5′−O−(ジメトキシトリチル)−4−N−2′−フルオロ−2′−デオキシシチジン−ジイソプロピルアミノ−β−シアノエトキシホスフィン:
原料:0.59g(1mmol)の5′−O−(ジメトキシトリチル)−4−N−2′−フルオロ−2′−デオキシシチジン
収量:0.60g(0.78mmol、理論量の78%)
5′−O−(ジメトキシトリチル)−4−N−2′−フルオロ−2′−デオキシウリジン−ジイソプロピルアミノ−β−シアノエトキシホスフィン:
原料:0.55g(1mmol)の5′−O−(ジメトキシトリチル)−4−N−2′−フルオロ−2′−デオキシウリジン
収量:0.61g(0.83mmol、理論量の83%)
【0031】
例2:
CPG 10−1400−支持体材料の3′−O−ジメトキシトリチルデオキシリボヌクレオシド単位による負荷(添付反応式2)
3′−O−DMTr−デオキシリボヌクレオシド 5′−スクシネート
混合物:1.0mmolの3′−O−DMTr−dN
0.8mmolの無水コハク酸(80mg)
0.5mmolのジメチルアミノピリジン(61mg)
無水コハク酸の、デオキシリボヌクレオシドの5′−OH基との反応は常に、5mlの無水ピリジン中触媒としてDMAPを用い、室温で一夜行った。反応完結後、溶液を濃縮し、ピリジンをトルエンとの共沸蒸留を3回行って除去した。残留物をジクロロメタンに取り、10%濃度の氷冷クエン酸溶液および水で洗浄し、有機相をロータリーエバポレーター中真空下に蒸発させた。粗生成物を約3mlのトルエンに溶解し、200mlのヘキサンで沈殿させた。
【0032】
支持体の負荷
混合物:0.8mmolの3′−O−DMTr−dN5′−O−スクシネート
0.8mmolのp−ニトロフェノール(112mg)
2.0mmolのジシクロヘキシルカルボジイミド
3gのアミノプロピル化CPG 10−1400
保護されたスクシニル化デオキシリボヌクレオシドを、5mlの無水ジオキサンおよび0.2mlのピリジン中p−ニトロフェノールの溶液に加え、ついで縮合剤としてDCCIを添加した.3時間後に反応は完結した。沈殿したジシクロヘキシル尿素をアルゴン下に吸引して濾去し、濾液をそのまま、15mlの無水DMF中官能化支持体材料の懸濁液に加えた。0.8mlのトリエチルアミンを加え、混合物を一夜振盪した。ついで、負荷された支持体を吸引濾過し、メタノールおよびエーテルで洗浄し、乾燥器中で乾燥した.非反応アミノ基を遮断するために、支持体を、15mlの無水ピリジン中1mlの無水酢酸および50mlのジメチルアミノピリジンの溶液とともに、室温で1時間振盪し、ついで吸引濾過し、メタノールおよびエーテルで洗浄し、乾燥した。
【0033】
例3:
2′−フルオロ−2′−デオキシウリジン単位および3′末端に3′−3′リン酸ジエステル連鎖を有するオリゴリボヌクレオチドの合成
修飾されたハンマーヘッドリボザイム(表1)は、PharmaciaのGene Assembler Puls DNA Synthesizerを用いて0.2μmolの規模で合成した。この合成のための支持体は5′−ヒドロキシル基を介して結合したデオキシアデノシン単位によって官能化した。これにより、合成中にオリゴヌクレオチドの3′末端で反転構造が生じた。製造はリン酸エステルアミド法によるオリゴリボヌクレオチド合成の標準プロトコールによって実施した。
【0034】
【表1】
【0035】
2′−フルオロ−2′−デオキシヌクレオシドのリン酸エステルアミドは、アセトニトリル中0.12Mで使用した。連鎖延長工程においては、0.1mlのアミドホスファイトを0.37mlのテトラゾール溶液(0.5M)とともに、支持体結合5′−ヒドロキシル基と反応させた。12分のカップリング時間ののちに、標準のキャッピング、酸化および、次のカップリング工程の準備のための脱トリチル化を行った。カップリング収率は平均して99%であった。
【0036】
塩基に不安定な保護基の除去および付着部を切断するために、合成後、支持体をスクリューキャップ付きエッペンドルフ反応容器に移した。32%濃度のアンモニアとエタノールの3:1混合物2mlとともに、55℃で12時間インキュベートを行った。上清溶液を分離し、−20℃に冷却し、注意深く凍結乾燥した。乾燥残留物を、THF中1.1MのTBAF溶液0.4mlに懸濁し、室温でさらに16時間インキュベートした。同じ容量のトリエチルアンモニウムアセテート緩衝液(TEAA緩衝液)を加えて反応を停止させた。溶液を−70℃に冷却し、注意して0.4mlに濃縮した。40μlの酢酸ナトリウム、1.4mlのエタノールおよび5μlの酢酸を加えたのち、生成物を−20℃で一夜沈殿させた。サンプルを遠心分離し、上清は捨てた。乾燥オリゴヌクレオチドを、アクリルアミドゲル(20%、7M尿素)上に負荷するために、ホルムアミドブルーマーカーと水の1:1混合物に取った。生成物のバンドを確認し、切り出すために、ゲルはセロファンフィルムで覆った。溶出は、酢酸アンモニウム溶液により、40℃で実施した。5時間後、溶液を上述のようにして沈殿させた。オリゴヌクレオチドを70%濃度のエタノールで洗浄し、70%濃度のエタノールに再懸濁し、−70℃で保存した。
【0037】
例4:
修飾リボザイムの安定性の血清試験における検討
リボザイムp53ならびに修飾オリゴリボヌクレオチドp53−INVおよびFp53−INVを、(γ−32P)−dATP(比活性:4500Ci/mmol)の存在下にT4−オリゴヌクレオチドキナーゼによって酵素的に放射標識した。3′−3′反転をもつ配列は5′−ヒドロキシル基を両端に有し、したがって場合によっては両端をリン酸化する。
【0038】
標識リボザイムを新鮮なヒト血清で処理した。
混合物:1pmolのリン酸化リボザイム
20μlの血清
サンプルは37℃でインキュベートした。以下に示す時間後に2μlのサンプルを取り、フェノールで処理した。
p53:0、1、2、5、10、15、30、60分
p53−INVおよびFp53−INV: 0、1、2、5、10、15、30、60、120、240分
フェノール処理サンプルを凍結乾燥し、95%ホルムアミド負荷緩衝液に取り、20%ポリアクリルアミドゲル上8M尿素と55℃で電気泳動を行い分画化した。
X線フィルム上のバンドの強度をレーザーデンシトメーターを用いて測定した(図1参照)。検討したリボザイムの半減期(t1/2=Fp53−INV:30分、p53−INV:1分、生物学的オリゴリボヌクレオチド:>>1分;例5参照)は、末端反転の保護効果を明瞭に示している。
【0039】
例5
20マー基質オリゴリボヌクレオチド、SB−1 5′−r(GC CCC UGU VAU CUU UUG UCC)−3′を、(γ-32P)−dATP(比活性:4500Ci/mmol)の存在下にT4−ポリヌクレオチドキナーゼを用いて酵素的に5′末端を放射標識した。各種リボザイムによるSB−1の切断反応は以下のように実施した。すなわち、反応条件は50mMトリス塩酸塩、pH7.5、20mM MgCl2、50℃とした。SB−1基質濃度は0.025μM(0.05、0.1および0.25μMに変動)、リボザイム濃度は0.02μMとした。30分の経過中、サンプルを1分、5分、15分および30分に採取し、負荷緩衝液と混合した。サンプルは20%ポリアクリルアミドゲル上(8M尿素)55℃で電気泳動を行い分画化した。SB−1のバンドの強度の低下をレーザーデンシトメーターを用いてX線フィルム上で測定した。以下のリボザイムすなわちp53−INV、Fp53−INV(いずれも上記参照)、p53およびFp53を使用した。
【0040】
p53: 5′-r(AAGA UCUGA UGAGG CCGUU AGGCC GAAAC AGGG)-3′
Fp53: 5′-r(AAAGA fUCfUGA fUGAGG CCGfUfU AGGCC GAAAC AGGGA)-3′
SB−1の切断速度には、p53およびp53−INVの使用で変化がない。また、Fp53およびFp53−INVは同じ活性を有するが、p53の場合に比しファクターで約5低かった。
【0041】
例6
基質の切断およびキネティックの測定
反応の初期速度の予備的な測定は、50nM トリス−Cl(pH7.5)中、40nM基質および4nM酵素を用いて行った。反応は10nM MgCl2の添加によって開始させた。切断生成物の量は、55℃で、1、2、5、10および15分後に測定した。この実験からおおよそのKm値を決定した。初期反応速度のさらに正確な測定は、Suelter、C.H.(1985) “A practical Guide to Enzymology"、 J.Wiley,New York,231の記載に従って実施した。これには40nM酵素ならびに25nM、50nM、100nM、200nM、500nMおよび1,000nMの基質によって行われる6つの別個の反応を要した。所定の時間間隔で2μlのアリコートを採取し、フェノールを添加して反応を停止させた。サンプルをついで分画化し、変性ゲル(20%PAGE、7M 尿素)上で分析した。
【0042】
基質:SB−1(例5)
リボザイム:
p53−INV(例3)
p53−F(U,C),INV: 5′-rArArArGrA fUfCfUrG rAfUrGrArGrGfCfCrGfUfUrArGrGfCfCrGrArArAfCrArGrGrG-3′-3′-dA-5′
p53−1: 5′-r(AAA GAU CUG AUG AGG CCG UUA GGC CGA AAC AGG G)-3′
【0043】
キネティックパラメーターの測定
初期反応速度は、生成物の形成速度が直線的であった時点(4分後)における進行曲線の初期相について5つの異なる基質濃度で測定した。これらのキネティック測定の典型的な結果を図2に示す。本発明者らの実験では、反応は反応混合物への2価陽イオンの添加によって開始させ、したがって酵素コンホーメーションの形成は許されなかったので、反応開始後5〜10分の潜時相が通常認められた。
以下の酵素パラメーターがEadie-Hofsteeプロットから決定された。
【0044】
【表2】
【0045】
例7
標識
基質および酵素は、〔γ-32P〕ATPおよびポリヌクレオチドキナーゼを用いて放射標識した。導入されなかったヌクレオチドはフェノール抽出ついでエタノール沈殿によって除去した。
【0046】
変性を測定するための試験
修飾リボザイムの変性のキネティックは、放射標識オリゴリボヌクレオチドをプールした新鮮、非希釈ヒト血清中に最終濃度20,000cpm/μlに溶解して測定した。最初のサンプルを採取したのち、反応混合物を37℃でインキュベートした。所定の時間間隔で1μlのアリコートを採取し、反応をフェノールで停止させた。フェノール抽出およびエタノール沈殿後、サンプルを、20nM EDTA、0.01%ブロモフェノールブルールおよび0.01%のキシレンシアノールを含有する80%ホルムアミド中に懸濁した。切断生成物は20%ポリアクリルアミドゲル(PAGE)上7M尿素を用いて分画化した。
【0047】
p53−1およびp53−INVのインキュベーションの結果を図3に示す。この図から、3′末端における反転構造はそれ自体、血清の存在下において、10秒未満から数分まで、リボザイムの安定性の改良をもたらすことが明らかである。
【0048】
実験は、10μlの非希釈ヒト血清中37℃において、1pmolの非修飾(p53−1)および修飾(p53−INV)リボザイムを用いて実施した。ゲルの縁の数字は相当する長さの標品の位置を示す。
【0049】
p53およびp53−F(U、C)、IMVのインキュベーションの結果を図4に示す。この図から、非希釈血清中で4時間インキュベーション後にも、p53−F(U、C)、INVでは変性は認められなかったことが明らかである。48時間後にも、認められた変性は10%未満であった。実験は1pmolの修飾リボザイムを用いて実施し、この場合、Fp53は3′末端に反転構造を有し、位置U6、U8、U11、U13およびU20でフッ素化されている。p53−F(U、C)、INVはさらに、シトシン残基C7およびC30でフッ素化されている。
【0050】
反応式1:
2′−フルオロ−2′−デオキシシチジン−(A)および2′−フルオロ−2′−デオキシウリジン−リン酸エステルアミド(B)の合成
【化8】
【0051】
反応式2:
3′−O−DMTr−デオキシリボヌクレシド5′−O−スクシニル−p−ニトロフェニルエステルの合成および制御多孔ガラス支持材料の負荷
【化9】
【0052】
【配列表】
【0053】
【0054】
【図面の簡単な説明】
【図1】p53−INVの血清中における安定性を示すグラフである。
【図2】修飾リボザイムによる基質切断のキネティックス測定図である。
【図3】p53−1およびp53−INVの核酸分解変性を示す図である。
【図4】Fp53−INVおよびp53−F(U、C)、INVの核酸分解変性を示す図である。
Claims (7)
- 式I
R2は水素または式III
Bは塩基で、アデニン、チミン、シトシンもしくはグアニンから選ばれる天然塩基またはプリン、2,6−ジアミノプリン、7−デアザアデニン、7−デアザグアニンもしくはN4,N4−エタノシトシンから選ばれる非天然塩基、あるいはそれらのプロドラッグ型であり、
R3は互いに独立にOH、水素、O(C1〜C18)アルキル、O(C2〜C18)アルケニル、F、NH2もしくはそのプロドラッグ型またはN3であるが、R3基の少なくとも1つはHではなく、
WおよびW′は互いに独立に酸素または硫黄であり、
ZおよびZ′は互いに独立にO-;S-;C1〜C18−アルコキシ;C1〜C18−アルキル;NHR4(R4はC1〜C18−アルキルまたはC1〜C4−アルコキシ−C1〜C6−アルキル);NR4R5(式中、R4は上に定義した通りであり、R5はC1〜C18−アルキル、または式中、R4およびR5はそれらが結合した窒素原子とともにさらにO、SおよびNからなる群の他のヘテロ原子を含有してもよい5〜6員の異項環である)であり、
XはOH、H、F、Cl、Br、NH2、N3、O−C(O)−(C1〜C18)アルキル、O−C(O)−(C2〜C18)アルケニル、O−C(O)−(C2〜C18)アルキニル、O−C(O)−(C6〜C18)アリール、O−(C1〜C18)アルキル、O−(C2〜C18)アルケニル、O−(C2〜C18)アルキニル、O(C6〜C18)アリール、P(O)YY′(式中、YおよびY′はZおよびZ′について上に定義した通りである)であり、式IIにおいてはR3とXは両者で環状リン酸ジエステルを形成することができ、
nは5〜60の整数である〕で示されるオリゴリボヌクレオチドまたはその生理的に耐容性ある塩。 - R2は式IIIの基でR1は水素であるか、R1およびR2はそれぞれ式IIおよびIIIの基であるか、またはR2は水素でR1は式IIの基であり、後者の場合WまたはZのいずれかは酸素ではなく、XはOHまたはHである請求項1に記載の式Iのオリゴリボヌクレオチド。
- Wが酸素であるか、またはZおよびWがいずれも酸素である請求項1記載の式Iのオリゴリボヌクレオチド。
- R2は式IIIの基でR1は水素である請求項1〜3に記載の式Iのオリゴリボヌクレオチド。
- さらに細胞内取り込みに好都合な基、インビトロおよびインビボでレポーター基として作動する基、および/または、生物学的DNAもしくはRNAへのオリゴヌクレオチドのハイブリダイゼーションに対して、これらのDNAもしくはRNA分子と、結合もしくは切断により相互作用する基によって置換されている請求項1〜4に記載の式Iのオリゴリボヌクレオチド。
- 合成5′および/または3′末端を有するリボザイムを生じる請求項1に記載の式Iのオリゴリボヌクレオチド。
- 核酸の生物学的機能の調節または抑制、ウイルスゲノム機能の発現の選択的抑制およびウイルス感染症の予防および治療、癌遺伝子機能の抑制および癌の治療のため、一本鎖または二本鎖核酸への付加に基づく化学的ハイブリダイゼーションに使用される請求項1〜5に記載の式Iのオリゴリボヌクレオチド。
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