JP4398517B2 - 新規な3′−変性されたオリゴヌクレオチド誘導体 - Google Patents
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Description
本発明は、価値ある物理学的、生物学的および薬理学的性質を有する新規なオリゴヌクレオチド類似体およびこれらの化合物を製造する方法に関するものである。また、本発明は、遺伝子発明の阻害剤(アンチセンスオリゴヌクレオチド、リボザイム、センスオリゴヌクレオチドおよびトリプレックス形成オリゴヌクレオチド)として、核酸を検出するプローブとしておよび分子生物学における補助剤としてのこれらの化合物の使用に関するものである。
【0002】
オリゴヌクレオチドは遺伝子発現の阻害剤として現在ますます使用されることの多い物質である〔J. F. Milligan, M. D. MatteucciおよびJ. C. Martin, J. Med. Chem. 36(1993)1923;E. UhlmannおよびA. Peyman, Chemical Reviews 90(1990)543〕。
【0003】
アンチセンスオリゴヌクレオチドは、塩基配列が、阻害されるmRNAと相補的である、核酸フラグメントである。この標的mRNAは、細胞、ウイルスまたは他の病原からのものである。適当な細胞標的配列の例は、受容体、酵素、増殖因子、免疫調節剤、イオンチャンネルまたは腫瘍遺伝子の配列である。アンチセンスオリゴヌクレオチドを使用してウイルス複製の阻害は、例えばRSV(ラウス肉腫ウイルス)、HSV−1および−2(単純ヘルペスウイルスI型およびII型)、HIV(ヒト免疫不全ウイルス)およびインフルエンザウイルスに関して説明されている。これは、ウイルス核酸と相補的であるオリゴヌクレオチドの使用を必要とする。
【0004】
対称的に、センスオリゴヌクレオチドは、これらが核酸結合蛋白質または核酸プロセシング酵素と結合(“トラップ”)しそしてその結果、その生物学的活性を阻害するように配列において設計されている〔C. HeleneおよびJ. J. Toulme, Biochim, Biophys, Acta 1049(1990)99〕。これに関連してあげることのできるウイルス標的の例は、逆転写酵素、DNAポリメラーゼおよびトランス作用因子蛋白質である。トリプレックス形成オリゴヌクレオチドは、一般に標的としてDNAを有しそしてこれに結合した後、三重らせん構造を形成する。
【0005】
アンチセンスオリゴヌクレオチドが、一般に、mRNAのプロセシング(スプライシングなど)または蛋白質へのその翻訳を阻害するために使用されるのに反して、トリプレックス形成オリゴヌクレオチドは、DNAの転写または複製を阻害する〔N. T. ThuongおよびC. Helene, Angew. Chem. 105(1933)697;UhlmannおよびPeyman, Chemical Reviews 90(1990)543〕。しかしながら、最初のハイブリダイゼーションにおいてアンチセンスオリゴヌクレオチドを使用して一本鎖核酸と結合させて二本鎖を形成し、それから第二のハイブリダイゼーションにおいてトリプレックス形成オリゴヌクレオチドを使用して三本鎖構造を形成することもできる。さらに、アンチセンスおよびトリプレックス結合領域は、分離した二つのオリゴヌクレオチドまたは一つのオリゴヌクレオチドのどちらかに位置することができる。
【0006】
さらに、合成オリゴヌクレオチドは、リボヌクレアーゼ活性の結果として標的RNAを破壊する、いわゆるリボザイムに適用される〔D. Castanotto, J. J. Rossi, J. O. Deshler, Critical Rev. Eukar, Gene Expr. 2(1992)331〕。
【0007】
DNA診断において、適当に標識された核酸フラグメントが、検出される核酸に対する特異的ハイブリダイゼーションのいわゆる、DNAプローブとして使用される。この場合に新規な二本鎖の特異的形成は、好ましくは放射性でない標識手段を伴う。この方法において、遺伝性、悪性またはウイルス性疾患または他の病原体により起る疾患を検出することができる。
【0008】
天然に存在する形態のオリゴヌクレオチドは上記適用の大部分に対してほとんど適さないかまたは完全に不適当である。これらのオリゴヌクレオチドは、特異的必要条件を満たすために化学的に変性しなければならない。オリゴヌクレオチドが生体系に、例えばウイルス複製の阻害に使用され得るためには、これらは、次の条件に合わなければならない。
【0009】
1.オリゴヌクレオチドは、生体内条件下、すなわち、血清および内部細胞の両方において、十分に高い安定性を有していなければならない。
【0010】
2.オリゴヌクレオチドの性質は、これらが形質膜および核膜を通過できるようなものでなければならない。
【0011】
3.オリゴヌクレオチドは、生理学的条件下において、阻害作用を示すために、塩基−特異的な方法で標識核酸に結合しなければならない。
【0012】
これらの条件は、DNAプローブについては絶対必要なものではない。しかしながら、これらのオリゴヌクレオチドは、例えば蛍光、化学発光、比色定量または特異的染色による検出が可能であるような方法で誘導化しなければならない〔BeckおよびKoester, Anal. Chem. 62(1990)2258〕。
【0013】
オリゴヌクレオチドの化学的変性は、普通、ホスフェート主鎖、リボース単位またはヌクレオチド塩基の適当な変性によって行われる〔UhlmannおよびPeyman, Chemical Reviews 90(1990)543〕。他のしばしば使用される方法は、5′−ヒドロキシル基を適当なホスホリル化試薬と反応させることによってオリゴヌクレオチド5′−コンジュゲートを製造することである。5′末端においてのみ変性されたオリゴヌクレオチドは、これらが血清内において分解されるという難点を有している。他方において、すべてのヌクレオチド間のホスフェート基が変性される場合は、しばしばオリゴヌクレオチドの性質の激烈な変化がある。例えば、水性媒質中のメチル−ホスホネートオリゴヌクレオチドの溶解度が減少されそしてハイブリダイゼーション能力が減少される。ホスホロチオエートオリゴヌクレオチドは非特異的作用を有しており、例えばホモオリゴマー〔UhlmannおよびPeyman, Chemical Reviews 90(1990)543〕でさえもウイルスに対して活性である。
【0014】
3′−核分解活性(3′−nucleolytic activity)によるオリゴヌクレオチドの分解は、一般に、血清におけるヌクレアーゼによる有力な分解としてみなされる。それ故に、本発明の目的は、特異的な活性、増加された血清安定性および良好な溶解性を有する3′−誘導化オリゴヌクレオチド類似体を提供することである。
【0015】
それ故に、本発明は、式Iまたは式II
【化27】
【0016】
【化28】
の化合物およびその生理学的に許容し得る塩に関するものである。
【0017】
上記式において、
aは、0〜20、好ましくは0〜10、特に好ましくは0〜6、特に非常に好ましくは0〜4の数であり;
bは、0〜20、好ましくは0〜10、特に好ましくは0〜4、特に非常に好ましくは0の数であり;
R1は、水素、C1〜C18−アルキル、好ましくはC1〜C6−アルキル、特にメチル、C2〜C18−アルケニル、C3〜C18−アルキニル、C1〜C18−アルキルカルボニル、C2〜C19−アルケニルカルボニル、C3〜C19−アルキニルカルボニル、C6〜C20−アリール、C6〜C14−アリール−C1〜C8−アルキルまたは式III
【化29】
の基、好ましくは水素または式IIIの基、特に非常に好ましくは水素であり;
R2は、水素、ヒドロキシル、C1〜C18−アルコキシ、ハロゲン、アジドまたはNH2、好ましくは水素、ヒドロキシル、C1〜C4−アルコキシ、弗素またはNH2、特に好ましくは水素またはヒドロキシル、特に非常に好ましくは水素であり;
Dは、ヒドロキシル、O−PO3 2-、特に非常に好ましくはヒドロキシルであり;
Bはヌクレオチド化学において慣用の塩基、例えばアデニン、シトシン、グアニン、ウラシルおよびチミンのような天然塩基または例えば、プリン、2,6−ジアミノプリン、7−デアザアデニン、7−デアザグアニン、N4,N4−エタノシトシン、N6,N6−エタノ−2,6−ジアミノプリン、プソイドイソシトシン、5−プロピンウラシル、5−プロピンシトシン、5−フルオロシトシン、5−フルオロウラシル、5−ヒドロキシメチルウラシルおよび5−ブロモシトシンのような非天然塩基、そして特に非常に好ましくはアデニン、シトシン、グアニン、ウラシル、チミン、5−プロピンウラシルおよび5−プロピンシトシンであり;nは、1〜100、好ましくは5〜40、特に好ましくは6〜30、特に非常に好ましくは7〜25の整数であり;
n′は、0〜50、好ましくは0〜40、特に好ましくは0〜30、特に非常に好ましくは0〜25の整数であり;
mは、0〜5、特に非常に好ましくは0の整数であり;
式Iにおけるm′は、0〜5、特に非常に好ましくは0または1の整数であり;
式IIにおけるm′は、1〜5、特に非常に好ましくは1の整数であり;
【0018】
Aは、オキシ、チオキシまたはメチレン特にオキシであり;
Wは、オキソ、チオキソまたはセレノキソ、好ましくはオキソまたはチオキソ、特に好ましくはオキソであり;
Vは、オキシまたはチオ、特に非常に好ましくはオキシであり;
Tは、オキシ、チオまたはイミノ、特に非常に好ましくはオキシであり;
Yは、オキシ、チオ、イミノまたはメチレン、特に非常に好ましくはオキシであり;
Xは、ヒドロキシルまたはメルカプトであり;
Uは、ヒドロキシル、メルカプト、BH3、SeH、C1〜C18−アルコキシ、好ましくはC1〜C6−アルコキシ、C1〜C18−アルキル、好ましくはC1〜C6−アルキル、C6〜C20−アリール、C6〜C14−アリール−C1〜C8−アルキル、NHR3、NR3R4または式IV
(OCH2CH2)pO(CH2)qCH2R5 (IV)
の基、好ましくはヒドロキシル、メルカプト、C1〜C6−アルコキシ、C1〜C6−アルキル、NR3R4またはNHR3そして特に好ましくはヒドロキシルまたはC1〜C6−アルキルであり;
R3は、C1〜C18−アルキル、好ましくはC1〜C8−アルキル、C6〜C20−アリール、C6〜C14−アリール−C1〜C8−アルキル、−(CH2)c〔NH(CH2)c〕d−NR6R6(式中、cは2〜6の整数でありそしてdは0〜6の整数でありそしてR6は相互に独立して水素、C1〜C6−アルキルまたはC1〜C4−アルコキシ−C1〜C6−アルキル、好ましくはメトキシメチルである)、好ましくはC1〜C8−アルキル、特にC1〜C4−アルキルであり;
R4は、C1〜C18−アルキル、C6〜C20−アリールまたはC6〜C10−アリール−C1〜C8−アルキル、好ましくはC1〜C8−アルキル、特にC1〜C4−アルキル、C6〜C20−アリールまたはC6〜C10−アリール−C1〜C8−アルキルであるかまたはNR3R4の場合において、R3およびこれらが結合している窒素原子と一緒になって、5〜6員の複素環式環(この環は、追加的に、O、SおよびNからなる系からの他の異種原子を含有していてもよい)であり;
pは、1〜100、好ましくは3〜20そして特に好ましくは3〜8の整数であり;
qは、0〜22、好ましくは0〜15の整数であり;
【0019】
R5は、水素または官能基、例えばヒドロキシル、アミノ、NHR7、COOH、CONH2、COOR8またはハロゲン(R7はC1〜C6−アルキルでありそしてR8はC1〜C4−アルキル好ましくはメチルである)であり;
Z、Z′は、相互に独立して、ヒドロキシル、メルカプト、SeH、C1〜C22−アルコキシ、好ましくはC6〜C18−アルコキシ、−O−(CH2)b−NR7R8(式中、bは1〜6の整数でありそしてR7はC1〜C6−アルキルでありそしてR8はC1〜C4−アルキルであり、またはR7およびR8は、これらが結合している窒素原子と一緒になって3〜6員の環を形成する)、C1〜C18−アルキル、好ましくはC1〜C8−アルキル、C6〜C20−アリール、C6〜C14−アリール−C1〜C8−アルキル、好ましくはC6〜C10−アリール−C1〜C4−アルキル、C6〜C14−アリール−C1〜C8−アルコキシ、好ましくはC6〜C10−アリール−C1〜C4−アルコキシ(この場合において、アリールは、また、ヘテロアリールを意味しそしてアリールは、場合によっては、カルボキシル、アミノ、ニトロ、C1〜C4−アルキルアミノ、C1〜C6−アルコキシ、ヒドロキシル、ハロゲンおよびシアノからなる系からの1、2または3個の同一または異なる基によって置換されていてもよい)またはC1〜C18−アルキルメルカプト、NHR3、NR3R4(式中、R3およびR4は上述した通りである)、または細胞内取込みを有利にするかまたはDNAプローブの標識として作用するかまたは標的核酸に対するオリゴヌクレオチド類似体のハイブリダイゼーションに際して標的核酸と結合、架橋形成または開裂により相互作用する基、または5′または3′末端を経て結合したヌクレオシドまたはオリゴヌクレオチドであり;
屈曲した記号(curved parenthesis)は、R2および隣接ホスホリル基が2′および3′−位にまたは反対に3′および2′−位に位置することができることを示し、それぞれのヌクレオチドはそのDまたはL配置にあることができそして塩基Bはαまたはβ−位に位置することができる。
【0020】
塩基Bがβ−位に位置し、ヌクレオチドがD配置にありそしてR2が2′−位に位置している式Iのオリゴヌクレオチド類似体およびその生理学的に許容し得る塩が好ましい。
【0021】
VおよびYがオキシである式Iのオリゴヌクレオチド類似体が特に好ましい。
【0022】
また、V、YおよびWがそれぞれオキシおよびオキソである式Iのオリゴヌクレオチド類似体が、特に好ましい。
【0023】
V、Y、WおよびUがそれぞれオキシ、オキソおよびヒドロキシルである式Iのオリゴヌクレオチド類似体が、特に非常に好ましい。
【0024】
さらにR1が水素である式Iのオリゴヌクレオチド類似体が好ましい。
【0025】
U、V、W、XおよびYがそれぞれオキシ、オキソおよびヒドロキシルでありそしてR1が水素である式Iのオリゴヌクレオチド類似体が、特に好ましい。
【0026】
反復して存在する基、例えばR2、B、A、W、V、Y、U、R3、R4、T、a、b、p、qおよびZは、相互に独立して同一または異なっている。すなわち、例えばVは相互に独立してオキシ、チオまたはイミノである。
【0027】
ハロゲンは、好ましくは弗素、塩素または臭素である。
【0028】
ヘテロアリール基は、特に、1個または2個以上のCH基が、Nにより置換されておりそして(または)少なくとも2個の隣接CH基がS、NHまたはOにより置換されている(5−員の芳香族環を形成)フェニルまたはナフチルから誘導された基を意味する。さらに、二環式基の縮合の点における1個または両方の原子は窒素原子であることができる(例えばインドリジニル)。ヘテロアリールは、特に、フラニル、チエニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、オキサゾリル、イソキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、ピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、インドリル、インダゾリル、キノリル、イソキノリル、フタラジニル、キノキサリニル、キナゾリニル、シンノリニルである。
【0029】
細胞内取込みを有利にする基の例は、種々な親油性基、例えば−O−(CH2)x−CH3(式中、xは6〜18の整数である)、−O−(CH2)e−CH=CH−(CH2)f−CH3(式中、eおよびfは、相互に独立して6〜12の整数である)、−O−(CH2CH2O)4−(CH2)9−CH3、−O−(CH2CH2O)8−(CH2)13−CH3および−O−(CH2CH2O)7−(CH2)15−CH3、さらにまた、コレステリルのようなステロイド残基および天然の担体系、例えば胆汁酸、葉酸、2−(N−アルキル−N−アルコキシ)アミノアントラキノンを利用したコンジュゲートおよびEGF(上皮成長因子)、ブラジキニンおよびPDGF(血小板由来成長因子)のようなオリゴヌクレオチドの受容体−仲介細胞内取込み(endocytosis)を招く適当な受容体のペプチドおよびマンノースのコンジュゲートである。標識基は、例えばダンシル(=N−ジメチル−1−アミノナフチル−5−スルホニル)、フルオレスセインまたはクマリン誘導体の蛍光基、または、例えばアクリジン誘導体の化学発光基、およびELISAにより検出できるジゴキシゲニン系、ビオチン/アビジン系により検出できるビオチン基、またはさもなければ、検出できるレポーター基による誘導化を可能にする官能基を有するリンカーアーム、例えばアクリジニウム活性エステルと反応して化学発光サンプルを与えるアミノアルキルリンカーを意味する。典型的な標識基は、次の通りである:
【0030】
【化30】
【0031】
【化31】
【0032】
核酸に結合または挿入(intercalate)および(または)開裂または架橋形成するオリゴヌクレオチド類似体は、例えばアクリジン、ソラレン、フェナントロリン、ナフトキノン、ダウノマイシンまたはクロロエチルアミノアリールコンジュゲートを含有する。典型的な挿入および架橋形成基は、次の通りである。
【0033】
【化32】
【0034】
【化33】
【0035】
本発明は、α−およびβ−D−またはL−リボフラノシド、α−およびβ−D−またはL−デオキシリボフラノシドおよび相当する炭素環式5−員環類似体に限定されず、異なる糖構成ブロック、例えば環−拡大された糖および環縮小された糖、非環式または適当な他の型の糖誘導体から集成されるオリゴヌクレオチド類似体にも適用される。さらに、本発明は、式Iおよび式IIに例としてあげたホスフェート基の誘導体に限定されず、既知のデホスホ誘導体〔E. UhlmannおよびA. Peyman, “Methods in Molecular Biology", Vol. 20, Protocols for Oligonucleotides and Analogs. S. Agarwal, Ed., Humana Press, Ottowa 1993〕にも関するものである。本発明は、また、オリゴヌクレオチド類似体の化学において知られている他の変性、例えば、式IIの場合におけるホスフェート基、塩基および3′末端における既知のコンジュゲート変性に関する。さらにまた、本発明は、新規な構成ブロックが、式Iおよび式IIの化合物のほかの位置において追加的に存在することのできるオリゴヌクレオチドに関するものである。
【0036】
式Iおよび式IIの化合物の生理学的に許容し得る塩は、Remington's Pharmaceutical Sciences(Mack Publ. Co., Easton, PA, 17th edition(1985)1418)に記載されているような無機および有機の両方の塩を意味する。物理的および化学的安定性のために、なかんづく、ナトリウム、カリウム、カルシウムおよびアンモニウム塩が、酸性基に対して好ましい。
【0037】
式Iおよび式IIのオリゴヌクレオチド類似体は、生物学的オリゴヌクレオチドの合成と同様な既知方法によって、必要に応じ自動合成器の助けにより、溶液または好ましくは固相合成によって製造される。
【0038】
オリゴヌクレオチドの3′末端においてコンジュゲート分子を導入する種々な方法がある。しかしながら、これらは、式Iの化合物を与えない。従来の技術の評論は、M. Manoharan, Antisense Research and Applications, CrookおよびLebleu, Eds., Chapter 17, 303頁以下、CRC Press Boca Raton 1993, およびEP-A 0 552 766(HOE 92/F 012)およびEP-A 0 552 767(HOE 92/F 013)によってなされている。オリゴヌクレオチドの5′末端における誘導化が、例えば標準オリゴヌクレオチド合成サイクルを使用して適当なコンジュゲート分子のホスホルアミダイトとの反応によって比較的簡単に行われるのに反して、3′末端に対するこのような普遍的に適用できる方法はない。3′−コンジュゲーションは、後合成的に換言すれば、支持体からの除去後および保護基の除去後に、または特別なコンジュゲート分子のために特別に製造される支持体物質を経て行われる。P. S. Nelson等〔Nucl. Acids Res. 20 (1992) 6253〕は、3′−リンカーを報告している。合成が固体の支持体上で行われた後に、すべての保護基を除去しそしてそれからコンジュゲート分子を遊離アミノ基に後合成的にカップリングさせる。Gamper等〔Nucl. Acids Res. 21 (1993) 145〕は、導入されるコンジュゲート分子で誘導化された支持体物質を使用する固相合成を報告している。支持体は、すべてのコンジュゲート分子について手の込んだ方法で誘導化しなければならない。EP-A 0 552 766およびEP-A 0 552 767は、普通のシアノエチル保護基の代りに適当なコンジュゲート分子を有するヌクレオシドホスホルアミダイトをカップリングさせるβ−除去可能なリンカーを記載している。それから、オリゴヌクレオチド合成を行う。これは、コンジュゲート分子が、合成サイクル中に除去される酸−不安定な保護基を有していてはならないということを意味する。さらに、ヌクレオシドコンジュゲート単量体の構成ブロック合成が非常に工夫されている。
【0039】
それ故に、本発明は、固体の支持体上におけるオリゴヌクレオチドの3′変性に対して普遍的に使用することができ、固相合成中のホスホルアミダイト(phosphoramidite)化学によるコンジュゲート分子の導入を可能にする方法に関するものである。コンジュゲーションのために、5′誘導化に対して知られている容易に入手できるコンジュゲートホスホルアミダイトを使用することができる。この目的に対して使用される適当な保護基を有するリンカー分子は、ホスホルアミダイト化学を使用してオリゴヌクレオチドの3′末端においてだけでなくオリゴヌクレオチド内において1回または2回以上導入することができる。
【0040】
式Iの化合物を製造する方法は、
a) 式V
【化34】
〔式中、a、b、V、Tは式Iにおいて上述した通りでありそしてV′はVでありそして官能基V、V′およびTは必要に応じて一時的に保護された形態(好ましくは、V=V′=T=オキシでありそしてb=0である場合は、アセトンとFeIII触媒との反応により得られそして保護基S1の導入後に再び酢酸により除去される環状アセタールのような)にあることができる〕の化合物と、保護基S1〔この基は、他の保護基または固体の支持体に対する結合を開裂することなしに、完全に保護されそして支持体に結合されたオリゴヌクレオチドから除去することができる、例えばレブロイル保護基およびオルト−、メタ−またはパラ−R−O−アリール(Rは、C1〜C20−アルキル、C2〜C20−アルケニル、C3〜C20−アルキニル、C6〜C12−アリール−C1〜C6−アルキルである)、好ましくはレブロイル保護基およびパラ−メトキシフェニル保護基である〕および保護基S2〔この基は、式VIIにおけるリンカーアームLiを開裂することなしにそして保護基S1を開裂することなしに除去することができる、好ましくはジメトキシトリチル、モノメトキシトリチル、トリチル、ピキシル、4−メトキシテトラヒドロキシピラニル、特に好ましくはモノメトキシトリチルおよびジメトキシトリチルである〕とを、既知方法〔例えばM. J. Gait, “Oligonucleotide Synthesis-a practical approach", IRL Press 1984〕によって反応させて、例えば還流下適当な溶剤、例えばテトラヒドロフラン(THF)中でパラメトキシフェノール、ジフェニルアゾジカルボキシレートおよびトリフェニルホスフィンと反応させることによりパラ−メトキシフェニル基を導入し、それからアセタールを酸、例えば酢酸で再び除去しそしてその後、ピリジン中でモノメトキシトリチルクロライドと反応させることによりモノメトキシトリチル保護基を導入して、式VI
【化35】
(式中、S1、S2、V、V′、T、aおよびbは、上述した通りである)の化合物を得、
【0041】
b) 次に、式VIの化合物を、既知の方法によって、必要に応じて触媒例えば4−ジメチルアミノピリジンの添加後、適当な有機溶剤、例えば塩化メチレン中でリンカーLi、例えば無水コハク酸1〜10当量、好ましくは1〜2当量と反応させて式VII
【化36】
〔式中、S1、S2、V、V′、T、aおよびbは上述した通りであり、そしてLiは、化学的結合(とりわけ、アミド、エステル)によって式VIの化合物を固体の支持体(Damka等、Nucleic Acids Res. 18(1990)3813, Sonveaux, Bioorg. Chem. 14(1986)274)に結合させることのできるリンカーアーム、好ましくはコハク酸基(O−C(O)−CH2CH2−C(O)−)、蓚酸基(O−C(O)−C(O)−)、アルキルアミン、好ましくはLCAA(長鎖アルキルアミン)またはポリエチレングリコール、特に好ましくはコハク酸基であり、そしてある場合においては、長い時間のアンモニア処理に耐えることのできない置換分と組み合わされた、より不安定なリンカー例えばオキザリルリンカーが有利である〕の化合物を得そしてその後既知の方法、例えば抽出、結晶化、クロマトグラフィーにより処理し、
【0042】
c) 式VIIの化合物を、既知の方法によって、例えば適当な溶剤中におけるDCCおよびp−ニトロフェノールとの反応または例えばDMFのような適当な溶剤中におけるO−(ベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N′,N′−テトラメチルウロニウムテトラフルオロボレート(TBTU)および塩基例えばN−エチルモルホリンとの反応によって(例えば、M. J. Gait, Oligonucleotide Synthesis-a practical approach, IRL Press, 1984)、固体の支持体SS、例えばアミノプロピル−CPG(CPG=調節された細孔性ガラス)またはテンタゲル(Tentagel)R (ドイツのRappから)にカップリングさせて式VIII
【化37】
〔式中、S1、S2、V、V′、T、Li、aおよびbは上述した通りでありそしてSSは、例えばCPG(調節された細孔性ガラス)、シリカゲルまたは有機樹脂、例えばポリスチレン(PS)またはPSおよびポリエチレングリコール(POE)のグラフト共重合体のような物質の固体支持体でありそして側鎖におけるヒドロキシル、アミノ、ハロゲンまたはCOOHのような官能基により変性されている〕の化合物を得、
【0043】
d) 既知の方法によって、例えばジクロロメタンまたはクロロホルム中の1〜4%ジクロロ酢酸で処理することによって保護基S2を除去するかまたはその代りに前もって既知の方法によって保護基S1を除去し、例えばヒドラジンによってレブロイル保護基を除去し、反応工程l)およびm)を実施し、それから反応工程e)〜i)を実施しそしてその後反応工程n)を実施するか、または
その代りに、保護基S2の除去後反応工程l)およびm)を実施し、それから既知方法によって保護基S1を除去し、例えば、ヒドラジンによる処理によりレブロイル保護基をまたはCeIVによる処理によりパラ−メトキシフェニル保護基を除去し、それから反応工程e)〜i)を実施しそして最後に反応工程(n)を実施し、
【0044】
e) その後、mが1〜5である場合は、式〔HNR14R15R16〕(+)E(-)(式中、R14、R15およびR16は相互に同一または異なりそしてC1〜C4−アルキル基でありそしてEは弗素、塩素、臭素、特に塩素である)の化合物の存在下またはテトラゾールまたは置換されたテトラゾール例えば5−(4−ニトロフェニル)−1H−テトラゾールまたは5−メチルチオ−1H−テトラゾールまたは5−エチルチオ−1H−テトラゾールの存在下、または好ましくは置換されたテトラゾール、例えば5−(4−ニトロフェニル)−1H−テトラゾールまたは5−メチルチオ−1H−テトラゾールまたは5−エチルチオ−1H−テトラゾールの存在下、特に好ましくは5−メチルチオ−1H−テトラゾールの存在下で、適当な有機溶剤、好ましくはアセトニトリル中でd)で得られた化合物を、式IX
【化38】
〔式中S1、S2、V、V′、T、aおよびbは上述した通りであり、そして
R9およびR10は、同一または異なりそしてC1〜C8−アルキル、好ましくはイソプロピルまたはC5〜C12−シクロアルキル、好ましくはC8までのシクロアルキル、ベンジルまたはフェニルであるかまたはこれらが結合している窒素原子と一緒になって、場合によってはさらに追加的なモルホリンのような異種原子および置換分例えばOC(O)O−C1〜C4−アルキルエステルを有していてもよい飽和または不飽和の複素環式環であり、
R12は、OR13またはC1〜C18−アルキル、C1〜C18−アルコキシ、C6〜C20−アリール、C6〜C14−アリール−C1〜C8−アルキル、好ましくはOR13、C1〜C6−アルキル、C1〜C6−アルコキシ、C6〜C20−アリール、C6〜C14−アリール−C1〜C8−アルキル、特に好ましくはOR13またはC1〜C6−アルキルであり、
R13は、式
【化39】
の基またはベンジル基(これは置換されていないかまたは1〜4個の置換分により環置換されておりそしてこの場合において、置換分は、相互に独立して、弗素、塩素、臭素、C1〜C4−アルキル、ニトロ、メトキシまたはカルボキシル基である)である〕の化合物と反応させ、
得られた化合物を例えば反応工程m)に記載したような既知方法によって酸化し、普通の方法でキャッピング(capping)を実施し、保護基S2を除去し〔例えば、BeaucageおよびIyer, Tetrahedron 49(1933)1925 & 2223 & 6123;E. Sonveaux, Bioorg. Chem. 14(1986)274;E. UhlmannおよびPeyman, Chemical Reviews 90(1990)543〕そしてそれから必要に応じて、この反応工程を(m−1)回反復して式X
【化40】
(式中、Li、S1、SS、T、U、V、V′、W、a、bおよびmは上述した通りである)の化合物を得、
【0045】
f) mが、0である場合は、d)で得られた化合物を、ホスホルアミダイト法〔E. Sonveaux, Bioorg. Chem. 14(1986)274〕によって、式XI
【化41】
(式中、B′はBとして定義されそしてR2′はR2として定義されそして必要に応じて、これらは、また保護された形態にあることができ、例えばR2は第3−ブチルジメチルシリルにより保護されたヒドロキシルであることができそしてR9、R10、R12、S2およびVは上述した通りである)のヌクレオシドホスホルアミダイトと反応させ、
得られた化合物を既知方法によって酸化し、普通の方法でキャッピングを実施し、保護基S2、好ましくはジメトキシトリチルまたはモノメトキシトリチルを既知方法〔例えば、BeaucageおよびIyer,Tetrahedron 49(1993)1925 & 2223 & 6123;E. Sonveaux, Bioorg. Chem. 14(1986)274;E. UhlmannおよびA. Peyman, Chemical Reviews 90(1990)543〕によって除去しそしてそれから必要に応じてこの反応工程を(n−1)回反復して、式XII
【化42】
(式中、A、B′、Li、R2′、S1、SS、T、U、V、V′、W、Y、a、b、mおよびnは上述した通りである)の化合物を得、
【0046】
g) m′が1〜5である場合は、反応工程e)(これは必要に応じて(m′−1)回反復される)を実施して式XIII
【化43】
(式中、A、B′、Li、R2′、S1、SS、T、U、V、V′、W、Y、a、b、m、m′およびnは上述した通りである)の化合物を得、
【0047】
h) m′が0でありそしてn′が1〜50である場合は、反応工程f)を実施し、それからこの反応工程を必要に応じ(n′−1)回反復して、式XIV
【化44】
(式中、A、B′、Li、R2′、S1、SS、T、U、V、V′、W、Y、a、b、m、m′、nおよびn′は上述した通りである)の化合物を得、
【0048】
i) 必要に応じて、式IにおいてR1≠Hである場合は、既知方法によって、好ましくは反応工程l)およびm)と同様な適当な反応によって、基R1〔R1はC1〜C18−アルキル、好ましくはC1〜C6−アルキル、特にメチル、C2〜C18−アルケニル、C3〜C8−アルキニル、C1〜C18−アルキルカルボニル、C2〜C19−アルケニルカルボニル、C3〜C19−アルキニルカルボニル、C6〜C20−アリール、C6〜C14−アリール−C1〜C8−アルキルまたは式III
【化45】
(式中、W、ZおよびZ′は上述した通りである)の基である〕、好ましくは式IIIの基をf)、g)またはh)において得られた化合物を導入し、
【0049】
j) 式IにおいてR1=Hである場合は、既知方法、例えば無水酢酸およびN−メチルイミダゾールとの反応によってキャッピングし、
【0050】
k) 次に、分子中に存在する固体の支持体に対するリンカーおよび他の保護基が保持されるようにして、この方法で得られそして支持体に結合されそして保護されているオリゴヌクレオチドから保護基S1を既知方法(例えばGreene, Wuts, “Protective Groups in Organic Synthesis", J. Wiley, New York 1991)により除去し、例えばS1=レブロイルは、ヒドラジンによる処理により除去し、そしてS1=パラメトキシフェニルは、好ましくはCeIVによる処理により、例えば−10〜100℃で0.2〜500分アセトニトリル/H2O中のCeIV(NH4)2(NO3)6の0.05〜1M溶液、好ましくは0〜50℃、特に20〜30℃で1〜30分、特に2〜10分アセトニトリル/H2O(2:1〜8:1、特に4:1)中のCeIV(NH4)2(NO3)6の0.05〜0.5M、特に0.1M溶液で処理することにより除去し、
【0051】
l) 式〔HNR14R15R16〕(+)E(-)(式中、R14、R15、R16およびEは上述した通りである)の化合物の存在下またはテトラゾールまたは置換されたテトラゾール、例えば5−(4−ニトロフェニル)−1H−テトラゾールまたは5−メチルチオ−1H−テトラゾールまたはエチルチオ−1H−テトラゾールの存在下、好ましくは置換されたテトラゾール、例えば5−(4−ニトロフェニル)−1H−テトラゾールまたは5−メチルチオ−1H−テトラゾールまたは5−エチルチオ−1H−テトラゾールの存在下、特に好ましくは5−メチルチオ−1H−テトラゾールの存在下で、適当な有機溶剤、好ましくはアセトニトリル中で、この方法で得られた化合物を式XV
【化46】
〔式中、R9、R10、R12は上述した意義を有しそしてZ″は上述したZの意義を有するかまたはさもなければ既知方法により保護されたZであり、そして好ましく使用される保護基はオリゴヌクレオチド合成における保護基の除去に使用される条件下で除去できる基、例えば−O−CH2−CH2−CN、O−CH3、S−CH2CH2CNまたは
【化47】
のような保護された誘導体の形態にあらねばならないヒドロキシル、メルカプトおよびSeHである〕の化合物と反応させ、
【0052】
m) 得られた化合物を既知方法によって、例えば水性ピリジン、ルチジンまたはコリジンの存在下そしてまた必要に応じて例えばテトラヒドロフランのような他の有機溶剤の存在下で沃素と反応させることによってまたは例えばアセトニトリル中でN,N,N′,N′−テトラエチルチウラムジスルフィドと反応させることによってまたは例えばアルキルアミンまたはアリールアミンの存在下で沃素と反応させることによって酸化し〔当業者に知られそして天然のおよび変性されたオリゴヌクレオチドを製造するために使用される種々な酸化方法が、例えばBeaucageおよびIyer, Tetrahedron 49(1993)1925 & 2223 & 6123;E. Sonveaux, Bioorg. Chem. 14(1986)274およびE. UhlmannおよびA. Peyman, Chemical Reviews 90(1990)543に要約されており、そして酸化は、好ましくは水性ピリジン、ルチジンまたはコリジンの存在下でそしてまた必要に応じテトラヒドロフランのような他の有機溶剤の存在下でも沃素と反応させることにより実施される〕、
【0053】
n) オリゴヌクレオチドを、既知方法、例えば50〜60℃でNH3によって、支持体から除去し、そしてホスフェートおよびヌクレオチド塩基上の残りの保護基を、同様に既知方法によって除去することからなる。
【0054】
式IIの化合物を製造する方法は、
a) 式XVI
【化48】
(式中、A、B′、Li、R2′、S2、SSおよびVは上述した通りでありそしてLiは、さらに3′−ホスフェート基の導入を可能にするリンカー〔例えば、EP-A 0 552 766, BeaucageおよびIyer, Tetrahedron 49(1993)2223 & 6123参照〕であることができる)の化合物において、既知の方法例えばジクロロメタンまたはクロロホルム中の1〜4%ジクロロ酢酸による処理によって保護基S2を除去し、
【0055】
b) 次に、得られた化合物をホスホルアミダイト法〔E. Sonveaux, Bioorg. Chem. 14(1986)274〕によって、式XI
【化49】
(式中、B′はBとして定義されそしてR2′はR2として定義されそしてこれらはまた必要に応じて保護された形態にあることができ、例えば、R2は第3−ブチルジメチルシリルにより保護されたヒドロキシルであることができそしてR9、R10、R12、S2およびVは上述した通りである)のヌクレオシドホスホルアミダイトと反応させ、
得られた化合物を既知方法により酸化し、普通の方法でキャッピングを実施し、保護基S2、好ましくはジメトキシトリチルまたはモノメトキシトリチルを既知方法〔例えば、BeaucageおよびIyer, Tetrahedron 49(1993)1925 & 2223 & 6123;E. Sonveaux, Bioorg. Chem. 14(1986)274;E. UhlmannおよびA. Peyman, Chemical Reviews 90(1990)543〕によって除去し、そしてそれから必要に応じてこの反応工程を(n−1)回反復して、式XVII
【化50】
(式中、A、B′、Li、R2′、SS、U、V、W、Yおよびnは上述した通りである)の化合物を得、
【0056】
c) 次に式〔HNR14R15R16〕(+)E(-)(式中、R14、R15およびR16は、相互に同一または異なりそしてC1〜C4−アルキル基でありそしてEは弗素、塩素、臭素、特に塩素である)の化合物の存在下またはテトラゾールまたは置換されたテトラゾール、例えば5−(4−ニトロフェニル)−1H−テトラゾールまたは5−メチルチオ−1H−テトラゾールまたは5−エチルチオ−1H−テトラゾールの存在下、好ましくは置換されたテトラゾール、例えば5−(4−ニトロフェニル)−1H−テトラゾールまたは5−メチルチオ−1H−テトラゾールまたは5−エチルチオ−1H−テトラゾールの存在下、特に好ましくは5−メチルチオ−1H−テトラゾールの存在下で適当な溶剤、好ましくはアセトニトリル中で、得られた化合物を式IX
【化51】
〔式中、S1、S2、V、V′、T、aおよびbは上述した通りであり、
R9およびR10は、同一または異なりそしてC1〜C8−アルキル、好ましくはイソプロピルまたはC5〜C12−シクロアルキル、好ましくはC8までのシクロアルキル、ベンジルまたはフェニルであるかまたはこれらが結合している窒素原子と一緒になって、場合によってはさらに追加的な例えばモルホリンのような異種原子およびOC(O)O−C1〜C4−アルキルエステルのような置換分を有していてもよい飽和または不飽和の複素環式環であり、
R12は、OR13またはC1〜C18−アルキル、C1〜C18−アルコキシ、C6〜C20−アリール、C6〜C14−アリール−C1〜C8−アルキル、好ましくはOR13、C1〜C6−アルキル、C1〜C6−アルコキシ、C6〜C20−アリール、C6〜C14−アリール−C1〜C8−アルキル、特に好ましくはOR13またはC1〜C6−アルキルであり、
【0057】
R13は、式
【化52】
の基またはベンジル基(これは置換されていないかまたは1〜4個の置換分により環置換されており、好ましくは置換されておらずそしてこの場合において、置換分は、相互に独立して、弗素、塩素、臭素、C1〜C4−アルキル、ニトロ、メトキシまたはカルボキシル基である)である〕の化合物と反応させ、
得られた化合物を例えば反応工程m)に記載されているような既知方法によって酸化し、普通の方法でキャッピングを実施し、保護基S2を除去し〔例えば、BeaucageおよびIyer,Tetrahedron 49(1993)1925 & 2223 & 6123;E. Sonveaux, Bioorg. Chem. 14(1986)274;E. UhlmannおよびA. Peyman, Chemical Reviews 90(1990)543〕そしてそれから必要に応じて、この反応工程を(m′−1)回反復して式XVIII
【化53】
(式中、A、B′、Li、R2′、S1、SS、U、V、V′、W、Y、a、b、m′およびnは上述した通りである)の化合物を得、
【0058】
d) n′が1〜50である場合は、反応工程b)を実施し、それから必要に応じてこの反応工程を(n′−1)回反復して、式XIX
【化54】
(式中、A、B′、Li、R2′、S1、SS、U、V、V′、W、Y、a、b、m′、nおよびn′は上述した通りである)の化合物を得、
【0059】
e) 必要に応じて、式IIにおいてR1≠Hである場合は、既知の方法によって、好ましくは反応工程h)およびi)と同様な適当な反応によって、基R1〔R1は、C1〜C18−アルキル、好ましくはC1〜C6−アルキル、特にメチル、C2〜C18−アルケニル、C3〜C18−アルキニル、C1〜C18−アルキルカルボニル、C2〜C19−アルケニルカルボニル、C3〜C19−アルキニルカルボニル、C6〜C20−アリール、C6〜C14−アリール−C1〜C8−アルキルまたは式III
【化55】
(式中、W、ZおよびZ′は上述した通りである)の基、好ましくは式IIIの基である〕をc)またはd)において得られた化合物に導入し、
【0060】
f) 式IIにおいてR1=Hである場合は、既知方法によって、例えば無水酢酸およびN−メチルイミダゾールとの反応によってキャッピングし、
【0061】
g) 次に、分子中に存在する固体の支持体に対するリンカーおよび他の保護基が保持されるようにして、この方法で得られそして支持体上に結合されそして保護されているオリゴヌクレオチドから保護基S1を既知方法(例えば、Greene, Wuts “Protective Groups in Organic Synthesis", J. Wiley, New York 1991)により除去し、例えば、S1=レブロイルは、ヒドラジンによる処理により除去しそしてS1=パラメトキシフェニルは、好ましくはCeIVによる処理による除去、例えば−10〜100℃で0.2〜500分のアセトニトリル/H2O中のCeIV(NH4)2(NO3)6の0.05〜1M溶液による処理、好ましくは0〜50℃、特に20〜30℃で1〜30分、特に2〜10分のアセトニトリル/H2O(2:1〜8:1、特に4:1)中のCeIV(NH4)2(NO3)6の0.05〜0.5M、特に0.1M溶液による処理により除去し、
【0062】
h) そして、式〔HNR14R15R16〕(+)E(-)(式中、R14、R15、R16およびEは上述した通りである)の化合物の存在下またはテトラゾールまたは置換されたテトラゾール、例えば5−(4−ニトロフェニル)−1H−テトラゾールまたは5−メチルチオ−1H−テトラゾールまたは5−エチルチオ−1H−テトラゾールの存在下、好ましくは置換されたテトラゾール、例えば5−(4−ニトロフェニル)−1H−テトラゾールまたは5−メチルチオ−1H−テトラゾールまたは5−エチルチオ−1H−テトラゾールの存在下で、特に好ましくは5−メチルチオ−1H−テトラゾールの存在下で、適当な有機溶剤、好ましくはアセトニトリル中で、この方法で得られた化合物を式XV
【化56】
〔式中、R9、R10、R12は上述した意義を有しそしてZ″は上述したZの意義を有するかまたはさもなければ既知方法により保護されたZでありそして好ましく使用される保護基はオリゴヌクレオチド合成において保護基を除去するために使用されている条件下で除去される基、例えばO−CH2−CH2−CN、O−CH3、S−CH2−CH2−CNまたは
【化57】
のような保護された誘導体にあらねばならない例えばヒドロキシル、メルカプトおよびSeHである〕の化合物と反応させ、
【0063】
i) 得られた化合物を既知方法により、例えば水性ピリジン、ルチジンまたはコリジンの存在下そして必要に応じて他の有機溶剤、例えばテトラヒドロフランの存在下で沃素と反応させることにより、または例えばアセトニトリル中でN,N,N′,N′−テトラエチルチウラムジスルフィドと反応させることにより、または例えばアルキルアミンまたはアリールアミンの存在下で沃素と反応させることにより酸化し〔当業者に知られそして天然のおよび変性したオリゴヌクレオチドを製造するために使用される種々な酸化方法は、例えばBeaucageおよびIyer, Tetrahedron 49(1993)1925 & 2223 & 6123;E. Sonveaux, Bioorg. Chem. 14(1986)274およびE. UhlmannおよびA. Peyman, Chemical Reviews 90(1990)543に要約されておりそして酸化は、好ましくは水性ピリジン、ルチジンまたはコリジンの存在下そしてまた必要に応じてまた他の有機溶剤、例えばテトラヒドロフランの存在下で沃素と反応させることによって実施される〕、
【0064】
j) オリゴヌクレオチドを既知方法によって、例えば50〜60℃でNH3によって支持体から除去し、そして同様にホスフェートおよびヌクレオチド塩基上の残った保護基を既知方法によって除去することからなる。
【0065】
塩基上のアミノ保護基の性質およびリンカーLiの性質は、それぞれの場合において、置換分Zの性質に依存する。というのは、合成が完了した後問題なく後者を除去することが可能でなければならないからである。例えばイソプロピルオリゴヌクレオチド−3′−ホスフェート(Z=O−i−C3H7)の製造においては、保護基として、B=AdeおよびCytに対してはベンゾイル(Bz)をそしてB=Guaに対してはイソブチル(i−Bu)を使用することができる。他方、オリゴヌクレオチド−3′−メチルホスホネート(Z=CH3)またはエチルエステル(Z=O−C2H5)を製造するためには、使用される保護基は、好ましくはB=AdeおよびGuaに対してはより不安定なフェノキシアセチル(PAC)そしてB=Cytに対してはイソブチリルである。
【0066】
式IX
【化58】
〔式中S1、S2、V、V′、T、aおよびbは上述した通りであり、そして
R9およびR10は、同一または異なりそしてC1〜C8−アルキル、好ましくはイソプロピルまたはC5〜C12−シクロアルキル、好ましくはC8までのシクロアルキル、ベンジルまたはフェニルであるかまたはこれらが結合している窒素原子と一緒になって、場合によってはさらに追加的な例えばモルホリンのような異種原子およびOC(O)O−C1〜C4−アルキルエステルのような置換分を有していてもよい飽和または不飽和の複素環式環であり、
R12は、OR13またはC1〜C18−アルキル、C1〜C18−アルコキシ、C6〜C20−アリール、C6〜C14−アリール−C1〜C8−アルキル、好ましくはOR13、C1〜C6−アルキル、C1〜C6−アルコキシ、C6〜C20−アリール、C6〜C14−アリール−C1〜C8−アルキル、特に好ましくはOR13またはC1〜C6−アルキルであり、
【0067】
R13は、式
【化59】
の基またはベンジル基(これは置換されていないかまたは1〜4個の置換分により環置換されておりそしてこの場合において、置換分は、相互に独立して、弗素、塩素、臭素、C1〜C4−アルキル、ニトロ、メトキシまたはカルボキシル基である)である〕の化合物は、塩基、好ましくはピリジンの存在下またはテトラヒドロフラン(THF)、ジオキサン、ジクロロメタン(DCM)、クロロホルムおよび(または)アセトニトリルとC1〜C4−トリアルキルアミン、好ましくはトリメチルアミン、トリエチルアミンまたはジイソプロピルエチルアミンとの混合物の存在下において、またはR11が式NR9R10の基である場合は、式
〔HNR14R15R16〕(+)E(-)
(式中、R14、R15、R16は、相互に同一または異なりそしてC1〜C4−アルキル基でありそしてEは、弗素、塩素、臭素特に塩素である)の化合物の存在下またはテトラゾールまたは置換されたテトラゾール、例えば5−(4−ニトロフェニル)−1H−テトラゾールまたは5−メチルチオ−1H−テトラゾールまたは5−エチルチオ−1H−テトラゾールの存在下、好ましくはテトラゾールの存在下において、式VI
【化60】
の化合物を式XX
【化61】
〔式中、R9、R10およびR12は上述した通りでありそしてR11は、塩素または臭素または式NR9R10(式中、R9およびR10は上述した通りである)の基である〕の化合物と反応させることによって得ることができる。
【0068】
ホスホルアミダイト法の代りに、H−ホスホネート法またはホスホトリエステル法による固相合成〔E. UhlmannおよびA. Peyman, Chemical Reviews 90(1990)543〕によって、式Iおよび式IIの化合物を得ることができる。
【0069】
H−ホスホネート法を使用する場合は、反応工程a)(式Iの化合物の製造)後に得られた式VIの化合物を、既知方法〔例えば、B. Froehler, Tetrahedron Lett. 27(1986)5575〕によって、式XXI
【化62】
(式中、V、V′、T、a、bおよびWは上述した意義を有する)の化合物に変換する。例としては、適当な有機溶剤、例えばジクロロメタン中における
【化63】
との反応およびその後の加水分解があげられる。H−ホスホネート法における基Zの導入〔式Iの化合物に対する反応工程i)および式IIの化合物に対する反応工程e)〕に際しては、塩化ピバロイルまたは塩化アダマントイルのような縮合剤およびピリジンのような塩基の存在下における式XXII
【化64】
(式中、Z″およびWは上述した意義を有する)の化合物との反応がある。形成されたH−ホスホネートジエステルを次に酸化ホスホルアミデーション(oxidative phosphoramidation)(B. Froehler, Tetrahedron Lett. 27, (1986) 5575〕または沃素水、硫黄またはセレニウムによる酸化に付す。この方法で例えば、テトラクロロメタンの存在下でコレステリルオキシカルボニルアミノアルキルアミンを使用して3′−末端コレステリル基を有するオリゴヌクレオチドを製造することができる。2−メトキシエチルアミンによる酸化アミノ化では、例えば、3′−O−(2−メトキシエチル)ホスホルアミデート基を有するオリゴヌクレオチドが得られる。
【0070】
トリエステル法においては、反応工程a)(式Iの化合物の製造)後に得られた式VIの化合物を、既知方法〔例えば、Sonveaux, Bioorg. Chem. 14(1986)274〕によって、式XXIII
【化65】
〔式中、V、V′、T、a、bおよびWは上述した意義を有し、そしてR17は、トリエステル法において使用されそして当業者に知られている保護基の1種、例えば2,4−ジクロロフェニル(E. Sonveaux, Bioorg. Chem. 14(1986)274)である〕の化合物に変換する。トリエステル法による基Zの導入〔式Iの化合物に対する反応工程i)および式IIの化合物に対する反応工程e)〕に際しては、縮合剤の存在下における式XXIV
【化66】
(式中、Z、WおよびR17は上述した通りである)の化合物との反応がある。好ましい縮合試薬は、求核性触媒、例えばイミダゾール、トリアゾールまたはテトラゾールまたはこれらの置換された誘導体、例えばN−メチルイミダゾール、3−ニトロトリアゾールまたは5−(p−ニトロフェニル)テトラゾールの存在下におけるアリールスルホニルクロライド、例えばメシチレン−、2,4,6−トリイソプロピルベンゼン−または8−キノリンスルホニルクロライドである。特に好ましい縮合剤は、ピリジンN−オキシドまたはキノリンN−オキシドの4−置換された誘導体である〔Efimov等、Nucleic Acids Research 13(1985)3651〕。
【0071】
式Iまたは式IIのオリゴヌクレオチド類似体は、遺伝子発現の阻害剤として使用される。
【0072】
本発明の化合物は、例えばウイルス(HIV、HSV−1、HSV−2、インフルエンザ、VSV、B型肝炎または乳頭腫ウイルス)により起る疾患の治療用医薬として使用することができる。
【0073】
本発明により変性されたそしてこのような標的に対して有効であるアンチセンスオリゴヌクレオチド配列は、例えば次の通りである。
【0074】
a) HIVに対して、例えば
5′-ACACCCAATTCTGAAAATGG-3′ (I)または
5′-AGGTCCCTGTTCGGGCGCCA-3′ (II)または
5′-GTCGACACCCAATTCTGAAAATGGATAA-3′ (III)または
5′-GCTATGTCGACACCCAATTCTGAAA-3′ (IV)または
5′-TCGTCGCTGTCTCCGCTTCTTCTTCCTGCCA (V)または
5′-CTGTCTCCGCTTCTTCTTCCTGCCATAGGAG-3′ (VI)または
b) HSV−1に対して、例えば
5′-GCGGGGCTCCATGGGGGTCG-3′ (VII)
【0075】
本発明の化合物は、また、例えば癌の治療にも適している。この目的に使用することのできるオリゴヌクレオチド配列の例は、癌の発現または癌の増殖の原因である標的に指向するものである。さらに、本発明の医薬は、例えば再狭窄の予防にも適している。この目的に使用することのできるオリゴヌクレオチド配列の例は、増殖または移動の原因である標的に指向するものである。このような標的の例は、次の通りである。
【0076】
1) 核腫瘍蛋白質、例えばc−myc、N−myc、c−myb、c−fos、c−fos/jum、PCNA、p120
2) 細胞質/膜−関連腫瘍蛋白質、例えばEJ−ras、c−Ha−ras、N−ras、rrg、bcl−2、cdc−2、c−raf−1、c−mos、c−src、c−abl
3) 細胞受容体、例えばEGF受容体、FGF受容体、c−erbA、レチノイド受容体、プロテインキナーゼ調節サブユニット、c−fms、cdc2キナーゼ
4) サイトキン、成長因子、細胞外マトリックス、例えばCSF−1、IL−6、IL−1a、IL−1b、IL−2、IL−4、bFGF、IGF、ミエロブラスチン、フィブロネクチン
【0077】
本発明により変性されたそしてこのような標的に対して活性であるアンチセンスオリゴヌクレオチド配列は、例えば次の通りである。
【0078】
a) c−Ha−rasに対して、例えば
5′−CAGCTGCAACCCAGC−3′ (VIII)または
c) c−myc、例えば
5′−GGCTGCTGGAGCGGGGCACAC−3′ (IX)または
5′−AACGTTGAGGGGCAT−3′ (X)または
d)c−myb、例えば
5′−GTGCCGGGGTCTTCGGGC−3′ (XI)または
【0079】
e) c−fos、例えば
5′−GGAGAACATCATGGTCGAAAG−3′ (XII)または
5′−CCCGAGAACATCATGGTCGAAG−3′(XIII)または
5′−GGGGAAAGCCCGGCAAGGGG−3′ (XIV)または
f) p120、例えば
5′−CACCCGCCTTGGCCTCCCAC−3′ (XV)または
g) EGF受容体、例えば
5′−GGGACTCCGGCGCAGCGC−3′ (XVI)または
5′−GGCAAACTTTCTTTTCCTCC−3′ (XVII)または
h) p53 tumor suppressor、例えば
5′−GGGAAGGAGGAGGATGAGG−3′ (XVIII)または
5′−GGCAGTCATCCAGCTTCGGAG−3′ (XIX)
【0080】
さらに、本発明の化合物は、インテグリンまたは細胞−細胞接着受容体、例えばVLA−4、VLA−2、ICAMまたはELAMに影響される疾患の治療に適している。
【0081】
本発明により変性されたそしてこのような標的に対して活性であるアンチセンスオリゴヌクレオチド配列は、例えば次の通りである。
a) VLA−4、例えば
5′−GCAGTAAGCATCCATATC−3′ (XX)または
b) ICAM、例えば
5′−CCCCCACCACTTCCCCTCTC−3′ (XXI)または
5′−CTCCCCCACCACTTCCCCTC−3′ (XXII)または
5′−GCTGGGAGCCATAGCGAGG−3′ (XXIII)または
c) ELAM−1、例えば
5′−ACTGCTGCCTCTTGTCTCAGG−3′ (XXIV)
【0082】
さらに、式Iまたは式IIのオリゴヌクレオチド類似体は、核酸を検出するプローブとしてまたは分子生物学における補助剤として使用することができる。
【0083】
さらに、本発明は、必要に応じて生理学的に許容し得る補助物質および(または)ベヒクルと一緒にそして(または)他の既知の活性物質と一緒に、式Iまたは式IIのオリゴヌクレオチド類似体の1種または2種以上を含有する医薬組成物およびその製法に関するものである。
【0084】
【実施例】
(1) 4−メトキシフェニル6−O−(4−メトキシトリフェニルメチル)−5−O−サクシニルヘキシルエーテルの合成
(1a) 2,2−ジメチル−4−ヒドロキシブチル−1,3−ジオキソラン
1,2,6−ヘキサントリオール15g(112ミリモル)を、FeCl3 0.5gと一緒に、アセトン1リットルに溶解し7時間還流下で沸騰した。混合物を濾過し、過剰のアセトンを蒸留によって除去して、純粋な形態で生成物を得た。収量:18.8g(96%)
1H-NMR(200 MHz, CDCl3/TMS): d=1.35(s, 3H, CH3); 1.40(s, 3H, CH3); 1.30-1.40(m, 6H, -(CH2)3-); 3.52(t, 1H, C4-H); 3.68(t, 2H, CH2-OH); 4.00-4.20(m, 2H, -C5H2-);
MS(EI): m/e=175(M+H+, 50%); 159(30%)
【0085】
(1b) 4−メトキシフェニル4−(2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)ブチルエーテル
実施例(1a)からの2,2−ジメチル−4−ヒドロキシブチル−1,3−ジオキソラン1.74g(10ミリモル)、トリフェニルホスフィン3.41g(13ミリモル)、アゾジカルボン酸ジエチル2.26g(13ミリモル)および4−メトキシフェノール3.72g(30ミリモル)を、無水のテトラヒドロフラン(THF)30mlに溶解し1時間還流下で沸騰した。溶剤を蒸留により除去し残留物を、酢酸エチル(EA)/n−ヘプタン(1:4)を使用してシリカゲル上でクロマトグラフィー処理した。
収量:2.1g(74%)
1H-NMR(200 MHz, CDCl3/TMS): d=1.35(s, 3H, CH3); 1.41(s, 3H, CH3); 1.45-1.90(m, 6H, -(CH2)3-); 3.53(t, 1H, C4′-H); 3.77(s, 3H, O-CH3); 3.92(t, 2H, CH2-OAr); 3.99-4.21(m, 2H, -C5′H2-); 6.84(s, 4H, Ar-H);
MS(EI): m/e=280(M+H+, 90%); 265(50%); 223(100%)
【0086】
(1c) 4−メトキシフェニル5,6−ジヒドロキシヘキシルエーテル
実施例(1b)からの4−メトキシフェニル4−(2,2−ジメチルジオキソラン−4−イル)ブチルエーテル2.08gを、80%酢酸165mlに溶解し室温で4時間撹拌した。酢酸を真空中で分離し、混合物をトルエン/メタノールを使用して2回共蒸発した。これによって、結晶性生成物を得た。
収量:1.15g(65%)、融点69℃
1H-NMR(200 MHz, CDCl3/TMS): d=1.40-1.91(m, 6H, -(CH2)3-); 3.39-3.52(m, 1H, C5-H); 3.42-3.74(m, 2H, C6H2); 3.77(s, 3H, O-CH3); 3.93(t, 2H, CH2-OAr); 6.82(s, 4H, Ar-H);
MS(EI): m/e=241(M+H+, 60%); 240(M+, 100%); 223(30%), 205(30%)
【0087】
(1d) 4−メトキシフェニル6−O−(4−メトキシトリフェニルメチル)−5−ヒドロキシヘキシルエーテル
実施例(1c)からの4−メトキシフェニル5,6−ジヒドロキシヘキシルエーテル1.96g(8.2ミリモル)および4−メトキシトリフェニルメチルクロライド2.78g(9.0ミリモル)を、無水のピリジン30mlに溶解し室温で3時間撹拌した。ピリジンを真空中で蒸発し、残留物をジクロロメタン(DCM)40mlにとり、はじめに5%NaHCO3溶液40ml、それから飽和NaCl溶液40mlで抽出し、水で2回洗浄した。溶液を硫酸ナトリウム上で乾燥し、溶剤を蒸留により除去し、残留物を、EA/n−ヘプタン(1:2)を使用してシリカゲル上でクロマトグラフィー処理した。
収量:3.10g(74%)
1H-NMR(200 MHz, CDCl3/TMS): d=1.37-1.80(m, 6H, -(CH2)3-); 2.30(d, J=5Hz, 1H, C5-H); 3.00-3.23(m, 2H, CH2-OMMTr); 3.73(s, 3H, O-CH3); 3.80(s, 3H, O-CH3); 3.88(t, 2H, CH2-OAr); 6.80(s, 4H, Ar-H); 7.15-7.47(m, 14H, Ar-H);
MS(ES+, + LiCl): m/e=519(M+Li+, 100%)
【0088】
(1e) 4−メトキシフェニル6−O−(4−メトキシトリフェニルメチル)−5−O−サクシニルヘキシルエーテル
実施例(1d)からの4−メトキシフェニル6−O−(4−メトキシトリフェニルメチル)−5−ヒドロキシヘキシルエーテル3.1g(6.05ミリモル)を、無水コハク酸0.85g(8.47ミリモル)およびN,N−ジメチルアミノピリジン(DMAP)1.04g(8.47ミリモル)と一緒に、無水のピリジン20mlに溶解し、室温で19時間撹拌した。溶剤を、真空中で蒸発した。それから、それをトルエン/メタノールを使用して2回共蒸発し、残留物をDCM 280mlにとり、10%クエン酸140mlでそして2回水で洗浄しそして硫酸ナトリウム上で乾燥した。溶剤を蒸留により除去し、残留物を、EA/n−ヘプタン(2:1)を使用してシリカゲル上でクロマトグラフィー処理した。
収量:2.55g(69%)
1H-NMR(200 MHz, CDCl3/TMS): d=1.27-1.49(m, 2H, C2H2); 1.60-1.82(m, 4H, C1H2 & C3H2); 2.66(s, 4H, CO-(CH2)2-CO); 3.15(d, 2H, CH2-OMMTr); 3.75(s, 3H, O-CH3); 3.78(s, 3H, O-CH3); 3.89(t, 2H, CH2-OAr); 5.12(dt, 1H, CH-Osucc); 6.80(s, 4H, Ar-H); 7.11-7.52(m, 14H, Ar-H);
MS(FAB+LiCl): m/e=625.3(M+2Li+-H+, 100%); 619.2(M+Li+, 70%); 612.2(M+, 100%)
【0089】
(2) 4−メトキシフェニル6−O−(4−メトキシトリフェニルメチル)−5−O−ジイソプロピルアミノ−β−シアノエトキシホスフィノヘキシルエーテルの合成
実施例(1d)からの4−メトキシフェニル6−O−(4−メトキシトリフェニルメチル)−5−ヒドロキシヘキシルエーテル512mg(1.0ミリモル)を、無水のアセトニトリルを使用して、ジイソプロピルエチルアミン390mg(3.0ミリモル)と一緒に共蒸発し無水のTHF 4mlに溶解した。保護ガス下において、シアノエチルN,N−ジイソプロピルクロロホスホルアミダイト330mg(1.4ミリモル)を、徐々に滴加した。混合物を室温で2時間撹拌した。溶剤を蒸発し、残留物をEA 20mlにとり、飽和NaCl溶液40mlで抽出した。それから、有機相を水で2回洗浄し、次に硫酸ナトリウム上で乾燥した。溶剤を蒸留により除去し、残留物を、DCM/エタノール/トリエチルアミン(TEA)(100:4:2)を使用してシリカゲル上でクロマトグラフィー処理した。
収量:520mg
1H-NMR(200 MHz, CDCl3/TMS): d=1.00-1.93(m, 18H, -(CH2)3- & 4×CH3); 2.38 & 2.57(それぞれ:t, 1H, CH2-CN); 2.92-3.26(m, 2H, P-O-CH2); 3.45-4.20(m, 13H, 2×OCH3 & 2×CH(CH3)2 & CH2-OAr & CH2-O-MMTr & C5H); 6.70-6.87(s, 4H, Ar-H); 7.14-7.32(m, 14H, Ar-H);
MS(FAB, LiCl; NBA): m/e=735.5(M+Na+, 100%); 719.5(M+Li+, 50%)
【0090】
(3) 4−メトキシフェニル3−O−(4−メトキシトリフェニルメチル)−2−O−サクシニルプロピルエーテルの合成
(3a) 4−メトキシフェニル(2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)メチルエーテル
実施例(1b)と同様にして、2,2−ジメチル−4−ヒドロキシメチル−1,3−ジオキソランから合成を行なった。
収率:56%
1H-NMR(200 MHz, CDCl3/TMS): d=1.40(s, 3H, CH3); 1.44(s, 3H, CH3); 3.78(s, 3H, O-CH3); 3.89(dd, 2H, CH2-OAr); 3.97-4.21(m, 2H, -C3H2-); 4.45(dt, 1H, C2H); 6.83(s, 4H, Ar-H);
MS(EI): m/e=239(M+H+, 40%); 238(M+, 50%)
【0091】
(3b) 4−メトキシフェニル2,3−ジヒドロキシプロピルエーテル
実施例(1c)と同様にして、4−メトキシフェニル(2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)メチルエーテル(実施例(3a))から合成を行なった。
収率:98%
MS(EI): m/e=199(M+H+, 100%); 198(M+, 80%); 181(40%); 163(70%)
(3c) 4−メトキシフェニル3−O−(4−メトキシトリフェニルメチル)−2−ヒドロキシプロピルエーテル
実施例(1d)と同様にして、4−メトキシフェニル2,3−ジヒドロキシプロピル−エーテル(実施例(3b))から合成を行なった。
収率:46%
1H-NMR(200 MHz, CDCl3/TMS): d=3.3.31(d, 2H, CH2-OMMTr); 3.77(s, 3H, O-CH3); 3.79(s, 3H, O-CH3); 3.96-4.20(m, 3H, O-CH2-CH); 6.76-6.90(m, 4H, Ar-H); 7.15-7.55(m, 14H, Ar-H);
MS(FAB+LiCl): m/e=477.2(M+Li+, 20%); 470.2(M+, 10%)
【0092】
(3d) 4−メトキシフェニル3−O−(4−メトキシトリフェニルメチル)−2−O−サクシニルプロピルエーテル
実施例(1e)と同様にして、4−メトキシフェニル3−O−(4−メトキシトリフェニルメチル)−2−ヒドロキシプロピルエーテル(実施例(3c))から合成を行なった。
収率:98%
1H-NMR(200 MHz, CDCl3/TMS): d=2.63(s, 4H, CO-(CH2)2-CO); 3.31-3.40(m, 2H, CH2-OMMTr); 3.76(s, 3H, O-CH3); 3.79(s, 3H, O-CH3); 4.04-4.10(m, 2H, CH2-O-MOP); 5.35(dt, 1H, CH-Osucc); 6.79(s, 4H, Ar-H); 7.15-7.47(m, 14H, Ar-H);
MS(FAB+LiCl): m/e=583.3(M+2Li+-H+, 40%); 577.3(M+Li+, 100%)
【0093】
(4) 6−O−(4−メトキシトリフェニルメチル)−5−O−サクシニルヘキシルレブリネートの合成
(4a) 4−(2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)ブチルレブリネート
(1a)からの2,2−ジメチル−4−ヒドロキシブチル−1,3−ジオキソラン0.81g(5ミリモル)を無水のアセトニトリルとともに2回共蒸発し、無水レブリン酸1.5g(7ミリモル)およびジメチルアミノピリジン(DMAP)0.86g(7ミリモル)と一緒に、無水のピリジンに溶解し、室温で15時間撹拌した。溶剤を真空中で蒸発し、トルエンとの3回の共蒸発を実施した。残留物をEAにとり有機相を飽和NaCl溶液および水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥した。溶剤を蒸発し、残留物をEAを使用してシリカゲル上でクロマトグラフィー処理した。
収量:0.65g(48%)
1H-NMR(200 MHz, CDCl3/TMS): d=1.37(s, 3H, CH3); 1.41(s, 3H, CH3); 1.42-1.75(m, 6H, -(CH2)3-); 2.19(s, 3H, CH3-CO); 2.49-2.82(m, 4H, COCH2CH2CO); 3.45-3.58(m, 1H, C4′-H); 3.97-4.16(m, 4H, -C5′H2- & CH2-OCO);
MS(EI): m/e=273(M+H+, 45%); 257(35%)
【0094】
(4b) 5,6−ジヒドロキシヘキシルレブリネート
実施例(1c)と同様にして、4−(2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)ブチルレブリネート(実施例(4a))から合成を行なった。
収率:90%
1H-NMR(200 MHz, CDCl3/TMS): d=1.37-1.75(m, 6H, -(CH2)3-); 2.20(s, 3H, CH3-CO); 2.47-2.82(m, 4H, COCH2CH2CO); 3.39-3.52(dd, 1H, CH-OH); 3.60-3.79(m, 2H, CH2-OH); 4.11(t, 2H, CH2-OLev);
MS(EI): m/e=233(M+H+, 20%); 215(15%)
【0095】
(4c) 6−O−(4−メトキシトリフェニルメチル)−5−ヒドロキシヘキシルレブリネート
実施例(1d)と同様にして、5,6−ジヒドロキシヘキシルレブリネート(実施例(4b))から合成を行なった。
収率:40%
1H-NMR(200 MHz, CDCl3/TMS): d=1.22-1.70(m, 6H, -(CH2)3-); 2.19(s, 3H, CH3-CO); 2.48-2.79(m, 4H, COCH2CH2CO); 2.97-3.21(m, 2H, CH2-OMMTr); 3.79(s, 3H, OCH3); 3.68-3.82(m, 1H, CH-OH); 4.03(t, 2H, CH2-OLev); 6.80-7.48(m, Ar-H, 14H);
MS(ES++LiCl): m/e=511(M+Li+, 100%)
【0096】
(4d) 6−O−(4−メトキシトリフェニルメチル)−5−O−サクシニルヘキシルレブリネート
実施例(1e)と同様にして、6−O−(4−メトキシトリフェニルメチル)−5−ヒドロキシヘキシルレブリネート(実施例(4c))から合成を行なった。
収率:80%
1H-NMR(200 MHz, CDCl3/TMS): d=1.20-1.72(m, 6H, -(CH2)3-); 2.19(s, 3H, CH3-CO); 2.49-2.80(m, 8H, 2×COCH2CH2CO); 3.15(d, 2H, CH2-OMMTr); 3.79(s, 3H, OCH3); 4.03(t, 2H, CH2-OLev); 5.15(m, 1H, CH-OSucc); 6.79-7.50(m, Ar-H, 14H);
MS(ES++LiCl): m/e=627(M+Na+, 20%); 611(M+Li+, 50%)
【0097】
(5) アミノプロピル−CPGに4−メトキシフェニル6−O−(4−メトキシトリフェニルメチル)−5−O−サクシニルヘキシルエーテルを負荷することによる式VIII−1の支持体の製造
4−メトキシフェニル6−O−(4−メトキシトリフェニルメチル)−5−O−サクシニルヘキシルエーテル(実施例1から)123mg(20ミリモル)を、無水アセトニトリルとともに2回共蒸発し、O−(1−ベンゾトリアゾリル)−N,N,N′,N′−テトラメチルウロニウムテトラフルオロボレート(TBTU)7.1mg(22ミリモル)およびN−エチルモルホリン3.2mg(28ミリモル)と一緒に、無水のジメチルホルムアミド(DMF)0.75mlに溶解した。Flukaにより供給されたアミノプロピル−CPG(0.1ミリモル/g,550A)100mgを、この溶液に加え、懸濁液を室温で7時間振盪した。誘導化された支持体を吸引濾去し、メタノール、DMF、THF、アセトニトリル、再びメタノールおよび塩化メチレンで洗浄し、真空中40℃で1時間乾燥した。モノメトキシトリチル−含有成分による支持体の負荷は、12.2ミリモル/gであった。反応性基は、キャッピング試薬(無水酢酸/2,6−ルチジン/1−メチルイミダゾール;それぞれTHF中0.25M)を使用してDNA合成器中でキャッピングし次いでアセトニトリルで洗浄した。
【0098】
(6) アミノプロピル−CPGに4−メトキシフェニル(2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)メチルエーテルを負荷することによる式VIII−2の支持体の製造
実施例(5)と同様にして、4−メトキシフェニル(2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)メチルエーテル(実施例3から)を使用して製造した。モノメトキシトリチル−含有成分による支持体の負荷は、36.7ミリモル/gであった。
【0099】
(7) アミノプロピル−CPGに6−O−(4−メトキシトリフェニルメチル)−5−O−サクシニルヘキシルレブリネートを負荷することによる式VIII−3の支持体の製造
実施例5と同様にして、6−O−(4−メトキシトリフェニルメチル)−5−O−サクシニルヘキシルレブリネート(実施例4から)を使用して製造した。モノメトキシトリチル−含有成分による支持体の負荷は、14.3ミリモル/gであった。
【0100】
(8) テンタゲル(TentagelR)に4−メトキシフェニル6−O−(4−メトキシトリフェニルメチル)−5−O−サクシニルヘキシルエーテルを負荷することによる式VIII−4の支持体の製造
4−メトキシフェニル6−O−(4−メトキシトリフェニルメチル)−5−O−サクシニルヘキシルエーテル(実施例1から)306mg(0.5ミリモル)を、無水のアセトニトリルとともに2回共蒸発し、無水のTHF 1.25mlおよび無水のピリジン65mlの混合物に溶解した。それから、無水のTHF 0.35ml中の4−ニトロフェノール70mg(0.5ミリモル)およびジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)115mg(0.55ミリモル)の溶液を加え、混合物を室温で2時間撹拌した。反応が完了した後、沈殿したジシクロヘキシル尿素を遠心分離により除去した。沈殿物を、エーテル1mlに再懸濁し再び遠心分離した。テンタゲル樹脂(175ミリモル/gのアミノ官能性を有するPS/POE共重合体)200mgを、無水のDMF 0.7mlおよびTEA 0.14mlの混合物に懸濁し、上述したようにして得られた4−ニトロフェニルサクシネート溶液を加え、混合物を室温で17時間振盪した。吸引濾過し次いで実施例(5)に記載したように処理した。モノメトキシトリチル−含有成分による支持体の負荷は、28.7ミリモル/gであった。
【0101】
オリゴヌクレオチド合成:オリゴヌクレオチドは、初期にブタノール沈殿(Sawadogo, Van Dyke, Nucl. Acids Res. 19 (1991) 674)により精製する。次に、エタノール2.5容量部を使用して0.5M NaCl溶液から沈殿することによってナトリウム塩を得る。
【0102】
オリゴヌクレオチドは、
(a) 20%アクリルアミド中の分析用ゲル電気泳動、8M尿素、454Mトリス−ボレート緩衝液(pH7.0)および(または)
(b) HPLC分析:Waters GenPak FAX、勾配CH3CN(400ml)、H2O(1.6リットル)、NaH2PO4(3.1g)、NaCl(11.7g)、pH6.8(NaClにおいて0.1M)〜CH3CN(400ml)、H2O(1.6リットル)、NaH2PO4(3.1g)、NaCl(175.3g)、pH6.8(NaClにおいて1.5M)および(または)
(c) 毛管ゲル電気泳動、Beckmann eCAPTMキャピラリー、U100Pゲルカラム、長さ65cm、内径100mm、窓−末端から15cm、緩衝液140μMトリス、360mMホウ酸、7M尿素および(または)
(d) エレクトロスプレー質量分光法
によって分析する。
【0103】
(9) 式Iのオリゴヌクレオチド:
TpTpTpTpTpTpTpTp−CH2−CH(OH)(CH2)4−(O−メトキシフェニル)
の製造
単量体は、それぞれの場合において、β−D−デオキシリボヌクレオシドである;R1=R2=H;Z=O−(4−メトキシフェニル);n=8;m=m′=n′=b=0;A=V=W=U=X=Y=T=オキシ;a=3
(a) 実施例(8)からの支持体VIII−4 0.2ミクロモルを、順次次の試薬で処理する:
1. 無水のアセトニトリル
2. ジクロロメタン中の3%トリクロロ酢酸
3. 無水のアセトニトリル
4. 無水のアセトニトリル0.15ml中の5′−O−ジメトキシトリチルチミジン−3′−亜燐酸β−シアノエチルエステルジイソプロピルアミド4ミクロモルおよびテトラゾール25ミクロモル
5. アセトニトリル
6. 40%のルチジンおよび10%のジメチルアミノピリジンを有するTHF中の20%無水酢酸
7. アセトニトリル
8. 沃素(v:v:vで70:20:5のTHF/水/ピリジン中の0.1M I2)
以下一反応サイクルと称する工程1〜8を7回反復してオクタチミジレート誘導体を組み立てる。
(b) 合成が完了した後、ジメトキシトリチル基を、工程1〜3に記載したようにして除去する。
(c) アンモニアで1.5時間処理して、オリゴヌクレオチドを支持体から開裂し同時にβ−シアノエチル基を除去する。オリゴヌクレオチドはアミノ保護基を含有していないので、さらにアンモニア処理は必要でない。
【0104】
(10) 式Iのオリゴヌクレオチド:
TpTpTpTpTpTpTpTp−CH2−CH(OH)(CH2)4−(OH)
の製造
単量体は、それぞれの場合において、β−D−デオキシリボヌクレオシドである;R1=R2=H;Z=OH;n=8;m=m′=n′=b=0;A=V=W=U=X=Y=T=オキシ;a=3
(a) 実施例(9a)と同様にして、製造を行う。
(b) 合成が完了した後、ジメトキシトリチル基(DMTr基)を、工程1〜3に記載したようにして除去する。次に、4−メトキシフェニル基(MOP基)を、アセトニトリル/H2O(4:1)中の0.1M CeIV(NH4)2(NO3)6で室温で5分処理することにより除去する。
(c) アンモニアで1.5時間処理して、オリゴヌクレオチドを支持体から開裂しそして同時にβ−シアノエチル基を除去する。
【0105】
(11) 式Iのオリゴヌクレオチド:
TpTpTpTpTpTpTpTp−CH2 −CH(OH)(CH2)4−(O−(CH2)4−ピレン)
の製造、支持体VIII−4から出発
単量体は、それぞれの場合において、β−D−デオキシリボヌクレオシドである;R1=R2=H;Z=O−(−(CH2)4−ピレン);n=8;m=m′=n′=b=0;A=V=W=U=X=Y=T=オキシ;a=3
(a) 実施例(9a)と同様にして製造を行う。
(b) 合成が完了した後、ジメトキシトリチル基を、工程1〜3に記載したようにして除去する。次に、得られた遊離の5′−ヒドロキシル基を、工程6および7に記載したようにしてキャッピングする。次に4−メトキシフェニル基を、アセトニトリル/H2O(4:1)中の0.1M CeIV(NH4)2(NO3)6で室温で5分処理することにより除去する。
【0106】
(c) 3′末端における4−(1−ピレニル)ブチルホスホジエステルの導入は、J.S. Mann等、Bioconj. Chem. 3 (1992) 554に記載されているように、無水のアセトニトリル0.15ml中の4−(1−ピレニル)ブチル2−シアノエチルN,N−ジイソプロピルホスホルアミダイト4ミクロモルおよびメチルチオ−1H−テトラゾール25ミクロモルで処理し、その後アセトニトリルで洗浄することによって行う。
(d) 70:20:5=v:v:vのTHF/水/ピリジン中の0.1M I2で酸化する。
(e) アンモニアで1.5時間処理して、オリゴヌクレオチドを支持体から開裂し同時にβ−シアノエチル基を除去する。
【0107】
(12) 式Iのオリゴヌクレオチド:
TpTpTpTpTpTpTpTp−CH2−CH(OH)(CH2)4−(O−(CH2)4−ピレン)
の製造、支持体VIII−1から出発
単量体は、それぞれの場合において、β−D−デオキシリボヌクレオシドである;R1=R2=H;Z=O(−(CH2)4−ピレン);n=8;m=m′=n′=b=0;A=V=W=U=X=Y=T=オキシ;a=3
製造は、支持体VIII−1を使用する以外は、実施例(9a)と同様にして行う。
【0108】
(13) 式Iのオリゴヌクレオチド:
TpTpTpTpTpTpTpTp−CH2−CH(OH)(CH2)4−(O−(CH2)11CH3)
の製造、支持体VIII−4から出発
単量体は、それぞれの場合において、β−D−デオキシリボヌクレオシドであり;R1=R2=H;Z=O−(CH2)11CH3);n=8;m=m′=n′=b=0;A=V=W=U=X=Y=T=オキシ;a=3
(a) 実施例(9a)と同様にして製造を行う。
(b) 実施例(11b)に記載したようにして<DMTr基を除去し、キャッピングしそしてMOP基を除去する。
(c) 無水のアセトニトリル0.15ml中のドデシル2−シアノエチルN,N−ジイソプロピルホスホルアミダイト4ミクロモルおよびメチルチオ−1H−テトラゾール25ミクロモルで処理し次にアセトニトリルで洗浄する。
(d) 70:20:5=v:v:vのTHF/水/ピリジン中の0.1M I2で酸化する。
(e) アンモニアで1.5時間処理してオリゴヌクレオチドを支持体から開裂し同時にβ−シアノエチル基を除去する。
【0109】
(14) 式Iのオリゴヌクレオチド:
TpTpTpTpTpTpTpTp−CH2−CH(OH)(CH2)4−(O−(CH2)13CH3)
の製造、支持体VIII−1から出発
単量体は、それぞれの場合において、β−D−デオキシリボヌクレオシドであり;R1=R2=H;Z=O−(CH2)13CH3);n=8;m=m′=n′=b=0;A=V=W=U=X=Y=T=オキシ;a=3
(a) 実施例(9a)と同様にして製造を行う。
(b) 実施例(11b)に記載したようにして、DMTr基を除去し、キャッピングしそしてMOPを除去する。
(c) 無水のアセトニトリル0.15ml中のテトラデシル2−シアノエチルN,N−ジイソプロピルホスホルアミダイト4ミクロモルおよびメチルチオ−1H−テトラゾール25ミクロモルで処理しその後アセトニトリルで洗浄する。
(d) 70:20:5=v=v=vのTHF/水/ピリジン中の0.1M I2で酸化する
(e) アンモニアで1.5時間処理して、オリゴヌクレオチドを支持体から開裂し同時にβ−シアノエチル基を除去する。
【0110】
(15) 式Iのオリゴヌクレオチド:
TpTpTpTpTpTpTpTp−CH2−CH(OH)(CH2)−(O−3′−T−ODMTr)
の製造、支持体VIII−2から出発
単量体は、それぞれの場合において、β−D−デオキシリボヌクレオシドである;R1=R2=H;Z=O−3′−T−ODMTr;n=8;m=m′=n′=b=0;A=V=W=U=X=Y=T=オキシ;a=0
(a) 実施例(9a)と同様にして製造を行う。
(b) 実施例(11b)に記載したようにDMTr基を除去し、キャッピングしMOP基を除去する。
【0111】
(c) 無水のアセトニトリル0.15ml中の5′−O−ジメトキシトリチルチミジン−3′−亜燐酸β−シアノエチルエステルジイソプロピルアミド4ミクロモルおよびメチルチオ−1H−テトラゾール25ミリモルで処理しその後アセトニトリルで洗浄する。
(d) 70:20:5=v:v:vのTHF/水/ピリジン中の0.1M I2で酸化する。
(e) アンモニアで1.5時間処理してオリゴヌクレオチドを支持体から開裂し同時にβ−シアノエチル基を除去する。
【0112】
(16) 式Iのオリゴヌクレオチド:
TpTpTpTpTpTpTpTp−(CH2)4−CH(OH)(CH2)−(O−(CH2)13CH3)
の製造、支持体VIII−4から出発
単量体は、それぞれの場合においてβ−D−デオキシリボヌクレオシドである;R1=R2=H;Z=O−(4−メトキシフェニル);n=8;m=m′=n′=a=0;A=V=W=U=X=Y=T=オキシ;b=3
(a) 実施例(8)からの支持体VIII−4 0.2ミクロモルを順次、次の試薬で処理する。
【0113】
1. 無水のアセトニトリル
2. ジクロロメタン中の3%トリクロロ酢酸
3. 無水のアセトニトリル
4. 無水のアセトニトリル0.15ml中のテトラデシル2−シアノエチルN,N−ジイソプロピルホスホルアミダイト4ミクロモルおよびメチルチオ−1H−テトラゾール25ミクロモル
5. アセトニトリル
6. 室温で5分のアセトニトリル/H2O(4:1)中の0.1M CeIV(NH4)2(NO3)6
【0114】
7. アセトニトリル
8. 無水のアセトニトリル0.15ml中の5′−O−ジメトキシトリチルチミジン−3′−亜燐酸β−シアノエチルエステルジイソプロピルアミド4ミクロモルおよびテトラゾール25ミクロモル
9. アセトニトリル
10. 40%のルチジンおよび10%のジメチルアミノピリジンを有するTHF中の20%無水酢酸
11. アセトニトリル
12. 沃素(70:20:5=v:v:vのTHF/水/ピリジン中1.3g)
13. アセトニトリル
14. ジクロロメタン中の3%トリクロロ酢酸
以下一反応サイクルと称する工程7〜14を7回反復してオクタチミジレート誘導体を組み立てる。
(b) 60℃でアンモニアで12時間処理してオリゴヌクレオチドを支持体から開裂し同時にβ−シアノエチル基を除去する。
【0115】
(17) 式Iのオリゴヌクレオチド:
GpGpApCpCpGpApApGpGp-(CH2)4-CH(OH)-CH2-(O-(CH2)13-CH3)
の製造、支持体VIII−4から出発
単量体は、それぞれの場合においてβ−D−デオキシリボヌクレオシドである;R1=R2=H;Z=O−(4−メトキシフェニル);n=10;m=m′=n′=a=0;A=V=W=U=X=Y=T=オキシ;b=3
適当な塩基の関係する3′−亜燐酸β−シアノエチルエステルジイソプロピルアミドを工程8において使用する以外は、実施例(16)と同様にして合成を行う。
【0116】
(18) 式Iのオリゴヌクレオチド:
TpTpTpTpTpTpTpTp−(CH2)4−CH(OH)CH2−(O−(CH2)13CH3)
の製造、支持体VIII−3から出発
単量体は、それぞれの場合においてβ−D−デオキシリボヌクレオシドである;R1=R2=H;Z=O−(4−メトキシフェニル);n=8;m=m′=n′=a=0;A=V=W=U=X=Y=T=オキシ;b=3
工程6を、30分の酢酸/ピリジン(2:3)中の0.5Mヒドラジン水和物による処理によって置換する以外は、実施例(16)と同様にして合成を行う。
【0117】
(19) 式Iのオリゴヌクレオチド:
TpTpTpTpTpTpTpTp−CH2−CH(OH)(CH2)4−(O−アクリジン)
の合成、支持体VIII−4から出発
単量体は、それぞれの場合においてβ−D−デオキシリボヌクレオシドである;R1=R2=H;Z=アクリジン;この場合、アクリジンは、6−(2−メトキシ−6−クロロ−9−アクリジニルアミノ)−2−ヒドロキシメチルヘクスオキシである;n=8;m=m′=n′=b=0;A=V=W=U=X=Y=T=オキシ;a=3
(a) 実施例(9a)と同様にして製造を行う。
(b) 実施例(11b)に記載したようにしてDMTr基を除去し、キャッピングし、MOP基を除去する。
【0118】
(c) 無水のアセトニトリル0.15ml中の6−(2−メトキシ−6−クロロ−9−アクリジニルアミノ)−2−ジメトキシトリチルオキシメチル−1−(2−シアノエトキシ−N,N−ジイソプロピルアミノホスフィノ)ヘキサン(Glen Researchから)4ミクロモルおよびメチルチオ−1H−テトラゾール25ミクロモルで処理しその後アセトニトリルで洗浄する。
(d) 70:20:5=v:v:vのTHF/水/ピリジン中の0.1M I2で酸化しその後アセトニトリルで洗浄する。
(e) DMTr基を除去する。
(f) アンモニアで1.5時間処理してオリゴヌクレオチドを支持体から開裂し同時にβ−シアノエチル基を除去する。
【0119】
(20) 式Iのオリゴヌクレオチド:
TpTpTpTpTpTpTpTp−CH2−CH(OH)(CH2)4−(O−ビオチン)
の製造、支持体VIII−4から出発
単量体は、それぞれの場合においてβ−D−デオキシリボヌクレオシドである;R1=R2=H;Z=ビオチン;この場合において、ビオチンは、6−ビオチンアミド−5−ヒドロキシメチルヘクスオキシである;n=8;m=m′=n′=b=0;A=V=W=U=X=Y=T=オキシ;a=3
(a) 実施例(9a)と同様にして製造を行う。
(b) 実施例(11b)に記載したようにしてDMTr基を除去し、キャッピングし、そしてMOP基を除去する。
【0120】
(c) 無水のアセトニトリル0.15ml中の6−ビオチンアミド−5−ジメトキシトリチルオキシメチルヘキシル2−シアノエチルN,N−ジイソプロピルホスホルアミダイト(Glen Researchから)4ミクロモルおよびメチルチオ−1H−テトラゾール25ミクロモルで処理し次にアセトニトリルで洗浄する。
(d) 70:20:5=v:v:vのTHF/水/ピリジン中の0.1M I2で酸化しそしてアセトニトリルで洗浄する。
(e) DMTr基を除去する。
(f) アンモニアで1.5時間処理してオリゴヌクレオチドを支持体から開裂し同時にβ−シアノエチル基を除去する。
【0121】
(21) 式Iのオリゴヌクレオチド:
TpTpTpTpTpTpTpTp−CH2−CH(OH)(CH2)4−(O−TEGビオチン)
の製造、支持体VIII−4から出発
単量体は、それぞれの場合においてβ−D−デオキシリボヌクレオシドである;R1=R2=H;Z=TEGビオチン;この場合において、TEGビオチンは、16−ビオチン−アミド−4,7,10,13−テトラオキシ−1−ヒドロキシ−2−ヘキサデクオキシである;n=8;m=m′=n′=b=0;A=V=W=U=X=Y=T=オキシ;a=3
(a) 実施例(9a)と同様にして製造を行う。
(b) 実施例(11b)に記載したようにしてDMTr基を除去し、キャッピングし、MOP基を除去する。
【0122】
(c) 無水のアセトニトリル0.15ml中の16−ビオチンアミド−4,7,10,13−テトラオキシ−1−ジメチルトリチルオキシ−2−ヘキサデシル2−シアノエチル−N,N−ジイソプロピルホスホルアミダイト(Glen Researchから)4ミクロモルおよびメチルチオ−1H−テトラゾール25ミクロモルで処理しそし後アセトニトリルで洗浄する。
(d) 70:20:5=v:v:vのTHF/水/ピリジン中の0.1M I2で酸化しその後アセトニトリルで洗浄する。
(e) DMTr基を除去する。
(f) アンモニアで1.5時間処理してオリゴヌクレオチドを支持体から開裂し同時にβ−シアノエチル基を除去する。
【0123】
(22) 式Iのオリゴヌクレオチド:
TpTpTpTpTpTpTpTp−CH2−CH(OH)(CH2)4−(O−コレステロール)
の製造、支持体VIII−4から出発
単量体は、それぞれの場合において、β−D−デオキシリボヌクレオシドである;R1=R2=H;Z=コレステロール;この場合において、コレステロールは、16−コレステリルアミノ−4,7,10,13−テトラオキシ−1−ヒドロキシ−2−ヘキサデクオキシである;n=8;m=m′=n′=b=0;A=V=W=U=X=Y=T=オキシ;a=3
(a) 実施例(9a)と同様にして製造を行う。
(b) 実施例(11b)に記載したようにしてDMTr基を除去し、キャッピングし、MOP基を除去する。
【0124】
(c) 無水のアセトニトリル0.15ml中の16−コレステリルアミノ−4,7,10,13−テトラオキシ−1−ジメトキシトリチルオキシ−2−ヘキサデシル2−シアノエチルN,N−ジイソプロピルホスホルアミダイト(Glen Researchから)4ミクロモルおよびメチルチオ−1H−テトラゾール25ミクロモルで処理しその後アセトニトリルで洗浄する。
(d) 70:20:5=v:v:vのTHF/水/ピリジン中の0.1M I2で酸化しその後アセトニトリルで洗浄する。
(e) DMTrを除去する。
(f) アンモニアで1.5時間処理してオリゴヌクレオチドを支持体から開裂し同時にβ−シアノエチル基を除去する。
【0125】
(23) 式Iのオリゴヌクレオチド:
TpTpTpTpTpTpTpTp−CH2−CH(OH)(CH2)4−(O−プソラレン)
の製造、支持体VIII−4から出発
単量体は、それぞれの場合において、β−D−デオキシリボヌクレオシドである;R1=R2=H;Z=プソラレン;この場合において、プソラレンは、2−〔4′−(ヒドロキシメチル)−4,5′,8−トリメチルプソラレン〕エチルである;n=8;m=m′=n′=b=0;A=V=W=U=X=Y=T=オキシ;a=3
(a) 実施例(9a)と同様にして製造を行う。
(b) 実施例(11b)に記載したように、DMTr基を除去し、キャッピングし、MOP基を除去する。
【0126】
(c) 無水のアセトニトリル0.15ml中の2−〔4′−(ヒドロキシメチル)−4,5′,8−トリメチルプソラレニル〕エチル2−シアノエチルN,N−ジイソプロピルホスホルアミダイト(Glen Researchから)4ミクロモルおよびメチルチオ−1H−テトラゾール25ミクロモルで処理しその後アセトニトリルで洗浄する。
(d) 70:20:5=v:v:vのTHF/水/ピリジン中の0.1M I2で酸化しその後アセトニトリルで洗浄する。
(e) アンモニアで1.5時間処理して、オリゴヌクレオチドを支持体から開裂し同時にβ−シアノエチル基を除去する。
【0127】
(24) 式Iのオリゴヌクレオチド:
TpTpTpTpTpTpTpTp−CH2−CH(OH)(CH2)−(O−(CH2)13CH3)
の製造、支持体VIII−2から出発
単量体はそれぞれの場合において、β−D−デオキシリボヌクレオシドである;R1=R2=H;Z=O−(CH2)13CH3;n=8;m=m′=n′=b=0;A=V=W=U=X=Y=T=オキシ;a=0
【0128】
(a) 実施例(6)からの支持体VIII−2 0.2ミクロモルを順次に次の試薬で処理する。
1. 無水のアセトニトリル
2. ジクロロメタン中の3%トリクロロ酢酸
3. 無水のアセトニトリル
4. 無水のアセトニトリル0.15ml中のテトラデシル2−シアノエチルN,N−ジイソプロピルホスホルアミダイト4ミクロモルおよびメチルチオ−1H−テトラゾール25ミクロモル
5. アセトニトリル
6. 40%のルチジンおよび10%のジメチルアミノピリジンを有するTHF中の20%無水酢酸
7. アセトニトリル
8. 沃素(70:20:5=v:v:vのTHF/水/ピリジン中0.1M I2)
9. アセトニトリル/H2O(4:1)中の0.1M CeIV(NH4)2(NO3)6(実施例(11b)参照)
10. アセトニトリル
【0129】
(b) そしてその後、次の試薬で処理する。
1. 無水のアセトニトリル0.15ml中の5′−O−ジメトキシトリチルチミジン−3−亜燐酸β−シアノエチルエステルジイソプロピルアミド 4ミクロモルおよびテトラゾール 25ミクロモル
2. アセトニトリル
3. 40%のルチジンおよび10%のジメチルアミノピリジンを有するTHF中の20%無水酢酸
4. アセトニトリル
5. 沃素(70:20:5=v:v:vのTHF/水/ピリジン中の0.1M I2)
6. 無水のアセトニトリル
7. ジクロロメタン中の3%トリクロロ酢酸
8. 無水のアセトニトリル
以下一反応サイクルと称する工程1〜8を7回反復して、オクタチミジレート誘導体を組み立てる。
【0130】
(c) アンモニアで1.5時間処理して、オリゴヌクレオチドを支持体から開裂し同時にβ−シアノエチル基を除去する。オリゴヌクレオチドはアミノ保護基を含有していないので、さらにアミノ処理は必要でない。
【0131】
(25) 式Iのオリゴヌクレオチド:
CpApCpGpTpTpGpApGpGpGpGpCpApTp-CH2-CH(OH)(CH2)-(O-(CH2)13CH3)
の製造、支持体VIII−2から出発
単量体は、それぞれの場合においてβ−D−デオキシリボヌクレオシドである;R1=R2−H;Z=O−(CH2)13CH3;n=15;m=m′=n′=b=0;A=V=W=U=X=Y=T=オキシ;a=0
工程b1において適当な標準の5′−O−ジメトキシトリチルチミジン−保護された3′−(2−シアノエチル)−N,N−ジイソプロピルホスホルアミダイトヌクレオシドを使用する以外は、実施例24と同様にして合成を行う。アンモニアで1.5時間処理して、オリゴヌクレオチドを支持体から開裂し脱保護を60℃で16時間のアンモニアによる処理により行なった。
【0132】
(26) 式Iのオリゴヌクレオチド:
CpApCpGpTpTpGpApGpGpGpGpCpApTp-CH2-CH(OH)(CH2)-(O−ビタミンE)
の製造、支持体VIII−2から出発
単量体は、それぞれの場合において、β−D−デオキシリボヌクレオシドである;R1=R2=H;Z=O−ビタミンE;n=15;m=m′=n′=b=0;A=V=W=U=X=Y=T=オキシ;a=0
工程a4においてビタミンE 2−シアノエチルN,N−ジイソプロピルホスホルアミダイトを使用する以外は、実施例24と同様に合成を行う。
【0133】
(27) 3−O−(4−メトキシトリフェニルメチル)−2−O−サクシニルプロピルレブリネートの合成
(27a) (2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)メチルレブリネート
実施例(4a)と同様にして2,2−ジメチル−4−ヒドロキシメチル−1,3−ジオキソランから合成する。収率:71%
1H-NMR(200 MHz, CDCl3/TMS): δ=1.38(s, 3H, CH3); 1.42(s, 3H, CH3); 2.19(s, 3H, CH3-CO); 2.51-2.82(m, 4H, COCH2CH2CO); 3.75(dd, 1H, C4′-H); 4.01-4.39(m, 4H, -C5′H2- & CH2-OCO)
【0134】
(27b) 2,3−ジヒドロキシプロピルレブリネート
(1c)と同様にして、(2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)メチルレブリネート(27a)から合成する。収率:90%
1H-NMR(200 MHz, CDCl3/TMS): δ=2.20(s, 3H, CH3-CO); 2.60, 2.28(それぞれt, 4H, COCH2CH2CO); 3.54-3.80(m, 2H, CH 2-OH); 3.80(t, 1H, OH); 3.95(m, 1H, CH-OH); 4.21(d, 2H, CH2-OLev)
【0135】
(27c) 3−O−(4−メトキシトリフェニルメチル)−2−ヒドロキシプロピルレブリネート
(1d)と同様にして、2,3−ジヒドロキシプロピルレブリネート(24b)から合成する。収率:20%
(27d) 3−O−(4−メトキシトリフェニルメチル)−2−O−サクシニルプロピルレブリネート
(1e)と同様にして、3−O−(4−メトキシトリフェニルメチル)−2−ヒドロキシプロピルレブリネート(27c)から合成する。収率:51%
MS(FAB/LiCl): m/e=599.3(M+Li+)
【0136】
(28) アミノプロピル−CPGに3−O−(4−メトキシトリフェニルメチル)−2−O−サクシニルプロピルレブリネートを負荷することによる式VIII−5の支持体の製造
3−O−(4−メトキシトリフェニルメチル)−2−O−サクシニルプロピルレブリネート(実施例(27)から)を使用して、実施例(5)と同様にして製造する。モノメトキシトリチル−含有成分による支持体の負荷は、24.7ミクロモル/gであった。
Claims (5)
- 式I
上記式において、
aは、0〜20の数であり;
bは、0〜20の数であり;
R1は、水素、C1〜C18−アルキル、C2〜C18−アルケニル、C3〜C18−アルキニル、C1〜C18−アルキルカルボニル、C2〜C19−アルケニルカルボニル、C3〜C19−アルキニルカルボニル、C6〜C20−アリール、C6〜C14−アリール−C1〜C8−アルキルまたは式III
R2は、水素、ヒドロキシル、C1〜C18−アルコキシ、ハロゲン、アジドまたはNH2であり;
Bは、アデニン、シトシン、グアニン、ウラシルおよびチミンから選択される天然塩基またはプリン、2,6−ジアミノプリン、7−デアザアデニン、7−デアザグアニン、N 4 ,N 4 −エタノシトシン、N 6 ,N 6 −エタノ−2,6−ジアミノプリン、プソイドイソシトシン、5−プロピンウラシル、5−プロピンシトシン、5−フルオロシトシン、5−フルオロウラシル、5−ヒドロキシメチルウラシルおよび5−ブロモシトシンから選択される非天然塩基であり;
nは、1〜100の整数であり;
n′は、0〜50の整数であり;
mは、0であり;
式Iにおけるm′は、0であり;
Aは、オキシ、チオキシまたはメチレンであり;
Wは、オキソ、チオキソまたはセレノキソであり;
Vは、オキシまたはチオであり;
Tは、オキシ、チオまたはイミノであり;
Yは、オキシ、チオ、イミノまたはメチレンであり;
Xは、ヒドロキシルまたはメルカプトであり;
Uは、ヒドロキシル、メルカプト、BH3、SeH、C1〜C18−アルコキシ、C1〜C18−アルキル、C6〜C20−アリール、C6〜C14−アリール−C1〜C8−アルキル、NHR3、NR3R4または式IV
(OCH2CH2)pO(CH2)qCH2R5 (IV)
の基であり;
R3は、C1〜C18−アルキル、C6〜C20−アリール、C6〜C14−アリール−C1〜C8−アルキル、−(CH2)c−〔NH(CH2)c〕d−NR6R6(式中、cは2〜6の整数でありそしてdは0〜6の整数でありそしてR6は相互に独立して水素、C1〜C6−アルキルまたはC1〜C4−アルコキシ−C1〜C6−アルキルである)であり;
R4は、C1〜C18−アルキル、C6〜C20−アリールまたはC6〜C10−アリール−C1〜C8−アルキルであるか、またはNR3R4の場合において、R3およびこれらが結合している窒素原子と一緒になって、5〜6員の複素環式環(この環は、追加的に、O、SおよびNからなる系からの他の異種原子を含有していてもよい)であり;
pは、1〜100の整数であり;
qは、0〜22の整数であり;
R5は、水素またはヒドロキシル、アミノ、NHR7、COOH、CONH2、COOR8またはハロゲン(R7はC1〜C6−アルキルでありそしてR8はC1〜C4−アルキルである)であり;
Z、Z′は、相互に独立して、ヒドロキシル、メルカプト、SeH、C1〜C22−アルコキシ、−O−(CH2)b−NR7R8(式中、bは1〜6の整数でありそしてR7はC1〜C6−アルキルでありそしてR8はC1〜C4−アルキルであり、またはR7およびR8は、これらが結合している窒素原子と一緒になって3〜6員の環を形成する)、C1〜C18−アルキル、C 6 〜C20−アリール、C6〜C14−アリール−C1〜C8−アルキル、C 6 〜C14−アリール−C1〜C8−アルコキシ(この場合において、アリールは、また、ヘテロアリールを意味しそしてアリールは、場合によっては、カルボキシル、アミノ、ニトロ、C1〜C4−アルキルアミノ、C1〜C6−アルコキシ、ヒドロキシル、ハロゲンおよびシアノからなる系からの1、2または3個の同一または異なる基によって置換されていてもよい)またはC1〜C18−アルキルメルカプト、NHR3、NR3R4(式中、R3およびR4は上述した通りである)、または細胞内取込みを有利にするかまたはDNAプローブの標識として作用するかまたは標的核酸に対するオリゴヌクレオチド類似体のハイブリダイゼーションに際して標的核酸と結合、架橋形成または開裂により相互作用する基、または5′または3′末端を経て結合したヌクレオシドまたはオリゴヌクレオチドであり;
屈曲した記号は、R2および隣接ホスホリル基が2′および3′−位にまたは反対に3′および2′−位に位置することができることを示し、それぞれのヌクレオチドはそのDまたはL配置にあることができそして塩基Bはαまたはβ−位に位置することができる。 - 塩基Bがβ−位に位置し、ヌクレオチドがD配置にありそしてR2が2′位に位置する請求項1記載の式Iの化合物またはその生理学的に許容し得る塩。
- aは、0〜10の数であり;
bは、0〜10の数であり;
R1は、水素または式III
R2は、水素またはヒドロキシルであり;
nは、5〜40の整数であり;
n′は、0〜30の整数であり;
Aは、オキシであり;
Wは、オキソまたはチオキソであり;
Uは、ヒドロキシル、メルカプト、C1〜C6−アルコキシ、C1〜C6−アルキル、NR3R4またはNHR3〔式中、R3はC1〜C18−アルキルであり;そしてR4はC1〜C8−アルキル、C6〜C20−アリールまたはC6〜C10−アリール−C1〜C8−アルキルであるか、またはNR3R4の場合において、R3およびこれらが結合している窒素原子と一緒になって、5〜6員の複素環式環(この環は、追加的にO、S、Nからなる系からの他の異種原子を含有していてもよい)を形成する〕である請求項1または2記載の式Iの化合物またはその生理学的に許容し得る塩。 - aは、0〜4の数であり;
bは、0の数であり;
R1は、水素であり;
R2は、水素であり;
Bは、アデニン、シトシン、グアニン、ウラシル、チミン、5−プロピンウラシルまたは5−プロピンシトシンであり;
nは、7〜25の整数であり;
n′は、0〜25の整数であり;
mは、0であり;
式Iにおけるm′は、0であり;
Tは、オキシであり;
Yは、オキシであり;
Uは、ヒドロキシルまたはC1〜C6−アルキルである、請求項1〜3のいずれかに記載の式Iの化合物またはその生理学的に許容し得る塩。 - a) 既知の方法によって、式V
iを開裂することなしにそして保護基S1を開裂することなしに、除去することができる)と反応させて式VI
b) 次に、式VIの化合物を、既知の方法によって、適当な有機溶剤中でリンカーLi 1〜10当量と反応させて式VII
c) 式VIIの化合物を、既知方法によって、固体の支持体SSにカップリングさせて式VIII
d) 既知方法によって保護基S2を除去するかまたはその代わりに前もって既知方法によって保護基S1を除去し、反応工程l)およびm)を実施し、それから反応工程e)〜i)を実施しそしてその後反応工程n)を実施するか、または、
その代わりに、保護基S2の除去後に反応工程l)およびm)を実施し、それから既知方法によって保護基S1を除去し、それから反応工程l)〜i)を実施しそして最後に反応工程n)を実施し、
e) その後、mが1〜5である場合は、式〔HNR14R15R16〕(+)E(-)(式中、R14、R15およびR16は相互に同一または異なりそしてC1〜C4−アルキル基でありそしてEは弗素、塩素、臭素である)の化合物の存在下またはテトラゾールまたは置換されたテトラゾールの存在下で、適当な有機溶剤中で、d)で得られた化合物を、式IX
R9およびR10は、同一または異なりそしてC1〜C8−アルキルまたはC5〜C12−シクロアルキル、ベンジルまたはフェニルであるかまたはこれらが結合している窒素原子と一緒になって、場合によってはさらに追加的な異種原子および置換分を有していてもよい飽和または不飽和の複素環式環であり、
R12は、OR13またはC1〜C18−アルキル、C1〜C18−アルコキシ、C6〜C20−アリール、C6〜C14−アリール−C1〜C8−アルキルであり、
R13は、式
得られた化合物を既知方法によって酸化し、普通の方法でキャッピングを実施し、保護基S2を除去しそれからそしてこの反応工程を(m−1)回反復してよく、式X
f) mが、0である場合は、d)で得られた化合物を、ホスホルアミダイト法によって、式XI
得られた化合物を既知方法によって酸化し、普通の方法でキャッピングを実施し、保護基S2を既知方法によって除去しそしてそれからこの反応工程を(n−1)回反復してよく、式XII
およびnは上述した通りである)の化合物を得、
g) m′が1〜5である場合は、反応工程e)(これは(m′−1)回反復してよい)を実施して式XIII
h) m′が0でありそしてn′が、1〜50である場合は、反応工程f)を実施し、それから(n′−1)回反復してよく、式XIV
i)式IにおいてR1≠Hである場合は、既知方法によって、基R1〔R1はC1〜C18−アルキル、C 2 〜C18−アルケニル、C3〜C18−アルキニル、C1〜C18−アルキルカルボニル、C2〜C19−アルケニルカルボニル、C3〜C19−アルキニルカルボニル、C6〜C20−アリール、C6〜C14−アリール−C1〜C8−アルキルまたは式III
j) 式IにおいてR1=Hである場合は、既知方法によってキャッピングし、
k) 次に、分子中に存在する固体の支持体に対するリンカーおよび他の保護基が保持されるようにして、この方法で得られそして支持体に結合されそして保護されているオリゴヌクレオチドから保護基S1を既知方法により除去し、
l) 式〔HNR14R15R16〕(+)E(-)(式中、R14、R15、R16およびEは上述した通りである)の化合物の存在下またはテトラゾールまたは置換されたテトラゾールの存在下で、適当な有機溶剤中でこの方法で得られた化合物を式XV
m) 得られた化合物を既知方法により酸化し、
n) オリゴヌクレオチドを、既知方法によって支持体から除去し、そして
ホスフェートおよびヌクレオチド塩基上の残りの保護基を、既知方法によって除去することからなる請求項1〜4のいずれかに記載の式Iの化合物の製法。
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