JP3652924B2 - 走行装置のトラックフレーム並びにその組立方法 - Google Patents

走行装置のトラックフレーム並びにその組立方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばバックホー等の旋回作業機に採用される走行装置のトラックフレームと、その組立て方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えば、バックホー等の旋回作業機では、無限軌道帯であるクローラ走行体を左右に回動自在に有するクローラ走行装置が採用されており、このクローラ走行装置は装置本体としてトラックフレームを備えている。
かかるクローラ走行装置のトラックフレームとしては、例えば、特開平11−93209号公報に開示されているものがあり、これは、図11の如く、エンジンやボンネットが搭載された旋回台を回転自在に支持する旋回ベアリング101を中央部に有するセンターフレーム102と、このセンターフレーム102の左右両端に連結され且つ前記クローラ走行体を支持するサイドフレーム103とを備えて構成されたものとなっており、更にセンターフレーム102は、旋回ベアリング101の前後を左右方向に通過して左右サイドフレーム103間を行き渡るように架設された前後一対の縦壁104と、旋回ベアリング101の左右を前後方向に通過して前後の縦壁104に突き合わされる左右一対の縦壁105と、旋回ベアリング101を中央部に有するとともに、各縦壁104,105を上方から覆うようにその上端縁にそれぞれ固定される上フレーム部材106と、各縦壁104,105を下方から覆うようにその下端縁にそれぞれ固定され、且つ左右両端が左右サイドフレームに固定される下フレーム部材107とを備えたものとなっていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
通常、上記センターフレーム102を工場内で製造する場合には、上下フレーム部材106,107と縦壁104,105とを部分的に溶接にて仮止めする工程と、この仮止めによって組立てられたセンターフレーム102を自動溶接ラインに移動し、上下フレーム部材106,107と縦壁104,105との接合部全体を本溶接する工程とが行われる。
このうち、仮止め工程は、例えば図10に示すように、まず作業台(仮止め治具)108上に下フレーム部材107を搭載するとともに、その上面に縦壁104,105を立設し、この縦壁104,105の下縁と下フレーム部材107の上面とを溶接B1にて数カ所仮止めする(図10(a)参照)。
【0004】
このあと、縦壁104,105と上フレーム部材106との仮止めを行うのであるが、この際、図10(a)に1点鎖線で示すように、縦壁104,105の上端にそのまま上フレーム部材106を載置したとすれば、縦壁104,105の上端と上フレーム部材106の下面との突き合わせ部に対して、比較的低い位置から上向き溶接を行わなければならず、これでは、作業姿勢が低くなって溶接しづらいだけでなく、材料の溶け込みも悪くなることから十分な溶接強度を得ることが困難となる。
【0005】
そのため、実際には、図10(b)に示すように、上記とは別の作業台109上に上フレーム部材106を載置し、仮止めにより一体とされた下フレーム部材107及び縦壁104,105を上下反転することによって縦壁104,105の下端を上フレーム部材106上に載置し、この状態で、両者の突き合わせ部を下向き溶接することによって仮止めを行っていた。
すなわち、従来では、センターフレーム102の仮止めに際して重量物の上下反転作業や移動作業が必要であり、仮止め工程であるにも関わらず多大な手間と工数を必要とするものとなっており、更に2種の作業台108,109が必要であることから、製作コストや作業スペースの増大は避けられないものとなっていた。
【0006】
また、仮止めだけで接合された下フレーム部材107及び縦壁104,105をクレーン等で持ち上げて上下反転等しなければならないため、両者の接合が部分的に外れる恐れもあり、再度仮止めし直すといった余分な作業が発生する可能性もあった。
本発明は、上記のような実情に鑑み、トラックフレームの組立てにかかる溶接作業を簡単且つ迅速に行えるようにすることで、組立工数減等を可能とする走行装置のトラックフレーム及びその組立方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するために以下の技術的手段を講じている。
すなわち、本発明にかかる走行装置のトラックフレームは、上下フレーム部材31,32と、この上下フレーム部材31,32の対向内面間に立設されてその上下端が前記上下フレーム部材31,32に溶接によって接合される縦壁33とを有して構成され、その左右両側に、走行体11を回動自在に有している走行装置のトラックフレームにおいて、
前記上下フレーム部材31,32のうちいずれか一方のフレーム部材に、上下方向に貫通するとともに前記一方のフレーム部材の外面側に前記縦壁33の上下一端を露出可能とする接合孔45が形成され、前記縦壁33と前記一方のフレーム部材とが、前記接合孔45を介して前記一方のフレーム部材の外面側から溶接により接合されていることを特徴とするものである。
【0008】
この場合、例えば、図1に示すように、トラックフレーム6を組立てるにあたって、作業台(仮止め治具)48上に上フレーム部材31を載置するとともに、同上フレーム部材31上に縦板33を立設し、両者の突き合わせ部を下向き溶接B1にて接合する(図1(a)参照)。
そして、下フレーム部材32には、予め上下に貫通する接合孔45を形成しておき、前記縦壁33の上端に下フレーム部材32を載置するとともに、縦壁33の上端を接合孔45を介して下フレーム部材32の外面側(図1の上面側)に露出し、この露出部分と下フレーム部材32とを、その外面側(上面側)から下向き溶接B2することによって接合できるようになる。
【0009】
また、これとは逆に、上フレーム部材31に予め接合孔45を形成しておき、作業台に下フレーム部材32を載置するとともに、同下フレーム部材32上に縦壁33を立設してこれを下向き溶接し、この縦壁33上に上フレーム部材31を載置するとともに、縦壁33と上フレーム部材31とを接合孔45を介して上フレーム31の外面側から下向き溶接により接合することもできる。
すなわち、本発明のトラックフレーム6によれば、上下フレーム部材31,32の一方と縦壁33とを溶接により接合したのち、これを上下反転して別の作業台に移動することなく、そのまま他方のフレーム部材を縦壁33上に載置して下向き溶接により接合でき、従来のように多大な工数を必要とすることなく、迅速且つ容易にトラックフレーム6の組立てが行えるようになる。また、上下フレーム部材に対して下向き溶接を行えることから、材料の良好な溶け込みが期待でき、溶接強度が確保できるようになる。
【0010】
上記の場合、前記縦板33の上下一端に、前記接合孔45に嵌合可能な突起46を形成するのが好ましく、接合孔45に対して突起46を嵌合することで、縦壁33に対して一方のフレーム部材をある程度位置決めでき、その溶接作業も行い易くなる。
また、突起46を、前記接合孔45を介して一方のフレーム部材の外面から突出するように形成することにより、この突起46の外側面と、前記接合孔45周りの一方のフレーム部材の外面との間に形成される隅部に対して容易に溶接が行えるとともに、両者をより強固に接合できるようになる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図8は、本発明に係る走行装置2を採用した後方小旋回型のバックホー1を示しており、このバックホー1は走行装置2と旋回体3と掘削装置4とから主構成されている。
前記走行装置2は、その装置本体であるトラックフレーム6の左右サイドフレーム7に駆動輪8、従動輪9及び複数個の転輪10を回転自在に支持し、これらにゴム製又は鉄製のクローラ走行体11を巻き付け、前記駆動輪8を油圧モータ等の走行駆動源で駆動するように構成されたクローラ走行装置とされており、前記トラックフレーム6はその上部に旋回ベアリング12を介して旋回体3を旋回軸Xを中心に旋回自在に搭載しており、前部にはドーザ13を昇降自在に装着している。
【0012】
旋回体3には、エンジン15、ボンネット16、運転席17、操縦装置18等が搭載され、前部には、ブラケット19を介して掘削装置4が縦軸回り揺動自在に装着されている。
掘削装置4は、前記ブラケット19に縦軸を介して支持された揺動ブラケット20にブーム21とブームシリンダ22の各基端部を枢支し、ブーム21の先端にアーム23を枢支してアームシリンダ24で揺動可能にし、アーム23の先端にバケット25を枢支してバケットシリンダ26で掬い及びダンプ動作可能にしている。
【0013】
本発明に係るトラックフレーム6の詳細構造について、図4〜図7を参照して説明すると、前記トラックフレーム6は大別して、センタフレーム30と、このセンタフレーム30の左右両端に配置されたサイドフレーム7とを備えて構成されている。
前記センタフレーム30は、上フレーム部材31と、下フレーム部材32と、この上下フレーム部材31,32の対向内面間に立設されていて、その上下端縁が上下フレーム部材31,32に固着される複数枚の縦壁33とを有し、これら上下フレーム部材31、32及び縦壁33は鉄板、鋼板等で形成されている。
【0014】
すなわち、センターフレーム30は、上下フレーム部材31,32を縦壁33によって連結した立体構造物を構成し、縦壁33は上下フレーム部材31,32のリブとしての役割を担うものとなっている。
センターフレーム30は、その中央部Aが平面視略矩形状に形成されていて、旋回ベアリング12を介して旋回体3を回転自在に支持するとともに、ドーザ13を支持するようになっている。また、中央部Aにおける上フレーム部材31には、上下方向に貫通する円形の開口31Cが形成されるとともに、この開口31C周りに、旋回ベアリング12を取り付けるためのボルト孔31Dが多数形成され、この部分がベアリング受け部Aaを構成している。
【0015】
一方、中央部Aにおける下フレーム部材32には、センターフレーム30内の点検等に用いられる開口32Cが形成され、この開口32Cの周囲には、前記ボルト孔31Cに対応する挿通孔32Dが多数形成されており、この挿通孔32Dを介してセンターフレーム30内にボックスレンチ等の工具を挿入し、旋回ベアリング12を固定するためのボルトをセンターフレーム30内から締結できるようにしている。また、前記開口32Cの左右両外側には、取付ステー27の両端がボルト等によって取り付けられており、この取付ステー27は、開口32Cを左右に通過するとともに、その上面にスイベルジョイント28をボルト固定して備えている。
【0016】
センタフレーム30の中央部Aの前部には、ドーザ13の支持アーム13Aを枢支ピンを介して揺動自在に支持するアーム支持部42と、ドーザ13を昇降するドーザシリンダ43を枢支ピンを介して支持するシリンダ支持部44とが形成され、これらによりドーザ支持部が形成されている。
センターフレーム30の中央部Aの左右両側には、左右外方へ突出して左右サイドフレーム7L,7Rに連結される脚部Cを有している。この脚部Cは、中央部Aの左側前後から突出する左側前後脚部C1、C2と、中央部Aの右側前後から突出する右側前後脚部C3、C4とを有し、これらは、それぞれ前方又は後方にも突出するように傾斜されていて、全体としてセンターフレーム30が、平面視で略X形状を呈するものとなっている。
【0017】
また、左サイドフレーム7Lと左側前後脚部C1、C2との間には左側抜き孔40Lが形成され、右側サイドフレーム7Rと右側前後脚部C3、C4との間には右側抜き孔40Rが形成されるようになっている。
なお、前記下フレーム部材32は、図3にも示すように、中央部Aから四方の脚部C1〜C4に亘って1枚の板材で形成されており、これに対して、上フレーム部材31は、図4に示すように、ベアリング受け部Aaが形成される中央部分31Aと、脚部C1〜C4の上面を構成する部分31Bとが別部材として形成され、それを溶接で固着して一体としている。但し、上下フレーム部材31、32共に1枚板で形成したり、下フレーム部材32の脚部C1〜C4を別部材で形成したりしてもよい。また、センターフレーム30を平面視で略H状を呈するものとしてもよい。
【0018】
また、図6及び図7に示すように、センタフレーム30は中央部Aが最も高く、中央部Aから四方の脚部C1〜C4の先端に行くに従って低くなるように脚部Cは下向き傾斜に形成されており、センタフレーム30の上下厚さは中央部Aが最も厚く、中央部Aから四方の脚部C1〜C4の先端に行くに従って薄くなっている。
左右各サイドフレーム7F、7Rは、正面断面形状が略門形とされた支持枠35の前後に、從動輪9を支持する從動輪支持体38と、駆動輪8を支持する駆動輪支持体39とをそれぞれ固着して構成されており、前記支持枠35には複数個の転輪10が軸支され、かつその前後部に前後の脚部Cが固着されている。
【0019】
前記縦壁33は、センタフレーム30の左右各抜き孔40L、40Rを形成している縁の近傍に配置されかつ前後端がサイドフレーム7L、7Rに連結された左右縦壁33Aと、センタフレーム30の後部を形成している縁の近傍に配置されかつ左右端がサイドフレーム7L、7Rに連結された後縦壁33Bと、左右両縦壁33Aの前端又はその近傍の左右両サイドフレーム30を繋ぐ前縦壁30Cとを有している。
前記左右縦壁33Aは、平面視において、左右内方側(ベアリング受け部Aa側)が頂部となるような山形状に形成されており、その山形頂部がベアリング受け部Aaにオーバラップしている。また、左右縦壁33Aは、中央部Aの左右側縁及び脚部Cの抜き孔40側縁に可及的に近づけられ、抜き孔40側から中央部A及び脚部C内への泥土の侵入を防止する泥土侵入防止壁を構成するものとなっている。
【0020】
換言すると、左右縦壁33Aはサイドフレーム30と共に抜き孔40をその周囲近傍で包囲しており、中央部A及び脚部Cの抜き孔40側に奥深い懐を作らないことにより、土が溜まらないようにしている。
前記後縦壁33Bも、前側(ベアリング受け部Aa側)が頂部となるような平面視山形状に形成されていて、その山形頂部がベアリング受け部Aaにオーバラップし、中央部Aの後側縁及び脚部C2、C4の後側縁に可及的に近づけられており、左右縦壁33Aと共に左右後脚部C2、C4を筒形状に形成し、その筒内部に油圧配管等を挿通できるようになっている。
【0021】
前記前縦壁30Cは略直線状の板材で形成されていて、下フレーム部材32の略前縁に位置して上フレーム部材31のベアリング受け部Aaとオーバラップしているが、上フレーム部材31の前縁より奥まった位置にあって、アーム支持部42にアーム13A連結用の枢支ピンを左右方向から挿脱するのを妨害しない構造となっている。
以上のことから、前後左右の各縦壁33A〜33Cは、ベアリング受け部Aaを下側から支持することによって旋回体3からの荷重を受け持っており、これによりセンターフレーム30の強度を向上できるものとなっている。
【0022】
図3に示すように、前記下フレーム部材32には、前後縦壁33C,33B及び左右縦壁33A,33Aの中央部が通過する部位に対応して計4個の接合孔45が形成されており、一方、図6及び図7に示すように、前後左右縦壁33A,33B,33Cの下端には、接合孔45に嵌合可能とされた突起46がそれぞれ形成されている。
具体的に、前記接合孔45は略矩形状に形成されていて、下フレーム部材32に形成した多数の工具挿通用の挿通孔32Dのうち、左右及び前後外側のものに対して一側部が連接されており、よって挿通孔32Dと接合孔45は、図2に示すように、全体として鍵穴形状を呈している。そのため、挿通孔32Dと同時に打ち抜き加工や溶断によって接合孔45も形成できるものとなっており、加工性を向上している。
【0023】
また、接合孔45に嵌合した突起46は、下フレーム部材32の外面から突出するようになっており、この突起46の外側面と接合孔45周りにおける下フレーム部材32の外面とは、以下に説明するような組立作業を経ることによって溶接にて接合されるようになっている。
この組立て作業(特に、上フレーム部材31の中央部31Aと、縦壁33と、下フレーム部材32との組立て作業)は、図1に示されるように、まず作業台(仮止め治具)48上に上フレーム部材31の中央部31Aを載置し、この上フレーム部材31上に各縦壁33を立設する。そして、両者の突き合わせ隅部を溶接B1によって数カ所仮止めする。
【0024】
この溶接B1は、突き合わせ隅部に対して上方からの下向き溶接となることから、比較的容易な作業で良好な材料の溶け込みを確保できるものとなる。
次に、作業台48上に上フレーム部材31A及び縦壁33を載置した状態のまま、縦壁33上に下フレーム部材32を載置する。この際、下フレーム部材32に形成した接合孔45に対して縦壁33の突起46を嵌合させることで、両者がある程度位置決めされるようになり、完全に載置した状態で、突起46が下フレーム部材32を貫通して上側に突出される。
【0025】
そして、図1(b)及び図2に示すように、接合孔45の一側における下フレーム部材32の上面と、突起46の一側面の間に形成される隅部に溶接B2を施すことにより、縦壁33に対して下フレーム部材32が仮止めされるようになる。
この溶接B2は、下フレーム部材32の外面(上面)側からの下向き溶接となることから、上フレーム部材31と縦壁33との溶接B1と同様に、比較的容易な作業で良好な材料の溶け込みを確保できるものとなっている。
【0026】
すなわち、本発明では、従来のように一方のフレーム部材と縦壁33との接合を行ったのちに、これを上下反転して別の作業台に乗せ換えるようなことをしなくとも、同一の作業台48上で、上下フレーム部材31,32と縦壁33との接合をいずれも下向き溶接によって簡単に行えるようになり、組立て工数の低減や、確実な接合が可能となるのである。
また、突起46を接合孔45から突出させることによって溶接B2がより簡単に行えるようになり、突起46の全幅に亘って溶接B2することによって縦壁33と下フレーム部材31との接合がより強固に行えるものとなる。
【0027】
なお、上下フレーム部材31(31A),32と縦壁33との溶接B1,B2は、これら全てを一旦作業台48上で治具により組み上げたのちに同時に行ってもよい。
上記のように上下フレーム部材31,32と縦壁33とを接合した後は、これを自動溶接ラインへ移動し、上下フレーム部材31,32の対向内面と、縦壁33の上下端縁との接合部略全体を本溶接する。また、この本溶接の前又は後に、上フレーム部材31の脚部分31B及びサイドフレーム7を溶接によって接合することで、トラックフレーム6全体の組立てが完了する。
【0028】
この際、下フレーム部材32は、対向内面からの本溶接だけでなく、仮止め工程で行われた外面からの溶接B2によって縦壁33に接合されていることから、両者をより強固に接合できるものとなっており、トラックフレーム6としての強度向上を可能としている。
なお、前記接合孔45は、必ずしも挿通孔32Dに連接する位置に形成しなくとも、縦壁33が通過する部位に対応した適宜箇所に形成することができる。
また、前記突起46は、図9(a)に示すように、下フレーム部材32の外面から突出せずに接合孔45内にとどまる長さに形成することができ、図9(b)に示すように、突起46を形成せずに、単に接合孔45を介して縦壁33の上下一端を下フレーム部材32の外面側に露出したものとしてもよい。
【0029】
図9(a)のように突起46を短くする場合は、当該突起46の頂面と接合孔45の内周面との間に溶接B2を施せばよく、図9(b)のように突起46を省略する場合は、縦壁33上端面と接合孔45内周面との間の隅部に溶接を施せばよい。
いずれにおいても、下フレーム部材32の外面には突起46が突出しないため、開口32Cの下側からカバー等を取り付ける場合でも突起が障害になることがなくなる。
【0030】
本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、種々変形することができる。例えば、接合孔45を上フレーム部材に対して形成することによって、上下フレーム部材31,32と縦壁33との組立て順序を上記と逆に構成してもよい。但し、上フレーム部材31は、旋回体3を直接的に支持する部分であって下フレーム部材32よりも板厚が厚く形成されているために接合孔45を形成しにくくなっていること、及び、上面に旋回ベアリング12が搭載されるためにこれを避けた位置に接合孔45を形成する必要があること等の理由から、上記実施形態のように下フレーム部材32側に接合孔45を形成するのが好ましい。
【0031】
また、本発明に係る走行装置が採用される作業機としては、上記の後方小旋回型バックホーの他に、標準型、超小旋回型のバックホーとしてもよく、またその他の作業機であってもよい。
【0032】
【発明の効果】
以上詳述したように本発明によれば、トラックフレームの組立てにかかる溶接作業を簡単且つ迅速に行え、組立工数の低減が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態にかかるトラックフレーム(センターフレーム)の組立作業を示す側面図である。
【図2】(a)は、図3のE部詳細図、(b)は、その側面図である。
【図3】下フレーム部材の底面図である。
【図4】トラックフレームの平面図である。
【図5】トラックフレームの側面図である。
【図6】トラックフレームの正面図である。
【図7】トラックフレームの背面図である。
【図8】バックホーの全体側面図である。
【図9】図3のE部における他の形態を示す側面図である。
【図10】従来のトラックフレームの組立て工程を示す側面図である。
【図11】従来のトラックフレームを示す斜視図である。
【符号の説明】
2 クローラ走行装置
6 トラックフレーム
30 センターフレーム
31 上フレーム部材
32 下フレーム部材
33 縦壁
45 接合孔
46 突起

Claims (4)

  1. 上下フレーム部材(31,32)と、この上下フレーム部材(31,32)の対向内面間に立設されてその上下端が前記上下フレーム部材(31,32)に溶接によって接合される縦壁(33)とを有して構成され、その左右両側に、走行体(11)を回動自在に有している走行装置のトラックフレームにおいて、
    前記上下フレーム部材(31,32)のうちいずれか一方のフレーム部材に、上下方向に貫通するとともに前記一方のフレーム部材の外面側に前記縦壁(33)の上下一端を露出可能とする接合孔(45)が形成され、縦壁(33)の上下一端に、該縦壁(33)を前記一方のフレーム部材に溶接固定する前において該一方のフレーム部材が縦壁(33)に対して位置決めされるように前記接合孔(45)に嵌合する突起(46)が形成され、この突起(46)と前記一方のフレーム部材とが前記一方のフレーム部材の外面側から溶接により接合されていることを特徴とする走行装置のトラックフレーム。
  2. 前記突起(46)が、前記接合孔(45)を介して前記一方のフレーム部材の外面から突出するように形成され、この突起(46)の外側面と、前記接合孔(45)周りの前記一方のフレーム部材の外面とが溶接によって接合されていることを特徴とする請求項に記載の走行装置のトラックフレーム。
  3. 請求項1又は2のいずれかに記載の走行装置のトラックフレームを組立てる方法であって、
    前記上下フレーム部材(31,32)のうち他方のフレーム部材を作業台(48)上に載置するとともに、同他方のフレーム部材上に前記縦壁(33)を立設し、この縦壁(33)の下端と前記他方のフレーム部材の内面とを溶接にて接合する一方で、
    前記縦壁(33)の上端に前記一方のフレーム部材を載置するとともに、該縦壁(33)に設けられた突起(46)を、前記一方のフレーム部材に形成された接合孔(45)に嵌合させて、縦壁(33)に対して前記一方のフレーム部材を位置決めし、この一方のフレーム部材と前記縦壁(33)の突起(36)とを、同一方のフレーム部材の外面側から溶接にて接合することを特徴とするトラックフレームの組立て方法。
  4. 請求項1又は2のいずれかに記載の走行装置のトラックフレームを組立てる方法であって、
    前記上下フレーム部材(31,32)のうち上フレーム部材(31)を作業台(48)上に載置するとともに、同上フレーム部材(31)上に前記縦壁(33)を立設し、この縦壁(33)の下端と前記上フレーム部材(31)の内面とを溶接にて接合する一方で、
    前記縦壁(33)の上端に前記下フレーム部材(32)を載置するとともに、該縦壁(33)に設けられた突起(46)を、前記下フレーム部材(32)に形成された接合孔(45)に嵌合させて、縦壁(33)に対して前記下フレーム部材(32)を位置決めし、この下フレーム部材(32)と前記縦壁(33)の突起(36)とを、同下フレーム部材(32)の外面側から溶接にて接合することを特徴とするトラックフレームの組立て方法。
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