JP2005336920A - 建設機械の旋回フレーム - Google Patents

建設機械の旋回フレーム Download PDF

Info

Publication number
JP2005336920A
JP2005336920A JP2004159710A JP2004159710A JP2005336920A JP 2005336920 A JP2005336920 A JP 2005336920A JP 2004159710 A JP2004159710 A JP 2004159710A JP 2004159710 A JP2004159710 A JP 2004159710A JP 2005336920 A JP2005336920 A JP 2005336920A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
boss
frame
boss member
welded
plate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2004159710A
Other languages
English (en)
Inventor
Makoto Motozu
誠 本図
Kazunori Yamada
一徳 山田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Construction Machinery Co Ltd filed Critical Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Priority to JP2004159710A priority Critical patent/JP2005336920A/ja
Publication of JP2005336920A publication Critical patent/JP2005336920A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • EFIXED CONSTRUCTIONS
    • E02HYDRAULIC ENGINEERING; FOUNDATIONS; SOIL SHIFTING
    • E02FDREDGING; SOIL-SHIFTING
    • E02F9/00Component parts of dredgers or soil-shifting machines, not restricted to one of the kinds covered by groups E02F3/00 - E02F7/00
    • E02F9/08Superstructures; Supports for superstructures
    • E02F9/0808Improving mounting or assembling, e.g. frame elements, disposition of all the components on the superstructures
    • E02F9/0816Welded frame structure

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mining & Mineral Resources (AREA)
  • Civil Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Structural Engineering (AREA)
  • Shovels (AREA)

Abstract

【課題】 スイングブラケットを製作、加工するときの作業性を向上でき、掘削反力等の外力に対しても十分な剛性を確保できるようにする。
【解決手段】 旋回フレーム11のスイングブラケット16を、ボス穴18Aを有し前縦板14,15の切欠き段差14A,15Aに溶接される上側ボス部材17と、上側ボス部材17の下面側にボス穴18Aと同軸をなして衝合状態で溶接され外周側に前縦板14,15の前端が溶接される筒部材21と、筒部材21の下面に衝合状態で溶接されるリング部材22と、リング部材22の下面側に溶接して設けられ上側ボス部材17と上,下で対向する下側ボス部材23とにより構成する。そして、下側ボス部材23の延設部23Cには、その左,右両側部位に前縦板14,15の下面を溶接して設ける構成としている。
【選択図】 図7

Description

本発明は、例えば油圧ショベル等の上部旋回体に好適に用いられる建設機械の旋回フレームに関する。
一般に、油圧ショベル等の建設機械は、下部走行体と、該下部走行体上に旋回可能に搭載された上部旋回体と、該上部旋回体の前側に設けられ土砂の掘削作業等を行う作業装置とにより構成されている。
また、所謂後方小旋回式と呼ばれる小型の油圧ショベル等は、上部旋回体の旋回フレームに対し作業装置のブームを、スイングポスト等を用いて左,右方向に揺動可能に連結してなるスイングポスト式の作業装置を採用したものが知られている(例えば、特許文献1,2参照)。
この種の従来技術による旋回フレームは、下部走行体上に旋回可能に取付けられる底板と、該底板から上向きに立設され底板の前,後方向に延びる左,右の縦板と、該各縦板の前端側に設けられ前記底板と上,下に対向して配置される上板等とにより構成され、この上板は例えば略三角形状の平板材により形成されている。
そして、前記スイングポスト式の作業装置を揺動可能に支持するためのスイングブラケットは、各縦板の前端側となる位置で前記上板と底板との間にボックス構造(箱形状)をなして形成されるものである。
また、他の従来技術として、スイングポスト式の作業装置を揺動可能に支持するためのスイングブラケットを、上板、下板および左,右の側板からなる箱形状の一体構造物として鋳鋼等により成形したものも知られている(例えば、特許文献3参照)。
特開2002−339403号公報 特開2003−129521号公報 特開2002−146834号公報
ところで、上述した従来技術(特許文献1,2)による旋回フレームは、左,右の縦板を底板上に溶接により接合し、これらの縦板の前端側には底板と上,下で対向するように上板を溶接により接合している。そして、左,右の縦板の前端側を上,下で挟むように対向した前記上板と底板等とにより、スイングポスト式の作業装置を揺動可能に支持するためのスイングブラケットを構成している。
そして、このようなスイングブラケットは、作業装置からの掘削反力等のように外部から付加される大きな荷重を頻繁に受けることになるので、頑丈なブラケット構造に形成することが要求されている。しかし、スイングブラケットを頑丈な構造に形成するためには、溶接工数が増加してしまい、製造、組立時の作業性を向上することが難しいという問題がある。
一方、他の従来技術では、スイングポスト式の作業装置を揺動可能に支持するスイングブラケットを、上板、下板および左,右の側板からなる箱形状の一体物(鋳鋼品)として成形しているので、ブラケットを頑丈な構造に形成できるという利点がある。しかし、この場合には、スイングブラケットの成形作業に手間がかかるばかりでなく、ブラケットとしての重量が大となり、小型、軽量化の要求を満たすことができない。
また、スイングブラケットを、上板、下板および左,右の側板からなる箱形状の一体物として鋳鋼等の手段を用いて成形するときに、寸法精度や平坦度等を確保するのが難しく、例えば旋回フレームの縦板、底板等に接合するときに溶接不良が発生し易いという問題がある。
本発明は上述した従来技術の問題に鑑みなされたもので、本発明の目的は、スイングブラケットを製作、加工するときの溶接作業を簡略化でき、製造、組立時の作業性を向上できると共に、スイングブラケットが作業装置から受ける外力に対しても十分な剛性を確保できるようにした建設機械の旋回フレームを提供することにある。
上述した課題を解決するために、本発明は、下部走行体上に旋回輪を介して設けられる底板と、該底板から上向きに立設され該底板の前,後方向に延びる左,右の縦板と、該左,右の縦板および前記底板の前端側に設けられスイングポスト式の作業装置を連結ピンを介して揺動可能に支持するスイングブラケットとを備えた建設機械の旋回フレームに適用される。
そして、請求項1の発明が採用する構成の特徴は、前記スイングブラケットを、前記連結ピンが挿通されるボス穴を有し前記左,右の縦板の上端側に溶接される上側ボス部材と、該上側ボス部材のボス穴と同軸をなすように該上側ボス部材の下面側に溶接して設けられ外周側に前記各縦板の前端が溶接される筒体と、前記上側ボス部材と上,下で対向するように該筒体の下面側に溶接して設けられ前記左,右の縦板と底板とが溶接される下側ボス部材とにより構成したことにある。
また、請求項2の発明によると、前記スイングブラケットの筒体は、パイプ材により形成され前記上側ボス部材の下面に衝合状態で溶接される筒部材と、該筒部材よりも短尺なリングとして形成され該筒部材の下面と前記下側ボス部材の上面との間に衝合状態で溶接されるリング部材とにより構成している。
また、請求項3の発明によると、前記スイングブラケットの上側ボス部材は、前記ボス穴を有したリング状のボス部と、該ボス部の外周側から前記左,右の縦板間に張出して延び左,右両側部位が前記各縦板の上端側に衝合状態で溶接される張出部とを、鋳造または鍛造手段により一体成形する構成としている。
また、請求項4の発明によると、前記上側ボス部材の張出部は、前記ボス部の外周側から前記左,右の縦板に沿って後方に延び該各縦板の上端側が溶接される左,右の縦板接合部と、該各縦板接合部の間を左,右方向で連結した連結板部とにより一体に形成してなる構成としている。
一方、請求項5の発明によると、前記スイングブラケットの上側ボス部材は、前記ボス穴を有したリング状のボス部と、該ボス部の外周側から前記左,右の縦板に沿って後方に延び該各縦板の上端側が溶接される左,右の縦板接合部とから互いに溶接可能な材料を用いて形成し、該各縦板接合部は前記ボス部の外周側に溶接する構成としている。
また、請求項6の発明によると、前記上側ボス部材には接合用段部を設け、該接合用段部には、運転席の床板を下側から支持するためのフロア支持ブラケットを溶接する構成としている。
また、請求項7の発明によると、前記上側ボス部材には、運転席の床板を下側から支持するためのフロア支持ブラケット部を一体に形成する構成としている。
また、請求項8の発明によると、前記スイングブラケットの下側ボス部材は、前記連結ピンが挿通されるボス穴を有したボス部と、該ボス部から後方へと延設され左,右両側部位に前記各縦板の下面が衝合状態で溶接される延設部とを、一体に成形する構成としている。
さらに、請求項9の発明によると、前記底板の左,右両側には、左,右のサイドフレームを配置して設け、前記下側ボス部材の延設部には、前記左,右のサイドフレームの前側に位置する前枠部が溶接される左,右の前枠接合部を設ける構成としている。
上述の如く、請求項1に記載の発明によれば、スイングポスト式の作業装置を揺動可能に支持するスイングブラケットを、上側ボス部材と、下側ボス部材と、該各ボス部材間に溶接して設けられる筒体とにより構成しているので、例えば鋳造等の手段でスイングブラケット全体を一体成形する場合に比較して成形、加工作業を簡略化することができ、スイングブラケットを小型化できると共に、軽量化を図ることができる。そして、スイングブラケットの寸法精度や平坦度等を確保するのが容易となり、左,右の縦板および底板の前端側にスイングブラケットを接合する溶接時の作業性を向上することができる。また、スイングブラケットの構成部品である上側ボス部材、筒体および下側ボス部材をそれぞれ個別に製作、加工した後に、これらを上,下で重合わせるように溶接すればよく、スイングブラケットを製作、加工するときの溶接作業を簡略化でき、製造、組立時の作業性を向上することができる。
しかも、スイングブラケットの上側ボス部材は左,右の縦板の上端側に溶接し、筒体の外周側には前記各縦板の前端を溶接すると共に、下側ボス部材の左,右両側部位には前記各縦板の下面を溶接し、下側ボス部材の後端側には底板の前端側を溶接する構成とすることにより、底板および左,右の縦板に対するスイングブラケットの溶接強度(接合強度)を高め、スイングブラケットが作業装置から受ける外力に対しても十分な剛性を確保できる上に、スイングブラケットを含めて旋回フレーム全体を組立てるときの作業性も向上することができる。
また、請求項2に記載の発明は、スイングブラケットの筒体を、上側ボス部材の下面に衝合状態で溶接される筒部材と、該筒部材よりも短尺なリングとして形成され該筒部材の下面と前記下側ボス部材の上面との間に衝合状態で溶接されるリング部材とにより構成しているので、筒部材とリング部材とからなる筒体を既存の安価な部品等を用いて形成でき、各部材の寸法精度等も十分に確保できると共に、製作、加工時の作業性をより一層高めることができる。
また、請求項3に記載の発明は、スイングブラケットの上側ボス部材を、リング状のボス部と、該ボス部の外周側から左,右の縦板間に張出して延びる張出部とにより鋳造または鍛造手段で一体成形する構成としているので、ボス部と張出部からなる上側ボス部材を、例えば鋳鋼部品または鍛造部品として一体成形することができ、その取扱い性を向上できると共に、剛性も高めることができる。また、スイングブラケットのうち上側ボス部材を単体である鋳鋼部品または鍛造部品として一体成形するので、その寸法精度や平坦度等を容易に確保することができ、張出部の左,右両側部位に対して左,右の縦板を溶接するときの作業性を向上することができる。
また、請求項4に記載の発明は、上側ボス部材の張出部を、ボス部の外周側から左,右の縦板に沿って後方に延び該各縦板の上端側が溶接される左,右の縦板接合部と、該各縦板接合部の間を左,右方向で連結した連結板部とにより一体に形成する構成としているので、左,右の縦板接合部に対する縦板の溶接作業を簡略化でき、それぞれの溶接部位における接合強度を確実に高めることができる。また、左,右の縦板接合部間には連結板部を一体に形成しているので、左,右の縦板接合部にも十分な強度を確保することができ、上側ボス部材全体の剛性も高めることができる。
一方、請求項5に記載の発明は、上側ボス部材をリング状のボス部と左,右の縦板接合部とから互いに溶接可能な材料を用いて形成し、該各縦板接合部はボス部の外周側に溶接する構成としているので、ボス部に対する各縦板接合部の溶接強度を十分に確保できると共に、各縦板接合部をボス部の外周側から左,右の縦板に沿って後方に延びるように形成でき、各縦板の上端側を縦板接合部に高い接合強度をもって溶接することができる。
また、請求項6に記載の発明は、上側ボス部材に接合用段部を設け、運転席の床板を下側から支持するためのフロア支持ブラケットを該接合用段部に対して溶接する構成としているので、上側ボス部材に対するフロア支持ブラケットの接合強度を高めることができ、運転席の床板を下側から十分な剛性をもって支持することができる。
また、請求項7に記載の発明によると、上側ボス部材には、運転席の床板を下側から支持するためのフロア支持ブラケット部を一体に形成する構成としているので、フロア支持ブラケット部を特別に溶接等の手段で設ける必要がなく、溶接作業を簡略化できると共に、上側ボス部材のフロア支持ブラケット部により運転席の床板を下側から確実に支持することができる。
また、請求項8に記載の発明は、スイングブラケットの下側ボス部材を、連結ピンが挿通されるボス穴を有したボス部と、該ボス部から後方へと延設され左,右両側部位に各縦板の下面が衝合状態で溶接される延設部とにより一体に成形する構成としているので、ボス部と延設部からなる下側ボス部材を、例えば鋳鋼部品、プレス成形品または鍛造部品として一体成形することができ、その取扱い性を向上できると共に、剛性も高めることができる。また、スイングブラケットのうち下側ボス部材を単体である鋳鋼部品、プレス成形品または鍛造部品として一体成形するので、その寸法精度や平坦度等を容易に確保することができ、延設部の左,右両側部位に対して左,右の縦板を溶接するときの作業性も向上することができる。
さらに、請求項9に記載の発明によると、下側ボス部材の延設部には、左,右のサイドフレームの前枠部が溶接される左,右の前枠接合部を設ける構成としているので、左,右のサイドフレームの前枠部を下側ボス部材の延設部に対し左,右の前枠接合部を介して、例えば突合わせ溶接等の手段で接合でき、両者の接合強度を向上することができると共に、各サイドフレームの前枠部を下側ボス部材の延設部に溶接するときの作業性も高めることができる。
以下、本発明の実施の形態による建設機械の旋回フレームを、後方小旋回式の油圧ショベルに適用した場合を例に挙げ、添付図面に従って詳細に説明する。
ここで、図1ないし図11は本発明の第1の実施の形態を示している。図中、1は建設機械としての油圧ショベルで、該油圧ショベル1は、下部走行体2と、該下部走行体2上に旋回輪3を用いて旋回可能に搭載された上部旋回体4と、後述の作業装置8等により構成されている。
また、上部旋回体4は、後述の旋回フレーム11を有し、この旋回フレーム11上には、図1、図2に示す如くキャブ5、外装カバー6およびカウンタウエイト7等が設けられている、そして、キャブ5は、オペレータが乗降する操作運転部を構成し、その内部に運転室を画成している。また、外装カバー6は、カウンタウエイト7と共にエンジン、油圧ポンプ(いずれも図示せず)等が収容される機械室を画成するものである。
8は上部旋回体4の前部側に俯仰動可能に設けられた作業装置で、該作業装置8は、例えばスイングポスト8A、ブーム8B、アーム8Cおよびバケット8D等を備えている。そして、作業装置8のスイングポスト8Aは、図2に示す連結ピン9等を用いて後述する旋回フレーム11のスイングブラケット16に対して左,右に揺動可能に取付けられている。
これにより、スイングポスト式の作業装置8は、図2に示す連結ピン9を中心にして左,右に揺動されると共に、ブーム8Bおよびアーム8Cが上,下に俯仰動され、先端側のバケット8Dによって土砂等の掘削作業(側溝堀を含む)を行うものである。
一方、下部走行体2の前側には、図1に示す如く排土板10等が上,下に回動可能に設けられている。そして、該排土板10は、土砂等の排土作業、地均し作業等を行うときに用いられる。また、排土板10は、車両姿勢を安定させるためのアウトリガーとしても使用されるものである。
11は上部旋回体4のメインフレームを構成する旋回フレームで、該旋回フレーム11は、図3ないし図5に示すように後述のセンタフレーム12と、左,右のサイドフレーム32,33等とにより構成されている。
12は旋回フレーム11の中央部分を構成するセンタフレームで、該センタフレーム12は、図3ないし図5に示す如く平板状の板材により形成され、前,後方向に延びた底板13と、後述の前縦板14,15、スイングブラケット16、閉塞板26、横板28、後縦板29,30およびウエイト取付部31等とにより構成されている。
そして、旋回フレーム11の底板13には、図3ないし図5に示す如く旋回中心Oに対して同心円状をなすように周方向で互いに離間した多数のボルト穴13A,13A,…が形成され、これらのボルト穴13Aには、図1に示す下部走行体2との間に旋回輪3を取付けるためのボルト(図示せず)等がそれぞれ螺着されるものである。
これによって、旋回フレーム11の底板13は、長さ方向(前,後方向)の中央部が下部走行体2上に旋回輪3を介して旋回可能に取付けられ、旋回中心Oを中心として左,右に旋回駆動される。また、底板13の前端部13Bは、図4、図6に示す如く後述するスイングブラケット16の下側ボス部材23に突合わせ溶接されるものである。
14,15は底板13の上面側に立設され、底板13の前,後方向に延びた左,右の縦板(以下、前縦板14,15という)で、該前縦板14,15は、図3ないし図5に示す如く旋回中心Oに対し左,右両側に離間して略「ハ」の字状に延びるように配設され、その前端側は後述のスイングブラケット16に左,右両側から接合されている。
即ち、左,右の前縦板14,15は、旋回フレーム11の曲げ剛性を高めるため、図3ないし図5に示す如く底板13の上面から上向きに立設されると共に、後述のスイングブラケット16と横板28との間を直線状をなして互いに斜めに延びている。また、前縦板14,15の前部側上面には、図7に示す如く前,後方向に細長く延びる接合用の切欠き段差14A,15Aが形成され、これらの切欠き段差14A,15Aには、後述する上側ボス部材17(張出部19)の縦板接合部19A,19Bが溶接により滑らかに接合されるものである。
16は底板13および前縦板14,15の前端側に設けられたスイングブラケットで、該スイングブラケット16は、図6、図7に示すように後述の上側ボス部材17、筒体20および下側ボス部材23を上,下方向に溶接により互いに接合することにより構成される。そして、スイングブラケット16には、図2に例示した連結ピン9を介して作業装置8のスイングポスト8Aが左,右に揺動可能に連結されるものである。
17はスイングブラケット16の一部をなす上側ボス部材で、該上側ボス部材17は、図7ないし図10に示す如く内周側にボス穴18Aを有したリング状のボス部18と、該ボス部18の外周側から前縦板14,15間に後方へと張出して延びる張出部19とにより構成されている。そして、上側ボス部材17のボス部18と張出部19とは、例えば鋳鋼等の鋳造手段、または鍛造等の手段を用いて一体に成形されるものである。
即ち、上側ボス部材17を鋳造手段で成形する場合には、例えば加熱溶融状態の鋳鋼材料を予め用意した成形型内に注入し、図7ないし図10に示すようにボス部18と張出部19とからなる上側ボス部材17を単一の成形品として形成する。また、上側ボス部材17を鍛造手段で成形する場合には、例えば鍛造に適した鉄鋼材料に冷間鍛造等の加圧加工を施すことにより、ボス部18と張出部19とからなる上側ボス部材17を単一の成形品として形成すればよい。
また、上側ボス部材17の張出部19は、ボス部18の外周側から左,右方向に離間して後方に延びる左,右の縦板接合部19A,19Bと、この縦板接合部19A,19B間を左,右方向で連結した連結板部19Cとにより一体に形成されている。そして、この連結板部19Cは、左,右の縦板接合部19A,19B間で略「ハ」の字状に末広がり形状をなして形成され、その後端側には斜め下向きに傾斜した突片部19Dが設けられている。
ここで、上側ボス部材17の縦板接合部19A,19Bは、図7に例示するように前縦板14,15の切欠き段差14A,15Aに衝合した状態で溶接により接合される。このため、縦板接合部19A,19Bの下面は、図10に示すように斜めに傾斜して形成され、前縦板14,15の切欠き段差14A,15Aとの間で溶接用の開先を構成するものである。
また、張出部19の連結板部19Cには、左,右の縦板接合部19A,19B間の中間となる位置に曲面状をなして上向きに突出し断面略三角形状に形成された接合用段部19Eが一体に設けられている。そして、この接合用段部19Eには、後述のフロア支持ブラケット42が図6に示す如く溶接により滑らかに接合されるものである。
20はスイングブラケット16の上側ボス部材17と下側ボス部材23との間に設けられた筒体で、該筒体20は、図6、図7に示すように鋼製のパイプ材等により形成され内周側がピン穴21Aとなった筒部材21と、該筒部材21よりも大径で短尺なリングとして形成され、筒部材21の下面に溶接により接合されるリング部材22とにより構成している。
そして、筒体20は、上側ボス部材17のボス穴18Aと同軸をなすように筒部材21の上面がボス部18の下面に衝合状態で溶接により接合される。また、リング部材22は、その上面が筒部材21の下面に衝合状態で溶接により接合され、リング部材22の下面は、後述する下側ボス部材23の上面に衝合状態で溶接により接合されるものである。
ここで、筒体20(筒部材21、リング部材22)の外周側には、図7に示すように前縦板14,15の前端が突合わせ溶接等の手段を用いて接合され、このときに前縦板14,15の切欠き段差14A,15Aには、上側ボス部材17の縦板接合部19A,19Bが衝合状態で溶接される。また、前縦板14,15の下面は、下側ボス部材23の左,右両側部位に溶接されるものである。
23は上側ボス部材17との間で筒体20を上,下方向から挟む下側ボス部材で、該下側ボス部材23は、連結ピン9が挿通されるボス穴23Aを有したボス部23Bと、該ボス部23Bから略「ハ」の字状に末広がり形状をなして後方に延設された延設部23Cとから、例えばプレス成形等の手段を用いて一体成形されている。
そして、この場合の延設部23Cは、ボス部23Bの後方に位置する平坦面部23Dと、該平坦面部23Dから斜め後方へと下向きに傾斜して延びる傾斜面部23Eとにより構成されている。そして、延設部23C(平坦面部23Dと傾斜面部23E)の左,右両側部位には、前縦板14,15の下面が溶接により接合して設けられる。また、下側ボス部材23は、図6に示すように傾斜面部23Eの後端側に底板13の前端部13Bが突合わせ溶接等の手段で接合して設けるものである。
ここで、下側ボス部材23のボス穴23Aは、上側ボス部材17のボス穴18A、筒部材21のピン穴21Aおよびリング部材22と同軸に配置され、これらのボス穴18A、ピン穴21Aおよびボス穴23A内には、図2に例示した連結ピン9が回動可能に挿嵌される。そして、スイングブラケット16は、この連結ピン9を介して作業装置8のスイングポスト8Aを左,右に揺動可能に支持するものである。
24は下側ボス部材23の下面に接合して設けられる曲げ板で、該曲げ板24は、図6、図11に示す如く略L字状に折曲げられた板材からなり、その幅方向両端(前,後両端)が下側ボス部材23の平坦面部23Dと傾斜面部23Eとに下側から突合わせ溶接されている。そして、曲げ板24は、下側ボス部材23の平坦面部23Dと傾斜面部23Eとに沿って左,右方向に延び、下側ボス部材23との間に図6に示す空間部24Aを形成するものである。
25,25は曲げ板24の左,右方向両側に設けられる左,右の当て板で、該各当て板25は、図7、図11に示すように下側ボス部材23(平坦面部23Dと傾斜面部23E)と曲げ板24との左,右方向両側に溶接により接合されている。そして、これらの当て板25は、下側ボス部材23の平坦面部23D、傾斜面部23Eと曲げ板24との間に形成される空間部24A(図6参照)を左,右方向両側から閉塞するものである。
ここで、左,右の当て板25,25は、後述するサイドフレーム32,33の前枠部32A,33Aが図4、図5に示す如く突合わせ溶接される前枠接合部を構成している。そして、スイングブラケット16の下側ボス部材23には、左,右の当て板25,25を介して前枠部32A,33Aの長さ方向内側端面がそれぞれ連結されるものである。
26はスイングブラケット16の上側ボス部材17と底板13との間に設けられた閉塞板で、該閉塞板26は、鋼板等の板材を用いて形成され、図3、図6に示すように上側ボス部材17の張出部19に対応して略「ハ」の字状の末広がり形状をなしている。そして、閉塞板26は、左,右の前縦板14,15間に位置して上側ボス部材17(張出部19)の突片部19Dと底板13との間に配設されている。
そして、閉塞板26は、図6に示すように前端側が上側ボス部材17の突片部19Dに隅肉溶接等の手段により接合され、後端側は底板13の上面に接合されている。また、閉塞板26の左,右両側は、図3に示すように前縦板14,15に隅肉溶接等の手段で接合されている。
ここで、閉塞板26は、上側ボス部材17の突片部19Dに沿って左,右の前縦板14,15間を前,後方向に傾斜して延び、底板13、前縦板14,15およびスイングブラケット16の間に中空のボックス構造をなす閉塞空間27を形成している。
そして、閉塞板26は、旋回フレーム11(センタフレーム12)の前部側で底板13、左,右の前縦板14,15およびスイングブラケット16の間に、中空のボックス構造をなす閉塞空間27を形成することにより、これらの底板13と前縦板14,15とスイングブラケット16との間の接合強度や曲げ強度等を高め、センタフレーム12の前部側を頑丈な構造に形成するものである。
28は前縦板14,15の後端側に位置して底板13上に立設された横板で、該横板28は、底板13および前縦板14,15よりも薄肉の鋼板等を用いて形成され、図3、図5に示す如く底板13の上面と前縦板14,15の後端とにそれぞれ溶接手段を用いて接合されている。
そして、横板28は、底板13上で左,右の前縦板14,15間を互いに連結するものである。また、横板28は、後述のサイドフレーム32側に向けて突出する突出部28Aを有し、該突出部28Aの先端側は、サイドフレーム32の長さ方向途中部位に溶接等の手段で固定されるものである。
29,30は横板28の後側で底板13上に立設された左,右の後縦板で、該後縦板29,30は、図3ないし図5に示す如く横板28と後述のウエイト取付部31との間に左,右に離間して配設され、下面側が底板13の後部側に接合されると共に、後端側はウエイト取付部31にそれぞれ接合されている。また、後縦板29,30は、前端側が横板28に接合され、前縦板14,15の後端との間で横板28を前,後方向から挟むように配設されている。
31は底板13の後端側に溶接等の手段により固着されたウエイト取付部で、該ウエイト取付部31は、図3、図5に示す如く左,右方向に延びる板材等により構成され、底板13の後部上面と後縦板29,30の後端との間に接合して設けられている。そして、ウエイト取付部31には、図1に示すカウンタウエイト7がボルト等を用いて着脱可能に取付けられるものである。
32,33は底板13の左,右両側に配置して設けられる左,右のサイドフレーム(以下、左サイドフレーム32,右サイドフレーム33という)で、該左サイドフレーム32と右サイドフレーム33とは、例えば横断面がD字状、四角形状、三角形状、円形状または楕円形状をなす筒状の中空フレーム材を、図3に示す旋回中心Oを基準として円弧状に曲げ加工することにより形成されている。
ここで、左サイドフレーム32は、左,右方向に直線状に延びた前枠部32Aと、該前枠部32Aの一側(左,右方向の外側端部)にコーナ部32Bを介して連結され、後部側が図3に示す旋回中心Oを基準とした半径Rの仮想円34内に収めるように円弧状に湾曲した曲げ枠部32Cとにより構成されている。
そして、左サイドフレーム32の前枠部32Aは、左,右方向の内側端部がスイングブラケット16の下側ボス部材23に対し当て板25を介して突合わせ溶接され、曲げ枠部32Cの後端側は、連結金具35等を用いて底板13の後端側に連結されている。また、曲げ枠部32Cの長さ方向途中部位は、後述の張出ビーム37等を介して底板13の長さ方向中間部に連結されている。
この場合、左サイドフレーム32は、コーナ部32Bを介して連結された前枠部32Aの外側端部と曲げ枠部32Cの前側端部とが前記半径Rの仮想円34から外側に突出している。そして、左サイドフレーム32は、後述のキャブ支持台40を介してキャブ5を下側から支持し、半径Rの仮想円34から外側に突出したコーナ部32B側でキャブ5内の居住空間を広げるものである。
また、右サイドフレーム33は、左,右方向に直線状に延びた短尺の前枠部33Aと、該前枠部33Aの一側(左,右方向の外側端部)にコーナ部33Bを介して連結され、図3に示す半径Rの仮想円34内に収めるように円弧状に湾曲した曲げ枠部33Cとにより構成されている。
そして、右サイドフレーム33の前枠部33Aは、その内側端部がスイングブラケット16のの下側ボス部材23に対し当て板25を介して突合わせ溶接され、曲げ枠部33Cの後端側は、連結金具36等を用いて底板13の後端側に連結されている。また、曲げ枠部33Cの長さ方向途中部位は、後述の張出ビーム38,39等を介して底板13の長さ方向中間部に連結されている。
37は左サイドフレーム32をセンタフレーム12に連結する張出ビームで、該張出ビーム37は、基端側がセンタフレーム12の底板13等に接合され、先端側は左サイドフレーム32の曲げ枠部32Cに接合されている。そして、張出ビーム37は、横板28の突出部28Aと共にセンタフレーム12に対する左サイドフレーム32の接合強度を増大させるものである。
38,39は右サイドフレーム33をセンタフレーム12に連結する張出ビームで、該張出ビーム38,39は、基端側がセンタフレーム12の底板13等に接合され、先端側は右サイドフレーム33の曲げ枠部33Cに接合されている。そして、張出ビーム38,39は、センタフレーム12に対する右サイドフレーム33の接合強度を増大させるものである。
40は左サイドフレーム32の前枠部32A上に設けられたフロア支持台としてのキャブ支持台で、該キャブ支持台40は、図5、図6に示すように前縦板14の上方を左,右方向に延び、その一側は左サイドフレーム32の前枠部32Aおよびコーナ部32B上に脚板41,41等を介して下側から支持されている。
また、キャブ支持台40の他側は、スイングブラケット16の上側ボス部材17、閉塞板26上で後述のフロア支持ブラケット42を介して下側から支持されている。そして、キャブ支持台40は、図1、図2に示すキャブ5のフロア(床板)側を下側から支持するものである。また、キャブ5内には、オペレータが着席する運転席(図示せず)が前記フロア上に設置されている。
42はスイングブラケット16の上側ボス部材17と閉塞板26との間に設けられたフロア支持ブラケットで、該フロア支持ブラケット42は、図6に示すように略L字状に屈曲した板材により形成され、その前端42Aは、上側ボス部材17(張出部19)の接合用段部19Eに溶接により滑らかに接合されている。
また、フロア支持ブラケット42の後端42B側は、閉塞板26の上面側に溶接により固定されている。そして、フロア支持ブラケット42の上面は平坦面部42Cとなり、この平坦面部42C上には、キャブ支持台40が載置された状態でボルト等を用いて着脱可能に固定されている。
本実施の形態による後方小旋回式の油圧ショベル1は、上述の如き構成を有するもので、次に、旋回フレーム11の組立工程等について説明する。
まず、センタフレーム12の組立工程では、図3、図5に示す如く厚肉の鋼板等から略長方形状に形成された底板13に対して、その上面側に左,右の前縦板14,15をスイングブラケット16と共にそれぞれ溶接し、前縦板14,15の前端側はスイングブラケット16に対して左,右両側から隅肉溶接等により接合する。
この場合、作業装置8のスイングポスト8Aがピン結合されるスイングブラケット16は、予め個別に成形加工された上側ボス部材17、筒体20および下側ボス部材23を上,下方向で互いに溶接(接合)することにより構成される。また、筒体20は、上側ボス部材17のボス穴18Aと同軸をなすようにボス部18の下面に衝合状態で接合される筒部材21と、上面が筒部材21の下面に衝合状態で接合され、下面が下側ボス部材23の上面に衝合状態で接合されるリング部材22とを含んで構成される。
そして、スイングブラケット16の筒体20(筒部材21、リング部材22)には、その外周側に図7に示す如く前縦板14,15の前端を突合わせ溶接等の手段を用いて接合し、前縦板14,15の切欠き段差14A,15Aには、上側ボス部材17の縦板接合部19A,19Bが衝合状態で溶接する。また、前縦板14,15の下面を下側ボス部材23の左,右両側部位に溶接により接合する。
また、左,右の前縦板14,15間に位置して上側ボス部材17(張出部19)の突片部19Dと底板13との間には、図6に示す如く斜め下向きに傾けた状態で閉塞板26を溶接して設け、これにより、底板13、前縦板14,15およびスイングブラケット16の間にボックス構造をなす閉塞空間27を形成する。
そして、このように閉塞板26を用いて旋回フレーム11(センタフレーム12)の前部側にボックス構造をなす閉塞空間27を形成することによって、前述した底板13と前縦板14,15とスイングブラケット16との間の接合強度や曲げ強度等を高め、センタフレーム12の前部側を頑丈な構造に形成するものである。
一方、底板13の後部側には、図5に例示するように横板28および左,右の後縦板29,30等をそれぞれ溶接により立設し、これらの後縦板29,30の後部側には底板13の後端側に位置してウエイト取付部31を設ける。そして、該ウエイト取付部31には、図1に示すカウンタウエイト7を複数の取付ボルト等を用いて着脱可能に取付けることができる。
次に、このように組立てられたセンタフレーム12の左,右両側には、図3ないし図5に示すように左サイドフレーム32と右サイドフレーム33とを張出ビーム37,38,39等を介して溶接手段等により組付ける。
この場合、左サイドフレーム32は、前枠部32Aの内側端部をスイングブラケット16の下側ボス部材23に対し当て板25(図4参照)を介して突合わせ溶接により固定し、曲げ枠部32Cの後端側を連結金具35を介して底板13の後端側に連結する。また、曲げ枠部32Cの長さ方向途中部位は、張出ビーム37等を介して底板13の長さ方向中間部に一体に接合する。
また、右サイドフレーム33は、前枠部33Aの内側端部をスイングブラケット16の下側ボス部材23に対し当て板25を介して突合わせ溶接し、曲げ枠部33Cの後端側を連結金具36を介して底板13の後端側に連結する。また、曲げ枠部33Cの長さ方向途中部位は、張出ビーム38,39等を介して底板13の長さ方向中間部に対し一体に接合する。
次に、上述の如く組立てられた旋回フレーム11を備える後方小旋回式の油圧ショベル1の作動について図1および図2を参照して説明する。
まず、外装カバー6内に収容したエンジンにより油圧ポンプを駆動すると、油圧ポンプからの圧油が下部走行体2の走行用モータに給排されることにより、油圧ショベル1(車両)を前進または後退させるように走行駆動できる。
そして、土砂等の掘削作業を行うときには、油圧ポンプからの圧油を作業装置8の各シリンダ等に給排することにより、スイングポスト8Aに対しブーム8Bおよびアーム8Cを上,下に俯仰動させつつ、バケット8Dを回動させて土砂等を掘削する。
また、作業装置8を用いて例えば側溝堀作業等を行うときには、旋回フレーム11のスイングブラケット16に対し、図2中に示す連結ピン9を中心にしてスイングポスト8Aが水平方向(左,右方向)に揺動され、これにより作業装置8全体が旋回フレーム11に対して左,右にスイングされるものである。
ところで、作業装置8による土砂等の掘削作業時にはバケット8Dが掘削反力を受け、この掘削反力はアーム8C、ブーム8B及びスイングポスト8A等を通じて上部旋回体4の旋回フレーム11側に伝えられる。そして、旋回フレーム11側では掘削反力等の外力が、図2に示すスイングブラケット16の上側ボス部材17、筒体20、下側ボス部材23から底板13および左,右の前縦板14,15等に曲げ荷重となって伝わる。
そこで、本実施の形態にあっては、旋回フレーム11のスイングブラケット16を、連結ピン9が挿通されるボス穴18Aを有し左,右の前縦板14,15の切欠き段差14A,15Aに溶接により接合される上側ボス部材17と、上側ボス部材17のボス穴18Aと同軸をなすように上側ボス部材17の下面側に接合され外周側に前縦板14,15の前端が接合される筒体20と、筒体20の下面側に接合して設けられ上側ボス部材17と上,下で対向する下側ボス部材23とにより構成している。
そして、上側ボス部材17は、内周側にボス穴18Aを有したリング状のボス部18と、ボス部18の外周側から前縦板14,15間に後方へと張出して延びる張出部19とから鋳造または鍛造等の手段を用いて一体成形し、この場合の張出部19は、ボス部18の外周側から左,右方向に離間して後方に延びる左,右の縦板接合部19A,19Bと、この縦板接合部19A,19B間を左,右方向で連結した連結板部19Cとにより一体に形成している。
また、スイングブラケット16の筒体20は、上側ボス部材17のボス穴18Aと同軸をなすようにボス部18の下面に衝合状態で接合される筒部材21と、上面が筒部材21の下面に衝合状態で接合され下面が下側ボス部材23の上面に衝合状態で接合されるリング部材22とにより構成している。そして、下側ボス部材23の左,右両側部位には、前縦板14,15の下面を接合して設け、下側ボス部材23の後端側には底板13の前端部13Bを溶接により接合して設ける構成としている。
このため、スイングブラケット16の構成部品である上側ボス部材17、筒体20(筒部材21、リング部材22)および下側ボス部材23をそれぞれ個別に製作、加工した後に、これらを上,下で重合わせるように溶接することにより、スイングブラケット16を組立てることができ、スイングブラケット16を製作、加工するときの溶接作業を簡略化できると共に、製造、組立時の作業性を向上することができる。
また、上側ボス部材17、筒体20および下側ボス部材23を上,下方向で溶接(接合)することによりスイングブラケット16を構成できるので、例えば鋳造等の手段でスイングブラケット全体を一体成形する場合に比較して成形、加工作業を簡略化することができ、スイングブラケット16を小型化できると共に、軽量化を図ることができる。
そして、スイングブラケット16の構成部品である上側ボス部材17、筒体20(筒部材21、リング部材22)および下側ボス部材23を、それぞれ小型の部品として個別に成形、加工できるので、それぞれの部材毎の寸法精度や平坦度等を確保することが容易となり、これによって、左,右の前縦板14,15および底板13の前端側にスイングブラケット16を接合する溶接時の作業性を向上することができる。
しかも、スイングブラケット16の上側ボス部材17は、張出部19に設けた左,右の縦板接合部19A,19Bを前縦板14,15の切欠き段差14A,15Aに溶接により接合し、筒体20の外周側には前縦板14,15の前端を接合すると共に、下側ボス部材23の左,右両側部位には前縦板14,15の下面を接合し、下側ボス部材23の後端側には底板13の前端部13Bを接合して設ける構成としている。
このため、底板13および左,右の前縦板14,15に対するスイングブラケット16の接合強度を高め、スイングブラケット16が作業装置8側から受ける外力に対しても十分な剛性を確保できる上に、スイングブラケット16を含めて旋回フレーム11全体を組立てるときの作業性も向上することができる。
特に、ボス部18と張出部19からなる上側ボス部材17は、例えば鋳鋼部品または鍛造部品として一体成形することができ、その取扱い性を向上できると共に、剛性も高めることができる。また、スイングブラケット16のうち上側ボス部材17のみを鋳鋼部品または鍛造部品として一体成形するので、その寸法精度や平坦度等を容易に確保することができ、例えば左,右の前縦板14,15に対する溶接作業を効率的に行うことができる。
そして、上側ボス部材17の張出部19を、左,右の縦板接合部19A,19Bと、縦板接合部19A,19B間を左,右方向で連結した連結板部19Cとから一体形成することにより、左,右の縦板接合部19A,19Bに対する前縦板14,15(切欠き段差14A,15A)の溶接作業を簡略化でき、それぞれの溶接部位における接合強度を確実に高めることができる。また、左,右の縦板接合部19A,19B間には連結板部19Cを一体に形成しているので、左,右の縦板接合部19A,19Bにも十分な強度を確保することができ、上側ボス部材17全体の剛性も高めることができる。
また、スイングブラケット16の筒体20を、安価なパイプ材からなる筒部材21と、筒部材21よりも大径で短尺なリングとして形成されリング部材22とに2分割する構成としているので、筒部材21とリング部材22とからなる筒体20を既存の安価な部品を用いて形成でき、筒部材21、リング部材22の寸法精度等も十分に確保できると共に、製作、加工時の作業性をより一層高めることができる。
また、スイングブラケット16の下側ボス部材23は、連結ピン9が挿通されるボス穴23Aを有したボス部23Bと、ボス部23Bから後方へと延設され延設部23Cとから、例えばプレス成形品、鋳鋼部品または鍛造部品として一体成形することができ、その取扱い性を向上できると共に、剛性も高めることができる。また、プレス成形品、鋳造品または鍛造品である下側ボス部材23は、その寸法精度や平坦度等を容易に確保することができ、延設部23Cの左,右両側部位に対して前縦板14,15の下面を溶接するときの溶接作業性も向上することができる。
また、下側ボス部材23の延設部23C(平坦面部23D、傾斜面部23E)には、その下側から曲げ板24を溶接により設けて内部に空間部24A(図6参照)を形成すると共に、平坦面部23D、傾斜面部23Eと曲げ板24との左,右方向両側には当て板25,25を溶接し、これらの当て板25により前記空間部24Aを左,右方向両側から閉塞する構成としている。
このため、センタフレーム12の左,右両側に配置される左サイドフレーム32,右サイドフレーム33の前枠部32A,33Aを、左,右の当て板25,25に図4、図5に示す如く突合わせ溶接することにより、これらの前枠部32A,33Aをスイングブラケット16の下側ボス部材23に強固に接合することができ、このときの溶接作業性も高めることができる。
また、上側ボス部材17の張出部19には、左,右の縦板接合部19A,19B間の中間となる位置に断面略三角形をなす接合用段部19Eを一体形成しているので、図6に示す如くキャブ支持台40を下側から支持するためのフロア支持ブラケット42を、接合用段部19Eに対して溶接により滑らかに接合することができ、上側ボス部材17に対するフロア支持ブラケット42の溶接強度を高めることができると共に、キャブ5のフロア側をキャブ支持台40、フロア支持ブラケット42により下側から十分な剛性をもって支持することができる。
従って、本実施の形態によれば、それぞれ個別に成形加工された上側ボス部材17、筒体20および下側ボス部材23を上,下方向で互いに接合してスイングブラケット16を構成することにより、スイングブラケット16を製作、加工するときの溶接作業を簡略化でき、製造、組立時の作業性を向上できると共に、スイングブラケット16が作業装置8側から受ける外力に対しても十分な剛性を確保できる。
また、左,右の前縦板14,15間には、上側ボス部材17の突片部19Dから底板13の上面側へと斜め下向きに傾斜して延びる閉塞板26を設け、底板13、前縦板14,15およびスイングブラケット16の間にボックス構造をなす閉塞空間27を形成する構成としているので、この閉塞空間27により底板13と前縦板14,15とスイングブラケット16との間の接合強度や曲げ強度等を高めることができ、センタフレーム12の前部側を頑丈な構造に形成することができる。
また、スイングブラケット16近傍の溶接作業に多大な労力と時間を費やす必要がなくなり、製造、組立時の作業性を向上できると共に、コストの削減化も容易に実現することができる。また、底板13、前縦板14,15とスイングブラケット16との溶接箇所に外力として捩り力等が作用する場合でも、この捩り力に対する十分な剛性を、前記ボックス構造をなす閉塞空間27等によって確保でき、捩り剛性を確実に向上することができる。
そして、旋回フレーム11のスイングブラケット16側が作業装置8から受ける外力に対して十分な強度を確保できるため、旋回フレーム11の底板13、前縦板14,15およびスイングブラケット16等の板厚を薄肉化できると共に、旋回フレーム11全体の重量の軽減化、コストダウン等を図ることができる。
次に、図12ないし図19は本発明の第2の実施の形態を示し、本実施の形態の特徴は、スイングブラケットの上側ボス部材にフロア支持ブラケット部としての台座部を一体形成し、該台座部によりキャブ等のフロア(床板)側を下側から支持する構成としたことにある。なお、本実施の形態では前記第1の実施の形態と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。
図中、51は本実施の形態で採用した旋回フレームで、この旋回フレーム11は、第1の実施の形態で述べた旋回フレーム11とほぼ同様に後述のセンタフレーム52と、左,右のサイドフレーム72,73等とにより構成されている。
52は旋回フレーム51の中央部分を構成するセンタフレームで、該センタフレーム52は、図12、図13に示す如く平板状の板材により形成され、前,後方向に延びた底板53と、後述の前縦板54,55、スイングブラケット56、閉塞板66、横板68、後縦板69,70およびウエイト取付部71等とにより構成されている。
そして、旋回フレーム51の底板53には、図12に示す如く旋回中心Oに対して同心円状をなすように周方向で互いに離間した多数のボルト穴53A,53A,…が形成され、これらのボルト穴53Aには、図1に例示した下部走行体2との間に旋回輪3を取付けるためのボルト(図示せず)等がそれぞれ螺着されるものである。
これによって、旋回フレーム51の底板53は、長さ方向(前,後方向)の中央部が下部走行体2上に旋回輪3を介して旋回可能に取付けられ、旋回中心Oを中心として左,右に旋回駆動される。また、底板53の前端部53Bは、図13、図14に示す如く後述するスイングブラケット56の下側ボス部材63に突合わせ溶接されるものである。
54,55は底板53の上面側に立設され、底板53の前,後方向に延びた左,右の縦板(以下、前縦板54,55という)で、該前縦板54,55は、図12に示す如く旋回中心Oに対し左,右両側に離間して略「ハ」の字状に延びるように配設され、その前端側は後述のスイングブラケット56に左,右両側から接合されている。
即ち、左,右の前縦板54,55は、旋回フレーム51の曲げ剛性を高めるため、図12に示す如く底板53の上面から上向きに立設されると共に、後述のスイングブラケット56と横板68との間を直線状をなして互いに斜めに延びている。また、前縦板54,55の前端側は、後述のスイングブラケット56に溶接により接合するためスイングブラケット56の外形状に対応して図15に示す如く形成されるものである。
56は底板53および前縦板54,55の前端側に設けられたスイングブラケットで、該スイングブラケット56は、図13ないし図15に示すように後述の上側ボス部材57、筒体60および下側ボス部材63を上,下方向に互いに接合することにより構成される。そして、スイングブラケット56には、図2に例示した連結ピン9を介して作業装置8のスイングポスト8Aが左,右に揺動可能に連結されるものである。
57はスイングブラケット56の一部をなす上側ボス部材で、該上側ボス部材57は、図15ないし図18に示す如く内周側にボス穴58Aを有したリング状のボス部58と、該ボス部58の外周側から前縦板54,55間に後方へと張出し略「ハ」の字状に末広がり形状をなして延びる張出部59とにより構成されている。そして、上側ボス部材57のボス部58と張出部59とは、例えば鋳鋼等の鋳造手段、または鍛造等の手段を用いて一体に成形されるものである。
また、上側ボス部材57の張出部59は、ボス部58の後方に位置する平坦面部59Aと、該平坦面部59Aから斜め後方へと下向きに傾斜して延びる傾斜面部59Bと、該傾斜面部59Bの途中に位置し断面が直角三角形状をなすフロア支持ブラケット部としての台座部59Cと、傾斜面部59Bの後端から斜め下向きに傾斜して延びる傾斜突部59Dとにより一体に形成されている。
そして、上側ボス部材57の張出部59には、平坦面部59A、傾斜面部59Bおよび傾斜突部59Dの左,右両側面に前縦板54,55の上端側が衝合状態で溶接により接合される。また、張出部59の台座部59Cには、後述のキャブ支持台81が図14に示す如く平坦に載置され、ボルト(図示せず)等を用いて着脱可能に固定される。また、傾斜突部59Dには、後述の閉塞板66が溶接により接合されるものである。
60はスイングブラケット56の上側ボス部材57と下側ボス部材63との間に設けられた筒体で、該筒体60は、図14、図15に示すように鋼製のパイプ材等により形成され内周側がピン穴61Aとなった筒部材61と、該筒部材61よりも大径で短尺なリングとして形成され、筒部材61の下面に溶接により接合されるリング部材62とにより構成している。
そして、筒体60は、上側ボス部材57のボス穴58Aと同軸をなすように筒部材61の上面がボス部58の下面に衝合状態で接合される。また、リング部材62は、その上面が筒部材61の下面に衝合状態で接合され、リング部材62の下面は、後述する下側ボス部材63の上面に衝合状態で接合されるものである。
ここで、筒体60(筒部材61、リング部材62)の外周側には、図15に示すように前縦板54,55の前端が突合わせ溶接等の手段を用いて接合され、このときに前縦板54,55の上端側は、上側ボス部材57の平坦面部59A、傾斜面部59Bおよび傾斜突部59Dに左,右両側から衝合した状態で溶接により接合される。また、前縦板54,55の下面は、下側ボス部材63の左,右両側部位に溶接されるものである。
63は上側ボス部材57との間で筒体60を上,下方向から挟む下側ボス部材で、該下側ボス部材63は、連結ピン9が挿通されるボス穴64Aを有したボス部64と、該ボス部64から略「ハ」の字状に末広がり形状をなして後方に延設された延設部65とから、例えば鋳造または鍛造等の手段を用いて一体成形されている。
そして、この場合の延設部65は、図14、図15および図19に示す如くボス部64の後方に位置する平坦面部65Aと、該平坦面部65Aから斜め後方へと下向きに傾斜して延びる傾斜面部65Bと、該傾斜面部65Bの後端から後方へと水平に延びる底板部65Cと、該底板部65Cの後端側に設けられた段差部65Dとにより構成されている。
また、延設部65の傾斜面部65Bと段差部65Dとの間には、底板部65Cの左,右両側に位置して前縦板54,55の下面が溶接により接合される左,右の接合段部65E,65Fが形成され、該接合段部65E,65Fの外側には、後述するサイドフレーム72,73の前枠部72A,73Aが図12、図13に示す如く突合わせ溶接される左,右の前枠接合部65G,65Hが一体に形成されている。そして、スイングブラケット56の下側ボス部材63には、左,右の前枠接合部65G,65Hを介して前枠部72A,73Aの長さ方向内側端面がそれぞれ連結されるものである。
また、延設部65の底板部65C上には、図15に示すように左,右の接合段部65E,65F間に位置し傾斜面部65Bと段差部65Dとの間を前,後方向に延びる補強部65Jが一体形成され、下側ボス部材63の延設部65は、左,右の接合段部65E,65Fと中間の補強部65Jとにより曲げ剛性等を高める構成となっている。
ここで、下側ボス部材63のボス穴64Aは、上側ボス部材57のボス穴58A、筒部材61のピン穴61Aおよびリング部材62と同軸に配置され、これらのボス穴58A、ピン穴61Aおよびボス穴64A内には、図2に例示した連結ピン9が回動可能に挿嵌される。そして、スイングブラケット56は、この連結ピン9を介して作業装置8のスイングポスト8Aを左,右に揺動可能に支持するものである。
また、下側ボス部材63の延設部65には、平坦面部65Aから段差部65Dに亘る左,右両側部位に前縦板54,55の下面が隅肉溶接等の手段で接合される。そして、左,右の接合段部65E,65Fは、前縦板54,55の板厚よりも広い面積をもって前縦板54,55の下面に衝合され、この状態で前縦板54,55の下面に接合される。また、下側ボス部材63の延設部65には、図14に示す段差部65Dの下面に底板53の前端部53Bが突合わせ溶接等の手段で接合されるものである。
66はスイングブラケット56の上側ボス部材57と底板53との間に設けられた閉塞板で、該閉塞板66は、鋼板等の板材を用いて形成され、図12ないし図14に示すように上側ボス部材57の張出部59に対応して略「ハ」の字状の末広がり形状をなしている。そして、閉塞板66は、左,右の前縦板54,55間に位置して上側ボス部材57(張出部59)の傾斜突部59Dと底板53との間に配設されている。
そして、閉塞板66は、図14に示すように前端側が上側ボス部材57の傾斜突部59Dに隅肉溶接等の手段により接合され、後端側は底板53の上面に接合されている。また、閉塞板66の左,右両側は、図12、図15に示すように前縦板54,55に隅肉溶接等の手段で接合されている。
ここで、閉塞板66は、上側ボス部材57の傾斜突部59Dに沿って左,右の前縦板54,55間を前,後方向に傾斜して延び、底板53、前縦板54,55およびスイングブラケット56の間に中空のボックス構造をなす閉塞空間67を形成している。
そして、閉塞板66は、旋回フレーム51(センタフレーム52)の前部側で底板53、左,右の前縦板54,55およびスイングブラケット56の間に、中空のボックス構造をなす閉塞空間67を形成することにより、これらの底板53と前縦板54,55とスイングブラケット56との間の接合強度や曲げ強度等を高め、センタフレーム52の前部側を頑丈な構造に形成するものである。
68は前縦板54,55の後端側に位置して底板53上に立設された横板で、該横板68は、底板53および前縦板54,55よりも薄肉の鋼板等を用いて形成され、図12に示す如く底板53の上面と前縦板54,55の後端とにそれぞれ溶接手段を用いて接合されている。
そして、横板68は、底板53上で左,右の前縦板54,55間を互いに連結するものである。また、横板68は、後述のサイドフレーム72側に向けて突出する突出部68Aを有し、該突出部68Aの先端側は、サイドフレーム72の長さ方向途中部位に溶接等の手段で固定されるものである。
69,70は横板68の後側で底板53上に立設された左,右の後縦板で、該後縦板69,70は、図12に示す如く横板68と後述のウエイト取付部71との間に左,右に離間して配設され、下面側が底板53の後部側に接合されると共に、後端側はウエイト取付部71にそれぞれ接合されている。また、後縦板69,70は、前端側が横板68に接合され、前縦板54,55の後端との間で横板68を前,後方向から挟むように配設されている。
71は底板53の後端側に溶接等の手段により固着されたウエイト取付部で、該ウエイト取付部71は、図12に示す如く左,右方向に延びる板材等により構成され、底板53の後部上面と後縦板69,70の後端との間に接合して設けられている。そして、ウエイト取付部71には、図1に例示したカウンタウエイト7がボルト等を用いて着脱可能に取付けられるものである。
72,73は旋回フレーム51の一部を構成する左,右のサイドフレーム(以下、左サイドフレーム72,右サイドフレーム73という)で、該左サイドフレーム72と右サイドフレーム73とは、例えば横断面がD字状、四角形状、三角形状、円形状または楕円形状をなす筒状の中空フレーム材を、図12に示す旋回中心Oを基準として円弧状に曲げ加工することにより形成されている。
ここで、左サイドフレーム72は、左,右方向に直線状に延びた前枠部72Aと、該前枠部72Aの一側(左,右方向の外側端部)にコーナ部72Bを介して連結され、後部側が図12に示す旋回中心Oを基準とした半径Rの仮想円74内に収めるように円弧状に湾曲した曲げ枠部72Cとにより構成されている。
そして、左サイドフレーム72の前枠部72Aは、左,右方向の内側端部がスイングブラケット56の下側ボス部材63(延設部65)に対し前枠接合部65Gを介して突合わせ溶接され、曲げ枠部72Cの後端側は、連結金具75等を用いて底板53の後端側に連結されている。また、曲げ枠部72Cの長さ方向途中部位は、後述の張出ビーム77等を介して底板53の長さ方向中間部に連結されている。
この場合、左サイドフレーム72は、コーナ部72Bを介して連結された前枠部72Aの外側端部と曲げ枠部72Cの前側端部とが前記半径Rの仮想円74から外側に突出している。そして、左サイドフレーム72は、後述のキャブ支持台81を介してキャブ5を下側から支持し、半径Rの仮想円74から外側に突出したコーナ部72B側でキャブ5内の居住空間を広げるものである。
また、右サイドフレーム73は、左,右方向に直線状に延びた短尺の前枠部73Aと、該前枠部73Aの一側(左,右方向の外側端部)にコーナ部73Bを介して連結され、図12に示す半径Rの仮想円74内に収めるように円弧状に湾曲した曲げ枠部73Cとにより構成されている。
そして、右サイドフレーム73の前枠部73Aは、その内側端部がスイングブラケット56のの下側ボス部材63(延設部65)に対し前枠接合部65Hを介して突合わせ溶接され、曲げ枠部73Cの後端側は、連結金具76等を用いて底板53の後端側に連結されている。また、曲げ枠部73Cの長さ方向途中部位は、後述の張出ビーム78,79,80等を介して底板53の長さ方向中間部に連結されている。
77は左サイドフレーム72をセンタフレーム52に連結する張出ビームで、該張出ビーム77は、基端側がセンタフレーム52の底板53等に接合され、先端側は左サイドフレーム72の曲げ枠部72Cに接合されている。そして、張出ビーム77は、横板68の突出部68Aと共にセンタフレーム52に対する左サイドフレーム72の接合強度を増大させるものである。
78,79,80は右サイドフレーム73をセンタフレーム52に連結する張出ビームで、該張出ビーム78,79,80は、基端側がセンタフレーム52の底板53等に接合され、先端側は右サイドフレーム73の曲げ枠部73Cに接合されている。そして、張出ビーム78,79,80は、センタフレーム52に対する右サイドフレーム73の接合強度を増大させるものである。
81は左サイドフレーム72の前枠部72A上に設けられたフロア支持台としてのキャブ支持台で、該キャブ支持台81は、図12に示すように前縦板54の上方を左,右方向に延び、その一側は左サイドフレーム72の前枠部72Aおよびコーナ部72B上に脚板(図5に例示した脚板41参照)等を介して下側から支持されている。
また、キャブ支持台81の他側は、スイングブラケット56(上側ボス部材57)に形成した張出部59の台座部59C上に上側から載置され、この台座部59C上にボルト等を用いて着脱可能に固定されている。そして、キャブ支持台81は、図1に例示したキャブ5のフロア(床板)側を下側から支持するものである。
かくして、このように構成される本実施の形態にあっても、前記第1の実施の形態とほぼ同様の作用効果を得ることができる。しかし、本実施の形態では、スイングブラケット56の上側ボス部材57をボス部58と張出部59とにより一体成形し、該張出部59には、フロア支持ブラケット部となる台座部59Cを一体に形成している。
このため、第1の実施の形態で述べたフロア支持ブラケット42を特別に溶接等の手段で設ける必要がなくなり、溶接作業を簡略化できると共に、上側ボス部材57(張出部59)の台座部59Cによりキャブ支持台81を下側から確実に支持することができる。そして、上側ボス部材57の張出部59に一体成形した台座部59Cにより、キャブ支持台81を介してキャブ5の床板側を下側から十分な剛性をもって支持することができる。
また、スイングブラケット56の下側ボス部材63は、ボス穴64Aを有したボス部64と、該ボス部64から後方に延設された延設部65とから鋳造または鍛造等の手段を用いて一体成形し、延設部65には、平坦面部65A、傾斜面部65B、底板部65C、段差部65D、左,右の接合段部65E,65F、左,右の前枠接合部65G,65Hおよび補強部65Jとを一体に形成する構成としている。
このため、延設部65の底板部65C上で傾斜面部65Bと段差部65Dとの間を前,後方向に延びる左,右の接合段部65E,65Fと中間の補強部65Jとにより、下側ボス部材63(延設部65)の曲げ剛性等を高めることができ、これによって、スイングブラケット56全体の強度(剛性)を確実に向上することができる。
また、延設部65の接合段部65E,65Fから左,右方向に突出して設けた前枠接合部65G,65Hには、サイドフレーム72,73の前枠部72A,73Aを突合わせ溶接等により一体に接合することができ、スイングブラケット56に対するサイドフレーム72,73の接合強度も高めることができる。
また、スイングブラケット56の構成部品のうち上側ボス部材57と下側ボス部材63とを、例えば鋳鋼部品としてそれぞれ一体成形することにより、寸法精度や平坦度等を容易に確保することができ、溶接作業を簡略化して製造、組立時の作業性を向上できる。
なお、前記第1の実施の形態では、上側ボス部材17のボス部18と張出部19とを一体成形する場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限らず、例えば図20、図21に示す変形例のように、上側ボス部材91のボス部92と左,右の縦板接合部93,94とを、互いに溶接可能な材料をにより別部材として形成する構成としてもよい。
この場合、縦板接合部93,94は、例えば鋳造(鋳鋼)または鍛造等の手段を用いて図20に示す如く成形され、ボス部92の外周面に対する接合面93A,94Aは大きな面積をもって形成すると共に、滑らかな接合が可能となるように曲面状をなした湾曲面93B,94B等を成形、加工する構成としている。また、縦板接合部93,94は、第1の実施の形態で述べた縦板接合部19A,19Bとほぼ同様の外形状に形成される。
このため、左,右の縦板接合部93,94を図21に示す如く溶接部95により、ボス部92の外周面に突合わせ溶接等で接合したときには、ボス部92に対する縦板接合部93,94の溶接強度を十分に確保することができる。そして、縦板接合部93,94をボス部92の外周側から左,右の縦板に沿って後方に延びるように形成でき、各縦板の上端側を縦板接合部93,94に高い接合強度をもって溶接することができる。
また、この場合に、左,右の縦板接合部93,94間には、第1の実施の形態で述べた連結板部19Cと同様のものを溶接により設けてもよい。また、図6中に例示した閉塞板26を、左,右の縦板接合部93,94間まで延ばして形成してもよいものである。
また、前記各実施の形態では、内部に運転室を画成する箱形状のキャブ5を備えた油圧ショベル1を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限らず、例えばオペレータが乗降する操作運転部を、キャノピを用いて運転席を上側から覆うキャノピ形式の操作運転部として構成してもよい。
さらに、前記各実施の形態では、後方小旋回式の油圧ショベル1を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限らず、例えばスイングポスト式の作業装置が設けられる種々の建設機械の旋回フレームに適用してもよいものである。
本発明の第1の実施の形態による油圧ショベルを示す正面図である。 図1に示す油圧ショベルの平面図である。 図1中の旋回フレームを拡大して示す平面図である。 図3の旋回フレームを反転した状態で示す底面図である。 図3中の旋回フレームを拡大して示す斜視図である。 スイングブラケット、底板および閉塞板等を図3中の矢示VI−VI方向からみた拡大断面図である。 図6中に示すスイングブラケット等の分解斜視図である。 図7中の上側ボス部材を単体で示す拡大平面図である。 上側ボス部材を図8中の矢示IX−IX方向からみた断面図である。 図9中の上側ボス部材を斜め下側からみた斜視図である。 図7中の下側ボス部材、曲げ板および当て板を示す分解斜視図である。 第2の実施の形態による旋回フレームを示す平面図である。 図12中のスイングブラケット、左,右の縦板および底板等を拡大して示す斜視図である。 スイングブラケット、底板および閉塞板等を図12中の矢示 XIV−XIV 方向からみた拡大断面図である。 図13中に示すスイングブラケット等の分解斜視図である。 図15中の上側ボス部材を単体で示す拡大平面図である。 上側ボス部材を図16中の矢示XVII−XVII方向からみた断面図である。 図17中の上側ボス部材を斜め下側からみた斜視図である。 図15中の下側ボス部材を斜め下側からみた斜視図である。 変形例による上側ボス部材の分解斜視図である。 図20中の上側ボス部材を溶接により組立た状態を示す斜視図である。
符号の説明
1 油圧ショベル(建設機械)
2 下部走行体
3 旋回輪
4 上部旋回体
5 キャブ
6 外装カバー
7 カウンタウエイト
8 作業装置
8A スイングポスト
9 連結ピン
11,51 旋回フレーム
12,52 センタフレーム
13,53 底板
14,15,54,55 前縦板(縦板)
16,56 スイングブラケット
17,57,91 上側ボス部材
18,58,92 ボス部
18A,23A,58A,64A ボス穴
19,59 張出部
19A,19B,93,94 縦板接合部
19C 連結板部
19E 接合用段部
20,60 筒体
21,61 筒部材
22,62 リング部材
23,63 下側ボス部材
23B,64 ボス部
23C,65 延設部
24 曲げ板
25 当て板(前枠接合部)
26,66 閉塞板
27,67 閉塞空間
29,30,69,70 後縦板
32,33,72,73 サイドフレーム
34,74 仮想円
40,81 キャブ支持台
42 フロア支持ブラケット
59C 台座部(フロア支持ブラケット部)
65G,65H 前枠接合部
O 旋回中心
R 半径

Claims (9)

  1. 下部走行体上に旋回輪を介して設けられる底板と、該底板から上向きに立設され該底板の前,後方向に延びる左,右の縦板と、該左,右の縦板および前記底板の前端側に設けられスイングポスト式の作業装置を連結ピンを介して揺動可能に支持するスイングブラケットとを備えた建設機械の旋回フレームにおいて、
    前記スイングブラケットは、前記連結ピンが挿通されるボス穴を有し前記左,右の縦板が溶接される上側ボス部材と、該上側ボス部材のボス穴と同軸をなすように該上側ボス部材の下面側に溶接して設けられ外周側に前記各縦板の前端が溶接される筒体と、前記上側ボス部材と上,下で対向するように該筒体の下面側に溶接して設けられ前記左,右の縦板と底板とが溶接される下側ボス部材とにより構成したことを特徴とする建設機械の旋回フレーム。
  2. 前記スイングブラケットの筒体は、パイプ材により形成され前記上側ボス部材の下面に衝合状態で溶接される筒部材と、該筒部材よりも短尺なリングとして形成され該筒部材の下面と前記下側ボス部材の上面との間に衝合状態で溶接されるリング部材とにより構成してなる請求項1に記載の建設機械の旋回フレーム。
  3. 前記スイングブラケットの上側ボス部材は、前記ボス穴を有したリング状のボス部と、該ボス部の外周側から前記左,右の縦板間に張出して延び左,右両側部位が前記各縦板の上端側に衝合状態で溶接される張出部とを、鋳造または鍛造手段により一体成形する構成としてなる請求項1または2に記載の建設機械の旋回フレーム。
  4. 前記上側ボス部材の張出部は、前記ボス部の外周側から前記左,右の縦板に沿って後方に延び該各縦板の上端側が溶接される左,右の縦板接合部と、該各縦板接合部の間を左,右方向で連結した連結板部とにより一体に形成してなる請求項3に記載の建設機械の旋回フレーム。
  5. 前記スイングブラケットの上側ボス部材は、前記ボス穴を有したリング状のボス部と、該ボス部の外周側から前記左,右の縦板に沿って後方に延び該各縦板の上端側が溶接される左,右の縦板接合部とを、互いに溶接可能な材料を用いて形成し、該各縦板接合部は前記ボス部の外周側に溶接する構成としてなる請求項1または2に記載の建設機械の旋回フレーム。
  6. 前記上側ボス部材には接合用段部を設け、該接合用段部には、運転席の床板を下側から支持するためのフロア支持ブラケットを溶接する構成としてなる請求項1,2,3,4または5に記載の建設機械の旋回フレーム。
  7. 前記上側ボス部材には、運転席の床板を下側から支持するためのフロア支持ブラケット部を一体に形成してなる請求項1,2,3,4または5に記載の建設機械の旋回フレーム。
  8. 前記スイングブラケットの下側ボス部材は、前記連結ピンが挿通されるボス穴を有したボス部と、該ボス部から後方へと延設され左,右両側部位に前記各縦板の下面が衝合状態で溶接される延設部とを、一体に成形する構成としてなる請求項1,2,3,4,5,6または7に記載の建設機械の旋回フレーム。
  9. 前記底板の左,右両側には、左,右のサイドフレームを配置して設け、前記下側ボス部材の延設部には、前記左,右のサイドフレームの前側に位置する前枠部が溶接される左,右の前枠接合部を設ける構成としてなる請求項8に記載の建設機械の旋回フレーム。
JP2004159710A 2004-05-28 2004-05-28 建設機械の旋回フレーム Pending JP2005336920A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004159710A JP2005336920A (ja) 2004-05-28 2004-05-28 建設機械の旋回フレーム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004159710A JP2005336920A (ja) 2004-05-28 2004-05-28 建設機械の旋回フレーム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005336920A true JP2005336920A (ja) 2005-12-08

Family

ID=35490784

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004159710A Pending JP2005336920A (ja) 2004-05-28 2004-05-28 建設機械の旋回フレーム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2005336920A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010190039A (ja) * 2010-06-11 2010-09-02 Kubota Corp 旋回作業機
KR20130087997A (ko) * 2012-01-30 2013-08-07 두산인프라코어 주식회사 굴삭기의 암 센터 보스
JP2013237987A (ja) * 2012-05-11 2013-11-28 Hitachi Constr Mach Co Ltd 建設機械
CN103938666A (zh) * 2013-01-22 2014-07-23 神钢建设机械株式会社 工程机械

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010190039A (ja) * 2010-06-11 2010-09-02 Kubota Corp 旋回作業機
KR20130087997A (ko) * 2012-01-30 2013-08-07 두산인프라코어 주식회사 굴삭기의 암 센터 보스
KR101888700B1 (ko) 2012-01-30 2018-08-16 두산인프라코어 주식회사 굴삭기의 암 센터 보스
JP2013237987A (ja) * 2012-05-11 2013-11-28 Hitachi Constr Mach Co Ltd 建設機械
CN103938666A (zh) * 2013-01-22 2014-07-23 神钢建设机械株式会社 工程机械
US9096991B2 (en) 2013-01-22 2015-08-04 Kobelco Construction Machinery Co., Ltd. Working machine

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5043188B2 (ja) 建設機械のキャブ
JP5041747B2 (ja) クローラ走行装置におけるセンターフレーム及びセンターフレームの製造方法
KR101837220B1 (ko) 건설 기계의 선회 프레임
WO2008038549A1 (fr) Structure de chenille pour engin de chantier
JP2003213727A (ja) 建設機械の旋回フレーム
JP2005336920A (ja) 建設機械の旋回フレーム
KR100554367B1 (ko) 건설 기계의 트랙 프레임
JP2003129522A (ja) 建設機械の旋回フレーム
JP2005016019A (ja) 建設機械の旋回フレーム
JP4823004B2 (ja) トラックフレーム
JP4949963B2 (ja) 建設機械のトラックフレーム
JP4303160B2 (ja) 建設機械の旋回フレーム
JP2012149447A (ja) 建設機械
JP4823005B2 (ja) トラックフレーム
JP5138654B2 (ja) 建設機械の旋回フレーム
JP2005083040A (ja) 建設機械の旋回フレーム
JP4689870B2 (ja) 建設機械の旋回フレーム
JP5726808B2 (ja) 建設機械
JP4430550B2 (ja) 旋回式建設機械
JP2001049695A (ja) 建設機械の旋回フレーム
JP2008273410A (ja) キャブ構造およびこれを備えた建設機械
JP2004076455A (ja) 旋回式建設機械
JP5798097B2 (ja) 旋回式建設機械
JP4351841B2 (ja) 建設機械の旋回フレーム
JP2010083338A (ja) キャブおよび建設機械

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060515

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080725

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080826

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20090106