JP4689870B2 - 建設機械の旋回フレーム - Google Patents

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    • E02HYDRAULIC ENGINEERING; FOUNDATIONS; SOIL SHIFTING
    • E02FDREDGING; SOIL-SHIFTING
    • E02F9/00Component parts of dredgers or soil-shifting machines, not restricted to one of the kinds covered by groups E02F3/00 - E02F7/00
    • E02F9/08Superstructures; Supports for superstructures
    • E02F9/0808Improving mounting or assembling, e.g. frame elements, disposition of all the components on the superstructures
    • E02F9/0816Welded frame structure

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば油圧ショベル等の建設機械に用いて好適な建設機械の旋回フレームに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、油圧ショベル等の建設機械は、下部走行体と、該下部走行体上に旋回装置を介して旋回可能に搭載された上部旋回体とからなり、該上部旋回体の前側には土砂の掘削作業等を行なう作業装置が俯仰動可能に設けられている。
【0003】
また、油圧ショベルのうちミニショベルと呼ばれる小型の油圧ショベルには、作業装置を上部旋回体に対して左,右方向に揺動(スイング)するようになったものがあり、例えば特開平10−331198号公報、特開2000−96613号公報等によって知られている。
【0004】
この種の旋回フレームは、前,後方向に延びた板体からなり、下面側に旋回装置を構成する旋回輪の外輪が取付けられるフレーム基板と、該フレーム基板の上面の左側に位置して前,後方向に延び該フレーム基板に溶着された左縦板と、前記フレーム基板の上面の右側に位置して前,後方向に延び該フレーム基板に溶着された右縦板と、前記フレーム基板の前側に位置して前記各縦板の上部に溶着された上板とによって大略構成されている。そして、フレーム基板の前部側は、上板と左,右の縦板とによって高強度なボックス構造体を構成している。この上で、フレーム基板の前側と上板との間には、作業装置の基端側に設けられたスイングポストが左,右方向に揺動可能に取付けられる。
【0005】
また、旋回フレームは、作業装置によって掘削作業等を行なうときに、掘削反力等の荷重が作用するものであるから、衝撃に耐えることができるように、剛性を高める必要がある。
【0006】
そこで、前述した特開平10−331198号公報による旋回フレームでは、左縦板、右縦板の上部に上板を取付けるときに、各縦板の外側と内側の両方から隅肉溶接を施し、上板と各縦板を強固に溶着している。また、フレーム基板の中央部分は取付けられた外輪によって高い強度を有しているから、上板の後側部分を外輪の上部近傍まで延ばしている。このようにして旋回フレームは、掘削作業時の衝撃等に対する剛性を向上している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述した特開平10−331198号公報による旋回フレームは、上板の後側部分をフレーム基板に取付けられた外輪の上部近傍まで延ばしているから、フレーム基板、左縦板、右縦板、上板で囲まれた空間の奥行が長くなる。このため、上板を各縦板に内側から溶接するときには、溶接作業が難しく、例えば溶接用のロボット等を用いても作業性が低下してしまうという問題がある。
【0008】
特に、小型の油圧ショベルでは、フレーム基板、左縦板、右縦板、上板で囲まれた空間の間口がより一層小さくなるため、その内側で溶接用のロボットを動作させることができない。従って、内側の溶接作業は手作業で行なわなくてはならず、溶接作業時の作業性が大幅に低下するという問題がある。
【0009】
本発明は上述した従来技術の問題に鑑みなされたもので、本発明の目的は、簡単な溶接作業で剛性を高めることができ、溶接作業時の作業性、耐久性を向上することができるようにした建設機械の旋回フレームを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決するために、請求項1の発明による建設機械の旋回フレームは、前,後方向に延びた板体からなり下面に下部走行体上に上部旋回体を旋回可能に支持する旋回装置の外輪が取付けられたフレーム基板と、該フレーム基板の上面の左側に位置して前,後方向に延び該フレーム基板に溶着された左縦板と、前記フレーム基板の上面の右側に位置して前,後方向に延び該フレーム基板に溶着された右縦板とを備えてなる建設機械の旋回フレームにおいて、前記フレーム基板の前側に位置して前記各縦板の上部に溶着された上板と、該上板の後側位置と前記フレーム基板との間を閉塞すべく前記左縦板と右縦板との間に挟まれた状態で前記上板の後部から後側に向け斜め下側に延びて設けられ、下辺部が前記旋回装置の外輪の前側位置で前記フレーム基板の上面に達し少なくとも左,右方向の端縁が前記左縦板の右面,右縦板の左面に溶着された閉塞板とを設ける構成としたことを特徴としている。
【0011】
このように構成したことにより、フレーム基板、左縦板、右縦板、上板からなるボックス構造体を閉塞板によって閉塞し、閉塞型ボックス構造体とすることができるから、衝撃等に対する剛性を高めることができる。しかも、閉塞板によって剛性を高めることにより、例えば上板、閉塞板を溶着するときに、溶接作業が簡単な外部からの溶接だけでも十分な剛性を得ることができる。
また、閉塞板は、前,後方向に傾くように、上板の後部から後側に向け斜め下側に延びて設けている。これにより、縦板の高さ寸法内で閉塞板を長尺に形成することができるから、該閉塞板を左縦板、右縦板に対して長い溶接距離をもって溶着することができ、例えば掘削作業時の衝撃等に対する剛性を高めることができる。
【0012】
請求項2の発明によると、前,後方向に延びる1枚の板体を長さ方向の中間位置で折曲げることにより、この折曲げ部から前側を上板に相当する上板部として形成すると共に折曲げ部から後側を閉塞板に相当する閉塞板部として形成し、該閉塞板部の下端部をフレーム基板の上面に溶着する構成としたことにある。
【0013】
このように構成したことにより、1枚の板体を折曲げるだけで上板に相当する上板部と閉塞板に相当する閉塞板部とを形成することができ、上板と閉塞板とを溶着する溶接作業等を省略することができる。
【0014】
請求項3の発明によると、上板と閉塞板とは別部材により形成し、閉塞板は、その上端部を上板の後部に溶着し、下端部をフレーム基板の上面に溶着する構成としたことにある。
【0015】
このように構成したことにより、上板と閉塞板とを別部材によって形成することができるから、例えば上板、閉塞板の材質、板厚等を個別に選択することができる。
【0016】
請求項4の発明によると、前,後方向に延びる1枚の板体を長さ方向の2箇所で折曲げることにより、後側に位置してフレーム基板の後側部分に相当する後部基板と、2箇所の折曲げ部間に位置して閉塞板に相当する閉塞板部と、前側に位置して上板に相当する上板部とを一体に形成し、フレーム基板の前側部分に相当する前部基板を別部材により形成し、該前部基板を前記後部基板の前側に溶着する構成としたことにある。
【0017】
このように構成したことにより、1枚の板体を折曲げるだけで上板に相当する上板部と閉塞板に相当する閉塞板部とを形成することができ、上板と閉塞板とを溶着する溶接作業等を省略することができる。また、上板部に作用する荷重は、一体形成された閉塞板部を介して後部基板に円滑に移行することができ、この荷重を強度を有する後部基板で受承することができる。
【0018】
請求項5の発明によると、左縦板は、前,後方向の中間位置から前側の前部左縦板と中間位置から後側の後部左縦板とを接合することにより形成し、右縦板は、前,後方向の中間位置から前側の前部右縦板と中間位置から後側の後部右縦板とを接合することにより形成したことにある。
【0019】
このように構成したことにより、前部左縦板と後部左縦板と前部右縦板と後部右縦板とを別部材によって形成することができるから、例えば前部左縦板、後部左縦板、前部右縦板、後部右縦板の材質、板厚等を個別に選択することができる。
【0020】
請求項6の発明によると、左縦板の前部と右縦板の前部との間には、両者を一体的に連結する前連結縦板を設け、該前連結縦板によって左,右の縦板間の前側を閉塞する構成としたことにある。
【0021】
このように構成したことにより、1枚の板体に曲げ加工を施すだけで左縦板、右縦板を形成することができる。しかも、フレーム基板、左縦板、右縦板、前連結縦板、上板、閉塞板によってほぼ密閉された密閉型ボックス構造体を形成することができ、剛性を高めることができる。
【0022】
請求項7の発明によると、前,後方向に延びた板体からなるフレーム基板と、該フレーム基板の上面の左側に位置して前,後方向に延び該フレーム基板に溶着された左縦板と、前記フレーム基板の上面の右側に位置して前,後方向に延び該フレーム基板に溶着された右縦板と、前記フレーム基板の前側に位置して前記各縦板の上部に溶着された上板と、該上板の後側位置と前記フレーム基板との間を閉塞すべく少なくとも左,右方向の端縁が前記左,右の縦板に溶着された閉塞板とによって構成してなる建設機械の旋回フレームであって、前,後方向に延びる1枚の板体を長さ方向の2箇所で折曲げることにより、後側に位置して前記フレーム基板の後側部分に相当する後部基板と、2箇所の折曲げ部間に位置して前記閉塞板に相当する閉塞板部と、前側に位置して前記上板に相当する上板部とを一体に形成し、前記フレーム基板の前側部分に相当する前部基板を別部材により形成し、該前部基板を前記後部基板の前側に溶着する構成としたことにある
このように構成したことにより、フレーム基板、左縦板、右縦板、上板からなるボックス構造体を閉塞板によって閉塞し、閉塞型ボックス構造体とすることができるから、衝撃等に対する剛性を高めることができる。しかも、閉塞板によって剛性を高めることにより、例えば上板、閉塞板を溶着するときに、溶接作業が簡単な外部からの溶接だけでも十分な剛性を得ることができる。
また、1枚の板体を折曲げるだけで上板に相当する上板部と閉塞板に相当する閉塞板部とを形成することができ、上板と閉塞板とを溶着する溶接作業等を省略することができる。また、上板部に作用する荷重は、一体形成された閉塞板部を介して後部基板に円滑に移行することができ、この荷重を強度を有する後部基板で受承することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態による建設機械の旋回フレームとしてクローラ式油圧ショベルの旋回フレームを例に挙げ、添付図面に従って詳細に説明する。
【0024】
まず、図1ないし図9は本発明の第1の実施の形態を示している。1はクローラ式の下部走行体、2は該下部走行体1上に旋回装置3を介して旋回可能に搭載された上部旋回体で、該上部旋回体2の前部には、土砂の掘削作業等を行なう作業装置4が設けられている。
【0025】
ここで、旋回装置3は、旋回輪の内輪(図示せず)が下部走行体1側に取付けられ、旋回輪の外輪3A(図4、図5参照)が後述の旋回フレーム5(上部旋回体2)に取付けられている。また、旋回フレーム5には旋回モータ(図示せず)が取付けられ、該旋回モータの歯車は、内輪の内側に設けられた内歯車(図示せず)に噛合している。そして、旋回装置3は、旋回モータの歯車を回転駆動することにより、下部走行体1上で上部旋回体2を旋回動作することができる。
【0026】
また、作業装置4は、旋回フレーム5の前端側に連結ピン4Aを介して左,右方向に揺動可能に取付けられたスイングポスト4Bと、該スイングポスト4Bに俯仰動可能に取付けられたブーム4Cと、該ブーム4Cの先端部に俯仰動可能に取付けられたアーム4Dと、該アーム4Dの先端部に回動可能に取付けられたバケット4Eとによって大略構成されている。また、旋回フレーム5とスイングポスト4Bとの間にはスイングシリンダ4Fが設けられ、スイングポスト4Bとブーム4Cとの間にはブームシリンダ4Gが設けられ、ブーム4Cとアーム4Dとの間にはアームシリンダ4Hが設けられ、アーム4Dとバケット4Eとの間にはバケットシリンダ4Jが設けられている。
【0027】
5は上部旋回体2のベースを構成する旋回フレームで、該旋回フレーム5は、図3ないし図7に示す如く、後述のフレーム基板6、一体縦板7、上板−閉塞板兼用板11等によって大略構成されている。
【0028】
6は厚肉な鋼材からなる旋回フレーム5のフレーム基板で、該フレーム基板6は、図4、図5に示す如く、前,後方向に延び、前側が鋭角となるほぼ三角形状の平板として形成されている。また、フレーム基板6の前端部には、別部材からなる厚肉なボス部材6Aが溶着され、該ボス部材6Aを貫通するように連結ピン4Aが挿着されるピン穴6Bが形成されている。さらに、フレーム基板6の下面側には、前,後方向の中央部分に位置して旋回装置3の外輪3Aが取付けられている。
【0029】
7はフレーム基板6の上面に立設された一体縦板で、該一体縦板7は、帯状の1枚の肉厚な鋼板を用意し、この鋼板の長さ方向の中間位置に曲げ加工を施して後述の前連結縦板10を形成することにより、左縦板8、右縦板9、前連結縦板10を一体的に形成している。
【0030】
8はフレーム基板6の左側にほぼ垂直方向に立てた状態で設けられた左縦板で、該左縦板8は、フレーム基板6の上面に位置し、該フレーム基板6の左辺に沿って漸次左側に傾斜しつつ前,後方向に延び、下端部が該フレーム基板6に溶着されている。また、左縦板8は、後側がエンジン18等を搭載するために高さ寸法が低く形成され、後述の上板部12が取付けられる前側が1段低くなっている。さらに、左縦板8の後側には、スイングシリンダ4Fが取付けられるブラケット8Aが固着されている。
【0031】
また、9はフレーム基板6の右側にほぼ垂直方向に立てた状態で設けられた右縦板で、該右縦板9は、フレーム基板6の上面に位置し、該フレーム基板6の右辺に沿って前,後方向にほぼ真直ぐに延び、下端部が該フレーム基板6に溶着されている。また、右縦板9は、左縦板8と同様に、図6に示す如く、後側がエンジン18等を搭載するために高さ寸法が低く形成され、後述の上板部12が取付けられる前側が1段低くなっている。
【0032】
さらに、10は左縦板8の前部と右縦板9の前部との間に設けられた前連結縦板で、該前連結縦板10は、前側に突出する半円筒状に形成され、その左端部が左縦板8の前端部に続き、右端部が右縦板9の前端部に続いて一体をなしている。そして、前連結縦板10は、各縦板8,9と同様に、その下端部がフレーム基板6に溶着されている。
【0033】
このように構成された一体縦板7は、外側と内側の両方から隅肉溶接等の手段によってフレーム基板6の上面に溶着されている。このときの溶接作業は、フレーム基板6に初めに取付けられる左縦板8、右縦板9、前連結縦板10の溶接作業であるから、周囲には障害になるものはなく、例えば溶接用のロボット等を用いて簡単に溶接することができる。
【0034】
11は一体縦板7の前側に設けられた上板−閉塞板兼用板で、該上板−閉塞板兼用板11は、一体形成された後述の上板部12、閉塞板部13によって構成されている。そして、上板−閉塞板兼用板11は、前,後方向に延びる1枚の板体を長さ方向の中間位置の折曲げ線C1で折曲げることにより、この折曲げ線C1を境にして前側に上板に相当する上板部12を有し、後側に閉塞板に相当する閉塞板部13を有している。
【0035】
12はフレーム基板6の前側に位置して一体縦板7の上部に設けられた上板をなす上板部で、該上板部12は、フレーム基板6とほぼ平行となる水平方向に延びて配設されている。そして、上板部12は、フレーム基板6の前部と一緒に作業装置4のスイングポスト4Bを左,右方向に揺動可能に支持するものである。また、上板部12は、上板−閉塞板兼用板11の折曲げ線C1から前側の部分を構成している。また、上板部12は、その前側が鋭角となるほぼ三角形状をなし、フレーム基板6の前側部分と対面するように配置されている。さらに、上板部12の前端部には、フレーム基板6のボス部材6Aに対向して別部材からなるボス部材12Aが溶着され、該ボス部材12A等を貫通してピン穴12Bが形成されている。
【0036】
そして、上板部12は、図8に示す如く、左縦板8、右縦板9に対し左,右方向の外側から隅肉溶接によって溶着され、前連結縦板10に対し外周側から隅肉溶接によって溶着されている。これにより、上板部12は、外部からの簡単な溶接作業によって各縦板8,9,10に固着されている。
【0037】
13は上板部12の後側に一体に設けられた閉塞板をなす閉塞板部で、該閉塞板部13は、例えば掘削作業時に作業装置4から伝わる衝撃に対し旋回フレーム5の剛性を高めるもので、上板−閉塞板兼用板11の折曲げ線C1から後側の部分に設けられている。また、図4、図5、図8等に示すように、閉塞板部13は、上板部12の後部から後側に向け斜め下側に延び、その下辺部13Aが旋回装置3の外輪3Aの前側に位置してフレーム基板6の上面まで達している。さらに、閉塞板部13の左辺部13Bは、左縦板8に沿うように斜めに延び、右辺部13Cは右縦板9に沿うように前,後方向に真直ぐに延びている。
【0038】
そして、閉塞板部13は、図8、図9に示す如く、左縦板8と右縦板9との間に挟まれて位置し、その左辺部13Bが左縦板8の右面に対し上側から隅肉溶接によって溶着され、右辺部13Cが右縦板9の左面に対し上側から隅肉溶接によって溶着されている。また、閉塞板部13の下辺部13Aはフレーム基板6の上面に隅肉溶接によって溶着されている。
【0039】
これにより、フレーム基板6、左縦板8、右縦板9、前連結縦板10、上板部12、閉塞板部13は、密閉型ボックス構造体を形成することができ、衝撃等に対する旋回フレーム5の剛性を高めることができる。また、このときの溶接作業では、閉塞板部13は、フレーム基板6、左縦板8、右縦板9との溶接部位が外部に露出しているので、外部からの簡単な溶接作業によってフレーム基板6、各縦板8,9に固着することができる。
【0040】
さらに、閉塞板部13は、斜めに配設しているから、例えば縦に配設した場合に比較し、左縦板8、右縦板9の高さ寸法内で長尺に形成することができる。これにより、左縦板8、右縦板9との溶接距離を長くすることができ、外部の一方側からの溶接だけでも、掘削作業時の衝撃等に対して十分な剛性を得ることができる。
【0041】
また、14は左縦板8の左側に位置してフレーム基板6に取付けられたキャブ支持板で、該キャブ支持板14は、キャブ、燃料タンク、バッテリ(いずれも図示せず)等を支持するものである。さらに、15は右縦板9の右側に位置して該右縦板9、フレーム基板6に取付けられたラジエータ支持板、16は該ラジエータ支持板15の前側に設けられたタンク支持板をそれぞれ示している。
【0042】
一方、17は旋回フレーム5の後端部に取付けられたカウンタウエイトで、該カウンタウエイト17は、作業装置4との重量バランスをとるもので、旋回半径に応じた円弧状に形成されている。
【0043】
18は動力源となるエンジンで、該エンジン18は、旋回フレーム5の後側でカウンタウエイト17の前側に左,右方向に延在する横置き状態に搭載されている。また、エンジン18の左側には油圧ポンプが取付けられ、右側近傍にはラジエータ支持板15の上側に位置してラジエータ(いずれも図示せず)等が配設されている。
【0044】
また、19は旋回フレーム5の右側に位置してエンジン18の前側に設けられた作動油タンクで、該作動油タンク19は、作動油を溜めるものでタンク支持板16上に取付けられている。
【0045】
本実施の形態による油圧ショベルは上述の如き構成を有するもので、次に、その作動について説明する。
【0046】
まず、作業現場で車両を走行するときには、下部走行体1の走行用油圧モータ(図示せず)を駆動することにより、車両を前進または後進させる。そして、土砂の掘削作業等を行なう場合には、下部走行体1上で上部旋回体2を旋回させたり、作業装置4を俯仰動させることにより、作業装置4のバケット4Eで土砂を掘削する。
【0047】
また、側溝掘り作業を行なう場合には、スイングシリンダ4Fを伸長または縮小して作業装置4を左,右方向に揺動し、この作業装置4の揺動方向と反対側に上部旋回体2を旋回させる。これにより、作業装置4は、左,右方向の外側に配置されるから、この位置で作業装置4を俯仰動させることにより側溝掘り作業を行なうことができる。
【0048】
以上のように、本実施の形態によれば、旋回フレーム5には、上板部12の後部からフレーム基板6の上面まで延びる閉塞板部13を設け、該閉塞板部13は、その下辺部13Aをフレーム基板6に溶接し、左辺部13B、右辺部13Cを左縦板8、右縦板9に溶接する構成としている。従って、フレーム基板6、左縦板8、右縦板9、前連結縦板10、上板部12、閉塞板部13によって密閉型ボックス構造体を形成することができるから、衝撃等に対する旋回フレーム5の剛性を高めることができる。
【0049】
しかも、閉塞板部13によって剛性を高めることができるから、例えば上板部12、閉塞板部13からなる上板−閉塞板兼用板11を一体縦板7に溶着するときには、作業が容易な外部から溶接作業を行なうだけで十分な強度を得ることができる。
【0050】
この結果、溶接用のロボット等を用いて簡単に溶接作業を行なうことができる。また、上板部12は、従来技術のように後側に延ばす必要がなくなるから、この点においても溶接作業を容易に行うことができる。これにより、溶接作業に係る作業性を向上することができ、また製造コストを低減することができる。
【0051】
また、閉塞板部13は、後側に向けて斜め下側に傾斜して設けているから、左縦板8、右縦板9の高さ寸法内で閉塞板部13と左縦板8、右縦板9との溶接距離を長くとることができる。これにより、閉塞板部13は、旋回フレーム5の強度をより一層高めることができ、耐久性を向上することができる。
【0052】
また、上板部12と閉塞板部13とは、1枚の鋼板からなる上板−閉塞板兼用板11を折曲げ線C1に沿って折曲げることにより一体形成することができるから、上板部12の後端と閉塞板部13の前端との溶接作業を省略することができ、組立時の作業性を向上することができる。
【0053】
さらに、左縦板8、右縦板9の前側に前連結縦板10を設けることにより一体縦板7を構成しているから、一体縦板7は、1枚の鋼材に曲げ加工を施して前連結縦板10を形成することにより、左縦板8、右縦板9、前連結縦板10を簡単に形成することができ、製造コストを低減することができる。しかも、フレーム基板6、左縦板8、右縦板9、前連結縦板10、上板部12、閉塞板部13によって完全な密閉型ボックス構造体を形成することができるから、掘削作業時の衝撃等に対して十分な剛性を得ることができ、耐久性を向上することができる。
【0054】
次に、図10および図11は本発明の第2の実施の形態を示している。本実施の形態の特徴は、上板と閉塞板とは別部材により形成し、閉塞板の左側、右側を左縦板、右縦板に溶着し、また閉塞板の上端部を上板の後部に溶着し、下端部をフレーム基板の上面に溶着する構成としたことにある。なお、本実施の形態では、前述した第1の実施の形態と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。
【0055】
21は本実施の形態による旋回フレーム、22は該旋回フレーム21の前側に設けられた上板で、該上板22は、前記第1の実施の形態による上板部12とほぼ同様に、前側が鋭角となるほぼ三角形状をなし、その前端部には別部材からなるボス部材22Aとピン穴22Bとが設けられている。また、上板22は、左縦板8、右縦板9に対し左,右方向の外側から隅肉溶接によって固着され、前連結縦板10に対し外周側から隅肉溶接によって固着されている。しかし、本実施の形態による上板22は、後述の閉塞板23と別部材として形成され、その後端縁22Cに閉塞板23が溶着されている点で、第1の実施の形態による上板部12と相違している。
【0056】
23は上板22の後側に該上板22と別部材として設けられた閉塞板で、該閉塞板23は、上板22の後部から後側に向け斜め下側に延びている。そして、閉塞板23は、上辺部23Aが上板22の後端縁22Cに突合わされ、下辺部23Bがフレーム基板6の上面まで達している。また、閉塞板23の左辺部23Cは、左縦板8に沿うように斜めに延び、右辺部23Dは右縦板9に沿うように前,後方向に真直ぐに延びている。これにより、閉塞板23は全体として台形状に形成されている。
【0057】
そして、閉塞板23は、上辺部23Aが上板22の後端縁22Cに突合わせ溶接され、下辺部23Bがフレーム基板6の上面に隅肉溶接されている。また、閉塞板23の左辺部23Cが左縦板8の内側に隅肉溶接され、右辺部23Dが右縦板9の内側に隅肉溶接されている。
【0058】
かくして、このように構成された本実施の形態による旋回フレーム21においても、前述した第1の実施の形態によるものとほぼ同様の作用効果を得ることができる。しかし、本実施の形態によれば、上板22と閉塞板23とを別部材によって形成しているから、必要となる剛性等の特性に応じて、上板22と閉塞板23の材質、板厚等を個別に選択することができ、設計時の自由度を向上することができる。
【0059】
次に、図12ないし図14は本発明の第3の実施の形態を示している。本実施の形態の特徴は、前,後方向に延びる1枚の板体を長さ方向の2箇所で折曲げることにより、後側に位置してフレーム基板の後側部分に相当する後部基板と、2箇所の折曲げ部間に位置して閉塞板に相当する閉塞板部と、前側に位置して上板に相当する上板部とを一体に形成する。また、フレーム基板の前側部分に相当する前部基板を別部材により形成し、この前部基板を前記後部基板の前側に溶着する構成としたことにある。なお、本実施の形態では、前述した第1の実施の形態と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。
【0060】
31は本実施の形態による旋回フレームで、該旋回フレーム31は、図12、図13に示すように、後述する基板−閉塞板−上板兼用板32、一体縦板36、前部基板40によって大略構成されている。
【0061】
32は基板−閉塞板−上板兼用板で、該兼用板32は、図14に示す如く、1枚の厚肉な鋼材を用い、後述の後部基板33、閉塞板部34、上板部35によって構成されている。そして、基板−閉塞板−上板兼用板32は、前,後方向に延びる1枚の鋼板を長さ方向の中間に位置する前側折曲げ線C2と、該前側折曲げ線C2よりも後側に位置する後側折曲げ線C3との2箇所でクランク状に折曲げることによって形成されている。これにより、後側折曲げ線C3から後側が後部基板33となり、前側折曲げ線C2と後側折曲げ線C3との間が閉塞板部34となり、前側折曲げ線C2から前側が上板部35となっている。
【0062】
33は基板−閉塞板−上板兼用板32の後側に位置してフレーム基板の後側部分に相当する後部基板で、該後部基板33は、前記兼用板32の後側折曲げ線C3から後側に形成されている。また、後部基板33の前側には、後側折曲げ線C3の左,右方向両側に位置して、後述の前部基板40が固着される前側取付端33A,33Aが設けられている。
【0063】
34は後部基板33の前側に一体に設けられた閉塞板に相当する閉塞板部で、該閉塞板部34は、前記兼用板32の前側折曲げ線C2と後側折曲げ線C3との間の部分に設けられている。また、閉塞板部34は、上板部35の後部から後側に向け斜め下側に延び、その左辺部34A、右辺部34Bは後述の左縦板37、右縦板38に上側から溶接されている。
【0064】
35は閉塞板部34の前側に一体に設けられた上板に相当する上板部で、該上板部35は、第1の実施の形態による上板部12と同様に、前記兼用板32の前側折曲げ線C2から前側の部分を構成し、ボス部材35A、ピン穴35Bを有している。
【0065】
36は本実施の形態による一体縦板で、該一体縦板36は、第1の実施の形態による一体縦板7と同様に、厚肉な鋼材を用いて一体に形成された左縦板37、右縦板38、前連結縦板39によって構成されている。
【0066】
そして、一体縦板36は、左縦板37、右縦板38の後側部分が後部基板33の上面に溶接され、左縦板37、右縦板38の前側部分、前連結縦板39が上板部35の下面と後述する前部基板40の上面に溶接されている。また、左縦板37、右縦板38の内側には閉塞板部34の左辺部34A、右辺部34Bが溶接されている。
【0067】
40は後部基板33の前側に設けられ、フレーム基板の前側部分に相当する前部基板で、該前部基板40も厚肉な鋼材を用いて形成されている。そして、前部基板40は、第1の実施の形態によるフレーム基板6の前部とほぼ同様に、三角形状をなし、ボス部材40A、ピン穴40Bが設けられている。また、前部基板40の後側は後側取付端40C,40Cとなり、該後側取付端40C,40Cは、後部基板33の前側取付端33A,33Aに突合わせ溶接等によって固着されている。さらに、前部基板40の上面には、左縦板37、右縦板38の前側部分、前連結縦板39が溶接されている。
【0068】
かくして、このように構成された本実施の形態による旋回フレーム31においても、前述した第1の実施の形態によるものとほぼ同様の作用効果を得ることができる。しかし、本実施の形態によれば、後部基板33と閉塞板部34と上板部35とを一体形成して基板−閉塞板−上板兼用板32を設けている。これにより、上板部35に作用した荷重は閉塞板部34を介して後部基板33に円滑に移行することができるから、この荷重を強度を有する後部基板33で受承することができ、耐久性をより一層向上することができる。
【0069】
次に、図15および図16は本発明の第4の実施の形態を示している。本実施の形態の特徴は、左縦板は、前,後方向の中間位置から前側の前部左縦板と中間位置から後側の後部左縦板とを接合することにより形成し、右縦板は、前,後方向の中間位置から前側の前部右縦板と中間位置から後側の後部右縦板とを接合することにより形成したことにある。なお、本実施の形態では、前述した第1の実施の形態と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。
【0070】
51は本実施の形態による旋回フレーム、52は該旋回フレーム51の一体縦板で、該一体縦板52は、第1の実施の形態による一体縦板7とほぼ同様に、左縦板53、右縦板54、前連結縦板55によって構成されている。
【0071】
しかし、本実施の形態による左縦板53は、図15、図16に示すように、閉塞板部13の位置から前側の前部左縦板53Aと閉塞板部13の位置から後側の後部左縦板53Bとを溶着することにより形成されている。また、右縦板54は、閉塞板部13の位置から前側の前部右縦板54Aと閉塞板部13の位置から後側の後部右縦板54Bとを溶着することにより形成されている。これらの点で左縦板53、右縦板54は、第1の実施の形態によるものと相違している。
【0072】
かくして、このように構成された本実施の形態による旋回フレーム51においても、前述した第1の実施の形態によるものとほぼ同様の作用効果を得ることができる。しかし、本実施の形態によれば、左縦板53は前部左縦板53Aと後部左縦板53Bとによって形成し、右縦板54は前部右縦板54Aと後部右縦板54Bとによって形成しているから、例えば各縦板53A,53B,54A,54Bの材質、板厚等を個別に選択することができ、設計時の自由度を向上することができる。
【0073】
なお、第1の実施の形態では、左縦板8、右縦板9、前連結縦板10は1枚の板体からなる一体縦板7として一体形成した場合を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限るものではなく、例えば図17に示す変形例による旋回フレーム61のように、前連結縦板を省略し、左縦板62と右縦板63とを別個に設けて前方に開口させる構成としてもよい。この構成は、第2ないし第4の実施の形態にも同様に適用することができるものである。
【0074】
また、第1の実施の形態では、閉塞板部13は上板部12の後部から後側に向けて斜め下側に傾斜して設けるものとして説明したが、本発明はこれに限らず、例えば閉塞板部をほぼ垂直に設ける構成としてもよい。また、上板部12から前側に向け斜め下側に傾斜させる構成としてもよい。この構成は、第2ないし第4の実施の形態にも同様に適用することができるものである。
【0075】
さらに、各実施の形態では、建設機械の旋回フレームとしてクローラ式油圧ショベルの旋回フレームを例に挙げて説明したが、本発明はこれに限らず、例えば、ホイール式油圧ショベル等の他の建設機械の旋回フレームに適用してもよい。
【0076】
【発明の効果】
以上詳述した通り、請求項1の発明によれば、建設機械の旋回フレームは、前,後方向に延びた板体からなるフレーム基板と、該フレーム基板の上面の左側に位置して前,後方向に延び該フレーム基板に溶着された左縦板と、前記フレーム基板の上面の右側に位置して前,後方向に延び該フレーム基板に溶着された右縦板と、前記フレーム基板の前側に位置して前記各縦板の上部に溶着された上板と、該上板の後側位置と前記フレーム基板との間を閉塞すべく少なくとも左,右方向の端縁が前記左,右の縦板に溶着された閉塞板とによって構成している。
【0077】
従って、フレーム基板、左縦板、右縦板、上板からなるボックス構造体を閉塞板によって閉塞し、閉塞型ボックス構造体とすることができるから、衝撃等に対する剛性を高めることができる。しかも、閉塞板によって剛性を高めることにより、例えば上板、閉塞板を溶着するときに、溶接作業が簡単な外部からの溶接だけでも十分な剛性を得ることができる。この結果、上板と閉塞板は、左縦板、右縦板に対し外部から溶接するだけでよいから、例えば溶接用のロボット等を用いて簡単に溶接することができる。これにより、溶接作業に係る作業性を向上することができ、また製造コストを低減することができる。
また、閉塞板は、前,後方向に傾くように、上板の後部から後側に向け斜め下側に延びて設けているので、縦板の高さ寸法内で閉塞板を長尺に形成することができるから、該閉塞板を左縦板、右縦板に対して長い溶接距離をもって溶着することができる。これにより、例えば掘削作業時の衝撃等に対する剛性を高めることができ、耐久性、信頼性を向上することができる。
【0078】
請求項2の発明によれば、前,後方向に延びる1枚の板体を長さ方向の中間位置で折曲げることにより、この折曲げ部から前側を上板に相当する上板部として形成すると共に折曲げ部から後側を閉塞板に相当する閉塞板部として形成し、該閉塞板部の下端部をフレーム基板の上面に溶着する構成としているので、1枚の板体を折曲げるだけで上板に相当する上板部と閉塞板に相当する閉塞板部とを形成することができる。これにより、上板と閉塞板とを溶着する溶接作業等を省略することができ、製造コストを低減することができる。
【0079】
請求項3の発明によれば、上板と閉塞板とは別部材により形成し、閉塞板は、その上端部を上板の後部に溶着し、下端部をフレーム基板の上面に溶着する構成としているので、上板と閉塞板とを別部材によって形成することができるから、例えば上板、閉塞板の材質、板厚等を個別に選択することができ、設計時の自由度を向上することができる。
【0080】
請求項4の発明によれば、前,後方向に延びる1枚の板体を長さ方向の2箇所で折曲げることにより、後側に位置してフレーム基板の後側部分に相当する後部基板と、2箇所の折曲げ部間に位置して閉塞板に相当する閉塞板部と、前側に位置して上板に相当する上板部とを一体に形成し、フレーム基板の前側部分に相当する前部基板を別部材により形成し、該前部基板を前記後部基板の前側に溶着する構成としている。
【0081】
従って、1枚の板体を折曲げるだけで上板に相当する上板部と閉塞板に相当する閉塞板部とを形成することができ、上板と閉塞板とを溶着する溶接作業等を省略することができる。また、上板部に作用する荷重は、一体形成された閉塞板部を介して後部基板に円滑に移行することができ、この荷重を強度を有する後部基板で受承することができ、耐久性をより一層向上することができる。
【0082】
請求項5の発明によれば、左縦板は、前,後方向の中間位置から前側の前部左縦板と中間位置から後側の後部左縦板とを接合することにより形成し、右縦板は、前,後方向の中間位置から前側の前部右縦板と中間位置から後側の後部右縦板とを接合することにより形成しているので、前部左縦板と後部左縦板と前部右縦板と後部右縦板とを別部材によって形成することができるから、例えば前部左縦板、後部左縦板、前部右縦板、後部右縦板の材質、板厚等を個別に選択することができ、設計時の自由度を向上することができる。
【0083】
請求項6の発明によれば、左縦板の前部と右縦板の前部との間には、両者を一体的に連結する前連結縦板を設け、該前連結縦板によって左,右の縦板間の前側を閉塞する構成としているので、1枚の板体に曲げ加工を施すだけで左縦板、右縦板を形成することができ、製造コストを低減することができる。しかも、フレーム基板、左縦板、右縦板、前連結縦板、上板、閉塞板によってほぼ密閉された密閉型ボックス構造体を形成することができ、より一層剛性を高めることができる。
【0084】
請求項7の発明によれば、前,後方向に延びた板体からなるフレーム基板と、該フレーム基板の上面の左側に位置して前,後方向に延び該フレーム基板に溶着された左縦板と、前記フレーム基板の上面の右側に位置して前,後方向に延び該フレーム基板に溶着された右縦板と、前記フレーム基板の前側に位置して前記各縦板の上部に溶着された上板と、該上板の後側位置と前記フレーム基板との間を閉塞すべく少なくとも左,右方向の端縁が前記左,右の縦板に溶着された閉塞板とによって構成し、前,後方向に延びる1枚の板体を長さ方向の2箇所で折曲げることにより、後側に位置して前記フレーム基板の後側部分に相当する後部基板と、2箇所の折曲げ部間に位置して前記閉塞板に相当する閉塞板部と、前側に位置して前記上板に相当する上板部とを一体に形成し、前記フレーム基板の前側部分に相当する前部基板を別部材により形成し、該前部基板を前記後部基板の前側に溶着する構成としている。
従って、フレーム基板、左縦板、右縦板、上板からなるボックス構造体を閉塞板によって閉塞し、閉塞型ボックス構造体とすることができるから、衝撃等に対する剛性を高めることができる。しかも、閉塞板によって剛性を高めることにより、例えば上板、閉塞板を溶着するときに、溶接作業が簡単な外部からの溶接だけでも十分な剛性を得ることができる。この結果、上板と閉塞板は、左縦板、右縦板に対し外部から溶接するだけでよいから、例えば溶接用のロボット等を用いて簡単に溶接することができる。これにより、溶接作業に係る作業性を向上することができ、また製造コストを低減することができる。
また、1枚の板体を折曲げるだけで上板に相当する上板部と閉塞板に相当する閉塞板部とを形成することができ、上板と閉塞板とを溶着する溶接作業等を省略することができる。また、上板部に作用する荷重は、一体形成された閉塞板部を介して後部基板に円滑に移行することができ、この荷重を強度を有する後部基板で受承することができ、耐久性をより一層向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に適用される油圧ショベルを示す正面図である。
【図2】作業装置を省略した状態の油圧ショベルを示す平面図である。
【図3】旋回フレームを示す平面図である。
【図4】図3中のキャブ支持板、タンク支持板等を省略した状態の旋回フレームを示す平面図である。
【図5】旋回フレームを図4中の矢示V−V方向からみた正面図である。
【図6】上板−閉塞板兼用板と一体縦板とを示す外観斜視図である。
【図7】旋回フレームを図4中の矢示VII−VII方向からみた左側面図である。
【図8】旋回フレームの前部を拡大して示す要部拡大の平面図である。
【図9】旋回フレームの前部を図8中の矢示IX−IX方向からみた要部拡大断面図である。
【図10】本発明の第2の実施の形態による旋回フレームを示す平面図である。
【図11】旋回フレームの前部を図10中の矢示XI−XI方向からみた要部拡大断面図である。
【図12】本発明の第3の実施の形態による旋回フレームを示す平面図である。
【図13】旋回フレームを図12中の矢示XIII−XIII方向からみた正面図である。
【図14】基板−閉塞板−上板兼用板と一体縦板と前部基板とを示す外観斜視図である。
【図15】本発明の第4の実施の形態による旋回フレームを示す正面図である。
【図16】一体縦板を単体で示す外観斜視図である。
【図17】本発明の変形例による旋回フレームを示す平面図である。
【符号の説明】
1 下部走行体
2 上部旋回体
5,21,31,51,61 旋回フレーム
6 フレーム基板
7,36,52 一体縦板
8,37,53,62 左縦板
9,38,54,63 右縦板
10,39,55 前連結縦板
11 上板−閉塞板兼用板
12,35 上板部(上板)
13,34 閉塞板部(閉塞板)
22 上板
23 閉塞板
32 基板−閉塞板−上板兼用板
33 後部基板
40 前部基板
53A 前部左縦板
53B 後部左縦板
54A 前部右縦板
54B 後部右縦板
C1 折曲げ線
C2 前側折曲げ線
C3 後側折曲げ線

Claims (7)

  1. 前,後方向に延びた板体からなり下面に下部走行体上に上部旋回体を旋回可能に支持する旋回装置の外輪が取付けられたフレーム基板と
    フレーム基板の上面の左側に位置して前,後方向に延び該フレーム基板に溶着された左縦板と
    記フレーム基板の上面の右側に位置して前,後方向に延び該フレーム基板に溶着された右縦板とを備えてなる建設機械の旋回フレームにおいて、
    記フレーム基板の前側に位置して前記各縦板の上部に溶着された上板と
    上板の後側位置と前記フレーム基板との間を閉塞すべく前記左縦板と右縦板との間に挟まれた状態で前記上板の後部から後側に向け斜め下側に延びて設けられ、下辺部が前記旋回装置の外輪の前側位置で前記フレーム基板の上面に達し少なくとも左,右方向の端縁が前記左縦板の右面,右縦板の左面に溶着された閉塞板とを設ける構成としたことを特徴とする建設機械の旋回フレーム。
  2. 前,後方向に延びる1枚の板体を長さ方向の中間位置で折曲げることにより、この折曲げ部から前側を前記上板に相当する上板部として形成すると共に折曲げ部から後側を前記閉塞板に相当する閉塞板部として形成し、該閉塞板部の下端部を前記フレーム基板の上面に溶着する構成としてなる請求項1に記載の建設機械の旋回フレーム。
  3. 前記上板と閉塞板とは別部材により形成し、閉塞板は、その上端部を上板の後部に溶着し、下端部を前記フレーム基板の上面に溶着する構成としてなる請求項1に記載の建設機械の旋回フレーム。
  4. 前,後方向に延びる1枚の板体を長さ方向の2箇所で折曲げることにより、後側に位置して前記フレーム基板の後側部分に相当する後部基板と、2箇所の折曲げ部間に位置して前記閉塞板に相当する閉塞板部と、前側に位置して前記上板に相当する上板部とを一体に形成し、前記フレーム基板の前側部分に相当する前部基板を別部材により形成し、該前部基板を前記後部基板の前側に溶着する構成としてなる請求項1に記載の建設機械の旋回フレーム。
  5. 前記左縦板は、前,後方向の中間位置から前側の前部左縦板と中間位置から後側の後部左縦板とを接合することにより形成し、前記右縦板は、前,後方向の中間位置から前側の前部右縦板と中間位置から後側の後部右縦板とを接合することにより形成してなる請求項1,2,3または4に記載の建設機械の旋回フレーム。
  6. 前記左縦板の前部と右縦板の前部との間には、両者を一体的に連結する前連結縦板を設け、該前連結縦板によって左,右の縦板間の前側を閉塞する構成としてなる請求項1,2,3,4または5に記載の建設機械の旋回フレーム。
  7. 前,後方向に延びた板体からなるフレーム基板と、該フレーム基板の上面の左側に位置して前,後方向に延び該フレーム基板に溶着された左縦板と、前記フレーム基板の上面の右側に位置して前,後方向に延び該フレーム基板に溶着された右縦板と、前記フレーム基板の前側に位置して前記各縦板の上部に溶着された上板と、該上板の後側位置と前記フレーム基板との間を閉塞すべく少なくとも左,右方向の端縁が前記左,右の縦板に溶着された閉塞板とによって構成してなる建設機械の旋回フレームであって、
    前,後方向に延びる1枚の板体を長さ方向の2箇所で折曲げることにより、後側に位置して前記フレーム基板の後側部分に相当する後部基板と、2箇所の折曲げ部間に位置して前記閉塞板に相当する閉塞板部と、前側に位置して前記上板に相当する上板部とを一体に形成し、前記フレーム基板の前側部分に相当する前部基板を別部材により形成し、該前部基板を前記後部基板の前側に溶着する構成としてなる建設機械の旋回フレーム。
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