JP4703528B2 - 掘削作業機のシリンダ取付構造 - Google Patents
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Description
本発明は、前記問題点に鑑みて、アーム本体と腹板と取付ブラケットとを相互に補強して、アーム乃至取付ブラケットの破損をより確実に防止できるようにしたものである。
アームの腹板は、一対の側壁の外端面よりも背壁側に没入した開口端側中途部に溶接され、取付ブラケットは、左右一対の取付壁と一対の取付壁の底部側の端部を連結する連結壁とを有し、一対の取付壁間にシリンダの一端部が支軸廻りに回動自在に支持され、取付ブラケットの連結壁の両端部が、アーム本体の一対の側壁の外端面側に溶接され、連結壁のアーム長手方向の両端側に、一対の接続片が突設され、一対の接続片は連結壁からアーム本体の背壁側に曲げられて一対の側壁間に挿入され、一対の接続片の先端側が腹板に溶接されている点にある。
図1において、1は、トラクタ(走行車両)2の前部にフロントローダ3を装着すると共にトラクタ2の後部にバックホー(掘削作業機)4を装着してなるTLBと称される作業車である。
前記トラクタ2は、左右一対の前輪5と、左右一対の後輪6とで車体7を走行可能に支持した2軸4輪型のトラクタ2であり、本実施形態におけるトラクタ2の車体7は、エンジン8の後部にクラッチハウジング(又はフライホイールハウジング)9,センターフレーム10,ミッションケース11,デフケース12を順次連結して構成されている。
エンジン8の左右側面下部には、該エンジン8から前方に延びる前車軸フレーム13がボルト固定されており、この前車軸フレーム13にバッテリー,ラジエータ,燃料タンク等が支持され、これらエンジン8,バッテリー,ラジエータ,燃料タンク等はボンネット14によって覆われている。
車体7には、トラクタ2にフロントローダ3とバックホー4を装着するための作業機装着フレーム21が設けられている。
左右各支持台23の左右方向内端側には、取付ブラケット24が前方に向けて突出するように溶接等によって固定され、この左右取付ブラケット24は、クラッチハウジング9の下方側に位置する連結部材で相互に連結されていると共に前記前車軸フレーム13の左右方向外側面にボルト等によって取付固定されている。
作業機装着フレーム21の後部は、左右のメインフレーム22がデフケース12側にボルト固定されることにより、車体7に取り付けられている。
左右各支持台23の左右方向外端側には、各支持台23から上方突出状に固定されたマスト26が設けられ、該左右のマスト26がフロントローダ3が取り付けられるローダ取付部とされている。
また、左右の各メインフレーム22の後部に、バックホー4が着脱自在に取り付けられるバックホー取付部27が設けられている。
左右の各ブーム29は、左右方向で同じ側にあるマスト26とブーム29との間に介装されたブームシリンダ32(アクチュエータ)の伸縮によって上下揺動され、バケット31は左右各ブーム29とバケット31との間に介装されたバケットシリンダ33(アクチュエータ)の伸縮によってスクイ・ダンプ動作(バケット枢軸30回りに上下揺動)される。
ブームシリンダ32のシリンダロッド先端側はマスト26の上下方向中途部に左右方向の軸心回りに回動自在に枢支連結され、該ブームシリンダ32のボトム側端部はブーム29の長手方向中途部に左右方向の軸心回りに回動自在に枢支連結されている。
バケットシリンダ33のボトム側端部はブーム29の長手方向中途部に左右方向の軸心回りに回動自在に枢支連結され、該バケットシリンダ33のシリンダロッドの先端側には、第1リンク36と第2リンク37の一端側が左右方向の軸心廻りに回動自在に枢支連結されている。
図1〜図3において、バックホー4は、作業機装着フレーム21の後部に着脱自在に取り付けられる基台41と、この基台41の後部に上下軸回りに左右揺動自在に支持されたスイングブラケット42と、このスイングブラケット42の下部側に左右方向の軸心廻りに回動自在に枢支連結されたブーム43と、このブーム43の先端側に左右方向の軸心廻りに回動自在に枢支連結されたアーム44と、このアーム44の先端側に回動自在に枢支連結されたバケット(掘削作業具)45と、基台41の左右両側に備えられたアウトリガー(図示省略)とを有する。左右のアウトリガーは、アウトリガーと基台41との間に介装されたアウトリガーシリンダによってそれぞれ上下揺動される。
アーム44の基端側に設けられたブラケット51と、ブーム43の長手方向中途部に設けたブラケット50との間には、油圧シリンダからなるアームシリンダ47が介装され、このアームシリンダ47のピストンロッドの出退によりアーム44が前後に揺動される。
図4及び図5に示すように、アーム44は、背壁63と左右一対の側壁64とを有する断面コの字状のアーム本体65と、アーム本体65の開口端側を塞ぐように一対の側壁64間に固着された腹板66とを備え、アーム44の腹板66側に取付ブラケット67が固着され、取付ブラケット67にサムシリンダ68の一端部が支持されている。アーム44の腹板66は、一対の側壁64の外端面よりも背壁63側に没入した開口端側中途部にすみ肉溶接され、一対の側壁64の外端部は腹板66よりも外方に突出している。
そして、アーム44の腹板66は、アーム本体65の一対の側壁64の外端面よりも背壁63側に没入した開口端側中途部に溶接され、取付ブラケット67の連結壁72の左右方向の両端部が、アーム本体65の一対の側壁64の外端面側に溶接され、一対の接続片75は連結壁72からアーム本体65の背壁63側に曲げられて一対の側壁64間に挿入され、一対の接続片75の先端側が腹板66に溶接されているので、取付ブラケット67のアーム44への各溶接部分及び腹板66とアーム本体65の溶接部分は、前後、左右及び上下に互いに離間していて、立体的に離れた部分で溶接されおり、また、アーム本体65と腹板66と取付ブラケット67とは相互に溶接されて、互いに補強し合う関係になり、アーム44のシリンダ取付部分に応力が集中することによるアーム44乃至取付ブラケット67の破損をより確実に防止することができる。
また、取付ブラケット67の取付箇所は、本実施の形態のものに限定されることはないし、取付ブラケット67に取り付けられるシリンダ68はサムシリンダに限定されず、他のシリンダーであってもよいことは勿論である。
2 トラクタ
4 バックホー(掘削作業機)
43 ブーム
44 アーム
45 バケット(掘削作業具)
59 サム
63 背壁
64 側壁
65 アーム本体
66 腹壁
67 取付ブラケット
68 サムシリンダ
71 取付壁
72 連結壁
73 支軸
Claims (2)
- 先端側に掘削作業を行う掘削作業具(45)が設けられると共に、基端側が、ブーム(43)に揺動自在に支持されたアーム(44)を備え、このアーム(44)は、背壁(63)と左右一対の側壁(64)とを有する断面コの字状のアーム本体(65)と、アーム本体(65)の開口端側を塞ぐように一対の側壁(64)間に溶接された腹板(66)とを備え、アーム(44)の腹板(66)側に取付ブラケット(67)が固着され、取付ブラケット(67)にシリンダ(68)の一端部が支持された掘削作業機のシリンダ取付構造において、
アーム(44)の腹板(66)は、一対の側壁(64)の外端面よりも背壁(63)側に没入した開口端側中途部に溶接され、取付ブラケット(67)は、左右一対の取付壁(71)と一対の取付壁(71)の底部側の端部を連結する連結壁(72)とを有し、一対の取付壁(71)間にシリンダ(68)の一端部が支軸(73)廻りに回動自在に支持され、取付ブラケット(67)の連結壁(72)の両端部が、アーム本体(65)の一対の側壁(64)の外端面側に溶接され、連結壁(72)のアーム長手方向の両端側に、一対の接続片(75)が突設され、一対の接続片(75)は連結壁(72)からアーム本体(65)の背壁(63)側に曲げられて一対の側壁(64)間に挿入され、一対の接続片(75)の先端側が腹板(66)に溶接されていることを特徴とする掘削作業機のシリンダ取付構造。 - 前記アーム(44)の先端側に、掘削作業具(45)との間で被挟持物を挟持するためのサム(59)が支軸(54)廻りに回動自在に枢支され、前記シリンダ(68)は油圧シリンダからなるサムシリンダとされ、シリンダ(68)の他端部はサム(59)の中途部に支軸廻りに回動自在に枢支され、シリンダ(68)を伸縮させることにより、サム(59)が支軸(54)廻りに揺動するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の掘削作業機のシリンダ取付構造。
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